JP4029891B2 - 内燃機関の停止・始動制御装置 - Google Patents

内燃機関の停止・始動制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関を所定の条件の成立によって自動的に停止し、また始動する制御装置に関するものである。
排ガスの低減および燃費の向上などの要請に基づいて、車両が一時的に停止してエンジンをアイドリングする場合には、できるだけエンジンを止めることが奨励されている。その場合のエンジンの停止およびその後の再始動は、運転者がメインスイッチあるいはイグニッションスイッチを人為的に操作しておこなうことになり、必ずしも充分には励行されない場合がある。そこで、この種の自動停止と再始動とを自動的におこなう制御が開発されており、これがいわゆるエコラン制御と称される制御である。
その一例が特許文献1に記載されている。この公報に記載された装置は、シフトレバーをDポジションなどの走行ポジションに設定して変速機の出力軸にトルクが現れる変速状態でエンジンを自動停止し、かつ自動的に始動するように構成されている。より具体的には、車速がゼロに近い所定値以下であること、フットブレーキが踏まれていること(ONであること)、アクセルペダルが戻されていること(アクセルOFFであること)などを停止条件とし、この停止条件が成立した場合に、エンジンに対する燃料の供給を停止する指令が出力される。その後、アクセルペダルが踏み込まれたり、あるいはブレーキペダルが戻されるなどの始動条件が成立した場合に、エンジンを再始動させる指令が出力される。
特開2001−88580号公報
この種のエコラン制御(あるいはDレンジエコラン制御)は、所定の目的地までの走行の過程で車両が停止信号などによって一時的に停止した場合にエンジンを停止させる制御であるから、停車後の再発進に対して遅れを生じることなくエンジンを再始動することが要求される。しかしながら、エンジンの停止制御の開始から再始動可能な状態になるまでには各種の制御が介在するので、従来の制御では、再始動の遅れが生じ、これがいわゆるもたつき感の原因となるなどの不都合があった。
すなわち、エンジンを停止させる場合、単に燃料の供給を停止したのでは、エンジンが慣性力で回転する間に圧縮圧力でトルクが発生し、その結果、振動が生じることがある。このような事態は、高圧の圧縮をおこなうディーゼルエンジンで生じやすい。したがって、エンジンの回転をスムースに停止するためには、吸気絞り弁やEGRバルブ(排ガスを吸気側に再循環させるためのバルブ)を閉じて吸気を絞り、気筒内への空気量を少なくして実圧縮比を低下させ、その後に燃料の供給を停止することになる。
また、燃料の供給を停止してもエンジンの回転は直ちに止まるわけではなく、慣性力で回転し続け、次第に回転数が低下して最終的に停止する。その後にエンジンを再始動するためには、エンジンを強制的に回転させるクランキングが必要である。これをギヤ式のスタータでおこなうとすれば、ギヤは回転を止めた状態で噛み合わせることができるので、スタータ側のギヤをエンジン側のギヤに噛み合わせるのに先立って、エンジンの停止を判定する必要がある。
その停止判定は、例えばクランク軸などの回転軸の回転によって得られるパルス信号などの電気信号に基づいておこなっているが、エンジンの回転が止まることによる信号の状態とエンジンの回転数が一時的に低下したことによる信号の状態との判別をおこなう必要があるために、信号の状態が所定の時間継続することによって、停止の判定をおこなうことになる。すなわち、エンジンの停止の判定には、誤判定を防止するためにある程度の時間が必要である。
こうして、エンジンの停止が判定された後に、スタータを動作させ、かつ燃料の噴射を再開するなどの始動制御を実行することになる。したがって、停止条件の成立の後、吸気を減じるなどのエンジン停止のための準備制御をおこない、かつ燃料の供給を停止してエンジン回転数が低下し、ついには停止するのを待ち、さらには停止判定のための時間が経過することによって、エンジンを再始動することになる。
従来では、ギヤ式スタータを使用した場合、そのギヤの噛み合いをスムースにおこなわせるために、上記のようにしてエンジンの停止判定の成立を待ってエンジンの再始動をおこなっている。そのため、エコラン制御でのエンジン停止条件が成立した直後に、アクセルペダルが踏み込まれるなどの再始動条件が成立した場合(再始動の要求があった場合)であっても、その再始動の条件の成立後、上述したいわゆる準備制御やエンジン停止判定のための時間の経過を待ってエンジンの始動制御を実行することになるから、エンジンの再始動の応答遅れが顕著になる。結局、従来では、再始動の応答性が必ずしも良好でなく、停止条件の設立の直後にエンジンの再始動の要求があった場合に、いわゆるもたつき感が顕著になるなどの可能性があった。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、自動停止した内燃機関の再始動応答性を向上させることのできる制御装置を提供することを目的とするものである。
この発明は、上記の目的を達成するために、内燃機関の停止条件が成立しても、内燃機関が完全に開始する以前の所定の状態の間に再始動要求があった場合には、内燃機関の停止制御を中止して、内燃機関を停止させることなく継続して動作させるように構成したことを特徴とするものである。より具体的には、請求項1の発明は、予め定めた停止条件が成立することにより内燃機関に対する燃料の供給を停止する制御を含む所定の停止制御を実行し、かつ予め定めた始動条件が成立することにより内燃機関に対する燃料の供給を再開する制御を含む始動制御を実行する内燃機関の停止・始動制御装置において、前記停止条件が成立して前記内燃機関に対する燃料の供給を停止した後でかつ前記内燃機関が停止する前に前記始動条件が成立した場合に、前記内燃機関の回転数が、前記燃料の供給の再開によって自立回転に復帰できる回転数か否かを判断する手段と、その手段によって、前記内燃機関の回転数が前記燃料の供給の再開によって自立回転に復帰できる回転数であることが判断された場合に前記停止制御を中止する停止制御中止手段とを備え、前記内燃機関の回転数が前記燃料の供給の再開によって自立回転に復帰できない回転数であることが前記手段で判断された場合には内燃機関の停止後にスタータを使用して前記内燃機関を再始動するように構成されていることを特徴とする制御装置である。
請求項2の発明は、請求項1において、前記停止制御中止手段が、前記燃料の供給の停止に先立って開度を減じた吸気側の流量調整弁の開度を増大させた後、燃料の供給を再開する制御を実行するように構成されていることを特徴とする制御装置である。
そして、請求項3の発明は、請求項2において、前記停止制御中止手段が、前記吸気側の流量調整弁の開度を予め定めた開度まで増大させた時点の内燃機関の回転数が予め定めた所定の回転数以上の場合に燃料の供給を再開するように構成されていることを特徴とする制御装置である。
請求項1の発明によれば、内燃機関を停止させる条件が成立した後、それに伴う制御が開始され、内燃機関に対する燃料の供給が停止されるが、その後の内燃機関が停止する前に内燃機関を始動させるための条件が成立した場合には、その時点の内燃機関の回転数が、燃料の供給再開によって自立回転に復帰できる回転数か否かが判断される。自立回転数に復帰できる回転数の場合には内燃機関を停止させるための停止制御が中止されるので、内燃機関が停止することなく回転を継続し、したがって始動条件の成立に対して時間的な遅れを特に生じることなく内燃機関が駆動状態になり、内燃機関を始動する制御の応答遅れやそれに起因するいわゆるもたつき感を回避することができ、その結果、停止条件の成立によって内燃機関の停止制御が開始された後であっても、始動条件の成立に伴って内燃機関を直ちに自立回転させる機会を増大することができる。また、始動条件が成立した時点における内燃機関の回転数が、燃料の供給の再開によって自立回転に復帰できない回転数であれば、内燃機関が停止した後にスタータによって内燃機関が再始動される。
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られるうえに、内燃機関の停止制御を中止した場合、既に停止されている燃料の供給を再開するのに先立って、吸気側の流量調整弁の開度が増大させられるため、内燃機関を確実もしくはスムースに自立回転させることができる。
そして、請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得られるうえに、停止制御の中止に伴って内燃機関に対する燃料の供給を再開する場合、それに先行して実行された吸気側の流量調整弁の開度の増大の時点の回転数が所定回転数以上であることを条件に、燃料の供給が再開されるため、停止制御中の内燃機関を確実に自立回転させることができる。
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。先ず、この発明で対象とする内燃機関について説明すると、この発明における内燃機関は、燃料や空気の供給およびその停止、あるいは点火のオン・オフなどによって自動停止および自動的な再始動の可能な内燃機関であり、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンあるいはガスを燃料としたエンジンなどがその例である。図11には、内燃機関(エンジン)1の例としてディーゼルエンジンを示してあり、ここに示す例は、燃料をシリンダ2,3,4,5の内部に直接噴射するいわゆる直噴式のエンジンであり、排気浄化のための排気再循環機構を備えている。
すなわち、各シリンダ2,3,4,5のそれぞれに、燃料を高圧で噴射するインジェクタ6,7,8,9が設けられており、これらのインジェクタ6,7,8,9が、燃料を高圧に加圧して供給するコモンレール10に接続されている。また、各シリンダ2,3,4,5にはそれぞれグロー11,12,13,14が設けられている。
各シリンダ2,3,4,5に吸気を分配して供給するインテークマニホールド15が、排気式過給機16におけるコンプレッサー17に接続されている。このコンプレッサー17からインテークマニホールド15に到る吸気管路に、加圧されて温度の上昇した吸気を冷却するインタークーラ18と、吸気量を制御する吸気絞り弁19とが介装されている。その吸気絞り弁19は、モータなどのアクチュエータ(図示せず)によって電気的に制御できるように構成されている。
他方、各シリンダ2,3,4,5の排気ポートに接続されたエキゾーストマニホールド20が、前記過給機16における排気タービン21に接続されている。さらにこの排気タービン21が、排気浄化触媒を備えた触媒コンバータ22に連通されている。
そして、各シリンダ2,3,4,5で発生した燃焼排ガスの一部をインテークマニホールド15に導く排気再循環管路23が設けられ、その排気再循環管路23には、排ガスを冷却するEGRクーラ24と、排ガスの流量を制御するEGRバルブ25とが、エキゾーストマニホールド20側からここに挙げた順に介装されている。このEGRバルブ25と前記吸気絞り弁19とがこの発明の吸気側の流量調整弁に相当している。
上記のエンジン1は、停車中でかつ制動操作されるなどの所定の条件が成立することにより、自動停止させられ、その後に制動操作が解除されるなどの停止条件が成立しなくなることにより、自動的に再始動されるいわゆるエコラン制御が可能なように構成されている。その制御のためのエンジン用電子制御装置(E−ECU)26と、エコラン用電子制御装置(ECO−ECU)27が設けられている。
これら電子制御装置26,27は、マイクロコンピュータを主体として構成されたものであって、エンジン用電子制御装置26は、入力されたデータに基づいて演算をおこない、エンジン1の動作状態を制御するように構成されている。具体的には、始動要求があった場合に図示しないスタータを駆動してそのギヤをエンジン1側のギヤに噛み合わせるとともにエンジン1をクランキングし、また、加減速の要求に基づいて燃料の噴射量を制御し、必要に応じてこれと併せて吸気絞り弁19やEGRバルブ25の開度を制御し、さらには加減速要求に基づいて過給機16による過給圧を制御するように構成されている。
エコラン用電子制御装置27は、入力されたデータに基づいて演算をおこなって、エンジン1の停止条件や始動条件の成立を判定し、その判定結果に基づいてエンジン用電子制御装置26に対してエンジン1の停止要求や始動要求を出力するようになっている。その停止条件は、例えば車速がゼロと判定され、かつブレーキ操作されていることが判定されることである。また始動条件は、ブレーキ操作が解除されるなど、停止条件の内容のいずれかが成立しなくなることである。エンジン用電子制御装置26は、これら停止要求や始動要求があった場合には、その要求に従ってエンジン1の停止もしくは始動の制御を実行し、またこれらの要求がない場合には、アクセル開度に代表される駆動要求量に応じてエンジン1の出力(より具体的には燃料噴射量)を制御するように構成されている。
これらの制御をおこなうために、電子制御装置26にアクセル開度センサ28およびクランク角度センサ29が接続されている。また、特には図示していないが、いずれかの電子制御装置26,27には、車速信号などの他の適宜の信号が入力されている。
そのクランク角度センサ29は、燃料の噴射をおこなうシリンダを決定するためにクランク角度を検出するセンサであり、図12に示すようにエンジン1の出力軸に取り付けられた角度プレート30と、その外周側の所定位置に配置されたピックアップ31とを備えている。その角度プレート30は、その外周縁に、所定角度(例えば10度)ごとに突起もしくは歯を形成した円盤状もしくは歯車状の部材である。これに対してピックアップ31は、いわゆる電磁ピックアップであって、角度プレート30の突起もしくは歯が接近した後、離れるごとに信号を出力するように構成されている。
なお、角度プレート30の外周に形成されている突起もしくは歯の一部が欠けており、その部分での信号が他の部分とは異なるようになっている。また特には図示しないが、クランク軸が2回転する間に1回転するカムシャフトなどの他の回転軸に、突起もしくは歯を1つだけ形成した円板が取り付けられ、その外周側に上記のピックアップ31と同様なピックアップが配置され、円板に形成されている単一の突起もしくは歯に感応して信号を出力するように構成されている。
そして、その単一の突起もしくは歯の位置が、所定のピストンの位置(上死点もしくは下死点)と関係づけられている。したがって前記角度プレート30および円板が回転することにより得られる信号もしくはその信号を波形整形したパルス信号に基づいて、各シリンダ2,3,4,5におけるピストンの位置を判別し、それに伴って燃料の噴射をおこなうべきシリンダ2,3,4,5を判別できるようになっている。なお、この種のクランク軸の角度位置やそれに基づく燃料を噴射するシリンダの判別をおこなう技術としては、例えば特開平11−62681号公報に記載されている技術を採用できる。
上記の各電子制御装置26,27を含むこの発明の制御装置によるいわゆるエコラン制御の下でのエンジン1の停止制御および再始動の制御について次に説明する。図1は、前記エコラン用電子制御装置27で実行される停止判定のためのフローチャートであって、所定の短い時間ごとに繰り返し実行される。このルーチンでは、先ず、エンジン1が回転しているか否かが判断される(ステップS1)。エンジン1が停止していることによりこのステップS1で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなくリターンする。
これとは反対にエンジン1が回転していることによりステップS1で肯定的に判断された場合には、エンジン1の停止条件が成立した否かが判定される(ステップS2)。この判定は、エンジン1が回転している状態で実行される判定であり、エンジン1が搭載されている車両の状況に応じて停止条件が成立する。例えば車速がゼロの判断が成立しており、かつブレーキペダルが踏み込まれるなどの制動操作が実行されるていることにより停止条件が成立する。
このステップS2で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなくリターンする。これに対してステップS2で肯定的に判断された場合には、エンジン停止要求をONにする(ステップS3)。すなわちエンジン1を自動的に停止させる停止要求が、エンジン用電子制御装置26に対して出力される。
図2は、そのエンジン停止要求に基づいてエンジン用電子制御装置26で実行されるエンジン停止要求制御の一例を示すフローチャートであって、所定の短い時間ごとに繰り返し実行される。このルーチンでは、先ず、エコラン用電子制御装置27からのエンジン停止要求があったか否かが判断される(ステップS11)。
エンジン1が既に停止していたり、あるいはアクセルペダルがある程度踏み込まれて走行していたりする場合は、前述した停止条件が成立していないので、このステップS11で否定的に判断される。その場合は、特に制御をおこなうことなくリターンする。これに対してステップS11で肯定的に判断された場合には、エンジン1が停止しているか否かが判断される(ステップS12)。
前述したようにエンジン1は、通常、アクセル開度などで代表される要求駆動量に応じて出力が制御されているから、前述した停止条件が成立していてステップS11で肯定的に判断された場合には、アクセルペダルが戻されていることにより、エンジン1はアイドリング状態にある。しかしながら、変速機(図示せず)のクラッチ操作のミスなどの何らかの要因でエンジン1がアイドリング状態からストールすることがある。ステップS12はこのような事態が生じているか否かを判断するためのものである。
このステップS12で肯定的に判断された場合には、最早、それ以上の停止のための制御をおこなう必要がないので、リターンする。これとは反対にステップS12で否定的に判断された場合、すなわちエンジン1がアイドリング状態にあって回転している場合には、エンジン1の停止制御における準備期間内か否かが判断される(ステップS13)。
エンジン1の停止条件の成立によってエンジン用電子制御装置26に対して停止要求があると、エンジン用電子制御装置26はいわゆるエコラン制御に基づくエンジン1の停止制御を実行する。この制御は、要は、燃料の供給を停止してエンジン1の回転を止める制御であって、不必要なアイドリングをおこなわないことにより、燃費を向上させる制御である。その場合、回転しているエンジン1に対する燃料の供給を急激に停止すると、吸気空気あるいはEGRによって高い圧縮力が生じてトルクや振動が発生することがある。このような事態は、ディーゼルエンジンで生じやすい。
そのため、エンジン1をスムースに停止させるために、先ず、吸気側の流量調整弁である吸気絞り弁19やEGRバルブ25の開度が減じられ、シリンダ2,3,4,5に吸入する空気量が減じられる。これらの吸気絞り弁19およびEGRバルブ25が全閉となるなどその開度が所定値以下になった後、エンジン1に対する燃料の供給(噴射)が停止される。その後、エンジン1が慣性力で回転し続けるものの、その回転数が次第に低下する。その場合、燃料の供給を停止した後にエンジン1が回転するとしても、吸気が絶たれているので、エンジン1の回転数がスムースに低下する。
エンジン1の回転数は、燃料の供給が停止された後に低下し、所定時間後に停止する。そのエンジン1の停止の判定は、前述したクランク角度センサ29などで検出することになる。その場合、外乱による誤判定を避けるために、パルス信号の更新状態を所定時間監視し、その所定時間の間に信号の変化がない場合にエンジン停止の判定をおこなう。
したがって停止要求に基づくエンジン1の停止の制御は、上記の吸気側の弁開度を絞った後に燃料の供給を停止するまでの準備期間、エンジン1の回転数が次第に低下して回転が止まるまでの期間、スタータのギヤをエンジン1側のギヤに噛み合わせるのに先立ってエンジン1の停止を判定するための期間、さらにはスタータによってクランキングすることに伴って自立回転に到るまでの期間の各期間が経過することにより完了する。
上記のステップS13の判断は、その判断の時点が上記の停止準備期間の途中の時点か否かの判断である。このステップS13で否定的に判断された場合には、リターンする。すなわち、ステップS13で否定的に判断されれば、エンジン1を自動停止させるための停止制御が進行していて、燃料の供給が既に停止され、それに伴ってエンジン回転数が低下し始めていることになる。この場合、停止制御をそのまま進行させるために、特に制御をおこなうことなくリターンする。
これに対してステップS13で肯定的に判断された場合には、停止制御を中止する要求があるか否かが判定される(ステップS14)。この停止制御の中止要求とは、停止制御によりエンジン1が停止する以前に、前述した停止条件が成立しなくなることにより、エコラン用電子制御装置27から出力される要求であり、要は、エンジン1の動作状態を、停止制御の開始直前の状態に戻すことを要求し、あるいは駆動要求量に応じた駆動状態に設定するものである。
停止制御の中止要求がないことになりステップS14で否定的に判断された場合には、停止制御を継続するために、特に制御をおこなうことなくリターンする。これとは反対に停止要求があることによりステップS14で肯定的に判断された場合には、エンジン停止要求がOFFとされる(ステップS15)。すなわち、エンジン1を自動停止させるための制御が中止される。
具体的には、この時点は、前述した停止準備期間中であって、吸気絞り弁19およびEGRバルブ25の開度が減じられている期間であるから、その開度が元の開度に増大させられる。したがって、停止制御の中止要求がブレーキOFFに起因するものであってアクセルペダルが戻されている場合には、エンジン1はアイドリング状態に戻される。また、アクセルペダルが踏み込まれていれば、アクセル開度に応じた燃料の噴射がおこなわれる。
したがって、この発明に係る上記の制御装置では、いわゆるエコラン制御によるエンジン1の停止条件が成立して停止制御が開始された後であっても、エンジン1の停止のための準備期間中、あるいは吸気が幾分は確保されている期間中、もしくは燃料の供給がおこなわれている期間中にエンジン1の始動条件が成立すると(停止条件が不成立になると)、エンジン1の停止制御が中止されてエンジン1を停止させることなく、自立回転する状態に復帰させる。すなわち、上述した準備期間やエンジン1が停止するまでの期間および停止の判定のための期間の経過を待たずに、エンジン1が自立回転状態となる。そのため、エンジン1の始動要求から実際にエンジン1が自立回転状態に到るまでの時間が短縮され、始動要求に対する制御応答性が向上する。
上述したように、停止条件が不成立となって始動要求があり、その始動要求の時点が前記準備期間を過ぎていた場合、停止制御がそのまま継続され、その結果、エンジン1は強制的に停止させられる。その状態で始動条件が成立しており、あるいは始動要求があれば、エンジン1が再始動させられる。その制御の一例を図3にフローチャートで示してある。
この図3に示すルーチンは、所定の短時間ごとにエンジン用電子制御装置26において繰り返し実行される。先ず、エンジン1が停止中か否かが判定される(ステップS21)。エンジン1が回転していることによりステップS21で否定的に判定された場合には、特に始動制御を実行する必要がないので、このルーチンから抜ける。これとは反対に停止中であることによりステップS21で肯定的に判断された場合には、始動条件が成立しているか否かが判定される(ステップS22)。この始動条件は、前述したように、制動操作が解除されるなど、エンジン1の停止条件におけるいずれかの要件が解消された状態であり、したがって前記停止要求が解消されることにより成立し、あるいはエコラン用電子制御装置27からの所定の信号が出力されて成立する。
このステップS22で否定的に判定された場合には、エンジン1を始動する必要がないので、特に制御をおこなうことなくリターンする。これとは反対にステップS22で肯定的に判定された場合には、エンジン1の始動制御が実行される(ステップS23)。これは、図示しないスタータによってエンジン1をクランキングすることを主たる内容とするものであり、これと併せて前記吸気絞り弁19およびEGRバルブ25の開度を増大させ、また燃料の噴射が再開される。すなわち、エンジン1を自立回転させるための制御である。したがってエンジン1が自立回転するまで(ステップS24で肯定的に判断されるまで)始動制御が継続され、エンジン1が自立回転してステップS24で始動の完了が判定されると、このルーチンを終了する。
上記の停止制御および始動制御をおこなった場合のタイムチャートを図4に示してある。車両が停止した後にエンジン1の停止条件が成立すると、これとほぼ同時のt1 時点に停止要求がONとなる。また、停止制御の中止(キャンセル)を有効にする信号が「有効状態」になる。この「有効状態」は停止準備期間ta の間、継続する。この停止準備期間ta とは、前述したように、エンジン1の回転をスムースに止めるために、吸気絞り弁19およびEGRバルブ25の開度を全閉程度まで低下するのに要する期間である。
その準備期間ta の間の所定のt2 時点に停止条件が不成立となって停止要求がOFFとなると、これと同時にキャンセル信号がONになる。その結果、閉じかけていた吸気絞り弁19およびEGRバルブ25が、全開方向に制御されてその開度が元の状態に増大させられ、また、燃料の供給が継続させられる。なお、準備期間ta の経過したt3 時点に、停止制御の中止(キャンセル)を有効にする信号が「無効状態」に戻される。
上記の停止条件の不成立が、アクセルペダルの踏み込みなどの駆動要求量の増大を伴わないものとすると、図4に太い実線で示すようにエンジン1の回転数がアイドル回転数に維持される。したがって、発進要求があれば、エンジン1はアイドリング状態から出力を増大させるから、始動要求に対する遅れが特には生じず、制御応答性が良好になる。
これに対して従来の制御では、一旦、停止条件が成立して停止制御を開始すると、その停止制御の完了を待ってエンジン1の再始動をおこなうから、上記の準備期間ta とその後の燃料の噴射停止に伴う回転数の低下および停止判定の期間tb が経過したt4 時点まで停止要求が維持される。そして、そのt4 時点から始動制御期間tc の間、始動制御が実行され、スタータによるエンジン1の始動および吸気の増大ならびに燃料の噴射がおこなわれる。
そのため、エンジン回転数は、細い実線で示してあるように、一旦停止した後、始動制御が完了するt5 時点までは低回転数状態になる。言い換えれば、たとえt2 時点に始動要求があっても、始動の完了はt5 時点まで遅延することになる。そして、このような始動の遅延が、いわゆるもたつき感となり、ドライバビリティあるいは乗り心地の悪化要因となる。
なお、上記の準備期間ta が経過した後に停止要求がOFFになった場合(図4の細い実線の場合)、上記の制御では、エンジン1が停止するまで停止制御が継続される。したがってエンジン回転数は細い実線で示してあるように、一旦、ゼロになった後、始動制御によって元の回転数まで増大させられる。
ところで上述した図1ないし図3に示す制御では、エンジン1の停止制御を中止することにより、エンジン1が自立回転状態に復帰することを前提としている。しかしながら、吸気絞り弁19およびEGRバルブ25の開度がほぼ全閉になった時点に停止制御が中止されるなど、停止制御の中止時期によっては、エンジン1の回転数が復帰せずにエンジンストールに到る可能性が皆無ではない。以下に述べる制御例は、このようにエンジンストール(エンスト)に対処するための制御を含んでいる。
図5に示すフローチャートは、前述した図1に示すフローチャートにおけるエンジン1の回転中の判定を、エンストの判定プロセスに変更したものであり、また図6に示すフローチャートは、前述した図2に示すフローチャートに停止制御の中止が実行されたことを指示するプロセスを追加したものである。先ず、図6について説明すると、ステップS15でエンジン停止要求がOFFとされた後、停止制御中止実行中フラグがONとされる(ステップS16)。
図5に示すフローチャートでは、停止条件の成立の判定をおこなうのに先立って、エンストの判定をおこなう。すなわち、上記の停止制御中止実行中フラグがONか否かが判断される(ステップS01)。このステップS01で否定的に判断された場合には、停止制御の中止が直前に実行されておらず、エンジン1が正常に回転していることになるので、ステップS1に進んで、停止条件の成立が判定される。
これに対してステップS01で肯定的に判断された場合には、停止制御の中止が直前に実行されたことになるので、予め設定したエンスト判定時間が経過したか否かが判断される(ステップS02)。このエンストの判断は、停止制御を中止した後のエンジン1の回転数に基づいて判断することになるので、その判断には所定の時間を要し、ステップS02ではその時間の経過を待つ。このステップS02で否定的に判断された場合には、ステップS2に進む。
これに対してエンスト判定時間が経過していることによりステップS02で肯定的に判断された場合には、エンストが生じているか否かが判断される(ステップS03)。エンジン停止制御を中止したのにも拘わらず、エンジン1を自立回転に復帰させることに失敗した場合、エンジン1が停止するので、このステップS03で肯定的に判断される。この場合は、停止制御中止実行中フラグをOFFにする(ステップS04)。
この場合、停止要求のOFFによってエンジン1はその時点の要求駆動量に応じて動作するように制御されるが、これに対してエンジン1が実際にはストールしているので、エンジン1の始動制御が実行される(ステップS05)。例えば、エンジン1は要求駆動量に応じた動作状態となるように、先ず、スタータによって回転させられて始動させられる。エンジン1が自立回転して始動の完了が判定されるまで(ステップS06で肯定的に判定されるまで)、始動制御が継続され、そのステップS06で肯定的に判定された後、リターンする。すなわち、通常の始動制御が実行されるので、停止制御の中止によってエンジン1を自立回転に復帰させることができなかった場合であっても、エンジン1を自立回転状態とすることができる。
なお、エンストしていないことによりステップS03で否定的に判断された場合には、停止制御の中止に伴う本来の状態が生じていることになるので、停止制御中止実行中フラグをOFFにした後(ステップS07)、ステップS2に進む。
ところで、上述した制御例では、停止制御の中止要求が、前記準備期間ta 内に発生した場合に、その時点で停止制御を中止し、エンジン1を継続的に回転させて元の動作状態に復帰させるように構成した。その準備期間ta は、停止条件の成立時点もしくは停止制御の開始時点からエンジン1に対する燃料の供給を停止するまでの期間である。この準備期間ta の終期は、燃料の噴射の停止によって規定でき、また判断することができる。しかしながら、この発明では、停止制御の中止をおこなう始動要求(停止制御の中止要求)の発生時期の末期が、燃料噴射の停止開始時点に正確に一致している必要はないのであり、前後に幾分ずれていても特には支障がない。したがって、停止制御開始後に始動要求があった場合の制御を、上述した図1ないし図3に示す制御に替えて、以下に示すように実行してもよい。
図7はその制御例を示すフローチャートであって、エンジン1の停止要求(ステップS31)があることにより、吸気絞り弁19およびEGRバルブ25を全閉に向けて作動する制御が開始される(ステップS32)。すなわちいわゆる準備制御が開始される。
ついで、エンジン1を停止させる停止制御の中止要求があると(ステップS33)、吸気絞り弁19およびEGRバルブ25の閉動作の開始(ステップS33の制御の開始)からの経過時間が予め定めた基準時間Tst以下か、あるいは吸気絞り開度が予め定めた基準開度Dst以下か否か(すなわち吸気絞り弁19の絞り量がDstより小さいか否か)、もしくは燃料噴射停止信号がOFFか(燃料噴射信号がONか)否かが判断される(ステップS34)。
その基準時間Tstは、吸気絞り弁19およびEGRバルブ25を全閉するまでに要する時間として実測した時間に基づいて定められた時間があって、その実測時間を大幅に下回ることがなく、また大幅に越えることのない時間、言い換えれば、前記実測時間にほぼ一致する時間である。また、前記基準開度Dstは、ほぼ全閉に相当する絞り量である。
そして、このステップS34で肯定的に判断された場合には、エンジン1の停止要求がOFFとされ、エンジン1の停止制御が中止される(ステップS35)。これは、前述した図2に示すステップS15と同様の制御であり、したがって停止制御途中のエンジン1が停止されることなく、元の動作状態に復帰させられる。すなわち、エンジン1が継続的に動作させられる。
これに対してステップS34で否定的に判断された場合には、エンジン1の停止制御がそのまま継続され、エンジン1が停止した後、その再始動の制御が実行される(ステップS36)。すなわち、エンジン1の停止の判定が成立した後、スタータを駆動してそのギヤをエンジン1側のギヤに噛合させ、その状態でスタータによってエンジン1を回転させるとともに、吸気絞り弁19およびEGRバルブ25を開き、かつ燃料の噴射を開始する。
停止制御中の始動要求の発生時期を上記のように判別しても、前述した図1ないし図3に示す制御と同様に、停止条件成立直後に始動要求があった場合に、遅れを特に生じさせることなく、エンジン1の出力を確保することができ、その結果、いわゆるもたつき感などの違和感を回避することができる。
上記の制御を実行した場合のタイムチャートを図8に、従来例と併せて示してある。図8において、t11時点にエンジン1の停止条件(停止要求)が成立すると、それに基づいて吸気絞り弁19およびEGRバルブ25が全閉に向けて制御される。その過程のt12時点に始動条件(始動要求)が成立すると、そのt12時点が、前記基準時間Tstの経過するt13時点より前であり、あるいは吸気絞り開度が前記基準開度Dstに達するt14時点より前であり、もしくは燃料噴射信号がONとなるt15時点より前の時点であるから、停止制御が直ちに中止される。すなわち、吸気絞り開度が元に戻され、あるいは要求駆動量に応じて吸気絞り弁19およびEGRバルブ25の開度が、図8に破線で示すように、増大させられる。その結果、エンジン回転数は、図8に破線で示すように、従前のままの回転数に維持され、あるいは駆動要求量に応じて増大させられる。
これに対して従来では、一旦開始した停止制御は、エンジン1が停止するまで継続していたので、図8に実線で示すように、燃料の供給を停止してエンジン回転数がゼロとなるt16時点、その後にエンジン1の停止判定が成立するt17時点、その後に吸気絞り開度が減じられて吸気絞り弁19およびEGRバルブ25の開度が所定開度のまで増大させられるt18時点を経過してスタータによる始動が実行される。そのため、停止条件の成立直後に始動要求があった場合であっても、エンジン1が始動されるのは上記のt18時点以降になるから、始動の応答遅れが顕著になり、いわゆるもたつき感が生じてしまう。
この発明の更に他の例について説明する。前述したようにこの発明で対象とする内燃機関は、始動するためにクランキングを必要とする。そのクランキングは、要は、燃料の燃焼によらずに内燃機関が回転する状態であり、したがってクランキングは、モータの一種であるスタータによって内燃機関を回転させることに限られないのであり、例えば慣性力で内燃機関が回転している状態も一種のクランキングと言い得る。そこで、この発明では、停止制御によって燃料の供給を停止した後であっても、エンジン1が慣性力で回転している状態で始動要求があった場合には、停止制御を中止してエンジン1を自立回転させるように制御することができる。
図9はその制御例を示すフローチャートであって、エンジン1の停止要求(ステップS41)があることにより、吸気絞り弁19およびEGRバルブ25を全閉に向けて作動する制御が開始される(ステップS42)。すなわちいわゆる準備制御が開始される。そして、吸気絞り弁19およびEGRバルブ25が全閉となることにより燃料の噴射が停止させられる(ステップS43)。
燃料の噴射を停止することによりエンジン1の回転数が次第に低下し、その回転数の低下過程であることが読み込まれる(ステップS44)。その過程で停止制御の中止要求(ステップS45)があると、その時点のエンジン回転数NEが、吸気および燃料の噴射をおこなうことにより自立回転に復帰可能なことを判断する第1基準回転数NEst1 以上か否かが判断される(ステップS46)。
このステップS46で肯定的に判断された場合には、吸気絞り弁19が全開に制御される(ステップS47)。その全開操作の過程においてエンジン回転数NEが更に低下するので、ステップS47の後に、吸気の絞り開度がエンジン1を自立回転に復帰させることの可能な絞り量がスモークの発生しない所定量Dne以下になっており、かつその時点のエンジン回転数NEが、燃料の噴射をおこなうことにより自立回転に復帰可能な第2基準回転数NEst2 (<NEst1 )以上か否かが判断される(ステップS48)。
このステップS48で肯定的に判断された場合には、燃料の噴射が開始される(ステップS49)。その結果、エンジン1は、慣性力によって回転している状態で、吸気が確保され、かつ燃料が供給され、しかもその回転数が燃料の燃焼を伴って自立回転するのに充分な回転数であるから、エンジン1の動作状態が自立回転する状態に復帰する。
その後、エンジン1の停止要求がOFFとされ、エンジン1の停止制御が中止される(ステップS50)。このステップS50の制御は、前述したステップS15およびステップS35の制御と同様である。
なお、始動要求が発生した時点のエンジン回転数NEが前記第1基準回転数NEst1 より低回転数であることによりステップS46で否定的に判断された場合、および吸気絞り弁19を全開に制御した際のエンジン回転数NEが前記第2基準回転数NEst2 より低回転数であることによりステップS48で否定的に判断された場合には、エンジン1の停止制御を継続してエンジン1を一旦停止させ、その後、スタータを使用して再始動する(ステップS51)。これは、従来の再始動制御と同様である。
上記の図9に示す制御をおこなった場合のタイムチャートを図10に示してある。車両が停止しているt21時点にエンジン1の停止条件が成立して停止要求が発生し、それに伴って吸気絞り開度(吸気側の流量調整弁の絞り量)が増大させられる。その後のt22時点に全閉となり、エンジン回転数が低下し始める。
エンジン回転数が前述した第1基準回転数NEst1 以上のt23時点にエンジン1の始動条件が成立して始動要求が発生すると、吸気絞り弁19およびEGRバルブ25が全開方向に制御されて吸気絞り開度が減じられる。その吸気絞り開度が前述した絞り量Dne以下に低下する程度まで吸気絞り弁19あるいはEGRバルブ25の開度が増大し、そのt24時点のエンジン回転数が前記第2基準回転数NEst2 以上であれば、燃料の噴射が再開され、その結果、エンジン1が自立回転状態に復帰する。
したがって始動要求が発生したt23時点の直後のt24時点もしくはそれより時間が僅か経過したt25時点にエンジン1が自立回転状態となるので、エンジン1の始動要求に対する応答遅れが回避される。その結果、いわゆるエコラン制御でのエンジン1の停止条件が成立した直後にエンジン1を始動する状況が生じても、いわゆるもたつき感を回避することができる。
これに対して従来の制御では、上記のt23時点に始動要求が生じても、エンジン1が停止してその判定が成立するt26時点の後にスタータによるエンジン1の始動が実行されるので、始動要求に対するエンジン1の始動が大きく遅れ、もたつき感が生じる。
ここで、上記の各具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、図2および図6に示すステップS15の機能的手段および図7に示すステップS35の機能的手段ならびに図9に示すステップS47,S49の機能的手段が、この発明の停止制御中止手段に相当する。
なお、この発明は上述した具体例に限定されない。したがって、この発明で対象とする内燃機関は、いわゆる直噴式のディーゼルエンジン以外のディーゼルエンジンあるいはガソリンエンジンあるいはガスを燃料とする内燃機関であってもよく、燃料の供給はインジェクタによらずキャブレターを使用した吸入式であってもよい。また、排気再循環装置を備えていない内燃機関を対象とすることができ、その場合、吸気絞り弁あるいはスロットルバルブがこの発明の吸気側の流量調整弁に相当する。
この発明の一例を説明するためのフローチャートであって、エンジンを停止させる停止要求を発生させるためのフローチャートである。 その停止要求に基づく停止制御中に始動要求が発生した場合の制御例を説明するためのフローチャートである。 そのエンジンの始動制御の一例を説明するためのフローチャートである。 図1ないし図4の制御を実行した場合のタイムチャートの一例を示す図である。 停止制御の中止に伴うエンストの確認をおこなうプロセスを加えた停止要求を発生させるためのフローチャートである。 停止制御の中止を実行したことを示すフラグの制御プロセスを加えた図2と同様のフローチャートである。 停止準備期間に置き換わる期間を判定するプロセスを含む停止制御中止判定のためのフローチャートである。 図7の制御を実行した場合のタイムチャートの一例を示す図である。 燃料の供給停止後に停止制御の中止をおこなう制御例を示すフローチャートである。 図9の制御を実行した場合のタイムチャートの一例を示す図である。 この発明で対象とする内燃機関の制御系統を模式的に示すブロック図である。 クランク角度センサの一例を示す模式図である。
符号の説明
1…エンジン、 26…エンジン用電子制御装置、 27…エコラン用電子制御装置。

Claims (3)

  1. 予め定めた停止条件が成立することにより内燃機関に対する燃料の供給を停止する制御を含む所定の停止制御を実行し、かつ予め定めた始動条件が成立することにより内燃機関に対する燃料の供給を再開する制御を含む始動制御を実行する内燃機関の停止・始動制御装置において、
    前記停止条件が成立して前記内燃機関に対する燃料の供給を停止した後でかつ前記内燃機関が停止する前に前記始動条件が成立した場合に、前記内燃機関の回転数が、前記燃料の供給の再開によって自立回転に復帰できる回転数か否かを判断する手段と、
    その手段によって、前記内燃機関の回転数が前記燃料の供給の再開によって自立回転に復帰できる回転数であることが判断された場合に前記停止制御を中止する停止制御中止手段とを備え、
    前記内燃機関の回転数が前記燃料の供給の再開によって自立回転に復帰できない回転数であることが前記手段で判断された場合には内燃機関の停止後にスタータを使用して前記内燃機関を再始動するように構成されていることを特徴とする内燃機関の停止・始動制御装置。
  2. 記停止制御中止手段は、前記燃料の供給の停止に先立って開度を減じた吸気側の流量調整弁の開度を増大させた後、燃料の供給を再開する制御を実行するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の停止・始動制御装置。
  3. 前記停止制御中止手段は、前記吸気側の流量調整弁の開度を予め定めた開度まで増大させた時点の内燃機関の回転数が予め定めた所定の回転数以上の場合に燃料の供給を再開するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の停止・始動制御装置。
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