JP4028707B2 - セラミックス製品の緻密化方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、断熱材などに使用されるセラミックボード、セラミックファイバー等のセラミックス製品を緻密化させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば各種加熱炉の内張り材や建築材料として、アルミナ、シリカ、ムライトなどを主成分として焼成されたセラミックボード、セラミックファイバーなどのセラミックス製品が多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなセラミックス製品は、表面に微粉が付着していることが多く、使用中に粉塵となって空気中に舞い作業者が吸入してしまったり、滑りの原因となったり、取り扱い上、難点を有していた。そして、このような問題を解決するものとして、表面をコーティング剤で被覆したもの、異種材料との積層構造としたものなどがあるが、経時変化により異種材料間で剥離が生じることがあり、また、材料や煩雑な製造工程が増加して高価なものとなる傾向があった。
【0004】
さらに、この種のセラミックス製品は、硬度性、耐ガス性および耐火性に優れると共に、取り扱い上より軽量であることが望まれる。
【0005】
そこで、本願発明者は上記課題を一挙に解決する方法として、異種材料を使用せず、セラミックス製品自体を緻密化させることに着眼し本発明を想起するに至った。すなわち、本発明の課題は、セラミックス製品の表面に発生する微粉を著しく減少させることができると共に、硬度性、耐火性および耐ガス性に優れ、より肉薄軽量化を実現可能とするセラミックス製品の緻密化方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題を解決するものは、少なくとも一度加熱焼成されたセラミックス製品付近にマイクロ波吸収体を配置した状態でマイクロ波を照射し、前記マイクロ波吸収体の発熱により、前記セラミックス製品を表面より緻密化させることを特徴とするセラミックス製品の緻密化方法である。前記マイクロ波吸収体は前記セラミックス製品に接触させて配置されていることが好ましい。
【0007】
本発明のセラミックス製品の緻密化方法によれば、マイクロ波吸収体の高温発熱により、セラミックス製品が表面側から焼結して緻密化する(粒度が下がって硬化する)。このため、セラミックス製品の表面の微粉を著しく減少させることができる。また、緻密化により硬度性、耐火性および耐ガス性が向上し、セラミックス製品をより肉薄な形態で提供できるなど軽量化することができる。さらに、セラミックス製品の諸問題を解決するための異種材料の使用も不要となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のセラミックス製品の緻密化方法を図面に示した一実施例を用いて説明する。
本発明のセラミックス製品の緻密化方法は、図1および図2に示すように、セラミックス製品1付近にマイクロ波吸収体2を配置した状態でマイクロ波を照射し、マイクロ波吸収体2の発熱によりセラミックス製品1を表面1aより緻密化させることを特徴とするセラミックス製品の緻密化方法である。以下、その方法について詳述する。
【0009】
本発明のセラミックス製品の緻密化方法では、例えば図3に示したマイクロ波焼結炉10を使用する。
マイクロ波焼結炉10は、ハウジング11と、ハウジング11内に設けられた焼成室13と、マイクロ波発生手段14と、ハウジング11とマイクロ波発生手段14とを連通する導波管15とを有している。
【0010】
ハウジング11は、少なくとも内面がマイクロ波を反射可能な材料、例えばステンレス材にて形成されている。
【0011】
ハウジング11内には、マイクロ波が透過可能な材料、例えばアルミナファイバーや発泡アルミナなどの断熱隔壁12により区画された焼成室13が設けられており、この焼成室13内に、セラミックス製品1とマイクロ波吸収体2とを配置する。
【0012】
マイクロ波発生手段14は、マイクロ波を出力するためのものであり、マイクロ波発振器からなる。マイクロ波発振器から出力されるマイクロ波の周波数は、好ましくは0.9〜100GHzであり、より好ましくは、安価なマイクロ波発振器を使用できる2.45GHzである。
【0013】
マイクロ波発生手段14から出力されるマイクロ波は、マイクロ波発生手段14とハウジング11とを連通する導波管15を介してハウジング11内に照射される。
【0014】
ハウジング11内のマイクロ波入射部位には、マイクロ波を分散させるための球状リフレクタ16が設けられており、マイクロ波がハウジング11内に照射されると、リフレクタ16にて分散された後、ハウジング11の内面にて多重反射しながら断熱隔壁12を透過して焼成室13内に入射するように構成されている。
【0015】
また、ハウジング11には、焼成室13内の温度やマイクロ波吸収体2の温度を測定するため熱電対17と、焼成室13内に設けられた赤外線温度計(図示しない)が備え付けられている。さらに、断熱隔壁12とハウジング11には、焼成室13内に設けられた赤外線温度計を外部から目視可能とする覗き穴18a,18bがそれぞれ設けられている。なお、マイクロ波を分散させるための球状リフレクタ16に代えて、回転反射翼を使用してマイクロ波を分散させるように構成されたマイクロ波焼結炉を使用してもよい。
【0016】
本発明のセラミックス製品の緻密化方法は、例えば上記のようなマイクロ波焼結炉10を用いて行うことができ、焼成室13内において、例えば図1に示すように、セラミックス製品1付近にマイクロ波吸収体2を配置した状態でマイクロ波を照射する。
【0017】
具体的には、この実施例では、4枚のマイクロ波吸収体2を、下方に配置されるセラミックス製品1Aに立設させる。セラミックス製品1Aの上面側には、4枚のマイクロ波吸収体2の下端辺部を挿嵌して立設させるための凹条部(図示せず)が設けられており、図2に示すように、4枚のマイクロ波吸収体2が立設可能となっている。
【0018】
さらに、4枚のマイクロ波吸収体2の外面側付近には、図1に示すように、それぞれセラミックス製品1B,1C,1D,1Eが配置される。この状態でマイクロ波を照射すると、マイクロ波吸収体2がマイクロ波を吸収して高温発熱する。それにより、セラミックス製品1A,1B,1C,1D,1Eをそれぞれ表面1aより緻密化することができる。なお、本願で「セラミックス製品」とは、既に少なくとも一度加熱焼成されたセラミックスを広く包含する概念である。
【0019】
緻密化される部位は、セラミックス製品1B,1C,1D,1Eでは、図2に示すようにそれぞれの表面1aと縦溝1b付近である。また、セラミックス製品1Aでは、マイクロ波吸収体2を挿嵌した凹条部付近である。
【0020】
このように、本発明では、セラミックス製品のうち、必要とする部分を表面側から緻密化できるため、セラミックス製品の表面の微粉を著しく減少させることができ、また、緻密化により硬度性、耐火性および耐ガス性を向上させることができる。さらに、セラミックス製品をより肉薄な形態で提供することも可能となり、或いは硬度を要する部位のみを部分的に硬化させることもでき、セラミックス製品の軽量化に資することができる。さらに、セラミックス製品の諸問題を解決するための異種材料の使用も不要になると共に、マイクロ波照射により緻密化を行うため、他の方法に比して、緻密化に要する時間を短縮でき、かつエネルギー資源の消費を著しく軽減できる。
【0021】
なお、本発明により、緻密化されるセラミックス製品1としては、例えば各種加熱炉の内張り材や建築材料として使用される、アルミナ、シリカ、ムライトなどを主成分として焼成されたセラミックボード、セラミックファイバーなどが挙げられるが、緻密化可能なセラミックス製品を広く包含する。この実施例の場合は、アルミナとシリカを主成分とするセラミックボードを使用した。
【0022】
マイクロ波吸収体2としては、マイクロ波吸収率が高く、マイクロ波を照射すると、その大部分を吸収して高温発熱する熱伝導率の高いものであればどのようなものでもよいが、この実施例では高アルミナを使用した。具体的には、マイクロ波を5時間照射して高アルミナ(マイクロ波吸収体)を1700〜1800℃まで発熱させた状態で10分維持して、セラミックス製品1A,1B,1C,1D,1Eの表面をそれぞれ緻密化した。
【0023】
ただし、マイクロ波を照射する時間、マイクロ波吸収体の発熱温度は、緻密化しようとするセラミックス製品の種類、材質、形態、大きさ、緻密化しようとする表面からの深度などにより適宜設定される。
【0024】
つぎに、図4および図5に示した実施例について説明する。
この実施例と前述した実施例(図1および図2に示した配置態様)との基本的な相違は、セラミックス製品5にマイクロ波吸収体6を接触させた状態でマイクロ波を照射する点、セラミックス製品5の曲面5aを緻密化させる点である。
【0025】
具体的には、この実施例では、マイクロ波吸収体6は緻密化させようとする部位であるセラミックス製品5の曲面5a形状に対応した外曲面6aを備えた円筒体であり、図4に示すように、セラミックス製品5の曲面5a上にこの円筒体を載置した状態で焼成室13内に配置されてマイクロ波が照射される。
【0026】
このように、本発明は、マイクロ波吸収体とセラミックス製品を接触させた状態でマイクロ波を照射する場合も包含するものであり、すなわち、マイクロ波吸収体とセラミックス製品の接触、非接触は問わず、セラミックス製品付近にマイクロ波吸収体を配置した状態でマイクロ波を照射して、マイクロ波吸収体の発熱によりセラミックス製品を表面より緻密化することを広く包含するものである。また、本発明は、平面、曲面を問わず、セラミックス製品の緻密化させたい部分の形状にマイクロ波吸収体の形状を対応させてマイクロ波を照射するものを広く包含するものである。さらに、セラミックス製品とマイクロ波吸収体との距離を部位によって変化させて、例えば、段階的に或いは徐々に緻密化の程度を増減するような方法も本発明の範疇に包含される。
【0027】
なお、前述した各実施例は、セラミックス製品を一面側からのみ緻密化させるものであるが、これに限定されるものではなく、例えばセラミックス製品の両面にそれぞれマイクロ波吸収体を配して、セラミックス製品の両面側からそれぞれ緻密化する方法、またはセラミックス製品の全面をマイクロ波吸収体で包囲して、セラミックス製品の全面側からそれぞれ緻密化する方法なども、広く本発明の範疇に包含される。
【0028】
【発明の効果】
請求項1に記載した発明によれば、セラミックス製品の表面に発生する微粉を著しく減少させることができると共に、硬度性、耐火性および耐ガス性を向上させて軽量化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のセラミックス製品の緻密化方法を説明するための斜視図である。
【図2】 本発明のセラミックス製品の緻密化方法を説明するための斜視図である。
【図3】 本発明のセラミックス製品の緻密化方法に使用されるマイクロ波焼結炉の一実施例の全体構成を示す概略図である。
【図4】 本発明のセラミックス製品の緻密化方法の他の実施例を説明するための斜視図である。
【図5】 本発明のセラミックス製品の緻密化方法の他の実施例を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1 セラミックス製品
1a セラミックス製品の表面
2 マイクロ波吸収体
10 マイクロ波焼成炉
11 ハウジング
12 断熱隔壁
13 焼成室
14 マイクロ波発生手段
15 導波管
16 球状リフレクタ
17 熱電対
18 覗き穴

Claims (1)

  1. 少なくとも一度加熱焼成されたセラミックス製品付近にマイクロ波吸収体を配置した状態でマイクロ波を照射し、前記マイクロ波吸収体の発熱により、前記セラミックス製品を表面より緻密化させることを特徴とするセラミックス製品の緻密化方法。
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