JP4031132B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえば原稿の光画像情報を受光して電気信号を出力する4チャンネル出力CCDからの電気信号を処理して画像を形成する電子複写機等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル複写機などの画像形成装置が急速に普及してきている。このようなデジタル複写機においては、スキャナ入力した画像を高品質に出力するため、高解像度で読み取り可能なCCD、高画質化画像処理、高解像度のレーザ駆動を実現したレーザ光学ユニットを用いるものが増えてきている。
【0003】
さらに、アナログ複写機の高速機に変わるデジタル複写機の高速化の需要も出てきており、より高速で高解像度な処理が実現できるデバイスの必要性が出てきている。
【0004】
このデバイスの1つとして、高速で高解像度な処理が実現できるCCDの開発が進められ製品化が開始された。
【0005】
この高速CCDは、高速化対応として4チャンネル出力CCDを用いて前処理システムを構成したものがすでに発表されている。
【0006】
この従来の2チャンネル出力CCDを用いた前処理システムに対して、高速化対応とした4チャンネル出力CCDを用いた前処理システムの場合、CCDの出力信号を左右のデータを同時に出力させる構成で左側の偶数成分OS2、左側の奇数成分OS1、及び、右側の偶数成分OS4、右側の奇数成分OS3を同一の信号伝達経路(処理経路)によって処理が行われる構成となっている。
【0007】
前処理システムの信号増幅処理AMPにおいて、左右の偶数成分と奇数成分がそれぞれ信号増幅と合成が行われ、AD変換(ADC)処理された画像信号は、1画素8ビットのデジタル信号の状態で偶数成分DOBx、奇数成分DOAxの2チャンネルで高速スキャナ制御用ASICに入力される。
【0008】
高速スキャナ制御用ASICに入力された偶数成分DOBx、奇数成分DOAxの2チャンネルの信号は、バス幅変換により処理スピードを落として画像濃度に対する画像データの各画素毎に生じる濃度勾配的な偏差を補正するシェーディング補正を行うため、4チャンネルの信号として処理される。
【0009】
そのあと、シェーディング補正された画像データは、ビット反転され、ラスタ変換により画像データの順番を整列したあとに内部の高速処理スピードから低速化した転送スピードにするため4画素単位の画像データ転送を行い、画像処理ASICへと受け渡される。
【0010】
ここで、画像処理ASIC内部において、1画素単位の画像データへ変換した後、フィルタリング処理、レンジ補正処理、倍率変換(拡大、縮小)処理、濃度変換処理、階調処理といった画像処理による一連のシステム補正処理が施される。CCDの信号出力構成を比較した場合、従来使用している2チャンネル出力CCDが、信号出力としてCCDの1ライン分の画素信号の並び順として見た場合にこれら2出力は偶数成分と奇数成分それぞれが左端の画素信号から整列化した状態(画像処理上、適切な配列)で出力されるのに対して、今回の高速対応CCD、つまり4チャンネル出力CCDでは信号出力としてCCDの1ライン分の画素信号の並び順として見た場合に4チャンネル出力は偶数成分と奇数成分それぞれについて、左側の出力は左端の画素信号から順番に最後は中央の画素信号、右側の出力は右端の画素信号から順番に最後は中央の画素信号といった具合に出力されるため、信号の配列が整列化されてない状態(画像処理上、不適切な配列)になる。
【0011】
このように、4チャンネル出力CCDは、主走査方向に左右と奇数・偶数で使い分ける構成となっているが、従来の2チャンネル出力CCDで奇数・偶数でのシェーディング後の転送経路の特性ばらつきに関しては、後の画像処理のローパスフィルタ(LPF)や誤差拡散処理によって問題のないレベルまで抑制補正することができたが、4チャンネル出力CCDの場合、左右のCCDの感度特性などの違いがそれぞれシェーディング補正処理の画像データに現れてしまい、従来の画像処理だけでは抑制補正することができないため、画像処理前に左右の画像データの補正回路を設けている。
【0012】
また、従来のデジタル複写機で機体間のプリンタ部の濃度ばらつきを補正させるためにγ補正テーブルを持ち、機体間のばらつきを補正するγ自動調整方法を搭載している製品がすでに発表されている。
【0013】
しかしながら、高速対応のCCDを用いた高速デジタル複写機で、主走査方向の左右補正を行うテーブル回路と、機体間のプリンタ部の濃度ばらつきを補正するγ補正テーブル回路と、階調パターンを発生可能なテストパターン発生部を持ち、かつ、階調パターンの各階調データを読み出し平均値を求める階調パターン読み出し部を持つ構成で、それぞれの補正テーブル回路に設定する値を同時に行う自動調整方法については明確でなかった。
【0014】
従来実施していた自動調整の考えのままでは独立して自動調整を実施する必要があり作業効率が悪かった。
【0015】
また、独立して自動調整を実施することでは、スキャナ読み込み動作が別々となり、各調整で、スキャナの光量調整などによる読み込みデータのばらつきを含んで調整することとなっていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、高速対応のCCDを用いた高速デジタル複写機で、高速化対応として4ch出力CCDを用いて前処理システムを構成したことによる主走査方向の左右補正を行う補正テーブルと、機体間のプリンタ部の濃度ばらつきを補正するγ補正テーブルと、階調パターンを発生可能なテストパターン発生部を持ち、かつ、階調パターンの各階調データを読み出して値を求める階調パターン読み出し部を持つ構成で、それぞれの補正テーブルに設定する値を、本発明の自動調整を行うことにより、同時に複数のテーブル調整をスキャナ部の読み込み時のばらつきを少なくさせて効率よく補正を実施することができる。
【0017】
このことにより、CCDデバイスの違いによる左右のCCD特性差のばらつきが無くなり、機体間の左右の濃度差がない安定した画像濃度再現が可能となる。また、同時に機体間の濃度ばらつきのない画像濃度再現が可能となる。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この発明の画像形成装置は、画像の主走査方向の複数画素を1ラインずつアナログ信号として読取る読取手段と、この読取手段により読取った左側からの偶数の画素の信号としての左側の偶数成分と左側からの奇数の画素の信号としての左側の奇数成分と右側からの偶数の画素の信号としての右側の偶数成分と右側からの奇数の画素の信号としての右側の奇数成分とを抽出する抽出手段と、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分とが合成され、偶数成分と奇数成分のディジタル信号ヘ変換する変換手段と、この変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により被画像形成媒体に画像形成を行う画像形成手段と、複数階調からなる階調パターンを発生する発生手段と、この発生手段により発生された階調パターンにより上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う処理手段と、この処理手段により画像形成された階調パターンを上記読取手段により読取り、上記抽出手段により抽出される左側と右側の偶数成分と奇数成分の各階調データに対応する値を算出し、この算出した値に基づいて左側、右側の補間した階調データを補正する左右補正データを生成する第1の生成手段と、この第1の生成手段により用いられている左側あるいは右側の補間した階調データを用いて画像濃度補正データを生成する第2の生成手段と、上記抽出手段により抽出され、上記変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う際に、上記第1の生成手段により生成された左右補正データに基づいて、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分との間に生じる偏差を補正し、上記第2の生成手段により生成された画像濃度補正データに基づいて、機体間の上記画像形成手段の再現特性のばらつき補正を行う補正手段とから構成されている。
【0019】
この発明の画像形成装置は、画像の主走査方向の複数画素を1ラインずつアナログ信号として読取る読取手段と、この読取手段により読取った左側からの偶数の画素の信号としての左側の偶数成分と左側からの奇数の画素の信号としての左側の奇数成分と右側からの偶数の画素の信号としての右側の偶数成分と右側からの奇数の画素の信号としての右側の奇数成分とを抽出する抽出手段と、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分とが合成され、偶数成分と奇数成分のディジタル信号ヘ変換する変換手段と、この変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により被画像形成媒体に画像形成を行う画像形成手段と、複数階調からなる階調パターンを発生する発生手段と、この発生手段により発生された階調パターンにより上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う処理手段と、この処理手段により画像形成された階調パターンを上記読取手段により読取り、上記抽出手段により抽出される左側と右側の偶数成分と奇数成分の各階調データに対応する値を算出し、この算出した値に基づいて左側、右側の補間した階調データを補正する左右補正データを生成する第1の生成手段と、上記第1の生成手段により用いられている左側あるいは右側の補間した階調データを用いてガンマ補正データを生成する第2の生成手段と、上記抽出手段により抽出され、上記変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う際に、上記第1の生成手段により生成された左右補正データに基づいて、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分との間に生じる偏差を補正し、この補正された左側と右側の偶数成分と奇数成分を上記変換手段により偶数成分と奇数成分のディジタル信号に変換する際に、上記第2の生成手段により生成されたガンマ補正データに基づいて、ガンマ補正する補正手段とから構成されている。
【0020】
この発明の画像形成装置は、画像の主走査方向の複数画素を1ラインずつアナログ信号として読取る読取手段と、この読取手段により読取った左側からの偶数の画素の信号としての左側の偶数成分と左側からの奇数の画素の信号としての左側の奇数成分と右側からの偶数の画素の信号としての右側の偶数成分と右側からの奇数の画素の信号としての右側の奇数成分とを抽出する抽出手段と、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分とが合成され、偶数成分と奇数成分のディジタル信号ヘ変換する変換手段と、この変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により被画像形成媒体に画像形成を行う画像形成手段と、複数階調からなる階調パターンを発生する発生手段と、この発生手段により発生された階調パターンにより上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う処理手段と、この処理手段により画像形成された階調パターンを上記読取手段により読取り、上記抽出手段により抽出される左側と右側の偶数成分と奇数成分の各階調データに対応する値を算出し、この算出した値に基づいた左側あるいは右側の補間した階調データを基準データとして、この基準データに対する他方向としての右側あるいは左側の階調データとの差から各階調データ差を補正した他方向としての右側あるいは左側のみに用いる左右補正データを生成する第1の生成手段と、上記第1の生成手段により用いられている基準データとしての左側あるいは右側の補間した階調データを用いてガンマ補正データを生成する第2の生成手段と、上記抽出手段により抽出され、上記変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う際に、上記第1の生成手段により生成された左右補正データに基づいて、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分との間に生じる偏差を補正し、この補正された左側と右側の偶数成分と奇数成分を上記変換手段により偶数成分と奇数成分のディジタル信号に変換する際に、上記第2の生成手段により生成されたガンマ補正データに基づいて、ガンマ補正する補正手段とから構成されている。
【0021】
この発明の画像形成装置は、画像の主走査方向の複数画素を1ラインずつアナログ信号として読取る読取手段と、この読取手段により読取った左側からの偶数の画素の信号としての左側の偶数成分と左側からの奇数の画素の信号としての左側の奇数成分と右側からの偶数の画素の信号としての右側の偶数成分と右側からの奇数の画素の信号としての右側の奇数成分とを抽出する抽出手段と、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分とが合成され、偶数成分と奇数成分のディジタル信号ヘ変換する変換手段と、この変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により被画像形成媒体に画像形成を行う画像形成手段と、上記画像の副走査方向に対して濃度変化する複数階調からなる階調パターンを発生する発生手段と、この発生手段により発生された階調パターンにより上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う処理手段と、この処理手段により画像形成された階調パターンを上記読取手段により読取り、上記抽出手段により抽出される左側と右側の偶数成分と奇数成分の各階調データに対応する値を算出し、この算出した値に基づいた左側あるいは右側の補間した階調データを基準データとして、この基準データに対する他方向としての右側あるいは左側の階調データとの差から各階調データ差を補正した他方向としての右側あるいは左側のみに用いる左右補正データを生成する第1の生成手段と、上記第1の生成手段により用いられている基準データとしての左側あるいは右側の補間した階調データを用いて、上記読取手段による読取特性に対する上記画像形成手段による画像形成特性がリニアになるガンマ補正データを生成する第2の生成手段と、上記抽出手段により抽出され、上記変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う際に、上記第1の生成手段により生成された左右補正データに基づいて、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分との間に生じる偏差を補正し、この補正された左側と右側の偶数成分と奇数成分を上記変換手段により偶数成分と奇数成分のディジタル信号に変換する際に、上記第2の生成手段により生成されたガンマ補正データに基づいて、ガンマ補正する補正手段とから構成されている。
【0022】
この発明の画像形成装置は、画像の主走査方向の複数画素を1ラインずつアナログ信号として読取る読取手段と、この読取手段により読取った左側からの偶数の画素の信号としての左側の偶数成分と左側からの奇数の画素の信号としての左側の奇数成分と右側からの偶数の画素の信号としての右側の偶数成分と右側からの奇数の画素の信号としての右側の奇数成分とを抽出する抽出手段と、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分とが合成され、偶数成分と奇数成分のディジタル信号ヘ変換する変換手段と、この変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により被画像形成媒体に画像形成を行う画像形成手段と、上記画像の副走査方向に対して複数階調からなる階調パターンを発生する発生手段と、この発生手段により発生された階調パターンにより上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う処理手段と、この処理手段により画像形成された階調パターンを上記読取手段により読取り、上記抽出手段により抽出される左側と右側の偶数成分と奇数成分の各階調データに対応する値を算出し、この算出した値から補間処理して階調データの階調段数を増加させ、左側あるいは右側の補間した階調データを基準データとして、この基準データに対する他方向としての右側あるいは左側の階調データとの差から各階調データ差を補正した他方向としての右側あるいは左側のみに用いる左右補正データを生成する第1の生成手段と、上記第1の生成手段により用いられている基準データとしての左側あるいは右側の補間した階調データを用いて、上記読取手段による読取特性に対する上記画像形成手段による画像形成特性がリニアになるガンマ補正データを生成する第2の生成手段と、上記抽出手段により抽出され、上記変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う際に、上記第1の生成手段により生成された左右補正データに基づいて、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分との間に生じる偏差を補正し、この補正された左側と右側の偶数成分と奇数成分を上記変換手段により偶数成分と奇数成分のディジタル信号に変換する際に、上記第2の生成手段により生成されたガンマ補正データに基づいて、ガンマ補正する補正手段とから構成されている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、この発明の画像形成装置に係る高速化対応の4チャンネル出力CCDを用いたデジタル複写機(DPPC)の内部構造を示す断面図である。
【0025】
図1に示すように、デジタル複写機は装置本体10を備え、この装置本体10内には、画像読取手段として機能するスキャナ部4、および画像形成手段として機能するプリンタ部6が設けられている。
【0026】
装置本体10の上面には、読取対象物、つまり原稿Dが載置される透明なガラスからなる原稿載置台12が設けられている。また、装置本体10の上面には、原稿載置台12上に原稿を自動的に送る自動原稿送り装置7(以下、ADFと称する)が配設されている。このADF7は、原稿載置台12に対して開閉可能に配設され、原稿載置台12に載置された原稿Dを原稿載置台12に密着させる原稿押さえとしても機能する。
【0027】
ADF7は、原稿Dがセットされる原稿トレイ8、原稿の有無を検出するエンプティセンサ9、原稿トレイ8から原稿を一枚づつ取り出すピックアップローラ14、取り出された原稿を搬送する給紙ローラ15、原稿の先端を整位するアライニングローラ対16、原稿載置台12のほぼ全体を覆うように配設された搬送ベルト18を備えている。そして、原稿トレイ8に上向きにセットされた複数枚の原稿は、その最下の頁、つまり、最終頁から順に取り出され、アライニングローラ対16により整位された後、搬送ベルト18によって原稿載置台12の所定位置へ搬送される。
【0028】
ADF7において、搬送ベルト18を挟んでアライニングローラ対16と反対側の端部には、反転ローラ20、非反転センサ21、フラッパ22、排紙ローラ23が配設されている。後述するスキャナ部4により画像情報の読取られた原稿Dは、搬送ベルト18により原稿載置台12上から送り出され、反転ローラ20、フラッパ21、および排紙ローラ22を介してADF7上面の原稿排紙部24上に排出される。原稿Dの裏面を読取る場合、フラッパ22を切換えることにより、搬送ベルト18によって搬送されてきた原稿Dは、反転ローラ20によって反転された後、再度搬送ベルト18により原稿載置台12上の所定位置に送られる。
【0029】
装置本体10内に配設されたスキャナ部4は、原稿載置台12に載置された原稿Dを照明する光源としての露光ランプ25、および原稿Dからの反射光を所定の方向に偏向する第1のミラー26を有し、これらの露光ランプ25および第1のミラー26は、原稿載置台12の下方に配設された第1のキャリッジ27に取り付けられている。
【0030】
第1のキャリッジ27は、原稿載置台12と平行に移動可能に配置され、図示しない歯付きベルト等を介して後述するスキャニングモータ35により、原稿載置台12の下方を往復移動される。
【0031】
また、原稿載置台12の下方には、原稿載置台12と平行に移動可能な第2のキャリッジ28が配設されている。第2のキャリッジ28には、第1のミラー26により偏向された原稿Dからの反射光を順に偏向する第2および第3のミラー30、31が互いに直角に取り付けられている。第2のキャリッジ28は、第1のキャリッジ27を駆動する歯付きベルト等により、第1のキャリッジ27に対して従動されるとともに、第1のキャリッジに対して、1/2の速度で原稿載置台12に沿って平行に移動される。
【0032】
また、原稿載置台12の下方には、第2のキャリッジ28上の第3のミラー31からの反射光を集束する結像レンズ32と、結像レンズにより集束された反射光を受光して光電変換する4チャンネル出力CCD(光電変換素子)34とが配設されている。結像レンズ32は、第3のミラー31により偏向された光の光軸を含む面内に、駆動機構を介して移動可能に配設され、自身が移動することで反射光を所望の倍率で結像する。そして、4チャンネル出力CCD34は、入射した反射光を光電変換し、読み取った原稿Dに対応する電気信号を出力する。
【0033】
一方、プリンタ部6は、潜像形成手段として作用するレーザ露光装置40を備えている。レーザ露光装置40は、光源としての半導体レーザ41と、半導体レーザ41から出射されたレーザ光を連続的に偏向する走査部材としてのポリゴンミラー36と、ポリゴンミラー36を後述する所定の回転数で回転駆動する走査モータとしてもポリゴンモータ37と、ポリゴンミラーからのレーザ光を偏向して後述する感光体ドラム44へ導く光学系42とを備えている。このような構成のレーザ露光装置40は、装置本体10の図示しない支持フレームに固定支持されている。
【0034】
半導体レーザ41は、スキャナ部4により読取られた原稿Dの画像情報、あるいはファクシミリ送受信文書情報等に応じてオン・オフ制御され、このレーザ光はポリゴンミラー36および光学系42を介して感光体ドラム44へ向けられ、感光体ドラム44周面を走査することにより感光体ドラム44周面上に静電潜像を形成する。
【0035】
また、プリンタ部6は、装置本体10のほぼ中央に配設された像担持体としての回転自在な感光体ドラム44を有し、感光体ドラム44周面は、レーザ露光装置40からのレーザ光により露光され、所望の静電潜像が形成される。感光体ドラム44の周囲には、ドラム周面を所定の電荷に帯電させる帯電チャージャ45、感光体ドラム44周面上に形成された静電潜像に現像剤としてのトナーを供給して所望の画像濃度で現像する現像器46、後述する用紙カセットから給紙された被転写材、つまり、コピー用紙Pを感光体ドラム44から分離させるための剥離チャージャ47を一体に有し、感光体ドラム44に形成されたトナー像を用紙Pに転写させる転写チャージャ48、感光体ドラム44周面からコピー用紙Pを剥離する剥離爪49、感光体ドラム44周面に残留したトナーを清掃する清掃装置50、および、感光体ドラム44周面の除電する除電器51が順に配置されている。
【0036】
装置本体10内の下部には、それぞれ装置本体から引出し可能な上段カセット52、中段カセット53、下段カセット54が互いに積層状態に配設され、各カセット内にはサイズの異なるコピー用紙が装填されている。これらのカセットの側方には大容量フィーダ55が設けられ、この大容量フィーダ55には、使用頻度の高いサイズのコピー用紙P、例えば、A4サイズのコピー用紙Pが約3000枚収納されている。また、大容量フィーダ55の上方には、手差しトレイ56を兼ねた給紙カセット57が脱着自在に装着されている。
【0037】
装置本体10内には、各カセットおよび大容量フィーダ55から感光体ドラム44と転写チャージャ48との間に位置した転写部を通って延びる搬送路58が形成され、搬送路58の終端には定着ランプ60aを有する定着装置60が設けられている。定着装置60に対向した装置本体10の側壁には排出口61が形成され、排出口61にはシングルトレイのフィニッシャ150が装着されている。
【0038】
上段カセット52、中段カセット53、下段カセット54、給紙カセット57の近傍および大容量フィーダ55の近傍には、カセットあるいは大容量フィーダから用紙Pを一枚づつ取り出すピックアップローラ63がそれぞれ設けられている。また、搬送路58には、ピックアップローラ63により取り出されたコピー用紙Pを搬送路58を通して搬送する多数の給紙ローラ対64が設けられている。
【0039】
搬送路58において感光体ドラム44の上流側にはレジストローラ対65が設けられている。レジストローラ対65は、取り出されたコピー用紙Pの傾きを補正するとともに、感光体ドラム44上のトナー像の先端とコピー用紙Pの先端とを整合させ、感光体ドラム44周面の移動速度と同じ速度でコピー用紙Pを転写部へ給紙する。レジストローラ対65の手前、つまり、給紙ローラ64側には、コピー用紙Pの到達を検出するアライニング前センサ66が設けられている。
【0040】
ピックアップローラ63により各カセットあるいは大容量フィーダ55から1枚づつ取り出されたコピー用紙Pは、給紙ローラ対64によりレジストローラ対65へ送られる。そして、コピー用紙Pは、レジストローラ対65により先端が整位された後、転写部に送られる。
【0041】
転写部において、感光体ドラム44上に形成された現像剤像、つまり、トナー像が、転写チャージャ48により用紙P上に転写される。トナー像の転写されたコピー用紙Pは、剥離チャージャ47および剥離爪49の作用により感光体ドラム44周面から剥離され、搬送路52の一部を構成する搬送ベルト67を介して定着装置60に搬送される。そして、定着装置60によって現像剤像がコピー用紙Pに溶融定着さた後、コピー用紙Pは、給紙ローラ対68および排紙ローラ対69により排出口61を通してフィニッシャ150上へ排出される。
【0042】
搬送路58の下方には、定着装置60を通過したコピー用紙Pを反転して再びレジストローラ対65へ送る自動両面装置70が設けられている。自動両面装置70は、コピー用紙Pを一時的に集積する一時集積部71と、搬送路58から分岐し、定着装置60を通過したコピー用紙Pを反転して一時集積部71に導く反転路72と、一時集積部に集積されたコピー用紙Pを一枚づつ取り出すピックアップローラ73と、取り出された用紙を搬送路74を通してレジストローラ対65へ給紙する給紙ローラ75とを備えている。また、搬送路58と反転路72との分岐部には、コピー用紙Pを排出口61あるいは反転路72に選択的に振り分ける振り分けゲート76が設けられている。
【0043】
両面コピーを行う場合、定着装置60を通過したコピー用紙Pは、振り分けゲート76により反転路72に導かれ、反転された状態で一時集積部71に一時的に集積された後、ピックアップローラ73および給紙ローラ対75により、搬送路74を通してレジストローラ対65へ送られる。そして、コピー用紙Pはレジストローラ対65により整位された後、再び転写部に送られ、コピー用紙Pの裏面にトナー像が転写される。その後、コピー用紙Pは、搬送路58、定着装置60および排紙ローラ69を介してフィニッシャ150に排紙される。
【0044】
フィニッシャ150は排出された一部構成の文書を一部単位でステープル止めし貯めていくものである。ステープルするコピー用紙Pが一枚排出口61から排出される度にガイドバー151にてステープルされる側に寄せて整合する。全てが排出され終わると紙押えアーム152が排出された一部単位のコピー用紙Pを抑えステープラユニット(図示しない)がステープル止めを行う。その後、ガイドバー151が下がり、ステープル止めが終わったコピー用紙Pはその一部単位でフィニッシャ排出ローラ155にてそのフィニッシャ排出トレイ154に排出される。フィニッシャ排出トレイ154の下がる量は排出されるコピー用紙Pの枚数によりある程度決められ、一部単位に排出される度にステップ的に下がる。また排出されるコピー用紙Pを整合するガイドバー151はフィニッシャ排出トレイ154上に載った既にステープル止めされたコピー用紙Pに当たらないような高さの位置にある。
【0045】
また、フィニッシャ排出トレイ154は、ソートモード時、一部ごとにシフト(たとえば、前後左右の4つの方向へ)するシフト機構(図示しない)に接続されている。
【0046】
また、装置本体10の前面上部には、様々な複写条件並びに複写動作を開始させる複写開始信号などを入力する操作パネル380が設けられている。
【0047】
次に、図2を参照してデジタル複写機の制御システムについて説明する。
【0048】
デジタル複写機の制御システムは、全体は大きく3つのブロックより成り、基本部システムバス312を通してスキャナ部4、プリンタ部6との間を画像処理部5で繋ぎ、デジタル複写機を構成する基本部301と、この基本部301からの画像データを受け取り記録し、その記録した画像データを再び基本部301に転送することでメモリコピー(電子ソート)を実現するページメモリ部302と、このページメモリ部302の圧縮画像データを記憶するための2次メモリとしてのハードディスク(HD)、公衆回線を通して外部と画像圧縮データのやり取りを行うFAXボード(G4/G3・FAX制御手段)369、LANを経由してデータのやり取りを行うLANボード(ローカルエリアネットワーク回線制御手段)371、またそれ等を拡張部システムバス373とISAバス374を通して制御する拡張部CPU361、拡張部CPU361が使用するメインメモリ361a、ISAバス374上でのDMA転送を制御するDMAC362とから成るマザーボード等で構成される拡張部303から構成される。
【0049】
基本部301とページメモリ部302は制御データをやりとりする基本部システムインタフェース316、画像データをやりとりする基本部画像インタフェース317とで接続されている。また、ページメモリ部302と拡張部303は制御データをやりとりする拡張部システムインタフェース376、画像データをやりとりする拡張部画像インタフェース377とで接続されている。
【0050】
基本部301は、入力手段(スキャナ部)4、出力手段(プリンタ部)6、画像処理部5、およびこれらに基本部システムバス312を介して接続され、これらを制御する制御手段(基本部CPU)311から構成される。
【0051】
基本部CPU311には、電源男児にも記憶データを保持する不揮発性のメモリとしてのNVRAM311aを有している。このNVRAM311aには、後述するCCD34の左右補正処理により左右補正回路160内のメモリ180の左右補正データテーブルに記憶されたCCD34の左右補正用の補正データが記憶され、後述するガンマ補正処理に基づいてガンマ補正濃度変換処理部84eのガンマ補正データテーブル201に記憶されたガンマ補正データが記憶されるようになっている。
【0052】
スキャナ部4は列状に配置された複数の受光素子(1ラインのCCD)からなる上述した4チャンネル出力CCD34を有し、原稿載置台12に載置された原稿の画像を基本部CPU311からの指示に従い1ライン毎に読取り、画像の濃淡を8ビットのデジタル・データに変換した後、スキャナインタフェース(図示しない)を介して、同期信号と共に時系列デジタル・データとして画像処理部5へ出力する。
【0053】
基本部CPU311は上記基本部301内の上記各手段及び後述するページメモリ部302の各手段を制御する。
【0054】
ページメモリ部302は基本部301内の基本部CPU311と拡張部303内の拡張部CPU361との制御情報の通信を制御したり、基本部301および拡張部303からのページメモリ323へのアクセスを制御し、通信メモリ305を内蔵するシステム制御手段304、画像データを一時的に記憶しておく記憶手段(ページメモリ)323、ページメモリ323のアドレスを生成するアドレス制御部306、ページメモリ部302内の各デバイス間のデータ転送を行う画像バス320、ページメモリ部302内の各デバイスとシステム制御手段304との間の制御信号の転送を行う制御バス321、画像バス320を介してページメモリ323と他のデバイスとのデータ転送を行うときのデータ転送を制御するデータ制御手段307、基本部画像インタフェース317を介して基本部301と画像データを転送するときに画像データをインタフェースする画像データI/F手段308、解像度の異なる機器に画像データを送信するときに画像データを他の機器の解像度に変換したり、解像度の異なる機器から受信した画像データを基本部301のプリンタ部6の解像度に変換したり、2値画像データの90度回転処理を実行する解像度変換/2値回転手段325、ファクシミリ送信や光ディスク記憶のように画像データを圧縮して送信したり、記憶したりするデバイスのために入力した画像データを圧縮したり、圧縮された形態の画像データをプリンタ部6を介して可視化するために伸長する圧縮/伸長手段324、画像データI/F手段308に接続され、プリンタ部6から画像データを出力するときに画像データを90度あるいは−90度回転して出力するときに使用する多値回転メモリ309で構成される。
【0055】
拡張部303は下記の拡張部303内の各デバイスを拡張部システムバス373を介して制御する制御手段(拡張部CPU)361、この拡張部CPU361が使用するメインメモリ361a、汎用的なISAバス374、拡張部システムバス373とISAバス374をインタフェースするISAバスコントローラ (ISA・B/C)363、ISAバス374上でのデータ転送を制御するDMAコントローラ(DMAC)362、ISAバス374に接続され画像データを電子的に保存するための保存手段(HDD)365、そのインタフェースであるHD・FDインタフェース(HD・FDI/F)364、ISAバス374に接続され画像データを電子的に保存するための保存手段(光ディスク装置;ODD)368、そのインタフェースであるSCSIインタフェース367、LAN機能を実現するためのローカルエリアネットワーク回線制御手段(LAN)371、プリンタ機能を実現するためのプリンタコントローラ手段370、G4/G3・FAX制御機能を有するG4/G3・FAX制御手段369、プリンタコントローラ手段370からのイメージデータをシステム画像インタフェース377を介してページメモリ部302へ出力するための拡張部画像バス375で構成される。
【0056】
上記HDD365に内蔵されるハードディスクHDには、圧縮された1頁あるいは複数頁からなる1文書ごとの圧縮イメージデータがファイルとして、その文書を検索するための検索データで管理された状態で記憶されるようになっている。
【0057】
また、拡張部システムバス373には、拡張部303に対する指示を行うキーボードとディスプレイからなる上述した操作パネル80が接続されている。
【0058】
保存手段(ODD)368はSCSIインタフェース367を介してISAバス374と接続され、拡張部CPU361はSCSIコマンドを用いて拡張部システムバス373、ISA・B/C63、ISAバス374を介して保存手段368を制御する。
【0059】
次に、画像データI/F手段(イメージデータ制御手段)308について説明する。画像データI/F手段308は画像バス320上のデバイスでスキャナ部4あるいはプリンタ部6とページメモリ323との間の画像データ転送を画像処理部5を介して行う。また、拡張部303内の拡張部画像バス375に接続されたプリンタコントローラ370等とページメモリ323との画像データ転送も行う。
【0060】
ここで、ページメモリ部302のページメモリ323は大きなメモリ空間を有したものである。
【0061】
図3は、図1、図2で示したデジタル複写機の概略構成を示すものである。すなわち、上述したようにスキャナ部4、画像処理部5、プリンタ部6から構成されている。図3に示すようにデジタル複写機の場合の原稿画像の読み込みは、原稿面に露光ランプ25で直接光をあてて、その反射光をミラー26、30、31、結像レンズ32を用いて4チャンネル出力CCD34まで導き、4チャンネル出力CCD34によってこの光画像データを光電変換することによって複数(例えば600dpiの場合7500個)のそれぞれの受光素子毎に電荷信号に置き換えられる。この電荷信号は、4チャンネル出力CCD34内部の後述するCCDアナログシフトレジスタによってアナログ信号として順番に転送出力される。
【0062】
図3に示すように、図2で示した制御システムは、4チャンネル出力CCD34を含んだ読み込み制御部81、ページメモリボード82、編集ボード83、画像処理部84と書き込み制御処理部85、レーザ駆動部87、ポリゴンモータドライブ88で構成され、半導体レーザ41からのレーザ光がポリゴンミラー36で偏向されて感光体ドラム44へ導かれるように構成されている。
【0063】
図4は、4チャンネル出力CCD34の構成を詳細に示したもので、順番に配列された受光素子(フォトダイオード等)S1〜S7500、D1〜D26、シフトゲート101、シフトゲート102、CCDアナログシフトレジスタ111〜114、出力バッファ121〜124で構成される。
【0064】
図4に示すように4チャンネル出力CCD34の場合は、信号出力が偶数成分と奇数成分を、さらにそれぞれを左右に分割して4系統の出力構成としているため、CCDアナログシフトレジスタ111、112、113、114が4つ存在する。したがってCCDアナログシフトレジスタ111によって奇数成分の左端の受光素子による信号より順番に転送出力され、アナログシフトレジスタ112によって偶数成分の左端の受光素子による信号より順番に転送出力され、アナログシフトレジスタ113によって奇数成分の右端の受光素子による信号より順番に転送出力され、アナログシフトレジスタ114によって偶数成分の右端の受光素子による信号より順番に転送出力されることになる。
【0065】
また、奇数成分、偶数成分それぞれの左右から出力される最後の信号は、受光素子S1〜S7500の中央にて、となりあわせてならぶ受光素子S3749,S3750,S3751,S3752による信号となる。この4チャンネル出力CCD34を駆動するために必要な制御信号(転送クロック、シフトゲート信号、リセット信号、クランプ信号)は後述する高速スキャナ制御ASICのCCD駆動機能により生成される。
【0066】
図5は、読み込み制御部81に搭載される4チャンネル出力CCD34における画像データの転送を行う前処理システム130と高速スキャナ制御ASIC135の構成を示すものである。なお、前処理システム130は、アンプ131、132、A/Dコンバータ133、134とから構成されている。
【0067】
前処理システム130において、4チャンネル出力CCD34から出力されたアナログ信号はアンプ(Amp:アナログ信号処理集積回路)131、132において画素信号毎にサンプリングして信号増幅する。
【0068】
ここで使用するアンプ131、132は、1チップで2チャンネル分の処理が並列(パラレル)で可能である。アンプ131には、4チャンネル出力CCD34の画素信号の奇数成分の左右2チャンネル(出力端子OS1、OS3)を入力し、アンプ132には4チャンネル出力CCD34の画素信号の偶数成分の左右2チャンネル(出力端子OS2、OS4)を入力としている。
【0069】
それぞれのアンプ131,132内部においては,4チャンネル出力CCD34の左右からの2チャンネルの画素信号が並列で処理(サンプリングおよび信号増幅)され、そのあと1チャンネルに合成(マルチプレクス)する。すなわち、アンプ131においては奇数成分の左右の信号を合成して1チャンネルに、アンプ132においては偶数成分の左右の信号を合成して1チャンネルにし、それぞれアンプ131、132より出力するという方式をとっている。
【0070】
これはアンプ131では4チャンネル出力CCD34の奇数成分の左右の画素信号をまとめて処理し、アンプ132では4チャンネル出力CCD34の偶数成分の左右の画素信号をまとめて処理するという構成であり、このような構成をとることによって4チャンネル出力CCD34の出力信号の偶数成分、奇数成分、それぞれの左右の信号の歪みがアンプ(131、132)のチップ間のバラツキ(チップ差による回路特性のばらつき)に依存しないようにするための配慮となっている。
【0071】
また、この場合、アンプ131、132からの信号出力レートは、アンプ131、132への信号入力レートの2倍となる。このアンプ131、132より出力される信号処理上適切なレベルまで増幅された画素毎のアナログ信号は、A/Dコンバータ(ADC133、134)によってAD変換されてデジタル信号となる。
【0072】
アンプ131は、4チャンネル出力CCD34から出力された奇数成分の左右2チャンネルの画素信号をそれぞれ並列でサンプリングして信号増幅し、さらにこの信号を1チャンネルに合成し、このアンプ131より出力されるアナログ信号についてはA/Dコンバータ133によってAD変換するようになっている。また、アンプ132は、4チャンネル出力CCD34から出力された偶数成分の左右2チャンネルの画素信号をそれぞれ並列でサンプリングして信号増幅し、さらにこの信号を1チャンネルに合成し、このアンプ132より出力されるアナログ信号についてはA/Dコンバータ134によってAD変換するようになっている。また、ここで使用するA/Dコンバータ133、134の分解能は、8ビット(bit:256ステップ)なので、画素データとしては1画素あたり8ビットデータとなる。
【0073】
このように4チャンネル出力CCD34にて読込まれた画像情報(光画像データとして4チャンネル出力CCD34に入力されるもの)に基づいて4チャンネル出力CCD34より出力される画素信号(アナログ信号)をアンプ131、132にて信号増幅および合成し、その信号をA/Dコンバータ133、134によってAD変換してデジタル信号にするといった一連の処理をスキャナ部4における前処理と呼び、前処理システム130を構成する。
【0074】
また、アンプ131、132を駆動するために必要な制御信号(サンプルホールドパルス、合成信号、クランプ信号)およびA/Dコンバータ133、134においてAD変換処理に必要なAD変換用クロックについては、高速スキャナ制御ASIC135の前処理LSI駆動機能より生成される。このようにして前処理を施された画像情報に基づく画素信号(1画素あたり8ビットデータ、以下画像データと記述する)は、高速スキャナ制御ASIC135へと入力され、高速スキャナ制御ASIC135内部においてシェーディング補正処理および本発明である左右補正処理、ラスタ変換処理が施される。
【0075】
図6は、本発明に係る高速スキャナ制御ASIC135の構成を示すものである。すなわち、高速スキャナ制御ASIC135は、バス幅変換回路140、シェーディング補正回路141、142、143、144、バスセレクト回路(SEL)145、146、147、148、左右補正回路160、ビット反転回路161、162、163、164、およびラスタ変換回路165から構成されている。
【0076】
前処理システム130で前処理が施された画像データは、DOAx(8ビット:奇数成分の左右合成されたデータ)およびDOBx(8ビット:偶数成分の左右合成されたデータ)として2チャンネルで高速スキャナ制御ASIC135に入力される。
【0077】
高速スキャナ制御ASIC135内部における全ての処理は、前処理システム130においてデジタル化された画像データに対して行われるものである。これらの画像データは、まずバス幅変換回路140を通ることにより奇数成分、偶数成分それぞれにおいて左のデータと右のデータに分けられる。即ち、奇数成分の左右合成されたデータであるDOAx(8ビット)は、バス幅変換回路140によりDOA1X(8ビット:奇数成分の左のデータ)とDOA2X(8ビット:奇数成分の右のデータ)に分解され、偶数成分の左右合成されたデータであるDOBx(8ビット)はバス幅変換回路140によりDOB1X(8ビット:偶数成分の左のデータ)とDOB2X(8ビット:偶数成分の右のデータ)に分解される。
【0078】
従って、バス幅変換回路140によって2チャンネルで入力される画像データは4チャンネルに分解されるため、例えば、画像データのデータレートが2チャンネルで1チャンネル当り40MHzとしてDOAx、DOBxより入力された場合、バス幅変換処理後の出力としての画像データは4チャンネルで1チャンネル当り20MHzとしてDOA1X、DOA2X、DOB1X、DOB2Xに変換された状態で出力され、次段に入力されることになる。
【0079】
バス幅変換処理により分解されたそれぞれの画像データDOA1X(8ビット:奇数成分の左のデータ)、DOA2X(8ビット:奇数成分の右のデータ)、DOB1X(8ビット:偶数成分の左のデータ)、DOB2X(8ビット:偶数成分の右のデータ)は、シェーディング補正回路141、142、143、144によりシェーディング補正処理が施される。また、図に示すように高速スキャナ制御ASIC135の場合、シェーディング補正回路を4つ準備することにより、バス幅変換処理された4チャンネルの画像データDOA1X,DOA2X,DOB1X,DOB2Xをそれぞれ並列で同時に処理できるような構成をとっている。
【0080】
ここでシェーディング補正機能について簡単に説明する。シェーディング補正には白レベルシェーディング補正と黒レベルシェーディング補正があり、この高速スキャナ制御ASIC135の機能としては両方の補正に対応したアルゴリズムに基づいた回路構成となっている。
【0081】
白レベルシェーディング補正とは、4チャンネル出力CCD34で読込んだ原稿上の読取データ(画像データ)をあらかじめ4チャンネル出力CCD34により読込んだ白基準データで各画素毎に割ることにより、原稿上の読取データ(画像データ)を画素毎に正規化(補正)する。これにより照度むらおよび4チャンネル出力CCD34の受光素子毎の感度ばらつきを補正することができる。
【0082】
黒レベルシェーディング補正とは、黒レベルを歪ませる主な要因である4チャンネル出力CCD34内部の受光素子で発生する暗電流の影響等対して、4チャンネル出力CCD34で読込んだ原稿上の読取データ(画像データ)と白基準データより、あらかじめ4チャンネル出力CCD34により読込んだ黒基準データを各画素毎に減ずることによりキャンセル(補正)するものである。
【0083】
シェーディング補正されたそれぞれの画像データは、本発明である左右補正回路160によって偶数成分、奇数成分それぞれの左右のデータに対して補正処理され、そのあとビット反転回路161、162、163、164でビット反転して、ラスタ変換回路165によって画像データの並び順の整列化処理が行われる。
【0084】
このように高速スキャナ制御ASIC135内部においてこれら一連の処理が施された画像データは、AIDTAX(8ビット)、AIDTBX(8ビット)、AIDTCX(8ビット)、AIDTDX(8ビット)として高速スキャナ制御ASIC135より出力され、画像処理ASIC84へと受け渡される。画像処理ASIC84に入力された画像データは、画像処理ASIC84の内部において、フィルタリング処理、階調パターン読み出し処理、レンジ補正処理、倍率変換(拡大、縮小)処理、γ補正濃度変換処理、階調処理といった画像処理による一連のデータ加工処理が施される。
【0085】
上記処理は、それぞれ画像処理ASIC84の内部に設けられているフィルタリング処理部84a、階調パターン読み出し処理部84b、レンジ補正処理部84c、倍率変換(拡大、縮小)処理部84d、γ補正濃度変換処理部84e、階調処理部84fにより行われるようになっている。
【0086】
画像処理ASIC84の内部には、テストパターン発生部84gが設けられている。このテストパターン発生部84gは、図10に示すテストパターンとしての階調パターンを発生するものであり、γ補正濃度変換処理部84eに供給されるようになっている。
【0087】
階調パターン読み出し処理部84bには、階調パターンが記憶される階調パターンテーブル200を有し、γ補正濃度変換処理部84eには、γ補正用のγ補正データが記憶されるγ補正テーブル201を有している。
【0088】
図7は、左右補正回路160の構成を示すものである。左右補正回路160は、補正メモリ用チップイネーブル発生回路170、バスセレクト回路(SEL)171、172、173、174、175、176、左右補正用の補正データが記憶される補正データテーブルを有するメモリ180、およびバスセレクト回路(SEL)181、182、183、184、185から構成されている。この左右補正回路160は、CPU−IF回路177を介して制御される。
【0089】
前述したように、高速デジタル複写機の読取りスキャナ用として使用する高速対応ラインセンサ(4チャンネル出力CCD34)は、高速化という要求仕様に対応するため図4で示したように、受光素子S1〜S7500により光電変換された電荷信号を4組のCCDアナログシフトレジスタ(左奇数成分の電荷信号移送用)111、CCDアナログシフトレジスタ(左偶数成分の電荷信号移送用)112、CCDアナログシフトレジスタ(右奇数成分の電荷信号移送用)113、CCDアナログシフトレジスタ(右偶数成分の電荷信号移送用)114を用いて、その左右両側に配置された4組の出力バッファ(左奇数成分の信号出力駆動用)121、出力バッファ(左偶数成分の信号出力駆動用)122、出力バッファ(右奇数成分の信号出力駆動用)123、出力バッファ(右偶数成分の信号出力駆動用)124によって4チャンネル出力CCD34の1ライン分の画素信号(例えば600dpiの場合7500画素分の画素信号)を4系統に分割して出力するといった構成をとっている。
【0090】
また、このような構成により、奇数成分、偶数成分それぞれの左右から出力される最後の画素信号は、4チャンネル出力CCD34の中央にてとなりあわせてならぶ受光素子S3749,S3750,S3751,S3752による信号となっている。従って、4チャンネル出力CCD34の場合、信号出力構成として4チャンネル出力CCD34の1ライン分の画素信号は、偶数成分、奇数成分のそれぞれについて左右別々の出力バッファ(121と123、122と124)により駆動されて出力されることになるため、信号の伝達経路はまず4チャンネル出力CCD34の出力段において明らかに4系統に別れることになる。
【0091】
また、4チャンネル出力CCD34より出力された画素信号(アナログ信号)は、前述した前処理システム130によって信号増幅、AD変換され、画像データとしてデジタル化されるわけであるが、ここにおいても前処理システム130としての構成の仕方によって信号の伝達経路が1から4系統の間で任意に変わってくる。
【0092】
従って、光画像信号として4チャンネル出力CCD34に入力される画像情報は、4チャンネル出力CCD34内部の複数の受光素子(S1〜S7500)毎に光電変換され電荷信号になるわけであるが、このときその読取りの対象となる原稿上の画像情報として原稿の反射率が同一濃度である光画像信号を各受光素子(S1〜S7500)によって光電変換した電荷信号であっても、この電荷信号の伝達経路(処理経路)が異なってしまうと4チャンネル出力CCD34内部および前処理システム130の回路特性的な偏差によって、画素信号間(画像データ)において歪みが生じてしまう可能性がある。
【0093】
現に、この回路特性の偏差による悪影響は、それをコピーとして印刷した場合、図16に示す従来の2チャンネル出力CCDを用いた前処理システムのようにCCDの出力信号を偶数成分、奇数成分で同一の信号伝達経路(処理経路)による処理の場合は印刷された画像上に平均濃度差として現れないのに対して、図5に示した高速デジタル複写機用の4チャンネル出力CCD34を用いた前処理システム130のように偶数成分、奇数成分のそれぞれを更に左右に分割するような信号伝達経路(処理経路)による処理になると、印刷された画像上において目視にて確認できるレベルで左右に平均濃度差として現れてしまうのをシミュレーションにより確認している。
【0094】
つまり、奇数成分、偶数成分の信号伝達経路(処理経路)が異なることについてはさほど重要ではないが、ここで問題視すべき点は、高速化対応された4チャンネル出力CCD34を用いた場合、左右の信号伝達経路(処理経路)は本来同一であることが望ましいということである。もしこれが4チャンネル出力CCD34、前処理システム130の構成として可能であれば回路特性による偏差の悪影響に対して特別な対応は必要としない。
【0095】
しかし、物理的に可能なシステム構成としては、図5に示した前処理システム130の構成であるが、CCDについては4チャンネル出力CCD34の構造上、受光素子S1〜S7500により光電変換された電荷信号を4組のCCDアナログシフトレジスタ111、112、113、114を用いて、その左右両側に配置された4組の出力バッファ121、122、123、124によってCCD34の1ライン分の画素信号を4系統に分割して出力する。このため、ここでそれぞれのCCDアナログシフトレジスタ(111、112、113、114)の伝達効率、出力バッファ(121、122、123、124)の特性等による偏差が生じる。
【0096】
CCDのチップそのものの内部構成上の理由において生じる回路特性的な偏差による左右の画像データへの悪影響(画像濃度に対する画像データのリニアリティ的な偏差によって生じる左右の濃度差)についてはやはり外部においてなんらかの補正手段を設けなければ対応できないのが事実である。この手段ことが左右補正機能であり、このモジュールとしては高速スキャナ制御ASIC135の一機能として配置されることになる。
【0097】
この左右補正回路160の処理の位置づけとしては、図6に示すように高速スキャナ制御ASIC135の内部において、シェーディング補正回路141、142、143、144のあとに位置し、かつ画像データ処理の流れとして画像処理ASIC84によるフィルタリング処理、階調パターン読み出し処理、レンジ補正処理、倍率変換(拡大、縮小)処理、γ補正濃度変換処理、階調処理といった画像処理による一連のデータ加工処理が施されるまえに位置するものとする。
【0098】
この位置づけの意味については後程説明するとして、これより左右補正回路160の構成について説明する。
【0099】
左右補正回路160における左右補正は、メモリ180を使用したデータ変換テーブル方式によるものである。つまり、変換したいデータ(この場合画像データ)をメモリ180のアドレスに入力し、変換後のデータはメモリ180のデータ出力より、あらかじめメモリ180のそれぞれのアドレスに対してセットされたデータ(補正後のデータ)が代わりに出力されることで変換処理を行なうというものである。
【0100】
したがって、高速スキャナ制御ASIC135内部において取り扱う画像データは、1画素8ビット、分解能256ステップ(00HからFFH)のデジタル信号なので、この画像データに対してデータ変換テーブル用に準備するメモリ180としては256ワード(word)*8ビットということになる。
【0101】
左右補正回路160は、このような256ワード*8ビットの2ポートRAMであるメモリ180、チップイネーブル発生回路170、バスセレクト回路171、172、173、174、175、176、181、182、183、184、185により構成され、CPU−IF回路177を介して制御される。このメモリ180は、高速スキャナ制御ASIC135内部でのデータ処理によるアクセスモード(データ補正処理)と基本部CPU(外部)311からのアクセスモード(変換テーブル用のデータセット)がモード設定信号(メモリアクセスモード設定信号:DAMにより設定)により切換えられようになっている。
【0102】
さらに、左右補正実行選択(左右補正設定信号:LRADJにより設定)も設定できるようになっているため、画像データを左右補正しない状態で次段の処理に流すことも可能となっている(この場合の画像データの経路を破線▲1▼にて示す)。また、各種モードの設定については、図示しないモード設定用レジスタが高速スキャナ制御ASIC135内部に準備されており、これらのレジスタは全て基本部CPU(外部)311からの設定変更が可能となっている。
【0103】
まず、メモリ180が高速スキャナ制御ASIC135内部でのデータ処理によるアクセスモード(データ補正処理が可能な状態)でかつ左右補正設定信号が補正する場合、メモリ180に高速スキャナ制御ASIC135内部の画像データバスが接続される。
【0104】
つまり、前処理システム130においてデジタル化され、2チャンネルで高速スキャナ制御ASIC135に入力される画像データは、まずバス幅変換回路140によって最初に4チャンネル(奇数成分の左データ、奇数成分の右データ、偶数成分の左データ、偶数成分の右データ)に分解され、それぞれの画像データは、並列で4チャンネル同時にシェーディング補正回路141、142、143、144でシェーディング補正処理される。
【0105】
このシェーディング補正後の4チャンネルそれぞれの画像データのうち、奇数成分の左右どちらか片チャンネル、例えば右データバス、偶数成分の左右どちらか片チャンネル、例えば右データバスの2チャンネルについて補正用のメモリ180に接続されるようなバスセレクト回路171〜175,181〜184になっている。すなわち、破線▲1▼で示すバスラインがディセーブル状態になり、太線実線で示すように、奇数成分の左右どちらか片チャンネル、例えば右データ(左右補正前の画像データ)はメモリ180のポートAのアドレス入力AAXに接続され、そのデータに対する変換後のデータ(左右補正後の画像データ)はポートAのデータ出力AOXより出力され、偶数成分の左右どちらか片チャンネル、例えば右データ(左右補正前の画像データ)は補正メモリのポートBのアドレス入力BAXに接続され、そのデータに対する変換後のデータ(左右補正後の画像データ)はポートBのデータ出力BOXより出力されることになる。
【0106】
つまり、偶数成分、奇数成分のそれぞれ左右どちらか片チャンネル、例えば右データ対してメモリ180によるデータ変換テーブルを用いたデータ操作ができるようになっている。また、これでわかるようにメモリ180によるデータ変換テーブルを用いたデータ操作は、4チャンネルの画像データのうち偶数成分、奇数成分のそれぞれの左右のどちらか片チャンネルについて行なうためのメモリとして2チャンネル分の入出力が必要であり、かつその2チャンネルの画像データは同一のデータ変換テーブルによって並列に処理(メモリアクセス)することを目的とするため、これらの条件を満たす2ポートタイプのメモリを使用している。
【0107】
この方式による左右のデータ補正の考え方の大きなポイントのひとつとしては、偶数成分、奇数成分のそれぞれ左右どちらか片チャンネル、例えば左データを基準として考え、それに対するもう一方のチャンネル、例えば左データを基準とした場合は右データを補正メモリによるデータ変換テーブルを用いてデータ操作する。つまり、左右どちらか片チャンネルだけをデータ操作することによりあわせ込んでいくことで、画像濃度に対する左右の画像データのリニアリティ的な偏差を矯正(補正)するということにある。
【0108】
次に、この左右補正処理の配置位置の持つ意味について説明する。
【0109】
前処理システム130によってデジタル化され、高速スキャナ制御ASIC135において内部処理を施される前の画像データは、画像濃度に対する画像データの各画素毎に生じる濃度勾配的な偏差、つまり照度ムラ、4チャンネル出力CCD34の受光素子毎の感度ばらつき、4チャンネル出力CCD34内部の受光素子S1〜S7500、およびCCDアナログシフトレジスタ111〜114で発生する暗電流の影響をそれぞれの画素毎に含んだ状態の画像データであり、かつこれに加えて今回の高速対応のための4チャンネル出力CCD34、前処理システム130の構成において生じる固有の偏差である画像濃度に対する左右の画像データ間に生じるリニアリティ的な偏差、つまり4チャンネル出力CCD34、前処理システム130における左右の信号伝達経路(処理経路)が異なることによって生じる回路特性の偏差の影響を含むものである。
【0110】
また、この2つの偏差による影響は、画像データへの作用の仕方が異なる。つまり、画像濃度に対する画像データの各画素毎に生じる濃度勾配的な偏差の影響が画像データの各画素毎に作用するのに対して画像濃度に対する左右の画像データ間(信号伝達経路間(処理経路間))に生じるリニアリティ的な偏差の影響は信号伝達経路毎(処理経路毎)に作用する。
【0111】
つまり、ある2つの信号伝達経路(処理経路)A,B(この場合左右)があって、これらの信号伝達経路間(処理経路間)に回路特性的な偏差が生じた場合、例えば信号伝達経路(処理経路)Aを基準として考えれば、もう一方の信号伝達経路(処理経路)Bに回路特性による偏差が作用したことになり、このときこの偏差による影響は信号伝達経路(処理経路)Bにおいて伝達(処理)される画素信号全てに対してある一定量で均一に作用すると考えられる。
【0112】
したがって、前処理システム130においてデジタル化された画像データの含むこれらの性格の異なる2つの偏差による影響(画像濃度に対する画像データの各画素毎に生じる濃度勾配的な偏差の影響と画像濃度に対する左右の画像データ間(信号伝達経路間(処理経路間))に生じるリニアリティ的な偏差の影響)は、別々の補正手段により補正すべきものであると考える。
【0113】
つまり、画像濃度に対する画像データの各画素毎に生じる濃度勾配的な偏差の影響については、シェーディング補正機能により補正し、画像濃度に対する左右の画像データ間(信号伝達経路間(処理経路間))に生じるリニアリティ的な偏差の影響を本発明である左右補正回路160により補正するという考え方である。
【0114】
この考え方に基づき、高速スキャナ制御ASIC135内部における画像データに対する処理の構成(処理の流れ)として、図6に示すようにまずシェーディング補正回路141〜144を配置することにより画像データに対してシェーディング補正を施し、そのシェーディング補正された状態の画像データに対して左右補正回路160を配置することにより左右補正を施す構成をとるものとし、かつこれら2つの補正処理は、画像処理ASIC84によるフィルタリング処理、階調パターン読み出し処理、レンジ補正処理、倍率変換(拡大、縮小)処理、γ補正濃度変換処理、階調処理といった画像処理による一連のデータ加工処理が施されるまえに行われるものである。
【0115】
まずシェーディング補正によって各画素毎のばらつき、つまり画像濃度に対する画像データの各画素毎に生じる濃度勾配的な偏差の影響を補正した(つまり正規化(規格化)された)画像データに対して、本発明である左右補正の方式、つまり信号値そのものに対してある値からある値に(この場合取り扱う信号が8ビットのデジタル信号なので00HからFFHの範囲)置き換えるような1つのデータ変換テーブルを、補正を必要とする信号伝達経路(処理経路)において伝達(処理)される画像データを形成する全ての画素信号の信号値に対して、共通で使用することによって補正することが可能ということである。
【0116】
また、これら処理は、4チャンネル出力CCD34、前処理システム130によって生じる2つの偏差の影響を補正するのが目的であるため、当然このあとの画像処理ASIC84によるフィルタリング処理、階調パターン読み出し処理、レンジ補正処理、倍率変換(拡大、縮小)処理、γ補正濃度変換処理、階調処理といった画像処理による一連のデータ加工処理よりまえに施すべき処理であるということである。
【0117】
次に、左右補正回路160におけるメモリ180への左右補正テーブルのセット方法について説明する。
【0118】
前記においてもふれたがメモリ180は、高速スキャナ制御ASIC135内部でのデータ処理によるアクセスモード(データ補正処理)と基本部CPU(外部)311からのアクセスモード(変換テーブル用のデータセット)とがモード設定信号(メモリアクセスモード設定信号:DAMにより設定)により切換えられようになっている。
【0119】
したがって、メモリ180が基本部CPU(外部)311からのアクセスモード(基本部CPU311より左右補正テーブル用のデータのセットが可能な状態)の場合、図7に示すように、高速スキャナ制御ASIC135内部のCPU−IF回路177を介してメモリ180には基本部CPU(外部)311からのアドレス、データバスが接続される。つまり、破線▲2▼で示すラインがイネーブル状態となるので、このとき、基本部CPU(外部)311は左右の画像データ間に生じた偏差に基づいて生成した左右補正テーブル用の補正データをメモリ180にセット(ライト)する方法である。
【0120】
また、基本部CPU(外部)311からメモリ180へのアクセスは、リード/ライト可能なのでメモリ180内のデータを参照することもできるようになっている。
【0121】
次に、ラスタ変換回路165について説明する。
【0122】
このラスタ変換回路165の機能も、高速デジタル複写機の読取りスキャナ用として高速対応ラインセンサ、つまり4チャンネル出力CCD34を使用することによって必要となる固有の機能である。ラスタ変換回路165の目的は、画像データの配列操作による整列化、つまり並び換えである。
【0123】
ここで、なぜ4チャンネル出力CCD34を使用すると、画像データの並び換えをしなくてはならないのかというところから図8、図9を用いて説明する。
【0124】
図8に、従来の2チャンネル出力CCDを用いた場合のデータ配列の流れ、図9に、本発明の4チャンネル出力CCD34を用いた場合のデータ配列の流れをそれぞれ示す。2チャンネル出力CCDの画素の配列は図8、4チャンネル出力CCDの画素の配列は図9にそれぞれ配列1として示すように、ダミー画素と有効画素により構成される。
【0125】
これは、読取りの対象となる原稿の画像情報は、有効画素により有効画素信号としてCCDより出力されるものであり、これらの有効画素は600dpi対応のCCDとしては7500画素(S1〜S7500)存在する。この有効画素は、配列1に示すように左側をS1として右側へS7500といった具合に順番に配列された状態になっており、この有効画素の配列については従来の2チャンネル出力CCDも本発明の4チャンネル出力CCD34も同様である。つまり、受光素子(S1〜S7500)の物理的な配列である。
【0126】
図3を用いて説明したように、高速デジタル複写機の場合における原稿画像の読み込みは、原稿面に直接光をあてて、その反射光をミラー26、30、31、結像レンズ32を用いて4チャンネル出力CCD34まで導き、4チャンネル出力CCD34によってこの光画像データつまり画像情報を光電変換することによってまずそれぞれの受光素子毎、つまり有効画素毎に電荷信号に置き換えられ、この信号が有効画素信号として4チャンネル出力CCD34より出力される。また、この読取り光学系の構造としては、原稿の左右と4チャンネル出力CCD34の左右が対応するような構造、つまりCCDによって読取られる方向、つまり、主走査方向における原稿の左右は配列1に示す4チャンネル出力CCD34の有効画素の左右の配列と対応するようになっている。
【0127】
したがって画像処理ASIC84によるフィルタリング処理、階調パターン読み出し処理、レンジ補正処理、倍率変換(拡大、縮小)処理、γ補正濃度変換処理、階調処理といった画像処理による一連のデータ加工処理のアルゴリズムの根本的な概念として、画像処理ASIC84に入力される画像データのデータ配列(主走査方向に対する1ライン分の画素単位のデータ配列)、つまり主走査方向におけるライン毎の画像情報としての画像データは、4チャンネル出力CCD34の画素配列、つまり配列1に示す配列と同じ、またはそれと同等の整列化された状態の配列であることが前提となっている。
【0128】
つまり、画像処理ASIC84による一連のデータ加工処理におけるそれぞれのデータ操作のアルゴリズムは配列1と同じ、またはそれと同等の整列化された状態のデータ配列で入力されてくる画像データに対して成立するものである。
【0129】
従来の方式、つまり2チャンネル出力CCDを使用した場合のシステムにおいては、図8に示すようにCCDの画素配列とスキャナ制御ASICより画像処理ASICに出力される画像データの配列、つまり配列1と配列3はイコールとなっている。
【0130】
つまり、従来の2チャンネル出力CCDを使用した場合のシステムにおいては、まずCCDより出力される信号はCCDにおける画素配列、つまり配列1に対して偶数成分、奇数成分にて2チャンネルに分割して配列2に示すように、出力端子OS1として奇数画素による有効画素信号を左側の有効画素S1をスタート方向をとして、以降、順番にS3、S5、…、S7495、S7497、S7499(エンド方向としての最右側の有効画素)といった具合に出力し、出力端子OS2として偶数画素による有効画素信号を左側の有効画素S2をスタート方向をとして以降順番にS4、S6、…、S7496、S7498、S7500(エンド方向としての最右側の有効画素)といった具合に出力され、この配列のまま2チャンネルでスキャナ制御ASICに入力される。
【0131】
入力された2チャンネルの画像データはまずスキャナ制御ASIC内部において1チャンネルに合成(マルチプレクス)される。つまり、画像データは配列3に示す状態になり、この状態でスキャナ制御ASIC内部での処理、つまり配列3に示すようなデータ配列の画像データは、シェーディング補正処理が施され、ビット反転されたあとAIDTXとしてそのまま画像処理ASICへと受け渡されるようになっているため、配列1から配列3までの間においてはデータ操作による整列化つまり並び換えのための処理をとくに必要としないことがわかる。
【0132】
これに対して図9に示す本発明の4チャンネル出力CCD34を用いた高速対応システムの場合、まず4チャンネル出力CCD34より出力される信号は、4チャンネル出力CCD34における画素配列、つまり配列1に対して偶数成分、奇数成分とここまでは2チャンネル出力CCDと同じだが、これをさらに4チャンネル出力CCD34の中央を境にしてそれぞれ左右に分割して配列2に示すように出力端子OS1として奇数画素による有効画素信号を左側の有効画素S1をスタート方向をとして、以降順番にS3、S5、…、S3745、S3747、S3749(エンド方向としての中央の有効画素)といった具合に出力する。
【0133】
同様に、出力端子OS2として偶数画素による有効画素信号を左側の有効画素S2をスタート方向をとして、以降順番にS4、S6、…、S3746、S3748、S3750(エンド方向としての中央の有効画素)といった具合に出力する。
【0134】
同様に、出力端子OS3として奇数画素による有効画素信号を右側の有効画素S7499をスタート方向をとして、以降順番にS7497、S7495、…、S3755、S3753、S3751(エンド方向としての中央の有効画素)といった具合に出力する。
【0135】
同様に、出力端子OS4として偶数画素による有効画素信号を右側の有効画素S7500をスタート方向をとして、以降順番にS7498、S7496、…、S3756、S3754、S3752(エンド方向としての中央の有効画素)といった具合に出力する。
【0136】
これら4チャンネルの信号は、前処理システム130においてアンプ131、132内部でそれぞれ奇数成分の左右、つまり出力端子OS1と出力端子OS3を1チャンネルに合成、偶数成分の左右、つまり出力端子OS2と出力端子OS4を1チャンネルに合成し、この状態で偶数成分、奇数成分として2チャンネルで高速スキャナASIC135に入力される。
【0137】
入力された2チャンネルの画像データは、まず高速スキャナASIC135内部において図6に示すようにバス幅変換回路140の処理によって、再度画像データの配列が配列2と同じ状態の4チャンネルに分解される。
【0138】
この状態で4チャンネルそれぞれに対して、高速スキャナASIC135内部での処理、つまり配列2に示すデータ配列の4チャンネルそれぞれの画像データに対して並列で同時にシェーディング補正回路141〜144によるシェーディング補正処理、左右補正回路160による左右補正処理が施され、それぞれビット反転回路161〜164によるビット反転した状態でこれら4チャンネルの画像データがラスタ変換回路165によって画像データの配列操作による整列化、つまり並び換え処理を行なうことによって配列3に示す状態にして、つまり配列2の状態を配列3の状態に変換してAIDTAX、AIDTBX、AIDTCX、AIDTDXの4チャンネル構成の画像データとして画像処理ASIC84へと受け渡すといった構成をとる。
【0139】
まずここで、画像処理ASIC84に受け渡す画像データが従来の1チャンネルに対して4チャンネル構成になっている理由だが、これは高速デジタル複写機の場合、当然、画像処理速度に対しても高速化が要求される。したがって4チャンネル出力CCD34からの1ライン分の画像データを1チャンネルで処理した場合、画素あたりのデータ転送レート、つまり処理速度が非常に高速になってしまうためハード的な処理に対する各種マージン不足が生じることになる。
【0140】
したがってこれを解消するために1ライン分の画像データを4チャンネルに分解し、それぞれを同時に並列処理することで対応する方式をとっている。つまり、4チャンネルで並列処理することにより、画素あたりのデータ転送レートつまり処理速度を1/4にする。例えば、1チャンネルで80M処理の場合、1チャンネルあたり20M処理の4チャンネル並列処理で、取り扱う情報量としては同じとなる。
【0141】
したがって、4チャンネル出力CCD34を用いた高速対応システムの場合、配列3としてのデータ出力構成が4チャンネルとなるため、従来の2チャンネル出力CCDを用いたシステムのように配列1と配列3とのデータ配列の関係を全くのイコールにできなくなる。
【0142】
また、配列2の状態で内部処理を施された画像データをそのまま画像処理ASIC84に受け渡さず、本発明であるラスタ変換回路165によって、配列3の状態に変換してから受け渡す理由としては前記でも説明したように画像処理ASIC84による一連のデータ加工処理におけるそれぞれのデータ操作のアルゴリズムは配列1と同じ、またはそれと同等の整列化された状態のデータ配列で入力されてくる画像データに対して成立するという条件に基づいている。
【0143】
つまり、配列2は、画像処理ASIC84による一連のデータ加工処理に対して不適切なデータ配列ということであり、配列3を配列1と同等の整列化された状態のデータ配列と定義するということである。したがって、4チャンネル出力CCD34を用いた高速対応システムの場合、配列1に対して配列2を配列3に並び換えることをラスタ変換回路165におけるデータ操作による整列化つまり並び換え処理の定義とし、あらかじめ高速スキャナ制御ASIC135と画像処理ASIC84間のインターフェース仕様として取り決めるものとする。
【0144】
このようにして1ライン分の画像データは、ラスタ変換回路165によって、図示しない専用のラインメモリに対してデータライト処理→データリード処理を行うことによって画素データの配列は操作され、図9に示す(配列2)を(配列3)の状態に並び換えられることになる。
【0145】
また、この図示しない専用のラインメモリを2本準備することで、上記処理をラインメモリ間にて交互に行い、画像データをライン単位で連続的に処理することが可能となる。
【0146】
このようにして、4チャンネル出力CCD34により出力された画像信号は、画像処理による一連のデータ加工処理を行うのに適切なデータ配列に変換される。すなわち、整列化された画像データとして、高速スキャナ制御ASIC135より画像処理ASIC84へと受け渡される。
【0147】
また、機体間のプリンタ部6の濃度ばらつきを補正するために、従来のデジタル複写機でも一般的な処理として濃度変換処理の1部としてγ補正処理がある。
【0148】
γ補正処理部には、基本部CPU311より書き込みアクセス可能な構成の8ビットの画像データ幅に合わせた濃度変換テーブルとしてのγ補正テーブル201で構成されている。入力8ビットに対して出力8ビットの変換が可能なように補正テーブル201を基本部CPU311より書き換え可能となっている。
【0149】
次に、本発明の左右補正回路160とγ補正機能の補正方法を図6を参照して説明する。
【0150】
ここでは、高速スキャナ制御ASIC135内から出力された4画素単位の転送を次段の画像処理ASIC84で1画素単位の転送に変換して処理をする。この高速スキャナ制御ASIC135内で4チャンネル(左右、奇数/偶数)でのシェーディング補正処理後にスキャナ部4の左右のCCD特性ばらつきを補正するために左右補正回路160をもっている。
【0151】
また、この左右補正回路160は、入出力特性を変換する256データの変換が可能なテーブル構成である。また、この左右補正回路160は、補正テーブル構成の代わりにオフセット設定可能な加算・減算器で構成しても良い。これらのテーブルやオフセットの構成は、基本部システムバス312により接続されていて基本部CPU311からのアクセスにより設定可能な構成である。
【0152】
高速スキャナ制御ASIC135の後段に位置する画像処理ASIC84で、フィルタリング処理、階調パターン読み出し処理、レンジ補正処理、倍率変換処理、γ補正濃度変換処理、階調処理の順で処理される。
【0153】
フィルタリング処理は、モアレ等を抑制するローパスフィルタ(以下、LPFと記述する)と文字のエッジ等を強調するハイパスフィルタ(以下、HPFと記述する)の処理で構成されている。
【0154】
階調パターン読み出し処理は、プリンタ部6からのテストパターンを読み取り、システム全体のばらつき補正や今回の左右特性補正処理のために用いるブロックであり、副走査方向に階調データが変化する原稿をもとに、各階調の画像データを読み出し平均化する回路部と、各階調毎の読み出した平均値を保存する各階調データレジスタとをもっている。
【0155】
レンジ補正処理は、原稿に最適になるように濃度再現に画像データのレンジ幅を広げる処理である。
【0156】
倍率変換処理は、原稿サイズと出力サイズを変更させるために、主走査方向の画像データの拡大処理と縮小処理を行う。
【0157】
γ補正濃度変換処理は、プリンタ部6の再現特性のばらつき補正や各画質モードの画像再現を補正する。このγ補正濃度変換処理は、変換テーブル構成となっていて、基本部システムバス312と接続され、基本部CPU311のアクセスにより設定変更が可能な構成となっている。
【0158】
階調処理は、プリンタ部6の濃度再現可能な階調レベルに合わせて、擬似的な中間調レベルを実現させる処理であり、文字再現と中間調再現とを両立させている誤差拡散処理や、安定した中間調再現をするディザ処理などを用いているのが一般的である。
【0159】
また、フィルタリング処理の後に階調パターン読み出し処理を位置させていることは、前段からのデータ中に混入しているノイズ周波数成分をカットした後に読み出しを可能とする構成としている。
【0160】
階調パターン読み出し処理について詳細に説明する。
【0161】
図10に示す原稿の画像データにおいて、このブロックは大きく分けて、階調パターン頭出し部(Aモード)、階調データスキップ1部(Bモード)、階調データ算出部(Cモード)、階調データスキップ2部(Dモード)になっている。また、レジスタにには、サンプリング開始(SMPST)からサンプリング終了(SMPED)のサンプリング領域を設定する。
【0162】
次に、このような構成において各ブロックの読み出し動作を図11〜図14のフローチャートを参照して説明する。
【0163】
まず、階調パターン頭出し部(Aモード)の階調パターンの先頭位置を検出する部分について、図11のフローチャートを参照して動作を説明する。
【0164】
まず、基本部CPU311からのアクセスによってレジスタ(SMPST、SMPED)に主走査方向のサンプリング領域を設定する。但し、主走査方向のサンプリング画素数は回路構成を少なくするために2のべき乗となっている。続いて、基本部CPU311からのレジスタ設定により、階調パターン読み出し処理の動作が有効なのか(ST1:GAM[0]=1)と、階調パターン頭出し動作切り換え(GAM[1])が「0」かとをチェックする(ST4)。
【0165】
ステップST1で階調パターン読み出し処理の動作が有効でない場合は、調整モードを行わず、ステップST4で階調パターン頭出し動作切り換えが「0」でなければBモードへ移行する(ST5)。
【0166】
続いて、副走査方向の頭出し無効ライン数HISRSTと副走査ラインカウンタHLINとを比較し無効ラインまでスキップする(ST6、7)。その後、1ライン毎の主走査サンプリング領域の画素データを加算し、ビットシフトにより平均値を求める(ST8)。この平均値を階調パターン頭出し用データ閾値THRIと比較し(ST9)、小さい場合はラインカウンタ(YLIN)をクリア (0に戻す)して次のラインへ移り(ST10)、大きい場合に先頭と判断してラインカウンタ(YLIN)をカウントアップする(ST11)。
【0167】
続いて、頭出し部の連続性を判断するため連続したライン数(YLIN)と連続性ライン数閾値THR2とを比較し(ST12)、THR2より連続している濃度部の場合に先頭の階調の頭出しを完了してBモードへ移行する(ST13)。
【0168】
次に、階調データスキップ1部(Bモード)について、図12のフローチャートを参照して動作を説明する。このモードは、次の階調データ算出部(Cモード)までの副走査ライン数をスキップするための処理である。
【0169】
上述したAモードから移行して(ST20)、ライン毎にラインカウンタ(YLIN)をカウントアップし(ST21)、頭出しが終了したライン数(YLIN)を階調パターンスキップ用ライン閾値(THR3)1と比較し(ST22)、階調パターンスキップ用ライン閾値(THR3)1より大きくなったらラインカウンタ(YLIN)をクリア(0に戻す)にして(ST23)、Cモードへ移行する(ST24)。
【0170】
次に、階調データ算出部(Cモード)について、図13のフローチャートを参照して動作を説明する。
【0171】
このモードは、各階調データの指定した主走査方向のサンプリング幅と、指定した副走査ライン数該当するサンプリング領域中の画像データを加算し(ST31、32)、ラインカウンタ(YLIN)をカウントアップし(ST33)、ビットシフトにより平均値を求める(ST34)。なお、主走査方向のサンプリング幅は、頭出し部で用いたものと同様に、基本部CPU311からのアクセスによるレジスタ(SMPST,SMPED)によって主走査方向のサンプリング幅を設定する。また、副走査方向のライン数は階調デー夕算出用ライン閾値(THR4)2で設定する(ST31)。
【0172】
各階調毎の読み出した平均値を保存する各階調データレジスタに保存する(ST34)。各階調データレジスタ階調用カウンタKCONで管理し、レジスタに保存したらカウントアップする(ST35)。
【0173】
階調用カウンタKCONの値と原稿の階調パターンの変化数を設定する階調パターン数カウンタ閾値THR5とを比較し(ST36)、階調パターン数カウンタ閾値THR5以上になるまで次のDモード処理に移行し(ST37)、また、階調データ算出部(Cモード)が繰り返される。
【0174】
但し、階調パターン数カウンタ閾値THR5以上になった場合(ST36)、終了フラグを立たせ(ST38)、階調パターン読み出し処理が終了する。
【0175】
ここで、各階調毎の読み出した平均値を保存する各階調データレジスタの値を基本部CPU311から読み出して、計算処理として使用する(ST39)。
【0176】
次に、階調データスキップ2部(Dモード)について、図14のフローチャートを参照して動作を説明する。
【0177】
このモードは、階調データ算出部(Cモード)終了ラインから、次の階調データ算出部(Cモード)開始までの副走査ライン数をスキップするための処理である。
【0178】
まず、階調データ算出部(Cモード)終了ラインから(ST40)、ライン数(YLIN)を0にクリアし(ST41)、ライン毎にラインカウンタ(YLIN)をカウントアップし(ST42)、このライン数(YLIN)と階調パターンスキップ用ライン閾値THR6とを比較し(ST43)、ライン数(YLIN)が階調パターンスキップ用ライン閾値THR6より大きくなったらライン数(YLIN)を「0」にクリアし(ST44)、次のCモードヘ移行する(ST45)。
【0179】
今回の左右補正回路160は基本となる基準情報を読み取り、左右のCCD34の特性差の補正と、機体間のプリンタ部6の濃度ばらつきを補正するものである。
【0180】
今回の場合は、テストパターン発生部84gで発生させた副走査方向に濃度変化する階調パターンを画出しし、階調パターン読み出し処理部84bでスキャナ部4の左右のばらつき情報を読み出す。この左右ばらつき情報を元に基本部CPU311で計算処理をさせた後、左右補正テーブル180とγ補正テーブル201に補正値をセットし、通常の複写時に左右補正機能とγ補正機能を適用するものである。
【0181】
ここで、左右補正用の生成データとガンマ補正用の補正データを生成する際の動作の一例について、図15に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
【0182】
まず、階調パターン読み出し部の動作の一例について説明する。
【0183】
まず、テストプリントモードにより副走査方向に変化する33階調階調パターンをテストパターン発生部84gから発生させ(ST51)、プリンタ部6で画出しする(ST52)。
【0184】
ここで、画像処理ASIC84の階調パターン読み出し処理動作の一例について説明をする。
【0185】
原稿載置台12上にこのテストプリントで画出しした階調パターンを置き(ここでは濃い濃度部分を読み出し先頭ライン側にしておく)、図10における4チャンネル出力CCD34の左側に相当する左側サンプリング位置について、各階調濃度の平均値データをとるための階調パターン読み出し処理の設定をして、スキャナ部4の画像データ読込動作をさせる(ST53)。
【0186】
この場合、処理ブロック中の前段にあるフィルタリング処理では画像データがスルーして出力する設定として、スキャナ部4からの生画像データが読み出せる設定としておく。読み込みが終了した後、上記で説明した画像処理ASIC84の階調パターン読み出し処理の終了フラグが立っていることを確認して、各階調濃度に対応する各階調毎に読み出した平均値を保存する各階調データレジスタの値を基本部CPU311のアクセスにより読み出し、データ保持する。
【0187】
続いて、図10における4チャンネル出力CCD34の右側に相当する右側サンプリング位置について、各階調濃度の平均値データとるための階調パターン読み出し処理の設定をして、スキャナ部4の画像データ読込動作をさせる。
【0188】
この場合も、処理ブロック中の前段にあるフィルタリング処理では画像データがスルーして出力する設定として、スキャナ部4からの生画像データが読み出せる設定としておく。読み込みが終了した後、上記で説明した画像処理ASIC84の階調パターン読み出し処理の終了フラグが立つていることを確認して、各階調濃度に対応する各階調毎に読み出した平均値を保存する各階調データレジスタの値を基本部CPU311のアクセスにより読み出し、データ保持する。
【0189】
これにより、左右別々の各階調データの平均値を基本部CPU311に取り出したことになる。
【0190】
この左右の各階調データの平均値の差を計算処理により補正する。読み取った4チャンネル出力CCD34の右側に相当する階調データを、先に読み出した4チャンネル出力CCD34の左側に相当する階調データと比較し、CCD34の左側の階調データを基準として、各データの濃度差により補正処理計算をし、補正データを計算する。この補正データを左右補正回路160におけるメモリ180の左右補正テーブルに基本部CPU311より値を設定する(ST54)。また、基本部CPU311はメモリ180の左右補正テーブルに記憶した左右補正データをNVRAM311aに記憶する(ST55)。この一連の処理を自動に行うものとする。
【0191】
ここで補正データの計算処理について説明する。
【0192】
読み取った左右それぞれの各階調データ(ここでは33階調とする)を、最小2乗法などを用いて補間処理を行って256段階(8ビットでの最小分解能)にすることにより、各画像データごとの左右画像データのスキャナ部4の濃度差を細かく補正することが可能となる。ここでは、左側の画像データを基準として、右側の画像データを左側の特性になるように補正するものである。
【0193】
左側基準の左右補正回路169で補正した例を図16に示す。
【0194】
図16の(a)が処理後の左右特性が補正により同一となる結果である。また、図16の(b)は、図16の(a)ように補正するため、メモリ180の左右補正テーブルにセットする左右の読み取り差のデータである。また、このメモリ180の左右補正テーブルの値は、マシン調整値としてNVRAM311aに保存しておき、電源投入時等のコピー動作時前にメモリ180の左右補正テーブルヘ設定するものとする。また、ここまで差の小さな左右補正の調整を要求されない製品の場合は、ノウハウなどにより求まっている誤差範囲に収まるように左右補正を行うことも考えられるので、左右の階調データから、平均誤差・最小誤差・最大誤差などの計算処理により、片側のオフセットで対応することも対応が可能ある。
【0195】
このオフセットのみで左右補正回路160で補正した例を図17に示す。
【0196】
図17の(a)が処理後の左右特性がオフセット補正により左側のCCD特性に近づいた結果である。また、図17の(b)は、図17の(a)に示す特性に近づけるため、メモリ180の左右補正テーブルにセットする左右の読み取り差の平均誤差によるオフセットのデータである。
【0197】
また、今回の実施例とは別に左右の画素データだけでなく、複数に分割されたCCD特性データを補正するメモリ180の左右補正テーブルを用意して階調特性を補正する方法にも拡張対応が可能である。この場合には、読み取った階調データ(ここでは33階調とする)を256階調として、最小2乗などを用いて補間処理を行ったあと、スキャナ部4からの出力をリニアにするため、各画像データの近似補正曲線(指数関数やlog関数など)を用いて補正することができる。また、補正特性をテーブルでもつことにより、プリンタ部6側の補正テーブルを一緒に補正することにも拡張することが可能である。
【0198】
一方、左右補正の後段にある処理の濃度変換処理の一部であるγ補正において、機体間のプリンタ部6の濃度ばらつきを補正する内容について説明する。
【0199】
上記の左右補正で使用した基本部CPU311で読み出したCCD34の基準側に相当する左側の階調データを使用して、機体間のプリンタ部6の濃度ばらつきを補正する。
【0200】
スキャナ部4で読み出したCCD34の左側の階調データは、左右補正テーブル201で変換されていないデータであり、複写機のシステム系全体としてスキャナ部4を通してプリンタ部6のばらつきを補正するγ補正可能なデータとなる。
【0201】
このスキャナ部4で読み出したCCD34の左側の階調データ(左右補正で使用した同一データ)を基本部CPU311によりガンマ補正計算を行い(ST56)、補正データをγ補正濃度変換処理部84eの一部であるガンマ補正テーブル201に設定する(ST57)。
【0202】
ガンマ補正計算は、スキャナ部4で読み出されたCCD34の左側の各階調データ(ここでは33階調とする)を、最小2乗法などを用いて補間処理を行い256段階(8ビットでの最小分解能)にすることにより、各画像データごとの濃度変換を細かく補正することが可能となる。
【0203】
この256段階に補間したデータを、図18に示すように入出力がリニアになるように計算しガンマ補正データ値として求める。
【0204】
この求められたガンマ補正データ値を濃度変換処理の一部であるガンマ補正テーブル201に設定する。
【0205】
以上のようにCCD特性の左右補正で補正するときに用いたCCD34の左右の読み取りデータの基準となる片側のデータを流用することによりガンマ補正を実現でき、自動調整の手順としては1組のスキャナ部の読み取りにより、同時に、スキャナ部4のCCD左右補正とプリンタ部6のガンマ補正を基本部CPU311により計算ができ、それぞれ基本部CPU311で計算した補正結果を、それぞれの処理ブロックの補正テーブル180、ガンマ補正テーブル201へ書き込き調整することが可能となる。
【0206】
また、このガンマ補正処理のガンマ補正テーブル201の値はマシン調整値としてNVRAM311aなどに保存しておき、電源投入時等のコピー動作時前にガンマ補正テーブル201ヘ設定するものとする(ST57)。
【0207】
上述したように、高速対応のCCDを用いた高速デジタル複写機で、高速化対応として4ch出力CCDを用いて前処理システムを構成したことによる主走査方向の左右補正を行うテーブルと、機体間のプリンタ部の濃度ばらつきを補正するγ補正テーブルと、階調パターンを発生可能なテストパターン発生部を持ち、かつ、階調パターンの各階調データを読み出し平均値を求める階調パターン読み出し部を持つ構成で、
それぞれの補正テーブルに設定する値を、本発明の自動調整を行うことにより、同時に複数のテーブル調整をスキャナ部の読み込み時のばらつきを少なくさせて効率よく補正を実施することができる。
【0208】
このことにより、CCDデバイスの違いによる左右のCCD特性差のばらつきが無くなり、機体間の左右の濃度差がない安定した画像濃度再現が可能となる。また、同時に機体間の濃度ばらつきのない画像濃度再現が可能となる。
【0209】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、4チャンネル出力CCDを用いた際、補正の調整を明確にした左右補正回路を用いて補正を行い、CCDデバイスの違いによる左右のCCD特性の差のばらつきを無くし、機体間の左右の濃度差のない安定した画像濃度を再現することのでき、同時に機体間の濃度ばらつきのない画像濃度再現が可能となる画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像形成装置に係るデジタル複写機の内部構造を示す断面図。
【図2】デジタル複写機の制御システムを示すブロック図。
【図3】図1で示したデジタル複写機の概略構成を示す図。
【図4】4チャンネル出力CCDの構成を示す図。
【図5】前処理システムと高速スキャナ制御ASICの構成を示す図。
【図6】高速スキャナ制御ASICの構成を示すブロック図。
【図7】左右補正回路の構成を示す図。
【図8】従来の2チャンネル出力CCDを用いた場合のデータ配列の流れを示す図。
【図9】4チャンネル出力CCDを用いた場合のデータ配列の流れを示す図。
【図10】階調パターン原稿の画像データを示す図。
【図11】各ブロックの読み出し動作を説明するためのフローチャート。
【図12】各ブロックの読み出し動作を説明するためのフローチャート。
【図13】各ブロックの読み出し動作を説明するためのフローチャート。
【図14】各ブロックの読み出し動作を説明するためのフローチャート。
【図15】左右補正用の生成データとガンマ補正用の補正データを生成する際の動作を説明するためのフローチャート。
【図16】左側基準の左右補正回路で補正した例を示す図。
【図17】オフセットのみで左右補正回路で補正した例を示す図。
【図18】プリンタ部のガンマ特性に対するガンマ補正データ値を説明するための図。
【符号の説明】
4…スキャナ部
5…画像処理部
6…プリンタ部
34…4チャンネル出力CCD
84…画像処理ASIC
84b…階調パターン読出し処理部
84e…γ補正濃度変換部
84g…テストパターン発生部
130…前処理システム
135…高速スキャナ制御ASIC
160…左右補正回路
180…メモリ
201…ガンマ補正データテーブル
311…基本部CPU
311a…NVRAM
Claims (5)
- 画像の主走査方向の複数画素を1ラインずつアナログ信号として読取る読取手段と、
この読取手段により読取った左側からの偶数の画素の信号としての左側の偶数成分と左側からの奇数の画素の信号としての左側の奇数成分と右側からの偶数の画素の信号としての右側の偶数成分と右側からの奇数の画素の信号としての右側の奇数成分とを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分とが合成され、偶数成分と奇数成分のディジタル信号ヘ変換する変換手段と、
この変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により被画像形成媒体に画像形成を行う画像形成手段と、
複数階調からなる階調パターンを発生する発生手段と、
この発生手段により発生された階調パターンにより上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う処理手段と、
この処理手段により画像形成された階調パターンを上記読取手段により読取り、上記抽出手段により抽出される左側と右側の偶数成分と奇数成分の各階調データに対応する値を算出し、この算出した値に基づいて左側、右側の補間した階調データを補正する左右補正データを生成する第1の生成手段と、
この第1の生成手段により用いられている左側あるいは右側の補間した階調データを用いて画像濃度補正データを生成する第2の生成手段と、
上記抽出手段により抽出され、上記変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う際に、上記第1の生成手段により生成された左右補正データに基づいて、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分との間に生じる偏差を補正し、上記第2の生成手段により生成された画像濃度補正データに基づいて、機体間の上記画像形成手段の再現特性のばらつき補正を行う補正手段と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 画像の主走査方向の複数画素を1ラインずつアナログ信号として読取る読取手段と、
この読取手段により読取った左側からの偶数の画素の信号としての左側の偶数成分と左側からの奇数の画素の信号としての左側の奇数成分と右側からの偶数の画素の信号としての右側の偶数成分と右側からの奇数の画素の信号としての右側の奇数成分とを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分とが合成され、偶数成分と奇数成分のディジタル信号ヘ変換する変換手段と、
この変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により被画像形成媒体に画像形成を行う画像形成手段と、
複数階調からなる階調パターンを発生する発生手段と、
この発生手段により発生された階調パターンにより上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う処理手段と、
この処理手段により画像形成された階調パターンを上記読取手段により読取り、上記抽出手段により抽出される左側と右側の偶数成分と奇数成分の各階調データに対応する値を算出し、この算出した値に基づいて左側、右側の補間した階調データを補正する左右補正データを生成する第1の生成手段と、
上記第1の生成手段により用いられている左側あるいは右側の補間した階調データを用いてガンマ補正データを生成する第2の生成手段と、
上記抽出手段により抽出され、上記変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う際に、上記第1の生成手段により生成された左右補正データに基づいて、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分との間に生じる偏差を補正し、この補正された左側と右側の偶数成分と奇数成分を上記変換手段により偶数成分と奇数成分のディジタル信号に変換する際に、上記第2の生成手段により生成されたガンマ補正データに基づいて、ガンマ補正する補正手段と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 画像の主走査方向の複数画素を1ラインずつアナログ信号として読取る読取手段と、
この読取手段により読取った左側からの偶数の画素の信号としての左側の偶数成分と左側からの奇数の画素の信号としての左側の奇数成分と右側からの偶数の画素の信号としての右側の偶数成分と右側からの奇数の画素の信号としての右側の奇数成分とを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分とが合成され、偶数成分と奇数成分のディジタル信号ヘ変換する変換手段と、
この変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により被画像形成媒体に画像形成を行う画像形成手段と、
複数階調からなる階調パターンを発生する発生手段と、
この発生手段により発生された階調パターンにより上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う処理手段と、
この処理手段により画像形成された階調パターンを上記読取手段により読取り、上記抽出手段により抽出される左側と右側の偶数成分と奇数成分の各階調データに対応する値を算出し、この算出した値に基づいた左側あるいは右側の補間した階調データを基準データとして、この基準データに対する他方向としての右側あるいは左側の階調データとの差から各階調データ差を補正した他方向としての右側あるいは左側のみに用いる左右補正データを生成する第1の生成手段と、
上記第1の生成手段により用いられている基準データとしての左側あるいは右側の補間した階調データを用いてガンマ補正データを生成する第2の生成手段と、
上記抽出手段により抽出され、上記変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う際に、上記第1の生成手段により生成された左右補正データに基づいて、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分との間に生じる偏差を補正し、この補正された左側と右側の偶数成分と奇数成分を上記変換手段により偶数成分と奇数成分のディジタル信号に変換する際に、上記第2の生成手段により生成されたガンマ補正データに基づいて、ガンマ補正する補正手段と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 画像の主走査方向の複数画素を1ラインずつアナログ信号として読取る読取手段と、
この読取手段により読取った左側からの偶数の画素の信号としての左側の偶数成分と左側からの奇数の画素の信号としての左側の奇数成分と右側からの偶数の画素の信号としての右側の偶数成分と右側からの奇数の画素の信号としての右側の奇数成分とを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分とが合成され、偶数成分と奇数成分のディジタル信号ヘ変換する変換手段と、
この変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により被画像形成媒体に画像形成を行う画像形成手段と、
上記画像の副走査方向に対して濃度変化する複数階調からなる階調パターンを発生する発生手段と、
この発生手段により発生された階調パターンにより上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う処理手段と、
この処理手段により画像形成された階調パターンを上記読取手段により読取り、上記抽出手段により抽出される左側と右側の偶数成分と奇数成分の各階調データに対応する値を算出し、この算出した値に基づいた左側あるいは右側の補間した階調データを基準データとして、この基準データに対する他方向としての右側あるいは左側の階調データとの差から各階調データ差を補正した他方向としての右側あるいは左側のみに用いる左右補正データを生成する第1の生成手段と、
上記第1の生成手段により用いられている基準データとしての左側あるいは右側の補間した階調データを用いて、上記読取手段による読取特性に対する上記画像形成手段による画像形成特性がリニアになるガンマ補正データを生成する第2の生成手段と、
上記抽出手段により抽出され、上記変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う際に、上記第1の生成手段により生成された左右補正データに基づいて、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分との間に生じる偏差を補正し、この補正された左側と右側の偶数成分と奇数成分を上記変換手段により偶数成分と奇数成分のディジタル信号に変換する際に、上記第2の生成手段により生成されたガンマ補正データに基づいて、ガンマ補正する補正手段と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 画像の主走査方向の複数画素を1ラインずつアナログ信号として読取る読取手段と、
この読取手段により読取った左側からの偶数の画素の信号としての左側の偶数成分と左側からの奇数の画素の信号としての左側の奇数成分と右側からの偶数の画素の信号としての右側の偶数成分と右側からの奇数の画素の信号としての右側の奇数成分とを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分とが合成され、偶数成分と奇数成分のディジタル信号ヘ変換する変換手段と、
この変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により被画像形成媒体に画像形成を行う画像形成手段と、
上記画像の副走査方向に対して複数階調からなる階調パターンを発生する発生手段と、
この発生手段により発生された階調パターンにより上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う処理手段と、
この処理手段により画像形成された階調パターンを上記読取手段により読取り、上記抽出手段により抽出される左側と右側の偶数成分と奇数成分の各階調データに対応する値を算出し、この算出した値から補間処理して階調データの階調段数を増加させ、左側あるいは右側の補間した階調データを基準データとして、この基準データに対する他方向としての右側あるいは左側の階調データとの差から各階調データ差を補正した他方向としての右側あるいは左側のみに用いる左右補正データを生成する第1の生成手段と、
上記第1の生成手段により用いられている基準データとしての左側あるいは右側の補間した階調データを用いて、上記読取手段による読取特性に対する上記画像形成手段による画像形成特性がリニアになるガンマ補正データを生成する第2の生成手段と、
上記抽出手段により抽出され、上記変換手段により変換された偶数成分と奇数成分のディジタル信号により上記画像形成手段で被画像形成媒体に画像形成を行う際に、上記第1の生成手段により生成された左右補正データに基づいて、上記抽出手段により抽出された左側と右側の偶数成分と奇数成分との間に生じる偏差を補正し、この補正された左側と右側の偶数成分と奇数成分を上記変換手段により偶数成分と奇数成分のディジタル信号に変換する際に、上記第2の生成手段により生成されたガンマ補正データに基づいて、ガンマ補正する補正手段と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。
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