JP3868844B2 - 塩素含有樹脂類の処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩素含有樹脂類を脱塩素処理するための処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業廃棄物や一般廃棄物としてプラスチック等の合成樹脂類が急増しており、その処理が社会的に大きな問題となっている。なかでも塩化ビニル等の塩素含有樹脂類は燃焼時に発生する塩化水素ガスが焼却炉の炉壁を傷める等の問題がある。このため塩素含有樹脂類の大量処分は、ごみ埋立地等への投棄処理に頼らざるを得ないのが実情である。しかし、プラスチック類の投棄は埋立地の地盤沈下をもたらすとともに、環境保護上も好ましくなく、また、昨今では埋立用の用地不足が社会問題となりつつあり、このため投棄によらない塩素含有樹脂類の大量処理方法の開発が切望されている。
【0003】
従来、塩素含有樹脂類の処理方法として間接加熱(外部加熱)方式のロータリーキルンを用いた塩素除去方法が知られている。この方法では、被処理材を均一且つ効率的に加熱するとともに、樹脂材どうしの融着や塊状化を防止するために、
被処理樹脂材とともに固体熱媒体(例えば、砂、粉コークス、粉鉱石等の粒状物)がロータリーキルン内に装入され、被処理樹脂材はロータリーキルンの回転によって固体熱媒体と混合され、且つキルン内を移送されつつ加熱され、この加熱によって塩素含有樹脂が熱分解して塩素分が塩化水素として脱離し、この塩素分が除去された樹脂の熱分解残渣が回収される。一方、塩化水素を含む排ガスも回収され、吸収塔で塩化水素が回収除去される。
【0004】
このような塩素含有樹脂類の処理において、処理効率を高めて高い脱塩素率を得るためには、ロータリーキルン内で被処理樹脂材を十分に撹拌することにより、被処理樹脂材の塊状化やキルン内壁への付着を防止し、且つ被処理樹脂材と固体熱媒体とを十分に混合することが必要である。しかし、従来のロータリーキルンの構造では、被処理樹脂材の撹拌性が十分でないため被処理樹脂材の塊状化や樹脂熱分解残渣のキルン内壁への付着を生じ易く、また、一般に固体熱媒体は被処理樹脂材とは粒度や比重が異なるため、ロータリーキルン内で被処理樹脂材に対して偏析を生じやすい傾向がある。このため従来のロータリーキルンでは、十分な処理効率が上げられないという問題があった。
【0005】
このような問題に対して、特開2000−153523号公報では、間接加熱方式のロータリーキルンからなる塩素含有樹脂類の処理装置において、被処理材の通路となるロータリーキルンの内壁に、ロータリーキルンの回転によって被処理材を掻き上げるための掻き上げ羽根を、ロータリーキルン長手方向の全長に沿って適当な間隔で設けることにより被処理樹脂材の高い撹拌性が得られる装置が提案されている。図6および図7にこのような従来の塩素含有樹脂類の処理装置の一例を示す。ロータリーキルン本体1の内壁には、ロータリーキルンの回転によって被処理材3を掻き上げるための掻き上げ羽根2が、ロータリーキルン長手方向の全長に沿って適当な間隔で突設されている。また、この掻き上げ羽根2は、ロータリーキルン本体1の内壁の周方向の複数箇所(図7においては、周方向で等間隔に3箇所)に設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開2000−153523号公報に記載の装置を用いれば、被処理樹脂材の高い撹拌性が得られるので被処理樹脂材の塊状化や樹脂熱分解残渣のキルン内壁への付着を適切に防止して比較的高い処理効率を得ることができる。しかし、被処理樹脂材を均一に混合することによる処理効率の向上には限界があり、より処理効率を高めるためには上記の技術だけでは対応できない場合がある。
【0007】
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、ロータリーキルン方式による塩素含有樹脂類の処理装置において、被処理樹脂材の高い撹拌性が得られるとともに、被処理樹脂材の処理効率をより向上させることを可能とする処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)間接加熱方式のロータリーキルンからなり、被処理材の通路となるロータリーキルンの内壁に、ロータリーキルンの回転によって被処理材を掻き上げるための掻き上げ羽根を、ロータリーキルンの長手方向及び周方向で適宜間隔をおいて設けた塩素含有樹脂類の処理装置であって、前記掻き上げ羽根の一部または全部が被処理材保持部を有し、前記被処理材保持部は、前記掻き上げ羽根先端部側が、ロータリーキルン内壁が回転する方向側に5度以上、90度以下の角度を持って傾斜していることにより形成され、前記被処理材保持部の傾斜角度は、ロータリーキルン長手方向において異なり、前記傾斜角度は、ロータリーキルン中央部で最大であることを特徴とする塩素含有樹脂類の処理装置。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の塩素含有樹脂類の処理装置は、間接加熱方式のロータリーキルンからなり、間接加熱方式のロータリーキルンとは、被処理材をロータリーキルン本体の外側からの伝熱によって熱分解する装置である。本発明で用いるロータリーキルンは被処理材の通路となるロータリーキルンの内壁に、ロータリーキルンの回転によって被処理材を掻き上げるための掻き上げ羽根を、ロータリーキルンの長手方向及び周方向で適宜間隔をおいて設けた塩素含有樹脂類の処理装置であって、前記掻き上げ羽根の一部または全部が被処理材保持部を有することが特徴である。
【0010】
図1および図2に本発明の塩素含有樹脂類の処理装置の一実施形態を示す。図1は断面図、図2は縦断面図である。本発明の塩素含有樹脂類の処理装置は、図6および図7に示す掻き上げ羽根を有する間接加熱方式のロータリーキルンからなる塩素含有樹脂類の処理装置と同様の部材で構成されている。1は塩素含有樹脂類または塩素含有樹脂類を含む被処理樹脂材(以下、単に“被処理材”という)が装入されるロータリーキルン本体である。このロータリーキルン本体1の内壁には、ロータリーキルンの回転によって被処理材3を掻き上げるための掻き上げ羽根2が、ロータリーキルンの長手方向及び周方向で適宜間隔をおいて、すなわち、ロータリーキルンの周方向の複数箇所に、ロータリーキルン長手方向に沿って、適宜間隔をおいて突設されている。この掻き上げ羽根2の一部又は全部は被処理材保持部4を有している。
【0011】
被処理材保持部は、掻き上げ羽根2によりロータリーキルン本体1の最下部から掻き上げられた被処理材3を90度を超えて回転しても掻き上げ羽根2の上に保持し、180度を越えてロータリーキルン本体1が回転した後(掻き上げ羽根が最上部を通過した後)は最下部に至るまでに被処理材3を掻き上げ羽根2より落下させる機能を有する。このような機能を有する被処理材保持部としては、掻き上げ羽根2の先端をロータリーキルン本体1の回転方向に向かって傾斜させる、掻き上げ羽根全体を円弧状の湾曲部材とする等任意の構造を用いることができる。
【0012】
掻き上げ羽根2の被処理材保持部4として、掻き上げ羽根先端部側が、ロータリーキルン内壁が回転する方向側に5度以上、90度以下の角度を持って傾斜していることにより被処理材保持部を形成することが好ましい。この被処理材保持部4は掻き上げ羽根2と一体とすることも、別の部材として掻き上げ羽根2に取りつけて使用することも可能である。図1は掻き上げ羽根先端部側が、ロータリーキルン内壁が回転する方向側に90度傾斜している場合を示す。図3および図4は本発明の他の実施形態を示すロータリーキルンの断面図であり、図3は掻き上げ羽根先端部側が、ロータリーキルン内壁が回転する方向側に30度傾斜している場合、図4は掻き上げ羽根先端部側が、ロータリーキルン内壁が回転する方向側に60度傾斜している場合である。
【0013】
また、上記のように掻き上げ羽根先端部側が、ロータリーキルン内壁が回転する方向側に5度以上、90度以下の角度を持って傾斜していることにより被処理材保持部を形成する場合、掻き上げ羽根先端の、ロータリーキルン内壁が回転する方向に向かっての傾斜角度がロータリーキルン長手方向において異なり、前記傾斜角度がロータリーキルン中央部で最大であることが好ましい。さらに好ましくは、ロータリーキルン入口付近の掻き上げ羽根先端部側の、ロータリーキルン内壁が回転する方向側に傾斜する角度を、ロータリーキルン出口付近の掻き上げ羽根先端部側の、ロータリーキルン内壁が回転する方向側に傾斜する角度より小さくする。
【0014】
以上述べた本発明の処理装置では、ロータリーキルン本体1内に被処理材を一端(入口側)から供給し(通常、被処理材とともに固体熱媒体も供給される)、この被処理材をロータリーキルン本体1内で移送しつつ加熱することにより、塩素含有樹脂を熱分解によって塩化水素を含む発生ガスと樹脂熱分解残渣とに分離し、塩素含有樹脂中の塩素分を除去し、他端(出口側)から発生ガスと樹脂熱分解残渣を回収する。このような被処理材の脱塩素処理において、キルン内壁に設けられた掻き上げ羽根2は、ロータリーキルンの回転によって被処理材を掻き上げることにより被処理材(及び固体熱媒体)を撹拌し、被処理樹脂材の塊状化や樹脂熱分解残渣のキルン内壁への付着を適切に防止する。被処理材3はロータリーキルン本体1の外側からの伝熱によって熱分解することで処理されるので、掻き上げられた被処理材3をロータリーキルン本体1の内壁の近傍に、より長時間に渡って保持するために、図1においては掻き上げ羽根2の先端部側はロータリーキルン本体1の回転方向側に90度の角度を持って傾斜しており、この傾斜部分が掻き上げ時に被処理材3を保持することにより被処理材保持部4を形成する。
【0015】
ロータリーキルン本体底部(最下部)で掻き上げ羽根2により掻き上げられた被処理材3は、図7に示すような従来の円周方向に垂直な直線的な掻き上げ羽根であれば底部より90度を超えてロータリーキルン本体1が回転すると掻き上げ羽根2から落下してしまうが、被処理材保持部4の存在により、より高い位置まで掻き上げることが可能であり、被処理材3がロータリーキルン本体の壁面により長時間加熱され、ロータリーキルン壁面の有効利用範囲が広がり、処理に使われる伝熱量が増加して、処理効率を高めることができる。これにより単位時間あたりの被処理材の処理量が増加する。
【0016】
掻き上げ羽根先端部側がロータリーキルン内壁が回転する方向側に傾斜していれば、被処理材が掻き上げ時に保持されるので効果があるが、5度以下では処理効率の向上が顕著でない。一方で90度を超えると、被処理材が羽根の内部に入りにくく、また、掻き上げ羽根から落ち難く、保持され続けてしまう場合に、溶融固着してしまうので、掻き上げ羽根先端部側を傾斜させて被処理材保持部を形成する場合は、ロータリーキルン内壁が回転する方向側に傾斜する角度を、5度以上、90度以下とすることが好ましい。
【0017】
ロータリーキルン内壁周方向に設ける掻き上げ羽根2の枚数(設置数)は任意であるが、所望の撹拌性を確保するためには複数箇所、好ましくは3箇所以上に設けることが望ましい。また、ロータリーキルン長手方向における掻き上げ羽根2の合計長さは、ロータリーキルン内部の全長(ロータリーキルンの加熱有効長さ)の40%以上であることが好ましい。掻き上げ羽根2の合計長さがロータリーキルン内部の全長の40%未満では十分な撹拌作用が得られにくい。
【0018】
また、ロータリーキルン求心方向における掻き上げ羽根2の高さは、ロータリーキルン内での被処理材の最大層厚以上であることが好ましい。掻き上げ羽根2の高さは被処理材保持部を含めた高さである。ここで被処理材の最大層厚とは、固体熱媒体が装入される場合には、これを含む被処理材の最大層厚であり、キルン内壁(底部)から被処理材層上面までの高さの最大値を指す。この最大層厚はキルン内の材料充填率から算出することができる。掻き上げ羽根の高さが被処理材の最大層厚以上でないと、被処理材の一部が掻き上げられない場合があり、被処理材の撹拌性が十分でなくなるおそれがある。
【0019】
ロータリーキルン長手方向で隣接する掻き上げ羽根2は、キルン内壁周方向の異なる位置に設けること、すなわち、キルン内壁周方向での位相をずらして設けることができ、これにより撹拌性をより高めることができる。また、掻き上げ羽根先端部側の傾斜角度を、ロータリーキルン本体の長手方向で変化させることができ、以下に示す構成が効果的である。
【0020】
ロータリーキルンで水分を含む被処理材を処理する場合などは、ロータリーキルン本体の長手方向中央部での処理効率を特に向上させるために、掻き上げ羽根先端部側の傾斜角度を、ロータリーキルン本体の長手方向で変化させ、ロータリーキルン中央部で最大とすることが好ましい。例えば、図2において、ロータリーキルン入口付近の掻き上げ羽根の先端部側の傾斜角度を、図3に示すように回転方向側に30度とし、長手方向中央部付近を図1に示すような90度、出口付近を図4に示すように60度とする、すなわち図2においてII−II線に沿う断面図を図1、III−III線に沿う断面図を図3、IV−IV線に沿う断面図を図4とする。このような構成とすることにより、より効率的な処理を行うことが可能である。入口付近の被処理材は水分を含んでいることが多く、加熱しすぎると全体の温度が100℃以上になる前に被処理材中の塩素含有樹脂が局所的に高温となり、溶融して水と反応するなどして掻き上げ羽根に塩素含有樹脂の一部が付着する場合があり、脱塩素処理に悪影響がある。したがって、水分がある程度気化するまでは処理効率を上げすぎないことが好ましい。長手方向中央部では前記のような問題は発生しないので、処理効率が最大となるように傾斜角度を90度とする。出口付近では発生ガスと樹脂熱分解残渣を回収する必要があり、あまり高い位置まで被処理材を掻き上げると、粉体の樹脂熱分解残渣となった被処理材がロータリーキルン内部の気流に乗って、ガスとして回収されてしまうので好ましくない。したがって前記のような構成とすることで、全体として効果的に、処理効率を最大とすることができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の処理装置を用いた実施例について説明する。本発明の処理装置及び比較例の処理装置を用い、塩素含有樹脂の脱塩素処理を行った。処理した塩素含有樹脂は農業用ビニルを粒径40〜60mm以下に破砕し、直径30〜40mm程度の塊状に減容化したもので、塩素含有率:30mass%、灰分:10mass%である。固体熱媒体としては粒径10〜25mmの粉コークスを使用した。被処理材は塩素含有樹脂と固体熱媒体とを混合したものである。固体熱媒体は塩素含有樹脂の質量の1/3程度(被処理材の25mass%程度)の割合で混合した。
【0022】
本実施例で使用したロータリーキルンの仕様は、キルン内径:1.8m、キルン長さ(加熱有効長さ):13mであり、ロータリーキルン出口の発生ガス温度が約325℃になるように、熱風発生機出口の加熱用ガス温度を調整(熱風発生機出口の加熱用ガス温度:400〜440℃)した。キルン内キャリアガス(窒素)は流量:300Nm3/h(Nは標準状態を示す)で使用した。
【0023】
なお、塩素含有樹脂の脱塩素率は下記の式により求めた。
【0024】
[脱塩素率]=(1−[樹脂熱分解残渣の塩素含有量]/[供給した塩素含有樹脂の塩素含有量])×100
ロータリーキルンの内壁に、高さ18cm、長さ1mの掻き上げ羽根を、キルン長手方向の全長に沿って13箇所、周方向において等間隔で、円周方向に垂直に16箇所に設け、且つキルン長手方向で隣接する掻き上げ羽根について、キルン周方向での設置位置の位相を約11.5度ずらした。合計208枚の掻き上げ羽根を設置した。比較例の処理装置としては、上記の装置をそのまま用い、本発明の処理装置としては、以下に示すように掻き上げ羽根に被処理材保持部を取りつけたものを用いた。
【0025】
ロータリーキルン長手方向の13個所の掻き上げ羽根のうち、入口側の2箇所は図3に示すように、出口側の3箇所は図4に示すように、残りの中央部分の8箇所は図1に示すように、掻き上げ羽根先端部側に被処理材保持部を円周に垂直な方向から回転方向側にそれぞれ30、60、90度の傾きを有するように取りつけた。被処理材保持部材は図1、2、3に示すように、円周方向全ての掻き上げ羽根に取りつけた。
【0026】
キルン回転速度:1.0rpmで、原料供給装置から、被処理材を処理量を変化させてロータリーキルン内に供給し、本発明の処理装置及び比較例の処理装置で脱塩素処理を行った。処理量を350〜1200[kg/h]まで変化させて、脱塩素率を測定した。これらの結果を図5に示す。
【0027】
比較例の処理装置では、処理量が850[kg/h]までは脱塩素率が96%以上であったが、単位時間あたりの処理量を900[kg/h]まで増加させると脱塩素率を96%以上に維持することができなかった。一方、本発明の処理装置を用いると、処理量を1200[kg/h]まで増やしても96%の脱塩素率を維持することができた。したがって処理量を50%近く増加させることが可能であり、処理効率を大幅に向上できることが分かった。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、被処理樹脂材の高い撹拌性が得られると同時に処理効率が大幅に向上して、塩素含有樹脂類を含む廃棄物を多量に処理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施形態を示す断面図
【図2】本発明装置の一実施形態を示す縦断面図
【図3】本発明装置の他の実施形態を示す断面図(入口側)
【図4】本発明装置の他の実施形態を示す断面図(出口側)
【図5】処理量と脱塩素率との関係を示すグラフ
【図6】従来の装置の縦断面図
【図7】従来の装置の断面図
【符号の説明】
1、ロータリーキルン本体
2、掻き上げ羽根
3、被処理材
4、被処理材保持部

Claims (1)

  1. 間接加熱方式のロータリーキルンからなり、被処理材の通路となるロータリーキルンの内壁に、ロータリーキルンの回転によって被処理材を掻き上げるための掻き上げ羽根を、ロータリーキルンの長手方向及び周方向で適宜間隔をおいて設けた塩素含有樹脂類の処理装置であって、前記掻き上げ羽根の一部または全部が被処理材保持部を有し、前記被処理材保持部は、前記掻き上げ羽根先端部側が、ロータリーキルン内壁が回転する方向側に5度以上、90度以下の角度を持って傾斜していることにより形成され、前記被処理材保持部の傾斜角度は、ロータリーキルン長手方向において異なり、前記傾斜角度は、ロータリーキルン中央部で最大であることを特徴とする塩素含有樹脂類の処理装置。
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