JP4026499B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いて画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に用いられる定着装置に関する。特に、その定着部材表面と剥離部材との間隔を規制する規制部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真技術を用いた画像形成装置は、外周面に感光層を有する感光体と、この感光体の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像手段と、この現像手段により現像されたトナー像を転写対象である用紙等のシート状記録媒体に転写させる転写手段と、この転写手段によりトナー像が転写された記録媒体上にそのトナー像を定着させる定着装置とを有している。
定着装置は、加熱部材が内蔵され、回転駆動される定着ローラ等の定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材とを有しており、これら定着部材と加圧部材との圧接部に記録媒体を通しながら加熱することでトナーを記録媒体上に溶融定着させるようになっている。
また、トナー像が形成された記録媒体の面は、トナーによる接着作用で定着部材に貼り付きやすいことから、定着部材に対して、前記圧接部を通過してきたシート状の記録媒体をその表面から剥離する剥離部材を備えている。
【0003】
<従来技術1>
従来の定着装置としては、回転駆動される定着部材1と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材2と、定着部材1に対して設けられ、定着部材1と加圧部材2との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体5を定着部材1の表面から剥離する剥離部材9と、この剥離部材9の両端部分に設けられ、定着部材1の両端部分と当接することによって定着部材1の表面と剥離部材9との間隔Cを規制する規制部材11とを有し、規制部材11が軸7で支持されているとともに、軸7の中心が、剥離部材9による記録媒体5の剥離位置(剥離部材9の先端)での記録媒体移動方向(定着部材表面の剥離位置における接線方向)近くに配置されている定着装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この定着装置によれば、規制部材11の支持軸7の中心が、剥離部材9による記録媒体5の剥離位置(剥離部材9の先端)での記録媒体移動方向近くに配置されているので、記録媒体の先端が剥離部材9の先端に当接した際に剥離部材9に作用する力が支持軸7で受け止められやすくなり、剥離部材9に対する支持軸7回りのモーメントが小さくなる。
したがって、記録媒体の当接時に、剥離部材9が定着部材1の表面から離間しにくくなるので、剥離不良が生じにくい。
【0004】
<従来技術2>
また従来の定着装置として、規制部材の一端が長穴17cとこの長穴17c内にあって長穴17cの長軸方向に移動可能な軸12aとで支持されている定着装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開昭53−81241号公報(第2頁右上欄第2段落、図1〜2)
【特許文献2】
特開平4−93873号公報(第3頁左下欄第3段落、図1〜3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術1では、規制部材11の支持構造が長穴を有していないので、いわゆる片当たり(一方が定着部材表面から浮いてしまう)が生じやすく、定着部材1表面に対する剥離部材9の間隔が定着部材1の左右で不均一となりやすい。
したがって、これが原因で剥離不良が生じやすい。
従来技術2によれば、規制部材の一端が長穴17cとこの長穴17c内にあって長穴17cの長軸方向に移動可能な軸12aとで支持されているので、上記片当たりは解消される。
しかしながら、従来技術2のものは、軸12aの中心が、剥離部材12による記録媒体の剥離位置(剥離部材の先端部12c)での記録媒体移動方向(定着部材表面の剥離位置12cにおける接線方向)に対して当該剥離位置12cを中心としておよそマイナス120度程度と遠く離れた位置に配置されている。
このため、、記録媒体の先端が剥離部材12の先端12cに当接した際に、剥離部材12に対して軸12a回りに大きなモーメントが作用する。
したがって、記録媒体の当接時に、剥離部材12が定着部材1の表面から離間しやすくなり、剥離不良が生じやすくなるので、これを防止するためには、大きな付勢力(バネ等)で剥離部材12を定着部材1に向けて付勢する必要が生じる。
また、上記軸12aが上記の位置に配置されているにもかかわらず、長穴17cの長軸方向が、軸12aを中心として、剥離位置12cと当該軸12aの中心とを結ぶ線に対して直交する方向から、前記定着部材1の回転方向と逆方向に向いている。
このため、記録媒体の先端が剥離部材12の先端12cに当接した際に、軸12aが長穴17cに沿うようにして剥離部材12が定着部材1の表面から離間しやすくなり、剥離不良が生じやすくなるので、これを防止するためには、やはり大きな付勢力(バネ等)で剥離部材12を定着部材1に向けて付勢する必要が生じる。
すなわち、従来技術2のものでは、剥離不良を防止すべく、剥離部材12を定着部材1に向けて付勢するための、非常に大きな付勢力が必要となる。
なお、従来技術2では、規制部材12を定着部材1の軸受け7に当接させているので、付勢力を大きくしても、軸受け7が摩耗しにくいから、剥離部材先端と定着部材表面とのギャップ管理上大きな問題は生じないが、従来技術1のように、規制部材を定着部材自体に当接させる構造にあっては、付勢力を大きくすると定着部材が摩耗して剥離部材先端と定着部材表面とのギャップを精度よく管理することは困難となる。
したがって、従来技術2のものを従来技術1の構造に適用することは実質上不可能である。
【0007】
この発明の目的は、以上のような課題を解決し、規制部材の定着部材に対する均一な当接を可能とすると同時に、小さな付勢力でも良好な剥離作用が得られる定着装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本願発明の定着装置は、回転駆動される定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材と、前記定着部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体を前記定着部材の表面から剥離する剥離部材と、この剥離部材の両端部分に設けられ、前記定着部材の両端部分と当接することによって前記定着部材の表面と前記剥離部材との間隔を規制する規制部材とを有する装置であって、
前記規制部材が長穴とこの長穴内にあって長穴の長軸方向に移動可能な軸とで支持されているとともに、前記軸の中心が、前記剥離部材による記録媒体の剥離位置での記録媒体移動方向に対して,当該記録媒体の移動方向から前記軸が前記定着部材の表面に対して離れる方向をプラス方向としたとき,前記剥離位置を中心としてプラス45度の範囲内に配置され、かつ、前記長穴の長軸方向が、前記軸を中心として、前記剥離位置と当該軸の中心とを結ぶ線に対して直交する方向から、前記定着部材の回転方向と逆方向に向かって、前記剥離位置での記録媒体移動方向と同方向に達するまでの間に向いていることを特徴とする。
望ましくは、前記長穴の長軸方向は、前記剥離位置と当該軸の中心とを結ぶ線に対して直交する方向に向ける。
【0009】
【作用効果】
本願発明の定着装置は、回転駆動される定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材と、前記定着部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体を前記定着部材の表面から剥離する剥離部材と、この剥離部材の両端部分に設けられ、前記定着部材の両端部分と当接することによって前記定着部材の表面と前記剥離部材との間隔を規制する規制部材とを有する装置であって、
前記規制部材が長穴とこの長穴内にあって長穴の長軸方向に移動可能な軸とで支持されているとともに、前記軸の中心が、前記剥離部材による記録媒体の剥離位置での記録媒体移動方向に対して,当該記録媒体の移動方向から前記軸が前記定着部材の表面に対して離れる方向をプラス方向としたとき,前記剥離位置を中心としてプラス45度の範囲内に配置され、かつ、前記長穴の長軸方向が、前記軸を中心として、前記剥離位置と当該軸の中心とを結ぶ線に対して直交する方向から、前記定着部材の回転方向と逆方向に向かって、前記剥離位置での記録媒体移動方向と同方向に達するまでの間に向いているので、この定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
すなわち、前記規制部材が長穴とこの長穴内にあって長穴の長軸方向に移動可能な軸とで支持されているので、前述した片当たりを防止し、規制部材を定着部材に対して均一に当接させることが可能となる。したがって、片当たりに起因する剥離不良を防止することができる。
また、前記軸の中心が、前記剥離部材による記録媒体の剥離位置(剥離部材先端)での記録媒体移動方向に対して当該剥離位置を中心としてプラス45度の範囲内に配置されているので、記録媒体の先端が剥離部材の先端に当接した際に、剥離部材に対して軸回りに作用するモーメントは、剥離部材の先端を定着部材に近づける方向に作用する。
したがって、記録媒体の当接時における剥離部材の定着部材表面からの離間を防止するための大きな付勢力は不要となり、小さな付勢力で安定した剥離作用を得ることが可能となる。
しかも、前記軸の中心が上記の範囲に内に配置されている状態で、前記長穴の長軸方向が、前記軸を中心として、前記剥離位置と当該軸の中心とを結ぶ線に対して直交する方向から、前記定着部材の回転方向と逆方向に向かって、前記剥離位置での記録媒体移動方向と同方向に達するまでの間に向いているので、記録媒体の先端が剥離部材の先端に当接した際に、軸が長穴に沿うようにして剥離部材が移動したとしても、その移動方向は、定着部材の表面に向かう方向となる。
したがって、やはり、記録媒体の当接時における剥離部材の定着部材表面からの離間を防止するための大きな付勢力は不要となり、小さな付勢力で安定した剥離作用を得ることが可能となる。
以上のように、この定着装置によれば、規制部材の定着部材に対する均一な当接を可能とすると同時に、小さな付勢力でも良好な剥離作用が得られることとなる。
また、前記長穴の長軸方向を、前記剥離位置と当該軸の中心とを結ぶ線に対して直交する方向に向けることにより、記録媒体の先端が剥離部材の先端に当接した際に、軸が長穴に沿って移動しにくくし、これによって、より安定した剥離作用を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る定着装置の一実施の形態を示す斜視図、図2は図1におけるII矢視概略図で、(a)は主として規制部材を示した図、(b)は規制部材の下部を省略して示した図である。また、図3(a)(b)、図4(a)(b)はそれぞれ変形例を示す概略図である。
この実施の形態の定着装置は、加熱部材であるヒータ60が内蔵され、図示しない駆動機構により回転駆動される定着部材としての定着ローラ61と、この定着ローラ61に圧接されて回転する加圧部材としての加圧ローラ62と、定着ローラ61に対し近接して設けられ、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを矢印Pで示すように通過してきたシート状の記録媒体(図示せず)を定着ローラ61の表面61aから剥離しかつ案内する剥離部材70と、この剥離部材70の両端部分に設けられ、定着ローラ61の両端部分61bと当接することによって定着ローラ61の表面61aと剥離部材70との間隔を規制する規制部材80、80とを有している。
なお、この定着装置は、ローラ61,ローラ62にオイルを塗布しないオイルレスの定着器で構成してある。
【0011】
剥離部材70は、その両端が規制部材80で支持されており、規制部材80は、定着装置のフレーム63(図1において一方のみ図示)に取り付けられている。
規制部材80と定着装置のフレーム63との間にはねじりバネ64が設けられており、このバネ64によって、規制部材80および剥離部材70は図2(a)に矢印Rで示す方向(剥離部材70の先端71が定着ローラ61の表面61aに近接する方向)に付勢されているが、規制部材80における定着ローラ61への当接部82が定着ローラ61の表面61aに当接することでその回動が規制され、それによって、定着ローラ61の表面61aと、剥離部材70の先端71との間隔(微小間隔であるため図には明確には現れていない)が規定されている。
【0012】
規制部材80は、長穴81とこの長穴81内にあって長穴81の長軸方向aに移動可能な軸65とで支持されている。この実施の形態では、長穴81は規制部材80に設けられており、軸65はフレーム63に設けられている。前記ねじりバネ64は軸65回りに装着されている。
図2(b)および図3(a)(b)、図4(a)(b)に示すように、軸65の中心Oは、剥離部材70による記録媒体の剥離位置(剥離部材の先端)71での記録媒体移動方向(上記剥離位置71における定着ローラ61表面の接線方向)bに対して当該剥離位置71を中心としてプラス45度の範囲c内に配置されている。
なお、この実施の形態では、剥離位置71を中心として上記接線方向bから軸65が定着ローラ61の表面61aに対して離れる方向をプラス方向(図において時計方向であり定着部材61の回転方向と逆方向)としてあり、軸65が定着ローラ61の表面61aに対して近づく方向をマイナス方向(図において反時計方向であり定着部材61の回転方向と同方向)としてある。
【0013】
また、長穴81の長軸方向aは、軸65を中心として、剥離位置71と軸65の中心Oとを結ぶ線eに対して直交する方向gから、定着ローラ61の回転方向と逆方向(この場合時計方向)に向かって、剥離位置71での記録媒体移動方向と同方向すなわち上記接線方向bに達するまでの間に向いている。
【0014】
以上のような定着装置は、回転駆動される定着部材61と、この定着部材61に圧接されて回転する加圧部材62と、定着部材61に対して設けられ、定着部材61と加圧部材62との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体を定着部材61の表面61aから剥離して案内する剥離部材70と、この剥離部材70の両端部分に設けられ、定着部材61の両端部分61bと当接することによって定着部材61の表面61aと剥離部材70との間隔を規制する規制部材80とを有し、規制部材80が長穴81とこの長穴81内にあって長穴81の長軸方向aに移動可能な軸65とで支持されているとともに、軸65の中心Oが、剥離部材70による記録媒体の剥離位置71での記録媒体移動方向bに対して当該剥離位置71を中心としてプラス45度の範囲c内に配置され、かつ、長穴81の長軸方向aが、軸65を中心として、剥離位置71と軸65の中心Oとを結ぶ線eに対して直交する方向gから、定着部材61の回転方向と逆方向に向かって、剥離位置71での記録媒体移動方向と同方向bに達するまでの間に向いているので、この定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
【0015】
すなわち、規制部材80が長穴81とこの長穴81内にあって長穴81の長軸方向aに移動可能な軸65とで支持されているので、前述した片当たりを防止し、規制部材80,80を定着部材61に対して均一に当接させることが可能となる。したがって、片当たりに起因する剥離不良を防止することができる。
【0016】
また、軸65の中心Oが、剥離部材70による記録媒体の剥離位置71での記録媒体移動方向bに対して当該剥離位置71を中心としてプラス45度の範囲c内に配置されているので、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際に、剥離部材70に対して軸65回りに作用するモーメントは、剥離部材70の先端71を定着部材61に近づける方向に作用する。
【0017】
この点について、さらに詳しく説明する。
図2(b)に示すものでは、軸65の中心Oが、剥離部材70による記録媒体の剥離位置71での記録媒体移動方向(接線方向)bに配置されているので、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際に、剥離部材70に対して軸65回りに作用するモーメントは基本的には0であり、作用したとしてもそのモーメントの大きさは極めて小さなものとなる。
【0018】
図3(a)(b)に示すものでは、軸65の中心Oが、剥離部材70による記録媒体の剥離位置71での上記接線方向bに対して当該剥離位置71を中心としてプラス45度の範囲c内に配置されているので、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際に、剥離部材70に対して軸65回りに作用するモーメントM1は、剥離部材70の先端71を定着部材61に近づける方向に作用する。
すなわち、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際、剥離部材70には記録媒体からの力Fが作用するが、軸65の中心Oが上記接線方向bからずれていると、力Fは軸65に向かう力F1とこれに直交する方向の力F2とに分解される。
したがって、力F2によって上記モーメントM1が生ずることとなるが、このモーメントM1の方向は剥離部材70の先端71を定着部材61に近づける方向となる。
なお、軸65の中心Oが、上記接線方向bに対して当該剥離位置71を中心としてプラス45度の範囲cを越えると、軸65に向かう分力F1に比べてこれに直交する方向の分力F2の方が大きくなり、上記モーメントM1が過大になりすぎて、規制部材80における当接部82の定着部材61に対する押圧力が大きくなりすぎ、定着部材61が摩耗しやすくなったりあるいは剥離部材70の先端71が定着部材61に接触する等の不具合を生じるので望ましくない。
【0019】
一方、図4(a)(b)に示すものでは、軸65の中心Oが、剥離部材70による記録媒体の剥離位置71での上記接線方向bに対して当該剥離位置71を中心としてマイナス45度の範囲d内に配置されているので、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際に、剥離部材70に対して軸65回りに作用するモーメントM2は、剥離部材70の先端71を定着部材61から離間させる方向に作用する。
すなわち、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際、剥離部材70には記録媒体からの力Fが作用するが、軸65の中心Oが上記接線方向bからずれていると、力Fは軸65に向かう力F1とこれに直交する方向の力F2とに分解され、この分力F2が、剥離部材70の先端71を定着部材61から離間させる方向のモーメントM2を発生させる。
65の中心Oが上記接線方向bに対して当該剥離位置71を中心としてマイナス45度の範囲d内に配置されていることにより、上記分力F2は上記分力F1に比べて小さく、したがって、モーメントM2は小さなものとなるがモーメントM2が生じるので望ましくはない
なお、軸65の中心Oが、上記接線方向bに対して当該剥離位置71を中心としてマイナス45度の範囲dを越えると、軸65に向かう分力F1に比べてこれに直交する方向の分力F2の方が大きくなり、上記モーメントM2が大きくなってバネ64による付勢力を大きくする必要が生じるので望ましくない。
【0020】
以上からも明らかなように、この実施の形態によれば、軸65の中心Oが、剥離部材70による記録媒体の剥離位置71での記録媒体移動方向bに対して当該剥離位置71を中心としてプラス45度の範囲c内に配置されているので、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際に、剥離部材70に対して軸65回りに作用するモーメントは、剥離部材70の先端71を定着部材61に近づける方向に作用する。
したがって、記録媒体の当接時における剥離部材70の定着部材61表面からの離間を防止するための大きな付勢力は不要となり、小さな付勢力で安定した剥離作用を得ることが可能となる
【0021】
また、この実施の形態によれば、長穴81の長軸方向aが、軸65を中心として、剥離位置71と軸65の中心Oとを結ぶ線eに対して直交する方向gから、定着部材61の回転方向と逆方向に向かって、剥離位置71での記録媒体移動方向と同方向(上記接線方向)bに達するまでの間に向いているので、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際に、軸65が長穴81に沿うようにして剥離部材70が移動したとしても、その移動方向は、先端71が定着部材61の表面61aに向かう方向となる。
この点についても、さらに詳しく説明する。
図2(b)、図3(a)に示すものでは、それぞれ長穴81の長軸方向aが、軸65を中心として、剥離位置71と軸65の中心Oとを結ぶ線eに対して直交する方向gに向かっている。
したがって、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際に、軸65が長穴81に沿って移動しにくい。
【0022】
一方、図3(b)に示すものでは、それぞれ長穴81の長軸方向aが、軸65を中心として、剥離位置71と軸65の中心Oとを結ぶ線eに対して直交する方向gには向かっていないので、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際に、軸65が長穴81に沿って移動しようとする。
すなわち、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際、上述したように剥離部材70には記録媒体からの力Fが作用し、その分力F1が軸65に作用する。
この際、長穴81の長軸方向aが、上記方向g以外の方向に向いていると、上記分力F1は、さらに長穴81の長軸方向aに向かう分力F3とこれに直交する方向の分力F4とに分解され、上記分力F3が、軸65を長穴81に沿って移動させる力として作用する。
しかしながら、図3(b)に示すものでは、それぞれ長穴81の長軸方向aが、軸65を中心として、剥離位置71と軸65の中心Oとを結ぶ線eに対して直交する方向gから、定着部材61の回転方向と逆方向に向かって、剥離位置71での記録媒体移動方向と同方向(上記接線方向)bに達するまでの間に向いているので、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際に、軸65が長穴81に沿うようにして剥離部材70が移動したとしても、その移動方向は、先端71が定着部材61の表面61aに向かう方向となる。
したがって、やはり、記録媒体の当接時における剥離部材70の定着部材61表面からの離間を防止するための大きな付勢力は不要となり、小さな付勢力で安定した剥離作用を得ることが可能となる。
なお、長穴81の長軸方向aが、軸65を中心として、上記の方向gから、定着部材61の回転方向と逆方向に向かって、剥離位置71での記録媒体移動方向と同方向(上記接線方向)bに達するまでの間を越えた方向(例えば図4(b)におけるh方向)に向いているとすると、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際に、軸65が長穴81に沿うようにして剥離部材70の先端71が定着部材61の表面61aから離間する方向へ移動することとなるので、望ましくない。
【0023】
以上説明したように、この実施の形態の定着装置によれば、規制部材の定着部材に対する均一な当接を可能とすると同時に、小さな付勢力でも良好な剥離作用が得られることとなる。
また、長穴81の長軸方向aを、剥離位置71と軸65の中心Oとを結ぶ線eに対して直交する方向gに向けることにより、記録媒体の先端が剥離部材70の先端71に当接した際に、軸65が長穴81に沿って移動しにくくし、これによって、より安定した剥離作用を得ることができる。
【0024】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
例えば、定着部材61がベルトである場合にも、この発明は適用可能である。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る定着装置の一実施の形態を示す斜視図。
【図2】 図1におけるII矢視概略図で、(a)は主として規制部材を示した図、(b)は規制部材の下部を省略して示した図。
【図3】 (a)(b)はそれぞれ変形例を示す概略図。
【図4】 (a)(b)はそれぞれ比較例を示す概略図。
【符号の説明】
61:定着ローラ(定着部材)、62:加圧ローラ(加圧部材)、N:圧接部、65:軸、O:中心、70:剥離部材、71:先端(剥離位置)、80:規制部材、81:長穴、a:長軸方向、b:記録媒体移動方向、e:剥離位置と軸の中心とを結ぶ線、g:線eに対して直交する方向。

Claims (2)

  1. 回転駆動される定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材と、前記定着部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体を前記定着部材の表面から剥離する剥離部材と、この剥離部材の両端部分に設けられ、前記定着部材の両端部分と当接することによって前記定着部材の表面と前記剥離部材との間隔を規制する規制部材とを有する装置であって、
    前記規制部材が長穴とこの長穴内にあって長穴の長軸方向に移動可能な軸とで支持されているとともに、前記軸の中心が、前記剥離部材による記録媒体の剥離位置での記録媒体移動方向に対して,当該記録媒体の移動方向から前記軸が前記定着部材の表面に対して離れる方向をプラス方向としたとき,前記剥離位置を中心としてプラス45度の範囲内に配置され、かつ、前記長穴の長軸方向が、前記軸を中心として、前記剥離位置と当該軸の中心とを結ぶ線に対して直交する方向から、前記定着部材の回転方向と逆方向に向かって、前記剥離位置での記録媒体移動方向と同方向に達するまでの間に向いていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記長穴の長軸方向が、前記剥離位置と当該軸の中心とを結ぶ線に対して直交する方向に向いていることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
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