JP4030319B2 - フィードフォワード非線形歪補償増幅器 - Google Patents
フィードフォワード非線形歪補償増幅器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4030319B2 JP4030319B2 JP2002046762A JP2002046762A JP4030319B2 JP 4030319 B2 JP4030319 B2 JP 4030319B2 JP 2002046762 A JP2002046762 A JP 2002046762A JP 2002046762 A JP2002046762 A JP 2002046762A JP 4030319 B2 JP4030319 B2 JP 4030319B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- distributor
- output
- distribution signal
- main amplifier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力信号を増幅する主増幅器と、この主増幅器で発生する歪、例えば、該入力信号をマルチキャリア信号とした場合などでの相互変調歪を補償するフィードフォワード(Feed Forward:以下、FFという)ループを備えた非線形歪補償増幅器に係り、特に、そのFFループを最適化するための制御方法や主増幅器で発生する歪の補償方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体通信用の基地局・中継局では、所定の周波数間隔で夫々適宜変調された複数の搬送波からなるマルチキャリア信号を、高周波増幅した後、無線送信するが、この高周波増幅に用いる増幅器の線形性が充分良好でないと、例えば、相互変調歪などの各種の歪が発生する。このため、マルチキャリア信号などの異なる周波数の複数搬送波からなる信号を増幅する増幅器に対しては、かかる信号の周波数帯域全体に亘って良好な線形性が要求される。
【0003】
いま、マルチキャリア信号を例として、マルチキャリア信号の増幅に適する超低歪増幅器を実現する手法の1つに、従来、FF増幅方式が知られている。これは、入力したマルチキャリア信号を主増幅器で増幅して出力する本線と、この主増幅器で増幅されたマルチキャリア信号からこの主増幅器で発生した歪成分を検出するFFループの歪検出ループと、この歪検出ループで検出された歪成分を用いて主増幅器で増幅されたマルチキャリア信号から歪を除去するFFループの歪補償ループとから構成されるものである。
【0004】
かかるFF増幅方式による非線形歪補償増幅器の従来例が、例えば、特開平7ー303050号公報や特開平8ー307161号公報に開示されているが、まず、図3により、かかるFF増幅方式による非線形歪補償増幅器の基本的な構成及びその動作について説明する。なお、1は入力端子、2は分配器、3は可変減衰器、4は可変移相器、5は主増幅器、6は同軸遅延線、7は分配器、8は同軸遅延線、9は可変減衰器、10は可変移相器、11は補助増幅器、12は分配器、13は出力端子、14は制御回路、15は制御信号発生回路である。
【0005】
同図において、入力端子1から分配器2,主増幅器5,分配器7,同軸遅延線8,分配器12を通って出力端子13に至る信号経路が本線を形成するものである。この本線では、入力端子1からの入力信号(ここでは、マルチキャリア信号とする)は、分配器2で一部分配された後、可変減衰器3及び可変移相器4を経由して主増幅器5に供給される。主増幅器5で高周波増幅されたマルチキャリア信号は、分配器7で一部分配された後、同軸遅延線8で所定の遅延量だけ遅延され、分配器12を通って出力端子13から出力される。
【0006】
かかる本線において、主増幅器5で良好な線形性が得られない場合、マルチキャリア信号で、例えば、相互変調が生じ、これによる歪(相互変調歪)などといった各種の歪が発生してマルチキャリア信号に混入する。かかる歪を除去するために、かかる非線形歪補償増幅器では、いずれもFFループの歪検出ループL1と歪補償ループL2とが設けられ、歪検出ループL1により、主増幅器5で発生してマルチキャリア信号に混入した歪成分を検出し、歪補償ループL2により、検出したかかる歪成分を用いて、マルチキャリア信号に混入している歪成分を除去するようにしている。
【0007】
歪検出ループL1は、本線での可変減衰器3,可変移相器4及び主増幅器5と、同軸遅延線6と、分配器2,7とから構成される。かかる構成の歪検出ループL1では、入力端子1から入力されたマルチキャリア信号が分配器2に供給され、その一部が分配されて残りが本線に供給される。この分配された信号は、同軸遅延線6で所定の遅延量だけ遅延された後、分配信号Bとして分配器7に供給される。
【0008】
この分配器7は、主増幅器5の出力信号Aを、その一部を分配して残りを本線の同軸遅延線8に供給する分配機能とともに、この主増幅器5の出力信号Aの分配信号から同軸遅延線6からの分配信号Bを減算する減算機能をも有している。そこで、分配器7では、主増幅器5の出力信号Aから分配されて信号(図示しないが、これを、以下、分配信号Cという)から同軸遅延線6からの分配信号Bが減算される。この減算処理によって得られる差信号Dは歪補償ループL2の可変減衰器9に供給される。
【0009】
ここで、同軸遅延線6の遅延量は、本線での可変減衰器3,可変移相器4及び主増幅器5の遅延量の合計に等しく設定される。可変減衰器3の減衰量は、主増幅器5の出力信号Aからの分配器7による分配信号Cと同軸遅延線6からの分配信号とが等しい振幅となるように設定され、また、可変移相器4の位相量は、同じく分配信号B,Cの位相が一致するように設定されている。従って、分配器7から出力される差信号Dは、主増幅器5で発生する相互変調歪などの歪成分である。可変減衰器3の減衰量や可変移相器4の位相量は、かかる差信号Dが歪成分として精度良く得られるようにするように、制御回路14の制御信号発生回路15で発生される制御信号G1,θ1によって制御される。
【0010】
歪補償ループL2は、本線での同軸遅延線8と、可変減衰器9,可変移相器10及び補助増幅器11と、分配器7,12とから構成される。かかる構成の歪補償ループL2では、分配器7で主増幅器5の出力信号Aのうちの分配信号C以外の信号、即ち、マルチスキャン信号Eが、同軸遅延線8で所定の遅延量だけ遅延された後、分配器12に供給される。また、分配器7で得られた歪成分Dは、可変減衰器9及び可変移相器10を経由して補助増幅器11に供給される。補助増幅器11で増幅された歪成分Fは分配器12に供給される。この分配器12は減算機能を有しており、同軸遅延線8からのマルチスキャン信号Eから補助増幅器11からの歪成分Fを減算する。これにより、主増幅器5で生じた歪を除去されたマルチスキャン信号Gが得られ、出力端子13から出力される。
【0011】
ここで、同軸遅延線8の遅延量は、可変減衰器9,可変移相器10及び補助増幅器11の遅延量の合計に等しく設定される。可変減衰器9の減衰量は、分配器7から出力されるマルチスキャン信号Eに混入している歪成分と補助増幅器11からの歪成分Fとが等しい振幅となるように設定され、また、可変移相器10の位相量は、これら歪成分の位相が一致するように設定されている。従って、このように精度良く設定されると、分配器12からは歪成分が精度良く除かれたマルチスキャン信号Gが得られる。可変減衰器3の減衰量や可変移相器4の位相量は、かかる歪成分の除去が精度良くなされるようにするように、制御回路14の制御信号発生回路15で発生される制御信号G2,θ2によって制御される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、移動体通信用基地局・中継局などでの図3に示すような従来のFF増幅器では、その運用中であっても、状況によっては、高出力を必要とせず、その出力を低下させたい場合がある。移動体通信などのマルチキャリア通信の場合、キャリア数が多いほど高出力を必要とするが、例えば、夜間などのように、システムを利用する移動体が少なく、従って、キャリア数が少なくて通信状態が混んでいない場合には、FF増幅器では、高出力を必要としない。
【0013】
FF増幅器の出力を低下させる方法としては、このように出力を低下させる場合も、分配器7から出力される差信号Dが高精度に歪成分であるようにする必要があることから、ループL1,L2以外の部分で利得を制御することが必要であり、例えば、入力端子1と分配器2との間に可変減衰器を設け、その減衰量を制御することにより、FF増幅器の出力を低下させることが考えられる。
【0014】
しかしながら、かかる方法は、出力電力の低下とともに消費電力も減少するが、FF増幅器が有する本来の能力をそのまま維持しつつ単にその出力を低下させるだけのものであって、出力電力と消費電力との比率からみると、低出力の場合の効率は良好なものではなく、消費電力のさらなる低減が望ましい。
【0015】
本発明は、以上の点に鑑みとなされたものであって、その目的は、低出力時の消費電力を低減し、効率良く動作させることができるようにしたフィードフォワード非線形歪補償増幅器を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、入力信号を第1の分配信号と第2の分配信号とに分配する第1の分配器と、該第1の分配信号のレベルを調整する第1の可変減衰器と、パラレルに接続された複数の増幅素子からなり、該第1の可変減衰器でレベル調整された該第1の分配信号をこれら増幅素子夫々でを増幅する主増幅器と、第2の分配信号のレベルを調整する可変減衰器と、主増幅器の出力信号を第3の分配信号と第4の分配信号とに分配し、第4の分配信号と第2の可変減衰器でレベル調整された第2の分配信号とから主増幅器で発生して第4の分配信号に混入している歪成分を検出する第2の分配器とを有する歪検出ループと、
第2の分配器で検出された歪成分を増幅する補助増幅器と、第2の分配器で分配された第3の分配信号から補助増幅器で増幅された歪成分を減算し、第3の分配信号に混入している主増幅器で発生した歪成分を除去し、増幅された信号として出力する第3の分配器とを有する歪補償ループと、
第3の分配器からの増幅された信号の高出力時と低出力時とで主増幅器での複数の増幅素子のうちの動作する増幅素子数を可変制御し、該主増幅器での動作する増幅素子数に応じて該第2の可変減衰器の減衰量を制御して該第2の分配信号のレベルを増減するとともに、第2の分配器における第2の分配信号と第4の分配信号とのレベルを監視して、該第1の可変減衰器の減衰量を制御し、第2の分配器における第2の分配信号と第4の分配信号とのレベルを等しくする制御部とから構成されるものである。
【0017】
また、本発明は、歪補償ループでの第3の分配器の出力信号のレベルを検出する出力検出部を設け、制御部は、出力検出部の検出レベルに応じて、主増幅器での動作する増幅素子数と可変減衰器の減衰量を制御するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明によるフィードフォワード非線形歪補償増幅器の一実施形態を示すブロック図であって、16は可変減衰器、17は出力検出部、18は出力検出回路、19は外部インタフェース、20は外部装置であり、図3に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0020】
同図において、主増幅器5はパラレルに接続される複数の増幅素子を有しており、これら増幅素子で増幅された信号が合成される。これら複数の増幅素子がパラレルに接続されている部分を、以下、合成部ということにするが、主増幅器5の利得はかかる合成部や他の増幅素子の利得の総合利得となる。この合成部の1以上の増幅素子は、制御回路14の制御信号発生回路15からの制御信号Hにより、その電源がオン,オフ制御されてその動作がオン,オフ制御される。このようにして合成部での以上の増幅素子の動作が停止すると、主増幅器5の利得が低下するが、これとともに、この主増幅器5の消費電力も低減する。
【0021】
この実施形態では、このように構成されており、運行中に高出力が必要でない場合には、制御信号発生回路15からの制御信号Hにより、主増幅器5内の合成部の1以上の増幅素子が動作を停止し、主増幅器5の利得が低減されて分配器12からの出力Gが低下する。この場合、動作が停止した増幅素子での消費電力がなくなり、この分消費電力が低減することになる。
【0022】
以上のように、主増幅器5の合成部での増幅素子の動作を停止させ、この主増幅器5の出力信号Aを低下させると、その分分配器7での分配信号Cのレベルが低下し、同軸遅延線6からの分配信号Bと振幅が異なるようになり、歪成分のみからなる差信号が得られなくなる。
【0023】
これを防止するために、この実施形態では、歪検出ループL1において、分配器2と同軸遅延線6との間に可変減衰器16が設けられており、この可変減衰器16の減衰量を制御信号G3で制御することができるようにしている。
【0024】
入力端子1から入力されたマルチスキャン信号から分配器2で分配された分配信号B’は、可変減衰器16で減衰された後、図3に示した従来例と同様、同軸遅延線6で遅延され、分配信号Bとして分配器7に供給される。これ以降の処理は、図3に示した従来例と同様である。
【0025】
高出力時では、この可変減衰器16では、制御回路14からの制御信号G3により、その減衰量として、それを増加できるように、所定の初期値(例えば、最小減衰量)が設定されており、かかる状態で、分配器7による主増幅器5の出力信号Aからの分配信号Cと同軸遅延線6からの分配信号Bとの振幅が一致するように、制御回路14が、制御信号G1,θ1により、可変減衰器3の減衰量と可変移相器4の位相量とを制御する。
【0026】
制御回路14は、例えば、分配器7から分配信号B,Cを取り込み、これらを振幅比較することにより、これらの振幅を監視しており、これらが不一致となると、制御信号G1により、可変減衰器3の減衰量を制御して、これら分配信号B,Cの振幅が一致するようにしている。
【0027】
高出力を必要としない状態となって出力を低下させる場合には、制御信号発生回路15からこのための制御信号Hが出力され、主増幅器5の合成部での1以上の増幅素子の動作を停止させる。これにより、主増幅器5の利得が低下し、その出力信号Aの振幅が低下する。これにより、低出力状態が設定される。これとともに、制御信号発生回路15は制御信号G3を可変減衰器16に供給し、この可変減衰器16の減衰量を主増幅器5の利得が低下した分増加させる。即ち、主増幅器5の利得の低下によって小さくなった分配信号Cの振幅に分配信号Bの振幅が等しくなるように、可変減衰器16の減衰量が設定される。
【0028】
主増幅器5の利得がその合成部の利得でほぼ決まるものとして、例えば、主増幅器5の合成部が2つの増幅素子からなる場合、低出力時では、そのうちの1つの増幅素子の動作を停止させる。これにより、主増幅器5の出力電力は、これら2つの増幅素子が動作している状態に比べ、1/2倍となり、これとともに、同軸遅延線6を経由する分配信号の振幅が同様に1/2倍となるように、可変減衰器は、その減衰量が約3dB増加するように、制御されることになる。そして、主増幅器5では、動作を停止させた増幅素子の分だけ消費電力が減少するから、図2で示したような従来例で分配器2への入力信号の振幅を低減させるようにした場合に比べ、低出力時の消費電力を少なくすることができる。
【0029】
主増幅器5の合成部が3個の増幅素子からなる場合には、そのうちの1個の増幅素子の動作を停止させて出力を2/3とする低出力状態と、そのうちの2個の増幅素子を停止させて出力を1/3とする低出力状態とを選択的に設定することができ、同様に、主増幅器5の合成部が4個の増幅素子からなる場合には、そのうちの1個の増幅素子の動作を停止させて出力を3/4とする低出力状態と、そのうちの2個の増幅素子を停止させて出力を1/2とする低出力状態と、そのうちの3個の増幅素子を停止させて出力を1/4とする低出力状態とを選択的に設定することができる。一般に、合成部がn個(但し、nは2以上の整数)の増幅素子からなる場合、全ての増幅素子を動作状態とした場合の(n−1)/n,(n−2)/n,……,2/n,1/nの出力のいずれかの低出力状態を選択的に設定することができ、かかる低出力状態に応じて、分配信号B,Cの振幅が一致するように、可変減衰器の減衰量を設定することにより、かかる低出力状態のいずれにおいても、主増幅器5で生ずる歪が効果的に低減された出力が得られることになる。
【0030】
図2はこの実施形態と上記従来例での主増幅器5の合成部の全ての増幅素子を動作状態にしたときとの出力に対する消費電力の関係を比較して示す図であって、横軸が出力電力(W)を、縦軸が消費電力(W)を夫々表わしている。
【0031】
同図において、破線で示す特性αは、主増幅器5の合成部での全ての増幅素子を動作状態として出力電力を変化させた場合の消費電力の変化を示し、実線で示す特性βは、この実施形態である主増幅器5の合成部での1つの増幅素子の動作を停止させたときの出力電力を変化させた場合の消費電力の変化を示すものである。
【0032】
いま、出力P0の高出力状態での消費電力が点aの値としたとき、主増幅器5の合成部での2つの増幅素子を全て動作状態にしたままで出力P1の低出力状態とすると(これは、上記のように、分配器2の入力信号を減衰させることによって設定される)、このときの消費電力は、特性α上での点bの値となる。これに対し、出力P0の高出力状態での消費電力が点aの値として、主増幅器5の合成部での1つの増幅素子の動作を停止させ、同様の出力P1の低出力状態にすると、この動作を停止させて増幅素子での消費電力分少ない特性β上の点cの値の消費電力となる。このように、点bと点cとの差分だけ消費電力を低減することができる。
【0033】
一般に、主増幅器5の合成部の全ての増幅素子を動作状態にして低出力状態に設定したときには、そのときの消費電力は特性α上の一点の値となるが、上記のように、この合成部の増幅素子の動作を停止させて低出力状態としたときには、図2において、特性α上の一点から下ろした特性β上の点となる。
【0034】
以上のようにして、この実施形態では、主増幅器5で発生する歪が効果的に抑圧された信号が出力される低出力状態を設定することができる。
【0035】
図1に戻って、分配器12の出力側に設けられた出力検出部17と制御回路14における出力検出回路18とは、高出力を必要とするか否かを判定するための手段の一具体例をなすものである。
【0036】
即ち、出力検出部17は分配器12の出力信号Gからその一部を分配するものであって、制御回路14は、常時この出力検出部17の出力信号を取り込んで、出力検出回路18でそのレベルを検出することにより、分配器12の出力信号Gのレベルを監視しており、この出力信号のレベルに基づいて高出力を必要とするか否かを判定する。マルチキャリア通信の場合、処理するキャリア数に応じてFF増幅器の出力電力、従って、出力レベルが変化し、例えば、夜間などのように、通信状態が混んでいない状況では、分配器12の出力信号Gのレベルが低下する。従って、この出力信号Gのレベルの変化から、高出力を必要としているか否かを判定することができる。
【0037】
出力検出回路18の判定結果から高出力を必要としない場合には、上記のように、制御信号発生部15で制御信号H,G3を発生させて低出力状態を設定し、高出力を必要とする場合には、制御信号発生部15で制御信号H,G3を発生させて主増幅器5の合成部の全ての増幅素子を動作状態とし、また、これに応じて可変減衰器16の減衰量を最小値に戻して高出力状態にする。
【0038】
そこで、主増幅器5の最大出力能力が、例えば、40Wとすると、キャリア数が多い場合には、分配器12の出力信号Gのレベルが高いので、このFF増幅器をその最大出力能力で動作させるのであるが、キャリア数が、例えば、最大時の1/2となった場合には、FF増幅器が必要とする出力能力としては、最大出力能力の1/2の20Wで良いことになり、この実施形態では、主増幅器5の利得を低下させることにより、FF増幅器の出力能力を最大20Wとなるようにするものである。
【0039】
また、外部インタフェース19と外部装置20とは、外部からFF増幅器の出力能力を切り替え制御できるようにするための手段の一具体例を構成するものである。
【0040】
即ち、制御回路14には、外部装置20との通信を可能に外部インタフェース19が設けられており、外部装置20からは高出力状態にするか、低出力状態にするかの指令信号が制御回路14に送信される。そこで、外部装置20からの高出力状態への指令信号が外部インタフェース19で受信されると、制御回路14は、この指令信号に基づいて制御信号発生回路を動作させ、主増幅器5と可変減衰器16とを制御して高出力状態に設定し、外部装置20からの低出力状態への指令信号が外部インタフェース19で受信されると、制御回路14は、この指令信号に基づいて制御信号発生回路を動作させ、主増幅器5と可変減衰器16とを制御して低出力状態に設定する。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高出力を必要としない場合には、主増幅器の利得を低下させることにより、消費電力を低減した低出力状態に設定することができ、高効率の低出力動作を行なわせることができるし、また、低出力状態においても、主増幅器で発生する歪を効果的に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフィードフォワード非線形歪補償増幅器の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示す実施例と主増幅器の合成部での増幅素子を全て動作状態にしたときとでの低出力時の消費電力を比較して示す図である。
【図3】フィードフォワード非線形歪補償増幅器の一従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 入力端子
2 分配器
3 可変減衰器
4 可変移相器
5 主増幅器
6 同軸遅延線
7 分配器
8 同軸遅延線
9 可変減衰器
10 可変移相器
11 補助増幅器
12 分配器
13 出力端子
14 制御回路
15 制御信号発生回路
16 可変減衰器
17 出力検出部
18 出力検出回路
19 外部インタフェース
20 外部装置
Claims (2)
- 入力信号を第1の分配信号と第2の分配信号とに分配する第1の分配器と、
該第1の分配信号のレベルを調整する第1の可変減衰器と、
パラレルに接続された複数の増幅素子からなり、該第1の可変減衰器でレベル調整された該第1の分配信号を該増幅素子夫々で増幅する主増幅器と、
該第2の分配信号のレベルを調整する第2の可変減衰器と、
該主増幅器の出力信号を第3の分配信号と第4の分配信号とに分配し、該第4の分配信号と該第2の可変減衰器でレベル調整された該第2の分配信号とから該主増幅器で発生して該第4の分配信号に混入している歪成分を検出する第2の分配器と
を有する歪検出ループと、
該第2の分配器で検出された該歪成分を増幅する補助増幅器と、
該第2の分配器で分配された該第3の分配信号から該補助増幅器で増幅された該歪成分を減算し、該第3の分配信号に混入している該主増幅器で発生した歪成分を除去し、増幅された信号として出力する第3の分配器と
を有する歪補償ループと、
該第3の分配器からの該増幅された信号の高出力時と低出力時とで該主増幅器での該複数の増幅素子のうちの動作する増幅素子数を可変制御し、該主増幅器での動作する増幅素子数に応じて該第2の可変減衰器の減衰量を制御して該第2の分配信号のレベルを増減するとともに、該第2の分配器における該第2の分配信号と該第4の分配信号とのレベルを監視して、該第1の可変減衰器の減衰量を制御し、該第2の分配器における該第2の分配信号と該第4の分配信号とのレベルを等しくする制御部と
から構成されてなることを特徴とするフィードフォワード非線形歪補償増幅器。 - 請求項1において、
前記歪補償ループでの前記第3の分配器の出力信号のレベルを検出する出力検出部を設け、
前記制御部は、該出力検出部の検出レベルに応じて、前記主増幅器での動作する増幅素子数と前記可変減衰器の減衰量を制御することを特徴とするフィードフォワード非線形歪補償増幅器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002046762A JP4030319B2 (ja) | 2002-02-22 | 2002-02-22 | フィードフォワード非線形歪補償増幅器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002046762A JP4030319B2 (ja) | 2002-02-22 | 2002-02-22 | フィードフォワード非線形歪補償増幅器 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003249823A JP2003249823A (ja) | 2003-09-05 |
JP2003249823A5 JP2003249823A5 (ja) | 2005-04-07 |
JP4030319B2 true JP4030319B2 (ja) | 2008-01-09 |
Family
ID=28660050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002046762A Expired - Fee Related JP4030319B2 (ja) | 2002-02-22 | 2002-02-22 | フィードフォワード非線形歪補償増幅器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4030319B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7221223B2 (en) * | 2005-07-28 | 2007-05-22 | Motorola, Inc. | Methods and apparatus of managing a power amplifier |
-
2002
- 2002-02-22 JP JP2002046762A patent/JP4030319B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003249823A (ja) | 2003-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR0168505B1 (ko) | 피드포워드 전력 증폭용 방법 및 장치 | |
US6069530A (en) | Apparatus and method for linear power amplification | |
US6756844B2 (en) | Distortion compensation amplification apparatus of feed forward type and adaptive pre-distortion type | |
RU2119714C1 (ru) | Способ и устройство для снижения максимального значения мощности огибающей линейного усилителя мощности | |
US6201440B1 (en) | Power amplifier and control circuit thereof | |
US20030011428A1 (en) | Feedforward amplifier | |
JPH10233628A (ja) | フィードフォワード増幅器 | |
JP4709446B2 (ja) | フィードフォワード非線型歪補償増幅器 | |
JPH09107299A (ja) | 受信増幅装置 | |
US6400223B1 (en) | Double carrier cancellation in wide band multi-carrier feed forward linearized power amplifier | |
JP4030319B2 (ja) | フィードフォワード非線形歪補償増幅器 | |
JP2008301135A (ja) | 送信装置及びその電力効率最適化方法 | |
JP3999232B2 (ja) | 増幅装置 | |
JP2001274633A (ja) | 電力増幅装置 | |
US20040075497A1 (en) | Feedforward amplifier, cummunication apparatus, feedforward amplifying method, program and medium | |
JP2001237651A (ja) | 電力増幅装置 | |
JP3761076B2 (ja) | フィードフォワード方式歪補償増幅器 | |
US8054127B2 (en) | Feedforward distortion compensation amplifier | |
JP4558155B2 (ja) | 増幅装置 | |
JP2004120546A (ja) | フィードフォワード型歪補償増幅器の制御方法 | |
JP4467753B2 (ja) | 歪補償増幅装置 | |
JP2002290156A (ja) | ミキサ動作点の自動制御方法及びこれを用いた周波数変換回路 | |
JP4590035B2 (ja) | フィードフォワード増幅器 | |
JP2005123762A (ja) | 増幅器 | |
JP2002076783A (ja) | 増幅装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040528 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040528 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060301 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060425 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061219 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070125 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070403 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070420 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071009 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071016 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111026 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111026 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121026 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121026 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131026 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |