JP4028118B2 - 繊維潜り角測定方法およびシステム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、天然木材の表面における繊維の潜り角を測定する方法及び繊維潜り角を測定するためのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
壁紙や床材等の建材の表面装飾や、家具の表面装飾のために用いる化粧シートにおいては、「照り」と称される光沢を表現するために、万線パターンを直接化粧シートにエンボス加工したり、あるいは透明なシートに万線パターンをエンボス加工してエンボスシートを作成し、そのエンボスシートを木目柄等の模様を印刷した化粧シートに貼り付けて積層構造とすることが広く行われている。
【0003】
万線パターンをエンボス加工することにより「照り」が表現できる原理について以下に説明する。
図5は万線パターンをエンボス加工することにより万線条溝Gが形成されたシートEの斜視図である。シートEには幅W1の万線条溝GがW2の間隔で多数形成されている。シートEの全体の厚みD1に対して、万線条溝Gは深さD2の溝を形成しており、多数の万線条溝Gが平行に配置されている。このような万線条溝Gからなるパターンは、幅W1の凹部と幅W2の凸部との二段階の段差構造を有している。
【0004】
このような万線条溝Gが形成されたシートEは、その表面から得られる反射光の強度が位置によって異なることが知られている。これが異方性反射である。このようなシートEを見る視線を連続的に変化させると、強く反射する箇所、すなわち輝度が高く、明るく光る箇所が変化していく。これが「照りの移動」と称されるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した「照り」および「照りの移動」を表現する万線パターンとしては、エンボス加工を行った場合に、天然の木材が発現するような自然な「照り」および「照りの移動」を発現できるものが望ましい。そこで、天然の木材が「照り」および「照りの移動」を発現できる原理を考えてみると、木材表面における繊維潜り角に起因していることが知られている。この原理について、以下に説明する。
【0006】
図6は、視点を真上に固定した状態での材木板表面の繊維質の配向性と鏡面反射率との関係を示す図である。材木板100の表面(切断面J)に、図に繊維方向ベクトルFとして示すような配向性をもって繊維Fが配置されているものとする。このとき、切断面Jと繊維Fがなす角ξは繊維潜り角と呼ばれている。
【0007】
そして、材木板100の上方に仮想光源200(面光源)を仮定し、この仮想光源200から材木板100の表面に対して垂直な光線が照射され、この表面からの拡散反射光および鏡面反射光を観察することを考える。この場合、観察される拡散反射光の強度は、材木板100の表面の木目模様の色成分によって左右され、この拡散反射光による画像は、いわゆる着色された模様として認識されることになる。一方、観察される鏡面反射光の強度W(光沢度)は、繊維潜り角ξによって左右され、通常、図7のグラフに示すような関係となる。より正確には、各部における鏡面反射光強度は、光の照射方向と繊維潜り角ξとの双方によって決定される。すなわち図6に示すように、切断面J上の点Pにおいて、光線方向ベクトルLと繊維方向ベクトルFとを図のように定義すれば、両ベクトルの交錯角φによって点Pにおける鏡面反射光強度が決定されることになる。上述の例のように、光線方向ベクトルLが切断面Jに対して垂直であるモデルの場合、ベクトル交錯角φ=90°−ξとなり、図7のグラフに示すように、φ=90°のときに鏡面反射光強度が最高になり、φ=0°のときに最低となる。
【0008】
実際の天然木から切り出した材木板の表面に照り模様が見られるのは、切断面上の各部分ごとに異なる繊維潜り角ξが得られるからであり、この部分毎に異なる繊維潜り角ξに基づいて照り模様が現れることになるのである。また、以上のことから、例えば図6において観察位置を変えずに仮想光源200を移動させた場合、あるいは仮想光源200の位置を固定して観察位置を変えた場合には、材木板100の照りが発現する位置が変化することになることは明らかであろう。これが照りの移動である。
【0009】
そこで、近年では、適宜な手法を用いてコンピュータにより繊維潜り角の2次元分布を求め、その求めた繊維潜り角の2次元分布に基づいて万線パターンを作成し、その万線パターンを用いてエンボス加工することが行われているが、天然の木材の表面が発現するような照り、および照りの移動を表現することができる繊維潜り角の2次元分布を求めることは非常に難しいのが現実である。
【0010】
これに対して、本出願人は、木材を異なる角度から照明して撮影し、得られた輝度値に基づいて、輝度値が最大となる光源の角度を求め、その角度に基づいて各画素位置における繊維潜り角を求める方法を、特願平10-220238において提案している。
【0011】
しかしながら、前記出願における発明では、理想的な平行光による照明が必要であるが、実際には、光源としては点光源が使われるため、撮影される木材の部位により、入射光量が一定でなく、忠実な測定が困難であった。
そこで、本発明は、点光源を利用して、木材の撮影を行った場合であっても、その撮影画像から忠実に天然の木材の表面が発現するような照り、および照りの移動を表現することができる繊維潜り角の2次元分布を求めることが可能な繊維潜り角測定方法およびシステムを提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1、3に記載の発明では、天然木材を複数の異なる角度から照明して撮影し、撮影した画像の各画素行について、光源の各画素行に対する照明角度を求め、光源と各画素との距離に基づいて撮影して得られた輝度値を補正して補正輝度値を求め、補正輝度値のうち、最大輝度を与える光源の照明角度を求め、その光源の照明角度に基づいて各画素位置における繊維潜り角を定めることを特徴とする。
請求項1、3に記載の発明では、特に、照明角度を撮影した画像の各画素行ごとに求めると共に、輝度値を各画素と光源との距離に基づいて補正し、求められた照明角度、補正輝度値に基づいて、繊維潜り角を求めるようにしたので、撮影される木材の各部位における入射光量が異なっていたとしても、精度良く、潜り角の測定を行うことが可能になる。
【0013】
上記課題を解決するため、請求項2、4に記載の発明では、天然木材を複数の異なる角度から照明して撮影し、撮影した画像の各画素行について、光源の各画素行に対する照明角度を求め、光源と各画素との距離に基づいて撮影して得られた輝度値を補正して補正輝度値を求め、前記各照明角度間より小さい所定の角度毎の補間輝度値を前記補正輝度値を補間して求め、補間輝度値、補正輝度値のうち、最大輝度を与える光源の照明角度を求め、その光源の照明角度に基づいて各画素位置における繊維潜り角を定めることを特徴とする。
請求項2、4に記載の発明では、請求項1,3の発明に加えて、さらに、各照明角度間より小さい所定の角度毎の補間輝度値を前記補正輝度値を補間して求め、補間輝度値、補正輝度値のうち、最大輝度を与える光源の照明角度を求めるようにしたので、少数の配置光源だけで、撮影の負荷をかけずに、最大輝度値を与える照明角度を求めることが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明による繊維潜り角測定システムの実施形態の構成を示すブロック図である。図1は、本座標系をx軸負の方向から見た状態であり、図中、1は天然木材(以下、単に木材という)、2は光源、3はカメラ、4は処理装置を示す。
木材1は繊維潜り角を測定する対象物となるものであり、天然の木材であればどのようなものでもよい。この木材1は固定して配置される。木材1に正対してカメラ3が配置されている。このカメラ3も固定して配置される。カメラ3は、製版カメラ、TVカメラ、デジタルスチルカメラ等の画像を撮影することができるものであればよい。ここでは理解を容易にするためにデジタルスチルカメラを用いるものとする。なお、ここでは、図に示すようなxyzの直交座標系を定める。また、角度については図1のz軸を0°として、反時計回りを正とし、時計回りを負とする。
【0015】
光源2は、できるだけ平行光線を放射するものが望ましい。光線の色は白色光でよい。光源2は複数個(例えば11個)、y軸に平行でz軸を通る線上に配置されている。各光源2a〜2k(図示せず)の当該座標系における座標値は処理装置4に登録されており、各光源の点灯、消灯の制御も処理装置4で可能になっている。
【0016】
処理装置4は、パーソナルコンピュータで実現可能であり、光源2、カメラ3を制御する機能の他、照明角度算出部5、補正輝度値算出部6、補間輝度値算出部7、繊維潜り角決定部8を有する。これらの各部は現実には、処理装置4に搭載した専用のプログラムにより機能する。
【0017】
以下、図1に示すシステムの動作について、繊維潜り角測定方法と共に説明する。まず、処理装置4により光源2aを点灯させ、他の光源2b〜2kは消灯しておく。この状態でカメラ3により木材1を撮影する。このカメラ3で撮影された画像のデジタルデータは、光源2aの当該座標系における座標値と共に処理装置4に登録される。なお、カメラ3として製版フィルムを用いる場合には、撮影したフィルムを現像し、スキャナ入力してデジタル化して処理装置4に渡すようにすれば良く、またTVカメラを用いる場合には、TVカメラからの画像信号をデジタル化して処理装置4に渡せば良い。
【0018】
また、本実施形態では、後述するところから明らかなように、処理装置4において繊維潜り角測定のために用いられるのは輝度のデータのみであるから、例えばカメラ3がR、G、Bの3色の画像データを出力するものである場合には、処理装置4はGの画像データのみを取り込むようにしても良く、あるいはR、G、Bから輝度を表すデータを生成して、その輝度のデータのみを用いるようにしても良い。
【0019】
そして、処理装置4は、当該画像データを光源2aにおける画像データであることを登録する。これによって、光源2aが点灯された場合の画像データが処理装置4に取り込まれることになる。次に、光源2aを消灯し、光源2bを点灯して、カメラ3により木材1を撮影し、そのときの画像データを処理装置4に渡す。以下、同様にして、光源2c〜2kを1つずつ点灯させて木材1を撮影して、そのときの画像データを処理装置4に渡す動作を繰り返す。処理装置4は、この11枚の画像の輝度データを取り込み、それぞれの画像がどの光源に対して撮影されたかを対応させて登録する。
【0020】
ここで、各光源2をどの位置にどの位の間隔で配置するかは、任意に定めることができる。多く配置すればする程、カメラ3で撮影した木材1の画像の各画素位置における繊維潜り角を精度良く求めることができる。例えば、z軸を中心として±50°の範囲に1°間隔で配置しようとしたとする。この場合、配置する光源が101個必要となり、それに伴って撮影回数も増えるため、費用がかかると共に、作業者の負担も大きくなる。
そこで、このシステムでは、作業者の負担軽減のために、配置する間隔を比較的大きく取るようにする。例えば、配置する光源を10個程度として適当な間隔に並べれば良い。本実施形態のように11個の光源を用いた場合、11枚の画像が撮影されることになる。
【0021】
全光源に対しての撮影が終わったら、次に、撮影された各画素と各光源との照明角度をx軸に平行な各画素行ごとに求める。ここで、画素行とは画素の並びのことを言う。これは、使用する光源が点光源であるため、同一光源により撮影されたものであっても、画素位置により照明角度が異なるためである。また、このときx軸方向の照明角度の差は考慮しない。なぜなら、木材には木目方向と木目に垂直な方向があり、木目に垂直な方向は、鏡面反射方向の変化が少ないため、繊維潜り角を求めるに当たって影響が少ないからである。そのため、木材を撮影する際には、木目方向が、y軸方向になるように置く必要がある。さて、照明角度は、照明角度算出部5により、各x軸に平行な各画素行ごとに以下の式(1)により計算される。
【0022】
θ=atan(dy/dz) ・・・(1)
ここで、dy、dzはそれぞれ、着目画素行と光源とのy座標、z座標の差である。例えば、y=0の画素行と光源2の角度θを求める場合のdy、dzは、図1に示すようになる。光源は、木材を表面から照明可能な位置に配置されているため、θは−90°<θ<90°となる。
【0023】
そして、次に撮影された11枚の画像の各画素の輝度値を光源からの距離に基づいて補正する。撮影された画像における画素の輝度値は、木材1における当該画素の対応する位置の明るさに影響され、この明るさは光源からの距離によって定まる。そのため、撮影して得られた輝度値を、光源からの距離に基づいて補正するのである。この補正は補正輝度値算出部6により以下の式(2)を用いて行われる。
【0024】
Ls=(d/ds)2×L ・・・(2)
ここで、Lsは補正された輝度値、Lは撮影された画像における輝度値、dは光源と補正対象画素位置の距離、dsは補正のための標準距離である。また、距離dは角度の場合と異なり、x軸方向も考慮するため、以下の式(3)により計算される。
d=√(dx2+dy2+dz2) ・・・(3)
dx、dy、dzはそれぞれ、図2に示すように、着目画素のに対応する木材1上の位置Pと光源2とのx座標、y座標、z座標の差である。補正輝度値Lsは、相対的な値が求まれば十分であるため、標準距離dsは、どんな値でも良い。ただし、標準距離dsは、全撮影画像の全画素に対して同じ値が用いられる。全ての画素に対する補正輝度値が算出されたら、処理装置4は、撮影された木材1の画像のそれぞれの画素位置における繊維潜り角を求める処理を行う。
【0025】
いま、ある画素位置に着目すると、当該画素位置については11個の補正輝度値のデータがある。これらの11個の輝度値が図3(a)の黒点で示すようであったとする。図2は横軸が照明角度、縦軸が輝度値を示している。照明角度θは式(1)で求めたものである。本実施形態では、光源を適当な位置に配置して、各画素行ごとに照明角度を算出するので、実際には、図3に示すように照明角度がちょうど10°間隔になることは滅多にないが、説明の便宜上、10°単位とした。次に、補間輝度値算出部7は、図3(a)に示す輝度値の間を滑らかに補間する。補間の手法としては、例えばスプライン関数を用いれば良い。スプライン関数によって図3(a)の黒点で示すような離散的に分布する輝度値を補間すれば、図3(b)に示すように、図中黒点で示す輝度値を通る曲線で補間できるので望ましいものである。
【0026】
そして、補間輝度値算出部7は、上記の補間を行う際に、所定の角度刻みで輝度値を求める。このときの刻み角度は小さい方が望ましい。例えば、1°刻みで輝度値を求めるものとすると、この場合には補正輝度値11個と補間輝度値90個の輝度値の計101個が得られる。そして、繊維潜り角決定部8は、これらの輝度値の中で最大輝度値をとる照明角度を求め、その照明角度の半分の角度を当該画素位置における繊維潜り角ξとし、当該繊維潜り角ξを当該画素位置に登録する。例えば図3(b)においては、最大輝度LMAXとなる照明角度はθLMAXであるので、当該画素位置における繊維潜り角ξはθLMAX/2となる。
【0027】
繊維潜り角ξをこのように定めることの妥当性は明らかである。すなわち、例えば、図4に示すように木材1の繊維イの一部が図のAに示す位置で表面に現れているとし、Aの位置における繊維イに対する垂線がロで示すようであるとすると、繊維イの繊維潜り角ξと、光源2からの照明の角度と、カメラ3で撮影される方向が図4に示す関係になるときにAで示す位置の輝度は最大になり、このとき、Aの位置における繊維潜り角ξをθとするのである。
【0028】
そして、このシステムにおいては、現在着目している画素位置について、照明角度と補正輝度値との関係から、補間によって、例えば、1°刻みの照明角度における輝度値を求め、最大輝度となる照明角度の1/2を当該画素位置における繊維潜り角とするのである。つまり、図4のAの位置の画素に着目した場合、図4に示すような位置関係で画像が撮影されることは必ずしも無いが、照明角度と補正輝度値との関係から、補間によって図4に示すような照明角度を求め、その照明角度を1/2にして当該Aの位置における繊維潜り角を求めるのである。
【0029】
そして、処理装置4は、以上の処理を、撮影した画像の全ての画素位置について行う。これによって、カメラ3で撮影された画像の全ての画素位置について繊維潜り角ξを求めることができ、各画素位置に対して繊維潜り角が登録された2次元のスカラー場を生成することができる。
【0030】
このようにして得られた、各画素位置に対して繊維潜り角が登録された2次元スカラー場を用いて万線パターンを作成し、その万線パターンを用いてエンボス加工を行えば、天然の木材の表面が発現するような照り、および照りの移動を表現することができる。なお、各画素位置に対して繊維潜り角が登録された2次元スカラー場から万線パターンを作成する手法については周知であるので説明は省略する。
【0031】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、スプライン関数を用いて補間を行ったが、ベジェ関数等の他の関数を用いて補間を行っても良い。また、光源の配置位置も木材を表面から照明可能な位置であれば、すなわち、図1におけるθが−90°<θ<90°を満たせば、どこでも良い。
【0032】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、照明角度を光源の各画素行ごとに求めると共に、輝度値を各画素と光源との距離に基づいて補正し、求められた照明角度、補正輝度値に基づいて、繊維潜り角を求めるようにしたので、撮影される木材の各部位における入射光量が異なっていたとしても、精度良く、潜り角の測定を行うことが可能になる。
また、各照明角度間より小さい所定の角度毎の補間輝度値を前記補正輝度値を補間して求め、補間輝度値、補正輝度値のうち、最大輝度を与える光源の照明角度を求めるようにしたので、少数の配置光源だけで、撮影の負荷をかけずに、最大輝度値を与える照明角度を求めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維潜り角測定システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明の繊維潜り角測定システムの一実施形態を角度を変えて示した図である。
【図3】繊維潜り角を求めるための輝度値の補間に関する説明図である。
【図4】図3の手法により繊維潜り角を決定することの妥当性を説明するための図である。
【図5】万線パターンがエンドレス加工されたシートの表面に形成された万線条溝Gの構造を示す斜視図である。
【図6】一般的な材木版における繊維方向ベクトルFと光線ベクトルLとの関係を示す側断面図である。
【図7】一般的な材木板におけるベクトル交錯角φ(繊維潜り角ξ)と鏡面反射光強度Wとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・天然木材
2・・・光源
3・・・カメラ
4・・・処理装置
5・・・照明角度算出部
6・・・補正輝度値算出部
7・・・補間輝度値算出部
8・・・繊維潜り角決定部
Claims (4)
- 天然木材を複数の異なる角度から照明して撮影する工程と、撮影した各画像の各画素行位置について、光源の各画素行位置に対する照明角度を求める工程と、光源と各画素位置との距離に基づいて撮影して得られた輝度値を補正して補正輝度値を求める工程と、この補正輝度値のうち、最大輝度を与える光源の照明角度を求める工程と、得られた最大輝度を与える光源の照明角度に基づいて各画素位置における繊維潜り角を定める工程と、を有することを特徴とする繊維潜り角測定方法。
- 天然木材を複数の異なる角度から照明して撮影する工程と、撮影した各画像の各画素行位置について、光源の各画素行位置に対する照明角度を求める工程と、光源と各画素位置との距離に基づいて撮影して得られた輝度値を補正して補正輝度値を求める工程と、前記各照明角度間より小さい所定の角度毎の補間輝度値を前記補正輝度値を補間して求める工程と、前記補間輝度値、前記補正輝度値のうち、最大輝度を与える光源の照明角度を求める工程と、得られた最大輝度を与える光源の照明角度に基づいて各画素位置における繊維潜り角を定める工程と、を有することを特徴とする繊維潜り角測定方法。
- 天然木材を照明する光源と、天然木材を撮影するカメラと、複数の異なる角度から照明して撮影することにより得られた各画像の各画素行位置について、光源の各画素行位置に対する照明角度を求める照明角度算出部と、光源と各画素位置との距離に基づいて前記各画像の各画素における輝度値を補正して補正輝度値を求める補正輝度値算出部と、この補正輝度値のうち、最大輝度を与える光源の照明角度を求め、得られた最大輝度を与える光源の照明角度に基づいて各画素位置における繊維潜り角を定める繊維潜り角決定部と、を有することを特徴とする繊維潜り角測定システム。
- 天然木材を照明する光源と、天然木材を撮影するカメラと、複数の異なる角度から照明して撮影することにより得られた各画像の各画素行位置について、光源の各画素行位置に対する照明角度を求める照明角度算出部と、光源と各画素位置との距離に基づいて前記各画像の各画素における輝度値を補正して補正輝度値を求める補正輝度値算出部と、前記各照明角度間より小さい所定の角度毎の補間輝度値を前記補正輝度値を補間して求める補間輝度値算出部と、前記補間輝度値、前記補正輝度値のうち、最大輝度を与える光源の照明角度を求め、得られた最大輝度を与える光源の照明角度に基づいて各画素位置における繊維潜り角を定める繊維潜り角決定部と、を有することを特徴とする繊維潜り角測定システム。
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