JP4030252B2 - 多孔質セラミック部材の欠陥検査方法、多孔質セラミック部材の製造方法、及び、多孔質セラミック部材の欠陥検査装置 - Google Patents

多孔質セラミック部材の欠陥検査方法、多孔質セラミック部材の製造方法、及び、多孔質セラミック部材の欠陥検査装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質セラミック部材の欠陥の検出を行うための多孔質セラミック部材の欠陥検査方法、多孔質セラミック部材の製造方法、及び、この多孔質セラミック部材の欠陥検査に用いられる検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
バス、トラック等の車両や建設機械等の内燃機関から排出される排気ガス中に含有されるパティキュレートが環境や人体に害を及ぼすことが最近問題となっている。
この排気ガスを多孔質セラミックを通過させることにより、排気ガス中のパティキュレートを捕集して排気ガスを浄化するセラミックフィルタが種々提案されている。
【0003】
セラミックフィルタは、通常、図3に示すような多孔質セラミック部材30が複数個結束されてセラミックフィルタ40を構成している。また、この多孔質セラミック部材30は、図4に示すように、長手方向に多数の貫通孔31が並設され、貫通孔31同士を隔てる隔壁33がフィルタとして機能するようになっている。
【0004】
即ち、多孔質セラミック部材30に形成された貫通孔31は、図4(b)に示すように、排気ガスの入口側又は出口側の端部のいずれかが充填材32により目封じされ、一の貫通孔31に流入した排気ガスは、必ず貫通孔31を隔てる隔壁33を通過した後、他の貫通孔31から流出するようになっており、排気ガスがこの隔壁33を通過する際、パティキュレートが隔壁33部分で捕捉され、排気ガスが浄化される。
このとき多孔質セラミック部材30に欠陥が存在すると、パティキュレートがこの欠陥を通過してしまい、このような多孔質セラミック部材を用いたセラミックフィルタでは、充分に排気ガスを浄化することができない。
【0005】
従って、このような欠陥がセラミックフィルタに存在するか否かを確認する検査が必要となる。しかしながら、セラミックフィルタを製造してから、このような検査を行うと時間的、コスト的な無駄が多いため、セラミックフィルタを製造する前の多孔質セラミック部材30の段階で、多孔質セラミック部材30に欠陥が存在するか否かの検査を行う。
従来、このような欠陥の有無を確認する方法としては、多孔質セラミック部材30にX線を照射し、該X線の透過率から欠陥の有無を確認する方法等が用いられていた。
【0006】
しかしながら、このようなX線を用いる方法は費用がかかるため、製造コストの高騰を招き、また、X線は人体に対して有害であるため、作業に危険を伴うものであった。
【0007】
更に、図5に示すように、多孔質セラミック部材30の軸方向と垂直な方向からX線を照射することにより、このX線の透過率から多孔質セラミック部材30の欠陥の有無を確認することができるが、充填材32付近に存在する欠陥についてはX線が透過する厚さが厚くなるため、欠陥の存在を正確に確認することが困難であった。
また、X線を多孔質セラミック部材30の軸方向から照射しても、同様に充填材付近の欠陥の存在を正確に確認することは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、多孔質セラミック部材の欠陥を安価で安全に、しかも、精度よく検出することができる多孔質セラミック部材の欠陥検査方法、該欠陥検査方法を用いた多孔質セラミック部材の製造方法、及び、上記多孔質セラミック部材の検査方法に用いられる検査装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査方法は、多孔質セラミック部材に存在する欠陥の検出を行う欠陥検査方法であって、上記多孔質セラミック部材は、長手方向に並設された多数の貫通孔と該貫通孔同士を隔てる隔壁とを備え、上記貫通孔の一端部、市松模様に充填材が充填され、他端部は、上記一端部に充填材が充填されていない貫通孔に充填材が充填され柱状の多孔質セラミック部材であり、
上記隔壁と上記充填材との間に存在する欠陥の検出は、上記多孔質セラミック部材の一端から上記多孔質セラミック部材の貫通孔に平行になるように光を照射し、上記多孔質セラミック部材の他端部に漏洩してくる光の有無を検出することにより行うことを特徴とするものである。
また、本発明の多孔質セラミック部材の製造方法は、長手方向に並設された多数の貫通孔と該貫通孔同士を隔てる隔壁とを備え、上記貫通孔の一端部に、市松模様に充填材が充填され、他端部には、上記一端部に充填材が充填されていない貫通孔に充填材が充填された成形体を焼成して柱状の多孔質セラミック部材を製造した後、該多孔質セラミック部材の一端から上記貫通孔に平行になるように光を照射し、他端部から漏洩してくる光の有無を検出することにより、上記隔壁と上記充填材との間に存在する欠陥の検査を行い、欠陥が検出されなかった多孔質セラミック部材を製品とすることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置は、長手方向に並設された多数の貫通孔と該貫通孔同士を隔てる隔壁とを備え、上記貫通孔の一端部に、市松模様に充填材が充填され、他端部には、上記一端部に充填材が充填されていない貫通孔に充填材が充填された柱状の多孔質セラミック部材の上記隔壁と上記充填材との間に存在する欠陥の検出を行う欠陥検査装置であって、上記欠陥検査装置は、上記多孔質セラミック部材の一端から上記多孔質セラミック部材の貫通孔に平行になるように光を照射する光照射手段と、上記多孔質セラミック部材の他端部に漏洩してくる光の有無を検出する光検出手段と、上記多孔質セラミック部材を、上記光照射手段と上記光検出手段とを結ぶ直線と上記貫通孔とが平行になるように、上記光照射手段と上記光検出手段との間に上記多孔質セラミック部材を移動させた後、上記多孔質セラミック部材の一端部から上記充填材で目封じされた貫通孔を含む全ての貫通孔に光が照射されるように、上記多孔質セラミック部材を逐次移動させるように構成された移動手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査方法及び欠陥検査装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査方法は、多孔質セラミック部材に存在する欠陥の検出を行う欠陥検査方法であって、上記多孔質セラミック部材は、長手方向に並設された多数の貫通孔と該貫通孔同士を隔てる隔壁とを備え、上記貫通孔の一端部、市松模様に充填材が充填され、他端部は、上記一端部に充填材が充填されていない貫通孔に充填材が充填され柱状の多孔質セラミック部材であり、
上記隔壁と上記充填材との間に存在する欠陥の検出は、上記多孔質セラミック部材の一端から上記多孔質セラミック部材の貫通孔に平行になるように光を照射し、上記多孔質セラミック部材の他端部に漏洩してくる光の有無を検出することにより行うことを特徴とするものである。
【0013】
まず、本発明で検査の対象となる多孔質セラミック部材について、図1(a)及び(b)を参照しながら説明する。
図1(a)は、上記多孔質セラミック部材の一形態を示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図である。
【0014】
上記多孔質セラミック部材は、図1(a)に示すように、その長手方向に多数の貫通孔11が並設され、貫通孔11の一端部は、市松模様に充填材12が充填されており、かつ、他端部は、一端部に充填材12が充填されていない貫通孔11に充填材12が充填されている柱状のものである。
【0015】
上記多孔質セラミック部材の内部は、図1(b)に示すように隔壁13が形成されている。そのため、一の貫通孔11に流入した気体は、必ず貫通孔11を隔てる隔壁13を通過した後、他の貫通孔11から流出するようになっており、気体中に粉体等の隔壁13を通過できない物質が存在している場合、隔壁13を通過できない物質は、気体がこの隔壁13を通過する際、隔壁13部分で捕捉されることとなる。
また、図1(a)に示した多孔質セラミック部材10は、四角柱形状であるが、欠陥検査の対象となる多孔質セラミック部材の形状は、四角柱形状に限定されず、三角柱や五角柱形状であってもよく、円柱形状であってもよい。
【0016】
多孔質セラミック部材10は、例えば、セラミック粉末とバインダーと分散媒液との混合組成物を調製後、この混合組成物を押出成形機を用いて成形し、得られた成形体の貫通孔に市松模様に充填剤を充填した後、乾燥、脱脂を行い、焼成することにより製造する。
上記セラミック粉末としては特に限定されず、例えば、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素、窒化チタン、炭化チタン等の非酸化物系セラミックの粉末;アルミナ、コージェライト、ムライト、シリカ、ジルコニア、チタニア等の酸化物系セラミックの粉末等を挙げることができる。これらのなかでは、耐熱性に優れる炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等の粉末が好ましい。
【0017】
これらセラミック粉末の粒径は特に限定されるものではないが、後の焼成過程で収縮が少ないものが好ましく、例えば、0.3〜50μm程度の平均粒子径を有する粉末100重量部と0.1〜1.0μm程度の平均粒子径を有する粉末5〜65重量部とを組み合わせたものが好ましい。
【0018】
上記バインダーとしては特に限定されず、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
上記バインダーの配合量は、通常、セラミック粉末100重量部に対して、1〜10重量部程度が好ましい。
【0019】
上記分散媒液としては特に限定されず、例えば、ベンゼン等の有機溶媒;メタノール等のアルコール、水等を挙げることができる。上記分散媒液は、混合組成物の粘度が一定範囲内となるように、適量配合される。
これらセラミック粉末とバインダーと分散媒液等とは、アトライター等で混合された後、ニーダー等で充分に混練され、押出成形装置に投入される。
【0020】
次に、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査方法について図1(b)を参照しながら説明する。
本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査方法は、貫通孔11の一端部から光を貫通孔11と平行な方向に照射した後、その貫通孔11の他端部に漏洩してくる光の有無を検出することにより欠陥14の有無を検査するものである。
【0021】
即ち、充填材12又は充填材12と隔壁13との間等に欠陥14が存在する場合には、貫通孔11の一端部から照射された光は、欠陥14を通過した後、貫通孔11の他端部に到達する(光路α)。従って、この到達する光の有無を検出することにより、欠陥14を検出することができる。
【0022】
一方、充填材12又は充填材12と隔壁13との間等に欠陥14が存在しない場合には、貫通孔11の一端部から照射された光は、充填材12を通過することができず、そのため、貫通孔11の他端部に光が検出されることはない(光路β)。従って、貫通孔11の他端部で光が検出されない多孔質セラミック部材10には欠陥14が存在しないことがわかる。
上記欠陥検査方法を実施することにより、多孔質セラミック部材10に欠陥14が存在するか否かを検査することができる。
【0023】
照射する光の種類としては特に限定されないが、可視光線であることが好ましい。また、この光は白色光であっても、単色光であってもよい。光の漏洩の有無を目視で観測することができるからであり、また、これらの光は多孔質セラミック部材10や充填材12を透過することがないからである。
【0024】
このように、本発明の欠陥検査方法は、貫通孔の一端部から照射された光が、その貫通孔の他端部に漏洩したか否かにより、欠陥の存在の有無を判別するため、X線照射で欠陥の有無を判別する方法に比べ、安価で安全に、しかも、正確に欠陥の有無を判別することができ、また、破壊検査と異なり全数検査をすることができる。
【0025】
次に、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置について、図2を参照しながら説明する。
本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置は、長手方向に並設された多数の貫通孔と該貫通孔同士を隔てる隔壁とを備え、上記貫通孔の一端部に、市松模様に充填材が充填され、他端部には、上記一端部に充填材が充填されていない貫通孔に充填材が充填された柱状の多孔質セラミック部材の上記隔壁と上記充填材との間に存在する欠陥の検出を行う欠陥検査装置であって、上記欠陥検査装置は、上記多孔質セラミック部材の一端から上記多孔質セラミック部材の貫通孔に平行になるように光を照射する光照射手段と、上記多孔質セラミック部材の他端部に漏洩してくる光の有無を検出する光検出手段と、上記多孔質セラミック部材を、上記光照射手段と上記光検出手段とを結ぶ直線と上記貫通孔とが平行になるように、上記光照射手段と上記光検出手段との間に上記多孔質セラミック部材を移動させた後、上記多孔質セラミック部材の一端部から上記充填材で目封じされた貫通孔を含む全ての貫通孔に光が照射されるように、上記多孔質セラミック部材を逐次移動させるように構成された移動手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0026】
図2(a)は、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置の一部を模式的に示した平面図であり、(b)は、多孔質セラミック部材が移動する方向を示した正面図である。
本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置において検査の対象となる多孔質セラミック部材の欠陥は、上記本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査方法において説明したものと同様である。
【0027】
図2(a)に示したように、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置20は、光を照射する光照射手段21と、光を検出する光検出手段22と、図示はしないが、多孔質セラミック部材10を所定の位置に移動させる移動手段とを備えている。
【0028】
ここで、多孔質セラミック部材10とは、上記多孔質セラミック部材の欠陥検査方法で説明した多孔質セラミック部材10と同様のものである。
【0029】
光照射手段21としては、多孔質セラミック部材10の貫通孔に平行に光を照射することができるものであれば特に限定されず、例えば、電球等を用いた照射装置、サーチライト、発光ダイオード、レーザー等任意の手段を挙げることができる。
また、照射される光は、可視光線であることが好ましい。多孔質セラミック部材の欠陥検査方法で記載した理由と同様の理由による。
【0030】
また、光検出手段22としては、光を検出することができるものであれば任意の手段を挙げることができるが、CCDカメラを用いることが好ましい。CCDカメラと表示装置とを配線で接続することにより、光の漏洩を目視で容易に確認することができるとともに、多孔質セラミック部材10が所定の位置にあるかどうかの確認もすることができるからである。また、CCDカメラに光が入射すると、電流が逃れるので、この電流を検出し、コンピュータ等に入力することにより、光が漏洩したか否かを自動的に判定することができる。
【0031】
また、この光照射手段21と光検出手段22とは同一線上に固定されている。光照射手段21から多孔質セラミック部材10の貫通孔に平行に照射された光の漏洩の有無を光検出手段22が検出するからである。
【0032】
上記移動手段としては特に限定されず、例えば、ロボットアーム等で多孔質セラミック部材10を支持し、移動させることができる。
また、この移動手段は、多孔質セラミック部材10の一の貫通孔を光照射手段21と光検出手段22とが形成する直線上に移動させた後、充填材で目封じされた貫通孔を含む多孔質セラミック部材10の全ての貫通孔について逐次移動するように構成されている。
ここで、図2(b)に、多孔質セラミック部材10の移動方向23を屈曲した矢印で示しているが、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置で、多孔質セラミック部材の移動方向はこれに限定されるものではなく、例えば、図2(b)の移動方向23を90°回転させた方向や螺旋状等の移動方向を挙げることができる。
【0033】
次に、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置を使用した欠陥検査方法について説明する。
まず、充填材を充填し焼成した多孔質セラミック部材を製造する。
次に、この多孔質セラミック部材をロボットアーム等で支持、固定した後、光照射手段と光検出手段とが形成する直線上に移動させる。
【0034】
このとき、上記光照射手段が照射する光が上記多孔質セラミック部材の一の貫通孔に平行に照射されるように、上記多孔質セラミック部材を移動させる。
また、上記一の貫通孔は、多孔質セラミック部材の四隅に形成されたいずれか1の貫通孔であることが好ましい。多孔質セラミック部材を移動させる際の移動方向を単純なものとすることができるからである。
【0035】
多孔質セラミック部材を所定の位置に移動させた後、光照射手段からレーザー等を多孔質セラミック部材の貫通孔と平行に照射する。そして、CCDカメラ等の光検出手段が漏洩してくる光の有無を検出する。ここで、光の漏洩が確認されなければ、次の貫通孔が光照射手段と光検出手段とが形成する直線上にくるように多孔質セラミック部材を移動させ、同様の検査を行う。同様の検査を充填材で目封じされた貫通孔を含む全ての貫通孔について逐次行うことにより、多孔質セラミック部材の欠陥の有無を検査する。
【0036】
また、CCDカメラ等の光検出手段に光の漏洩が検出されると、その時点で上記ロボットアーム等が多孔質セラミック部材を欠陥品として生産ラインからはじき出すようになっている。貫通孔の全てについて検査した後、多孔質セラミック部材をはじき出すように設定していてもよいが、この場合、時間的無駄が多いため光の漏洩が確認された時点ではじき出すように設定されていることが好ましい。
【0037】
このような一連の検査工程は、コンピュータ等の制御手段により自動的に制御をしながら行う。即ち、上記コンピュータ等の制御手段が、光照射手段、光検出手段、移動手段等の各手段と接続されており、多孔質セラミック部材の移動、光の照射、光の漏洩の確認、多孔質セラミック部材のはじき出し等の各制御を自動的に行うようになっている。
また、ディスプレイ等の表示手段を光検出手段と直接に、又は、上記制御手段を介して接続することにより、各検査過程を目視により確認することができるようにもなっている。
【0038】
本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置の制御をコンピュータ等の制御手段で行うことにより、多孔質セラミック部材の欠陥検査を迅速に、しかも、正確に行うことができるとともに、ディスプレイ等の表示手段を設けることで検査状況を目視で逐一チェックすることができる。
【0039】
このように、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置は、貫通孔の一端部から照射された光が、その貫通孔の他端部に漏洩したか否かにより多孔質セラミック部材の欠陥の有無を判別するため、X線照射で欠陥を判別する方法に比べ、安価で安全に、しかも、正確に欠陥の有無を判別することができる。また、破壊検査とは異なり、全数検査を行うことができる。また、漏洩してくる光を検出すると直ちに欠陥と判別することができるため生産性が高い。
【0040】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0041】
実施例1
炭化珪素粉末に有機バインダー、水等を加えて混練した後、押し出し成形を行い、ハニカム形状の成形体を作製し、続いて、乾燥、脱脂、焼成を行うことにより、図1に示すような平均気孔径が5〜20μmで、1cm2 当たりのセル数が31個で、隔壁の厚さが0.3mmの多孔質セラミック部材を作製した。
【0042】
次に、得られた多孔質セラミック部材について、図2に示した多孔質セラミック部材の欠陥検査装置20を用いて欠陥の有無を検査し、欠陥のある多孔質セラミック部材と欠陥のない多孔質セラミック部材とに分別した。
【0043】
次に、各多孔質セラミック部材の充填材付近を多孔質セラミック部材の軸方向と垂直方向に切断して欠陥の有無を目視で確認した。
【0044】
その結果、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置20により欠陥が検出された多孔質セラミック部材では、充填材と隔壁との間に欠陥が確認され、一方、欠陥が検出されなかった多孔質セラミック部材では、欠陥は確認されなかった。
【0045】
【発明の効果】
本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査方法は、上述の通りであるので、多孔質セラミック部材の欠陥を安価で安全に、しかも、精度よく検出することができ、かつ、生産性が高いものである。
【0046】
また、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置は、上述の通りであるので、この検査装置を用いることにより、安価で安全に、しかも、精度よく、かつ、高い生産性で多孔質セラミック部材の欠陥を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の検査対象である多孔質セラミック部材の一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)のA−A線断面図である。
【図2】(a)は、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置の一実施形態の一部を模式的に示した部分平面図であり、(b)は、本発明の多孔質セラミック部材の欠陥検査装置の多孔質セラミック部材の移動方向の一例を示した正面図である。
【図3】セラミックフィルタを模式的に示す斜視図である。
【図4】(a)は、セラミックフィルタを構成する多孔質セラミック部材を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)のA−A線断面図である。
【図5】従来行われてきたX線照射による欠陥の検出の一実施形態を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
10、30 多孔質セラミック部材
11、31 貫通孔
12、32 充填材
13、33 隔壁
14 欠陥
20 多孔質セラミック部材の欠陥検査装置
21 光照射手段
22 光検出手段
40 セラミックフィルタ

Claims (4)

  1. 多孔質セラミック部材に存在する欠陥の検出を行う欠陥検査方法であって、前記多孔質セラミック部材は、長手方向に並設された多数の貫通孔と該貫通孔同士を隔てる隔壁とを備え、前記貫通孔の一端部、市松模様に充填材が充填され、他端部は、前記一端部に充填材が充填されていない貫通孔に充填材が充填され柱状の多孔質セラミック部材であり、
    前記隔壁と前記充填材との間に存在する欠陥の検出は、前記多孔質セラミック部材の一端から前記多孔質セラミック部材の貫通孔に平行になるように光を照射し、前記多孔質セラミック部材の他端部に漏洩してくる光の有無を検出することにより行うことを特徴とする多孔質セラミック部材の欠陥検査方法。
  2. 長手方向に並設された多数の貫通孔と該貫通孔同士を隔てる隔壁とを備え、前記貫通孔の一端部に、市松模様に充填材が充填され、他端部には、前記一端部に充填材が充填されていない貫通孔に充填材が充填された成形体を焼成して柱状の多孔質セラミック部材を製造した後、該多孔質セラミック部材の一端から前記貫通孔に平行になるように光を照射し、他端部から漏洩してくる光の有無を検出することにより、前記隔壁と前記充填材との間に存在する欠陥の検査を行い、欠陥が検出されなかった多孔質セラミック部材を製品とすることを特徴とする多孔質セラミック部材の製造方法。
  3. 多孔質セラミック部材はセラミックフィルタとして機能することを特徴とする請求項2に記載の多孔質セラミック部材の製造方法。
  4. 長手方向に並設された多数の貫通孔と該貫通孔同士を隔てる隔壁とを備え、前記貫通孔の一端部に、市松模様に充填材が充填され、他端部には、前記一端部に充填材が充填されていない貫通孔に充填材が充填された柱状の多孔質セラミック部材の前記隔壁と前記充填材との間に存在する欠陥の検出を行う欠陥検査装置であって、
    前記欠陥検査装置は、前記多孔質セラミック部材の一端から前記多孔質セラミック部材の貫通孔に平行になるように光を照射する光照射手段と、前記多孔質セラミック部材の他端部に漏洩してくる光の有無を検出する光検出手段と、前記多孔質セラミック部材を、前記光照射手段と前記光検出手段とを結ぶ直線と前記貫通孔とが平行になるように、前記光照射手段と前記光検出手段との間に前記多孔質セラミック部材を移動させた後、前記多孔質セラミック部材の一端部から前記充填材で目封じされた貫通孔を含む全ての貫通孔に光が照射されるように、前記多孔質セラミック部材を逐次移動させるように構成された移動手段とを備えていることを特徴とする多孔質セラミック部材の欠陥検査装置。
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