JP4031123B2 - 土壌中の揮発性有機化合物の除去方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トリクロロエチレンやトルエン等の揮発性有機化合物が混入した土壌中から揮発性有機化合物を除去する方法及び揮発性有機化合物を除去するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から半導体製造、金属工業やドライクリーニング等の溶剤としてトリクロロエチレン、その他の揮発性有機化合物が使用されている。洗浄廃水等中の揮発性有機化合物が種々の原因で土壌中に混入し、そのまま放置されると時間の経過に伴って地中深く浸透し、ついには地下水に混入して地下水を汚染するに至る環境汚染が問題となっている。
【0003】
このような背景から、土壌中に混入した揮発性有機塩素系化合物を除去する方法が種々検討され、その一つとして特許第2589002号公報には、揮発性の有機塩素系化合物が含まれた土壌に、水と発熱反応する生石灰等の無機化合物を攪拌混合し、土壌中の有機塩素系化合物を蒸発させて除去する方法が提案されている。
【0004】
この方法で揮発性有機塩素系化合物が混入した土壌を実験室レベルの少量処理する場合には、土壌と生石灰等とをシャベル等を用いて容易に攪拌混合して土壌全体を発熱させることができ、有機塩素系化合物を実質的に全て蒸発させて除去することが可能である。
しかしながら、土壌処理量が増加すると土壌と生石灰等の攪拌混合を十分に行わせることは困難であり、その結果、生石灰等が塊となって偏在する。この場合にも生石灰等と水との発熱反応は起こるが、偏在した生石灰等の周辺の土壌の温度が上昇するだけで、土壌全体を十分に昇温させることができない。その結果、土壌中の揮発性有機塩素系化合物の蒸発効率は著しく低下し、有機塩素系化合物の除去率を高めることができない問題がある。又、蒸発した揮発性有機塩素系化合物の捕捉も問題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は揮発性有機塩素系化合物等の揮発性有機化合物が混入した土壌を多量処理した場合にも、土壌と水と発熱反応する無機化合物とを、該無機化合物が塊となって土壌中に偏在することもなく、該土壌と該無機化合物とを十分に接触させた状態で均一に混合することができ、該土壌全体を昇温させて高効率で揮発性有機化合物を蒸発除去することができ、又、蒸発物を大気中に揮散させずに捕捉することができる揮発性有機化合物が混入した土壌から上記有機化合物を除去する方法及び装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、揮発性有機化合物が混入した土壌と、水と発熱反応する無機化合物とを混合して上記有機化合物を土壌から除去する方法において、混合機内で、揮発性有機化合物が混入した土壌と、水と発熱反応する無機化合物とを、水分の存在下にこれらが十分に接触する状態で均一に混合して発熱反応を起こさせ、次いで、該発熱反応により加熱された混合物を揮発性有機化合物の大気中への揮散を防止した回転破砕機を有する回転式土壌粒状化装置内に供給し、該装置内で、発熱が最高又はその近傍に達した加熱された状態の混合物を、平均径が10mm以下になるまで小粒状化させながら揮発性有機化合物を蒸発させ、発生した蒸発物及び処理済土壌を回収することを特徴とする土壌中の揮発性有機化合物の除去方法を提供する。
又、本発明は、揮発性有機化合物が混入した土壌から上記有機化合物を除去する装置であって、該装置は、揮発性有機化合物が混入した含水土壌に水と発熱反応する無機化合物を添加する装置(1)と、該土壌と該無機化合物とを混合して無機化合物の発熱反応を起こさせる混合装置(2)と、揮発性有機化合物の大気中への揮散を防止した土壌粒状化装置(3)とから一体的に構成され、上記添加装置(1)は、土壌を搬送する手段と搬送中の土壌に無機化合物を添加する手段を有し、上記混合装置(2)は、土壌と無機化合物とを混合して発熱反応を起こさせ、発熱した混合物を上記粒状化装置(3)へ搬送する手段を有し、上記土壌粒状化装置(3)は、上記混合装置(2)から搬入された発熱混合物を平均径が10mm以下になるまで粒状化する手段、及び蒸発物及び処理済土壌を系外で回収するための排出口を有することを特徴とする土壌中の揮発性有機化合物を除去する装置を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に発明の実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明の揮発性有機化合物が混入した含水土壌から上記有機化合物を除去する方法は、土壌に添加混合された、水と発熱反応を生じる無機化合物が土壌中の水分と反応して発熱し、この発熱によって土壌が加熱されて土壌から揮発性有機化合物を揮発性有機化合物の大気中への揮散を防止した回転式土壌粒状化装置内で蒸発させることが特徴である。
【0008】
本発明が対象とする土壌に混入した揮発性有機化合物としては、沸点が約60〜140℃程度の揮発性有機化合物であれば特に制限されない。例えば、トリクロロエチレン(沸点88〜90℃)、テトラクロロエチレン(沸点121.2℃)、ジクロロメタン(沸点40℃)、四塩化炭素(沸点76.7℃)、1,2−ジクロロエタン(沸点83.7℃)、1,1−ジクロロエチレン(沸点57.3℃)、1,1,1−トリクロロエタン(沸点74.0℃)、1,1,2−トリクロロエタン(沸点113.7℃)、1,3−ジクロロプロペン(沸点112.6℃)等の有機塩素系化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系化合物、アセトン等のケトン類、シマジン、チオベンカルブ等が挙げられる。
【0009】
本発明で使用する水と発熱反応する無機化合物は、水と反応して発熱する無機化合物であれば特に制限されないが、例えば、酸化カルシウム(生石灰)、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化ストロンチウム、酸化カリウム等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等の無水物等のアルカリ土類金属の硫酸塩等が挙げられる。なかでも、生石灰は安全性、価格、発熱量等の点で好ましい。又、これらの形態は土壌との混合の容易さから、顆粒状が好ましい。
【0010】
本発明においては、揮発性有機化合物を有する土壌は、先ず、水と発熱反応する無機化合物と十分に接触した状態で均一に混合し、土壌中の水分と該無機化合物の発熱反応を起こさせることが必要である。そのための混合機としては、土壌と該無機化合物とを十分に接触させることができる混合機であれば特に制限されない。混合中に蒸発した揮発性有機化合物の大気中への揮散を防止するうえから、例えば、一軸又は二軸混合機の如きシリンダー内のパドルやスクリューの剪断作用で土壌と該無機化合物とが十分に接触した状態で混合される混合機が好ましいものとして挙げられる。尚、ここで均一とは、該無機化合物が塊となって該土壌中に偏在するような混合状態が起こらず、添加した該無機化合物によって該土壌全体が発熱する(昇温する)状態に混合されていればよいという意味である。
又、該無機化合物と水分との反応を効率よく起こさせるためには、土壌中の含水率は10〜60重量%が好ましく、含水率が10重量%未満の場合には、該無機化合物と混合する前に土壌に水を散布する等によって水分を上記の範囲に調節することが好ましい。
【0011】
土壌と混合する該無機化合物の量は、土壌中に含まれる揮発性有機化合物の種類が判明乃至は予測できる場合には、それを蒸発させるために必要な温度に土壌を加熱させることができる量を予め求めて使用することもできる。発熱反応による発熱量は土壌の質や含水量にもよるので、通常、含水量が上記の範囲の場合には、土壌に対して1〜50重量%の量が好ましく、更に好ましくは5〜30重量%の量である。該無機化合物と土壌とを混合する際の温度は、混合時の土壌の温度が15℃以上が好ましく、更に好ましくは30℃である。温度が低過ぎると該無機化合物の発熱反応の熱が奪われ、揮発性有機化合物を十分に蒸発させることが困難となる。
【0012】
次に、加熱状態の該土壌と該無機化合物との混合物を混合機外へ排出すると、混合物は炭団状等の塊状で排出され、表面は硬化するので内部の揮発性有機化合物の蒸発は困難となる。
従って、内部の揮発性有機化合物の蒸発を促進して土壌中の該有機化合物の除去を完全なものとするために、加熱された土壌と該無機化合物との混合物を小粒径に粒状化することが必要である。又、小粒状化の時期(タイミング)は、該混合物の発熱が最高又はその近傍に達した時点が好ましい。
小粒状化に際しては該混合物を出来るだけ平均径の小さい粒状とすることが望ましく、平均径が10mm以下の粒状とすればほぼ完全に該有機化合物を蒸発させることができる。
【0013】
該混合物の小粒状化に際しても、蒸発した揮発性有機化合物の大気中への揮散が防止された粒状化装置を使用する。揮発性有機化合物の大気中への揮散が防止された状態で小粒状化を行えば蒸発物の回収も容易となる。従って、混合物の小粒状化は、蒸発した揮発性有機化合物の捕捉を容易にするために吸引下に行うことが好ましい。好ましい粒状化装置としては、粉砕のための金属製ボール等の粉砕手段を使用しないセメント製造におけるロータリーキルンと同様の装置で加熱装置のない回転式のものが挙げられる。この装置を使用すれば、蒸発した水分及び揮発性有機化合物はブロアー等で吸引されて回収される。本発明においては回収方法は特に限定されず、従来公知の回収方法はいずれも使用可能であり、例えば、冷却して液体として回収する方法、活性炭等の吸着剤に吸着させる方法等が挙げられる。又、回収された揮発性有機化合物は、種々の方法で無毒化処理されるが、本発明においては無毒化処理する方法も特に制限されず、例えば、精製して再使用する方法、焼却処理する方法、二酸化チタン等の触媒を用いて分解する方法等が挙げられる。
【0014】
上記の本発明の方法を用いることによって、揮発性有機化合物が混入した土壌から実質的に全量の該有機化合物を除去することができる。又、該有機化合物が除去された土壌は、一般的に用いられる土壌改良剤による改良土と同様であり、埋め戻しの土としても最適である。
又、上記の装置をコンパクトに構成して処理装置とすれば、この装置を当該現場に持ち込んで現場での揮発性有機化合物の除去処理も可能である。
【0015】
次に図1に概略図を示す本発明の実施に好ましい装置に基づいて本発明の揮発性有機化合物の除去について説明する。
図1に示す装置は、揮発性有機化合物が混入した含水土壌を搬送する手段Aと、土壌に水と発熱反応する無機化合物を一定量添加する手段Bとを有する無機化合物添加装置1、土壌と無機化合物とを混合して発熱反応を起こさせ、加熱された混合物を回転式土壌粒状化装置3へ搬送する手段Cを有する混合装置2と、混合装置2から搬入された発熱した混合物を小粒状化する手段及び揮発性有機化合物及び水等の蒸発物を回収するための蒸発物を系外へ排出するための排出口及び処理済土壌の排出口を有する回転式土壌粒状化装置3とから構成されている。
【0016】
上記添加装置1における搬送手段Aは、土壌を投入するホッパーaと土壌に該無機化合物を一定量添加するために添加手段Bまで土壌を搬送する2軸パドルコンベアーa′からなり、添加手段Bは該無機化合物を投入するホッパーbと1軸スクリューコンベアーb′からそれぞれ構成され、ホッパーbより1軸スクリューコンベアーb′により任意の一定量搬送された土壌に前記量の該無機化合物が添加され、これらは添加装置1と連結した混合装置2へ受け渡される。
【0017】
混合装置2における搬送手段Cは、添加装置1から搬送された土壌と該無機化合物とを圧縮作用により十分に接触させて剪断作用によって混合して該無機化合物の水分との発熱反応を生ぜしめる2軸パドルコンベアーcからなり、周囲は断熱材(必要に応じてヒーターを取り付けて加熱可能とすることができる)c′で保温されている。2軸パドルコンベアーcの運転条件及びコンベアーのパドルの形状等を変えることによって発熱のタイミングを調整することができる。
【0018】
回転式土壌粒状化装置3は、円筒状のロータリーキルン様の回転ドラムDとこれから蒸発物の大気中への揮散を防止するフードd及びd′からなり、混合装置2から搬入された土壌と該無機化合物とからなる加熱混合物を小粒状化して揮発性有機化合物の蒸発を促進させる。混合装置2から搬入される該加熱混合物は通常炭団状であり、そのままでは表面が硬化して内部の該有機化合物を十分に蒸発させることは困難であるが、該混合物を小粒状化させることによって内部の該有機化合物も容易に蒸発させることができる。
【0019】
装置3の内壁面には混合装置2から連続して搬入される炭団状の加熱混合物を持ちあげ、下記の回転破砕機f上に落下させるための複数のリフターe、e′が装置3の内壁に長さ方向に沿ってほぼ垂直に互い違いに2列またはそれ以上設置されている。図1はリフターを2列(e、e′)に設置した場合を示している(回転ドラムの上端、下端及びその近傍のリフターのみを図示し、これら以外は省略してある)。更に、リフターe、e′で持ち上げられ、ドラム内を落下する炭団状の加熱混合物を破砕する回転破砕機fが設置されている。回転破砕機fは、その回転軸に複数の破砕翼等の破砕手段が取付けられており、装置外に設置したモーターMで回転させる(回転数は15〜600rpm程度である)。尚、回転ドラムの回転数は1〜30rpm程度である。これらの回転数は、装置の規模、処理土壌量等を考慮して好ましい回転数に設定される。
このようにして加熱混合物を約10mm以下の粒径に小粒状化すれば、土壌中の揮発性有機化合物をほぼ完全に蒸発させることができる。
【0020】
回転ドラムDの左右端面は、混合機2の先端部が回転ドラム内に挿入された状態で、又、回転破砕機fを粒状化装置3の外部に設置したモーターMで回転させながら回転ドラムD自体も回転可能なように開口されている。回転ドラムの左右端面の開口部は円環状に形成され、その開口部から蒸発物が大気中に揮散することを防止するフードd、d′で回転ドラムDが回転可能にその左右端部がカバーされている。各フードと回転ドラムD及び回転破砕機fの回転軸との接触部は、これらが回転可能にシールされており、又、フードd′と混合機2との接触部もシールされている。シールの手段は任意であり特に、制限されない。又、回転ドラムは吸引下に運転されるので、吸引によっても蒸発物の大気中の揮散は防止される。
【0021】
フードdには回転ドラムDの蒸発物を装置外で回収するための蒸発物排出口gが設置され、回転ドラムD内はブロワーhにより吸引されており、吸引回収された蒸発物は別の蒸発物処理設備で処理される。又、処理の済んだ土壌はフードdに設けた別の排出口iから系外に排出されて、例えば、もとの場所に埋め戻される。尚、回転ドラムDは、処理される土壌小粒子が自然に排出口iに移動するように水平面から約3/100傾斜して設けられている。
粒状化された該混合物は回転ドラムの回転により自然に回転ドラムのフードd側の端部に集められるが、土壌中の揮発性有機化合物をほぼ完全に蒸発させるために、回転ドラム内で繰り返し撹拌させて滞留時間を長くし、オーバーフローしたものが装置外へ排出されるように開口部の円環の幅(高さ)は設定される。
【0022】
【実施例】
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下における部及び%は特に断りのない限り重量基準である。
【0023】
実施例1
図1に示す装置を用いてトリクロロエチレンが混入した土壌中の該化合物を除去した。この装置の該土壌処理量は3200kg/dayである。
〔装置の概要〕
添加装置1:
土壌搬送部;2軸パドルコンベアー(パドルピッチ150cm、羽径50cm、長さ約300cm)
水と発熱反応する無機化合物添加部;1軸スクリューコンベアー
混合装置2:
2軸パドルコンベアー(パドルピッチ150cm、羽径50cm、長さ約200cm)
粒状化装置3:
ドラム直径72cm×長さ170cm 、 回転数約3rpm
破砕装置 回転数約100rpm
【0024】
添加装置1のホッパーaに溶出法で測定したトリクロロエチレン含有量が16mg/lの土壌(含水率50%、20℃)を投入し、水と発熱反応する無機化合物として粒状(粒径1〜3mm)の生石灰を充填したホッパーbの直下まで搬送させ、該土壌1kg当たり0.6kgの生石灰を添加した。生石灰が添加された該土壌は混合装置2に送られ、滞留時間が1〜5分となる条件で混合されて粒状化装置3に供給された。混合装置2から押し出された混合物の温度は90℃であった。
粒状化装置3で10〜20分小粒状化したところ該混合物は平均径が約3mm程度となり、該土壌中のトリクロロエチレンンの濃度は0.002mg/lであり、トリクロロエチレンの除去率は99%であった。又、処理に要した時間は 土壌をの搬送を開始してから1時間以下であった。
【0025】
実施例2、3
実施例1と同じ装置を用い、同じ条件で下記の土壌を処理した。処理後の土壌中のトリクロロエチレン含有量は実施例1同様極めて僅かであった。
【0026】
比較例1
コンクリートミキサー(直径1m、高さ0.3m、回転数30〜40rpm)に実施例1の土壌20kgに対して生石灰を土壌の5、10、15及び20%添加して20分混合した。いずれの生石灰添加率においても混合は不完全となり、生石灰は、団塊状となった土壌の表面に付着したのみの状態となった。処理土壌の分析は行わなかった。
【0027】
【発明の効果】
以上の本発明によれば、揮発性有機化合物が混入した土壌から、該化合物を短時間で、実質的に全量除去することができる。
本発明によれば、土壌の質、含水率及び水と発熱反応する無機化合物の土壌への添加量で土壌の発熱温度が予測でき、土壌に混入している揮発性有機化合物の種類が処理前に判明していれば、該揮発性有機化合物の蒸発に必要な熱量が予測可能であり、状況に応じた揮発性有機化合物の蒸発に好適な混合装置等のの運転条件設定が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置を説明する概略図である。
【符号の説明】
1:水と発熱反応する無機化合物添加装置
2:該無機化合物と土壌を混合する装置
3:該無機化合物と土壌の混合物を粒状化する装置
A:土壌搬送手段
a:ホッパー
a′:2軸パドルコンベアー
B:該無機化合物添加手段
b:ホッパー
b′:1軸スクリューコンベアー
C:該無機化合物と土壌を混合し、発熱させる手段
c:2軸パドルコンベアー
c′:ヒーター付き断熱層
D:回転ドラム
d、d′:フード
e、e′:リフター
f:回転破砕機
g:蒸発物排出口
h:ブロワー
i:処理済土壌排出口
M:モーター
Claims (2)
- 揮発性有機化合物が混入した土壌と、水と発熱反応する無機化合物とを混合して上記有機化合物を土壌から除去する方法において、混合機内で、揮発性有機化合物が混入した土壌と、水と発熱反応する無機化合物とを、水分の存在下にこれらが十分に接触する状態で均一に混合して発熱反応を起こさせ、次いで、該発熱反応により加熱された混合物を揮発性有機化合物の大気中への揮散を防止した回転破砕機を有する回転式土壌粒状化装置内に供給し、該装置内で、発熱が最高又はその近傍に達した加熱された状態の混合物を、平均径が10mm以下になるまで小粒状化させながら揮発性有機化合物を蒸発させ、発生した蒸発物及び処理済土壌を回収することを特徴とする土壌中の揮発性有機化合物の除去方法。
- 揮発性有機化合物が混入した土壌から上記有機化合物を除去する装置であって、該装置は、揮発性有機化合物が混入した含水土壌に水と発熱反応する無機化合物を添加する装置(1)と、該土壌と該無機化合物とを混合して無機化合物の発熱反応を起こさせる混合装置(2)と、揮発性有機化合物の大気中への揮散を防止した土壌粒状化装置(3)とから一体的に構成され、上記添加装置(1)は、土壌を搬送する手段と搬送中の土壌に無機化合物を添加する手段を有し、上記混合装置(2)は、土壌と無機化合物とを混合して発熱反応を起こさせ、発熱した混合物を上記粒状化装置(3)へ搬送する手段を有し、上記土壌粒状化装置(3)は、上記混合装置(2)から搬入された発熱混合物を平均径が10mm以下になるまで粒状化する手段、及び蒸発物及び処理済土壌を系外で回収するための排出口を有することを特徴とする土壌中の揮発性有機化合物を除去する装置。
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