JP4023007B2 - 水浄化装置及びその水浄化装置を用いた給湯風呂装置 - Google Patents

水浄化装置及びその水浄化装置を用いた給湯風呂装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入浴水などの被浄化水に含まれる懸濁物質を除去浄化する水浄化装置に関し、特に電気分解により金属水和物を生成し、この金属水和物のもつ凝集作用により懸濁物質の凝集フロックを形成して浄化する水浄化装置及びその水浄化装置に好適な給湯風呂装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の水浄化装置としては、微生物担持体に微生物を繁殖させ、この微生物の酵素活性作用により有機物を分解し浄化するものがある(例えば特開平5−293485号公報)。
【0003】
しかしながら上記微生物方式の水浄化装置では以下の課題があった。
(1)微生物の酵素活性作用により浄化するので浄化速度が遅い。このため入浴により浴水が一旦汚濁すると浄化するのに3時間以上必要となる。したがって入浴者が続けて(例えば30分間隔)入浴した場合汚濁した状態の浴水に入浴しなければならず、心理的な抵抗感がある。
【0004】
(2)濾過槽内の殺菌は、浄化に寄与する微生物を滅殺することになるので浄化能が得られなくなる。したがって病原菌などの温床となる濾過槽内を殺菌することができない。このためレジオネラ属菌などの浴水細菌汚染の可能性がある。
【0005】
(3)入浴剤を使用した場合微生物が死滅するので、入浴剤を使用することができない。
【0006】
これらの課題を解決するものとして図5および図6に示したように電気分解により金属水和物を生成し、この金属水和物の凝集作用により懸濁物質を大径化し物理的に濾過する水浄化装置が提案されている(例えば特開平8−132051号公報)。
【0007】
同図において1は浴槽、2は循環ポンプ、3は凝集手段、4は凝集手段の下流側に設けられた濾過槽、5は循環路である。ここで凝集手段3は図6に示したように例えばアルミニウムからなる陽極6とステンレスからなる陰極7(ここではケーシングを兼ねている)から構成されている。
【0008】
上記構成において陽極6と陰極7に通電すると電気分解により陽極6からアルミニウムイオンが溶出する。このアルミニウムイオンは、水の水酸化物イオンOH−と反応して水酸化アルミニウムAl(OH)3のコロイドが形成される。ここで皮脂・垢及び細菌群などの懸濁物質は、側鎖にカルボキシル基を持っているので負に帯電している。一方水酸化アルミニウムは正電荷のため、水酸化アルミニウムが結着媒体となり、架橋作用によって微細な懸濁物質を吸着して大径化させ、いわゆる凝集フロックが生成される。この結果、下流に設けられた濾過槽4で凝集フロックが効果的に濾過され、短時間での浄化が可能となる。また微生物を用いないので細菌群の温床となる濾過槽4内を例えば高温殺菌などにより殺菌可能となるとともに、入浴剤を使用することが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように凝集濾過方式では微生物方式では得られない特長を有しているが、電気分解により金属イオン(アルミニウムイオン)を溶出して金属水和物(水酸化アルミニウム)を生成する過程で徐々に陽極表面に水酸化アルミニウムが残存して陽極、陰極間に堆積し、凝集に寄与するアルミニウムの有効利用率が低下するという課題が見出された。
【0010】
すなわち理論的にはファラデーの法則に基づいて供給した電気量に応じてイオン化傾向の高いアルミニウムイオンAl3+が溶融し、水酸化物イオンと反応して水酸化アルミニウムとなって凝集に寄与するはずであるが、実際には陽極表面及び陰極表面で浴水に含まれるCa、Mg、Siなどのスケール成分と水酸化アルミニウムが結合して残存し、凝集に寄与すべきアルミニウムが減少していることがわかった。
【0011】
この結果必要以上のアルミニウム量が必要となり、陽極が大型化する。また十分な水酸化アルミニウムが生成されないのでスケール成分の付着にしたがって徐々に凝集による架橋作用が低下し、浄化能力が低下する。さらに長期使用により陽極、陰極間が堆積物で埋まり、極間の電気抵抗が上昇し、所定の電解電流が確保できなくなるという課題があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、循環手段と、循環路に設けられた陽極と陰極から構成される電極を有し、前記電極に通電することで電気分解により金属水和物を生成し、被浄化水に含まれる懸濁物質を電気的に凝集させる凝集手段と、前記凝集手段の下流に設けられ、前記凝集手段によって生成される凝集フロックを物理的に濾過する濾過手段とを有し、前記電極への通電による凝集動作時は前記循環手段を所定の周期で断続動作させるとともに、前記循環手段の動作時に連動して前記電極への通電を停止させる凝集制御手段を設けたものである。
【0013】
すなわち本発明者らはアルミニウム陽極表面の堆積物を低減させるために種々研究を重ねた結果、最も効果的な方法として電解凝集動作時に被浄化水を循環させることなく、滞留させた状態で電解する(以下滞留電解とする)ことで陽極表面の水酸化アルミニウムを主成分とするスケール成分の付着を防止できることを見出した。このメカニズムとしては滞留電解することで、陽極表面では水酸化物イオンOH−が消費されて酸素ガス及び塩素ガスとなるので水酸化アルミニウムAl(OH)3への反応が進行せず、陽極表面への水酸化アルミニウムの析出が防止されることによるものである。これに対して従来の通水状態で電解した場合、陽極表面では同様に水酸化物イオンOH−が消費されるが、通水により充分な水酸化物イオンが補給されて水和反応により水酸化アルミニウムが陽極表面で生成されることとなり、水に含まれるスケール成分と反応してスケールが堆積するものであると考えられる。
【0014】
一方、滞留状態で電気分解した場合、陽極反応として酸素ガス及び水中の塩素イオンと反応して塩素ガスが生成され、また陰極反応としては水素ガスが生成される。これらのガスは気泡となって浮上し、電極表面のスケール成分の剥離に寄与するとも考えられるが、上方に集積して蓄積されることとなる。特に水素ガスは起爆性ガスであり、また塩素ガスは腐食性ガスのため多量の蓄積は信頼性の面で課題となる。またガスの発生により電極間の電気的な等価抵抗が徐々に増大し、定電流制御した場合、電圧が増加することとなり、高い電圧容量の電源が必要となる。
【0015】
すなわち陽極表面のスケールを防止しつつ、これらの課題に対処するためには所定周期で滞留電解と通水を断続的に行うことで解決できることを見出したものである。
【0016】
さらに通水時、すなわち循環手段が動作している状態では電極への通電を停止させることにより滞留電解によって電極表面に蓄積された水酸化アルミニウムを流水洗浄することができ、より効果的に水酸化アルミニウムの堆積を防止することが可能となる。
【0017】
この結果アルミニウムの有効利用率が向上するので陽極の容積あるいは重量の低減が図れるとともに、凝集効率が向上するので良好な浄化性能が得られる。また極間の電気抵抗が変化しないので電極寿命を大幅に伸長することができ、長期にわたって安定した浄化性能を維持できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に係る水浄化装置は、循環手段と、循環路に設けられた陽極と陰極から構成される電極を有し、前記電極に通電することで電気分解により金属水和物を生成し、被浄化水に含まれる懸濁物質を電気的に凝集させる凝集手段と、前記凝集手段の下流に設けられ、前記凝集手段によって生成される凝集フロックを物理的に濾過する濾過手段とを有し、前記電極への通電による凝集動作時は前記循環手段を所定の周期で断続動作させるとともに、前記循環手段の動作時に連動して前記電極への通電を停止させる凝集制御手段を設けたものである。
【0019】
そして、電極への通電による凝集動作には凝集制御手段が動作して、所定の周期で循環手段が断続的に駆動されるとともに、循環手段の動作時に連動して電極への通電が停止され、滞留電解と通水のみが交互に行われることとなる。この結果滞留電解によって陽極表面の金属水物和物の付着が防止され、また通電しない状態で通水することで溶解金属の金属水和物が電極表面から剥離し、下流の濾過手段に捕捉されて良好なケーク層(濾過膜)を形成するとともに電解によって蓄積されたガスが循環路を経て放出される。これにより陽極表面のスケール付着が防止され、電解金属の有効利用率が向上するので良好な浄化性能が得られるとともに陽極の小型化が図れる。また陽極、陰極間の電気抵抗が変化しないので長期にわたって良好な浄化性能を持続できる。
【0020】
本発明の請求項2に係る水浄化装置は、凝集制御手段として循環手段を停止させる時間Taを設定する第1の時限手段と、循環手段を動作させる時間Tbを設定する第2の時限手段を有する循環制御手段と、前記循環手段を動作させる時間Tbに連動して電極への通電を停止する電解制御手段を有し、Ta≧Tbなる条件を満足する構成としたものである。
【0021】
そして、循環手段を停止させて電解を行う時間Taよりも通水する時間Tbが大きくなると、必要以上に電極間を洗浄することとなり電解時間が減少する。この結果凝集動作時間が必要以上に長くなるとともに、短期間に濾材表面に良好な凝集膜を形成できなくなり浄化性能の低下をきたす。つまり、Ta≧Tbなる条件を満足することで滞留電解によって電極表面に堆積した水酸化アルミニウムが非電解通水によって好適に洗い流され、凝集動作時間の短縮が図れるとともに、良好な凝集層が形成できるので浄化性能が向上する。
【0022】
本発明の請求項3に係る水浄化装置は、上記請求項2における滞留電解時間Taを1〜10分の範囲内としたものである。
そして、陽極表面の金属水和物を主成分とするスケール成分の付着を防止するために、種々研究を重ねた結果、Ta≧Tbなる条件を満足しつつ、循環手段を停止させて電解を行う時間Taを1〜10分の範囲内とすることで、実用上効果的にスケール成分付着が防止できることがわかった。すなわち、陽極表面の金属水物和物の付着を防止しつつ通水によって蓄積したガスが制御及び安全上問題なく放出されることとなる。
【0023】
本発明の請求項4に係る水浄化装置は、凝集動作開始時に循環手段を停止させる第1の時限手段を優先する構成としたものである。
【0024】
そして、凝集動作開始時に非電解通水すなわち第2の時限手段が優先された場合、循環動作のみが行われることとなり、凝集膜形成に寄与しない。凝集開始時に第1の時限手段を優先させることで、凝集膜形成が有効に行われることとなる。
【0025】
本発明の請求項5に係る水浄化装置は、電極極性の逆電切換を行うリバース手段を設け、凝集動作終了時は所定時間リバース動作を行う構成としたものである。
【0026】
そして、凝集動作後に極性切換動作を行うことで陽極に生成された酸化膜が水素還元されるとともに、陰極のプラスイオンを解離することで陰極表面に堆積したアルミニウム水和物Al(OH)nの結合力が弱まり、より長寿命化が実現できる。
【0027】
本発明の請求項6に係る水浄化装置は、陽極をアルミニウムから構成するとともに、陰極はステンレスから構成するものである。
【0028】
そして、凝集作用を有する金属水和物を生成する溶融電極材としてアルミニウム、鉄などがあるが、アルミニウムはイオン化傾向が高く低電圧で溶融する。また水酸化アルミニウムは架橋作用に優れており、凝集効果が高い。さらに溶融した後に錆などが発生することがなく、水が濁ることがない。
【0029】
また水中使用の陰極材としては、ステンレス、チタン、アルミニウム、白金などがあるが、ステンレスは安価であるとともに自然溶出が少なく水中使用に適している。この組み合わせは特に入浴水浄化装置として好適である。
【0030】
本発明の請求項7に係る水浄化装置は、凝集動作前に濾過手段の逆流洗浄を行う構成としたものである。
【0031】
そして、凝集動作により濾過手段内に凝集フロックのケーク層を形成して浄化を行うと、懸濁物質がケーク層表面に捕捉され、この結果通過圧力損失が増加して循環流量が低下してくる。凝集動作前に濾過手段の逆流洗浄を行うことで、捕捉した懸濁物質を含む凝集フロックが外部に廃棄されて清浄化され、その後に凝集動作を行うことで新たな凝集フロックのケーク層が形成されて浄化が行われることとなり、濾過手段の圧力損失を所定値以上上昇させることなく長期にわたって安定した浄化性能を得ることができる。
【0032】
本発明の請求項8に係る給湯風呂装置は、浴槽水の循環手段と、循環路に設けられた陽極と陰極から構成される電極を有し、前記電極に通電することで電気分解により金属水和物を生成し、浴槽水に含まれる懸濁物質を電気的に凝集させる凝集手段と、前記凝集手段の下流に設けられ、前記凝集手段によって生成される凝集フロックを物理的に濾過する濾過手段とを有し、前記電極への通電による凝集動作時は前記循環手段を所定の周期で断続動作させるとともに、前記循環手段の動作時に連動して前記電極への通電を停止させる凝集制御手段を設けた水浄化装置と、前記水浄化装置の循環路を介して浴槽に注湯する給湯手段と、前記浴槽水の保温沸き上げを行う加熱手段を設けたものである。
【0033】
そして、凝集手段と濾過手段を有する物理浄化方式の水浄化装置と給湯手段と浴槽水の保温を行う加熱手段から給湯風呂装置を構成することで、従来の微生物方式の課題を凌駕する浴水浄化機能付の給湯風呂装置を提供できる。
【0034】
すなわち、微生物の酵素活性作用によることなく凝集作用によって懸濁物質を大型化して濾過するので急速浄化が可能となり、入浴者が続けて(例えば30分間隔)入浴した場合でも常に清澄な浴水に入浴できる。また濾過槽内を例えば給湯手段からの高温湯で高温殺菌できるので病原菌などの温床となるのを防止でき、レジオネラ属菌などの浴水の細菌汚染がない。さらに一般の給湯風呂装置と同様に入浴剤が使用できる。
【0035】
また、凝集制御手段を設けたので凝集動作時に滞留電解と非通電通水が交互に行われ、陽極表面のスケール付着が防止される。この結果、電解金属の有効利用率が向上するので良好な浄化性能が得られるとともに、陽極、陰極間の電気抵抗が変化しないので長期にわたって良好な浄化性能を持続できる長寿命の浄化機能付給湯風呂装置を実現できる。
【0036】
本発明の請求項9に係る給湯風呂装置は、給湯手段の熱交換器と浴水の保温沸き上げを行う加熱手段の熱交換器を一体に構成するとともに、双方の熱交換器の加熱源である単一のバーナーを設けたものである。
【0037】
そして、いわゆる一缶二水路の熱交換器を構成したので給湯手段の熱交換器と浴水の保温沸き上げを行うための風呂用熱交換器を別に設け、各々に対応して加熱源であるバーナーを設けるものに比較して装置の小型化及び低コスト化が図れる。この結果小型、低コストの浄化機能付給湯風呂装置が実現できる。
【0038】
本発明の請求項10に係る給湯風呂装置は、給湯手段からの高温水により濾過手段の逆流洗浄を行う構成としたものである。
そして、凝集濾過を行うことで濾過槽内に充填された濾材表面には水酸化アルミニウムと懸濁物質が結合した凝集フロックが蓄積されるが、水酸化アルミニウムはその架橋作用により粘性を有している。したがって逆流洗浄を行うに際して容易には濾材表面から解離しがたい性質がある。しかしながら前記架橋作用には温度特性があり、高温水(例えば約50℃以上)で洗浄した場合、急激に架橋作用が弱まる。給湯手段は任意に高温水が得られるため、高温水で逆流洗浄することで凝集フロックの濾材への結合力が弱められ、好適に逆流洗浄を行うことができる。したがって長期使用に際しても濾過槽の圧力損失の増加がない。
【0039】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0040】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における水浄化装置とこれを用いた給湯風呂装置のシステム構成図を示す。同図において、8は被浄化水である浴槽9の水を浄化する水浄化装置であり、10は浴槽水の保温沸き上げを行う加熱手段11を有する給湯手段である。
【0041】
浴槽9には、水浄化装置8に接続された吐出口12および吸い込み口13を有する風呂アダプタ14が設けられている。
【0042】
水浄化装置8は、浴槽9の吸い込み口13に連通する戻り管15およひ吐出口12に連通する往き管16からなる循環路17と、浴槽水を循環させるための循環手段18と、浴槽水に含まれる懸濁物質を凝集させて大径化させる凝集手段19およびその下流に設けられ、例えばアルミナなどの無機系材料からなる粒状の濾材20を濾床21を介して充填し、凝集手段19で大径化した凝集フロックを濾過する濾過手段22、凝集手段19の上流側に設けられ加熱手段11に連通する三方弁23aおよび濾過手段22の下流側に設けられた三方弁23b、濾過手段22に堆積した懸濁物質を通常濾過時とは逆方向に通水して洗浄するためのバイパス路24と排出路25からなる逆洗手段26から構成されている。なお、排水路25の終端は往き管16に接続されており、逆洗水は浴槽9の排水栓(図示せず)から排水されるように構成されている。
【0043】
凝集手段19は、ステンレスから構成される筐体27の内部にアルミニウムから構成される陽極28を筐体27に対向配置するとともに陽極28と陰極(ここでは筐体27を兼用する)間に電圧を印可する定電流電源29及び陰極(筐体)27と陽極28の通電極性を切換可能なリバース手段30を有している。
31は浴槽9の水位を検出する水位検知手段、32aおよび32bは逆止弁である。
【0044】
給湯手段10は、水回路33とガス回路34を有しており、水回路33には入水温を検出する入水温検知手段35、流量検出手段36、給湯熱交換器37a、水量比例弁38、流量調節弁39、給湯出口温度を検出する出湯温検知手段40が順次設けられており、その端末はシャワーなどの水端末41および注湯弁42、逆止弁32a、32bを経て水浄化装置8の循環路17から浴槽9に注湯可能に構成されている。43は入口側水回路と水比例弁38を連通するバイパス水路である。
【0045】
ガス回路34には元電磁弁44、ガス比例弁45および給湯熱交換器37aを加熱するバーナー46が設けられている。ここで給湯熱交換器37aと浴槽水の保温沸き上げを行う加熱手段11の熱交換器37bは一体に構成されており、いわゆる一缶二水路方式の熱交換器が構成されている。
【0046】
図2は水浄化装置の要部構成図を示す。同図において47は制御手段であり、後述するタイムチャートに基づいて循環手段18を制御する循環制御手段48と、定電流電源29およびリバース手段30を介して凝集手段19を制御する電解制御手段49から構成される凝集制御手段50、三方弁23a、23bを制御して濾過手段22の逆流洗浄を制御する逆洗制御手段51を有している。
【0047】
ここで循環制御手段48には図3の動作タイムチャートに示したように、凝集動作時間すなわち凝集制御手段50が動作して陰極(筐体)27と陽極28間に通電されている状態において、循環手段18を停止させる時間Taを設定する第1の時限手段52と、循環手段18を動作させる時間Tbを設定する第2の時限手段53が設けられており、循環手段18が動作している時間Tbに連動して電解制御手段49は陰極27および陽極28への通電を停止するように動作する。また循環制御手段48はTa≧Tbなる条件を満足するように制御される。さらに、Taは1〜10分の範囲内で設定可能に構成されるとともに凝集動作開始時には、循環手段18を停止させる動作を行う第1の時限手段52を優先実行するように制御される。
【0048】
また凝集動作終了時には、電解制御手段49により、所定時間Trだけリバース手段30を動作させて陰極27と陽極28の極性を逆転させてリバース動作を行う構成となっている。
【0049】
以上の構成において、次に本実施例の動作、作用について図1、図2および図3を用いて説明する。
【0050】
風呂給湯スイッチ(図示せず)の投入により注湯弁42が開成し、水回路33から水が導入され、同時にガス回路34の元電磁弁44が開成されてバーナーが点火される。水回路33を通過する水は給湯熱交換器37aで加熱され、入水温検知手段35、流量検知手段36および出湯温検知手段40の検知信号に基づいて水比例弁38、流量調節弁39およびガス比例弁45が制御され、設定された温度の湯が戻り管15およびもしくは往き管16を経て浴槽9に注湯される。浴槽9の水位は水位検知手段31で所定時間毎に検出されており、設定水位に達すると自動的に注湯弁42が閉成され、給湯手段10が停止する。なお浴槽水の水位および温度は入浴時間帯内において適宜検出されており、設定された水位および温度が維持される。また水端末41が開成されると同様に給湯手段10が動作し、所望温度が出湯される。
【0051】
次に水浄化装置8の作用、動作について説明する。湯張り完了後、凝集制御手段50によって図3のタイムチャートに示すように第1の時限手段52によって設定された時間Taの間は凝集手段19の定電流電源29が動作して陰極27と陽極28間に電圧が印可される。この時間帯では循環手段18は動作せずに滞留電解が行われ、アルミニウムから構成される陽極28からアルミニウムイオンAl3+が溶出される。この時、滞留電解することで陽極28の表面では水酸化物イオンOH−が消費されて酸素ガス及び塩素ガスとなり、水酸化アルミニウムAl(OH)3への反応が進行しにくく、陽極28表面への水酸化アルミニウムの析出付着が低減される。溶出したアルミニウムイオンは陰極27と陽極28の間隙において水の水酸化物イオンOH−と反応して水酸化アルミニウムAl(OH)3のコロイドとなり浮遊する。
【0052】
滞留電解時間Ta経過後に第2の時限手段53によって時間Tbの間循環手段18が動作し、これに連動して電解制御手段49によって凝集手段19への通電が停止される。この時電極間に浮遊する、および陽極28の表面に付着した水酸化アルミニウムは流水によって洗い流されて濾材20の表面層に至り、陽極28表面への残存が減少する。
【0053】
一方、滞留状態で電気分解した場合、陽極反応として酸素ガス及び水中の塩素イオンと反応して塩素ガスが生成され、また陰極反応としては水素ガスが生成される。これらのガスは気泡となって浮上し、陰極27および陽極28表面のスケール成分の剥離に寄与するとも考えられるが、上方に集積して蓄積されることとなる。特に水素ガスは起爆性ガスであり、また塩素ガスは腐食性ガスのため多量の蓄積は信頼性の面で課題となる。またガスの発生により電極間の電気的な等価抵抗が徐々に増大し、定電流制御した場合電圧値が増加することとなり、高い電圧容量の定電流電源29が必要となる。すなわち所定周期で滞留電解と通水を断続的に行うことで電極表面のスケールを防止しつつ、これらの課題に対処することが可能となる。
【0054】
ここで浴槽水に含まれる皮脂・垢及び細菌群などの懸濁物質は、側鎖にカルボキシル基を持っているので負に帯電している。一方水酸化アルミニウムは正電荷のため、水酸化アルミニウムが結着媒体となり、架橋作用によって微細な懸濁物質を吸着して大径化させていわゆる凝集フロックが生成される。この結果、濾材20の表層部に凝集フロックが堆積して緻密な細孔を有するケーク層(凝集膜)が形成され、循環手段18を動作させることによって図1の実線矢印で示した経路を浴槽水が循環し、短時間で効果的な水浄化が可能となる。実験によれば、濁度2度の被浄化水を電極間に300mA通電しながら濾過した場合、20分経過後0.5度以下が得られた。微生物の酵素活性作用によるものでは同様の実験で2〜3時間必要であり、本実施例では使用者が続けて(例えば30分間隔)入浴した場合でも清澄な浴槽水に入浴できることとなる。
【0055】
この凝集動作時間には図3に示したように、凝集制御手段50が動作して循環手段18および凝集手段19を制御し、上記動作が所定回数繰り返される。なおこの動作回数は浄化負荷によって好適な回数(時間)行われる。
【0056】
次に凝集動作の終了時には、電解制御手段49によってリバース手段30が動作し、陰極27および陽極28の極性が所定時間Trだけ逆極性通電される。凝集動作後に極性切換動作を行うことで陽極28に生成された酸化膜が水素還元されるとともに、陰極27のプラスイオンを解離することで陰極27表面に付着したアルミニウム水和物Al(OH)nの結合力が弱まり、電極表面へのアルミニウム水和物の堆積がより効果的に防止され、より長寿命化が図れる。
【0057】
次に濾過手段22の逆流洗浄動作について説明する。入浴終了後から次の入浴時間帯の凝集動作に至るまでの所定時期に逆洗制御手段51が動作して三方弁23a、23bを図1もしくは図2の破線矢印で示した方向に流れるように制御する。この後給湯手段10が動作して注湯弁42を開成し、高温水(約50℃望ましくは60℃以上)が、戻り管15、三方弁23aを経てバイパス路24に至り、濾過手段22の下流から通常濾過方向に対して逆方向から流入し、濾材20の表面に堆積した凝集フロックを含んだ懸濁物質が逆流洗浄され、排出路26を経て吐出口12から浴槽9に排出される。なおこの時浴槽水は水抜きされていてもよいし、湯張り状態で逆洗動作を行い、その後排水してもよい。逆流洗浄時間および流量は、懸濁物質の量、濾過手段22の仕様に応じた好適な条件が設定される。 このように凝集動作前に濾過手段22の逆流洗浄を行うことで、捕捉した懸濁物質を含む凝集フロックが外部に廃棄されて清浄化され、その後に凝集動作を行うことで新たな凝集フロックのケーク層が形成されて浄化が行われることとなり、濾過手段22の圧力損失を所定値以上上昇させることなく長期にわたって安定した浄化性能を得ることができる。
【0058】
また、水酸化アルミニウムはその架橋作用により粘性を有しており、逆流洗浄を行うに際して容易には濾材20表面から解離しがたい性質があるが、前記架橋作用は温度特性を有しており高温水で洗浄した場合、急激に架橋作用が弱まる。給湯手段10は任意に高温水が得られるため、高温水で逆流洗浄することで凝集フロックの濾材20への結合力が弱められ、好適に逆流洗浄を行うことができる。したがって長期使用に際しても濾過槽20の圧力損失の増加がない。
【0059】
以上述べたように本実施例では、アルミニウムを凝集作用に有効に利用することができるので陽極28の容量あるいは重量の低減が図れるとともに、凝集効率が向上するので良好な浄化性能が得られる。また極間の電気抵抗が変化しないので長期にわたって安定した浄化性能を維持できる。
【0060】
また、凝集動作開始時に非電解通水すなわち第2の時限手段53が優先された場合、循環動作のみが行われることとなり凝集膜形成に寄与しないが、本実施例では凝集開始時に第1の時限手段52すなわち滞留電解を優先させることで、凝集膜形成が有効に行われることとなる。
【0061】
また、凝集作用を有する金属水和物を生成する陽極28材料としてはアルミニウム、鉄などがあるが、アルミニウムはイオン化傾向が高く低電圧で溶融する。
【0062】
また水酸化アルミニウムは架橋作用に優れており、凝集効果が高い。さらに溶融した後に錆などが発生することがなく、水が濁ることがない。また水中使用の陰極27の材料としては、ステンレス、チタン、アルミニウム、白金などがあるが、ステンレスは安価であるとともに自然溶出が少なく水中使用に適している。この組み合わせは特に入浴水浄化装置として好適である。
【0063】
さらに、凝集手段19と濾過手段22を有する物理浄化方式の水浄化装置8と給湯手段10と浴槽水の保温を行う加熱手段11から給湯風呂装置を構成することで、従来の微生物方式の課題を凌駕する浴水浄化機能付の給湯風呂装置を提供できる。すなわち、微生物の酵素活性作用によることなく凝集作用によって懸濁物質を大型化して濾過するので急速浄化が可能となり、入浴者が続けて(例えば30分間隔)入浴した場合でも常に清澄な浴水に入浴できる。また濾過手段22内を例えば給湯手段10からの高温湯で高温殺菌できるので病原菌などの温床となるのを防止でき、レジオネラ属菌などの浴水の細菌汚染がない。さらに一般の給湯風呂装置と同様に入浴剤が使用できる。
【0064】
また、一缶二水路方式の熱交換器、を構成したので給湯熱交換器37aと浴水の保温沸き上げを行うための加熱手段11の熱交換器37bを別に設け、各々に対応して加熱源であるバーナー46を設けるものに比較して装置の小型化及び低コスト化が図れる。この結果小型、低コストの浄化機能付給湯風呂装置が実現できる。
【0065】
図4は滞留電解時間Taを10分とした時の非通電通水時間Tbと単位時間当たりのアルミニウムの溶出効率ηeおよび1時間凝集動作を実施した後の陽極28表面へのスケール付着率ψaの関係を示す。なお陽極28表面へのスケール付着率ψaの実験条件は、滞留電解時間Taと非通電通水時間Tbを設定して0.3Aで1時間の凝集操作を行い、その後陽極28表面のスケール成分を乾燥後剥離させて重量を計測し、さらに水酸化アルミニウムとアルミニウムのモル比換算によりスケール成分中の金属アルミニウム量を定量した。
【0066】
ここで単位時間当たりのアルミニウム溶出効率ηeは、ファラデーの法則に基づいて1時間連続電解した時のアルミニウムの理論溶出量をVeとし、滞留電解時間Taを10分に固定して非通電通水時間Tbを変化させて1時間凝集操作を実施した時のアルミ溶出量をVaとする時、(数1)により算出した。
【0067】
またスケール付着率ψaは、上記条件により1時間凝集操作を行った時、ファラデーの法則に基づくアルミニウムの理論溶出量をVe、陽極28表面に付着した上記金属アルミニウム量をVbとする時、(数2)により算出した。
【0068】
【数1】
Figure 0004023007
【0069】
【数2】
Figure 0004023007
【0070】
図4よりアルミ溶出効率ηeは、非通電通水時間Tbが増加するほど低下する、すなわち浄化性能を満足するための凝集膜形成に所定量の水酸化アルミニウムが必要とすると、非通電通水時間Tbが増加するほど凝集動作時間を長く設定しなければならないことがわかる。
【0071】
また、スケール付着率ψaは非通電通水時間Tbが増加するほど減少し、連続電解した場合(非通電通水時間Tb=0)に比較して1分以上で飽和傾向がみられる。
単位時間当たり凝集膜生成効率の点からアルミ溶出効率ηeは高い方がよく、またスケール付着率ψaは寿命の点から低いことが要求される。ここでアルミ溶出効率ηeを凝集動作時間を短縮することから50%を限界とし、スケール付着率ψaを飽和範囲にするためにはTa=10分、Tb=10分すなわちTa≧Tbなる条件を満足することが必要である。
【0072】
また非通電通水時間Tbはスケール付着率ψaを低くする点より1分〜10分、望ましくはアルミ溶出効率ηeを高く設定できる1〜3分が好適である。
【0073】
これらの凝集操作を実行することで濾過手段22の濾材20の表面、深層部に効果的に水酸化アルミニウムの凝集膜が形成され、循環浄化することで入浴時間帯での入浴による浴水の汚濁が防止される。なお入浴人数あるいは入浴負荷(汚れ具合)によっては充分な清澄性を確保できない場合もありうる。これに対応するためには入浴時間帯内に凝集動作を行うようにしてもよい(図示せず)。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1に係る水浄化装置によれば、電極への通電による凝集動作時には凝集制御手段によって、所定の周期で循環手段が断続的に駆動されるとともに、循環手段の動作時に連動して電極への通電が停止され、滞留電解と通水のみが交互に行われることとなる。この結果滞留電解によって陽極表面の金属水物和物の付着が防止され、また通電しない状態で通水することで溶解金属の金属水和物が電極表面から剥離し、下流の濾過手段に捕捉されて良好なケーク層(濾過膜)を形成するとともに電解によって蓄積されたガスが循環路を経て放出される。これにより陽極表面のスケール付着が防止され、電解金属の有効利用率が向上するので良好な浄化性能が得られるとともに陽極の小型化が図れる。また陽極、陰極間の電気抵抗が変化しないので長期にわたって良好な浄化性能を持続できる。
【0075】
また本発明の請求項2に係る水浄化装置によれば、循環手段を停止させて電解を行う時間Taと通水する時間Tbの関係をTa≧Tbとしたので、滞留電解によって電極表面に堆積した水酸化アルミニウムが非電解通水によって好適に洗い流され、凝集動作時間の短縮が図れるとともに、良好な凝集層が形成できるので浄化性能が向上する。
【0076】
また本発明の請求項3に係る水浄化装置によれば、上記Ta≧Tbなる条件を満足しつつ、循環手段を停止させて電解を行う時間Taを1〜10分の範囲内としたので、実用上効果的にスケール成分付着が防止できる。すなわち、陽極表面の金属水物和物の付着を防止しつつ通水によって蓄積したガスが制御及び安全上問題なく放出されることとなる。
【0077】
また本発明の請求項4に係る水浄化装置によれば、凝集動作開始時に循環手段を停止させる第1の時限手段を優先する構成としたので、凝集開始時に循環動作のみが行われることがなく、凝集時間が短縮できるとともに凝集膜形成が有効に行われることとなる。
【0078】
また本発明の請求項5に係る水浄化装置によれば、凝集動作終了時に所定時間リバース動作を行うリバース手段を設けたので、陽極に生成された酸化膜が水素還元されるとともに、陰極のプラスイオンを解離することで陰極表面に堆積したアルミニウム水和物Al(OH)nの結合力が弱まり、より長寿命化が実現できる。
【0079】
また本発明の請求項6に係る水浄化装置によれば、陽極をアルミニウムから構成したので低電圧で溶融し、また生成される水酸化アルミニウムは架橋作用に優れており、凝集効果が高く、急速浄化が可能となる。また陰極をステンレスから構成したので安価であるとともに自然溶出が少なく水中使用に適している。特にこの組み合わせは入浴水浄化装置として好適である。
【0080】
また本発明の請求項7に係る水浄化装置によれば、凝集動作前に濾過手段の逆流洗浄を行う構成としたので、捕捉した懸濁物質を含む凝集フロックが外部に廃棄されて清浄化され、その後に凝集動作を行うことで新たな凝集フロックのケーク層が形成されて浄化が行われることとなり、濾過手段の圧力損失を所定値以上上昇させることなく長期にわたって安定した浄化性能を得ることができる。
【0081】
また本発明の請求項8に係る給湯風呂装置によれば、凝集手段と濾過手段を有する物理浄化方式の水浄化装置と給湯手段と浴槽水の保温を行う加熱手段から給湯風呂装置を構成することで、従来の微生物方式の課題を凌駕する浴水浄化機能付の給湯風呂装置を提供できる。つまり、凝集作用によって懸濁物質を大型化して濾過するので急速浄化が可能となり、入浴者が続けて入浴した場合でも常に清澄な浴水に入浴できる。また濾過槽内を例えば給湯手段からの高温湯で高温殺菌できるので病原菌などの温床となるのを防止でき、レジオネラ属菌などの浴水の細菌汚染がない。さらに一般の給湯風呂装置と同様に入浴剤が使用できる。
【0082】
また、凝集制御手段を設けたので陽極表面のスケール付着が防止される。この結果、電解金属の有効利用率が向上するので良好な浄化性能が得られるとともに、陽極、陰極間の電気抵抗が変化しないので長期にわたって良好な浄化性能を持続できる長寿命の浄化機能付給湯風呂装置を実現できる。
【0083】
また本発明の請求項9に係る給湯風呂装置によれば、一缶二水路方式の熱交換器を構成したので給湯手段の熱交換器と浴水の保温沸き上げを行うための風呂用熱交換器を別に設け、各々に対応して加熱源であるバーナーを設けるものに比較して装置の小型化及び低コスト化が図れる。この結果小型、低コストの浄化機能付給湯風呂装置が実現できる。
【0084】
さらに本発明の請求項10に係る給湯風呂装置によれば、給湯手段からの高温水により濾過手段の逆流洗浄が行われるので、凝集フロックの濾材への結合力が弱められ、好適に逆流洗浄を行うことができる。したがって長期使用に際しても濾過槽の圧力損失の増加がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における水浄化装置とこれを用いた給湯風呂装置のシステム構成図
【図2】同水浄化装置の要部構成図
【図3】同電解電流と循環手段のタイムチャート
【図4】同非通電通水時間とアルミ溶出効率および陽極スケール付着率の関係を示す特性図
【図5】本発明の従来例を示す水浄化装置の構成図
【図6】同凝集手段の断面図
【符号の説明】
8 水浄化装置
10 給湯手段
11 加熱手段
17 循環路
18 循環手段
19 凝集手段
22 濾過手段
27 陰極(筐体)
28 陽極
30 リバース手段
37a、37b 熱交換器
46 バーナー
48 循環制御手段
49 電解制御手段
50 凝集制御手段
52 第1の時限手段
53 第2の時限手段

Claims (10)

  1. 被浄化水の循環手段と、循環路に設けられた陽極と陰極から構成される電極を有し、前記電極に通電することで電気分解により金属水和物を生成し、被浄化水に含まれる懸濁物質を電気的に凝集させる凝集手段と、前記凝集手段の下流に設けられ、前記凝集手段によって生成される凝集フロックを物理的に濾過する濾過手段とを有し、前記電極への通電による凝集動作時は前記循環手段を所定の周期で断続動作させるとともに、前記循環手段の動作時に連動して前記電極への通電を停止させる凝集制御手段を設けた水浄化装置。
  2. 凝集制御手段は、循環手段を停止させる時間Taを設定する第1の時限手段と、循環手段を動作させる時間Tbを設定する第2の時限手段を有する循環制御手段と、前記循環手段を動作させる時間Tbに連動して電極への通電を停止する電解制御手段を有し、Ta≧Tbなる条件を満足する請求項1記載の水浄化装置。
  3. Taを1〜10分の範囲内とした請求項2記載の水浄化装置。
  4. 凝集動作開始時は、循環手段を停止させる第1の時限手段を優先する構成とした請求項2ないし3のいずれか1項に記載の水浄化装置。
  5. 電極極性の逆電切換を行うリバース手段を設け、凝集動作終了時は所定時間リバース動作を行う構成とした請求項1ないし4のいずれか1項に記載の水浄化装置。
  6. 陽極をアルミニウムから構成するとともに、陰極はステンレスから構成した請求項1ないし5のいずれか1項に記載の水浄化装置。
  7. 凝集動作前に濾過手段の逆流洗浄を行う構成とした請求項1ないし6のいずれか1項に記載の水浄化装置。
  8. 浴槽水の循環手段と、循環路に設けられた陽極と陰極から構成される電極を有し、前記電極に通電することで電気分解により金属水和物を生成し、浴槽水に含まれる懸濁物質を電気的に凝集させる凝集手段と、前記凝集手段の下流に設けられ、前記凝集手段によって生成される凝集フロックを物理的に濾過する濾過手段とを有し、前記電極への通電による凝集動作時は前記循環手段を所定の周期で断続動作させるとともに、前記循環手段の動作時に連動して前記電極への通電を停止させる凝集制御手段を設けた水浄化装置と、前記水浄化装置の循環路を介して浴槽に注湯する給湯手段と、前記浴槽水の保温沸き上げを行う加熱手段を設けた給湯風呂装置。
  9. 給湯手段の熱交換器と保温沸き上げを行う加熱手段の熱交換器を一体に構成するとともに、双方の熱交換器の加熱源であるバーナーを設けた請求項8に記載の給湯風呂装置。
  10. 給湯手段からの高温水により濾過手段の逆流洗浄を行う構成とした請求項8ないし9のいずれか1項に記載の給湯風呂装置。
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