JP4027842B2 - 医療用画像記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡によって撮影された内視鏡画像を記録する医療用画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、スコープの細長の先端部を体腔内等の被検部位に挿入して、体腔や内臓の内腔を直接観察する内視鏡検査が一般的に行なわれるようになっている。
また、内視鏡装置によって撮影した内視鏡画像をネットワークによって接続されたサーバに記録・蓄積し、この画像を必要に応じて取り出すことが出来る内視鏡画像ファイリングシステムが広く利用されている。
【0003】
内視鏡画像ファイリングシステムは、内視鏡装置のスコープ部分に備えられたスイッチ、例えばレリーズスイッチを内視鏡検査医が押すと、内視鏡装置に接続されている医療用画像記録装置によって、モニタに表示されている内視鏡画像が取り込まれ、患者についての情報や検査についての情報が付加された形でネットワーク介してサーバに記録、蓄積される。
【0004】
例えば特許文献1に開示されている内視鏡画像ファイリングシステムでは、内視鏡観測装置によって撮影した内視鏡画像を医療用画像記録装置によってデータ圧縮処理を行った後、ネットワークを介してファイルサーバに送り、サーバ内に記憶・蓄積している。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−141498号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
内視鏡検査は、一般に内科や外科等の患者の担当医から内視鏡検査医へ依頼する形で行なわれる。
内視鏡検査医は、依頼された検査が終了すると、担当医への検査報告として検査レポートを提出するが、この検査レポートは画像ファイルを添付した形で作成される。
【0007】
内視鏡検査医は、ファイルサーバとネットワーク接続された端末から、ファイルサーバに蓄積されている全画像を呼び出して画面上に表示し、レポートに用いる画像を選択しながらレポートを作成する。
一度の内視鏡検査では、通常40〜100枚程度の撮影が行なわれるが、撮影箇所は一般的にルーチン化されており、その中には重要度の低い画像も含まれている。レポートには撮影した全ての画像を用いるわけではなく、ポリーブが見つかった部位の画像等、特に重要な画像を用いるが、この撮影画像を選択する作業は、一度全ての画像を端末に取り込んだ後に画面上やプリンタで出力し、記憶に頼りながら画像内容を逐次チェックして行なっていた。その為、作業は煩雑になり、時間・コストもかかってしまう。
【0008】
また従来、内視鏡検査に要した時間を正確に記録する手段を持たなかった。
本発明は、レポート作成時にレポートに用いる画像の選択にかかる労力を軽減し、レポート作成を容易にした医療用画像記録装置を提供することを課題とする。
【0009】
また内視鏡検査に要した時間を正確に記録できる医療用画像記録装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による医療用画像記録装置は、内視鏡により撮影された内視鏡画像を記録することを前提とし、上記問題点を解決する為、撮影手段及びマーキング手段を備える。
【0011】
撮影手段は、操作者の指示に基づいて、前記内視鏡によって撮影された前記内視鏡画像を画像データとして取り込む。
マーキング手段は、前記操作者の指示に基づいて、前記撮影手段が取り込んだ前記内視鏡画像に選択されたことを示す情報を付加する。
【0012】
この構成により、操作者は、レポートに用いる画像に対してマーキング行なうことを指示することにより、取り込んだ任意の内視鏡画像に選択されたことを示す情報を付加することが出来る。
また本発明による医療用画像記録装置は、マーク画像を生成するマーク発生手段と、前記内視鏡からの前記内視鏡画像に前記マーク画像を合成してモニタに出力する合成手段とを更に備える構成とすることも出来る。
【0013】
これにより、モニタ上にマーキングされているかどうかがマーク画像によって示され、操作者はモニタの表示によってマーキングされているかどうかを確認できる。
更に本発明による医療用画像記録装置は、前記操作者の指示に基づいて、内視鏡検査の開始時刻と終了時刻を記録する検査時間記録手段を更に備える構成とすることも出来る。
【0014】
これにより、内視鏡検査の開始時刻と終了時刻を正確に記録することが出来る。
また本発明による医療用画像記録装置は、前記医療用画像記録装置はネットワークによってサーバと接続されており、前記撮影手段が取り込んだ前記内視鏡画像の画像データを、前記ネットワークを介して前記サーバに送信する送信手段を更に備える構成とすることも出来る。
【0015】
これにより、取り込まれた内視鏡画像はサーバ内に格納され、ネットワークを介して端末からサーバから読み出すことが出来る。
また本発明は、医療用画像記録装置による内視鏡画像の取り込み方法や、プログラムもその範囲に含む。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における内視鏡画像ファイリングシステムの構成を示す図である。
【0017】
この図1のシステムでは、内視鏡検査時に、検査を行ないながら撮影する画像に対して選択されたことを示す印をつけるマーキング機能を備えている。よって、内視鏡検査時に画像を撮影しながらレポートに使用する画像にマーキングし、後日マーキングされた画像から選択してレポートを作成することによってレポート作成に用いる画像を探す手間を軽減することができる。
【0018】
図1の内視鏡画像ファイリングシステムは、画像記録装置11、内視鏡システム12、スコープ13、モニタ14、サーバ15及び端末16から構成されている。
このうち、画像記録装置11、サーバ15及び端末はLAN17によってネットワーク接続されており、このLAN17を介して内視鏡システムによって撮影された画像は画像記録装置11によってサーバ15に記録され、レポート作成の際にはサーバ15内の画像等のデータが端末16によって読み出される。また画像記録装置11には、内視鏡システム12及びモニタ14が専用線によって接続されている。尚本システムでは、画像記録装置11や端末16を複数備える構成としても、或いは1つの画像記録装置11に複数の内視鏡システム12やスコープ13と接続される構成としても良い。
【0019】
画像記録装置11は、内視鏡によって撮影され取り込まれた画像をサーバ15に記録・蓄積する為の処理や、内視鏡検査医等の操作者の為に撮影画像や接続機器の状態等についての種々の情報をモニタ14に表示する為の処理を行なうもので、画像圧縮部111、マーク発生部112、合成部113、ヘッダ情報付加部114を有している。
【0020】
画像圧縮部111は、内視鏡システム12からの画像データに対してデータ圧縮処理を行なう。マーク発生部112は、スコープ13を操作する内視鏡検査医等の操作者によってスイッチ131が押下されると選択マークの画像データを発生する。合成部113は、撮影画像にマーク発生部112が発生させた選択マークを、内視鏡システム12から入力される内視鏡画像に合成して表示画面データを生成しモニタ14に出力する。ヘッダ情報付加部114は、取り込んだ静止画画像をサーバ15に保存する際に、圧縮データに付加する患者についての情報や撮影環境を示すヘッダ情報を生成するものである。画像記録装置11は、取り込んだ画像の圧縮データにヘッダ情報を付加した画像ファイルの形式で画像データをサーバ15に送信して、内視鏡画像をサーバ15のデータベースに登録させる。
【0021】
内視鏡システム12は、スコープ13で撮像した被検体の観察像を映像信号に変換し、内視鏡画像として画像記録装置11に出力する。
スコープ13は、撮影を司る部分で、その先端部を検査を行なう患者に挿入し、不図示の光源による光の反射光をCCD等の固体撮像素子によって光電変換して内視鏡システム12に出力する。またスコープ13には、操作者が検査を行ないながら操作することが出来る位置にスコープスイッチ131が備わっている。このスコープススイッチ131としては、3〜4個のボタンスイッチが通常用意されており、各スイッチに設定する機能は、設定を変更することでソフトウエア的に割り振ることが出来る。本例では、スコープススイッチ131としてSW_A、SW_B、SW_C及びSW_Dの4つのボタンスイッチを備え、そのうちSW_Aに撮影画像を静止画データとして取り込むレリーズスイッチ、SW_Bには静止画として取り込む画像にマーキングを行なうマーキングモードに設定するマーキングスイッチ、SW_Cには検査の開始及び終了を通知する開始/終了スイッチとしての機能が設定されているものとする。尚この開始/終了スイッチの機能は、スコープスイッチ131に割り振るのではなく、内視鏡システム12のキーボード、フットスイッチ等の入力装置に割り振る構成としても良い。
【0022】
モニタ14は、スコープ13によって現在撮影されている内視鏡画像141を表示する表示モニタである。このモニタ14の表示画面上には、内視鏡画像141の他に現在マーキングモードになっているかどうかを示す選択マーク142が表示される。そしてこの選択マーク142がモニタ14上に表示された状態でレリーズスイッチSW_Aを押下して内視鏡画像の取り込みを行なうと、取り込んだ画像はマーキングされる。尚、上記説明ではスコープスイッチ131のSW_Bを一旦押してマーキングモードにした後に、SW_Aを押してマーキングした画像が取り込まれる構成を示したが、本実施形態はこれに限定される訳ではなく、SW_Bを押すだけで画像がマーキングされて取り込まれる構成としても良い。
【0023】
サーバ15は、内視鏡による患者の個人情報や撮影画像等をデータベース化して格納するファイルサーバである。端末16は、LAN17によってサーバ16とネットワーク接続されている情報処理装置で、内視鏡検査を行なった医師は、この端末16を用いてサーバ15から取り込んだ内視鏡画像や患者情報を呼び出しながらレポートを作成する。
【0024】
図2は、画像記録装置11の構成例を示す図である。
同図の画像記録装置11は、各種動作制御を行なうCPU21、制御用プログラム等を記憶しておくROM22、動作時のワーキングメモリとなるRAM23、内視鏡システム12からの画像信号を一旦格納するビデオRAM(V−RAM)24、操作パネルやキーボード等の入力装置からの入力やCD−ROM等の可搬記憶媒体の読み出し装置からの入力を受け付ける入力部25、モニタ14に画像データ等を出力する出力部26、ネットワーク5との間でデータや命令等の信号を送受するネットワークインタフェース(ネットワークI/F)27、サーバ15に送られるべき圧縮画像データを記憶する不揮発性のフラッシュメモリ28、画像信号の圧縮処理を行なう画像圧縮LSI29、及び内視鏡システム12との間で通信信号を送受する通信インタフェース(通信I/F)30を備えて構成され、これらがバスライン31によって接続されている。
【0025】
図2に示した画像記録装置11では、CPU21がROM22内のファームウエアや、入力部から読み込んだプログラムを実行することによって他の構成要素の制御を行ない、モニタ14への表示の為の処理や、内視鏡画像のマーキング処理、サーバ15への保存の為の処理等の本明細書に記載されている各種処理を実現する。尚画像記録装置11は、図2に示したようなCPU21がプログラムを実行してソフトウエア的に処理を実現する構成ではなく、その一部若しくは全部を専門のハードウエアによって構成して、処理を実現する形にしても良い。
【0026】
次に図1のシステムの内視鏡検査時の動作について説明する。
内視鏡検査を行なうにあたって、内視鏡検査医等の操作者は、まず患者のベッド傍に設置してある内視鏡システム12のキーボードやカードリーダ等の入力装置からこの内視鏡検査に付加された検査IDや検査を行なう患者のID番号等患者の識別情報を入力(サーバ15に未登録の患者の場合、氏名、年齢、性別などの患者の個人情報も入力)する。この入力があると、画像記録装置11のヘッダ情報付加部114は、取り込んだ内視鏡画像の画像データに付加するヘッダ情報を生成するためにこの患者に対する個人情報をサーバ15から読み出す。
【0027】
次に操作者は、スコープスイッチ131のSW_Cを押下して、内視鏡システム12に検査の開始を通知する。この通知によって画像記録装置11のヘッダ情報付加部114は、検査開始時刻を記録する。尚この時記録する時刻は、サーバ15の内部時計を元にする。
【0028】
操作者は、モニタ14に表示される内視鏡画像141を見ながらスコープ13を操作し、必要に応じてレリーズボタンであるスコープスイッチ131のSW_Aを押下し、内視鏡画像を静止画画像として取り込む。SW_Aが押下されると画像記録装置11では、画像圧縮部111が内視鏡システム12から入力される画像データに対してデータ圧縮処理を行ない、ヘッダ情報付加部114がこの圧縮画像データに患者の個人情報やその画像の撮影情報等からなるヘッダ情報を付加し、LAN17を介してサーバ15に送信して記憶させる。
【0029】
操作者はスコープ13を操作しながら、SW_Aを押下して内視鏡画像を取り込んでゆくが、この時、操作者が後日レポート作成に用いると思う画像を取り込む時は、レリーズボタンSW_Aを押下する前に、まずSW_Bを押下する。このSW_Bの押下は、内視鏡システム12を介してマーク発生部112に通知される。この通知により、マーク発生部112はモニタ14に画面に表示する選択マークの画像データを生成して合成部113に出力し、またマークの発生をヘッダ情報付加部114に通知する。これを受けて合成部113は、内視鏡システム12からの内視鏡画像にマーク発生部112からの画像データを合成し、モニタ14に出力する。この合成処理によって、モニタ14の画面上には、マーキングされたことを示す選択マーク142が表示される。これにより、操作者は画像を選択したことを操作中に確認できる。
【0030】
この選択マーク142が表示された状態で、操作者がSW_Aを押下して内視鏡画像を取り込むと、上述したように画像圧縮部111によってデータ圧縮された画像データに、ヘッダ情報付加部114によって生成されたヘッダ情報が付加されてサーバ15に送信されるが、ヘッダ情報付加部114はマーク発生部112からの通知を受けてヘッダ情報内の画像がマーキングされたことを示すフラグをONにする。これにより、サーバ15に蓄積された内視鏡画像のデータにはその画像がマーキングされたかどうかを示す情報が付加されることとなる。
【0031】
尚SW_Bを押下後、SW_Aを押下する前に再度SW_Bを押下するとマーキングは取り消され、これはマーク発生部112及びヘッダ情報付加部114に通知される。これによりマーク発生部112はマーク画像の生成を止め、モニタ14の表示画面上ではマーキングされていることを示す選択マーク142が消える。そしてヘッダ情報付加部114は、ヘッダ情報内のマーキングされたかどうかを示すフラグをOFFにする。またSW_Bを押下後、特定時間が過ぎてもSW_Aを押下しないと、マーキングは取り消されてモニタ14の表示画面から選択マーク142が消える。
【0032】
全ての検査が終わると操作者は、スコープスイッチSW_Cを押下して、内視鏡システム12に検査の終了を通知する。この通知によって画像記録装置11のヘッダ情報付加部114は、サーバ15の内部時計を元にして検査終了時間を記録する。そしてこの検査終了時刻と上記した検査開始時刻をサーバ15に通知する。
【0033】
図3は、内視鏡検査時の画像記録装置11の動作処理を示すフローチャートである。
内視鏡検査が開始されると、画像記録装置11は、ステップS1としてまず開始スイッチであるSW_Cが押下されるのを待つ(ステップS1,NO)。そしてSW_Cが押下されると(ステップS1、YES)、ステップS2として現在の時刻をサーバ14に問い合わせ、応答してきた時刻を検査開始時刻として記録した後、スコープスイッチ131の入力待ち状態となる(ステップS3、NO)。
【0034】
ステップS3において、スコープスイッチ131が押下され、そのスコープスイッチ131がSW_Bのマーキングスイッチであれば(ステップS3、SW_B)、ステップS4としてヘッダ情報付加部114は、圧縮画像データに付加するヘッダ情報のマーキングされたかどうかを示すフラグをONにし、ステップS5としてマーク発生部112はマーク画像を生成してモニタ14上に選択マーク142を表示させた後、処理をステップS3のスイッチ入力待ち状態に戻す。
【0035】
ステップS3において、スコープスイッチ131が押下され、そのスコープスイッチ131がSW_Aのレリーズスイッチであれば(ステップS3、SW_A)、ステップS6としてスコープ13による撮影画像を静止画画像として取り込む。
【0036】
以降、終了スイッチであるSW_Cが押下されるまで、ステップS3〜S7の処理を繰り返し(ステップS7、NO)、ステップS7でSW_Cが押下されれば(ステップS7、YES)、ステップS8として現在の時刻をサーバ14に問い合わせ、応答してきた時刻を検査終了時刻として記録した後、処理を終了する。
【0037】
内視鏡検査が終了後、内視鏡検査を行なった内視鏡検査医は、担当医へ報告書として、或いは電子カルテとして用いる等の目的で、内視鏡検査の結果を報告する検査レポートの作成を行なう。
図4は、検査レポート作成の手順例を示す図である。
【0038】
検査レポートの作成は、端末16からサーバ15内のデータを必要に応じて読み出しながら行なわれる。同図の例では、レポート作成は、患者プロフィールの表示、他の科からの依頼の場合その検査依頼情報の表示、病理検査情報作成、画像選択、検査した部位のスケッチを入力するシェーマ編集、所見の入力、行なった処置内容の入力、診断結果の入力、コメントの入力という手順で行なわれ、レポートが完成するとサーバ15のデータベースに登録する。
【0039】
この図4のレポート作成手順中、手順4の画像選択において、従来のシステムでは検査時に撮影した画像を端末16に取り込み、全ての画像を画面上に表示する等した後、記憶に頼りながら内容を逐次チェックしてレポートに用いるものを選択していた。
【0040】
しかし、本実施形態のシステムでは、内視鏡検査時に、画像を取り込む際に、ポリーブが見つかった部分の画像等レポートに使用する内視鏡画像に対してマーキングを行なってあるので、このマーキングされた画像をチェックすれば使用する画像の選択は容易に行なうことが出来る。
【0041】
図5は、レポート作成において画像選択手順で用いる画像選択画面例を示す図である。
端末16のレポート作成用の表示画面上から、画像一覧のタブやプルダウンメニュー等を操作選択すると、画像選択画面として図5(a)に示すように、端末16の画面上にインデックス画像として取り込んだ内視鏡画像の縮小画像が一覧表示される。
【0042】
同図(a)は、その検査IDや検査日等、レポートを作成している内視鏡検査についての種々の情報51の下に、その検査で撮影された全内視鏡画像の縮小画像52が一覧表示されている。
そして画面上に表示された縮小画像52中、画像取り込み時にマーキングされた画像には選択マーク53が付加されている。よってレポート作成者は、表示画面50aから容易にレポート作成用に選択されてマーキングされた画像が分かり、このマーキングされた画像を中心にチェックすることにより、レポート作成に必要な画像を容易に見つけることが出来る。
【0043】
レポート作成者は、表示画面50a上において、任意の縮小画像52をマウス等のポインティングデバイスで選択すると、その画像の拡大画像を表示することが出来る。また表示画面50a上で、ポインティングデバイスによってボタン55を選択すると、図5(b)に示すように、マーキングされた画像のみを選択表示することが出来、また表示画面50b上で、ポインティングデバイスによってボタン56を選択すると、すべての画像を表示した表示画面50aに表示を戻すことが出来る。
【0044】
レポート作成者はこの図5の表示画面50上で、検査で取り込んだ画像をチェックし、ポインティングデバイスでプルダウンメニューとなっているタブ54を操作して画像を選択してゆく。図5では、5つの画像が食道についての画像として、また2つの画像が胃についての画像として選択されている。
【0045】
図6は、作成されたレポートの表示例を示す図である。
同図は、サーバ15に格納されたレポートを端末16等の情報処理装置の画面上に表示させた場合を例として示している。
同図のレポートには、内視鏡検査を受けた患者の個人情報を示す患者情報61、検査ID、検査日、検査条件等のレポートの対象となっている内視鏡検査についての記録を示す検査情報62、内視鏡検査で取り込んだ画像を示す画像63、診断結果を示す65及びレポート作成者によるコメントを示すコメント66が示されている。また同図の例では、レポートには食道の画像として5枚の画像64aが、また胃の画像として2枚の画像64bが選択されて、レポートに添付されている。尚同図の表示画面上で食道の画像64a、胃の画像64bをポインティングデバイスで選択することによって拡大した画像が画面上に表示させることが出来、また診断64、コメント65部分を選択することにより、その内容を画面上に表示させることが出来る。
【0046】
このようなレポートを作成するにあたり、画像63部分に添付する内視鏡画像を選択するために、本システムでは内視鏡検査時に、取り込んだ画像にマーキングを行なうことによって予め選択することが出来、レポート作成時に画像の選択にかかる手間を軽減することが出来る。
【0047】
図7は、画像記録装置11からサーバ15に登録する内視鏡画像を送信する際に画像データを格納する画像ファイルの構成例を示す図である。
同図において画像ファイルはヘッダ部71と圧縮された画像データが格納されている画像データ部72より構成されている。ヘッダ部71には、画像データ部72に格納されている画像データについての種々の情報が格納されており、同図の例では各画像を識別する為の画像番号、画像データの大きさ(画像サイズ)、圧縮サイズ、画像データの各色毎の先頭位置を示す色別データ先頭位置情報、予備領域、内視鏡検査に用いた検査装置名、患者IDや患者名等の検査を行なった患者の患者情報、検査日等の検査条件を示す検査情報、スコープの高原の明るさ等のオプション設定の情報を示す設定オプション機能情報、及び拡張用領域のデータ格納領域を備えている。このうち拡張領域には、この画像がマーキングされているかどうかを示すフラグの情報が格納されている。
【0048】
図8は、サーバ内のファイルの構成例を示す図である。
画像記録装置11からサーバ15に送られた内視鏡画像のデータは、サーバ15上に構築されているデータベース内に登録されて格納される。
図8において、データベースに格納された内視鏡画像の画像データは、検査マスタファイル81、患者マスタファイル82、画像管理ファイル83及び画像情報テーブル84及び画像ファイル85によって構成される。
【0049】
このうち、画像ファイル85は、図7の画像番号及び画像データ部72内の圧縮画像データによって構成され、検査マスタファイル81、患者マスタファイル82、画像管理ファイル83及び画像情報テーブル84は、ヘッダ部71に格納されていた種々の情報に基づいて構築される。
【0050】
検査マスタファイル81は、検査日等の内視鏡検査についての情報を管理しているテーブルである。尚画像記録装置11から送信されてきた検査開始時刻/終了時刻はこの検査マスタファイル81によって管理される。患者マスタファイル82は、患者IDや患者名等検査を受けた患者に着いての情報を管理しているテーブルである。画像管理ファイル83は、検査ID患者ID、画像番号等画像番号等取り込んだ内視鏡画像についての情報を管理しているテーブルである。画像情報テーブル84は、マーキングした画像の画像番号等マーキングについての情報を管理しているテーブルである。画像ファイル85は、取り込んだ内視鏡画像の画像データを格納するもので、圧縮画像データと画像番号を記録している。
【0051】
これらの情報のうち、検査マスタファイル81と患者マスタファイル82の間、検査マスタファイル81と画像管理ファイル83の間及び画像管理ファイル83と画像情報テーブル84の間は検査IDによってリンク付けられており、患者マスタファイル82と画像管理ファイル83の間は患者IDによってリンク付けられている。
【0052】
レポート作成者は、レポートを作成時に画像を呼び出す際は、検査IDによって検査マスタファイル81を介して、或いは患者IDによって患者マスタファイル82を介して画像管理ファイル83を呼び出し、画像管理ファイル83がリンクされている画像情報テーブル84や画像ファイル85から、図5に示したようなマーキング情報を含む画像選択画面を端末16の画面上に表示させる。
【0053】
そして選択した画像は、作成したレポートに画像番号によって添付される。
(付記1) 内視鏡により撮影された内視鏡画像を記録する為の医療用画像記録装置であって、
操作者の指示に基づいて、前記内視鏡によって撮影された前記内視鏡画像を画像データとして取り込む撮影手段と、
前記操作者の指示に基づいて、前記撮影手段が取り込んだ前記内視鏡画像に選択されたことを示す情報を付加するマーキング手段と
を備えることを特徴とする医療用画像記録装置。
(付記2) マーク画像を生成するマーク発生手段と、前記内視鏡からの前記内視鏡画像に前記マーク画像を合成してモニタに出力する合成手段とを更に備えることを特徴とする付記1に記載の医療用画像記録装置。
(付記3) 前記操作者の指示に基づいて、内視鏡検査の開始時刻と終了時刻を記録する検査時間記録手段を更に備えることを特徴とする付記1又は2に記載の医療用画像記録装置。
(付記4) 前記医療用画像記録装置はネットワークによってサーバと接続されており、前記撮影手段が取り込んだ前記内視鏡画像の画像データを、前記ネットワークを介して前記サーバに送信する送信手段を更に備えることを特徴とする付記1乃至3の何れか1つに記載の医療用画像記録装置。
(付記5) 内視鏡により撮影された内視鏡画像を記録する為の医療用画像記録装置による内視鏡画像の取り込み方法であって、
操作者の指示に基づいて、前記内視鏡によって撮影された前記内視鏡画像を画像データとして取り込み、
前記操作者の指示に基づいて、前記取り込んだ前記内視鏡画像に選択されたことを示す情報を付加する
ことを特徴とする内視鏡画像の取り込み方法。
(付記6) 内視鏡により撮影された内視鏡画像を記録する為の情報処理装置によって実行されるプログラムであって、
操作者の指示に基づいて、前記内視鏡によって撮影された前記内視鏡画像を画像データとして取り込み、
前記操作者の指示に基づいて、前記取り込んだ前記内視鏡画像に選択されたことを示す情報を付加する
ことを前記情報処理装置に実行させるプログラム。
(付記7)マーキング手段による情報を元に、電子カルテ乃至検査レポートに添付する画像を決定した事を特徴とする付記1の医療用画像記録装置。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、内視鏡検査時にレポートに使用する画像を選択することが出来るので、後々記憶を頼りに画像を選ぶ必要が無い。よって、画像の選択を正確に行なうことが出来る。またレポート作成における煩雑さを無くし、作成に要する負荷を軽減することが出来る。
【0055】
またレポート作成時に、事前に選択された画像のみを検索することが出来、画像選びを支援することが出来る。
更には、検査の開始時刻と終了時刻を正確に記録することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における内視鏡画像ファイリングシステムの構成を示す図である。
【図2】画像記録装置の構成例を示す図である。
【図3】内視鏡検査時の画像記録装置の動作処理を示すフローチャートである。
【図4】レポート作成の手順例を示す図である。
【図5】画像選択画面例を示す図である。
【図6】レポートの例を示す図である。
【図7】画像ファイルの構成例を示す図である。
【図8】サーバ内のファイルの構成例を示す図である。
【符号の説明】
11 画像記録装置
12 内視鏡システム
13 スコープ
14 モニタ
15 サーバ
16 端末
17 LAN
111 画像圧縮部
112 マーク発生部
113 合成部
114 ヘッダ情報付加部
131 スコープスイッチ
141 表示画像
142 選択マーク
Claims (4)
- 内視鏡により撮影された内視鏡画像を記録する為の医療用画像記録装置であって、
前記内視鏡画像が選択されたことを示すマーキング信号を生成するマーキング手段と、
前記マーキング信号に基づいて、前記内視鏡画像が選択されたか否かを示すマーキング情報を生成するマーキング情報生成手段と、
前記内視鏡画像を静止画像データとして取り込む指示を行う撮影指示手段と、
前記撮影指示手段の指示に応じて、前記内視鏡画像を取り込んで静止画像データを生成し、該静止画像データに前記マーキング情報を付加した画像ファイルを作成する画像ファイル作成手段と、
を備えることを特徴とする医療用画像記録装置。 - マーク画像を生成するマーク発生手段と、前記内視鏡からの前記内視鏡画像に前記マーク画像を合成してモニタに出力する合成手段とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の医療用画像記録装置。
- 内視鏡検査の開始時刻と終了時刻を記録する検査時間記録手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用画像記録装置。
- 前記医療用画像記録装置はネットワークによってサーバと接続されており、前記ファイル作成手段が作成した前記画像ファイルを、前記ネットワークを介して前記サーバに送信する送信手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載の医療用画像記録装置。
Priority Applications (3)
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