JP4029124B2 - 開閉体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル、工場などの建物の出入口や大きな部屋、通路、ホール空間あるいは地下街などの構造物などの開口部をシート状やスラット状のシャッターカーテンなどの遮蔽手段で仕切る開閉体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、床面積の大きいビル等の建物内部の通路やホール空間などには、火災発生時の延焼や煙の拡散を防止するために火災発生と同時に自動的に閉じるシート状又はスラット状の防火シャッターカーテンなどの遮蔽手段を用いて、柱、壁、床などと共に3次元的に囲まれた空間、すなわち防火区画を形成するように動作する開閉体装置が備え付けられている。
【0003】
図1及び図2は、このような防火区画を形成する防火シャッターカーテン装置の概略構成を示す図である。図1は防火シャッターカーテン装置の側面図、図2はその正面図である。防火シャッターカーテン装置は、基本的にブラケット11,12、巻取シャフト13、スラットカーテン14から構成される。防火シャッターカーテン装置はこれ以外にも、自動閉鎖装置などの構成部品を有するが、従来から知られているのでその詳細は省略する。ブラケット11,12は、両側の柱21と柱22との間の上階スラブ23側に形成されている梁24の側面(図2では前面側)に取り付けられている。巻取シャフト13は、ブラケット11,12間に回転可能に取り付けられている。スラットカーテン14は、巻取シャフト13に取り付けられており、巻き取り、繰り出しされるようになっている。天井25には、スラットカーテン14の出入口となるスリット状の開口部(まぐさ)26が設けられている。また、柱21,22の側面にはスラットカーテン14の案内となるガイドレール15,16が設けられている。スラットカーテン14は、ガイドレール15,16に沿ってまぐさ26を通過して上昇下降するようになっている。スラットカーテン14が巻取シャフト13に巻き取られている状態が通常の状態である。この状態ではスラットカーテン14の最下部の座板がまぐさ26に配置されている。火災が発生すると、防火シャッターカーテン装置は、煙センサ(又は熱センサ)27,28からの信号に対応してスラットカーテン14を自動的に下降させ、柱21,22、天井25、床スラブ20によって形成される空間を遮蔽閉鎖する。なお、図1では、ガイドレール16の図示は省略してあり、図2では、天井25は点線で図示してある。また、図1はスラットカーテン14の全閉状態を示し、図2は半閉状態を示す。
【0004】
上述のような構成の防火シャッターカーテン装置の間口に対する幅方向の長さは、通常5〜6[m]程度である。この幅方向の長さを大きくする場合には、巻取シャフト13の撓み剛性を考慮して、巻取シャフト13の直径を大きくしてやらなければならない。巻取シャフト13の直径を大きくすると、スラットカーテン14を巻き取った状態における全体の巻取直径が非常に大きくなり、上階スラブ23と天井25との間に防火シャッターカーテン装置を収納することができなくなるという事態が発生する。そこで、幅広の間口には複数の防火シャッターカーテン装置を並列的に設置し、巻取シャフト13の長さが大きくならないようにしていた。
【0005】
ところが、複数の防火シャッターカーテン装置を並列的に設置する場合には、スラットカーテンとスラットカーテンとの間に中柱となるガイドレールを設ける必要がある。このガイドレールを天井と床面との間に固定的に設けることは、売り場面積を狭めたり、通行の邪魔になるガイドレールのない方がより好ましい場合がある。そこで、この中柱を可動式にすることによって、通常時は中柱は存在しない状態となり、非常時にのみ天井部に収納されていた中柱がスラットカーテンの閉動作に応じて同時に繰り出されて設置されるように構成された開閉体装置が提案されている。このような中柱を可動式にした開閉体装置として、例えば、特許文献1及び特許文献2などに記載されたものがある。また、本願の出願人が先に出願した特願2001−109756号に記載されたものがある。
【特許文献1】
特開平10−102947号公報
【特許文献2】
特開平11−22343号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような中柱を回転移動式にした開閉装置は、通常は中柱を天井部等に収納しており、開口部に中柱が存在しないようになっているため、中柱によって通行が邪魔されたり、床面積が狭められたりといったことがないので、幅広い開口部に設置される開閉装置としては好ましいものである。ところが、上述のような開閉装置の場合、中柱が天井部等から回転移動して、中柱の先端部が床面と接することによって、中柱の設置が完了するようになっている。ところが、中柱を可動式にしているために、スラットカーテン14の出入口となるスリット状の開口部(まぐさ)とスラットカーテンである遮蔽手段との間に隙間が発生し、また、中柱が回転移動するので、その回転移動後に中柱上部と中柱取り付け部材であるブラケットとの間に隙間が発生し、このため気密性能を保持することができないおそれがある。
【0007】
本発明の目的は、中柱などの支持手段が可動式の場合において、遮蔽手段とまぐさ部等の出入口部との間の気密性を向上させることのできる開閉体装置を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、中柱などの支持手段が可動式の場合において、中柱取り付け部材と中柱上部との間の気密性を向上させることのできる開閉体装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る開閉体装置の第1の特徴は、繰り出されることによって開口部を仕切る遮蔽手段と、前記遮蔽手段と同様に繰り出され、繰り出し終了後は前記遮蔽手段の揺動を抑制する支持手段と、前記遮蔽手段を収納する収納手段と、前記遮蔽手段の出入口となる前記収納手段のスリット状の開口部であって、前記遮蔽手段のフラット面との間に形成される隙間を塞ぐ開口部塞ぎ手段とを備えたことにある。遮蔽手段は、ビル、住宅、工場、倉庫等の建物などの構造物における、出入口や窓部、あるいは内部の通路や空間などの開口部などを遮蔽するシャッターカーテンなどの遮蔽部材で構成され、火災発生時や閉店時などのように開口部を仕切るために繰り出される。遮蔽手段が防火シャッターカーテンの場合には、建物上部に設けられ、まぐさなどを通過してその防火シャッターカーテンが下降してくる。これ以外にも遮蔽手段が横引き方式で繰り出されたり、上昇方式で繰り出されたりすることもある。このように遮蔽手段が繰り出されることによって、開口部を閉鎖したり、内部空間を仕切ったりする。開口部が大きい場合には、一つの遮蔽手段でその開口部を遮蔽することが困難な場合が多いので、複数の遮蔽手段を連結または併設することによって大きな開口部を遮蔽することがある。このときにおいては、遮蔽手段と遮蔽手段との間には、その開口部を区切ってそれぞれの遮蔽手段の揺動を抑制する支持手段が設けられると都合がよい。支持手段は、例えば開口部上方である天井部などに収納してあり、遮蔽手段の繰り出し動作に連動して繰り出され、その開口部を区切り、繰り出し終了後はこの遮蔽手段を前後両面から挟むようにして床面等の当接面に接触し、遮蔽手段の前後左右への揺動を抑制する働きがある。なお、遮蔽手段とは連動しないで独立に繰り出される場合もある。この支持手段は1本の支持部材で構成される場合もあれば、2本以上の支持部材が折り畳まれて構成される場合などがある。そして、遮蔽手段と支持部材とを連動させる場合、遮蔽手段が繰り出されると、それに連動して支持部材は遮蔽手段と実質的に干渉することなく遮蔽手段を通過させるように支持手段も繰り出され、繰り出し動作が終了すると支持手段は床面等の当接面に接触し、前後左右に揺動しないような例えば中柱として機能するようになっている。本明細書中で、床面と表現した場合には、床以外の窓等の枠や地面等をも含む概念であり、横引き方式の場合には、側面の壁や柱が床面(当接部や当接面)に相当し、上昇方式の場合には、最上部の天井が床面(当接部や当接面)に相当することを意味する。このような開閉体装置を例えば防火防煙設備として利用する場合、繰り出し設置後にまぐさと遮蔽手段との間に形成される隙間を塞ぎ、気密性を高める必要があるが、支持手段がまぐさ等を通過して繰り出される関係上、まぐさと遮蔽手段との間の隙間を塞ぐのは困難を伴う。そこで、この発明では、遮蔽手段の出入口となる収納手段のスリット状の開口部であって、遮蔽手段のフラット面との間に形成される隙間を塞ぐ開口部塞ぎ手段を備えることによって、その気密性能を向上させ、このような支持手段を防火防煙設備等として利用することができるようにした。収納手段に遮蔽手段のみが収納され、支持手段は収納されない場合には、遮蔽手段の出入口は遮蔽手段を通過することができる程度の幅の開口となるので、そこに形成される隙間であれば、この開口部塞ぎ手段を用いて容易に塞ぐことができる。なお、通常用いられている中柱という言葉は、壁や柱などに固定された固定レールの中間に設けられるガイドレールなどを意味するものであるが、この発明における中柱とは、繰り出し終了後の可動式ガイドレールが壁や柱などに密着して、通常の固定レールと同じような働きをするものも含む概念である。従って、壁や柱などに予め固定レールが設置されていない状態で、そこに可動式ガイドレールが繰り出されて固定レールと同様の働きをするレールが設置された場合には、そこに中柱が設置されたのと同じことを意味する。
【0010】
この発明に係る開閉体装置の第2の特徴は、繰り出されることによって躯体の開口部を仕切る遮蔽手段と、前記遮蔽手段と同様に繰り出され、繰り出し終了後は前記遮蔽手段の揺動を抑制する支持手段と、前記支持手段を前記躯体に固定するブラケット手段と、前記支持手段の繰り出し動作終了後に前記支持手段の上部と前記ブラケット手段との間に形成される隙間を塞ぐブラケット隙間塞ぎ手段とを備えたことにある。支持手段は、繰り出し動作前と繰り出し動作終了後では、支持手段とこれを躯体に固定するブラケット手段との間の相対的な位置関係が異なり、特に繰り出し動作終了後は、支持手段とブラケット手段との間に隙間が形成されるので、好ましくない。そこで、この発明では、支持手段の繰り出し動作終了後に支持手段の上部とブラケット手段との間に形成される隙間を塞ぐブラケット隙間塞ぎ手段を設けるようにした。これによって、繰り出し動作終了後の気密性能を向上させ、このような支持手段を例えば防火防煙設備として利用することができるようにした。
【0011】
この発明に係る開閉体装置の第3の特徴は、前記第2の特徴に記載の開閉体装置において、前記遮蔽手段を収納する収納手段と、前記遮蔽手段の出入口となる前記収納手段のスリット状の開口部であって、前記遮蔽手段のフラット面との間に形成される隙間を塞ぐ開口部塞ぎ手段とを備えたことにある。これは、請求項2のブラケット隙間塞ぎ手段に加えて請求項1の開口部塞ぎ手段を設けたものである。これによって、遮蔽手段や支持手段を躯体に取り付けた場合の気密性能をさらに高めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る開閉体装置の一実施の形態である防火シャッターカーテン装置について説明する。図3は本発明に係る防火シャッターカーテン装置の概略を示す図であり、遮蔽手段としてのシャッターカーテンの閉動作途中の状態を示す正面図であり、図4はそのシャッターカーテンの全閉状態を示す正面図である。この防火シャッターカーテン装置は、支持手段であるガイドレールがほぼ中央付近で折れ曲がって、両側面が互いに略密着するような、いわゆる折り畳まれた状態で天井に収納され、シャッターカーテンの下降動作に連動して、図3に示すような点線のような態様で順次下降して繰り出され、最終的には図4に示すようなガイドレールを構成する。
【0013】
この防火シャッターカーテン装置は、従来のものと同様に建物上方の梁の側面に並べられて設けられている。一つの防火シャッターカーテン装置は、ブラケット11A,12A、巻取シャフト13A、シャッターカーテンを構成するスラットカーテン14A及び可動式のガイドレール15A,16A,17A,18Aから構成される。もう一つの防火シャッターカーテン装置は、ブラケット11B,12B、巻取シャフト13B、スラットカーテン14B及び可動式のガイドレール15B,16B、固定式のガイドレール17Bから構成される。また、防火シャッターカーテン自体に、避難等のために通過可能な扉やスリットが設けられている場合もある。なお、防火シャッターカーテン装置はこれ以外にも感知器等からの火災発生信号を受けてスラットカーテン14A,14Bの下降を阻止しているブレーキ等を解放してスラットカーテン14A,14Bを自重にて下降させ開口部を閉鎖させるための自動閉鎖装置などを有する場合があるがここでは省略してある。ここで、ガイドレール17Bは、スラットカーテン14Bの移動をガイドするレールとして機能するが、ガイドレール15A,16A,17A,18Aは、スラットカーテン14A,14Bの移動をガイドするというよりも、スラットカーテン14A,14Bの移動に連動して繰り出され、繰り出された後はスラットカーテン14A,14Bの揺動を抑制して支持する働きをするものであり、通常の固定式ガイドレールとしての機能すべてを必ずしも有しているものではないが、本明細書中では、説明の便宜上、ガイドレールまたは可動式ガイドレールと呼ぶことにする。
【0014】
ブラケット11A,12A,11B,12Bは、両側の柱21と柱22との間の梁24の側面に取り付けられている。巻取シャフト13Aは、ブラケット11A,12A間に、巻取シャフト13Bは、ブラケット11B,12B間に、それぞれ回転可能に取り付けられている。スラットカーテン14A,14Bは、この巻取シャフト13A,13Bにそれぞれ取り付けられており、巻き取り、繰り出しされるようになっている。なお、図3及び図4では、巻取シャフト13A,13Bにスラットカーテン14A,14Bが単純に巻き取られる場合を図示しているが、図5に示すように、中間ドラム軸53を介して巻取シャフト51がスラットカーテン14Aを巻き取るような構成になっていてもよい。開閉機52は、一旦閉動作したスラットカーテン14Aを巻取シャフト51を回転駆動させて、巻き取るものである。開閉機52に代えて手動で巻き取る機構が設けられていてもよい。
【0015】
可動式のガイドレール15A,16Aと、ガイドレール17A,18Aと、ガイドレール15B,16Bは同じ構成をしている。各ガイドレール15A,16A,17A,18A,15B,16Bはそれぞれ対向する端部が軸を中心に回転可能に連結されている。すなわち、ガイドレール15A,16A、ガイドレール17A,18A、ガイドレール15B,16Bは共にリンク構造によって連結されている。スラットカーテン14A及びスラットカーテン14Bが巻取シャフト13A,13Bに巻き取られ、建物の上部に収納されている場合にはガイドレール15A,16A、ガイドレール17A,18A、ガイドレール15B,16Bは、リンク部で折れ曲がり折り畳まれた状態となって建物上部に収納される。そして、スラットカーテン14A,14Bが下降すると、それに連動してそれぞれ2本のガイドレール15A,16A、ガイドレール17A,18A、ガイドレール15B,16Bが成す交差角度が徐々に大きくなりながら下降していく。スラットカーテン14A,14Bの下降が終了すると2本のガイドレール15A,16A、ガイドレール17A,18A、ガイドレール15B,16Bは図4に示すようにほぼ直線状になる。なお、図3及び図4には図示してないが、ガイドレール15A,16A、ガイドレール17A,18A、ガイドレール15B,16Bは、スラットカーテン14A,14Bを開口面に垂直な方向のスラットカーテン14A,14Bの一方面側と他方面側である前後から挟み込み、スラットカーテン14A,14Bと干渉しないかまたは干渉しても支障のない程度にして通過させることができるような構造となっている。また、収納時にはガイドレール15A,16A、ガイドレール17A,18A、ガイドレール15B,16Bは、その側面が略密着して折り畳み込まれるので、図4に示す図面に向かって左側の防火シャッターカーテン装置の場合(すなわち、シャッターカーテン両側のガイドレールが共にリンク部を有する可動式ガイドレールになっている防火シャッターカーテン装置)は、全体的な横方向長さは2本分のガイドレールを収納することができる長さであればよい。また、図面に向かって右側の防火シャッターカーテン装置の場合(すなわち、シャッターカーテンの片側のみのガイドレールがリンク部を有する可動式ガイドレールになっており、他方側のガイドレールは通常の固定式ガイドレールになっている防火シャッターカーテン装置)は、全体的な横方向長さは1本分のガイドレールを収納することができる長さであればよい。従って、図面に向かって右側の防火シャッターカーテン装置のように、縦長の開口部に対して設置することが可能となり、開口部の形状に制約されることが少なくなる。
【0016】
図3及び図4では、柱21,22、天井25、スラットカーテン14A,14B、スラブ20によって防火区画が形成されるので、避難用の防火戸19が防火シャッターカーテン装置のガイドレール15A,16Aに接して設けられている。防火戸19は、柱21とガイドレール15A,16Aと天井25とによって形成される空間に設けられる。防火戸には、建物の構造に応じた常時閉鎖式と常時開放式とがある。この実施の形態に示されている防火戸19は常時開放式のものであり、通常は柱21などの側面に防火戸が収納されており、スラットカーテン14A,14Bの閉動作及びガイドレール15A,16Aの繰り出し動作に連動して閉鎖されるように構成されている。常時開放式の防火戸の場合には、閉鎖した防火戸に別途設けられた潜り戸によって避難通路が確保されるようになっている。常時閉鎖式の防火戸の場合は、その防火区画から外側に、つまり避難方向に防火戸が開き、ドアチェック等により自動的に閉鎖するようになっている。従って、常時閉鎖式の防火戸の場合には、ガイドレール15A,16Aはガイドレール17Bのような固定式のものが設けられる。この実施の形態に使用される防火戸としては、建物の構造に応じて、常時閉鎖式でも常時開放式でもいずれの防火戸でもよい。また、防火シャッターカーテンがシート状の場合には、そこに避難通路用の開口(スリット等)が設けられることもある。
【0017】
防火戸19の側面にはガイドレール15A,16Aに当接するための当て板が設けられている。スラットカーテン14A,14B及びガイドレール15A,16A,17A,18A,15B,16Bは、まぐさを通過して上昇下降するようになっている。スラットカーテン14A,14Bが巻取シャフト13A,13Bにそれぞれ巻き取られて、ガイドレール15A,16A,17A,18A,15B,16Bが折り畳まれて天井に収納された状態が通常の状態である。この状態ではスラットカーテン14A,14Bの最下部の座板がガイドレール15A,17A,17Bの側面に略密着している。ガイドレール16A,18A,16Bの上端部は、梁24に設けられたブラケット11A,12A,11Bに回転自在に連結されており、ガイドレール15A,17A,15Bの下端部は、スラットカーテン14A,14Bの先端部に連結されている。なお、ガイドレール16A,18A,16Bの上端部は、建物の梁の側面に直接設けてもよいし、ブラケット以外の部材を介して取り付けてもよい。火災が発生すると、防火シャッターカーテン装置は、図示していない煙センサ(又は熱センサ)などの感知器からの信号に対応してスラットカーテン14A,14B及びガイドレール15A,16A,17A,18A,15B,16Bの下降を阻止しているブレーキ等を解放することによっり自動的に自重にて下降させ、柱21,22、天井25、スラブ20によって形成される開口部を閉鎖する。
【0018】
次に、図3及び図4に示した折り畳み形のガイドレールの詳細について説明する。図6及び図7は、折り畳み形ガイドレールとスラットカーテンとの接続部の詳細構成を示す図であり、図6は、図4のガイドレール17Aを右方向から見た図であり、図7は図6のA−A線の断面図である。図6では、スラットカーテン14Aの図示は省略してある。ガイドレール17Aは、所定板厚のコの字形の長尺鉄板を重ね合わせることによって形成された長方形の空洞を有する2本のレール本体61,62によって構成される。なお、図における線61A,61Bは、長尺鉄板の重ね合わせられた部分の接続端部を示す線である。軸63はレール本体61,62の側面に設けられた開口部を貫通するように設けられている。軸63の両側は、平ワッシャー64A,64B及びC形止め輪65A,65Bによってレール本体61,62に回転自在に固定されている。レール本体61,62間の軸63には、凸形状をしたカラー66A,66Bが挿入され、ネジ67A,67Bによって下側面から軸63に対してネジ等の固定具にて固定されている。
【0019】
固定プレート68は、この二つのカラー66A,66Bの両円板部の底面に接して自在に移動するように設けられており、その下側先端部が床69に埋設された落し受けラック70に噛み合うようなギア形状をしている。固定プレート68の上端部右側はスラットカーテン14Aの左側端部にネジ等の固定具にて固定されている。固定プレート68の内部には、横方向の長さがカラー66A,66Bの円板部形状の直径よりも小さく、下側に向かって片側にテーパー部を有し、下底辺の長さが軸63の直径とほぼ同じ程度であり、上底辺の長さがそれよりも十分に大きくなっており、長方形の一角が所定の角度の直線によって削り取られたような変形五角形をした開口部68Aを有する。軸63はこの開口部68A内を自由に移動可能である。図6及び図7は、スラットカーテン14Aが降下終了した状態を示しているので、軸63と開口部68Aの内側縁であるテーパー部とは接触していないが、スラットカーテン14Aが閉動作中と開動作中の所定区間では、軸63と開口部68Aの内側縁とが互いに接触するようになっている。すなわち、スラットカーテン14Aの上昇に伴って開口部68Aの内側縁の下底辺部が接触し、それによってガイドレール17Aが上昇するようになっている。
【0020】
図8及び図9は、折り畳み形のガイドレールの折り畳み部分の詳細構成を示す図であり、図8は、図4のガイドレール17Aを正面方向から見た図であり、図9は図8を右方向から見た図である。ガイドレール17Aの折り畳み部分はリンク機構をしており、円弧状の半円部が歯車形状をした歯車部である4枚のギアプレート81A,81B,82A,82Bと、両端がこのギアプレートの半円部の半径とほぼ同程度の半円形によって形成されたジョイントプレート83A,83Bとによって構成されている。ギアプレート81A,81B,82A,82Bは、レール本体61,62の内側にその側面が接するようにボルトなどの固定手段によって固定されている。ギアプレート81A,81B,82A,82Bの下側端部は直方体形状の連結部材87A,87Bを介してボルトなどの固定手段によって固定されている。ジョイントプレート83A,83Bには、半円形の中心付近に回転軸(リンク軸)84A,84Bの挿入される開口部85A,85Bを備える。回転軸(リンク軸)84A,84Bの端部は、平ワッシャー88A,88B及びC形止め輪89A,89Bによってレール本体61,62に回転自在に固定されている。なお、開口部85A,85Bは図9では点線で図示されている。ジョイントプレート83A,83Bの他方の開口部86A,86Bにはガイドレール18A側の回転軸(リンク軸)94A,94Bが挿入される。スラットカーテン14Aの下端にはスラットカーテン14Aの厚みよりも幅広の座板14Cが存在する。従って、スラットカーテン14A及びガイドレール17Aの上昇時に座板14Cがレール本体61,62間を通過できるだけの間隙を備えていなければならない。座板14Cが床69に接した場合には、レール本体61,62間の間隙を塞ぐ必要があるので、座板14Cの通過時にはガイドレール17A内に収納されるような塞ぎ板71A,71Bがバネ付き蝶番72A,72B,73A,73Bによってレール本体61,62の対向面側に取り付けられている。塞ぎ板71A,72Bは、ガイドレール17Aの長手方向に沿った細長い長尺形状をしている。
【0021】
次に、ガイドレール17A及びガイドレール18Aの動作について図10〜図24を用いて説明する。なお、これ以降の説明では、ガイドレール17A及びガイドレール18Aとスラットカーテン14Aのみを図示して説明し、これ以外の部品についてその図示を省略する。また、図10、図14、図17、図19、図21及び図24は、ガイドレール17A及びガイドレール18Aが折り畳まれた状態から徐々に繰り出され、開口部を閉鎖するまでの状態を順番に示す図である。なお、これらの図においては、スラットカーテンは下側の一部だけを図示し、その他は省略してある。図11、図13、図15、図20,図22及び図25は、ガイドレール17Aとスラットカーテン14Aとの接続部の詳細を示す図である。図12、図16、図18及び図23は、ガイドレール17Aとガイドレール18Aとの接続部の詳細構成を示す図である。以下、これらの図面に従って、スラットカーテン14Aの降下動作に対応してガイドレール17A及びガイドレール18Aが繰り出される様子を説明する。なお、これらの図では、ガイドレール17A及びガイドレール18Aとスラットカーテン14Aとの関係を明確にするためにガイドレール17A及びガイドレール18Aに付加された部品を実線で、スラットカーテン14Aに付加された部品を点線で示している。
【0022】
図10(A)は、ガイドレール17A及びガイドレール18Aは天井25上のまぐさ26に折り畳まれて収納配置された通常の状態を示す。図11は、図10(A)の状態におけるガイドレール17Aとスラットカーテン14Aとの接続部の詳細を示す。図12は図10(A)の状態のガイドレール17Aとガイドレール18Aとのリンク部の詳細構成を示す。この状態では、ガイドレール17Aとガイドレール18Aは、その側面が略密着して接するようになっている。これは、図11に示すように、ガイドレール17Aのレール本体61,62の側面に設けられた軸63が固定プレート68に設けられた変形五角形の開口部68A内を自由に移動できるように構成されているからである。また、図10(A)及び(B)に示すようにガイドレール17Aがまぐさ26近傍にある場合は、ガイドレール17Aの支持を軸63で行なうのではなく、ガイドレール17Aの側面に設けられた2個の支持ローラ171,172と、スラットカーテン14Aの側面に設けられた回転防止板141とによって行なうようにしているからである。支持ローラ171,172と回転防止板141が存在しない場合は、ガイドレール17Aの軸63は、固定プレート68の開口部68Aの最下端に位置し、図10(A)及び図11のようにガイドレール17Aとガイドレール18Aの側面が密着することはない。
【0023】
また、ガイドレール17A及びガイドレール18Aのリンク部では、図12に示すようにジョイントプレート83A,83Bによって、ガイドレール17A及びガイドレール18Aが回転自在にリンク接続されているので、この部分でもガイドレール17Aとガイドレール18Aとが互いにその側面で密着するようになっている。従って、この実施の形態のようなジョイントプレート83A,83Bの代わりに、ガイドレール17A及びガイドレール18Aの側面に蝶番を設けて両者を回転自在に接続することも可能である。しかしながら、この場合には、蝶番の軸がガイドレール17A及びガイドレール18Aの重量を支えるために大きな径となるため、その軸によってガイドレール17A及びガイドレール18Aとの間に大きな間隙が生じてしまうことがあるが、この実施の形態ほどまでは密着させることが要求されない場合には蝶番を用いるようにしてもよい。さらに、この実施の形態のように、ガイドレール17A及びガイドレール18Aをギアプレート81A,81B,82A,82Bを介して接続することによって、ガイドレール17A及びガイドレール18A間の角度を安定させて下降及び上昇動作を行なわせることができる。なお、ギアプレートを省略してジョイントプレート83A,83Bだけで接続することも可能である。この場合は、ガイドレール17A及びガイドレール18Aが降下時に、ジョイントプレート83A,83Bの軸を中心にガイドレール17A及びガイドレール18Aが揺動し、スラットカーテン14Aが全体的に横揺れを起こすことがあるが、横揺れを起こしても大丈夫な場合には、ギアプレートを省略してもよい。
【0024】
図10(B)は、スラットカーテン14Aがまぐさ26から少し繰り出され、それに伴ってガイドレール17A及びガイドレール18Aの長手方向が水平面に対して約10度程度の角度で傾斜した状態を示す。図13は、図10(B)の状態におけるガイドレール17Aとスラットカーテン14Aとの接続部の詳細を示す。この状態では、ガイドレール17Aとガイドレール18Aは、水平面に対してほぼ同じ角度で傾斜している。また、この状態では、ガイドレール17Aの支持は支持ローラ172と回転防止板141とによって行なわれ、図13に示すようにガイドレール17Aの軸63は、固定プレート68の開口部68Aのほぼ中間付近にフリーの状態で位置している。
【0025】
図10(C)は、スラットカーテン14Aがさらに繰り出され、それに伴ってガイドレール17A及びガイドレール18Aの長手方向が水平面に対して約20度程度の角度で傾斜した状態を示す。図14は、図10(C)の状態におけるガイドレール17Aとスラットカーテン14Aとの接続部の詳細を示す。この状態では、支持ローラ172と回転防止板141とは非接触状態となり、図14に示すようにガイドレール17Aの軸63は、固定プレート68の開口部68Aの最下端部に回転自在に接触し、そこで支持されている。すなわち、スラットカーテン14Aが下降し、図10(B)の状態から図10(C)の状態になるまでの間に、ガイドレール17Aを支持する部材は、支持ローラ172及び回転防止板141から軸63及び固定プレート68に変移したことを意味する。
【0026】
図15は、ガイドレール17A及びガイドレール18Aの長手方向が水平面に対して約30度程度の角度で傾斜した状態を示し、図17は、ガイドレール17A及びガイドレール18Aの長手方向が水平面に対して約60度程度の角度で傾斜した状態を示す。図16は図15の状態におけるガイドレール17Aとガイドレール18Aとのリンク部の詳細構成を示し、図18は図17の状態におけるガイドレール17Aとガイドレール18Aとのリンク部の詳細構成を示す。この状態では、ガイドレール17Aの軸63は固定プレート68の開口部68Aの最下端に回転自在に接触し、安定した状態で下降する。また、図16及び図18から明らかなように、ジョンイトプレート83Aは水平面に対して垂直を維持した状態で下降する。なお、この状態に対応するガイドレール17Aとスラットカーテン14Aとの接続部の関係は、ガイドレール17Aの傾斜角が異なる他は図14の場合と同じである。
【0027】
図19は、ガイドレール17A及びガイドレール18Aの長手方向が水平面に対して約84度程度の角度で傾斜した状態を示す。図20は図19の状態におけるガイドレール17Aとスラットカーテン14Aとの接続部の詳細構成を示す。この状態では、ガイドレール17Aの軸63は固定プレート68の開口部68Aの最下端に回転自在に接触し、安定した状態で下降しており、ガイドレール17Aの最下端部が床69に徐々に近づいている。また、固定プレート68の下側先端のギア形状部が落し受けラック70に噛み合うような真上の位置にある。なお、この状態に対応するガイドレール17Aとガイドレール18Aとのリンク部の関係は、ガイドレール17A及びガイドレール18Aの傾斜角が異なる他は図18の場合と同じである。
【0028】
図21は、ガイドレール17A及びガイドレール18Aの長手方向が垂直線に対して1度以下程度の角度で傾斜した状態を示す。図22は図21の状態におけるガイドレール17Aとスラットカーテン14Aとの接続部の詳細構成を示す。図23は図21の状態におけるガイドレール17Aとガイドレール18Aとのリンク部の詳細構成を示す。この状態では、図22に示すようにガイドレール17A及びガイドレール18Aのそれぞれ対向する端部同士が接触し、一本のガイドレールのようになっている。また、ガイドレール17Aの軸63は固定プレート68の開口部68Aの最下端に接触するかしないかの状態になっており、ガイドレール17Aの最下端部が床69に近づき、固定プレート68の下側先端のギア形状部が落し受けラック70の真上に位置している。
【0029】
図24は、スラットカーテン14Aの座板14Cが床69に接し、閉動作が終了した状態を示す。この状態に対応するガイドレール17Aとガイドレール18Aとのリンク部の関係は図23に示すものと同じであり、また、ガイドレール17Aとスラットカーテン14Aとの接続部の関係は図7に示すものと同じである。スラットカーテン14Aの座板14Cは、障害物を検出するための構造をしているので、座板14Cは上下方向に移動可能になっている。従って、この状態では図7及び図24に示すように座板14Cが上側に移動している。ガイドレール17Aの軸63は固定プレート68の開口部68Aの右側テーパ部から離れ、フリーの状態になっている。固定プレート68の下側先端のギア形状部は落し受けラック70に噛み合い固定されているので、スラットカーテン14A及びガイドレール17A及びガイドレール18Aの横方向及び前後方向の揺れを防止することができる。
【0030】
上述の実施の形態では、スラットカーテンの閉動作及びガイドレールの降下動作について説明したが、スラットカーテンの開動作及びガイドレールの上昇動作は上述の動作とは逆の動作で行なわれる。なお、この実施の形態では、スラットカーテンの開動作及びガイドレールの上昇動作を行なう場合に、ガイドレールがスムーズに折れ曲がるような構造を採用している。その第1は、図7に示すようにガイドレール17Aの軸63が変形五角形をした固定プレート68の開口部68A内でフリー状態になっており、スラットカーテン14Aの開動作開始時に図25に示すようにガイドレール17Aの軸63が固定プレート68の開口部68Aのテーパー部に接触しながら上昇するように構成されている点である。第2は、図24に示すように、ガイドレール18Aを天井25側で回転可能に支持する軸93とガイドレール17Aの軸63が各レールの中心軸よりも図面に向かって右側、すなわらガイドレール17A及びガイドレール18Aが屈曲する際に互いに接近していく側に偏心し、さらに軸63と軸93を結ぶ線よりも図面に向かって左側、すなわちガイドレール17A及びガイドレール18Aが屈曲する際に互いに離反していく側に回転軸(リンク軸)84A,94Aが位置するように構成されている点である。このように構成することによって、ガイドレール17A及びガイドレール18Aはスムーズに屈曲するようになる。すなわち、スラットカーテン14Aが開動作を開始した直後は、図25に示すように、ガイドレール17Aの軸63は固定プレート68の開口部68Aのテーパー部に接触する。そして、スラットカーテン14Aが徐々に上昇するに伴ってガイドレール17Aの軸63には固定プレート68の開口部68Aのテーパー部に沿って左向きの応力が加わり、若干左側に変移し、換言すれば開口部68Aの下端方向へ移動させる力が加わり、最終的には図22に示すように開口部68Aの最下端に位置するようになる。この状態ではガイドレール17A及びガイドレール18Aは図21に示すようにガイドレール17A及びガイドレール18Aのそれぞれ対向する端部同士が接触し、垂直線に対して約1度以下の角度で傾斜した一直線上のガイドレールのようになる。この状態からさらにスラットカーテン14Aが上昇すると、ガイドレール17Aの軸63には上向きの応力が加わるが、この応力はガイドレール17A、回転軸(リンク軸)84A、ジョイントプレート83A、回転軸(リンク軸)94A及びガイドレール18Aを介して軸94に伝達する。このときに、前述したように軸63と軸93を結ぶ線よりも図面に向かって左側に回転軸(リンク軸)84A,94Aが位置しているので、ガイドレール17Aには図21に示す図面に向かって左回りの回転モーメントが発生し、図21のように最初は右に傾斜していたガイドレール17Aはその位置から徐々に左回りに回転し、図19に示すようにガイドレール18Aとは折れ曲がるようになる。
【0031】
図26は、ガイドレール17Aと塞ぎ板71A,71Bとの関係を示すために図6のガイドレール17Aを下側から見た図である。この図では、ガイドレール17Aのレール本体61,62と、塞ぎ板71A,71Bと、この塞ぎ板71A,71Bを支持するバネ付き蝶番72A,72Bだけを示し、これ以外の部品について図示を省略してある。図10(A)に示すように、ガイドレール17A及びガイドレール18Aが天井25上のまぐさ26内に折り畳まれて収納された通常の状態では、座板14Cはガイドレール17A内に収納されなければならないので、塞ぎ板71A,71Bは座板14Cに接触し、図26(A)に示すようにバネ付き蝶番72A,72Bのバネの反力とは逆方向のガイドレール17A内に折れ曲がっている。従って、図10、図15、図17、図19及び図21に示すように座板14Cがガイドレール17A内に存在する場合には、塞ぎ板71A,71Bは図26(A)のように折れ曲がっている。そして、図24に示すように座板14Cが床69に接した場合、レール本体61,62間の間隙を塞ぐために、塞ぎ板71A,71Bがバネ付き蝶番72A,72Bのバネの反力によって図26(B)に示すようにスラットカーテン14Aとレール本体61,62との間の空間を塞ぐような状態になる。図24の状態からスラットカーテン14Aが上昇する時に塞ぎ板71A,71Bをガイドレール17A内に押し込むように作用するテーパー部材(図示せず)が座板14Cに設けられている。なお、ガイドレール18Aには図26のように収納されるような塞ぎ板ではなく、レール本体に固定された塞ぎ板が設けられている。これは、ガイドレール18Aについては座板のような幅広の部分が通過することはないからである。なお、ガイドレール18Aのレール本体の間隔をスラットカーテン14Aが通過することができるだけの小さな間隔にしてもよいことは言うまでもない。
【0032】
なお、上述の実施の形態では、ガイドレール17Aとガイドレール18Aの連結部にギアプレートを用いたリンク機構について説明したが、ギアプレートを省略してリンク機構だけで構成してもよい。また、ガイドレール17Aとガイドレール18Aを1つの回転軸(リンク軸)で接続し、いずれか一方のガイドレールが他方のガイドレール内に収納されるような入れ子構造としてもよい。さらに、上述の実施の形態では、折り曲げられた2本のガイドレールを用いて1つのガイドレールを構成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、上述の説明を参考にして、3本のガイドレール、4本のガイドレール、これ以上の本数のガイドレールを折り畳む構造にして、一つのガイドレールを構成するようにしてもよいことは言うまでない。なお、ガイドレールの本数が奇数の場合には、スラットカーテンの先端部とガイドレールの最下端部の連結部分が、例えば、従来技術の項で説明した特開平10−102947号公報、特開平11−22343号公報などに記載されたもののように、この連結部分がスラットカーテンの先端部を座板に沿ってスライドするような構成にすればよい。ガイドレールの本数が偶数の場合には、スラットカーテンの先端部とガイドレールの最下端部との連結軸が固定的に設けてあるので、ガイドレールを座板に沿ってスライドさせる必要がないため、仮にスライドさせてガイドレールと干渉させると磨耗や損傷等が発生してしまうような、例えば座板を布等の柔らかい部材でくるんだりして構成した遮蔽手段であっても支障なく適用可能である。また、同様の理由で遮蔽手段であるカーテン部に出入り可能な避難口等の開口やそれを塞ぐ扉などの塞ぎ部材が設けられており、座板と扉などが分離されている場合やいわゆる座板分割方式の場合であっても、同様に適用可能である。
【0033】
上述の実施の形態では、固定プレート68と落し受けラック70によって連結される場合について説明したが、レール本体側に固定プレートのようなものを設けて、落し受けラック70と連結させるようにしてもよい。上述の実施の形態では、火災発生時に建物内部から自重で下降してくる防火シャッターカーテン装置を例に説明したが、これ以外にも通常のシャッターカーテン装置等、防火や防煙目的以外で遮蔽手段や可動ガイドレールが、必要に応じて電力等を利用して、開閉機等の機械的機構により下降方式で繰り出されたり、防火や防煙あるいはそれ以外の目的で遮蔽手段が横引き方式で繰り出されたり、上昇方式で繰り出されたりするものなどであっても同様に適用することができる。従って、これらの各方式において座板と表現した場合には、シャッターカーテン等の遮蔽手段の閉鎖移動方向における先端部(閉鎖側先端部)のことを意味する。同様に、これらの各方式において床面と表現した場合には、全閉鎖等、シャッターカーテン又は可動式ガイドレールの繰り出し時における移動限界時にシャッターカーテン又は可動式ガイドレールが当接する当接部や当接面のことを意味する。すなわち、床面とは、降下方式の場合には、床以外の窓等の枠や地面等をも含む概念である。横引き方式の場合には、側面の壁や柱が床面(当接部や当接面)に相当し、上昇方式の場合には、最上部の天井が床面(当接部や当接面)に相当することになる。なお、シャッターカーテン等の遮蔽手段の材質は、使用目的に応じたものであれば、どのようなものでもよい。具体的には、鉄製、布製、木製、プラスチック製、ガラス製、あるいはこれらの複合されたものなどで構成することができるが、防火目的である場合は、耐火性を有する材質のもので構成することが好ましい。また、シャッターカーテンの構成は、スラットから成るものとしたが、パネルから成るものやシートから成るもの、あるいはこれらの複合で成るものなど任意に構成できる。
【0034】
上述の実施の形態では、ガイドレール15A,17A,15Bと床面との間は隙間が空いている場合について説明したが、これらのガイドレール15A,17A,15Bの最下端部にクロロプレンゴムなどの弾性変形体からなる圧着部材を設け、ガイドレール15A,17A,15B自体の揺動を抑制するようにしてもよい。弾性変形体は、中空状の円筒体あるいは中実状の多孔質体等で構成し、ガイドレール15A,17A,15Bと床面との間の隙間をフレキシブルに塞ぎ、かつ、揺動を防止するようなものを用いることが好ましい。また、このようにガイドレール15A,17A,15Bの最下端部にクロロプレンゴムなどの弾性変形体からなる圧着部材を設けた場合、固定プレート68と落し受けラック70を省略してもよい。
【0035】
上述の実施の形態では、ガイドレール15A〜18A,15B,16Bがまぐさ内に収納された場合に、ガイドレール15A,16Aとガイドレール17A,18Aとの間のまぐさ部分、並びにガイドレール15B,16Bと柱22との間のまぐさ部分にそれぞれガイドレールの存在しない個所が存在するようになる。このような場合は、この個所から塵や埃などの異物の混入を避けるようにするため、及び若干ではあるがこの個所の気密性を向上させるために、この個所に出入口塞ぎ材などを設けてもよい。なお、この出入口塞ぎ材を設けることによって、ガイドレール収納時の見栄えが向上するという副次的効果もある。
【0036】
図27は、まぐさ部分に出入口塞ぎ材を設けた場合の実施例を示す図であり、床面側からまぐさ部分を見た図である。図27(A)は、ガイドレール27A及び27Bがほぼ垂直状態にある場合を示し、図27(B)は、ガイドレール27A及び27Bがまぐさ26に収納状態にある場合を示す。図では、ガイドレール27A及び27Bが可動式であり、その両側に固定式のガイドレール271,272が設けられている。なお、スラットカーテンは一点鎖線で示されている。出入口塞ぎ材(化粧まぐさ)273A,273B,274A,274Bは、ガイドレール27A及び27Bがまぐさ26に収納された状態で、固定式のガイドレール271,272と可動式のガイドレール27A及び27Bとの間に設けられる。すなわち、出入口塞ぎ材(化粧まぐさ)273A,273B,274A,274Bは、ガイドレール27A及び27Bの出入口となるスリット状の開口部であるまぐさ部であって、ガイドレール27A及び27Bの通過しない部分に設けられている。これによって、出入口塞ぎ材(化粧まぐさ)273A,273B,274A,274Bが存在しない場合に比べて、図27(B)に示すように可動式のガイドレール27A及び27Bがまぐさ26に収納された状態で、座板幅とまぐさ幅とをほぼ均一にすることができ、この個所から塵や埃などの異物の混入を避けるようにすることができる。また若干ではあるがこの個所の気密性を向上させることができる。さらに、この出入口塞ぎ材を設けることによって、ガイドレール収納時の見栄えを向上させることもできる。
【0037】
さらに、上述の実施の形態では、ガイドレール15A〜18A,15B,16Bのそれぞれの対向する端部付近の角が所定半径の丸みを有しているので、図4に示すようにガイドレール設置後にこの部分に隙間が形成されるので、より有効な遮蔽性や密閉性を要求される場合などには、この隙間を塞ぐような塞ぎプレートなどの塞ぎ手段を設けることが好ましい。
【0038】
図28は、可動式のガイドレール設置後の隙間を塞ぐ手段の詳細を示す図である。図29は、図28のA−A線の断面を示す図である。図において、可動式ガイドレール15B,16B,17A,18Aが閉鎖された後は、それぞれ対向する端部付近の角に隙間が形成されるので、この隙間を塞ぐように、可動式ガイドレール16B,17Aに図示のようなL字型の塞ぎプレート28A,28Bを設置する。塞ぎプレート28A,28Bは、ネジ等の固定具にて固定されている。塞ぎプレート28Aは、図29の断面図から明かなように、その端部28A1付近がガイドレールから離れるように折り曲げられており、反対側の可動ガイドレールへの乗り上げを防止する構造となっている。この塞ぎプレートによって、可動ガイドレールの施工精度による可動ガイドレール端部付近の隙間を塞ぎ、気密性能の低下を防止することができる。また、塞ぎプレートは、ガイドレールと同じ材質で構成されていてもよく、異なる軟質系の材質で構成されていても良い。また、互いの塞ぎプレート28A,28Bの接する面だけに軟質系の材質を用いて、両者の密閉性能を向上するようにしても良い。
【0039】
図30は、可動式ガイドレールの開きを防止する手段の詳細を示す図である。上述の実施の形態では、可動式のガイドレールは、ブラケットに軸支持され、その下端部は閉鎖時にフリーの状態、すなわち、片持ち支持の状態にある。そのため、可動式ガイドレールの閉鎖後に何らかの荷重によって、可動式ガイドレールが開いてしまうおそれがある。そこで、図30に示すように、二つ折り可動式ガイドレール15B,16B,17A,18Aの内側にコイル状のスプリング30A,30Cを設け、このスプリング30A,30Cの張力によって可動式ガイドレール15B,16B,17A,18Aのそれぞれ対向する端部を引き寄せて、互いの端部同士が開くのを防止している。可動式ガイドレールの開きを防止することによって、気密性能を向上させることができる。
【0040】
図31〜図34は、図24の状態からスラットカーテンが上昇する時に塞ぎ板をガイドレール内に押し込むように作用する開閉塞ぎ板ガイド手段の詳細を示す図である。図31は、図15に対応したものであり、ガイドレール17Aの長手方向が水平面に対して約30度程度の角度で傾斜した状態を示すものである。図32は、図31の上面図である。図33は図31の側面図である。図34は、塞ぎ板をガイドレール内に押し込むように作用する開閉塞ぎ板ガイドの詳細を示す図である。
【0041】
図において、開閉塞ぎ板ガイド31A,31Bは、略L字型をしており、スラットカーテン14Aの側面4個所にネジ等の固定具にて固定されている。スラットカーテン14Aに取り付けられた開閉塞ぎ板ガイド31A,31Bのスラット面に垂直な方向における間隔は、座板14Cの幅とほぼ同じになるように設定されている。このとき、開閉塞ぎ板ガイド31Aはスラットカーテン14Aの凹面側に取り付けられ、開閉塞ぎ板ガイド31Bはスラットカーテン14Aのフラット面側に取り付けられている関係上、開閉塞ぎ板ガイド31A方がスラット面からの間隔が開閉塞ぎ板ガイド31Bよりも若干大きくなるように設定され、両方の間隔の合計が座板の幅とほぼ同じになるように設定されている。開閉塞ぎ板ガイド31A,31Bは、スラットカーテン14Aの上昇時に塞ぎ板71A,71Bに最初に接する部分に所定角度の傾斜(テーパー)が設けられている。従って、スラットカーテン14Aが上昇して、可動式ガイドレール17Aが傾くと、開閉塞ぎ板ガイド31A,31Bのテーパー部分に可動式ガイドレール17Aの塞ぎ板71A,71Bが接触し、徐々に開いてガイドレール内側に回転して押し込まれ、可動式ガイドレール17Aの塞ぎ板71A,71Bはスムースに可動式ガイドレール17A内に収納されるようになっている。
【0042】
なお、図31〜図33には、ガイドレール17Aの最下端部にクロロプレンゴムなどの弾性変形体からなる圧着部材33A,33Bをネジ等の固定具などで固定して設け、可動式ガイドレール設置後のガイドレール17A自体の揺動を抑制するようにした具体例が示されている。図33に示された圧着部材33A,33Bは、2段の中空部を備えたかまぼこ型をしている。このような形状や材質によって、可動式ガイドレールと床面との間の隙間をフレキシブルに塞ぎ、かつ、揺動を防止することができる。
【0043】
図35は、上面ケースに設けられたスラットカーテンの出入り口となるスリット状の開口部であって、スラットカーテンのフラット面との間に形成される隙間を塞ぐようにしたまぐさ遮煙手段の詳細を示す図である。図35に示すように、中間ドラム軸53を介して巻取シャフト51がスラットカーテン14Aを巻き取るような構成になっている。開閉機52は、一旦閉動作したスラットカーテン14Aを巻取シャフト51を回転駆動させて、巻き取るものである。自動閉鎖装置54は、感知器等からの火災発生信号を受けてスラットカーテン14Aを自重にて閉鎖させるものである。これらの巻取シャフト51や中間ドラム軸53などは上面ケース35内に収納されている。上面ケース35は、梁(躯体)24に設けられている上面ケース受け351に取り付けられている。上面ケース35及び上面ケース受け351にて梁(躯体)24との隙間は塞がれている。
【0044】
図36は、まぐさ遮煙部材36の詳細構成を示す図である。まぐさ遮煙部材36は、曲げ物部材361にガラスクロス材やクロロプレンゴム材等からなる気密材362を挟み込み、それを角形鋼管363及び補強部材364で補強して構成される。まぐさ遮煙部材36は、図35において、上面ケース35と可動レール固定ブラケット352と梁(躯体)24とに囲まれる空間内であって、気密材(ガラスクロス材やクロロプレンゴム材等)362がスラットカーテン14Aのフラット面に対して均一に接触するように上面ケース35内の上面に取り付けられている。このように、上面ケース35及び上面ケース受け351にて梁(躯体)24との隙間を塞ぎ、かつ、スラットカーテン14Aに接触するように設けられたまぐさ遮煙部材36の気密材(ガラスクロス材やクロロプレンゴム材等)362によってまぐさ部26からの漏気がスラットカーテン14Aで仕切られた反対側に侵入するのを防止している。
【0045】
図37は、図4の閉鎖状態にある隣り合った可動式ガイドレール15B,16B,17A,18Aの召し合わせ部分の詳細を示す図である。すなわち、隣り合う可動式ガイドレール間には施工精度のバラツキにより閉鎖状態において若干の隙間が存在する。また、可動式ガイドレールとスラットカーテンとの間にも若干の隙間が存在する。そこで、これらの隙間を塞ぎその気密性能を高めるようにしている。図37(A)は、閉鎖状態にある可動式ガイドレール16B,18Aを上側から見た断面図であり、図37(B)は閉鎖状態にある可動式ガイドレール15B,17Aを上側から見た断面図である。
【0046】
可動式ガイドレール15Bのレール本体15B1,15B2及び可動式ガイドレール17Aのレール本体17A1,17A2のスラットカーテン14A,14B側には、塞ぎ板71A〜71Dがバネ付き蝶番によって回転可能に設けられている。そして、スラットカーテン14A,14Bのフラット面側に対向した塞ぎ板71B,71Dの先端部には、気密材74A,74Bがスラットカーテン14A,14Bに接するように設けられている。同様に、可動式ガイドレール16Bのレール本体16B1,16B2及び可動式ガイドレール18Aのレール本体18A1,18A2のスラットカーテン14A,14B側には、塞ぎ板71E〜71Hが固定的に設けられている。そして、スラットカーテン14A,14Bのフラット面側に対向した塞ぎ板71F,71Hの先端部には、気密材74C,74Dがスラットカーテン14A,14Bに接するように設けられている。この気密材74A〜74Dによって、スラットカーテンと可動式ガイドレールとの間の隙間は塞がれ、遮煙性能が保持されるようになっている。なお、気密材74A〜74Dは、遮蔽ゴム部材で構成される。
【0047】
一方、可動式ガイドレール15Bのレール本体15B1と可動式ガイドレール17Aのレール本体17A1との対向(嵌合)する面のそれぞれ半分側だけに、角型鋼管371,372が設けられている。すなわち、角型鋼管371はレール本体15B1の外側半分に、角形鋼管372はレール本体17A1の内側半分に設けられている。そして、外側の角形鋼管371には、角形鋼管371と角形鋼管372との間の隙間を塞ぐための遮煙ゴム材37Aが設けられている。同様に、可動式ガイドレール15Bのレール本体15B2と可動式ガイドレール17Aのレール本体17A2との対向(嵌合)する面のそれぞれ半分側だけに、角型鋼管373,374が設けられ、外側の角形鋼管374には、遮煙ゴム材37Bが設けられている。可動式ガイドレール16Bのレール本体16B1と可動式ガイドレール18Aのレール本体18A1との対向(嵌合)する面のそれぞれ半分側だけに、角型鋼管375,376が設けられている。このとき、角形鋼管375,376は、角形鋼管371,372とは逆の半分側に設けられている。すなわち、角型鋼管375はレール本体16B1の内側半分に、角形鋼管376はレール本体18A1の外側半分に設けられている。そして、外側の角形鋼管376には、角形鋼管375と角形鋼管376との間の隙間を塞ぐための遮煙ゴム材37Cが設けられている。同様に、可動式ガイドレール16Bのレール本体16B2と可動式ガイドレール18Aのレール本体18A2との対向(嵌合)する面のそれぞれ半分側だけに、角型鋼管377,378が設けられている。このとき、角形鋼管377,378は、角形鋼管373,374とは逆の半分側に設けられている。そして、外側の角形鋼管378には、遮煙ゴム材37Dが設けられている。
【0048】
上述のように、角形鋼管を左右のガイドレールでそれぞれ交互(互い違い)に設けたのは、左右のガイドレール同士の角形鋼管の凹凸がガイドレール間の隙間を無くし、火炎貫通の恐れを無くすためである。また、角形鋼管を上下のガイドレールでそれぞれ交互(互い違い)に設けたのは、可動式ガイドレールが天井に収納された場合に、互いのガイドレールの角形鋼管の凹凸が干渉することなく、収納可能となるからである。なお、図37には示していないが、図28、図30及び図31に示すように、角形鋼管の端部は斜めカットにより、互いのガイドレールが当たっても乗り上げないような構成になっている。また、気密材74A〜74Dは、それぞれ内側の角形鋼管に設けても良く、更には、気密材74A〜74Dを省略しても十分に火炎貫通に対する性能を有する。なお、図示した角形鋼管の配置は一例であり、左右上下のガイドレール同士の角形鋼管が互い違いになっており、閉鎖時及び収納時にそれぞれが重ならないようになっていればよいことは言うまでもない。なお、角形鋼管に代えて軟質系の材質のものを用いてもよい。
【0049】
図38は、スラットカーテンの一方が固定式のガイドレールで他方が可動式のガイドレールの場合における固定式ガイドレールの詳細を示す図である。図4に示すように、スラットカーテン14Bの左側が可動式ガイドレール15B,16Bで、その右側が固定式のガイドレール17Bで構成されている場合、可動式ガイドレール15Bの端部とスラットカーテン14Bの座板端部がピン支持されているために、座板が可動ガイドレール15B側に常に引っ張られ、横流れ(横方向への移動)が発生するおそれがある。そこで、図38に示すように、スラットカーテン14Bの下側端部に端部ローラ38を設け、端部ローラ38を案内するためのレールを固定式ガイドレール17B内に設けるようにした。図39は、端部ローラと固定式ガイドレールの詳細を示す図である。端部ローラ38の一端は、スラットカーテン14Bにネジ等の固定具にて固定され、他端にはボールベアリングで構成されたローラ381,382が設けられている。固定式ガイドレール27Bの内側には、ローラ381,382のガイドとなるレール383,384が曲げ加工によって形成されている。なお、スラットカーテン14Bのフラット面側に対向した固定式ガイドレール17Bの内側には、軟質系材質からなる気密材385がスラットカーテン14B及び端部ローラ38の側面に接するように設けられている。この気密材385によって、スラットカーテンと固定式ガイドレールとの間の隙間は塞がれるようになっている。
【0050】
図40は、可動式ガイドレールの上部とブラケットとの間の隙間を塞ぐ場合の詳細を示す図である。図35に示すように、可動式ガイドレール17Aの上部と上面ケース35及び可動レール固定ブラケット352との間には隙間が存在する。そこで、図40に示すように、可動レール固定ブラケット352の上部に蝶番を用いて塞ぎ板401,402を設けるようにした。塞ぎ板401は、スラットカーテン14Aのフラット面側に対向した端部にガラスクロス材やクロロプレンゴム材等からなる気密材403が設けられている。気密材403は長方形をしており、この長方形よりも幅の狭い押さえ板404によって塞ぎ板401にネジ等の固定具にて固定されている。この気密材403によって、スラットカーテン14Aと塞ぎ板401との間の隙間は塞がれるようになっている。図41は、可動式ガイドレール17Aがまぐさ26内に収納された状態を示す図である。この図から明かなように、可動式ガイドレール17Aが収納された場合には、塞ぎ板401,402は、可動式ガイドレール17Aの上昇動作に連動して、上方向に蝶番を介して回転して開き、可動式ガイドレール17Aの開閉動作の邪魔にならないようになっている。
【0051】
火災時にシャッターが自重降下するとき、シャッターの下に障害物があるとシャッターの自重にて挟まれたりして、障害物や遮蔽手段に損傷等の悪影響を与えるおそがあるので、シャッターカーテンの遮蔽動作中に何らかの障害物が存在する場合には遮蔽動作を停止等するような制御をさせることが好ましい。通常、このような装置は、座板内部に障害物の検出信号を出力する検出信号出力手段となるマイクロスイッチ等を内蔵し、このマイクロスイッチと制御盤をコードなどの有線で連結し、弛んだコードはゼンマイ等の巻取側への付勢部材内蔵のリールに巻き取る構造のものが知られている。このような構造のものを用いてもよいが、この実施の形態では、可動式ガイドレールに沿ってコードを配線するようにしている。例えば、図40及び図41に示すように、座板14C内に内蔵されたマイクロスイッチ411と障害物感知装置制御盤412との間を可動式ガイドレール17A,18Aに沿って配線されたコード413で連結している。障害物感知装置制御盤412は、障害物検出信号の入力に基づいてスラットカーテン14A,14Bの下降動作を停止させるように制御する。なお、下降動作を停止させるだけでなく、障害物検出信号が出力されなくなるようにスラットカーテン14A,14Bを上昇動作させるように制御してもよく、その他の動作、例えば停止させず下降速度を減少させる等の動作を行わせるように制御してもよい。このとき、コード413は、可動式ガイドレール17A,18Aの内部に沿って配線され、コード413が可動式ガイドレール17A,18Aの外部に露出しないようにしてある。これによって、コード413は露出することがなく、何らかの外力などによって誤って切断されることを防止することができる。また、シャッター開閉動作時に可動式ガイドレール17A,18Aは折れ曲がるように連結されているだけであり、その全長は不変である。従って、この内部に沿って配線されたコード413の全長も変化することなく、従来のようにコードが弛むようなことはなく、付勢部材内蔵のリールが不要である。また、この実施例では、可動式ガイドレール17A,18Aの内側に可動式ガイドレールが開くのを防止するために設けられた前述のコイル状のスプリング30A,30Cの内側を貫通するようにコード413を配線している。このようにコードをスプリング内を貫通させることよって、可動式ガイドレールの折り曲がり部分における曲げ応力の影響からコードを保護することができる。このように可動式ガイドレールの内部にコードを配線する方が好ましいが、外部に沿って配線してもよい。また、図4に示すように図面に向かって右側の防火シャッターカーテン装置の場合(すなわち、シャッターカーテンの片側のみのガイドレールがリンク部を有する可動式ガイドレールになっており、他方側のガイドレールは通常の固定式ガイドレールになっている防火シャッターカーテン装置)は、固定式ガイドレールの内部や外部に沿って配線するようにしてもよい。また、この実施の形態では、電気を通す配線コードを障害物感知信号線として利用する場合について説明したが、電気に限らず、空気等の流体を通す線(管など)や音波や光を通す線(導波管や光ファイバーなど)を用いてもよい。また、線自体や線の内部部材が動くようなものを用いてもよい。例えば、ガイドレールに固着せずに緩く接触させる程度にして線が動くことによってその動力が伝わるような構成のものを用いてもよい。また、コードを伝達させるのは、障害物感知信号に限らず、シャッターカーテンの特定位置やその状態などに関する検出信号等であってもよい。さらに、配線するコードは信号線でなくても電力等を供給する電源供給線でもよい。例えば、座板や可動レールの先端部にブザーやランプ等を取り付け、開閉動作中にこれらを鳴動させたり、点滅させたりして注意喚起等を促すようにために必要な電力を供給する場合に使用することができる。また、シャッターカーテン部に電力を供給するようにしてもよい。さらに、可動式ガイドレールによって妨害されないように、可動式ガイドレールの回転移動範囲を避けた位置に配線するようにしてもよい。
【0052】
図42及び図43は、可動式ガイドレールと避難用の防火戸の詳細構成を示す図である。図42は、可動式ガイドレールと避難用防火戸が閉鎖した状態を示す図である。図43は、図42の可動式ガイドレールと防火戸の関係を示す図である。防火戸は、防火戸19と潜り戸191とから構成され、通常は、点線のように戸袋192に収納され、可動式ガイドレール15A,16Aの下降に連動して、防火戸19と潜り戸191が戸袋から脱出し回転移動して、まぐさ上部の戸当たりに当たって停止する。このとき、防火戸19と可動式ガイドレール15A,16Aとの嵌合部分には、軟質系材質からなる気密材193,194が取り付けられている。これによって、防火戸19と可動式ガイドレール15A,16Aとの間の隙間が塞がれ、煙の漏れを防止している。
【0053】
図44は、可動式ガイドレールが前後に撓んだ場合における避難用の防火戸との間の気密保持の詳細を示す図である。図44(A)は、図43に対応した図であり、図44(B)は召し合わせ部を可動式ガイドレール側から見た図である。図43では、防火戸19の召し合わせ部195は、防火戸19の端部であって可動式ガイドレールの対向する面側に固定的に取り付けられている。この場合、可動式ガイドレール15A,16Aの閉鎖時に、図44に示すように可動式ガイドレール15A,16Aが矢印196のように前後に撓んだ状態で閉鎖することがある。すなわち、ガイドレール16Aは点線に示すように、ガイドレール15Aよりも後ろ側に位置することがある。この場合、図43のように召し合わせ部195が防火戸19に固定されていると、防火戸19がガイドレール15Aの位置で停止し、ガイドレール16Aと防火戸19との間がしっかりと召し合わなくなり、ガイドレール16Aと防火戸19との間に隙間が生じるおそれがある。そこで、図44に示すように召し合わせ部197を防火戸19本体と分割し、移動可能に防火戸19の側面に取り付ける。その一例として、図44では、召し合わせ部197の上側を上部ピン198で回転自在に取り付け、召し合わせ部197の下側に設けられた長穴19A内を下部ピン199が自在に移動できるようにする。これによって、ガイドレール15A,16Aの撓みに追従して、召し合わせ部197が変動して、ガイドレール16Aと防火戸19との間をしっかりと召し合わせ、その気密を保持できるようにする。図では、片側を回転自在に取り付けた場合を示したが、両方に長穴を設け、バネによって付勢力を加えて、閉鎖時に召し合わせ部197がガイドレール15A,16Aに常に密着して召し合うようにしてもよい。
【0054】
図45は、可動式ガイドレールの設置の一例を示す図である。図では、両側に固定レール451,452が設けられ、その中央部に可動式ガイドレール15B,16B,17A,18Aが設けられている。可動式ガイドレール15B,16B,17A,18Aの構成は前述の通りである。この可動式ガイドレール15B,16B,17A,18Aは、スラットカーテン14A,14Bの座板と連動して動く時に、ガイドレール15B,16B,17A,18Aに固定的に設けられた塞ぎ板71E〜71Hがスラットカーテン14A,14Bの表面に接触してキズ等の損傷を生ずるおそれがあるので、図46に示すように、可動式ガイドレール15Bのレール本体15B1,15B2及び可動式ガイドレール17Aのレール本体17A1,17A2のそれぞれスラットカーテン14A,14Bに対向する部分にナイロン製又はゴム製のローラ461,462又はボールキャスター463,464を設け、塞ぎ板71E〜71Hがスラットカーテン14A,14Bの表面に直接接触しないようにした。なお、可動式ガイドレール15B,17Aのレール本体15B1,15B2,17A1,17A2の下部側面に収納位置調整材465〜468を設けた。この収納位置調整材465〜468は、端部に勾配加工が施されているので、可動式ガイドレール15B,17Aのまぐさ部収納時におけるまぐさ本体と可動ガイドレール15B,17Aの間隔を均一に保持し、まぐさ本体と可動レールとの接触などを防止することができるようになっている。なお、図46では、収納位置調整材465,466は片側端部に勾配加工が施されており、収納位置調整材467,468は両側端部に勾配加工が施されている場合が示されているが、これは単に収納位置調整材の変形例を示したものであり、全ての収納位置調整材を片側端部の勾配加工されたもので構成しても、両側端部の勾配加工されたもので構成してもよい。ただし、両側端部の勾配加工された収納位置調整材は、取り付け方向を考慮する必要がないので、施工時の取り付けを簡単化することができる。
【0055】
図47は、可動式ガイドレールのリンク軸のギヤ部が露出しないように保護する手段の詳細を示す図である。図48は、図47のA−A線の断面を示す図である。図において、可動式ガイドレール15B,16B,17A,18Aがまぐさ部に収納された状態から下降して繰り出される場合、図12、図16、図18に示すようにギヤ部が露出しているために、この部分に何らかの物体が挟まれる恐れがある。そこで、図47に示すように、ギヤ部全体を覆うように挟まれ防止カバー471,472を取り付けるようにした。挟まれ防止カバー471,472は、回転軸(リンク軸)84A,84C,94A,94Cに取り付けられる。この挟まれ防止カバーによって、ギヤ部の損傷や挟まれ防止による安全性を高めることができる。
【0056】
図49及び図50は、図3及び図4の右側に示す防火シャッターカーテン装置のように、シャッターカーテンの片側のみのガイドレールがリンク部を有する可動式ガイドレールになっており、他方側のガイドレールは通常の固定式ガイドレールになっている場合に、固定式ガイドレールに沿って伝達手段が設けるようにした実施の形態を示す図である。図49は、障害物検出装置と配線手段の一部を抜き出して示した斜視図である。図50は、図49を開口面に対して垂直方向から見た正面図である。図51は、図50の座板周りの配線状態を示す図であり、座板部の一部を取り除いて示す図である。図52は、図50を右側から見た側面図である。障害物検出装置は、基本的に障害物の検出手段である座板スイッチ14C、配線手段であるコード11a〜11c、固定誘導手段となる固定プーリ18a、可動誘導手段となる可動プーリ18b及び錘手段となるフラットバー190からなる配線取回し手段から構成される。
【0057】
座板スイッチ14Cは、シャッターカーテン14Bの閉鎖先端側である下方部に設けられる。座板スイッチ14Cは、公知のものなのでここではその詳細な説明は省略するが、基本的には上座板100と、この上座板100に対して上下移動可能に保持された下座板101と、下座板101に取り付けられた押圧部102と、下座板101(すなわち押圧部102)の上下移動に伴って回転部103が回転し、それによってマイクロスイッチ105をオン/オフ動作させるように構成されている。すなわち、座板スイッチ10は、下座板101が障害物に接触し、上方向に移動することによって、マイクロスイッチ105がオン状態となり障害物を検出したことを示す検出信号を出力するものである。コード11a〜11cは、座板スイッチ14Cからの検出信号を障害物感知装置制御盤412に伝達する配線手段である。コード11aは、座板スイッチ14Cの上昇下降に沿った方向と所定の角度をなすように配線されている。すなわち、ガイドレール17Bに対して所定の角度φ1(床面に対しても所定の角度)をなすように設けられている。
【0058】
コード11aの先端に設けられたコネクタ11dは、ゴムブッシュ34を介して配線カバー40内に収納される。このとき、コード11aは、配線カバー40内で玉結びされて配線カバー40の切欠き40cに挿入されたゴムブッシュ34に接触して固定されにようになっている。コネクタ11dは、マイクロスイッチ105に接続されているコード106のコネクタに配線カバー40内で接続されている。このマイクロスイッチ105に接続されているコード106は、上座板100の右端から屈曲されて上座板100の上部に配線され、上座板100の上部でコネクタ11dに接続されている。配線カバー40は、ボルトやネジやリベット等の固定具40a,40bによってスラットカーテン14Bに一体として固定されている。配線カバー40の隣接する位置であって、エマジェンシースイッチ(図示せず)に対向する位置にはタッチプレート41が同じくボルトやネジやリベット等の固定具によってスラットカーテン14Bに一体として固定されている。配線カバー40は、左右に切欠き40c,40dを有するが、切欠き40cには、図50のように右手前に取り付けられる場合にゴムブッシュ34が挿入され、切欠き40dにはこれとは逆に左手前に取り付けられる場合にゴムブッシュ34が挿入されることになる。この切欠き40c,40dの位置を適宜調整することによってコード11aがガイドレール17Bに対する角度(又は床面に対する角度)を調整することができる。
【0059】
固定プーリ18aは、コード11aをガイドレール17Bの長手方向に平行な方向のコード11bに変換する。可動プーリ18bは、コード11bをガイドレール17Bの長手方向に平行な方向であってコード11bとは逆向きのコード11cに方向変換して屈曲し、コード固定板20を介して障害物感知装置制御盤412に導入する。フラットバー190は、コード11a〜11cに一定の引っ張り力を供給するものである。可動プーリ18bとフラットバー190は、ネジやリベット等の固定具によって一体として接続(連結)されている。また、図では、可動プーリ18bはフラットバー190の上側に分離可能に設けられているが、これに限らず、可動プーリ18bをフラットバー190内に一体化して設けてもよい。このようにガイドレール17B内に可動プーリ18bやフラットバー190などを収納することによって、設置箇所を別途設けなくてもよい。この実施例では、可動プーリ18b及びフラットバー190がガイドレール17B内に収納され、そこを上下方向に移動するので、設置箇所を別途設ける必要もない。また、コード11aがガイドレール17Bに対して所定の角度を持って座板スイッチ14Cに接続されているので、シャッターカーテン14Bとガイドレール17Bとの間で接触干渉するおそれがなくなり、安定した障害物検知を行なうことができるようになる。なお、コード11aがガイドレール17Bに対して、所定の角度φ1を成すように設ける場合について説明したが、コード11aとガイドレール17Bがほぼ平行となるように、コード11aの取り付け位置の上側のまぐさ26に新たな固定滑車を設けるようにしても良い。
【0060】
また、上述の実施の形態では、支持手段である可動式のガイドレール15A,16A、ガイドレール17A,18A、ガイドレール15B,16Bが遮蔽手段であるスラットカーテン14A,14Bを開口面に垂直な方向のスラットカーテン14A,14Bの一方面側と他方面側である前後から挟み込む場合について説明したが、遮蔽手段の前後の何れか一方のみに本支持手段構造を適用し、支持手段が遮蔽手段を挟み込まないようにしてもよい。
【0061】
上述の実施の形態では、回転移動するガイドレールが、遮蔽部材の自重や開閉機等の機械式機構による遮蔽部材の遮蔽動作に連動して回転移動する場合について説明したが、これに限らず、遮蔽部材の遮蔽動作とは連動させず独立に、例えば遮蔽部材よりも先に回転移動したりして先に繰り出して可動ガイドレールが直線状になった後で、このガイドレールに固定レールの場合と同様、遮蔽部材を案内して開口部を閉鎖するように構成してもよい。また、遮蔽部材を先に繰り出した後でこの遮蔽部材を挟み込むように、遮蔽部材よりも後に回転移動するような独立移動型の可動式ガイドレールでもよい。なお、通常用いられている中柱という言葉は、壁や柱などに固定された固定レールの中間に設けられるガイドレールなどを意味するものであるが、この発明における中柱とは、繰り出し終了後の可動式ガイドレールが壁や柱などに密着して、通常の固定レールと同じような働きをするものも含む概念である。従って、壁や柱などに予め固定レールが設置されていない状態で、そこに可動式ガイドレールが繰り出されて固定レールと同様の働きをするレールが設置された場合には、そこに中柱が設置されたのと同じことを意味する。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の開閉体装置によれば、中柱などの支持手段が可動式の場合において、遮蔽手段とまぐさ部等の出入口部との間の気密性を向上させることができ、中柱取り付け部材と中柱上部との間の気密性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の防火シャッターカーテン装置の概略構成を示す図である。
【図2】 図1の防火シャッターカーテン装置の正面図である。
【図3】 本発明に係る防火シャッターカーテン装置の概略を示す図であり、シャッターカーテンの閉動作途中の状態を示す正面図である。
【図4】 図3の防火シャッターカーテン装置のシャッターカーテンが全閉された状態を示す図である。
【図5】 スラットカーテンの巻取機構の一例を示す図である。
【図6】 折り畳み形ガイドレールとスラットカーテンとの接続部の詳細構成を示す図であり、図4のガイドレールを右方向から見た図である。
【図7】 折り畳み形ガイドレールとスラットカーテンとの接続部の詳細構成を示す図であり、図6のA−A線の断面図である。
【図8】 折り畳み形のガイドレールの折り畳み部分の詳細構成を示す図であり、図4のガイドレールを正面方向から見た図である。
【図9】 折り畳み形のガイドレールの折り畳み部分の詳細構成を示す図であり、図8を右方向から見た図である。
【図10】 ガイドレールが折り畳まれた状態から徐々に繰り出される状態を示す図であり、図10(A)はガイドレールが天井上のまぐさ内に折り畳まれて収納された通常の状態を示し、図10(B)はガイドレールの長手方向が水平面に対して約10度程度の角度で傾斜した状態を示し、図10(C)はガイドレールの長手方向が水平面に対して約20度程度の角度で傾斜した状態を示す図である。
【図11】 図10(A)の状態におけるガイドレールとスラットカーテンとの接続部の詳細を示す。
【図12】 図12は図10(A)の状態のガイドレールのリンク部の詳細構成を示す。
【図13】 図10(B)の状態におけるガイドレールとスラットカーテンとの接続部の詳細を示す。
【図14】 図10(C)の状態におけるガイドレールとスラットカーテンとの接続部の詳細を示す。
【図15】 ガイドレールの長手方向が水平面に対して約30度程度の角度で傾斜した状態を示す図である。
【図16】 図15の状態におけるガイドレールのリンク部の詳細構成を示す図である。
【図17】 ガイドレールの長手方向が水平面に対して約60度程度の角度で傾斜した状態を示す図である。
【図18】 図17の状態におけるガイドレールのリンク部の詳細構成を示すずである。
【図19】 ガイドレールの長手方向が水平面に対して約84度程度の角度で傾斜した状態を示す図である。
【図20】 図19の状態におけるガイドレールとスラットカーテンとの接続部の詳細構成を示す。
【図21】 ガイドレールの長手方向が垂直線に対して1度以下程度の角度で傾斜した状態を示す図である。
【図22】 図21の状態におけるガイドレールとスラットカーテンとの接続部の詳細構成を示す図である。
【図23】 図21の状態におけるガイドレールのリンク部の詳細構成を示す図である。
【図24】 スラットカーテンの座板が床に接し閉動作が終了した状態を示す図である。
【図25】 スラットカーテンの開動作開始時におけるガイドレールの軸が固定プレートの開口部のテーパー部に接触する様子を示す図である。
【図26】 ガイドレールと塞ぎ板との関係を示すために図6のガイドレールを下側から見た図である。
【図27】 まぐさ部分に出入口塞ぎ材を設けた場合の実施例を示す図である。
【図28】 可動式のガイドレール設置後の隙間を塞ぐ手段の詳細を示す図である。
【図29】 図28のA−A線の断面を示す図である。
【図30】 可動式ガイドレールの開きを防止する手段の詳細を示す図である。
【図31】 ガイドレールの長手方向が水平面に対して約30度程度の角度で傾斜した状態を示すものである。
【図32】 図31の上面図である。
【図33】 図31の側面図である。
【図34】 塞ぎ板をガイドレール内に押し込むように作用する開閉塞ぎ板ガイドの詳細を示す図である。
【図35】 上面ケースに設けられたスラットカーテンの出入り口となるスリット状の開口部であって、スラットカーテンのフラット面との間に形成される隙間を塞ぐようにしたまぐさ遮煙手段の詳細を示す図である。
【図36】 まぐさ遮煙部材の詳細構成を示す図である。
【図37】 図4の閉鎖状態にある隣り合った可動式ガイドレールの召し合わせ部分の詳細を示す図である。
【図38】 スラットカーテンの一方が固定式のガイドレールで他方が可動式のガイドレールの場合における固定式ガイドレールの詳細を示す図である。
【図39】 端部ローラと固定式ガイドレールの詳細を示す図である。
【図40】 可動式ガイドレールの上部とブラケットとの間の隙間を塞ぐ場合の詳細を示す図である。
【図41】 可動式ガイドレールAがまぐさ内に収納された状態を示す図である。
【図42】 可動式ガイドレールと避難用の防火戸の詳細構成を示す図であり、可動式ガイドレールと避難用防火戸が閉鎖した状態を示す図である。
【図43】 可動式ガイドレールと避難用の防火戸の詳細構成を示す図であり、図42の可動式ガイドレールと防火戸の関係を示す図である。
【図44】 可動式ガイドレールが前後に撓んだ場合における避難用の防火戸との間の気密保持の詳細を示す図である。
【図45】 可動式ガイドレールの設置の一例を示す図である。
【図46】 塞ぎ板がスラットカーテンの表面に接触しないような構成の詳細を示す図である。
【図47】 可動式ガイドレールのリンク軸のギヤ部が露出しないように保護する手段の詳細を示す図である。
【図48】 図47のA−A線の断面を示す図である。
【図49】 障害物検出装置と配線手段の一部を抜き出して示した斜視図である。
【図50】 図49を開口面に対して垂直方向から見た正面図である。
【図51】 図50の座板周りの配線状態を示す図であり、座板部の一部を取り除いて示す図である。
【図52】 図50を右側から見た側面図である。
【符号の説明】
11,12,11A,11B,12A,12B…ブラケット
13,51…巻取シャフト
14,14A,14B…スラットカーテン
141…回転防止板
14C…座板
15,16,15B,16B…ガイドレール
15A,16A,17A,18A…ガイドレール
15B1,15B2,17A1,17A2,16B1,16B2,18A1,18A2…レール本体
17B…固定式ガイドレール
19…防火戸
191…潜り戸
20…スラブ
21,22…柱
23…上階スラブ
24…梁
25…天井
26…開口部(まぐさ)
27,28…煙センサ(又は熱センサ)
27A,27B…可動式ガイドレール
271,272…固定式のガイトレール
273A,273B,274A,274B…化粧塞ぎ材(化粧まぐさ)
28A,28B…塞ぎプレート
30A,30C…スプリング
31A,31B…開閉塞ぎ板ガイド
33A,33B…圧着部材
35…上面ケース
351…上面ケース受け
352…可動レール固定ブラケット
36…遮煙部材
361…曲げ物部材
362…気密材(ガラスクロス材)
371〜378…角形鋼管
37A〜37D…遮煙ゴム材
38…端部ローラ
401,402…塞ぎ板
403…気密材
404…押さえ板
411…マイクロスイッチ
412…障害物感知装置制御盤
413…コード
451,452…固定式ガイドレール
461,462…ローラ
463,464…ボールキャスター
465〜468…収納位置調整材
471,472…挟まれ防止カバー
51…巻取シャフト
52…開閉機
53…中間ドラム軸
61,62…レール本体
63,93…軸
64A,64B…平ワッシャー
65A,65B…C形止め輪
66A,66B…カラー
67A,67B…ネジ
68…固定プレート
68A…開口部
69…床
70…落し受けラック
71A〜71H…塞ぎ板
72A,72B,73A,73B…バネ付き蝶番
74A〜74D…気密材
81A,81B,82A,82B…ギアプレート
83A,83B…ジョイントプレート
84A,84B,94A…回転軸
85A,85B,86A,86B…開口部
87A,87B…連結部材
88A,88B…平ワッシャー
89A,89B…C形止め輪
Claims (6)
- 開口部の周縁部上側に設けられた収納手段内に収納された状態から前記周縁部上側に設けられた出入口部を通過して繰り出されて下降することによって前記開口部を仕切る遮蔽手段と、
複数の支持部材の連結体からなる中柱の前記支持部材の一端部が前記収納手段の下端部に回転可能に連結され、この状態から前記遮蔽手段の前記下降動作に連動して、前記支持部材の一端部を中心として回転移動することによって前記出入口部を通過して繰り出され、繰り出し終了後は前記遮蔽手段の左右側端部の少なくとも一方側に沿って前記遮蔽手段を前後から挟み込んで前記遮蔽手段が前後に揺動するのを抑制する中柱手段と、
前記遮蔽手段の出入口となる前記収納手段の下側のスリット状の開口部の周縁部と前記遮蔽手段のフラット面との間に形成される隙間を塞ぐよう設けられた開口部塞ぎ手段と
を備えたことを特徴とする開閉体装置。 - 躯体の開口部の周縁部上側に設けられた収納手段内に収納された状態から前記周縁部上側に設けられた出入口部を通過して繰り出されて下降することによって前記開口部を仕切る遮蔽手段と、
複数の支持部材の連結体からなる中柱の前記支持部材の一端部が前記収納手段の下端部に回転可能に連結され、この状態から前記遮蔽手段の前記下降動作に連動して、前記支持部材の一端部を中心として回転移動することによって前記出入口部を通過して繰り出され、繰り出し終了後は前記遮蔽手段の左右側端部の少なくとも一方側に沿って前記遮蔽手段を前後から挟み込んで前記遮蔽手段が前後に揺動するのを抑制する中柱手段と、
前記収納手段及び前記中柱手段を前記躯体に固定するブラケット手段と、
前記中柱手段の繰り出し動作終了後に前記中柱手段の上部と前記ブラケット手段との間に形成される隙間を塞ぐように設けられたブラケット隙間塞ぎ手段と
を備えたことを特徴とする開閉体装置。 - 請求項2において、
前記遮蔽手段の出入口となる前記収納手段の下側のスリット状の開口部の周縁部と前記遮蔽手段のフラット面との間に形成される隙間を塞ぐよう設けられた開口部塞ぎ手段と
を備えたことを特徴とする開閉体装置。 - 請求項2又は3において、前記ブラケット隙間塞ぎ手段は、前記中柱手段の繰り戻り時の上昇動作に連動して上方向に回転移動することによって前記中柱手段の動作の邪魔にならないように構成されていることを特徴とする開閉体装置。
- 請求項1、2、3又は4において、前記中柱手段の複数の支持部材は、対向する端部同士が折れ曲がるように連結されて構成されることを特徴とする開閉体装置。
- 請求項1、2、3、4又は5において、前記中柱手段の複数の支持部材の最下端部は、前記遮蔽手段の座板部に結合されていることを特徴とする開閉体装置。
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