JP4029765B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面波励起プラズマを利用したプラズマ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体製造プロセスでは、成膜、エッチング処理、アッシング処理等にプラズマ技術が多く利用されている。また、太陽電池、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の製造にもプラズマ技術が利用されている。最近ではパネルの大型化や大画面化に伴って、大面積のプラズマ処理技術が重要になってきている。このためには、大きく且つプラズマ密度が均一なプラズマ生成を必要とする。プラズマ密度が均一であれば、被処理物全面に均一な処理ができる。
【0003】
大型のプラズマを生成できるプラズマ処理装置としては、表面波励起プラズマ(SWP:Surface Wave Plasma)を利用する装置がある(例えば、特許文献1参照)。この装置は、導波管内を伝播するマイクロ波をスロットアンテナから誘電体窓(マイクロ波導入窓)に導き、誘電体窓の表面に生じた表面波によってプラズマ生成室内のプロセスガスを励起し、プラズマを生成するものである。表面波は誘電体窓の表面上を速やかに伝播するので、プラズマが拡がり易く、大型のプラズマ領域が容易に得られる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−348898号公報(第2頁、図1)
【0005】
この種のプラズマ処理装置では、気密容器内の圧力を0.1〜50Pa程度に保ちながらプラズマ処理が行われる。この減圧雰囲気を保持するために、誘電体窓の外周に近い場所で真空シールが施されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
誘電体窓の外周に近い場所で真空シールをする場合は、誘電体窓の中央部に最大応力が生じる。上記のように、大面積のプラズマを得るためには誘電体窓の面積を広くしなければならない。誘電体窓の面積を広くすると、最大応力は益々増大する。従って、誘電体窓の材料を高強度のものに代えるか、誘電体窓の厚さを増やす必要がある。
しかしながら、アルミナやジルコニア等の高強度誘電材料は、高価であり、加工が難しいという欠点がある。一方、誘電体窓を厚くするのは、自重や材料費が増えたり、プラズマによる熱衝撃に弱くなるので望ましくない。
本発明は、誘電体窓の厚さや材料費を増やすことなく大面積のプラズマを生成することができるプラズマ処理装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1のプラズマ処理装置は、気密容器内で表面波励起プラズマにより被処理物を処理するプラズマ処理装置において、底板にスロットアンテナが設けられたマイクロ波導波管と、底板に対向配置され、スロットアンテナを通してマイクロ波を取り出し、表面波を発生、伝播させるマイクロ波導入窓と、マイクロ波導入窓に並設され、表面波を伝播させる誘電体部材と、気密容器とマイクロ波導入窓との間の気密を保持するために底板の周囲を取り囲むように配置されたシール部材とを備え、誘電体部材は、板面内で分割されていることを特徴とする。
【0008】
(2)請求項2のプラズマ処理装置は、気密容器内で表面波励起プラズマにより被処理物を処理するプラズマ処理装置において、底板にスロットアンテナが設けられたマイクロ波導波管と、底板に対向配置され、スロットアンテナを通してマイクロ波を取り出し、表面波を発生、伝播させるマイクロ波導入窓と、マイクロ波導入窓に並設され、表面波を伝播させる誘電体部材と、気密容器とマイクロ波導入窓との間の気密を保持するために底板の周囲を取り囲むように配置されたシール部材とを備え、マイクロ波導入窓および誘電体部材の少なくとも一方は、板厚方向に分割されていることを特徴とする。
(3)請求項2のプラズマ処理装置において、マイクロ波導入窓は、少なくとも底板に接しているマイクロ波導入窓を除き、板面内で分割されていることが好ましく、誘電体部材は、板面内で分割されていることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるプラズマ処理装置について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態によるプラズマ処理装置を模式的に示す全体構成図である。(a)はマイクロ波の進行方向に直角な縦断面図、(b)はマイクロ波の進行方向に平行な部分縦断面図である。図2は、本実施の形態による誘電体板とその周辺部をチャンバー内側から見た図である。
【0010】
図1および図2に示すプラズマ処理装置は、マイクロ波導波管1、誘電体窓2、誘電体板3,4およびチャンバー10を備える。誘電体窓2に隣接して、誘電体板3,4が配置されている。誘電体窓2および誘電体板3,4は、石英、アルミナ、ジルコニア、パイレックスガラス(登録商標)、テフロン(登録商標)等の誘電性材料から加工される。
マイクロ波導波管1の底板1aには、マイクロ波Mを誘電体窓2へ導くスロットアンテナ5と6が形成されている。本実施の形態では、スロットアンテナ5は、マイクロ波Mの進行方向に延在する複数個の長穴である。スロットアンテナ6は、マイクロ波Mの進行方向とほぼ直角方向に延在する複数個の長穴である。
【0011】
不図示のマイクロ波出力部から発振された、例えば周波数2.45GHzのマイクロ波Mは、マイクロ波導波管1の内部を伝播し、定在波を形成する。マイクロ波Mは、スロットアンテナ5,6を通過して誘電体窓2に入射し、誘電体窓2に表面波Sが発生する。表面波Sは、誘電体板2のチャンバー10側の表面を伝播する。表面波Sは、隣接する誘電体板3,4へ伝播し、瞬時に誘電体窓2と誘電体板3,4の全面に拡がる。この表面波エネルギーは、チャンバー10内に導入されているプロセスガスを励起して、プラズマPを生成させる。表面波Sの伝播領域は、誘電体窓2と誘電体板3,4の総面積にほぼ等しいので、プラズマPの領域も誘電体窓2と誘電体板3,4の総面積にほぼ等しい。
【0012】
チャンバー10にはガス導入口8と真空排気口9が設けられている。ガス導入口8からO,SiH,H,N,SF,Cl,Ar,He等のプロセスガスが導入される。プロセスガスを導入しながら真空排気口9から排気することによって、チャンバー10内の圧力は通常、0.1〜50Pa程度に保持される。このような減圧雰囲気で、前述の表面波エネルギーによってプラズマPが生成する。図示されていないが、プラズマP中に被処理物を置くことによって、成膜、エッチング、アッシング等の処理が行われる。
【0013】
ここで、チャンバー10の気密の保持について説明する。チャンバー10は、容器本体11とフランジ12から成る。容器本体11とフランジ12は、いずれもステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等の非磁性金属製である。Oリング13は、容器本体11に形成された溝にはめ込まれ、容器本体11とフランジ12とが押し付けられる力により弾性変形し、容器本体11とフランジ12の間の気密を保持する。
【0014】
一方、図1に示すように、フランジ12は、マイクロ波Mを誘電体窓2へ導く必要上、マイクロ波導波管1の底板1aに当接する領域のみ欠けている。マイクロ波導波管1の底板1aと誘電体窓2とは直接接触している。従って、マイクロ波導波管1とフランジ12との隙間Gからチャンバー10内に侵入する空気を遮断しなければならない。また、スロットアンテナ5,6の開口部からチャンバー10内に侵入する空気をも遮断しなければならない。
【0015】
そのために、Oリング14によってフランジ12と誘電体窓2との間で気密が保たれている。Oリング14は、フランジ12に形成された溝にはめ込まれている。なお、Oリング溝は、誘電体窓2に形成することもできる。誘電体窓2は、ボルト15によってフランジ12に取り付けられている。Oリング14は、誘電体窓2がフランジ12に押し付けられる力により弾性変形し、誘電体窓2とフランジ12の間の気密を保持する。
結果として、シール部材であるOリング13と14とによりチャンバー10の気密が保たれる。
【0016】
図1(a)に示すように、誘電体板3,4は、誘電体窓2の左右にそれぞれ隣接して配置されている。誘電体板3,4は、気密の保持には関与しない。なお、図示されていないが、誘電体板3,4もボルト等によりフランジ12に取り付けられる。
【0017】
Oリング14は、誘電体窓2の外周付近でマイクロ波導波管1の底板1aを囲むように配置されている。このようにOリング14を配置することにより、隙間Gおよびスロットアンテナ5,6の開口部すべてがカバーされ、チャンバー10の気密が保たれる。
【0018】
また、マイクロ波導波管1の底板1aとフランジ12を一体化し、隙間Gが存在しない構成も実現可能である。この場合、誘電体窓2とフランジ12の間の気密を保持するOリング14は、少なくともスロットアンテナ5,6の開口部すべてを囲むように配置すればよい。この場合は、Oリング14が、底板1aの周囲を取り囲む面積を最小にする。
【0019】
誘電体窓2は、このOリング14の箇所で大気圧を支える。先にも述べたように、チャンバー10内の圧力は0.1〜50Pa程度であるから、誘電体窓2が受ける圧力差は1気圧とみなすことができる。
【0020】
ここで、図3を参照しながら、誘電体窓2にはどれほどの応力が生じるかを述べる。
図3は、大気圧により平板に生じる応力を説明するための模式図である。一般に、大気と真空との隔壁として用いられる平板30には、大気圧pの下では、等分布荷重pが作用している。平板の面積をa×b、板厚をtとすると、平板の中央部Oに最大応力が生じる。最大応力σは次式で表される。ここで、βはb/aで決まる定数であり、0.3<β<0.5である。
【数1】
Figure 0004029765
【0021】
式1を用いて、図2の誘電体窓2に生じる最大応力σ1を計算する。図2のように、略矩形状に配置されているOリング14において、マイクロ波Mの進行方向と直角な辺の長さをa1、進行方向と平行な辺の長さをb1とする。誘電体窓2のOリング14の寸法を、a1=0.18m、b1=1m、t=0.02mとすると、β=0.5である。a1=0.18mは、マイクロ波導波管1の幅109.2mmを基準として設定した寸法である。これらを式1に代入すると、σ1=40.5pとなる。
【0022】
次に、本実施の形態の誘電体窓2に生じる最大応力と比較するために、図4に示される従来の誘電体窓に生じる最大応力を計算する。
図4は、従来のプラズマ処理装置の誘電体窓とOリングの位置を示す模式図である。図4(a)は、マイクロ波の進行方向に直角な部分縦断面図であり、図1(a)に対応する。また、図4(b)は、下面図であり、図2に対応する。対応する図面では、同一部品には同一符号を付し、説明を省略する。
【0023】
誘電体窓21は、Oリング22の箇所で大気圧を支える。本実施の形態の誘電体窓2、誘電体板3,4の総面積と誘電体窓21の面積は同じとする。また、誘電体窓2、誘電体板3,4の厚みと誘電体窓21の厚みは同じとする。誘電体窓21のOリング22の寸法を、a2=1m、b1=1m、t=0.02mとすると、β=0.3である。これらを式1に代入すると、誘電体板21に生じる最大応力σ2=750pとなる。
【0024】
本実施の形態の誘電体窓2に生じる最大応力σ1と従来の誘電体板21に生じる最大応力σ2を比較すると、σ1はσ2の約1/18に過ぎない。言い換えれば、同一の等分布荷重を受けた場合、最大応力は板厚の自乗に反比例するから、誘電体窓2は誘電体窓21の約1/4の厚さでよいことになる。誘電体窓2は、Oリング14がマイクロ波導波管1の底板1aを取り囲む範囲を狭くすればそれに応じて小面積にすることができる。誘電体窓2の面積を小さくすることにより、その厚さや自重を減ずることができる。
なお、誘電体板3,4は、チャンバー10内にあり、大気に曝されていないので、大気圧による応力は生じない。
【0025】
誘電体窓2は、(1)マイクロ波の取り出し、(2)表面波の発生と伝播、および(3)気密の保持の3つの働きをする。一方、誘電体板3,4は、表面波の伝播のみを行う。このように、誘電体窓2に誘電体板3,4を追加した構成をとることにより、結果的に大面積の誘電体板と同じ機能が得られる。すなわち、大面積の表面波励起プラズマを生成することができる。
誘電体板3,4は、2枚に限らず、1枚でもよいし、3枚以上の枚数を順次並べてもよい。このようにして、誘電体板の面積を自由に選択できる。なお、誘電体板同士の隙間は、1mm程度以下であれば、表面波Sの伝播に悪影響を及ぼす恐れはない。
【0026】
また、誘電体板3,4は、誘電体窓2に対し、形状、厚さ、誘電率が異なるものでもよい。
図5は、誘電体窓と誘電体板の間で形状、厚さが異なるものを例示する模式図である。図5(a)は、誘電体窓2と誘電体板3,4とでは形状が異なり、3枚並べて全体としては円板を形成する構成である。また、図示されていないが、円板の周辺部を厚くした形状、いわゆるカップ状とすることもできる。
図5(b)は、誘電体窓2と誘電体板3,4を組み合わせた形状であり、3枚ともに矩形で同じであるが、板厚が異なる構成である。また、図示されていないが、誘電体窓2と誘電体板3を組み合わせた形状、いわゆるL字型とすることもできる。
もちろん、図5(a)と(b)の構成を組み合わせ、形状と板厚の両者が異なる構成でも使用できる。さらに、形状と板厚の相違に加えて、誘電体窓2と誘電体板3,4とで誘電率の異なるものも使用できる。
【0027】
このように、誘電体窓と誘電体板の間で形状、厚さおよび誘電率の異なるものが使用できるので、プラズマPの形を変えたり、プラズマ密度分布を調整することが容易にできる。
【0028】
(第2の実施の形態)
以下、第2の実施の形態について、図6〜9を参照して説明する。
図6は、本実施の形態によるプラズマ処理装置を模式的に示す全体構成図であり、図7は、本実施の形態による誘電体窓、誘電体板およびその周辺部をチャンバー内側から見た図である。図6および図7は、それぞれ図1および図2に対応する図であるので、同じ構成部品には同一符号を付し、主として相違点を説明する。
図8は、本実施の形態によるプラズマ処理装置における、誘電体窓と誘電体板の分割形状を示す斜視図である。
図9は、本実施の形態による誘電体板の取付け状態を説明するための部分断面図である。
【0029】
本実施の形態によるプラズマ処理装置では、図8に示す誘電体窓と誘電体板を用いている。
図8において、符号20は、誘電体窓と誘電体板をそれぞれ分割して組み合わせた分割構成体である。分割構成体20は、誘電体窓21、誘電体窓22、誘電体板23,24、誘電体下板25を有している。誘電体窓22は、誘電体窓22a〜22cに3分割され、誘電体板23,24は、それぞれ誘電体板23a〜23c、誘電体板24a〜24cに3分割されている。誘電体下板25も、25a〜25cに3分割され、誘電体窓22と接する領域には、スリット31a〜31c,32a〜32c,33a〜33cが形成されている。すなわち、分割構成体20は、第1の実施の形態の誘電体窓2と誘電体板3,4から成る構成を板厚方向および板面内で分割した構成である。
【0030】
図6および7において、3分割された誘電体窓22には2つの境界があり、それぞれスロットアンテナ6のほぼ直下に位置する。同様に、誘電体板23,24および誘電体下板25のそれぞれ2つの境界も、スロットアンテナ6のほぼ直下に位置する。
【0031】
誘電体下板25のスリットについては、図7は下から見た図であるから、左側にスリット31a〜31c、中央にスリット32a〜32c、右側にスリット33a〜33cが位置する。スリット31bと33bは、スロットアンテナ5のほぼ直下に位置する。
【0032】
スリット31a,32a,33aについて、位置関係と寸法を図7を参照して説明すると次の通りである。s1はマイクロ波導波管1の幅である。s2は、スリット31aと32aの距離であり、スリット32aと33aの距離でもある。s3は、マイクロ波導波管1の一方の側面とスリット31aの距離であり、他方の側面とスリット33aの距離でもある。s3は、5〜12mmの範囲である。スリット31a,32a,33aの長さと幅は、それぞれ70〜100mm、0.1〜1.0mmである。スリット31b,32b,33b、31c,32c、33cについても同様である。
【0033】
誘電体窓21は、マイクロ波Mを取り出すとともに、チャンバー10内の気密を保持する薄い1枚板である。誘電体窓2に相当する板厚は、誘電体窓21と誘電体窓22と誘電体下板25の板厚を合計したものである。誘電体窓2に並設される誘電体板3に相当する板厚は、誘電体板23と誘電体下板25の板厚を合計したものである。誘電体板4に相当する板厚は、誘電体板24と誘電体下板25の板厚を合計したものである。
【0034】
このように構成した第2の実施の形態のプラズマ処理装置における分割構成体20について、作用効果を説明する。
プラズマPの生成中、誘電体窓あるいは誘電体板は熱の影響を受ける。一つは、プラズマPからの輻射熱であり、もう一つは、誘電体の誘電率と誘電正接tanδに比例する誘電損失による自己発熱である。これらの熱により、誘電体窓あるいは誘電体板には内部応力が発生する。
【0035】
板厚方向に分割することによって、個々の誘電体窓あるいは誘電体板では、板厚方向に生じる温度勾配が小さくなるので、熱によって発生する内部応力を低減することができる。特に、プラズマPの高熱に曝される誘電体下板25に、薄い誘電体板を用いることにより、内部応力の低減効果が大きい。
【0036】
板面内で分割することによって、個々の誘電体窓あるいは誘電体板では、上述の輻射熱と自己発熱による熱膨張量が小さくなるとともに、隣接する誘電体窓同士あるいは隣接する誘電体板同士の境界面のわずかな隙間で熱膨張量を吸収することができ、内部応力を開放することができる。また、誘電体下板25に形成されたスリットも熱膨張量を吸収し、内部応力を開放することができる。
特に、スロットアンテナ6、5の近傍は温度上昇が大きいので、境界およびスリットをそれぞれスロットアンテナ6および5のほぼ直下に配置すると、内部応力を開放する効果が大きい。なお、マイクロ波導波管1の底板1aに直に接する誘電体窓21は、チャンバー10内の気密を保持する必要があるので、板面内で分割されていない。
【0037】
誘電損失による自己発熱を低減するためには、誘電率が小さい材料を用いることが望ましい。特に、プラズマPに直接曝される誘電体下板25の材料として、誘電率が比較的小さいものを用いると、低減効果が大きい。この場合、誘電体窓22、誘電体板23,24および誘電体窓2の材料は、誘電体下板25の材料と異なってもよい。
【0038】
本実施の形態により、大面積のプラズマを容易に生成できるとともに、熱の影響によって誘電体窓、誘電体板に生じる内部応力を低減でき、これらの破損を防止することができる。
【0039】
次に、図9を参照して、分割構成体20のプラズマ処理装置への取り付け方の一例を説明する。
誘電体板23は、ボルト16によりフランジ12にねじ止めされる。誘電体板23には、ザグリ穴16aが設けられている。ボルト16に誘電材料が使用されれば問題ないが、例えばステンレス鋼が使用されると表面波の伝播に支障をきたす恐れがある。この場合は、ザグリ穴16aとボルト16の隙間にテフロン等の誘電材料を介在させればよい。
【0040】
誘電体下板25は、ボルト17とピン18により、誘電体板23に吊り下げられる。ピン18は、ボルト17の径方向に貫通している。ボルト17とピン18は、誘電材料で作製される。ボルト17の先端部とピン18が誘電体下板25の下面から突出していると、表面波の伝播に支障をきたす恐れがある。これを回避するためには、誘電体下板25に凹部を設け、この凹部にボルト17の先端部とピン18を収容すればよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、大面積のプラズマを容易に生成するプラズマ処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るプラズマ処理装置を模式的に示す全体構成図である。(a)はマイクロ波の進行方向に直角な縦断面図、(b)はマイクロ波の進行方向に平行な部分縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るプラズマ処理装置の誘電体板とその周辺の構成を示すもので、チャンバー内側から見た図である。
【図3】等分布荷重により平板に生じる応力を説明するための模式図である。
【図4】従来のプラズマ処理装置の誘電体窓とOリングの位置を示す模式図である。(a)はマイクロ波の進行方向に直角な部分縦断面図、(b)はチャンバー側から見た図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るプラズマ処理装置において、誘電体窓と誘電体板の間で形状、厚さが異なるものを例示する模式図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るプラズマ処理装置を模式的に示す全体構成図である。(a)はマイクロ波の進行方向に直角な縦断面図、(b)はマイクロ波の進行方向に平行な部分縦断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るプラズマ処理装置の誘電体板とその周辺の構成を示すもので、チャンバー内側から見た図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態によるプラズマ処理装置における、誘電体窓と誘電体板の分割形状を示す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る誘電体板の取付け状態を説明するための部分断面図である。
【符号の説明】
1:マイクロ波導波管
2:誘電体窓(マイクロ波導入窓)
3,4:誘電体板(誘電体部材)
5、6:スロットアンテナ
10:チャンバー(気密容器)
11:容器本体
12:フランジ
13:Oリング
14:Oリング(シール部材)
20:分割構成体
M:マイクロ波
S:表面波
P:プラズマ

Claims (4)

  1. 気密容器内で表面波励起プラズマにより被処理物を処理するプラズマ処理装置において、
    底板にスロットアンテナが設けられたマイクロ波導波管と、
    前記底板に対向配置され、前記スロットアンテナを通してマイクロ波を取り出し、表面波を発生、伝播させるマイクロ波導入窓と、
    前記マイクロ波導入窓に並設され、前記表面波を伝播させる誘電体部材と、
    前記気密容器と前記マイクロ波導入窓との間の気密を保持するために前記底板の周囲を取り囲むように配置されたシール部材とを備え、
    前記誘電体部材は、板面内で分割されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 気密容器内で表面波励起プラズマにより被処理物を処理するプラズマ処理装置において、
    底板にスロットアンテナが設けられたマイクロ波導波管と、
    前記底板に対向配置され、前記スロットアンテナを通してマイクロ波を取り出し、表面波を発生、伝播させるマイクロ波導入窓と、
    前記マイクロ波導入窓に並設され、前記表面波を伝播させる誘電体部材と、
    前記気密容器と前記マイクロ波導入窓との間の気密を保持するために前記底板の周囲を取り囲むように配置されたシール部材とを備え、
    前記マイクロ波導入窓および誘電体部材の少なくとも一方は、板厚方向に分割されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 請求項のプラズマ処理装置において、
    前記マイクロ波導入窓は、少なくとも前記底板に接しているマイクロ波導入窓を除き、板面内で分割されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  4. 請求項のプラズマ処理装置において、
    前記誘電体部材は、板面内で分割されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
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