JP4027365B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の機器の入切を制御する制御装置に関する。
電動機、電源装置、空調機器などの産業用機器の運転若しくは停止の制御、又は照明機器の点灯若しくは消灯の制御は、運転用又は点灯用のスイッチと、停止用又は消灯用のスイッチとを機器の設置数だけ設けた制御盤などにより行われている。
このような制御盤は、制御盤のパネル面に制御対象の機器毎に設けられた複数の操作用スイッチと、前記機器を制御するための制御信号を出力するための制御部とを備え、操作用スイッチと制御部との間には、ケーブルを配線してある。
また、ファンの制御装置には、運転スイッチ及び停止スイッチを短時間に特定のパターンで数回オン・オフを繰り返す操作をした場合に、ジャンプ周波数の設定命令であると解釈して、ファンの回転数が共振周波数と一致することにより生ずる騒音、振動を防止するためのジャンプ周波数を設定するものが提案されている(特許文献1参照)。
特開平8−247087号公報
しかしながら、従来の例にあっては、制御する機器の数が増加した場合は、操作用スイッチの数が増加するのみならず、操作用スイッチに接続するケーブルの数も増大する。このため、操作用スイッチを備えた制御盤が大型化し、制御盤の設置面積が増大するという問題があった。また、ケーブルの数に応じて配線作業も増加し、コスト高になるという問題もあった。
また、特許文献1の例にあっては、ファンの回転数を制御するものであり、複数の機器の運転又は停止を制御するためには、機器の数に応じた操作用スイッチが必要であった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、複数の機器から一の機器を選択する選択手段は、選択した機器が入状態(又は切状態)である場合において入スイッチ(又は切スイッチ)の操作を検出したときに、他の機器を選択するようにしてあることにより、入スイッチ及び切スイッチの2つのスイッチのみで、複数の機器から一の機器を選択して、選択した機器の入切を制御することができる制御装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、前記入スイッチ及び切スイッチを同時に操作することにより、複数の機器から一の機器を順次選択することができる制御装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、選択した機器を識別する識別手段を備えることにより、選択した機器を容易に識別することができる制御装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、選択した機器の入切状態を表示する表示手段を備えることにより、選択した機器の動作状態を容易に判別することができる制御装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、選択した機器の入切を制御するか否かを切り換える切換手段を備えることにより、機器の入切を手元又は遠方で切り換えることができる制御装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、停電後の復電時に、前記記憶手段に記憶した入又は切状態に応じて前記機器の入又は切を行うようにしてあることにより、利便性が向上した制御装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、停電後の復電時に、停電時間が許容時間内である場合には、前記記憶手段に記憶した入又は切状態に応じて前記機器の入又は切を行うようにしてあることにより、利便性が向上した制御装置を提供することにある。
第1発明に係る制御装置は、複数の機器の入状態(又は切状態)を切操作(又は入操作)により切状態(又は入状態)に制御する制御装置において、入操作用の入スイッチと、切操作用の切スイッチと、前記入スイッチ及び切スイッチの操作を検出する検出手段と、前記複数の機器から一の機器を選択する選択手段と、各機器が入状態又は切状態のいずれであるかを記憶する記憶手段とを備え、前記選択手段は、選択した機器が入状態(又は切状態)である場合に前記検出手段が入スイッチ(又は切スイッチ)の操作を検出したときに、他の機器を選択するようにしてあることを特徴とする。
第2発明に係る制御装置は、第1発明において、前記選択手段は、前記検出手段が入スイッチの操作及び切スイッチの操作を同時に検出した場合に、前記入スイッチ及び切スイッチが同時に操作されている間に、他の機器を順次選択するようにしてあることを特徴とする。
第3発明に係る制御装置は、第1発明又は第2発明において、前記選択手段が選択した機器を識別する識別手段を備えたことを特徴とする。
第4発明に係る制御装置は、第1発明乃至第3発明のいずれかにおいて、前記選択手段が選択した機器の入状態又は切状態を表示する表示手段を備えたことを特徴とする。
第5発明に係る制御装置は、第1発明乃至第4発明のいずれかにおいて、前記選択手段が選択した機器の入又は切を制御するか否かを切り換える切換手段を備えたことを特徴とする。
第6発明に係る制御装置は、第1発明乃至第5発明のいずれかにおいて、前記機器への通電状態又は停電状態を取得する取得手段を備え、前記取得手段が停電後の通電状態を取得した場合に、前記記憶手段に記憶した入状態又は切状態に応じて前記機器の入又は切を行うようにしてあることを特徴とする。
第7発明に係る制御装置は、第6発明において、停電後の経過時間を計時する計時手段と、該計時手段が計時した時間が許容時間内である否かを判定する判定手段とを備え、前記取得手段が停電後の通電状態を取得した場合に、前記計時した時間が許容時間内であるときには、前記記憶手段に記憶した入状態又は切状態に応じて前記機器の入又は切を行うようにしてあることを特徴とする。
第1発明にあっては、記憶手段は、複数の機器夫々が入状態(運転状態、点灯状態)又は切状態(停止状態、消灯状態)のいずれであるかを記憶している。複数の機器の中から一の機器を選択する選択手段は、選択された機器が入状態(又は切状態)である場合に入スイッチ(又は切スイッチ)の操作を検出したときに、他の機器を選択する。これにより、前記入スイッチ又は切スイッチを操作することにより、前記選択手段は、複数の機器の中から一の機器を選択する。また、選択された機器が入状態(又は切状態)である場合に切スイッチ(又は入スイッチ)の操作を検出したときは、前記機器は切状態(又は入状態)になる。
第2発明にあっては、前記選択手段は、選択された機器が入状態(又は切状態)である場合に入スイッチ(又は切スイッチ)が操作され、かつ切スイッチ(又は入スイッチ)が同時に操作されている間に、他の機器を順次選択する。これにより、入スイッチと切スイッチとが同時に操作されている間、前記選択手段は、複数の機器の中から機器を順次選択する。
第3発明にあっては、識別手段は、前記選択手段が選択した機器を識別する。これにより、複数の機器の中から前記選択手段で選択した機器を識別する。
第4発明にあっては、表示手段は、前記選択手段が選択した機器の入切状態を表示する。
第5発明にあっては、切換手段は、前記選択手段が選択した機器の入切を制御するか否かを切り換える。例えば、前記切換手段が手元に切り換えられた場合には、前記機器の入切を行い、前記切換手段が遠方に切り換えられた場合には、前記機器の入切を行わない。
第6発明にあっては、停電後の復電時に、前記記憶手段に記憶した各機器の入切状態に応じて前記機器の入又は切を行う。
第7発明にあっては、計時手段は、停電時に停電の経過時間を計時する。停電後の復電時に、前記計時手段が計時した経過時間が許容時間内である場合は、前記記憶手段に記憶した各機器の入切状態に応じて前記機器の入又は切を行う。前記計時手段が計時した経過時間が許容時間を越えた場合は、前記機器の入又は切を行わない。
第1発明にあっては、入スイッチと切スイッチの2つのスイッチに、複数の機器から一の機器を選択する機能と、選択した機器の入切を行なう機能とを設けることにより、従来に比較して、小型化することができるとともに、ケーブルを大幅に省略することができ、コストを削減することができる。
第2発明にあっては、入スイッチと切スイッチとを同時に操作することにより、複数の機器の中から順次機器を選択することができ、所要の機器を短時間で選択することができる。
第3発明にあっては、選択した機器を識別する識別手段を備えることにより、入スイッチ又は切スイッチを操作した場合に、複数の機器の中からいずれの機器を選択したかを容易に識別することができる。
第4発明にあっては、選択した機器の入切状態を表示する表示手段を備えることにより、機器の選択と、選択した機器の入切とを容易にすることができる。
第5発明にあっては、選択した機器の入切を制御するか否かを切り換える切換手段を備えることにより、機器の入切を手元又は遠方で切り換えることができ、利便性が向上する。
第6発明にあっては、前記記憶手段に記憶した状態に応じて前記機器の入又は切を行うようにしてあることにより、停電後の復電時に元の状態に復帰させるための操作が不要となり、利便性を向上させることができる。
第7発明にあっては、停電後の復電時に、停電時間が許容時間内である場合には、前記記憶手段に記憶した状態に応じて前記機器の入又は切を行うようにしてあることにより、停電時間の長短に応じて元の状態に復帰させることができ、利便性を向上させることができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る制御装置1の構成を示すブロック図である。制御装置1には、複数の機器20、20、…を接続してあり、制御装置1は、複数の機器20、20、…夫々の運転(点灯)又は停止(消灯)を行う。
図において、7は記憶部である。記憶部7は、制御装置1に接続してある機器20、20、…の機器番号と、電動機、電源装置、空調機器、照明機器などの機器の種類と、運転又は停止を示す運転状態と、手元制御又は遠方制御を示す制御状態とを、機器毎に関連付けて記憶している。例えば、機器番号が1の機器20は、電源装置であり、運転状態にあり、手元で制御される。
制御部8はCPU、RAM、制御部8の外部からの信号又は外部への信号を入出力する入出力ポートなどにより構成され、RAMにプログラムが読み込まれることにより、前記プログラムをCPUで実行することにより所要の処理を行うことができる。制御部8には、運転操作用の運転スイッチ2、停止操作用の停止スイッチ3、機器20、20、…の制御を手元又は遠方のいずれで行うかを切り換える切換スイッチ4、非常時に機器20、20、…のすべてを緊急停止するための非常停止スイッチ5を接続してある。
制御部8は、カウンタ81を備えている。カウンタ81は、機器20、20、…の中で、何れの機器を選択しているかを示す。制御部8は、運転スイッチ2又は停止スイッチ3が操作(スイッチを押す動作)された場合に、カウンタ81で選択した機器の運転状態に応じて、カウンタ81に1を加算する。また、加算を繰り返すことにより、制御装置1に接続された機器の数に到達した場合は、初期値(例えば、1)に戻るように構成してある。
例えば、カウンタ81で、機器番号1の機器が選択されている場合に、運転スイッチ2が操作されたときは、制御部8は、記憶部7に記憶した機器番号1の運転状態を読み出し、読み出した運転状態が「運転」であるため、カウンタ81に1を加算する。
また、カウンタ81で、機器番号1の機器が選択されている場合に、停止スイッチ3が操作されたときは、制御部8は、記憶部7に記憶した機器番号1の運転状態を読み出し、読み出した運転状態が「運転」であるため、機器番号1の機器に対して、運転信号1の出力を停止する。
また、カウンタ81で、機器番号1の機器が選択されている場合に、運転スイッチ2が操作され、かつ停止スイッチ2が操作されたときは、制御部8は、記憶部7に記憶した機器番号1の運転状態を読み出し、読み出した運転状態が「運転」であるため、運転スイッチ2と停止スイッチ3とが同時に操作されている間、カウンタ81に1を繰り返し加算する。
また、カウンタ81で、機器番号2の機器が選択されている場合に、運転スイッチ2が操作されたときは、制御部8は、記憶部7に記憶した機器番号2の運転状態を読み出し、読み出した運転状態が「停止」であるため、機器番号2の機器に対して、運転信号2を出力する。
また、カウンタ81で、機器番号2の機器が選択されている場合に、停止スイッチ3が操作されたときは、制御部8は、記憶部7に記憶した機器番号2の運転状態を読み出し、読み出した運転状態が「停止」であるため、カウンタ81に1を加算する。
また、カウンタ81で、機器番号2の機器が選択されている場合に、停止スイッチ3が操作され、かつ運転スイッチ2が操作されたときは、制御部8は、記憶部7に記憶した機器番号2の運転状態を読み出し、読み出した運転状態が「停止」であるため、停止スイッチ3と運転スイッチ2とが同時に操作されている間、カウンタ81に1を繰り返し加算する。
制御部8は、切換スイッチ4により、制御状態が遠方に切り換えられている場合には、運転信号1、2、…の出力を制御部8に内蔵した遮断回路により遮断し、機器の運転又は停止の制御を行わない。また、切換スイッチ4により、制御状態が手元に切り換えられている場合には、機器の運転又は停止の制御を行う。
制御部8は、機器20、20、…に供給される電源が停電した場合に、図示しない電源監視装置などから停電検出信号を受け取るとともに、停電後に復電した場合に、復電検出信号を受け取る。制御部8は、復電検出信号を受け取った場合、停電時の状態に復帰させるため、各機器20、20、…対して、記憶部7に記憶してある機器の種類に応じて、運転信号を出力する。例えば、機器の種類が照明機器の場合である。
また、制御部8は、後述するタイマー12で計時した停電の経過時間と所定の許容時間とを比較し、経過時間が許容時間より短い場合には、復電検出信号を受け取ったときに、停電時の状態に復帰させるため、各機器20、20、…対して、記憶部7に記憶してある機器の種類に応じて、運転信号を出力する。例えば、機器の種類が非常用バッテリーで駆動する電源装置の場合である。なお、照明機器及び電源装置を除く、電動機、空調機器、生産用機器、試験用機器などの産業機器の場合には、停電時の状態に拘わらず、停電時の状態に復帰させる動作は行わず、停電復帰後に手動で運転開始操作を行う。
タイマー12は、機器20、20、…に供給される電源が停電した場合に、停電検出信号を受け取り停電の経過時間を計時する。また、停電後に復電した場合に、復電検出信号を受け取り経過時間の計時を停止する。
出力部11は、制御部8から出力される運転信号1、2、…を所要の電圧レベルに増幅し、各機器20、20、…へ出力する。
表示器9は、カウンタ81で選択された機器番号を表示する。なお、表示器9は、液晶表示のものであってもよく、機械式に表示面が回転するものであってもよい。
表示灯10は、例えば、発光ダイオードが用いられ、選択された機器20が運転中であることを示す運転ランプ10b、選択された機器20が停止中であることを示す停止ランプ10c、切換スイッチ4により機器が手元で制御されることを示す手元ランプ10e、機器が遠方で制御されることを示す遠方ランプ10d、故障を示す故障ランプ10aを備えている。
各機器20、20、…は、故障が生じた場合に、故障信号1、2、…を制御部8へ出力する。例えば、一の機器20で故障が生じた場合には、故障信号が制御部8へ出力され、制御部8は、前記機器20の運転信号の出力を停止する。これにより前記機器20を確実に停止する。
図2は制御装置1の表示面から見た正面図であり、図3は制御装置1の側面図である。図に示すように、表示板14の上部中央に表示器9を配置し、表示器9の下側に故障ランプ10aを配置してある。表示板14の中央部には、矩形状の運転スイッチ2と停止スイッチ3とが併置してある。運転スイッチ2及び停止スイッチ3夫々の一の角部には、運転ランプ10b、停止ランプ10cを設けてある。
運転スイッチ2及び停止スイッチ3の下側には、遠方ランプ10d、手元ランプ10eを配置してあり、表示板14の下側中央部には切換スイッチ4を配置し、表示板14の下側角部には非常停止スイッチ5を設けてある。
表示板14の裏側四隅には、固定棒16、16、…を設けてあり、表示器9、各ランプ10a、10b、…、運転スイッチ2、停止スイッチ3などを一面に搭載した矩形状の基板13の四隅に設けられた挿通孔に固定棒16、16、…を挿通して、前記一面を表示板14に対向して基板13を固定してある。基板13の他面(裏側)には、制御部8、記憶部7などを実装してある。
矩形状のカバー15は、四隅に固定棒16、16、…を挿通する挿通孔を設けてあり、前記挿通孔に固定棒16、16、…を挿通して、カバー15を、基板13を挟んで表示板14と対向して固定してある。これにより、カバー15で基板13を覆っている。固定棒16、16、…の端部には、ねじ部を設けてあり、該ねじ部には、締め付けナット17、17、…を螺合してある。
図4は運転スイッチ2又は停止スイッチ3を操作した場合の制御装置の動作を示す説明図である。図において、運転・停止状態は、カウンタ81で選択された機器20の運転状態を示す。
時刻t11において、運転スイッチ2を操作した場合、制御部8は、機器の運転状態が「運転」であることから、カウント信号を生成して、カウンタ81に1を加算する。これにより、カウンタ81で選択される機器は、機器番号が1だけ加算された機器番号の機器となる。時刻t11で運転スイッチ2を操作した場合であっても、前記機器は運転状態であるため、運転信号は出力されたままである。
時刻t12において、停止スイッチ3を操作した場合、制御部8は、機器の運転状態が「運転」であることから、運転信号の出力を停止する。この場合には、カウント信号は生成されず、カウンタ81は元のままである。
時刻t13において、停止スイッチ3を操作した場合、制御部8は、機器の運転状態が「停止」であることから、カウント信号を生成して、カウンタ81に1を加算する。これにより、カウンタ81で選択される機器は、機器番号が1だけ加算された機器番号の機器となる。時刻t13で停止スイッチ3を操作した場合であっても、前記機器は停止状態であるため、運転信号は出力されない。
時刻t14において、運転スイッチ2を操作した場合、制御部8は、機器の運転状態が「停止」であることから、運転信号を出力する。この場合には、カウント信号は生成されず、カウンタ81は元のままである。
図5は運転スイッチ2及び停止スイッチ3を同時に操作した場合の制御装置の動作を示す説明図である。図において、運転・停止状態は、カウンタ81で選択された機器20の運転状態を示す。
時刻t21において、運転スイッチ2を操作した場合、制御部8は、機器の運転状態が「運転」であることから、カウント信号を生成して、カウンタ81に1を加算する。運転スイッチ2を操作した後に、時刻t22で停止スイッチ3を操作し、時刻t22で運転スイッチ2及び停止スイッチ3を同時に操作した時から、時刻t23で停止スイッチ3の操作を止めた時までの間、制御部8は繰り返しカウント信号を出力し、カウンタ81は1を繰り返し加算する。これにより、カウンタ81で選択される機器を順次表示器9に表示し(早送りで表示)、複数の機器の中から所要の機器を短時間に選択することができる。時刻t24で運転スイッチ2の操作を止めた場合、制御部8は、次の操作を受付けることができる。
時刻t25において、停止スイッチ3を操作した場合、制御部8は、機器の運転状態が「停止」であることから、カウント信号を生成して、カウンタ81に1を加算する。停止スイッチ3を操作した後に、時刻t26で運転スイッチ2を操作し、時刻t26で停止スイッチ3及び運転スイッチ2を同時に操作した時から、時刻t27で運転スイッチ2の操作を止めた時までの間、制御部8は繰り返しカウント信号を出力し、カウンタ81は1を繰り返し加算する。これにより、カウンタ81で選択される機器を順次表示器9に表示し(早送りで表示)、複数の機器の中から所要の機器を短時間に選択することができる。時刻t27で停止スイッチ3の操作を止めた場合、制御部8は、次の操作を受付けることができる。
図6は機器が運転状態における制御装置の処理手順を示すフローチャートである。制御部8は停止スイッチ3が操作されたか否かを判定する(S10)。停止スイッチ3が操作された場合(S10でYES)、制御部8は、表示器9が表示した機器の運転信号を停止し(S11)、停止ランプ10cを点灯し(S12)、処理を終了する。
ステップS10で、停止スイッチ3が操作されていない場合(S10でNO)、制御部8は、運転スイッチ2が操作されたか否かを判定し(S13)、運転スイッチ2が操作されていない場合は(S13でNO)、ステップS10以降の処理を続ける。
ステップS13で、運転スイッチ2が操作された場合(S13でYES)、制御部8は、運転スイッチ2が操作されたままで停止スイッチ3が操作されたか否かを判定する(S14)。運転スイッチ2が操作されたままで停止スイッチ3が操作されない場合は(S14でNO)、カウンタ81に1を加算し(S15)、ステップS18以降の処理を続ける。
ステップS14で、運転スイッチ2が操作されたままで停止スイッチ3が操作された場合は(S14でYES)、カウンタ81に1を加算し(S16)、停止スイッチ3の操作が終了したか否かを判定する(S17)。停止スイッチ3の操作が終了していない場合は(S17でNO)、ステップS16以降の処理を続けカウンタ81に1を加算する。これにより、停止スイッチ3の操作を終了するまで、カウンタ81の加算処理が繰り返される。
ステップS17で、停止スイッチ3の操作が終了した場合は(S17でYES)、カウンタ81で選択された機器の番号を表示器9に表示する(S18)。制御部8は、選択された機器の運転状態を記憶部7から取得し(S19)、機器の運転状態を判定する(S20)。
機器の運転状態が「運転」である場合は(S20で運転)、運転ランプ10bを点灯し(S21)、処理を終了する。一方、機器の運転状態が「停止」である場合は(S20で停止)、停止ランプ10cを点灯し(S22)、処理を終了する。
図7は機器が停止状態における制御装置の処理手順を示すフローチャートである。制御部8は運転スイッチ2が操作されたか否かを判定する(S30)。運転スイッチ2が操作された場合(S30でYES)、制御部8は、表示器9が表示した機器の運転信号を出力し(S31)、運転ランプ10bを点灯し(S32)、処理を終了する。
ステップS30で、運転スイッチ2が操作されていない場合(S30でNO)、制御部8は、停止スイッチ3が操作されたか否かを判定し(S33)、停止スイッチ3が操作されていない場合は(S33でNO)、ステップS30以降の処理を続ける。
ステップS33で、停止スイッチ3が操作された場合(S33でYES)、制御部8は、停止スイッチ3が操作されたままで運転スイッチ2が操作されたか否かを判定する(S34)。停止スイッチ3が操作されたままで運転スイッチ2が操作されない場合は(S34でNO)、カウンタ81に1を加算し(S35)、ステップS38以降の処理を続ける。
ステップS34で、停止スイッチ3が操作されたままで運転スイッチ2が操作された場合は(S34でYES)、カウンタ81に1を加算し(S36)、運転スイッチ2の操作が終了したか否かを判定する(S37)。運転スイッチ2の操作が終了していない場合は(S37でNO)、ステップS36以降の処理を続けカウンタ81に1を加算する。これにより、運転スイッチ2の操作を終了するまで、カウンタ81の加算処理が繰り返される。
ステップS37で、運転スイッチ2の操作が終了した場合は(S37でYES)、カウンタ81で選択された機器の番号を表示器9に表示する(S38)。制御部8は、選択された機器の運転状態を記憶部7から取得し(S39)、機器の運転状態を判定する(S40)。
機器の運転状態が「運転」である場合は(S40で運転)、運転ランプ10bを点灯して(S41)、処理を終了する。一方、機器の運転状態が「停止」である場合は(S40で停止)、停止ランプ10cを点灯し(S42)、処理を終了する。
図8は切換スイッチ4を操作した場合の制御装置の処理手順を示すフローチャートである。制御部8は切換スイッチ4が操作されたか否かを判定し(S50)、切換スイッチが操作されていない場合は(S50でNO)、ステップS50の処理を続ける。
切換スイッチが操作された場合は(S50でYES)、制御部8は、表示器9が表示した機器の制御状態を記憶部7から取得して、制御状態を判定する(S51)。制御状態が「遠方」である場合は(S51で遠方)、制御部8は、制御状態を「手元」に切り換え(S52)、手元ランプ10eを点灯して(S53)、処理を終了する。
ステップS51で、制御状態が「手元」である場合は(S51で手元)、制御部8は、制御状態を「遠方」に切り換え(S54)、遠方ランプ10dを点灯して(S55)、処理を終了する。
図9は停電後の復電時の制御装置の処理手順を示すフローチャートである。停電が発生し(S60)、タイマー12は、停電経過時間を計時する(S61)。制御部8は、復電したか否かを判定し(S62)、復電していない場合は(S62でNO)、ステップS61以降の処理を続ける。
復電した場合は(S62でYES)、制御部8は、記憶部7に記憶した機器の種類を判定する(S63)。機器が照明機器である場合は(S63で照明機器)、制御部8は、停電前の照明機器の運転状態を取得し(S64)、元の運転状態に応じて、照明機器の運転信号を出力し(S65)、処理を終了する。
機器が電源装置である場合は(S63で電源装置)、制御部8は、停電経過時間が許容時間を越えているか否かを判定し(S66)、停電経過時間が許容時間を越えている場合は(S66でYES)、処理を終了する。
一方、停電経過時間が許容時間を越えていない場合は(S66でNO)、制御部8は、停電前の電源装置の運転状態を取得し(S67)、元の運転状態に応じて、電源装置の運転信号を出力し(S68)、処理を終了する。これにより、瞬時停電又は短時間の停電が発生した場合に、非常用バッテリーを備えた電源装置が、停電中のみならず、復電後も継続して運転動作を続けることができる。
以上説明したように、本発明にあっては、運転スイッチ2と停止スイッチ3の2つのスイッチのみで、複数の機器20、20、…の中から任意の機器20を選択することができるとともに、選択した機器の運転及び停止を行うことができ、従来のように、機器毎に運転スイッチと停止スイッチとを設ける必要がない。また、機器が増設された場合であっても、追加の操作用のスイッチを取り付ける必要がなく、増設分の機器を制御装置1に接続することにより、容易に機器の増設にも対応することが可能である。
また、運転スイッチ2と停止スイッチ3とを同時に操作することにより、複数の機器の中から早送りで任意の機器を選択することができ、所要の機器を短時間に選択できる。
また、選択された機器を識別する表示器9、選択された機器の運転状態を示す表示灯10を備えることにより、選択された機器を容易に識別できるとともに、機器の運転状態を容易に把握することができ、操作性が向上する。
また、選択された機器を手元で制御するか遠方にある他の制御装置で制御するかを切り換える切換スイッチ4を設けることにより、手元又は遠方のいずれにおいても機器を制御することができ、利便性が向上する。
また、停電後の復電時に、停電前の機器の運転状態に応じて、機器の運転、停止を制御することができ、機器を元の状態に復帰させるための操作が不要になり、利便性が向上する。さらに、停電時間を計時して、停電時間が許容時間内である場合には、停電前の機器の運転状態に応じて、機器の運転、又は停止を制御することができ、機器を元の状態に復帰させるための操作が不要になり、利便性が向上する。
上述の実施の形態においては、制御装置1は、矩形状の表示板14に操作用のスイッチを設ける構成であったが、外観の構造は、これに限定されるものではない。また、運転又は停止の表示は、これに限定されるものではなく、入又は切、オン又はオフなどであってもよい。
上述の実施の形態において、制御装置1で制御される機器は、特に限定されるものではなく、電動機、電源装置、照明機器、空調機器、生産用機器、試験用機器など産業で一般に使用される機器であれば、いずれの機器であってもよい。
上述の実施の形態においては、制御部8は、CPU、RAMなどにより構成されていたが、これに限定されるものではなく、所要の制御を行う回路を組み込んだ構成であってもよい。
本発明に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 制御装置の表示面から見た正面図である。 制御装置の側面図である。 運転スイッチ又は停止スイッチを操作した場合の制御装置の動作を示す説明図である。 運転スイッチ及び停止スイッチを同時に操作した場合の制御装置の動作を示す説明図である。 機器が運転状態における制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 機器が停止状態における制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 切換スイッチを操作した場合の制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 停電後の復電時の制御装置の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 制御装置
2 運転スイッチ
3 停止スイッチ
4 切換スイッチ
7 記憶部
8 制御部
9 表示器
10 表示灯
11 出力部
12 タイマー
20 機器
81 カウンタ

Claims (7)

  1. 複数の機器の入状態(又は切状態)を切操作(又は入操作)により切状態(又は入状態)に制御する制御装置において、
    入操作用の入スイッチと、
    切操作用の切スイッチと、
    前記入スイッチ及び切スイッチの操作を検出する検出手段と、
    前記複数の機器から一の機器を選択する選択手段と、
    各機器が入状態又は切状態のいずれであるかを記憶する記憶手段と
    を備え、
    前記選択手段は、
    選択した機器が入状態(又は切状態)である場合に前記検出手段が入スイッチ(又は切スイッチ)の操作を検出したときに、他の機器を選択するようにしてあることを特徴とする制御装置。
  2. 前記選択手段は、
    前記検出手段が入スイッチの操作及び切スイッチの操作を同時に検出した場合に、前記入スイッチ及び切スイッチが同時に操作されている間に、他の機器を順次選択するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記選択手段が選択した機器を識別する識別手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記選択手段が選択した機器の入状態又は切状態を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の制御装置。
  5. 前記選択手段が選択した機器の入又は切を制御するか否かを切り換える切換手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の制御装置。
  6. 前記機器への通電状態又は停電状態を取得する取得手段を備え、
    前記取得手段が停電後の通電状態を取得した場合に、前記記憶手段に記憶した入状態又は切状態に応じて前記機器の入又は切を行うようにしてあることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の制御装置。
  7. 停電後の経過時間を計時する計時手段と、
    該計時手段が計時した時間が許容時間内である否かを判定する判定手段と
    を備え、
    前記取得手段が停電後の通電状態を取得した場合に、前記計時した時間が許容時間内であるときには、前記記憶手段に記憶した入状態又は切状態に応じて前記機器の入又は切を行うようにしてあることを特徴とする請求項6に記載の制御装置。


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