JP3910558B2 - 太陽電池モジュール設計支援装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の屋根などの設置面の形状に対応させた太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽光の利用方法の1つとして、発電能力を有する太陽電池モジュールが設けられてなる太陽電池パネルを建築物の屋根に設置し、電力を得る方法がある。
【0003】
この太陽電池パネルに、太陽電池からの出力(直流)を交流に変換するパワーコンディショナを接続し、太陽光発電装置とする。このパワーコンディショナには、通常、3〜5つの入力回路が設けられている。これら入力回路に、複数枚の太陽電池モジュールが直列に電気的に接続されている。
【0004】
従来、太陽電池モジュール単体において発電する電圧の値は、その種類によってほぼ一定である。また、パワーコンディショナの入力回路に入力する電圧の値もほぼ一定である。そのため、パワーコンディショナの入力回路1つに直列に接続可能な太陽電池モジュールの枚数も一定となり、1つの屋根に設置可能な太陽電池モジュールの枚数は、パワーコンディショナの入力回路1つに直列に接続可能な太陽電池モジュールの枚数の整数倍に限定しなければならない。
【0005】
しかし、近年、パワーコンディショナの入力回路1つに直列に接続する太陽電池モジュールの枚数は、一定の枚数を満たない場合があり、この場合、電気的に直列に接続された複数枚の太陽電池モジュールから発電する電圧の値が、入力回路に入力可能な電圧の値より低い。そのため、電気的に直列に接続された複数枚の太陽電池モジュールから十分な電圧値を得ることができない。
【0006】
そこで、従来のパワーコンディショナの入力回路に昇圧回路が組み合わされたパワーコンディショナが開発され、このパワーコンディショナの入力回路に組み合わされた昇圧回路を用いることにより、電気的に直列に接続された複数枚の太陽電池モジュールから発電する電圧の値を入力回路に入力可能な電圧の値まで上昇させて、パワーコンディショナの入力回路に入力する。そのため、パワーコンディショナの入力回路1つに接続可能な太陽電池モジュールの枚数が一定の枚数を満たない場合であっても、電気的に直列に接続された複数枚の太陽電池モジュールから十分な電圧値を得ることができる。
【0007】
ところで、現在、太陽電池モジュールには、従来のようにサイズが同一である1種類の矩形状に形成されたものだけでなく、各々サイズが異なる多種類の形状に形成されたものが用いられている。そして、これら異なる多種類の太陽電池モジュール単体によって、もしくはこれら太陽電池モジュールを組み合わせることによって太陽電池モジュールシリーズが構成され、この太陽電池モジュールシリーズが屋根面に設置される。
【0008】
このように構成された太陽電池モジュールシリーズによれば、切妻屋根面だけでなく寄棟、入母屋等複雑な屋根面であっても、その屋根面の形状に合わせることができ、屋根面全面に太陽電池モジュールを設置することができる。そのため、複雑な形状の屋根面を有する屋根においても、太陽電池モジュールシリーズからより多くの発電能力を得ることができる。
【0009】
また、従来の方法に、切妻屋根面だけでなく寄棟、入母屋等複雑な屋根面に対して太陽電池モジュールを設置する位置を決定する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
この下記する特許文献1に記載の方法は、少なくとも太陽電池モジュールを太陽電池モジュール群に分類し、太陽電池モジュール群ごとに定められた規則に従い、該太陽電池モジュールの設置位置を算出し、太陽電池モジュールごとに該太陽電池モジュール群を設置する位置を算出する方法である。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−29926号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した太陽電池モジュールを製造する際には、下記するような問題が生じる。
【0013】
第1に、太陽電池モジュールのサイズを大きくすれば、太陽電池モジュールの面積当たりのコストは下がる。しかし、搬送・施工者から見て太陽電池モジュールのサイズが大きすぎると、搬送・施工者が太陽電池モジュールを搬送、屋根に設置する際の作業を容易に行なうことができない。
【0014】
また、太陽電池モジュールは、そのサイズの大きさよりも小さな施設面への設置ができない。そのため、太陽電池モジュールのサイズを大きくすれば、一般的に施設面、例えば屋根面全面に太陽電池モジュールを設置することは難しく、屋根面の面積に対する設置可能な太陽電池モジュールの面積の割合( 設置効率) は小さくなる。
【0015】
第2に、太陽電池モジュールのサイズを小さくすれば、太陽電池モジュールの設置効率は大きくなる。しかし、太陽電池モジュールのサイズが小さいため、太陽電池モジュールの面積当たりのコストは大きくなる。
【0016】
また、太陽電池モジュールのサイズを小さくすれば、広い施設面、例えば屋根面全面に太陽電池モジュールを設置する場合、多くの太陽電池モジュールを用いる必要があり、施工の手間が増える。
【0017】
さらに、太陽電池モジュールのサイズを小さくすれば、その太陽電池モジュールの構成部材の1つである太陽光を受光する太陽電池セルの受光面が小さくなる。すなわち、太陽電池モジュールのサイズを小さくすれば、他の構成部材である太陽電池モジュールの枠体(フレーム)等の太陽電池セル以外の構成部分の面積の相対的な割合が大きくなる。そのため、太陽電池モジュールの面積当たりの発電能力が小さくなり、発電能力の低下の原因となる。
【0018】
このように、上記した2つの問題点に挙げた太陽電池モジュールの大きさは、設置効率、発電能力、施工性、コスト等に関る重要なパラメータである。そのため、太陽電池モジュールを設計する場合、設置効率、発電能力、施工性、コストが事業的に最適となるような太陽電池モジュールのサイズを決定する必要がある。
【0019】
しかし、従来の太陽電池モジュールの製造においては、太陽電池モジュールの設置効率、発電能力、施工性、コストが事業的に最適となるような太陽電池モジュールのサイズを決定する論理的、科学的手法がなく、太陽電池モジュールの設計担当者が論理的根拠のない方法によって決定していた。
【0020】
そのため、例えば、従来の太陽電池モジュールのサイズは、住宅の屋根にとって最も適したサイズであるという保証はない。そのため、太陽電池モジュールの設計担当者により決定した太陽電池モジュールのサイズにしたがって太陽電池モジュールが製造される。この製造では論理的根拠のない方法を用いているため、実際には設置効率が悪く、充分な発電電力が得られない太陽電池モジュールを設置した屋根が多数存在するといった現象が起こる。その結果、ユーザーの不満や、販売機会の逸失といった業者にとって悪影響が考えられる。
【0021】
例えば、上記した特許文献1に記載の方法では、あらかじめ定められた形状の太陽電池モジュールを屋根面に設置するための方法であるため、屋根面の形状は考慮されず、屋根面の形状にあった適切な太陽電池モジュールのサイズを採用することができない。
【0022】
そのため、この特許文献1に記載の方法では、様々な形状の屋根面に対応させて、それぞれの屋根面において太陽電池モジュールの発電能力を最大限に生かすことができない。
【0023】
そこで、上記課題を解決するために、本発明の目的は、様々な形状の設置面に対応させて統計的に最適となるサイズを決定し、発電能力を最大限に生かす太陽電池モジュールの設計を行なう太陽電池モジュール設計支援装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明にかかる太陽電池モジュール設計支援装置は、太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報とその発電能力に関する発電情報とを出力する情報出力部と、複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記太陽電池モジュールの発電能力に関する発電情報に基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の発電能力に関する発電情報を算出する発電能力算出部とが備えられ、前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメータに基づいて前記形状情報と前記発電情報とを出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部とが備えられてなり、複数の住宅について合計の発電能力を算出することを特徴とする。
【0025】
また、上記目的を達成するため本発明にかかる太陽電池モジュール設計支援装置は、太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報とその発電能力に関する発電情報とを出力する情報出力部と、複数の屋根面または複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記太陽電池モジュールの発電能力に関する発電情報に基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の発電能力に関する発電情報を算出する発電能力算出部とが備えられ、前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメータに基づいて前記形状情報と前記発電情報とを出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部とが備えられてなり、複数の屋根面または複数の住宅についそれぞれの発電能力を算出し、算出した発電能力をグラフ表示または算出した発電能力の統計数値を算出することを特徴とする。
【0026】
また、上記目的を達成するため本発明にかかる太陽電池モジュール設計支援装置は、太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報と太陽電池モジュールの種類ごとの変動費情報とを出力する情報出力部と、複数の屋根面または複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記情報出力部により出力した変動費情報と、前記枚数算出部により算出した前記太陽電池モジュールの枚数とに基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出する変動費算出部とが備えられ、前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメータに基づいて前記形状情報とを出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部が備えられてなり、複数の住宅について合計の変動費を算出することを特徴とする。
【0027】
また、上記目的を達成するため本発明にかかる太陽電池モジュール設計支援装置は、太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報と太陽電池モジュールの種類ごとの変動費情報とを出力する情報出力部と、複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記情報出力部により出力した変動費情報と、前記枚数算出部により算出した前記太陽電池モジュールの枚数とに基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出する変動費算出部とが備えられ、前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメータに基づいて前記形状情報を出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部が備えられてなり、複数の屋根面または複数の住宅についそれぞれの変動費を算出し、算出した変動費をグラフ表示または算出した発電能力の統計数値を算出することを特徴とする。
【0028】
また、上記目的を達成するため本発明にかかる太陽電池モジュール設計支援装置は、太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報とその発電能力に関する発電情報と太陽電池モジュールの種類ごとの変動費情報とを出力する情報出力部と、複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記太陽電池モジュールの発電能力に関する発電情報に基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の発電能力に関する発電情報を算出する発電能力算出部と、前記情報出力部により出力した変動費情報と、前記枚数算出部により算出した前記太陽電池モジュールの枚数とに基づいて前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出する変動費算出部と、前記各変動費に基づいて、太陽光発電装置の発電能力あたりの変動費を算出する変動費率算出部とを備え、前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメータに基づいて前記形状情報と前記発電情報とを出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部とが備えられてなり、複数の住宅について発電能力あたりの変動費を算出することを特徴とする。
【0029】
また、上記目的を達成するため本発明にかかる太陽電池モジュール設計支援装置は、太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報とその発電能力に関する発電情報と太陽電池モジュールの種類ごとの変動費情報とを出力する情報出力部と、複数の屋根面または複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記太陽電池モジュールの発電能力に関する発電情報に基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の発電能力に関する発電情報を算出する発電能力算出部と、前記情報出力部により出力した変動費情報と、前記枚数算出部により算出した前記太陽電池モジュールの枚数とに基づいて前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出する変動費算出部と、前記各変動費に基づいて、太陽光発電装置の発電能力あたりの変動費を算出する変動費率算出部とが備えられ、前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメータに基づいて前記形状情報と前記発電情報とを出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部とが備えられてなり、複数の屋根面または複数の住宅についそれぞれ発電能力あたりの変動費を算出し、算出した発電能力あたりの変動費をグラフ表示または算出した発電能力の統計数値を算出すること特徴とする。
【0030】
上記した本発明によれば、様々な形状の設置面に対応させて統計的に最適となるサイズを決定し、発電能力を最大限に生かす太陽電池モジュールを設計することが可能となる。また、太陽電池モジュールの形状、発電能力、太陽電池セルなどの係数、定数などからなる設計的事項にあたる太陽電池モジュール設計に関するパラメータに基づく複数の太陽電池モジュールシリーズの情報を容易に得ることが可能となる。また、複数の多種類からなる太陽電池モジュールから設置面の形状に合わせた太陽電池モジュールを容易に選択することが可能となる。
【0031】
また、上記した本発明によれば、複数の屋根面、複数の屋根面を備える住宅、複数の住宅について発電能力および変動費を集計し、統計的に分析することによって、例えば、多くの屋根面または住宅などの設置面において発電能力が高いまたは費用が少なくなる太陽電池モジュールを設計することが可能となる。
【0032】
また、情報出力部により太陽電池モジュールの種類ごとの変動費情報を出力し、情報出力部により出力した変動費情報と、枚数算出部により算出した太陽電池モジュールの枚数とに基づいて、上記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出する変動費算出部を備えることで、太陽電池モジュールを設置面に設置した場合の変動費を算出することが可能となり、設置面に設置した場合に低コストの太陽電池モジュールを設計することが可能となる。
【0033】
また、少なくとも1種類以上の太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズを構成し、変動費に基づいて太陽光発電装置の発電能力あたりの変動費を算出する変動費率算出部を備えることで、発電能力あたりの変動費を最小とする太陽電池シリーズを容易に設計することが可能となる。
【0034】
また、複数の屋根面、複数の屋根面を備える住宅、複数の住宅について発電能力および変動費を集計し、統計的に分析することによって、例えば、多くの屋根面または住宅などの設置面において発電能力が高いまたは費用が少なくなる太陽電池モジュールを設計することが可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施の形態では、設置面として屋根面に本発明を適用した場合を示す。しかし、設置面は、屋根面に限定されるものではなく、太陽電池モジュールを設置することができればその形態は問わない。
【0042】
また、本実施の形態で用いる太陽電池モジュールには、図1に示すように、矩形状からなる太陽電池モジュール2aと、2種類の3つの直角を有する五角形状からなる太陽電池モジュール2b、2cとがある。2種類の五角形状からなる太陽電池モジュールのうち太陽電池モジュール2cは、太陽電池モジュール2bを90度回転させた状態で配される。また、図1に示すように、太陽電池モジュール2a、2b、2cにより太陽電池モジュールシリーズ2(以下、シリーズという)が構成されている。なお、本実施の形態では、太陽電池モジュール2b、2cを区別する時には、太陽電池モジュール2bを、右向き太陽電池モジュールと称し、太陽電池モジュール2cを左向き太陽電池モジュールと称する(図1参照)。
【0043】
本実施の形態にかかる太陽電池モジュール設計支援装置1は、少なくとも1種類以上の太陽電池モジュール2a、2b、2cからなるシリーズ2を設計する際に用いるものである。
【0044】
この太陽電池モジュール設計支援装置1には、図3に示すように、太陽電池モジュール2a、2b、2cの各種情報を出力する情報出力部11と、屋根面R(図4参照)の形状に関する屋根面情報を記憶する屋根情報記憶部12と、屋根面Rに設置可能な太陽電池モジュール2a、2b、2cの枚数を算出する枚数算出部13とが備えられている。
【0045】
情報出力部11における太陽電池モジュール2a、2b、2cの各種情報には、太陽電池モジュール2a、2b、2cの形状に関する形状情報、その発電能力に関する発電情報、種類の異なる太陽電池モジュール2a、2b、2cごとの変動費情報が含まれている。
【0046】
情報出力部11は、図3に示すように、シリーズ2の設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部111と、シリーズ設計パラメータに基づいて形状情報と発電情報と変動費情報とを出力するためのシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部112と、シリーズ設計プログラム作成部112により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部113と、が備えられてなる。
【0047】
プログラム作成部112では、設計的事項にあたるシリーズ設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを入力とし、シリーズ2を構成する太陽電池モジュール2a、2b、2cの形状情報、太陽電池モジュール2a、2b、2cの1枚あたりの発電情報、および太陽電池モジュール2a、2b、2cの1枚あたりの変動費情報からなるシリーズ設計情報を出力するシリーズ設計プログラムが作成される。このプログラム作成部112は、具体的に、太陽電池モジュール2a、2b、2cのサイズ寸法指定によりパラメトリック変形が可能な設計データを作成するCAD装置と、前記CAD装置によって作成した設計データと連携して実行可能なプログラムを作成するプログラム作成手段とから構成されている。この構成により容易にシリーズ設計プログラムを作成することができる。
【0048】
プログラム実行部113では、複数のシリーズ設計パラメータを入力としてシリーズ設計プログラムが実行され、シリーズ設計プログラムの出力であるシリーズ設計情報が複数出力される。
【0049】
屋根情報記憶部12では、図4に示すような、屋根面Rの形状に関する情報と、太陽電池モジュール2a、2b、2cを設置する領域を示す情報との少なくとも一方からなる屋根面情報が記憶される。なお、この図4では、外側の台形を屋根面Rの外形として表し、内側の台形を太陽電池モジュール2a、2b、2cが設置可能な領域として表している。
【0050】
枚数算出部13では、情報出力部11が出力したシリーズ設計情報毎に、各シリーズ設計情報が表す太陽電池モジュール2a、2b、2cの形状に関する形状情報に基づいて屋根面Rに設置可能な太陽電池モジュール2a、2b、2cの種類ごとの枚数(配置枚数)が算出される。さらに、屋根面Rにおける太陽電池モジュール2a、2b、2cのレイアウト(設置位置)を算出してもよい。
【0051】
また、この太陽電池モジュール設計支援装置1には、図3に示すように、前記配置枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の発電情報に関する発電能力を算出する発電能力算出部14と、前記配置枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出する変動費算出部15と、前記太陽光発電装置の発電能力あたりの変動費を算出する変動費率算出部16と、少なくとも1つ以上の上記した各部により算出または出力される各種情報を表示する表示部17が備えられている。
【0052】
発電能力算出部14では、枚数算出部13により算出した設置可能な太陽電池モジュール2a、2b、2cの種類ごとの枚数と、それぞれの発電情報とに基づいて、該太陽光発電装置の発電能力が算出される。その際、太陽電池モジュール2a、2b、2cのレイアウト(設置位置)に基づき、設置する屋根面Rにおける太陽電池モジュール2a、2b、2cの発電能力を算出し、前記発電能力に基づき該太陽光発電装置の発電能力を求めてもよい。
【0053】
変動費算出部15では、情報出力部11により出力した変動費と、枚数算出部13により算出した設置可能な太陽電池モジュール2a、2b、2cの種類ごとの枚数とに基づいて、太陽光発電装置の変動費が算出される。
【0054】
変動費率算出部16では、発電能力算出部14と変動費算出部15とにおいて算出した発電能力と変動費とに基づいて、該太陽光発電装置の発電能力あたりの変動費が算出される。
【0055】
表示部17において表示する各種情報とは、各シリーズ2ごとの発電能力または、変動費または発電能力あたりの変動費に関する情報である。
【0056】
次に、この太陽電池モジュール設計支援装置1による太陽電池モジュールの設計を、図5を用いて以下に示す。
【0057】
まず、プログラム作成部112によりシリーズ設計プログラムを作成する(ステップS51)。
【0058】
S51においてシリーズ設計プログラムを作成した後に、パラメータ出力部111からプログラム実行部113にシリーズ設計パラメータを複数出力し、プログラム実行部113において、シリーズ設計パラメータを入力としてシリーズ設計プログラムを実行してシリーズ設計情報を枚数算出部13に出力する(ステップS52)。
【0059】
ステップS52においてシリーズ設計情報を枚数算出部13に出力した後に、屋根情報記憶部12が記憶している少なくとも1つ以上屋根面情報を枚数算出部13に出力する(ステップS53)。
【0060】
S53において枚数算出部13に屋根面情報を出力した後に、枚数算出部13では、シリーズ設計情報ごとに全ての屋根面情報が表す屋根面について、太陽電池モジュールのレイアウト設計を行ない、シリーズ設計情報ごとの設置する太陽電池モジュール2a、2b、2cの種類ごとの枚数を算出する(ステップS54)。ここでいうレイアウト設計とは、屋根面のどの位置にどの太陽電池モジュールを設置するか決定する設計工程のことをいう。
【0061】
S54において太陽電池モジュール2a、2b、2cの種類ごとの枚数を算出した後に、発電能力算出部14において、シリーズ設計情報ごとに太陽電池モジュール2a、2b、2cの種類ごとの枚数に基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の発電能力を算出する(ステップS55)。
【0062】
S55の後に、変動費算出部15において、シリーズ設計情報ごとに太陽電池モジュール2a、2b、2cの種類ごとの枚数に基づいて、シリーズ設計情報に関する前記配置枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出する(ステップS56)。
【0063】
S56において前記配置枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出した後に、変動費率算出部16において、各シリーズ設計情報ごとにシリーズ2に関する変動費を発電能力で除算して、発電能力あたりのシリーズ2に関する変動費を算出する(ステップS57)。
【0064】
S57において発電能力あたりのシリーズ2に関する変動費を算出した後に、表示部17において、各シリーズ設計情報ごとに発電能力またはシリーズ2に関する変動費または発電能力あたりの変動費を表示する(ステップS58)。そして、この太陽電池モジュール設計支援装置1の表示部17から表示した太陽電池モジュール2a、2b、2cの各レイアウトや各枚数などの情報をもとにして、設計担当者による太陽電池モジュールの設計が行なわれる。
【0065】
次に、上記した太陽電池モジュール設計支援装置1による太陽電池モジュールの設計のステップS51、S52、S54〜58における具体例を以下に示す。
【0066】
まず、S51において作成するシリーズ設計プログラムは、図1に示す太陽電池モジュール2a、2b、2cを対象とする。次に、矩形状からなる太陽電池モジュール2aを例にして、矩形状からなる太陽電池モジュール2aに関して、下記する数式1によりその横方向サイズa及び縦方向サイズbが算出される。
【0067】
<数式1>
a=Sc×Nw+Gap×(Nw+1)+Sf× 2・・・( 1−1)
b=Sc×Nh+Gap×(Nh+1)+Sf× 2・・・( 1−2)
( Nw:太陽電池セルの横方向枚数、Nh:太陽電池セルの縦方向枚数、Sc:太陽電池セルのサイズ、Gap:太陽電池セル間の隙間、Sf:太陽電池セルのフレーム幅)
すなわち、この太陽電池モジュール2aは、一辺の長さがScである正方形の太陽電池セル(図示省略)が縦方向(図1に示すb方向)にNh個、横方向(図1に示すa方向)にNw個並べて備えられ、これら太陽電池セルと太陽電池セルの間にすき間(Gap)が形成され、並べた太陽電池セルの周囲に幅Sfのフレームが備えられてなる。
【0068】
また、この太陽電池モジュール2aに備えられた太陽電池セルの枚数は、横方向の枚数Nw、縦方法の枚数Nhより、Nw×Nh枚数となる。
【0069】
また、太陽電池モジュール2aの発電能力Pmとは、1つの太陽電池モジュール2aに備えられた全ての太陽電池セルの発電能力の合計発電能力のことをいう。そこで、太陽電池セル1枚の発電能力をPcとすると、太陽電池モジュール2aの発電能力Pmは、下記する数式2より算出される。なお、太陽電池セル1枚の発電能力Pcは、太陽電池セルの一辺の長さScと関連する値である。
【0070】
<数式2>
Pm=Nw×Nh×Pc・・・(2)
( Pc:セル1枚の発電電力)
また、太陽電池モジュール2aの1枚あたりの変動費Cmは、太陽電池セルの枚数(Nw×Nh)に比例する変動費と、太陽電池モジュール2aのフレーム長Flに比例する変動費と、および太陽電池モジュール2aの1枚あたり一定金額である変動費Coとの加算によって算出される(下記する数式3参照)。
【0071】
<数式3>
Cm=Cc×Nw×Nh+Cf×Fl+Co・・・(3)
(Cc:太陽電池モジュール2aの太陽電池セル枚数に比例する変動費の係数、Cf:太陽電池モジュール2aのフレーム長Flに比例する変動費係数、Co:太陽電池モジュール2aの1枚あたり一定金額である変動費)
なお、太陽電池モジュール2aの1枚あたり一定金額である変動費Coは、太陽電池モジュール2aの1枚あたりの設置費用を含んでいても良い。
【0072】
また、太陽電池モジュール2aの太陽電池セルの枚数に比例する変動費の係数Ccは、太陽電池セルのサイズScおよびセル1枚の発電能力Pcに関連する。
【0073】
また、太陽電池モジュール2aのフレーム長Flは、太陽電池モジュール2aの横方向サイズa及び縦方向サイズbに関連する。太陽電池モジュール2aのフレーム長Flに比例する変動費の係数Cfは、フレーム幅Sfに関連する。
【0074】
このように、矩形状からなる太陽電池モジュール2aの形状、発電能力Pm、モジュール1枚あたりの変動費Cmは、セルの辺の長さSc、横方向セル枚数Nw、縦方向セル枚数Nh、セル間隙間Gap、フレーム幅Sf等の係数、定数に基づいて算出することができる。そのため、上記したような係数、定数等、設計的事項にあたる太陽電池モジュール2aの設計に関するパラメータを入力とし、太陽電池モジュール2aの形状と発電能力と変動費とを備える設計情報を出力するシリーズ設計プログラムが作成される。
【0075】
この矩形状からなる太陽電池モジュール2aと同様に、他の五角形状からなる太陽電池モジュール2b、2cについてもシリーズ設計プログラムが設計され、設計的事項にあたるシリーズ設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを入力とし、シリーズ2を構成する3つの太陽電池モジュール2a、2b、2cの形状と発電能力と変動費とを備えるシリーズ設計情報を出力するシリーズ設計プログラムが作成される。
【0076】
次に、S52において出力するシリーズ設計パラメータの出力方法には下記する種々の方法があり、これらの方法を用いて、パラメータ出力部111からプログラム実行部113にシリーズ設計パラメータが複数出力される。
【0077】
たとえば、第1の方法として、各パラメータについて、下限値と上限値とステップ値を設定し、これら下限値から上限値までステップ値ずつ加算した値を算出して、パラメータの組合せを全て出力する方法がある。
【0078】
この場合、下限値から上限値の間のパラメータについて、ステップ値の分解能とする網羅的なシリーズ設計パラメータを1つのパラメータにつき、3つの値を与えることによって算出することができる。
【0079】
第2の方法として、シリーズ設計パラメータの組合せをリストとしてパラメータ出力部111に記録し、出力する方法がある。
【0080】
この場合、より細かな指定ができるので、設計担当者の意図をシリーズ設計パラメータにより反映することができる。また、第1の方法による下限値と上限値とステップ値とからは表現できないシリーズ設計パラメータを指定することもできる。
【0081】
第3の方法として、太陽電池モジュール設計上の制約に基づいて、シリーズ設計パラメータを算出し、出力する方法がある。
【0082】
この場合、太陽電池モジュール設計上の制約を満たさないシリーズ設計パラメータを除外することができる。この方法を用いた時のパラメータ出力部111から出力するシリーズ設計パラメータの例を図6、表1に示す。
【0083】
図6に示すシリーズ設計パラメータでは、太陽電池セルの横方向枚数Nwと縦方法枚数Nhの組合せとして、横方向枚数Nwの下限値を4、上限値を10、ステップ値を1とし、縦方向枚数Nhを、Nwが偶数の場合はNw−1、Nw+1、Nw+2とし、Nwが奇数の場合はNw−1、Nw+1、Nw+3としたもののである。この組み合わせは、図1に示す五角形状からなる太陽電池モジュール2b、2cの傾斜辺2d、2eの角度と太陽電池セルの設置上の制約から定められている。なお、上記した制限の具体的理由の説明は、本発明の本質的要素ではないので、ここではその説明を省く。
【0084】
【表1】
Figure 0003910558
この表1では、シリーズ設計パラメータである太陽電池セルの横方向枚数Nwと、縦方向枚数Nhとの様々な組合せを入力として、シリーズ設計プログラムを実行して、矩形状からなる太陽電池モジュール2aの1枚あたりの発電能力と変動費と、五角形状からなる太陽電池モジュール2b、2cの1枚あたりの発電能力と変動費とを示す。
【0085】
次に、S54のレイアウト設計において、屋根情報記憶部12に太陽電池モジュール2a、2b、2cの設置可能な領域を表す屋根面情報が記憶されていない場合、屋根面Rの外形を表す屋根面情報と、予め定められたルールとに従って、太陽電池モジュール2a、2b、2cの設置可能な領域を表す情報を算出する。そこで、図4に示す太陽電池モジュール2a、2b、2cの設置可能な領域を表す屋根面情報を算出する場合を以下に説明する。
【0086】
まず、予め定められたルールを、図4に示すように、屋根面Rの外形を表す台形の下底、すなわち屋根の軒から400mmの範囲と、屋根面Rの外形を表す台形の上底、すなわち屋根の峰から300mmの範囲と、屋根面Rの外形を表す台形の左右の辺、すなわち屋根の隅から300mm範囲とに、太陽電池モジュール2a、2b、2cを設置しないと定めたルールとした場合、これら屋根面Rの範囲を除いた屋根面Rの領域を太陽電池モジュール2a、2b、2cの設置可能な領域として算出すればよい。そのため、図4に示す屋根面情報と異なる屋根面情報であってもルールを予め定めることで、他の形態の太陽電池モジュール設置の対応を可能とする。
【0087】
そして、太陽電池モジュール2a、2b、2cの設置可能な領域を算出した後に、この領域に対して各シリーズ設計情報により太陽電池モジュール2a、2b、2cを設置するレイアウト設計を行なう。すなわち、枚数算出部13において、図4に示す屋根面Rの場合、図2に示すように、矩形状からなる太陽電池モジュール2aを12枚、右向き太陽電池モジュール2bを4枚、左向き太陽電池モジュール2cを4枚設置するようレイアウト設計される。そのため、このS54により、上記したレイアウト設計以外の各シリーズ設計情報や複数の各屋根面に対応させた太陽電池モジュール2a、2b、2cの枚数を各種類ごとに算出することができる(表2参照)。
【0088】
【表2】
Figure 0003910558
この表2では、シリーズ設計パラメータである太陽電池セルの横方向枚数Nwと縦方向枚数Nhと、これら横方向枚数Nwと縦方向枚数Nhとに対応させた太陽電池モジュール2a、2b、2cの各種類ごとの枚数を示す。
【0089】
次に、S55の発電能力の算出において、各太陽電池モジュール2a、2b、2cの種類ごとの発電能力と、太陽電池モジュール2a、2b、2cの種類ごとの枚数とを積算し、その算出した発電能力を合計して発電能力Psを算出する。たとえば、図1に示すシリーズ2を用いた場合、発電能力Psを下記する数式4により算出する。
【0090】
<数式>
Ps=Pm×Nm+Pr×Nr+Pl×Nl・・・(4)
(Pm:太陽電池モジュール2aの発電能力、Pr:太陽電池モジュール2bの発電能力、Pl:太陽電池モジュール2cの発電能力、Nm:太陽電池モジュール2aの枚数、Nr:太陽電池モジュール2bの枚数、Nl:太陽電池モジュール2cの枚数)
次に、S56の変動費の算出において、各太陽電池モジュール2a、2b、2cの種類ごとの一枚あたりの変動費と、屋根面における太陽電池モジュール2a、2b、2cの種類ごとの枚数と、を積算し、その算出した変動費の金額を合計してシリーズ設計情報に関する変動費Csを算出する。例えば、図1に示すシリーズ2を用いた場合、変動費Csを下記する数式5により算出する。
【0091】
<数式5>
Cs=Cm×Nm+Cr×Nr+Cl×Nl・・・(5)
(Cm:太陽電池モジュール2a一枚あたりの変動費、Cr:太陽電池モジュール2b一枚あたりの変動費、Cl:太陽電池モジュール2c一枚あたりの変動費、Nm:太陽電池モジュール2aの枚数、Nr:太陽電池モジュール2bの枚数、Nl:太陽電池モジュール2cの枚数)
次に、S57において、発電能力あたりのシリーズ2に関する変動費率Cpを、下記する数式6により算出し、算出した結果を表3に示す。
【0092】
<数式6>
Cp=Cs/Ps・・・(6)
(Cp:発電能力あたりのシリーズ2に関する変動費(変動費率)、Cs:変動費、Ps:各太陽電池セルの横方向枚数Nw、縦方向枚数Nhとした場合の太陽光発電装置の発電能力)
【0093】
【表3】
Figure 0003910558
次に、S58において表示部17に表示する表示例を図7、図8に示す。
【0094】
図7は、太陽電池モジュール2a、2b、2cの1枚あたりの太陽電池セルの横方向枚数Nwと、その縦方向枚数Nhと、これら横方向枚数Nw、縦方向枚数Nhに対する発電能力Psとの関係を表示したグラフである。
【0095】
この表示部17に表示された図7に示すグラフにより、太陽電池モジュール2a、2b、2cの1枚あたりの太陽電池セルの横方向枚数Nw、太陽電池モジュール2a、2b、2cの1枚あたりの太陽電池セルの縦方向枚数Nh、すなわちシリーズ設計パラメータに基づいた太陽電池モジュール2a、2b、2cを屋根情報記憶部12が記憶する屋根面情報による屋根面Rに設置した場合の、太陽電池モジュール2a、2b、2cと発電能力Psとの関連性がわかる。
【0096】
また、表示部17に表示された図7に示すグラフにより、屋根面Rに対して出力を最大とするシリーズ設計パラメータがわかり、このシリーズ設計パラメータに基づいた太陽電池モジュール2a、2b、2cを設計することが容易にできる。
【0097】
また、図8は、太陽電池モジュール2a、2b、2cの1枚あたりの太陽電池セルの横方向枚数Nw、その縦方向のセル枚数Nh、発電能力あたりのシリーズ2に関する変動費率Cp(Nw、Nh)との関係を表示したグラフである。
【0098】
この表示部17に表示された図8に示すグラフにより、太陽電池モジュール2a、2b、2cの1枚あたりの太陽電池セルの横方向枚数Nw、太陽電池モジュール2a、2b、2cの1枚あたりの太陽電池セルの縦方向枚数Nh、すなわちシリーズ設計パラメータに基づいた太陽電池モジュール2a、2b、2cを屋根情報記憶部12が記憶する屋根面情報による屋根面Rに設置した場合の、太陽電池モジュール2a、2b、2cと、発電能力あたりのシリーズ2に関する変動費率Cpとの関連性ができる。
【0099】
また、表示部17に表示された図8に示すグラフにより、屋根面Rに対して発電能力あたりの総変動費を最小とするシリーズ設計パラメータがわかり、このシリーズ設計パラメータに基づいた太陽電池モジュールを設計することが容易にできる。
【0100】
なお、このS58において、屋根情報記憶部12が記憶する屋根面情報による屋根面Rに対する設置をシミュレーションしたが、このシミュレーションに限定されることはなく、屋根面は複数であってもよく、複数の屋根面について、合計の発電能力、変動費、および発電能力あたりの変動費を算出して、表示部17に表示してもよい。さらに、複数の屋根面についてそれぞれの発電能力、変動費、および発電能力あたりの変動費を算出し、グラフ表示や、平均、標準偏差、中央値等の統計数値を算出し、表示部17に表示しても良い。
【0101】
また、複数の屋根面を備える住宅について、発電能力、変動費、および発電能力あたりの変動費を算出してもよい。さらに、複数の屋根面を備える住宅についてそれぞれの発電能力、変動費、および発電能力あたりの変動費を算出し、グラフ表示や、平均、標準偏差、中央値等の統計数値を算出し、表示部17に表示しても良い。
【0102】
また、複数の住宅について、合計の発電能力、変動費、および発電能力あたりの変動費を算出し、表示してもよい。さらに、複数の住宅についてそれぞれの発電能力、変動費、および発電能力あたりの変動費を算出し、グラフ表示や、平均、標準偏差、中央値等の統計数値を算出し、表示部17に表示してもよい。
【0103】
このように、複数の屋根面、複数の屋根面を備える住宅、複数の住宅について、発電能力、変動費、および発電能力あたりの変動費を算出し、表示部17に表示することによって、複数の屋根面、複数の屋根面を備える住宅、複数の住宅に関して、発電能力を最大とするまたは、発電能力あたりの変動費を最小とするシリーズ設計パラメータを知ることが容易にできる。
【0104】
上記したように、この太陽電池モジュール設計支援装置1によれば、情報出力部11と枚数算出部13と発電能力算出部14とが備えられているので、様々な形状の屋根面、例えば、図4に示す屋根面Rに対応させて統計的に最適となるサイズを決定し、屋根面Rにおいて発電能力を最大限に生かす太陽電池モジュールを設計することができる。
【0105】
また、情報出力部11はパラメータ出力部111とプログラム作成部112とプログラム実行部113が備えられてなるので、太陽電池モジュール2a、2b、2cの形状、発電能力、太陽電池セルなどの係数、定数などからなる設計的事項にあたる太陽電池モジュール2a、2b、2cの設計に関するパラメータに基づく複数のシリーズ2の情報を容易に得ることができる。
【0106】
また、3種類の太陽電池モジュール2a、2b、2cが組み合わされてシリーズ2が構成され、枚数算出部13により、シリーズ2を構成する太陽電池モジュール2a、2b、2cの枚数が各種類ごとに算出されるので、太陽電池モジュール2a、2b、2cの組合わせを選択するのに時間を要することなく、適切な太陽電池モジュール2a、2b、2cの組み合わせを短時間に容易に選択することができる。
【0107】
また、屋根情報記憶部12が備えられているので、太陽電池モジュール2a、2b、2cから屋根面Rの形状に合わせた太陽電池モジュール2a、2b、2cを容易に選択することができる。
【0108】
また、枚数算出部13により、太陽電池モジュール2a、2b、2cの枚数が算出されるとともに、屋根面Rにおける太陽電池モジュール2a、2b、2cのレイアウトが算出されるので、前記レイアウトに基づき発電能力または変動費を正確に求めることができる。
【0109】
また、情報出力部11により、太陽電池モジュール2a、2b、2cごとの変動費情報が出力され、情報出力部11により出力した変動費情報と、枚数算出部13により算出した太陽電池モジュール2a、2b、2cの枚数とに基づいて、前記枚数の太陽電池モジュール2a、2b、2cを備える太陽光発電装置の変動費を算出する変動費算出部15が備えられているので、太陽電池モジュール2を屋根面Rに設置した場合の変動費を算出することができ、屋根面Rに設置した場合に低コストの太陽電池モジュールを設計することができる。
【0110】
また、変動費に基づいて、該太陽光発電装置の発電能力あたりの変動費を算出する変動費率算出部16が備えられているので、発電能力あたりの変動費を最小とする太陽電池シリーズを容易に設計できる。また、複数の屋根面、複数の屋根面を備える住宅、複数の住宅について発電能力および変動費を集計し、統計的に分析することによって、多くの屋根面または住宅において発電能力が高い、またはコストが少なくなる太陽電池モジュールを設計することができる。
【0111】
また、表示部17が備えられているので、表示部17に表示された各種情報により設計担当者が視覚的に太陽電池モジュールの設計を把握することができ、さらに、各種情報により様々な角度から太陽電池モジュールの設計を把握することができる。
【0112】
なお、本実施の形態では、太陽電池モジュール2a、2b、2cの各種情報を、太陽電池モジュール2a、2b、2cの形状に関する形状情報と、その発電能力に関する発電情報と、変動費情報としているが、これに限定されることではなく、太陽電池モジュールに関する情報であれば、他の情報でもよく、また、この他の情報と形状情報と発電情報とからなってもよい。
【0113】
また、本実施の形態では、1つの屋根面Rに設置される太陽電池モジュールの設計を行なっているが、これに限定されるものではなく、複数の屋根面にまたがって設置される太陽電池モジュールの設計を行なってもよい。
【0114】
また、本実施の形態では、太陽電池モジュール2a、2b、2cを組み合わせることによりシリーズ2が構成されているが、これに限定されるものではなく、太陽電池モジュール単体によって、もしくはこれら太陽電池モジュールを組み合わせることによってシリーズ2が構成されていればよく、例えば、太陽電池モジュール2a、2bの組合わせや太陽電池モジュール2c単体によって構成されてもよい。
【0115】
また、太陽電池モジュールの形状は、図1に示す太陽電池モジュール2a、2b、2cの形状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。
【0116】
また、本実施の形態にかかる太陽電池モジュール2a、2b、2cの1枚あたりの変動費の算出方法は、上記した方法に限定されるものではない。例えば、太陽電池モジュールの設計をより詳細に行ないモジュール設計情報とし、このモジュール設計情報が有する種々の設計的事項に基づき、より詳細に変動費の算出を行なってもよく、この場合、より正確な変動費を算出することができる。
【0117】
また、本実施の形態では、太陽電池セルの横方向枚数Nwと縦方向セル枚数Nhとをシリーズ設計パラメータとしたが、これに限定されるものではなく。太陽電池モジュールに関する他の諸元をシリーズ設計パラメータとして用いてもよい。
【0118】
また、本実施の形態にかかる太陽電池モジュール2a、2b、2cの形状、各係数、定数の関係式は、これに限定されるものではなく、任意の形状からなる太陽電池モジュールを用いてもよい。
【0119】
また、本実施の形態では、プログラム作成部112がCAD装置とプログラム作成手段とから構成されているが、これに限定されるものではなく、専用のプログラムや電子回路、またはそれらを組合せて構成されてもよい。
【0120】
また、本実施の形態にかかるシリーズ設計情報に関する変動費Csの算出方法は、上記した方法に限定されるものではない。他の方法として、例えば、太陽光発電装置の設計をより詳細に行ない太陽光発電装置設計情報とし、太陽光発電装置設計情報による種々の設計的事項に基づき、より詳細に変動費Csの算出を行なえば、より正確な変動費Csとなるのでより好ましい。
【0121】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明にかかる太陽電池モジュール設計支援装置によれば、様々な形状の屋根面に対応させて統計的に最適となるサイズを決定し、発電能力を最大限に生かす太陽電池モジュールを設計することができる。また、太陽電池モジュールの形状、発電能力、太陽電池セルなどの係数、定数などからなる設計的事項にあたる太陽電池モジュール設計に関するパラメータに基づく複数の太陽電池モジュールシリーズの情報を容易に得ることができる。また、複数の多種類からなる太陽電池モジュールから設置面の形状に合わせた太陽電池モジュールを容易に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる太陽電池モジュール設計支援装置によって設計する太陽電池モジュールシリーズの概略平面図である。
【図2】本実施の形態にかかる太陽電池モジュール設計支援装置を用いて太陽電池モジュールを設置した屋根面の概略平面図である。
【図3】本実施の形態にかかる太陽電池モジュール設計支援装置の構成を示したブロック図である。
【図4】本実施の形態にかかる太陽電池モジュール設計支援装置によって設計する太陽電池モジュールを設置する屋根面の概略平面図である。
【図5】本発明の形態にかかる太陽電池モジュール設計支援装置による太陽電池モジュールの設計工程のフローチャートを示した図である。
【図6】本実施の形態にかかる太陽電池モジュール設計支援装置に備えられたパラメータ出力部から出力するシリーズ設計パラメータである太陽電池セルの横方向枚数とその縦方向枚数との組合せを示すグラフである。
【図7】本実施の形態にかかる太陽電池モジュール設計支援装置によって設計する太陽電池モジュール1枚あたりの太陽電池セルの横方向枚数Nwと、その縦方向枚数Nhと、これら横方向枚数Nw、縦方向枚数Nhに対する発電能力Psとの関係を表示したグラフである。
【図8】本実施の形態にかかる太陽電池モジュール設計支援装置によって設計する太陽電池モジュール1枚あたりの太陽電池セルの横方向枚数Nwと、その縦方向枚数Nhと、これら横方向枚数Nw、縦方向枚数Nhに対する発電能力あたりの変動費(変動費率)Cpとの関係を表示したグラフである。
【符号の説明】
1 太陽電池モジュール設計支援装置
11 情報出力部
111 パラメータ出力部
112 プログラム作成部
113 プログラム実行部
12 設置情報記憶部(屋根情報記憶部)
13 枚数算出部
14 発電能力算出部
15 変動費算出部
16 変動費率算出部
17 表示部
2 太陽電池モジュールシリーズ
2a、2b、2c 太陽電池モジュール
R 設置面(屋根面)

Claims (6)

  1. 太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、
    少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、
    前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報とその発電能力に関する発電情報とを出力する情報出力部と、複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記太陽電池モジュールの発電能力に関する発電情報に基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の発電能力に関する発電情報を算出する発電能力算出部とが備えられ、
    前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメータに基づいて前記形状情報と前記発電情報とを出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部とが備えられてなり、
    複数の住宅について合計の発電能力を算出することを特徴とする太陽電池モジュール設計支援装置。
  2. 太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、
    少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、
    前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報とその発電能力に関する発電情報とを出力する情報出力部と、複数の屋根面または複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記太陽電池モジュールの発電能力に関する発電情報に基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の発電能力に関する発電情報を算出する発電能力算出部とが備えられ、
    前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメータに基づいて前記形状情報と前記発電情報とを出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部とが備えられてなり、
    複数の屋根面または複数の住宅についそれぞれの発電能力を算出し、算出した発電能力をグラフ表示または算出した発電能力の統計数値を算出することを特徴とする太陽電池モジュール設計支援装置。
  3. 太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、
    少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、
    前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報と太陽電池モジュールの種類ごとの変動費情報とを出力する情報出力部と、複数の屋根面または複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記情報出力部により出力した変動費情報と、前記枚数算出部により算出した前記太陽電池モジュールの枚数とに基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出する変動費算出部とが備えられ、
    前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメー タに基づいて前記形状情報とを出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部が備えられてなり、
    複数の住宅について合計の変動費を算出することを特徴とする太陽電池モジュール設計支援装置。
  4. 太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、
    少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、
    前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報と太陽電池モジュールの種類ごとの変動費情報とを出力する情報出力部と、複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記情報出力部により出力した変動費情報と、前記枚数算出部により算出した前記太陽電池モジュールの枚数とに基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出する変動費算出部とが備えられ、
    前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメータに基づいて前記形状情報を出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部が備えられてなり、
    複数の屋根面または複数の住宅についそれぞれの変動費を算出し、算出した変動費をグラフ表示または算出した発電能力の統計数値を算出することを特徴とする太陽電池モジュール設計支援装置。
  5. 太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、
    少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、
    前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報とその発電能力に関する発電情報と太陽電池モジュールの種類ごとの変動費情報とを出力する情報出力部と、複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記太陽電池モジュールの発電能力に関する発電情報に基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の発電能力に関する発電情報を算出する発電能力算出部と、前記情報出力部により出力した変動費情報と、前記枚数算出部により算出した前記太陽電池モジュールの枚数とに基づいて前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出する変動費算出部と、前記各変動費に基づいて、太陽光発電装置の発電能力あたりの変動費を算出する変動費率算出部とを備え、
    前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメータに基づいて前記形状情報と前記発電情報とを出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部とが備えられてなり、
    複数の住宅について発電能力あたりの変動費を算出することを特徴とする太陽電池モジュール設計支援装置。
  6. 太陽電池モジュールを設計する太陽電池モジュール設計支援装置であって、
    少なくとも1種類以上の前記太陽電池モジュールにより太陽電池モジュールシリーズが構成され、
    前記太陽電池モジュールの形状に関する形状情報とその発電能力に関する発電情報と太 陽電池モジュールの種類ごとの変動費情報とを出力する情報出力部と、複数の屋根面または複数の住宅の設置面の形状に関する設置面情報を記憶する設置情報記憶部と、前記太陽電池モジュールを設置面に設置する際に、前記形状情報に基づいて設置可能な前記太陽電池モジュールの枚数を算出する枚数算出部と、前記太陽電池モジュールの発電能力に関する発電情報に基づいて、前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の発電能力に関する発電情報を算出する発電能力算出部と、前記情報出力部により出力した変動費情報と、前記枚数算出部により算出した前記太陽電池モジュールの枚数とに基づいて前記枚数の太陽電池モジュールを備える太陽光発電装置の変動費を算出する変動費算出部と、前記各変動費に基づいて、太陽光発電装置の発電能力あたりの変動費を算出する変動費率算出部とが備えられ、
    前記情報出力部は、前記太陽電池モジュールシリーズの設計に関するパラメータであるシリーズ設計パラメータを複数出力するパラメータ出力部と、前記シリーズ設計パラメータに基づいて前記形状情報と前記発電情報とを出力するシリーズ設計プログラムを作成するプログラム作成部と、前記シリーズ設計プログラム作成部により作成したシリーズ設計プログラムを実行するプログラム実行部とが備えられてなり、
    複数の屋根面または複数の住宅についそれぞれ発電能力あたりの変動費を算出し、算出した発電能力あたりの変動費をグラフ表示または算出した発電能力の統計数値を算出すること特徴とする太陽電池モジュール設計支援装置。
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