しかしながら、特許文献1に記載された技術では、カメラ付き携帯電話機本体の開閉を検出してシャッタ音量を調整するようにしているので、折りたたみ式のカメラ付き携帯電話機にしか適用することができないという課題があった。
また、特許文献1に記載された技術では、折りたたみ式のカメラ付き携帯電話機のカメラが閉状態で使用されるときに、盗撮である可能性があるとしてシャッタ音の音量を大きくするようにしているが、閉状態であるからといって盗撮である可能性が高いとまでは言えず、また、開状態であるからといって盗撮が行われないとは限らない。さらに、閉状態でカメラが使用されることも多いと考えられる。このため、盗撮を有効に防止することはできないという課題もあった。
本発明は、上述した問題を解消し、折りたたみ式の機器に限ることなく、人が集中する場所などにおけるカメラ撮影による盗撮を有効に防止することができるようにすることを目的とする。
本発明によるカメラ付き携帯電話機は、被写体を撮像するカメラ(例えばカメラ20)を有するカメラ付き携帯電話機(例えばカメラ付き携帯電話機10)であって、カメラによって生成される撮像対象となっているフレーム画像を示すフレーム画像データの生成割合を示すフレームレートを認識するフレームレート認識手段(例えば制御部40におけるステップS105を実行する部分)と、フレームレート認識手段の認識結果に応じて、被写体を撮像するときに出力されるシャッタ音の音量を決定するシャッタ音量決定手段(例えば制御部40におけるステップS108を実行する部分)と、被写体の撮像指示があったときに、シャッタ音量決定手段によって決定された音量でシャッタ音を出力するシャッタ音出力手段(例えば制御部40におけるステップS110を実行する部分)と、を備え、シャッタ音量決定手段は、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートがあらかじめ定められた所定値(例えば14[f/m])以下でないときは、シャッタ音の音量を第1の音量(例えば図3に示すパラメータ値「1」に対応した音量)とすることに決定し、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートが所定値以下であったときには、シャッタ音の音量を第1の音量よりも大きい第2の音量(例えば図3に示すパラメータ値「2」に対応した音量)とすることに決定することを特徴とする。
上記のように構成したことで、カメラフレームレートが低下しているときには、撮像時に大きなシャッタ音を出力することができ、周囲が暗い場所で撮像したときのシャッタ音量を大きくすることができるため、折りたたみ式のカメラ付き携帯電話機に限ることなく、至近距離での盗撮を有効に防止することができる。
撮像時に被写体に光を照射する発光手段を備え、シャッタ音量決定手段が、発光手段を用いて被写体が撮像されるときは、フレームレート認識手段の認識結果にかかわらず、シャッタ音の音量を第1の音量とすることに決定する(例えば、ステップS109にて、図3に示すフラッシュ設定あり時のパラメータ値テーブルにもとづいて、パラメータ値「1」を選択する)ように構成されていてもよい。
上記のように構成したことで、周囲が暗い場所であっても、発光手段が設定されているときは、撮像したときのシャッタ音量を大きくすることなく、通常の音量でシャッタ音を出力することができるため、盗撮が行われる可能性が低い状態であるときには、シャッタ音量を大きくさせる無用の制御が実行されてしまうことを回避することができる。
フレームレートの値を区分けした複数段階の明暗レベルそれぞれにシャッタ音量が対応付けされた音量決定用テーブル(例えば、図3に示すパラメータ値テーブル)が格納された音量決定用テーブル格納手段(例えばメモリ41)を備え、シャッタ音量決定手段は、音量決定用テーブルを用いて、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートが含まれる明暗レベルに応じたシャッタ音量を、シャッタ音の音量とすることに決定するように構成されていてもよい。
上記のように構成したことで、フレームレートの値に応じたシャッタ音の音量を容易に決定することができる。
音量決定用テーブルにおける明暗レベルには、明暗レベル内の各フレームレートの値が低くなるに従って段階的に大きい音量となるシャッタ音量が対応付けされており(例えば図3参照)、音量決定用テーブルには、少なくとも、明暗レベル内の各フレームレートの値が最も高い第1明暗レベル(例えば、図3に示すフレームレートが「15〜」であるレベル)と第1の音量とが対応付けされ、第1明暗レベルよりも明暗レベル内の各フレームレートの値が低い第2明暗レベル(例えば、図3に示すフレームレートが「10〜14」であるときのレベル)に第2の音量が対応付けされており、シャッタ音量決定手段は、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートが含まれる明暗レベル内の各フレームレートの値が低ければ低いほど、シャッタ音の音量をより大きい音量とすることに決定するように構成されていてもよい。
上記のように構成したことで、周辺の照度が暗くなっていくに従って、撮像時のシャッタ音の音量を段階的に大きくすることができる。
また、本発明によるシャッタ音制御方法は、被写体を撮像するカメラ(例えばカメラ20)を有するカメラ付き携帯電話機(例えばカメラ付き携帯電話機10)において被写体を撮像するときに出力されるシャッタ音の音量を制御するシャッタ音制御方法であって、カメラによって生成されるフレーム画像データの生成割合を示すフレームレートを認識し(例えばステップS105)、認識されたフレームレートがあらかじめ定められた所定値以下でないときは、シャッタ音の音量を第1の音量とすることに決定し(例えばステップS108)、認識されたフレームレートが所定値以下であったときには、シャッタ音の音量を第1の音量よりも大きい第2の音量とすることに決定し(例えばステップS108)、被写体の撮像指示があったときに、認識されたフレームレートに応じて決定された音量でシャッタ音を出力する(例えばステップS110)ことを特徴とする。
上記のように構成したことで、カメラフレームレートが低下しているときには、撮像時に大きなシャッタ音を出力することができ、周囲が暗い場所で撮像したときのシャッタ音量を大きくすることができるため、折りたたみ式のカメラ付き携帯電話機に限ることなく、至近距離での盗撮を有効に防止することができる。
撮像時に被写体に光を照射する発光手段を用いて被写体が撮像されるときは、フレームレートの認識結果にかかわらず、シャッタ音の音量を第1の音量とすることに決定する(例えばステップS109)ように構成されていてもよい。
上記のように構成したことで、周囲が暗い場所であっても、フラッシュが設定されているときは、撮像したときのシャッタ音量を大きくすることなく、通常の音量でシャッタ音を出力することができるため、盗撮が行われる可能性が低い状態であるときには、シャッタ音量を大きくさせる無用の制御が実行されてしまうことを回避することができる。
また、本発明によるカメラ付き携帯電話機は、被写体を撮像するカメラ(例えばカメラ20)を有するカメラ付き携帯電話機(例えばカメラ付き携帯電話機10)であって、カメラによって生成される撮像対象となっているフレーム画像を示すフレーム画像データの生成割合を示すフレームレートを認識するフレームレート認識手段(例えば制御部40におけるステップS205を実行する部分)と、フレームレート認識手段の認識結果に応じて、被写体を撮像するときに出力されるシャッタ音の音出力期間を決定するシャッタ音出力期間決定手段(例えば制御部40におけるステップS208を実行する部分)と、被写体の撮像指示があったときに、シャッタ音出力期間決定手段によって決定された音出力期間、シャッタ音を出力するシャッタ音出力手段(例えば制御部40におけるステップS210を実行する部分)と、を備え、シャッタ音出力期間決定手段は、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートがあらかじめ定められた所定値(例えば14[f/m])以下でないときは、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間(例えば図5に示すパラメータ値「1」に対応した鳴動期間)とすることに決定し、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートが所定値以下であったときには、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間よりも長い第2の音出力期間(例えば図5に示すパラメータ値「2」に対応した鳴動期間)とすることに決定することを特徴とする。
上記のように構成したことで、カメラフレームレートが低下しているときには、撮像時にシャッタ音を長く出力することができ、周囲が暗い場所で撮像したときのシャッタ音を長く鳴動させることができるため、折りたたみ式のカメラ付き携帯電話機に限ることなく、至近距離での盗撮を有効に防止することができる。
撮像時に被写体に光を照射する発光手段を備え、シャッタ音出力期間決定手段は、発光手段を用いて被写体が撮像されるときは、フレームレート認識手段の認識結果にかかわらず、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間とすることに決定する(例えば、ステップS209にて、図5に示すフラッシュ設定あり時のパラメータ値テーブルにもとづいて、パラメータ値「1」を選択する)ように構成されていてもよい。
上記のように構成したことで、周囲が暗い場所であっても、フラッシュが設定されているときは、撮像したときのシャッタ音の鳴動期間を延長することなく、通常の鳴動期間でシャッタ音を出力することができるため、盗撮が行われる可能性が低い状態であるときには、シャッタ音の鳴動期間を延長させる無用の制御が実行されてしまうことを回避することができる。
フレームレートの値を区分けした複数段階の明暗レベルそれぞれにシャッタ音出力期間が対応付けされた音出力期間決定用テーブル(例えば、図5に示すパラメータ値テーブル)が格納された音出力期間決定用テーブル格納手段(例えばメモリ41)を備え、シャッタ音出力期間決定手段は、音出力期間決定用テーブルを用いて、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートが含まれる明暗レベルに応じたシャッタ音出力期間を、シャッタ音の音出力期間とすることに決定するように構成されていてもよい。
上記のように構成したことで、フレームレートの値に応じたシャッタ音の出力期間を容易に決定することができる。
音出力期間決定用テーブルにおける明暗レベルには、明暗レベル内の各フレームレートの値が低くなるに従って段階的に長い音出力期間となるシャッタ音出力期間が対応付けされており(例えば図5参照)、音出力期間決定用テーブルには、少なくとも、明暗レベル内の各フレームレートの値が最も高い第1明暗レベル(例えば、図5に示すフレームレートが「15〜」であるレベル)と第1の音出力期間とが対応付けされ、第1明暗レベルよりも明暗レベル内の各フレームレートの値が低い第2明暗レベル(例えば、図5に示すフレームレートが「10〜14」であるときのレベル)に第2の音出力期間が対応付けされており、シャッタ音出力期間決定手段は、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートが含まれる明暗レベル内の各フレームレートの値が低ければ低いほど、シャッタ音の音出力期間をより長い音出力期間とすることに決定するように構成されていてもよい。
上記のように構成したことで、周辺の照度が暗くなっていくに従って、撮像時のシャッタ音の出力期間を段階的に長くすることができる。
また、本発明によるシャッタ音制御方法は、被写体を撮像するカメラを有するカメラ付き携帯電話機において被写体を撮像するときに出力されるシャッタ音の音出力期間を制御するシャッタ音制御方法であって、カメラによって生成されるフレーム画像データの生成割合を示すフレームレートを認識し(例えばステップS205)、認識されたフレームレートがあらかじめ定められた所定値以下でないときは、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間とすることに決定し(例えばステップS208)、認識されたフレームレートが所定値以下であったときには、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間よりも長い第2の音出力期間とすることに決定し(例えばステップS208)、被写体の撮像指示があったときに、認識されたフレームレートに応じて決定された音出力期間、シャッタ音を出力する(例えばステップS210)ことを特徴とする。
上記のように構成したことで、カメラフレームレートが低下しているときには、撮像時にシャッタ音を長く出力することができ、周囲が暗い場所で撮像したときのシャッタ音を長く鳴動させることができるため、折りたたみ式のカメラ付き携帯電話機に限ることなく、至近距離での盗撮を有効に防止することができる。
撮像時に被写体に光を照射する発光手段を用いて被写体が撮像されるときは、フレームレートの認識結果にかかわらず、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間とすることに決定する(例えば、ステップS209にて、図5に示すフラッシュ設定あり時のパラメータ値テーブルにもとづいて、パラメータ値「1」を選択する)ように構成されていてもよい。
上記のように構成したことで、周囲が暗い場所であっても、フラッシュが設定されているときは、撮像したときのシャッタ音の鳴動期間を延長することなく、通常の鳴動期間でシャッタ音を出力することができるため、盗撮が行われる可能性が低い状態であるときには、シャッタ音の鳴動期間を延長させる無用の制御が実行されてしまうことを回避することができる。
また、本発明によるディジタルカメラは、被写体を撮像するディジタルカメラであって、撮像対象となっているフレーム画像を示すフレーム画像データを順次生成するフレーム画像生成手段と、フレーム画像生成手段によるフレーム画像データの生成割合を示すフレームレートを認識するフレームレート認識手段と、フレームレート認識手段の認識結果に応じて、被写体を撮像するときに出力されるシャッタ音の音量を決定するシャッタ音量決定手段と、被写体の撮像指示があったときに、シャッタ音量決定手段によって決定された音量でシャッタ音を出力するシャッタ音出力手段と、を備え、シャッタ音量決定手段は、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートがあらかじめ定められた所定値以下でないときは、シャッタ音の音量を第1の音量とすることに決定し、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートが所定値以下であったときには、シャッタ音の音量を第1の音量よりも大きい第2の音量とすることに決定することを特徴とする。
上記のように構成したことで、カメラフレームレートが低下しているときには、撮像時に大きなシャッタ音を出力することができ、周囲が暗い場所で撮像したときのシャッタ音量を大きくすることができるため、至近距離での盗撮を有効に防止することができる。
撮像時に被写体に光を照射する発光手段を備え、シャッタ音量決定手段は、発光手段を用いて被写体が撮像されるときは、フレームレート認識手段の認識結果にかかわらず、シャッタ音の音量を第1の音量とすることに決定するように構成されていてもよい。
上記のように構成したことで、周囲が暗い場所であっても、フラッシュが設定されているときは、撮像したときのシャッタ音量を大きくすることなく、通常の音量でシャッタ音を出力することができるため、盗撮が行われる可能性が低い状態であるときには、シャッタ音量を大きくさせる無用の制御が実行されてしまうことを回避することができる。
さらに、本発明によるディジタルカメラは、被写体を撮像するディジタルカメラであって、撮像対象となっているフレーム画像を示すフレーム画像データを順次生成するフレーム画像生成手段と、フレーム画像生成手段によるフレーム画像データの生成割合を示すフレームレートを認識するフレームレート認識手段と、フレームレート認識手段の認識結果に応じて、被写体を撮像するときに出力されるシャッタ音の音出力期間を決定するシャッタ音出力期間決定手段と、被写体の撮像指示があったときに、シャッタ音出力期間決定手段によって決定された音出力期間、シャッタ音を出力するシャッタ音出力手段と、を備え、シャッタ音出力期間決定手段は、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートがあらかじめ定められた所定値以下でないときは、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間とすることに決定し、フレームレート認識手段によって認識されたフレームレートが所定値以下であったときには、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間よりも長い第2の音出力期間とすることに決定することを特徴とする。
上記のように構成したことで、カメラフレームレートが低下しているときには、撮像時にシャッタ音を長く出力することができ、周囲が暗い場所で撮像したときのシャッタ音を長く鳴動させることができるため、至近距離での盗撮を有効に防止することができる。
撮像時に被写体に光を照射する発光手段を備え、シャッタ音出力期間決定手段は、発光手段を用いて被写体が撮像されるときは、フレームレート認識手段の認識結果にかかわらず、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間とすることに決定するように構成されていてもよい。
上記のように構成したことで、周囲が暗い場所であっても、フラッシュが設定されているときは、撮像したときのシャッタ音の鳴動期間を延長することなく、通常の鳴動期間でシャッタ音を出力することができるため、盗撮が行われる可能性が低い状態であるときには、シャッタ音の鳴動期間を延長させる無用の制御が実行されてしまうことを回避することができる。
本発明によれば、カメラフレームレートが低下しているときには、撮像時に大きなシャッタ音を出力する構成としたので、周囲が暗い場所で撮像したときにシャッタ音量を大きくすることができ、折りたたみ式の機器に限ることなく、至近距離での盗撮を有効に防止することができる。
また、本発明によれば、カメラフレームレートが低下しているときには、撮像時に長くシャッタ音を出力する構成としたので、周囲が暗い場所で撮像したときにシャッタ音を長く出力することができ、折りたたみ式の機器に限ることなく、至近距離での盗撮を有効に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
上述したように、人が集中する場所などにおいては、撮像時にシャッタ音を単に出力するだけでは、盗撮防止の万全な対策となっていない。
人が集中する場所における盗撮の多くは、カメラ付き携帯電話機を隠した状態でカメラ撮影が行われると考えられる。このため、多くの場合、盗撮時には、カメラ付き携帯電話機が暗い環境下に置かれることになると推察される。
以下に示す実施の形態では、暗い環境下に置かれているカメラ付き携帯電話機によってカメラ撮影が行われるときには、そのカメラ撮影が盗撮である可能性があるとし、被盗撮者や周囲の他の人がシャッタ音を聞き取りやすくすることで、盗撮の抑止を通じて盗撮を有効に防止することができるカメラ付き携帯電話機等が実現されている。
図1は、本発明の一実施の形態におけるカメラ付き携帯電話機10の構成の例を示すブロック図である。
図1に示すように、カメラ付き携帯電話機10は、カメラ20と、LCD(Liquid Crystal Display)表示部30と、制御部40と、無線部50と、アンテナ51と、操作部60と、マイクロフォン(マイク)70と、電池80と、スピーカ90とを含む。
制御部40は、メモリ41と、CPU42と、図示しない各種の周辺回路とで構成され、電話機10が備える各部の制御を行う機能を有する。
メモリ41は、例えばRAMなどの記憶媒体によって構成され、制御プログラムなどの各種のデータが格納される。なお、メモリ41の一部がROMによって構成されていてもよく、ROM部分に制御プログラムが格納されていてもよい。
CPU42は、メモリ41に格納された制御プログラムに従って、カメラ20、LCD表示部30、無線部50、マイク70、スピーカ90などの各部の制御を行う。
具体的には、CPU42は、例えば、ユーザ操作によって操作部60から入力された操作信号にもとづくLCD表示部30への画像表示指示などの各種の処理を実行する。
カメラユニット(以下、「カメラ」という。)20は、例えばディジタルカメラが備える各種の機能を有し、被写体を撮像するCCD等の撮像素子や、撮像によった得た画像データを制御部40に出力する回路などを備えている。また、カメラ20は、後述するカメラファインダ表示時には、カメラフレーム毎にフレーム画像を表示するための画像データを生成し、生成した画像データを制御部40に出力する処理を行う回路を有する。また、カメラ20には、ストロボ等の発光手段が含まれている。ただし、発光手段は、カメラ20とは別に設けられていてもよい。
LCD表示部30は、制御部40からの指示にもとづく各種の表示を行う機能を有する。カメラファインダ表示が行われているときは、カメラ20からの画像データが制御部40にて表示データ形式に順次変換されるとともに、変換された表示データにもとづく画像がLCD表示部30に順次表示される。
なお、「カメラファインダ表示(ファインダ表示)」とは、撮像対象となっている被写体を示す画像の表示を意味する。すなわち、カメラファインダ表示時には、被写体を示す画像がLCD表示部30に表示される。
無線部50は、信号の変復調を行う機能を有する。具体的には、無線部50は、無線信号を、アンテナ51を介して受信して復調する処理を行う。また、無線部50は、制御部40から出力された信号を変調し、アンテナ51を介して無線信号を送信する機能を有する。
操作部60は、例えば電話番号の入力などを行うためのボタンやカメラ20での撮像を指示するためのシャッタなどの入力装置によって構成され、ユーザの操作に応じた入力信号を制御部40に出力する機能を有する。
マイク70は、通話時にユーザが発した音声を音声信号に変換し、制御部40に出力する機能を有する。
電池80は、例えば交換可能な充電式の電池によって構成され、電話機100の駆動電圧を供給する電源として用いられる。
スピーカ90は、通話時にアンテナ51と無線部50とを介して受信した音声データにもとづく音声や、シャッタ音(「カシャ」というスチルカメラのシャッタ音を模した音、メロディ、「写真を撮ります」や「ハイ、チーズ」などの音声メッセージ、などの各種の音が用いられる)、着信音などの各種の音声出力を行う機能を有する。
本例の電話機10は、通話時には、マイク70から入力したアナログ音声を制御部40にてディジタル変換し、無線部50およびアンテナ51を介して送信する。また、通話時に、アンテナ51および無線部50を介して受信した音声データは、制御部40にてアナログ変換し、スピーカ90より音声出力する。
図2は、周辺照度とカメラフレームレートとの関係の例を示す説明図である。カメラ20は、周辺照度を計測するためのルクスメータを備えており、周辺照度に応じて、ファインダ表示時に、単位時間あたりに生成するフレーム画像データの数(カメラフレームレート、フレームレート)を異ならせる機能を有している。なお、このような機能は、一般に、ディジタルカメラに備えられている。
図2(A)は、周辺照度が通常の照度aであるときのカメラフレームレートの例を示す説明図である。図2(B)は、周辺照度が照度aよりも低い照度bであるときのカメラフレームレートの例を示す説明図である。図2(C)は、周辺照度が照度bよりもさらに低い照度cであるときのカメラフレームレートの例を示す説明図である。図2(D)は、周辺照度が照度cよりもさらに低い照度dであるときのカメラフレームレートの例を示す説明図である。
図2では、通常の明るさ(例えばフラッシュが必要でない程度の明るさ)であるときの照度aと、照度aよりもやや暗い(例えばフラッシュが必要となる程度の暗さ)ときの照度bと、照度bよりもさらに暗いときの照度cと、照度cよりもさらに暗いときの照度dとであるときそれぞれについて、1フレーム分のフレーム生成期間(フレーム期間)の例が示されている。
カメラ20は、図2(A)〜図2(D)に示すL区間で露光(光量の取得:画像データの生成)を行い、露光によって得られた画像データをH区間で出力する。すなわち、L区間が露光期間となり、L区間とH区間との和がフレーム期間となる。
図2(A)〜図2(D)に示すように、この例では、照度aであるときはフレームレートが15[f/s]となり、照度bであるときはフレームレートが7.5[f/s]となり、照度cであるときはフレームレートが5[f/s]となり、照度dであるときはフレームレートが3.75[f/s]となる。
よって、フレーム期間(各フレームの生成間隔と同値である)は、照度aであるときは1/15[s]となり、照度bであるときは2/15[s]となり、照度cであるときは3/15[s]となり、照度dであるときは4/15[s]となる。
すなわち、フレーム期間は、照度aであるときと比較して、照度bまで明るさが低下すると2倍の期間となり、照度cまで明るさが低下すると3倍の期間となり、照度dにまで低下してさらに暗くなると4倍の期間となる。
図2(A)〜図2(D)に示すように、カメラ20は、照度が低ければ低いほど、露光期間をより長く確保するために、カメラフレームレートをより低下させ、フレーム画像データの単位時間あたりの生成数を減少させる。
図3は、カメラフレームレートに応じたシャッタ音量を決定するためのパラメータ値テーブルの例を示す説明図である。パラメータ値テーブルは、メモリ41に格納されている。
パラメータ値テーブルには、図3に示すように、カメラフレームレートとパラメータ値とが対応付けされて設定されている。この例では、パラメータ値テーブルには、フラッシュ設定なし時のときに選択され得る各パラメータ値が設定されている部分と、フラッシュ設定あり時のときに選択され得る各パラメータ値が設定されている部分とがある。なお、フラッシュ設定なし時、あるいはフラッシュ設定あり時のときに用いられる部分のみを差して、パラメータ値テーブルということがある。
本例では、パラメータ値「1」は、電話機10でのデフォルトにもとづく音量のシャッタ音を出力する際に選択される。この例では、各パラメータ値は、そのパラメータ値が大きい値となるに従って、対応して出力されるシャッタ音の音量が大きくなるように設定されている。
図3に示すように、本例では、フラッシュ設定なし時に用いられるパラメータ値テーブルは、カメラフレームレートが15[f/s]以上であるときはパラメータ値「1」が選択され、カメラフレームレートが10[f/s]以上かつ14[f/s]以下であるときはパラメータ値「2」が選択され、カメラフレームレートが5[f/s]以上かつ9[f/s]以下であるときはパラメータ値「3」が選択され、カメラフレームレートが4[f/s]以下であるときはパラメータ値「4」が選択されるように設定されている。
この例では、カメラフレームレートの範囲は、カメラフレームレートが15[f/s]以上であるときと、カメラフレームレートが10[f/s]以上かつ14[f/s]以下であるときと、カメラフレームレートが5[f/s]以上かつ9[f/s]以下であるときと、カメラフレームレートが4[f/s]以下であるときとの4段階のレベル(明暗レベル)に区分けされている。
フラッシュ設定なし時に用いられるパラメータ値テーブルでは、明暗レベルが低下する(レベル内のカメラフレームレートの値が高い明暗レベルから、レベル内のカメラフレームレートの値が低い明暗レベルに低下したときを意味する)に従って、シャッタ音の音量が段階的に大きくなるように、明暗レベルとパラメータ値との対応付けがなされている。
また、図3に示すように、本例では、フラッシュ設定あり時に用いられるパラメータ値テーブルは、カメラフレームレートに関わらず、デフォルトの音量でシャッタ音を出力させるためのパラメータ値「1」が選択されるように設定されている。フラッシュ設定あり時には、盗撮である可能性は低いことから、本例では、カメラフレームレートの変化の有無に関わらず、常に通常の音量でシャッタ音が出力されるようにパラメータ値テーブルが設定されている。
なお、「フラッシュ設定あり時」は、発光手段を併用した撮像を行う旨の設定がなされているときを意味し、「フラッシュ設定なし時」は、発光手段を併用した撮像を行う旨の設定がなされていないときを意味する。
次に、カメラ付き携帯電話機10の動作について詳細に説明する。
図4は、一実施の形態におけるカメラ付き携帯電話機10が実行するシャッタ音量制御処理を含む撮像処理の例を示すフローチャートである。
撮像処理において、まず、制御部40は、ユーザ操作(カメラ機能の起動操作)にもとづく操作部60からの操作信号の入力に応じて、カメラ20の起動処理を行うとともに(ステップS101)、LCD表示部30でのファインダ表示を開始する処理を行う(ステップS102)。
次いで、制御部40は、カメラ20からカメラフレームレートを読み出し(ステップS103)、読み出した値をメモリ41に格納する(ステップS104)。制御部40は、ステップS103およびステップS104の処理によって、現状のカメラフレームレートを認識する(ステップS105)。
すなわち、制御部40は、ステップS105にて、ステップS103にて読み出しステップS104にて格納したカメラフレームレートを、カメラ20での現状のカメラフレームレートとして認識する。
なお、ステップS103にて読み出されるカメラフレームレートは、カメラ20内で順次更新されて保存されている現状のカメラフレームレートである。
なお、制御部40は、カメラ20からの各フレーム画像データの入力タイミングにもとづいて、現状のカメラフレームレートを導出してメモリ41に格納し、現状のカメラフレームレートを認識するようにしてもよい。
そして、制御部40は、シャッタ(操作部60)が押下されていなければ(ステップS106のN)、ステップS103の処理に戻る。
すなわち、制御部40は、上記のステップS103〜ステップS105の処理を、ファインダ表示を開始してから、シャッタの押下を認識するまで、繰り返し実行する。そして、制御部40は、現状のカメラフレームレートの認識を順次更新していく。
制御部40は、シャッタの押下を認識すると(ステップS106のY)、カメラフラッシュ設定がなされているか否か判定する(ステップS107)。
なお、カメラフラッシュ設定あり/カメラフラッシュ設定なしの現在の状態を示すデータは、例えばメモリ41に格納されている。制御部40は、メモリ41に格納されているカメラフラッシュ設定あり/なしを示すデータに応じて、ステップS107での判定結果を導出する。
判定結果が「カメラフラッシュ設定なし」であれば、制御部40は、カメラフラッシュ設定なし時のパラメータ値テーブルを用いて、現在のカメラフレームレートに従ってシャッタ音量パラメータ値(図3に示すパラメータ値)を設定する(ステップS108)。
判定結果が「カメラフラッシュ設定あり」であれば、制御部40は、カメラフラッシュ設定あり時のパラメータ値テーブルを用いて、現在のカメラフレームレートに従ってシャッタ音量パラメータ値を設定する(ステップS109)。
シャッタ音量パラメータ値を設定すると、制御部40は、設定したシャッタ音量パラメータ値に応じた音量で、シャッタ音を鳴動し(ステップS110)、ファインダ表示されている画像を撮像画像として取り込むための画像取り込み処理を行う(ステップS111)。
上記のように、現状のカメラフレームレートに応じたシャッタ音量パラメータ値を選択し、選択したパラメータ値に応じた音量でシャッタ音を出力する処理を行うことで、ユーザがフラッシュの設定をしないでカメラ20による撮像を行うときに、周囲の明るさに応じた音量でシャッタ音を出力することができる。すなわち、カメラフレームレートの低下に同期してシャッタ音の音量を拡大させているので、周囲が暗ければ暗いほどより大きな音量でシャッタ音を出力することができる。
以上説明したように、本発明の一実施の形態では、カメラフレームレートが低下しているときには、シャッタ音量を上げて大きなシャッタ音を出力する構成としたので、周囲が暗い場所でカメラ撮像したときにシャッタ音量を大きくすることができ、至近距離での盗撮を防止することができる。
なお、折りたたみ式の携帯電話機の開閉状態に限らないシャッタ音の音量制御を行っているので、折りたたみ式の携帯電話機に限らず、様々な形式のカメラ付き携帯電話機に広く利用することができ、至近距離での盗撮を防止することができる。
また、上述した一実施の形態では、カメラフレームレートが低下に応じて段階的にシャッタ音量を上昇させ、大きなシャッタ音を出力する構成としたので、周囲の暗さに応じた音量でシャッタ音を出力することができ、真っ暗な場所では大音量でシャッタ音を出力し、通常の明るさはないが多少暗いような場所ではやや大きめの音量でシャッタ音を出力することができるようになる。このため、より暗い場所でカメラ撮像したときにはシャッタ音量をより大きくすることができ、至近距離での盗撮を防止することができる。
また、上述した一実施の形態では、フラッシュ設定がされていないときにのみ、カメラフレームレートの低下に応じた音量でシャッタ音を出力する構成としているので、周囲が暗い場所にもかかわらずフラッシュなしで撮像したときに、シャッタ音量を大きくすることができ、至近距離での盗撮を防止することができる。
また、上述した一実施の形態では、カメラ付き携帯電話機における既存の構成を大幅に援用した構成としているので、カメラ付き携帯電話機10を低コストかつ容易に製造することができる。
なお、上述した一実施の形態では、カメラフレームレートの遅さに応じてシャッタ音量を大きくする構成としていたが、カメラフレームレートの遅さに応じてシャッタ音の鳴動期間を長くする構成としてもよい。
以下、他の実施の形態としてのカメラフレームレートの大きさ応じたシャッタ音の鳴動期間の制御を行う場合の例について、上述したカメラ付き携帯電話機10を参照して説明する。すなわち、カメラ付き携帯電話機の回路構成は上述した一実施の形態と同様の構成とされる。
図5は、カメラフレームレートに応じたシャッタ音の鳴動期間を決定するためのパラメータ値テーブルの例を示す説明図である。このパラメータ値テーブルは、メモリ41に格納されている。
パラメータ値テーブルには、図5に示すように、カメラフレームレートとパラメータ値とが対応付けされて設定されている。この例では、パラメータ値テーブルには、フラッシュ設定なし時のときに選択され得る各パラメータ値が設定されている部分と、フラッシュ設定あり時のときに選択され得る各パラメータ値が設定されている部分とがある。なお、フラッシュ設定なし時、あるいはフラッシュ設定あり時のときに用いられる部分のみを差して、パラメータ値テーブルということがある。
この例では、パラメータ値「1」は、電話機10でのデフォルトにもとづく音量のシャッタ音を出力する際に選択される。また、ここでは、各パラメータ値は、そのパラメータ値が大きい値となるに従って、対応して出力されるシャッタ音の鳴動期間が長くなるように設定されている。
図5に示すように、本例では、フラッシュ設定なし時に用いられるパラメータ値テーブルは、カメラフレームレートが15[f/s]以上であるときはパラメータ値「1」が選択され、カメラフレームレートが10[f/s]以上かつ14[f/s]以下であるときはパラメータ値「2」が選択され、カメラフレームレートが5[f/s]以上かつ9[f/s]以下であるときはパラメータ値「3」が選択され、カメラフレームレートが4[f/s]以下であるときはパラメータ値「4」が選択されるように設定されている。
この例では、カメラフレームレートの範囲は、カメラフレームレートが15[f/s]以上であるときと、カメラフレームレートが10[f/s]以上かつ14[f/s]以下であるときと、カメラフレームレートが5[f/s]以上かつ9[f/s]以下であるときと、カメラフレームレートが4[f/s]以下であるときとの4段階のレベル(明暗レベル)に区分けされている。
フラッシュ設定なし時に用いられるパラメータ値テーブルでは、明暗レベルが低下する(レベル内のカメラフレームレートの値が高い明暗レベルから、レベル内のカメラフレームレートの値が低い明暗レベルに低下したときを意味する)に従って、シャッタ音の鳴動期間が段階的に長くなるように、明暗レベルとパラメータ値との対応付けがなされている。
また、図5に示すように、本例では、フラッシュ設定あり時に用いられるパラメータ値テーブルは、カメラフレームレートに関わらず、デフォルトの鳴動期間だけシャッタ音を出力させるためのパラメータ値「1」が選択されるように設定されている。フラッシュ設定あり時には、盗撮である可能性は低いことから、本例では、カメラフレームレートの変化の有無に関わらず、常に通常の鳴動期間だけシャッタ音が出力されるようにパラメータ値テーブルが設定されている。
次に、他の実施の形態におけるカメラ付き携帯電話機10の動作について詳細に説明する。図6は、他の実施の形態におけるカメラ付き携帯電話機10が実行するシャッタ音鳴動期間制御処理を含む撮像処理の例を示すフローチャートである。
なお、図6に示すステップS201〜ステップS207は、上述したS101〜ステップS107と同一の処理であるため、その詳細な説明は省略する。
撮像処理において、まず、制御部40は、ステップS201〜ステップS207の処理を実行したあと、ステップS207での判定結果が「カメラフラッシュ設定なし」であれば、カメラフラッシュ設定なし時のパラメータ値テーブルを用いて、現在のカメラフレームレートに従ってシャッタ音鳴動期間パラメータ値(図5に示すパラメータ値)を設定する(ステップS208)。
判定結果が「カメラフラッシュ設定あり」であれば、制御部40は、カメラフラッシュ設定あり時のパラメータ値テーブルを用いて、現在のカメラフレームレートに従ってシャッタ音鳴動期間パラメータ値を設定する(ステップS209)。
シャッタ音鳴動期間パラメータ値を設定すると、制御部40は、設定したシャッタ音鳴動期間パラメータ値に応じた鳴動期間、シャッタ音を鳴動し(ステップS210)、ファインダ表示されている画像を撮像画像として取り込むための画像取り込み処理を行う(ステップS211)。
上記のように、現状のカメラフレームレートに応じたシャッタ音鳴動期間パラメータ値を選択し、選択したパラメータ値に応じた鳴動期間、シャッタ音を出力する処理を行うことで、ユーザがフラッシュの設定をしないでカメラ20による撮像を行うときに、周囲の明るさに応じた鳴動期間、シャッタ音を継続して出力することができる。すなわち、カメラフレームレートの低下に同期してシャッタ音の鳴動時間を延長させているので、周囲が暗ければ暗いほどより長い期間シャッタ音を鳴動させることができる。
上記の他の実施の形態では、カメラフレームレートが低下しているときには、シャッタ音の鳴動期間を延長して長くシャッタ音を出力する構成としたので、周囲が暗い場所で撮像したときに、シャッタ音を長期間鳴動させることができ、至近距離での盗撮を防止することができる。
なお、折りたたみ式の携帯電話機の開閉状態に限らないシャッタ音の鳴動期間延長制御を行っているので、折りたたみ式の携帯電話機に限らず、様々な形式のカメラ付き携帯電話機に広く利用することができ、至近距離での盗撮を防止することができる。
上記の他の実施の形態では、カメラフレームレートの低下に応じて段階的にシャッタ音の鳴動期間を延長させ、より長期間シャッタ音を出力する構成としたので、周囲の暗さに応じた期間だけシャッタ音を出力することができ、真っ暗な場所では長期間シャッタ音を出力し、通常の明るさはないが多少暗いような場所ではやや長い期間シャッタ音を出力することができるようになる。このため、より暗い場所でカメラ撮像したときにはシャッタの鳴動期間を長くすることができ、至近距離での盗撮を防止することができる。
また、上記の他の実施の形態では、フラッシュ設定がされていないときに、カメラフレームレートの低下に応じた期間でシャッタ音を出力する構成としているので、周囲が暗い場所にもかかわらずフラッシュなしで撮像したときに、シャッタ音量を大きくすることができ、至近距離での盗撮を防止することができる。
また、上記の他の実施の形態についても、カメラ付き携帯電話機における既存の構成を大幅に援用した構成としているので、カメラ付き携帯電話機10を低コストかつ容易に製造することができる。
なお、上述した各実施の形態では、カメラ付き携帯電話機10が実行する各処理は、メモリ41に格納された制御プログラム(シャッタ音制御プログラム)に従って実行される。
具体的には、シャッタ音制御プログラムは、例えば、被写体を撮像するカメラを有するカメラ付き携帯電話機10において被写体を撮像するときに出力されるシャッタ音の音量を制御させるシャッタ音制御プログラムであって、カメラ付き携帯電話機10に、カメラによって生成されるフレーム画像データの生成割合を示すフレームレートを認識するステップと、認識されたフレームレートがあらかじめ定められた所定値以下でないときは、シャッタ音の音量を第1の音量とすることに決定するステップと、認識されたフレームレートが所定値以下であったときには、シャッタ音の音量を第1の音量よりも大きい第2の音量とすることに決定するステップと、被写体の撮像指示があったときに、認識されたフレームレートに応じて決定された音量でシャッタ音を出力するステップとを実行させるプログラムを含む。
上記のシャッタ音制御プログラムは、例えば、カメラ付き携帯電話機10に、さらに、撮像時に被写体に光を照射する発光手段を併用して被写体が撮像されるときは、フレームレートの認識結果にかかわらず、シャッタ音の音量を第1の音量とすることに決定するステップを実行させるプログラムであってもよい。
また、具体的には、シャッタ音制御プログラムは、例えば、被写体を撮像するカメラを有するカメラ付き携帯電話機10において被写体を撮像するときに出力されるシャッタ音の音出力期間を制御させるシャッタ音制御プログラムであって、カメラ付き携帯電話機10に、カメラによって生成されるフレーム画像データの生成割合を示すフレームレートを認識するステップと、認識されたフレームレートがあらかじめ定められた所定値以下でないときは、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間とすることに決定するステップと、認識されたフレームレートが所定値以下であったときには、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間よりも長い第2の音出力期間とすることに決定するステップと、
被写体の撮像指示があったときに、認識されたフレームレートに応じて決定された音出力期間でシャッタ音を出力するステップとを実行させるプログラムを含む。
上記のシャッタ音制御プログラムは、例えば、カメラ付き携帯電話機10に、さらに、撮像時に被写体に光を照射する発光手段を併用して被写体が撮像されるときは、フレームレートの認識結果にかかわらず、シャッタ音の音出力期間を第1の音出力期間とすることに決定するステップを実行させるプログラムであってもよい。
なお、上述した一実施の形態におけるカメラフレームレートの低下に応じてシャッタ音量を大きくする処理と、上記の他の実施の形態におけるカメラフレームレートの低下に応じてシャッタ音の鳴動期間を長くする処理とを、同時に行うようにしてもよい。すなわち、カメラフレームレートの低下に応じてシャッタ音量を大きくし、かつシャッタ音の鳴動期間を長くする構成としてもよい。このように構成すれば、より効果的に盗撮を防止することが期待できる。
なお、上述した各実施の形態では、フラッシュの設定/非設定状態を確認し、フラッシュが設定状態にあるときは、シャッタ音の音量や鳴動期間の変更制御を行わない構成としていたが、フラッシュの設定/非設定状態を確認することなく、フラッシュの設定状態によらずにシャッタ音の音量や鳴動期間の変更制御を行うようにしてもよい。この場合、上述したステップS107やステップS207の判定を行うことなく、ステップS108やステップS208と同様の処理を行うようにすればよい。
上記のように構成すれば、周辺照度と同等な自然画や風景画を撮像したい場合など、一般ユーザが希望する撮影環境を阻害してしまうことを防止することができる。すなわち、至近距離で動物や昆虫などを、暗い場所でそのまま(フラッシュを使用せずに)撮影したいような場合に、大きなシャッタ音や長期間鳴動するシャッタ音によって動物や昆虫を驚かせてしまい、撮影環境を阻害してしまうようなことを防止できる。
なお、上述した各実施の形態においては、周囲が暗い場所でフラッシュを使用せずに撮像しようとした場合であっても、盗撮であると確定することはできないため、撮像処理を停止させて撮像できないようにするのではなく、シャッタ音を大きくしたり長く鳴動させたりするようにして、撮像処理は実行できるようにしている。このため、周辺照度と同等な自然画や風景画を撮像したい場合など、一般ユーザが希望する撮影環境を阻害してしまうことを防止することができる。
さらに、上述した実施の形態では、カメラ付き携帯電話機を例に説明したが、携帯可能なカメラ付きの機器や、ディジタルカメラなどの、カメラ機能を有した携帯性のある小型の機器に本発明を適用することができることは勿論である。例えば、ディジタルカメラに適用した場合には、カメラ付き携帯電話機10が有する上述した各機能(通話機能は含まれていなくてもよい)をディジタルカメラが備える構成となる。