JP4029964B2 - 情報記録制御プログラム及び記録媒体、並びに情報記録装置 - Google Patents
情報記録制御プログラム及び記録媒体、並びに情報記録装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報記録制御プログラム及び記録媒体、並びに情報記録装置に係り、さらに詳しくは、情報記録の対象媒体として、スパイラル状又は同心円状の記録領域を有する情報記録媒体を用いる情報記録装置の制御用コンピュータに実行させる情報記録制御プログラム、及び該情報記録制御プログラムが記録された記録媒体、並びに情報記録媒体のスパイラル状又は同心円状の記録領域に情報を記録する情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータは、その機能が向上するに伴い、音楽や映像といったAV(Audio-Visual)情報を取り扱うことが可能となってきた。これらAV情報の情報量は非常に大きいために、情報記録媒体としてCD(compact disc)やDVD(digital versatile disc)などの光ディスクが注目されるようになり、その低価格化とともに、情報記録装置としての光ディスク装置がパーソナルコンピュータの周辺機器の一つとして普及するようになった。光ディスク装置では、光ディスクのスパイラル状又は同心円状のトラックが形成された記録面にレーザ光を照射することにより情報の記録を行い、記録面からの反射光に基づいて情報の再生などを行っている。そして、光ディスク装置には、情報記録媒体の記録面にレーザ光を照射するとともに、記録面からの反射光を受光するために、光ピックアップ装置が設けられている。
【0003】
光ディスクでは、マーク(ピット)領域及びスペース領域と呼ばれる2つの反射率の異なる領域によって情報を記録している。例えば、記録層に有機色素を含むCD−R(CD-recordable)やDVD−R(DVD-recordable)などの追記型の光ディスクでは、マーク領域を形成する時にはレーザ光出力を高くして色素を加熱及び溶解し、そこに接している基板部分を変質・変形させている。一方、スペース領域を形成する時には基板が変質・変形しないようにレーザ光出力を再生時と同程度に小さくしている。これにより、マーク領域ではスペース領域よりも反射率が低くなる。
【0004】
しかしながら、同一種類の光ディスクであっても、光ディスクのメーカ(ベンダー)によって、記録層に含まれる有機色素の種類、記録層の厚さ及びトラックピッチの幅などが若干異なっている。このことは、マーク領域を形成する時のレーザ光出力、いわゆる書き込みパワーが同じであっても、光ディスクによっては必ずしも予定した形状のマーク領域が形成されるとは限らないことを意味している。情報の記録時に予定した形状のマーク領域が形成されないと、その情報を正確に再生することが困難となり、いわゆる記録品質が低下することとなる。
【0005】
そこで、追記型の光ディスクには、その光ディスクに最適な書き込みパワーを検出するための試し書き領域が設けられている。この領域はパワーキャリブレーションエリア(Power Calibration Area:以下「PCA」という)と呼ばれている。例えばCD−Rでは、PCAは100個のパーティションに分割されたテストエリアを有している。そして、テストエリアの各パーティションは15個のフレームで構成されている。通常、光ディスク装置では、追記型の光ディスクに情報を記録する際に、1つのパーティションを用いて、一定の線速度でフレーム毎に書き込みパワーを段階的に変化させて所定のデータを試し書きし、その中で最も高い記録品質を示した書き込みパワーを最適な書き込みパワーとして選択する、いわゆるOPC(Optimum Power Control)動作が行われている。
【0006】
例えば、特開2000−163751号公報には、記録対象となるCD−Rに最適な記録速度で記録動作を行う光ディスクの情報記録装置が開示されている。この情報記録装置では、CD−Rの所定位置に予め記録されている、対応する記録速度情報(例えば、標準倍速、2倍速、4倍速など)を読み出して、その記録速度でOPCを行い、各記録速度に対する最適な書き込みパワー(最適書き込みパワー)を抽出する。次に、抽出された最適書き込みパワーで各記録速度について再度テストエリアに試し書きを行い、対応する記録速度の中で最も良い記録特性が得られた速度(最適記録速度)を抽出し、記憶手段に記憶する。そして、データを記録する際に、記憶手段から最適記録速度を読み出し、その記録速度で記録動作を行う。なお、標準倍速とは、1倍速とも呼ばれ、光ピックアップ装置に対する光ディスクの線速度が1.2〜1.4m/secであることを意味する。そして、標準倍速の2倍の線速度を2倍速、標準倍速の4倍の線速度を4倍速ともいう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特開2000−163751号公報で開示されている情報記録装置では、内周側に位置するテストエリアでの記録特性のみで最適記録速度を求めており、光ディスクのそりや偏重心などの物理的性質の影響を最も受けやすい外周側での記録特性を考慮していないために、データの記録位置によっては最適記録速度であっても記録品質が低下する場合があるという不都合があった。
【0008】
また、光ディスクのベンダーが増加するにつれて、光ディスクによっては最適な書き込みパワーを正確に設定できないものが市販されるようになってきた。そのような光ディスクでは、良好な記録品質を担保することができず、特に高速での再生を実施しようとすると再生エラーとなる頻度が高くなり、リトライ回数が増加したり、低速での再生を強いられるという不都合があった。さらに、最悪の場合には低速での再生さえできなくなり、特に書き換えができないCD−Rなどでは、その光ディスクは使用不可となるという不都合があった。
【0009】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、情報記録装置の制御用コンピュータにて実行され、情報の再生が不安定となる記録条件での情報記録媒体への記録を防止することができる情報記録制御プログラム及びそのプログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
【0010】
また、本発明の第2の目的は、情報の再生が不安定となる記録条件での情報記録媒体への記録を防止することができる情報記録装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、情報記録の対象媒体として、スパイラル状又は同心円状の記録領域を有する情報記録媒体を用いる情報記録装置に用いられる情報記録制御プログラムであって、前記情報記録媒体の識別情報を取得する手順と;外部からの記録要求に応じて、指定された記録速度で前記情報記録媒体の記録領域にデータを記録する手順と;前記記録の終了後に、前記記録されたデータの長さに基づいて、前記データが記録された記録領域内における再生領域を決定する手順と;前記決定された再生領域に記録されているデータを最高速度で再生し、再生エラーの有無を判別する手順と;再生エラーが有る場合に、前記識別情報を有する情報記録媒体に対する前記指定された記録速度でのデータの記録を禁止する手順と;を前記情報記録装置の制御用コンピュータに実行させる情報記録制御プログラムである。
【0012】
本明細書では、「識別情報」とは、情報記録媒体の種類だけでなく、情報記録媒体を供給しているベンダーに関する情報など、情報記録媒体を特定することができるすべての情報を含む。
【0013】
これによれば、外部からの記録要求に応じて、指定された記録速度(以下「指定記録速度」と略述する)で情報記録媒体の記録領域にデータが記録され、その記録の終了後に、記録されたデータの長さに基づいて、データが記録された記録領域内における再生領域が決定される。ここでは、例えば、記録されたデータの長さが300セクタ程度であれば、一例としてデータが記録された記録領域の先頭アドレスから20セクタの領域と、データが記録された記録領域の最終アドレスを含む20セクタの領域とが再生領域として決定される。続いて、その決定された再生領域に記録されているデータが最高速度で再生され、そのときに再生エラーが検出されると、同一の識別情報を有する情報記録媒体に対する指定記録速度でのデータの記録が禁止される。すなわち、記録品質が悪いと判断された記録速度での記録が、その後禁止されるために、結果的に情報の再生が不安定となる記録条件での情報記録媒体への記録を防止することが可能となる。また、再生エラーの有無を判別する際に、データが記録された記録領域の全てではなく、再生エラーの有無判別が可能な領域のみを再生しているために、記録処理のスループット低下を抑えることができる。そして、光ディスクが無駄になることを防止できる。
【0014】
この場合において、請求項2に記載の情報記録制御プログラムの如く、前記記録の終了後に、前記記録されたデータの長さが所定の長さを超えるか否かを判断する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させ、その判断の結果として前記記録されたデータの長さが所定の長さを超える場合にのみ、前記再生領域を決定する手順では、前記再生領域を決定することとすることができる。かかる場合には、記録データの長さが小さい場合には再生エラーの発生頻度が小さいため、無駄な再生エラーの有無判断が行われるのを防止することができる。すなわち、再生エラーの有無判断を効率的に行うことが可能となる。
【0015】
上記請求項1及び2に記載の各情報記録制御プログラムにおいて、請求項3に記載の情報記録制御プログラムの如く、再生エラーが有る場合に、その再生エラーに関する情報と前記指定された記録速度とを含むテーブルを作成する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることとすることができる。
【0016】
この場合において、前記再生エラーに関する情報としては、種々の情報が考えられるが、請求項4に記載の情報記録制御プログラムの如く、前記再生エラーに関する情報は、再生エラーの発生位置及び再生エラーの発生回数の少なくとも一方を含むこととすることができる。
【0017】
上記請求項3及び4に記載の各情報記録制御プログラムにおいて、請求項5に記載の情報記録制御プログラムの如く、前記再生エラーに関する情報は、再生エラーの発生回数を含み、外部からの記録要求を受信したとき、前記テーブルを参照し、指定された記録速度に対応する再生エラーの発生回数が所定の回数を超える場合に、記録を禁止する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることとすることができる。かかる場合には、指定記録速度での記録を実行するに先だって、過去の経験から指定記録速度での記録が不可能であると判断されると、外部から要求された記録は行われないために、記録品質に劣る記録を事前に防止することが可能となる。そして、光ディスクを無駄にすることを防止できる。
【0018】
上記請求項3及び4に記載の各情報記録制御プログラムにおいて、請求項6に記載の情報記録制御プログラムの如く、前記再生エラーに関する情報は、再生エラーの発生位置を含み、外部からの記録要求を受信したとき、前記テーブルを参照し、指定された記録速度に対応する再生エラーの発生位置にデータが記録される場合に、再生エラーの発生を警告する情報を出力する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることとすることができる。かかる場合には、指定記録速度での記録を実行するに先だって、過去の経験から指定記録速度で記録すると再生エラーが発生すると判断すると、警告をするために、記録品質に劣る記録を事前に防止することが可能となる。また、再生エラーの発生位置での再生エラーの発生回数を再生エラーに関する情報に更に含み、指定された記録速度に対応する再生エラーの発生位置にデータが記録される場合に、その位置での再生エラーの発生回数が所定の回数を超えていると、記録を禁止する手順を制御用コンピュータに更に実行させても良い。
【0019】
上記請求項1〜6に記載の各情報記録制御プログラムにおいて、請求項7に記載の情報記録制御プログラムの如く、記録が禁止された場合に、指定された記録速度での記録は不可能であることを示す記録不可情報を出力する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることとすることができる。かかる場合には、外部の装置あるいは使用者は記録速度を変更する必要があることを認識できるため、記録感度が低い情報記録媒体であっても記録速度を変更して記録品質に優れた記録を行うことが可能となる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の情報記録制御プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0021】
これによれば、請求項1〜7のいずれか一項に記載の情報記録制御プログラムが記録されているために、コンピュータに実行させることにより、情報の再生が不安定となる記録条件での情報記録媒体への記録を防止することが可能となる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、情報記録の対象媒体として、スパイラル状又は同心円状の記録領域を有する情報記録媒体を用いる情報記録装置であって、前記情報記録媒体の識別情報を取得する識別情報取得手段と;外部装置からの記録要求に応じて、指定された記録速度で前記情報記録媒体の記録領域にデータを記録するデータ記録手段と;前記データ記録手段での記録終了後に、前記データ記録手段で記録されたデータの長さに基づいて、前記データが記録された記録領域内における再生領域を決定し、その決定された再生領域に記録されているデータを最高の再生速度で再生する再生手段と;前記再生手段からの再生信号に基づいて再生エラーの有無を判別し、その判別結果として再生エラーが有る場合に、前記識別情報を有する情報記録媒体に対する前記指定された記録速度での記録を禁止する記録禁止手段と;を備える情報記録装置である。
【0023】
これによれば、外部装置から記録要求があると、データ記録手段は指定記録速度で情報記録媒体の記録領域にデータを記録する。データ記録手段での記録が終了すると、再生手段はデータ記録手段で記録されたデータの長さに基づいて、データが記録された記録領域内における再生領域を決定し、その決定された再生領域に記録されているデータを最高の再生速度で再生する。そして、記録禁止手段は再生手段からの再生信号に基づいて再生エラーの有無を判別し、その判別結果として再生エラーが有る場合に、同一の識別情報を有する情報記録媒体に対する指定記録速度での記録を禁止する。すなわち、記録品質が悪いと判断された記録速度での記録が、その後禁止されるために、結果的に情報の再生が不安定となる記録条件での情報記録媒体への記録を防止することが可能となる。そして、光ディスクが無駄になることを防止できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
【0027】
図1には、本発明の一実施形態に係る情報記録装置としての光ディスク装置20の概略構成を示すブロック図が示されている。
【0028】
この図1に示される光ディスク装置20は、情報記録媒体としての光ディスク15を回転駆動するためのスピンドルモータ22、光ピックアップ装置23、レーザコントロール回路24、エンコーダ25、モータドライバ27、再生信号処理回路28、サーボコントローラ33、バッファRAM34、バッファマネージャ37、インターフェース38、ROM39、CPU40、フラッシュメモリ42(記憶手段)及びRAM41などを備えている。なお、図1における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。なお、本実施形態では、一例として光ディスク15にCD−Rが用いられるものとする。
【0029】
前記光ピックアップ23は、光源としての半導体レーザ、該半導体レーザから出射される光束を光ディスク15の記録面に導くとともに、前記記録面で反射された戻り光束を所定の受光位置まで導く光学系、前記受光位置に配置され戻り光束を受光する受光器、及び駆動系(フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ及びシークモータ)(いずれも図示省略)などを含んで構成されている。そして、受光器からは、その受光量に応じた電流(電流信号)が再生信号処理回路28に出力される。
【0030】
前記再生信号処理回路28は、図2に示されるように、I/Vアンプ28a、サーボ信号検出回路28b、ウォブル信号検出回路28c、RF信号検出回路28d、ATIPデコーダ28e、CDデコーダ28f、CD−ROMデコーダ28g及びD/Aコンバータ28hなどから構成されている。I/Vアンプ28aでは光ピックアップ23の出力信号である電流信号を電圧信号に変換し、さらに増幅する。サーボ信号検出回路28bではI/Vアンプ28aからの電圧信号に基づいてサーボ信号(フォーカスエラー信号やトラックエラー信号)を検出し、サーボコントローラ33に出力する。ウォブル信号検出回路28cではI/Vアンプ28aからの電圧信号に基づいてウォブル信号を検出する。ATIPデコーダ28eではウォブル信号からATIP(Absolute Time In Pregroove)情報及び同期信号などを抽出する。ここで抽出されたATIP情報はCPU40に出力され、同期信号はエンコーダ25に出力される。RF信号検出回路28dではI/Vアンプ28aからの電圧信号に基づいて再生情報を含むRF信号を検出する。CDデコーダ28fではRF信号に対して誤り訂正処理等を行う。CD−ROMデコーダ28gでは、CDデコーダ28fから信号に対して更に誤り訂正処理等を行った後、バッファマネージャ37を介してバッファRAM34に格納する。なお、音楽データの場合にはCDデコーダ28fからの信号はD/Aコンバータ28hを介して外部のオーディオ機器などに出力される。
【0031】
図1に戻り、前記サーボコントローラ33では、フォーカスエラー信号に基づいて光ピックアップ装置23のフォーカシングアクチュエータを制御する制御信号を生成し、トラックエラー信号に基づいて光ピックアップ装置23のトラッキングアクチュエータを制御する制御信号を生成する。両制御信号はサーボコントローラ33からモータドライバ27に出力される。
【0032】
前記モータドライバ27では、サーボコントローラ33からの制御信号に基づいて、光ピックアップ23のフォーカシングアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータを駆動する。また、モータドライバ27では、CPU40の指示に基づいて、光ディスク15の線速度が一定となるようにスピンドルモータ22を制御する。さらに、モータドライバ27では、CPU40の指示に基づいて、光ピックアップ装置23のシークモータを駆動し、光ピックアップ装置23のスレッジ方向(光ディスク15の半径方向)の位置を制御する。
【0033】
前記エンコーダ25では、CPU40の指示に基づいて、バッファRAM34に蓄積されているデータをバッファマネージャ37を介して取り出し、エラー訂正コードの付加などを行ない、光ディスク15への記録データを作成する。そして、エンコーダ25では、CPU40からの指示に基づいて、再生信号処理回路28からの同期信号に同期して、記録データをレーザコントロール回路24に出力する。
【0034】
前記レーザコントロール回路24では、エンコーダ25からの記録データに基づいて、光ピックアップ装置23の半導体レーザの出力を制御する。
【0035】
前記インターフェース38は、ホスト(例えばパーソナルコンピュータ)49との双方向の通信インターフェースであり、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)及びSCSI(Small Computer System Interface)等の標準インターフェースに準拠している。
【0036】
前記ROM39には、CPU40にて解読可能なコードで記述された後述する情報記録制御プログラムを含むプログラムが格納されている。前記フラッシュメモリ42は、不揮発性のメモリであり、CPU40からの書き込み及び読み出しが可能であるとともに、電源が切られても記録された内容は保持される。
【0037】
前記CPU40は、ROM39に格納されている上記プログラムに従って上記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータ等を一時的にRAM41に保存する。なお、光ディスク装置20に電源が投入されると、ROM39に格納されている上記プログラムは、CPU40のメインメモリ(図示省略)にロードされる。
【0038】
ここで、本実施形態で用いられる再生エラーテーブルについて説明する。一例として図3(A)に示されるように、再生エラーテーブルは、ベンダーコードと再生エラー情報(記録速度、再生エラー回数、再生エラー位置、記録禁止フラグ)とを含んで構成されている。ここでは、記録速度は、前述した標準倍速の倍数で示されている。また、記録禁止フラグが「1」の場合はその記録速度での記録が禁止されていることを意味し、記録禁止フラグが「0」の場合はその記録速度での記録が許可されていることを意味している。再生エラー位置は論理アドレス(Logical Block Address)で示されている。すなわち、例えばベンダーコード「AAA」の光ディスクに対して20倍速で記録した場合に、「3660」で示される論理アドレス位置に記録されたデータの再生エラーが10回あったこと、及びベンダーコード「AAA」の光ディスクに対して20倍速での記録は禁止されていることを示している。また、ベンダーコード「AAA」の光ディスクに対して16倍速で記録した場合に、「1E80」で示される論理アドレス位置に記録されたデータの再生エラーが9回あったこと、及びベンダーコード「AAA」の光ディスクに対して16倍速での記録は禁止されていないことを示している。この再生エラーテーブルは、フラッシュメモリ42に格納されている。
【0039】
次に、前述のようにして構成された光ディスク装置20を用いて、ホスト49からの書き込み要求に応じて、光ディスク15にデータを記録する場合について図4及び図5を用いて説明する。図4及び図5のフローチャートは、ホスト49から書き込み要求コマンドを受信した際に、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。
【0040】
通常、ホスト49からは書き込み要求コマンドに先立って、記録速度の指定コマンドが送信される。そこで、本実施形態では、すでにホスト49からの記録速度の指定コマンドを受信しているものとする。また、光ディスク15のベンダーコードは、光ディスク15が光ディスク装置20の所定位置に挿入された時、いわゆるロード時に検出され、RAM41に格納されているものとする。ここでは、光ディスク15の内周部に記録されているATIP情報からリードイン(Lead-in)領域の先頭アドレス(開始時間)を抽出し、予めROM39に格納されているリードイン領域の先頭アドレスとベンダーコードの対応テーブルに基づいてベンダーコードを検出する。なお、本実施形態では、一例として「AAA」というベンダーコードが検出されたものとする。
【0041】
図4のステップ401では、RAM41から光ディスク15のベンダーコード(ここでは「AAA」)を読み出す。
【0042】
ステップ403では、記録速度の指定コマンドから指定された記録速度(以下「指定記録速度」という)を抽出する。本実施形態では、一例としてホスト49から16倍速での記録が指定されたものとする。
【0043】
ステップ405では、フラッシュメモリ42から再生エラーテーブルを読み出すとともに、光ディスク15のベンダーコードをキーとして再生エラーテーブルを検索し、再生エラー情報を抽出する。
【0044】
ステップ407では、抽出した再生エラー情報の中に、指定記録速度での再生エラー情報があるか否かを判断する。ここでは、指定記録速度での再生エラー情報があるので、ステップ407での判断は肯定され、ステップ409に移行する。
【0045】
ステップ409では、再生エラー情報から指定記録速度での記録禁止フラグを抽出する。
【0046】
ステップ411では、記録禁止フラグが0であるか否かを判断する。ここでは、記録禁止フラグは0であるので、ステップ411での判断は肯定され、ステップ413に移行する。
【0047】
ステップ413では、書き込み要求コマンドから、書き込み先頭アドレスと書き込みセクタ数とを抽出し、記録予定領域の先頭アドレスと最終アドレスとを取得する。
【0048】
ステップ415では、再生エラー情報から指定記録速度での再生エラー発生位置を抽出する。なお、本実施形態では、指定記録速度が16倍速であるので、「1E80」という再生エラー発生位置が抽出される。
【0049】
ステップ417では、記録予定領域内に再生エラー発生位置が含まれるか否かを判断する。記録予定領域内に再生エラー発生位置が含まれる場合には、ステップ417での判断は肯定され、ホスト49に再生エラーを警告する情報を通知し、ステップ419に移行する。
【0050】
ステップ419では、再生エラー情報から指定記録速度での再生エラー発生回数を抽出する。なお、本実施形態では、指定記録速度が16倍速であるので、9回という再生エラー発生回数が抽出される。
【0051】
ステップ421では、再生エラー回数が所定の回数N(例えばN=10)を超えているか否かを判断する。再生エラー回数が所定の回数N以下であれば、ステップ421での判断は否定され、ステップ423に移行する。なお、所定の回数Nはホスト49から任意に設定、変更することが可能である。
【0052】
ステップ423では、書き込み要求コマンドから書き込み開始アドレスと書き込みデータとを抽出する。そして、指定記録速度で、指定された書き込み開始アドレスから書き込みデータを記録する。
【0053】
ここで、光ディスク装置20における記録時の処理動作について簡単に説明する。CPU40では、指定記録速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をモータドライバ27に出力するとともに、書き込み要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。再生信号処理回路28では、光ディスク15の回転が所定の線速度に達すると、光ピックアップ装置23からの出力信号に基づいてATIP情報及びサーボ信号を取得する。そして、ATIP情報はCPU40に出力され、サーボ信号はサーボコントローラ33に出力される。サーボコントローラ33では、再生信号処理回路28からのサーボ信号に基づいて、モータドライバ27を介して光ピックアップ装置23のフォーカシングアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータを駆動し、フォーカスずれ及びトラックずれを補正する。CPU40では、ホスト49からの書き込みデータをバッファマネージャ37を介してバッファRAM34に蓄積するとともに、バッファマネージャ37からバッファRAM34に蓄積されたデータ量が所定の値を超えたことの通知を受け取ると、エンコーダ25に記録データの作成を指示する。そして、再生信号処理回路28からのATIP情報に基づいて、指定された書き込み開始地点に光ピックアップ装置23が位置するように光ピックアップ装置23のシーク動作を指示する信号をモータドライバ27に出力する。CPU40では、ATIP情報に基づいて光ピックアップ装置23の位置が書き込み開始地点であると判断するとエンコーダ25に通知する。そして、エンコーダ25では、レーザコントロール回路24及び光ピックアップ23を介して、記録データを光ディスク15に記録する。なお、記録処理が終了するまで、再生信号処理回路28では光ピックアップ装置23からの出力信号に基づいてサーボ信号を検出し、サーボコントローラ33及びモータドライバ27を介してフォーカスずれ及びトラックずれを随時補正する。ホスト49からの書き込みデータの記録が終了すると記録処理を終了し、ステップ425に移行する。
【0054】
ステップ425では、再生エラーチェック処理を行う。ここで、再生エラーチェック処理の詳細について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0055】
図5のステップ501では、記録データの長さが所定の長さL(例えば、4秒、すなわち300セクタ)を超えているか否かを判断する。記録データの長さが所定の長さLを超えている場合には、ステップ501での判断は肯定され、ステップ503に移行する。なお、所定の長さLはホスト49から任意に設定、変更することが可能である。
【0056】
ステップ502では、再生領域を決定する。ここでは、一例として記録した領域の先頭アドレスから20セクタの領域及び記録した領域の最終アドレスを含む20セクタの領域、すなわち、先頭領域と終端領域の2つの領域を再生領域とする。なお、記録領域が300セクタを大きく超える場合には、さらに300セクタ毎に20セクタの再生領域を追加する。
【0057】
ステップ503では、上記の如くして決定された各再生領域に記録されているデータを光ディスク装置20における最高の再生速度で再生する。すなわち、光ディスク15が最高の再生速度で回転するようにモータドライバ27に指示するとともに、再生領域の先頭に光ピックアップ装置23が位置するように光ピックアップ装置23のシーク動作をモータドライバ27に指示する。さらに、再生信号処理回路28に記録データの再生エラーチェックを指示する。これにより、光ディスク15の線速度が安定すると、再生信号処理回路28では、RF信号検出回路28dにて光ピックアップ装置23からの出力信号に基づいてRF信号を検出するとともに、CDデコーダ28f及びCD−ROMデコーダ28hにてそれぞれエラー検出を行い、その結果をCPU40に通知する。その際、再生信号処理回路28では、再生エラーがあれば、その再生エラーが発生した論理アドレスについてもCPU40に通知する。
【0058】
ステップ505では、再生信号処理回路28からの通知に基づいて、再生エラーが有るか否かを判断する。再生エラーが有る場合には、ステップ505での判断は肯定され、ステップ507に移行する。
【0059】
ステップ507では、再生エラーテーブルに対して再生エラー情報を追加、又は再生エラー情報を更新し、フラッシュメモリ42に記録する。例えば、再生エラーの発生した論理アドレスが「1E80」であれば、図3(B)に示されるように、再生エラー回数をインクリメント(+1)する。勿論、再生エラーの発生した論理アドレスが「1E80」でなければ、新たに再生エラー情報が追加されることとなる。そして、再生エラーチェック処理を終了する。
【0060】
一方、ステップ505において、再生エラーがない場合には、ステップ505での判断は否定され、再生エラーチェック処理を終了する。また、ステップ501において、記録データの長さが所定の長さL以下の場合には、ステップ501での判断は否定され、再生エラーチェック処理を終了する。
【0061】
図4に戻り、再生エラーチェック処理が終了すると、ホスト49から書き込み要求コマンドを受信した際の処理を終了する。
【0062】
一方、図4のステップ421において、再生エラー回数が所定の回数Nを超えている場合には、ステップ421での判断は肯定され、ステップ427に移行する。
【0063】
ステップ427では、再生エラーテーブルにおける指定記録速度の記録禁止フラグに1をセットし、指定記録速度では記録できない旨をホスト49に通知する。そして、ホスト49から書き込み要求コマンドを受信した際の処理を終了する。
【0064】
また、ステップ417において、記録予定領域内に再生エラー発生位置が含まれない場合には、ステップ417での判断は否定され、ステップ423に移行する。
【0065】
さらに、ステップ411において、記録禁止フラグが1の場合には、ステップ411での判断は否定され、ステップ427に移行する。すなわち、記録は行われない。
【0066】
また、ステップ407において、指定記録速度での再生エラー情報がない場合には、ステップ407での判断は否定され、ステップ423に移行する。
【0067】
次に、ホスト49からの読み出し要求コマンドを受信した際の、光ディスク装置20の処理動作について簡単に説明する。CPU40では、ホスト49から読み出し要求コマンドを受信すると再生速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をモータドライバ27に出力するとともに、ホスト49から読み出し要求を受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。再生信号処理回路28では、光ディスク15の回転が所定の線速度に達すると、光ピックアップ装置23からの出力信号に基づいてATIP情報及びサーボ信号などを取得する。そして、ATIP情報はCPU40に出力され、サーボ信号はサーボコントローラ33に出力される。サーボコントローラ33では、再生信号処理回路28からのサーボ信号に基づいてモータドライバ27を介して光ピックアップ装置23のフォーカシングアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータを駆動し、フォーカスずれ及びトラックずれを補正する。CPU40では、ATIP情報に基づいて指定された読み込み開始地点に光ピックアップ装置23が位置するようにシーク動作を指示する信号をモータドライバ27に出力する。CPU40では、ATIP情報に基づいて光ピックアップ装置23の位置が読み込み開始地点であると判断すると、再生信号処理回路28に通知する。そして、再生信号処理回路28では、光ピックアップ装置23の出力信号に基づいてRF信号を検出し、誤り訂正処理等を行った後、バッファRAM34に蓄積する。バッファマネージャ37は、バッファRAM34に蓄積された再生データがセクタデータとして揃ったときに、インターフェース38を介してホスト49に送信する。なお、再生処理が終了するまで、再生信号処理回路28は、光ピックアップ装置23からの出力信号に基づいてサーボ信号を検出し、サーボコントローラ33及びモータドライバ27を介してフォーカスずれ及びトラックずれを随時補正する。
【0068】
以上の説明から明らかなように、本実施形態では、CPU40によって、識別情報取得手段、データ記録手段、再生手段、及び記録禁止手段が構成されている。
【0069】
また、本実施形態に係る光ディスク装置20では、CPU40によって行われる上記処理のうち、図4及び図5のフローチャートで示される処理が情報記録制御プログラムとしてROM39に格納されている。
【0070】
しかしながら、本発明がこれに限定されるものではないことは勿論である。すなわち、上記実施形態は一例に過ぎず、上記のCPU40によるプログラムに従う処理によって実現した構成各部の少なくとも一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全ての構成部分をハードウェアによって構成することとしても良い。
【0071】
以上説明したように、本実施形態に係る光ディスク装置によると、指定記録速度でデータを記録したのち、そのデータの長さによって決定される領域を再生し、再生エラーが発生した場合には、それ以降の指定記録速度での記録を禁止する。これによって、記録品質が悪いと予想される記録速度での記録が禁止されるために、光ディスクが無駄になることを防止することが可能となる。従って、情報の再生が不安定となる記録条件での情報記録媒体への記録を防止することが可能となる。
【0072】
また、本実施形態に係る光ディスク装置によると、記録したデータの長さが所定の値よりも大きい場合のみ、再生エラーのチェックを行っている。記録したデータの長さが小さい場合には再生エラーの発生頻度が小さいため、無駄な再生エラーのチェックが行われるのを防止することができる。
【0073】
さらに、本実施形態に係る光ディスク装置によると、ホスト49から書き込み要求コマンドを受信したとき、記録処理に先立って、フラッシュメモリ42に格納されている再生エラーテーブルを参照して光ディスク15に対して指定記録速度での再生エラーの発生回数を参照し、再生エラーの発生回数が所定の値を超えている場合には、記録を禁止している。すなわち、過去の経験から記録品質が悪いと予想される記録速度での記録を禁止するために、光ディスクを無駄にすることを防止することが可能となる。
【0074】
また、本実施形態に係る光ディスク装置によると、ホスト49から書き込み要求コマンドを受信したとき、記録処理に先立って、フラッシュメモリ42に格納されている再生エラーテーブルを参照して光ディスク15に対して指定記録速度での再生エラーが発生し易い位置を参照し、記録予定領域内に再生エラーの発生し易い位置が含まれる場合には、ホスト49に再生エラーを警告する情報を通知している。すなわち、過去の経験から再生エラーが発生し易いと予想される位置への記録を防止できるために、光ディスクを無駄にすることを防止できる。
【0075】
さらに、本実施形態に係る光ディスク装置によると、指定記録速度での記録が禁止された場合に、ホスト49に記録不可情報を通知する。これにより、ホスト49では、所定の記録品質を得るには指定記録速度の変更が必要であることを認識でき、指定記録速度を変更することによって光ディスクに高品質の記録を行うことが可能になる。
【0076】
なお、上記実施形態では、再生エラーテーブルが予めフラッシュROM42に格納されている場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。再生エラーテーブルがフラッシュROM42に格納されていない場合には、図4におけるステップ401,403,423、及び425の処理のみが行われる。そして、図5のステップ507で、新規に再生エラーテーブルが作成されることとなる。
【0077】
また、上記実施形態では、再生エラー回数の判定値Nがベンダーコードに関係なく一定の場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではなく、ベンダーコードによって異なる値を判定値としても良い。また、再生エラー位置によって異なる判定値を用いても良い。例えば所定のアドレスよりも内周側ではN1という判定値を用い、所定のアドレスよりも外周側ではN2という判定値を用いても良い。
【0078】
さらに、上記実施形態では、記憶手段としてフラッシュメモリが用いられる場合について説明したが、これに限定されるものではない。但し、電源が供給されなくとも、記憶内容が保持される不揮発性メモリであることが好ましい。
【0079】
なお、上記実施形態では、記録予定領域に再生エラー発生位置が含まれるか否かの判定処理を行っているが、この判定処理は必ずしも行わなくても良い。この場合には、図4でのステップ413〜ステップ417の処理は行われないこととなる。
【0080】
また、上記実施形態では、再生エラーの発生回数が所定の回数を超えるか否かの判定処理を行っているが、この判定処理は必ずしも行わなくても良い。この場合には、図4でのステップ419、ステップ421の処理は行われないこととなる。
【0081】
なお、上記実施形態の光ディスク装置では、情報記録制御プログラムは、ROM39内に記録されているが、他の情報記録媒体(CD−ROM、光磁気ディスク、MO等)に記録されていても良い。要するに、情報記録制御プログラムがCPU40のメインメモリにロードされれば良い。
【0082】
また、上記実施形態では、光ディスク15がCD−Rの場合について説明しているが、本発明がこれに限定されるものではなく、記録可能な情報記録媒体であれば良い。
【0083】
さらに、上記実施形態に係る光ディスク装置20は、ホストと同一の筐体内に配置される、いわゆる内蔵タイプであっても良いし、ホストとは別の筐体内に配置される、いわゆる外付けタイプであっても良い。
【0084】
なお、上記実施形態では、情報記録装置として光ディスク装置が用いられる場合について説明したが、これに限らず、情報記録の対象媒体として、記録可能な情報記録媒体を用いることができる情報記録装置であれば良い。勿論、再生と記録の両方が可能な情報記録再生装置を用いても良い。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る情報記録制御プログラム及び記録媒体によれば、情報記録装置の制御用コンピュータにて実行され、情報の再生が不安定となる記録条件での情報記録媒体への記録を防止することができるという効果がある。
【0086】
また、本発明に係る情報記録装置によれば、情報の再生が不安定となる記録条件での情報記録媒体への記録を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における再生信号処理回路の詳細構成を説明するためのブロック図である。
【図3】図3(A)及び図3(B)は、それぞれ本発明の実施形態に係る再生エラーテーブルを説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態に係る書き込み要求コマンドを受信した際の処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】図4のステップ425の詳細を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
15…光ディスク(情報記録媒体)、20…光ディスク装置(情報記録装置)、40…CPU(識別情報取得手段、データ記録手段、再生手段、記録禁止手段)、42…フラッシュメモリ(記憶手段)。
Claims (9)
- 情報記録の対象媒体として、スパイラル状又は同心円状の記録領域を有する情報記録媒体を用いる情報記録装置に用いられる情報記録制御プログラムであって、
前記情報記録媒体の識別情報を取得する手順と;
外部からの記録要求に応じて、指定された記録速度で前記情報記録媒体の記録領域にデータを記録する手順と;
前記記録の終了後に、前記記録されたデータの長さに基づいて、前記データが記録された記録領域内における再生領域を決定する手順と;
前記決定された再生領域に記録されているデータを最高速度で再生し、再生エラーの有無を判別する手順と;
再生エラーが有る場合に、前記識別情報を有する情報記録媒体に対する前記指定された記録速度でのデータの記録を禁止する手順と;を前記情報記録装置の制御用コンピュータに実行させる情報記録制御プログラム。 - 前記記録の終了後に、前記記録されたデータの長さが所定の長さを超えるか否かを判断する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させ、
その判断の結果として前記記録されたデータの長さが所定の長さを超える場合にのみ、前記再生領域を決定する手順では、前記再生領域を決定することを特徴とする請求項1に記載の情報記録制御プログラム。 - 再生エラーが有る場合に、その再生エラーに関する情報と前記指定された記録速度とを含むテーブルを作成する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録制御プログラム。
- 前記再生エラーに関する情報は、再生エラーの発生位置及び再生エラーの発生回数の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項3に記載の情報記録制御プログラム。
- 前記再生エラーに関する情報は、再生エラーの発生回数を含み、
外部からの記録要求を受信したとき、前記テーブルを参照し、指定された記録速度に対応する再生エラーの発生回数が所定の回数を超える場合に、記録を禁止する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項3又は4に記載の情報記録制御プログラム。 - 前記再生エラーに関する情報は、再生エラーの発生位置を含み、
外部からの記録要求を受信したとき、前記テーブルを参照し、指定された記録速度に対応する再生エラーの発生位置にデータが記録される場合に、再生エラーの発生を警告する情報を出力する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項3又は4に記載の情報記録制御プログラム。 - 記録が禁止された場合に、指定された記録速度での記録は不可能であることを示す記録不可情報を出力する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の情報記録制御プログラム。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の情報記録制御プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 情報記録の対象媒体として、スパイラル状又は同心円状の記録領域を有する情報記録媒体を用いる情報記録装置であって、
前記情報記録媒体の識別情報を取得する識別情報取得手段と;
外部装置からの記録要求に応じて、指定された記録速度で前記情報記録媒体の記録領域にデータを記録するデータ記録手段と;
前記データ記録手段での記録終了後に、前記データ記録手段で記録されたデータの長さに基づいて、前記データが記録された記録領域内における再生領域を決定し、その決定された再生領域に記録されているデータを最高の再生速度で再生する再生手段と;
前記再生手段からの再生信号に基づいて再生エラーの有無を判別し、その判別結果として再生エラーが有る場合に、前記識別情報を有する情報記録媒体に対する前記指定された記録速度での記録を禁止する記録禁止手段と;を備える情報記録装置。
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