JP4022426B2 - 車両用ワイヤレスドアロック装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗車予定者ないし携帯機の移動位置やドア等の開閉状況によって、オ−トドアロック機能とマニュアルドアロック機能を簡易かつ確実に切り替えられるとともに、オ−トドアロック機能の最適かつ確実な施解錠作動を得られ、使用上の利便性と信頼性を向上するようにした車両用ワイヤレスドアロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時の自動車は、ドアロックをキ−レスシステムによって、外部から施解錠できるワイヤレスドアロック装置を装備したものが多い。
前記ワイヤレスドアロック装置は、例えば特開2000−160894号公報のように、ワイヤレスドアロック制御装置を有し、該制御装置は車両に設けた制御装置本体と、乗員または乗車予定者が所持する携帯機とで構成され、これらは共に送受信装置を備え、相互に通信可能に構成されている。
【0003】
前記制御装置本体は、内部に設けた送信回路からリクエスト信号を車両の周辺に間欠的に発信し、一方、前記携帯機が車両周辺を移動すると、内部に設けた受信回路で前記リクエスト信号を受信し、そのIDコード信号を制御装置本体へ送信するようにしている。
【0004】
そして、前記携帯機が制御装置本体の通信域内に接近し、該制御装置本体が携帯機のIDコード信号を受信すると、制御装置本体は乗車予定者が車両の近辺にいると判断し、ドアのアンロック制御信号を出力して、ドアを自動的に解錠する。
一方、携帯機が制御装置本体の通信域外へ遠ざかると、制御装置本体は携帯機のIDコード信号を受信できず、乗車予定者が車両から離れたと判断して、ドアのロック制御信号を出力し、ドアを自動的に施錠するようにしていた。
【0005】
しかし、この従来のワイヤレスドアロック装置は、携帯機が制御装置本体から離間した際にドアロックするため、降車後、速やかにドアロックしたい、という乗車予定者の要望に応じられなかった。
【0006】
ところで、従来の車両用ワイヤレスドアロック装置は、携帯機の移動に伴って、ドアの施解錠を自動的に行なう前述のようなオ−トドアロック機能を備えたものと、乗車予定者が携帯機を操作し、ドアの施解錠を手動で行なうマニュアルドアロック機能を備えたものとがあり、何れかの機能を備えることで所期の目的を達成していた。
【0007】
しかし、近時ではオ−トドアロック機能と、マニュアルドアロック機能の双方の長所を採り入れたものが開発されている。
すなわち、このワイヤレスドアロック装置は、通常はオ−トドアロックを機能させ、ドアロックの簡便化を図るとともに、携帯機を適時マニュアル操作し、ドアロックの確実な施解錠の要請に応じられるようにしている。
【0008】
このようなオ−トドアロック機能と、マニュアルドアロック機能を備えたものは、使用状況によってオ−トモ−ドとマニュアルモ−ドを使い分けられる利便性があるが、現状の使用モ−ドが分からなくなる不具合があり、これに伴う不都合な事態の発生が懸念されていた。
【0009】
例えば、マニュアルモ−ドでドアをアンロック(解錠)したまま、ドアロック(施錠)することを忘れたり、オ−トモ−ドでドアロック状態になっているとき、車両から少し離れた位置で、マニュアルモ−ドのアンロックボタンを操作すると、ドアが一旦アンロックした後、直ぐにオ−トロック機能が働いて、ドアをロックしてしまう可能性が予想された。
【0010】
このような問題を改善するため、オ−トモ−ドとマニュアルモ−ドの切り替え手段として、前記特開2000−160894号公報では、オ−トモ−ド時にドアロックボタンとアンロックボタンの双方を押圧操作したとき、マニュアルモ−ドに切り替えるようにしている。
しかし、この方法は、通常のマニュアルモ−ドのボタン操作と異なる操作を要して、操作が煩雑になる問題があった。
【0011】
また、マニュアルモ−ドからオ−トモ−ドに切り替える場合は、前述と同様にドアロックボタンとアンロックボタンの双方を押圧操作するか、イグニッションスイッチONまたはドア閉後所定時間経過後、若しくはドアロックまたはアンロックボタンを長押し或いは二度押しする等していた。
【0012】
しかし、前記ボタンの両押しや長押し若しくは二度押し操作は、オ−トモ−ドを使用したいときに、一度はマニュアルボタン操作を要する煩わしさがあった。また、例えば携帯機を後席シ−トに置いたまま降車した場合、ドア閉後所定時間経過すると、オ−トモ−ドに切り替わってドアをロックしてしまい、携帯機を車内に閉じ込めてしまう惧れがあった。
【0013】
ところで、近時のこの種の装置は、イグニッションキ−がON操作されると、バッテリの消耗防止と、走行時のマニュアルモ−ドによるドアロック解除防止のため、一般にオ−トモ−ドとマニュアルモ−ドの両機能を停止するように構成されている。
【0014】
しかし、イグニッションキ−のOFF操作によって、マニュアルモ−ドからオ−トモ−ドに切り替わる従来のものは、例えばACC(アクセサリ)作動モ−ドで車中におり、その後に降車した場合、マニュアルモ−ドのままにしていると、車両から離れてもマニュアルモ−ドのままになってしまうという問題があった。
【0015】
一方、従来のオ−トドアロック機能は、一般に受信電波強度が所定レベル以下になるとドアを施錠し、所定レベル以上になると解錠していた。
この場合、前記レベルを高く設定し、車両の近くで施錠するようにすると、車両に近付かないと解錠できず、反対に前記レベルを低く設定し、車両から少し離れた位置で解錠するようにすると、車両から少し離れないと施錠できない、という問題があり、満足した使用状態を得られなかった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題を解決し、乗車予定者ないし携帯機の移動位置やドア等の開閉状況によって、オ−トドアロック機能とマニュアルドアロック機能を簡易かつ確実に切り替えられるとともに、オ−トドアロック機能の最適かつ確実な施解錠作動を得られ、使用上の利便性と信頼性を向上するようにした車両用ワイヤレスドアロック装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の発明は、手動操作により選択的に発生されるドア施解錠のためのIDコ−ドを含むロック信号およびアンロック信号と、前記ロック信号およびアンロック信号とは異なる、IDコ−ドを含んで定期的に送信されるIDコ−ド信号とを送信可能な携帯機と、前記各信号を受信し、それらの受信電波強度を判定するとともに、前記各IDコ−ドを解読し、かつ前記携帯機からのロック信号およびアンロック信号またはIDコ−ド信号と、該IDコ−ド信号の受信電波強度の変化から前記携帯機の接近または離反の感知によって、ドアを施解錠可能とした車両に設置する制御装置と、乗車予定者の乗車意思または乗員の降車意思を判断可能な意思状態判断手段とを備え、前記ロックおよびアンロック信号を前記制御装置で受信してドア錠を施解錠するドアのマニュアル施解錠作動モ−ドと、前記制御装置で受信した前記IDコ−ド信号の接近または離反を感知してドア錠を施解錠するドアのオ−ト施解錠作動モ−ドとを切り替え可能にした車両用ワイヤレスドアロック装置において、前記制御装置に、前記IDコ−ド信号の受信電波を検出し、その受信電波強度の変化を所定の判定値を基に判定するとともに、前記判定値以上の受信電波を判定した際、その判定結果を基に前記携帯機の接近を判定可能な接近/離反判定部と、前記判定結果と前記意思状態判断手段の検出信号を入力され、ドアの施解錠作動モ−ドを切り替え可能にしたオートモ−ド切り替え部とを設け、該オートモ−ド切り替え部は、前記携帯機のロックおよびアンロック信号によりドアのマニュアル施解錠作動モ−ドに切り替え、その後、前記接近/離反判定部が前記判定値以上の受信電波強度のIDコ−ド信号を検出し、前記乗員の接近を検出した際、または前記意思状態判断手段による信号検出時、前記ドアのマニュアル施解錠作動モ−ドを停止し、前記ドアのマニュアル施解錠作動モ−ドから前記IDコ−ド信号によるドアのオ−ト施解錠作動モ−ドへ切り替え可能にして、従来の煩雑な切り替え操作を廃し、オ−トドアロック機能とマニュアルドアロック機能を簡易かつ確実に切り替えられるとともに、マニュアルモードからオートモードへ円滑かつ確実に復帰させ、しかも降車時は速やかにドアを施錠し、乗車予定者ないし携帯機が遠くから車両に近付いてきたときは、速やかにドアを解錠し得るようにして、使用上の信頼性を向上するようにしている。
【0018】
請求項2の発明は、前記意思状態判断を、キーイン信号またはドア開の信号の少なくとも一つを用いて検出可能にし、乗車予定者の具体的な乗車若しくは乗員の降車意思表示によって、前記両機能の切り替えを確実に行なえるようにしている。
請求項3の発明は、前記ドア開の信号検出後、ドア閉信号を検出した際、前記IDコード信号によるドアのオート施解錠作動モードへ切り替え可能にし、例えばドア開で乗員が降車しようとしているとき、電波の受信環境の変化でドアが施解錠を繰り返す不具合や、使用者のこの種装置に対する不信感を抱かせる心配を払拭し得るようにしている。
【0019】
請求項4の発明は、前記携帯機のアンロック信号によるドアのマニュアル解錠作動後、ドア閉の所要時間が所定時間経過した際、強制的にドアロックを施錠可能にし、マニュアルモ−ドでの施錠忘れを防止するようにしている。
しかも、前記強制的なドアロックの施錠機能を、オ−トモ−ドでは働かせないようにして、携帯機をうっかり車内に置き忘れて車内から離れても、キ−や携帯機を閉じ込める不具合を防止し得るようにしている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面により説明すると、図1乃至図6において1はドライバ−等の乗員または乗車予定者が所持する携帯機で、マニュアルドアロック機能とオ−トドアロック機能とを備え、アンテナと送信装置(共に図示略)と、二つの操作ボタン2,3を備えている。
【0021】
すなわち、前記携帯機1は、マニュアルモ−ド使用時、前記操作ボタン2,3を操作し、マニュアルドアロック信号SMLまたはマニュアルアンロック信号SMU/Lを、それらのIDコ−ドと共に車両(図示略)に設置した制御装置4へ送信し、またオ−トモ−ド使用時は、前記IDコ−ドと異なるIDコ−ドを含む定期的な発信電波SAcを、例えば1秒毎に前記制御装置4へ送信可能にしている。実施形態では、操作ボタン2からマニュアルドアロック信号SMLを送信し、操作ボタン3からマニュアルロックSMU/Lを送信可能にしている。
【0022】
前記制御装置4は、受信機能とマイクロコンピュ−タ等の演算器を備え、該演算器は各信号入力を条件に、予め記憶した情報に基いて演算処理し、その処理結果を各関係部へ出力し、当該部の作動を制御可能にしている。
【0023】
また、前記制御装置4は、前記マニュアルドアロック信号SMLおよびそのIDコ−ドを検出かつ解読可能なロック信号検出部6と、マニュアルアンロック信号SMU/LおよびそのIDコ−ドを検出かつ解読可能なアンロック信号検出部7と、発信電波SAcを検出し、そのIDコ−ドを解読するとともに、その電波強度を検出可能なIDコ−ド信号検出部8を備え、その各信号検出部6〜8にアンテナ9〜11を設けている。
【0024】
前記ロック信号検出部6と、アンロック信号検出部7の検出信号は判定部5へ入力され、該判定部5はイグニッションキ−イン信号SkのOFF時、つまりイグニッションキ−(図示略)が挿入されていないことを条件に、ロック(施錠)信号SLとアンロック(解錠)信号SU/Lをドアロック施錠信号出力部12とドアロック解錠信号出力部13へ出力し、車両のドア(共に図示略)に設けたドアロックアクチュエ−タ14を駆動可能にしている。
【0025】
前記IDコ−ド信号検出部8は、送信されるIDコ−ドを検出し、その受信電波強度を判定するとともに、前記IDコ−ドを解読可能にされ、それらの処理結果を接近/離反判定部15へ入力可能にしている。
【0026】
前記接近/離反判定部15は、前記IDコ−ド信号を検出し、その受信電波強度を判定可能な電波強度判定値が設定されていて、前記発信電波SAcの電波強度が前記判定値以上のときは、乗車予定者が車両に接近していると判断し、前記判定値以下のときは、乗車予定者が車両から離間していると判断し、その接近/離間判断をオ−トモ−ド切り替え部16へ入力可能にしている。
【0027】
前記オ−トモ−ド切り替え部16に、前記接近/離反判定部15と、ロック信号検出部6と、アンロック信号検出部7の各信号と、乗員の状態判断手段であるキ−イン検出信号と、ドア信号Sdとが入力され、これらの信号入力を条件に予め記憶した情報を基に、オ−トモ−ドの停止若しくは復帰を判断し、その処理信号を演算器5へ入力可能にしている
【0028】
すなわち、オ−トモ−ド切り替え部16は、ロック信号検出部6またはアンロック信号検出部7からの信号入力時にマニュアルモ−ドに切り替え、またドアセンサ等のドア信号検出部17でドア開が検出された際、オ−トモ−ドに切り替え、更にキ−イン信号検出部18でキ−イン信号Skを検出した際、マニュアルモ−ドおよびオ−トモ−ドを停止し、オ−トモ−ドに切り替え可能にしている。
【0029】
この場合、図1では単にドア開を検出したとき、オ−トモ−ドに切り替えているが、ドア開からドア閉を検出したとき、オ−トモ−ドに切り替えるようにしても良く、そのようにすることで乗車予定者の乗車意思を正確に確認でき、また半ドアによる誤作動を未然に防止できる。後述の図2はその詳細を示している。
【0030】
図中、19は制御装置4に設けたドアロック施錠タイマ−で、マニュアルによるアンロック信号Su/L出力後、ドアが所定時間、実施形態では30秒経過後も開放されないときは、自動的にドアロック可能にしている。実施形態では前記タイマ−19をマニュアルモ−ドのときのみ、機能させている。
【0031】
図2乃至図6は前述した制御装置4による制御フロ−を示している。すなわち、前記制御は先ず(イグニッション)キ−イン信号がOFFか否か、つまりイグニッションキ−がキ−スイッチに挿入されたか否かを判断し、キ−イン信号ON、つまりイグニッションキ−が挿入されているときは、モ−ドFLAGをオ−トに設定し、次回の降車時にオ−トモ−ドからスタ−トするようにしている。
【0032】
一方、キ−イン信号OFF、つまりイグニッションキ−が挿入されていないときは、ドア開信号を検出したか否かを判断し、ドア開信号を検出したときは、ドア開FLAGをONに設定している。
但し、この実施形態では前述のように、ドア開からドア閉を検出したときのみ、つまりドアが開閉された場合にオ−トモ−ドに切り替えるようにしている。したがって、ドア開信号を検出しただけの前述の場合は、マニュアルモ−ドに置かれている。
【0033】
また、当初ドア開信号を検出しないときは、その後刻々と入力されるドアセンサ等からの情報を基に、ドアの開閉状態ないし状態変化を監視し、ドアの開閉状態に変化がない場合は、マニュアルモ−ドへ移行するようにしている。
一方、ドア閉が検出されると、ドア開FLAGを確認し、既にドア開FLAG=ONされているときは、ドア開FLAGがOFFになり、モ−ドFLAGをオ−トに設定して、オ−トモ−ドに切り替えるようにしている。
【0034】
このような状況の下でドアロック用の操作ボタン2が操作されたか否かを判断し、操作された場合はモ−ドFLAGをマニュアルに設定し、マニュアルモ−ドに切り替えて、ドアロックサブル−チンへ移行するようにしている。
【0035】
前記ドアロックサブル−チンは図5のようで、ハザ−ドランプ(図示略)を1回点灯し、ドアロックを告知するとともに、ドアロックアクチュエ−タ14を駆動してドアをロックし、この後ドアロック施錠タイマ−19をリセットするようにしている。
【0036】
また、前記操作ボタン2が操作されなかったときは、ドアアンロック用の操作ボタン3が操作されたか否かを判断し、操作された場合はモ−ドFLAGをマニュアルに設定し、マニュアルモ−ドに切り替えて、ドアアンロックサブル−チンへ移行するようにしている。
前記ドアアンロックサブル−チンは図6のようで、ドアロックアクチュエ−タ14を駆動して、ドアをアンロックするとともに、ハザ−ドランプ(図示略)を2回点灯し、ドアのアンロックを告知するようにしている。
【0037】
そして、前記ドアの解錠後、ドア開FLAGがOFFか否か、つまりドアが閉鎖されているか否かを判断し、閉鎖されていない場合は図2の制御ル−チンの冒頭部へ戻るようにしている。
この場合、ドアロックボタンまたはアンロックボタンを押された後にも、携帯機1からID信号を含む電波を定期的に送出しているから、図2の制御ル−チンの冒頭部へ戻った際、次に受信する信号からは、例えばドアロックまたはアンロックボタンが押されていない状態であれば、マニュアル施解錠モードのまま図3の制御ルーチンに入ることとなる。
換言すれば、図2のルーチンは、マニュアル施解錠モードに移行するか否かをロック、アンロックボタンの状態により決定しているルーチンであり、一度マニュアル施解錠モードに入ってしまえば、ロック、アンロックボタンが押されていない場合でも、マニュアル施解錠モードのまま図3のルーチンに入ることになる。したがって、図3の制御ルーチンには、オート施解錠モードまたはマニュアル施解錠モードの両モードのいずれから入ることになる。
一方、ドアが閉鎖されている場合は、ドアロック施錠タイマ−19がOFFか否か、つまり作動停止状態であるか否かを判断し、作動停止状態の場合は前記タイマ−19を始動し、該タイマ−FLAGをONに設定して、前記ドア解錠後の経過時間を計測するようにしている。
【0038】
実施形態では、前記タイマ−19によって前記ドア解錠後、30秒経過したか否かを判断し、経過していない場合は図2の制御ル−チンの冒頭部へ戻り、キ−イン信号ON、ドア開閉、受信電波強度の各検出を経て、距離FLAGが「遠」から「近」に変化したとき、オ−トモ−ドに切り替わったと判断し、前記タイマ−19をリセットするようにしている。
【0039】
前記時間を経過した場合は、図5のドアロックサブル−チンへ移行し、ドアロックアクチュエ−タ14を駆動して、ドアロックを強制的に施錠するようにしている。この後、前記タイマ−19をリセットし、タイマ−FLAGをOFFして停止させている。
【0040】
なお、この実施形態の場合、図4はドアの閉鎖状況を基に制御しているが、ドアの閉鎖の代わりにキ−イン信号OFFや、ドア開信号を採用することも可能である。
【0041】
一方、前記操作ボタン3が操作されなかったときは、図3に示す制御ル−チンを実行するようにしている。すなわち、携帯機1からの受信電波を検出し、受信電波強度が所定レベル以上であるか否かを判断するようにしている。
【0042】
そして、所定レベル以下の場合は距離FLAGを「遠」に設定し、所定レベル以上の場合は、刻々と入力される受信情報に基いて、受信電波強度の変化を監視し、受信電波強度が漸増し直前の距離FLAG情報が「遠」であるときは、乗車予定者が車両に接近していると判断するようにしている。
【0043】
そこで、距離FLAGを「近」に設定し、モ−ドFLAGをオ−トに設定して、ドアを解錠するために前述のドアアンロックサブル−チンを実行し、ドアロック施錠タイマ−19をリセットするようにしている。
【0044】
一方、距離FLAGが「遠」と判定されたときは、現在のモ−ドFLAGがオ−トか否かを判断し、オ−トの場合は乗車予定者が離間していると判断し、ドアを施錠するために図5に示すドアロックサブル−チンを実行するようにしている。
【0045】
このように構成した車両用ワイヤレスドアロック装置は、携帯機1が送信機能だけを備え、また制御装置4が受信機能だけを備えているから、これらが共に送受信機能を備えた従来のものに比べて、安価で小形軽量化を図れる。
【0046】
前記車両用ワイヤレスドアロック装置の概要は図1のようで、携帯機1と制御装置4とを備え、これらで前記ドアロック装置をマニュアルドアロック若しくはオ−トドアロックに機能させ、これらの機能を適時若しくは自動的に切り替えて使用され、携帯機1と制御装置4の作動および前記両機能の切り替えを制御装置4で制御している。
【0047】
前記制御は図2乃至図6のようで、先ずキ−イン信号がOFFか否か、つまりイグニッションキ−がキ−スイッチに挿入されているか否かを判断し、前記キ−が挿入される実走行時若しくは直前のキ−イン信号ONのときは、モ−ドFLAGは「オ−ト」に設定され、次回の降車時にオ−トモ−ドからスタ−ト可能にする。
【0048】
一方、例えば降車時のようにイグニッションキ−が抜かれ、キ−イン信号がOFF状態のときは、ドア開信号を検出したか否かを判断し、ドア開信号を検出したときは、ドア開FLAGをONに設定する。
この実施形態では、ドア開からドア閉を検出したときのみ、つまりドアが開閉された場合にオ−トモ−ドに切り替え、ドア開を検出しただけでは、マニュアルモ−ドに置かれる。
【0049】
また、当初ドア開信号を検出しないときは、その後刻々と入力されるドアセンサ等からの情報を基に、ドアの開閉状態ないし状態変化を監視し、ドアの開閉状態に変化がない場合は、マニュアルモ−ドへ移行する。
一方、その後、例えば降車時や乗車時のようにドアが開閉され、その状態変化が検出されると、ドア開FLAGがOFFになり、モ−ドFLAGをオ−トに設定し、オ−トモ−ドに切り替える。
【0050】
このようにドアの開放後、ドアの閉鎖状態を検出し確認したところで、オ−トモ−ドに切り替えているから、モ−ド切り替えが確実かつ安定し、以降のドアロックおよびアンロックを確実に行なえ信頼性が向上する。したがって、ドア開後乗車または降車する際、従来のように受信状態によってドアの施錠や解錠を繰り返すことがない。
【0051】
また、前述のキ−イン信号や前記ドア開信号によって、オ−トモ−ドに切り替わり、マニュアルモ−ドのままになることはないから、例えば人を待って車中におり、その後降車してそのまま車両を離れても、ドアロックをし忘れる惧れがない。
【0052】
このような状況の下でドアロック用の操作ボタン2が操作されたか否かを判断し、前記ボタン2が操作された場合は、モ−ドFLAGをマニュアルに設定し、マニュアルモ−ドに切り替えて、ドアロックサブル−チンへ移行する。
【0053】
このように本発明は操作ボタン2を通常通り操作し、また後述のように操作ボタン3を通常通り操作すると、オ−トモ−ドからマニュアルモ−ドへ自動的に切り替わる。
したがって、従来のようにドアロックまたはアンロックボタンを長押しし、或いは二度押しする面倒がなく、またそのように通常のマニュアルモ−ドのボタン操作と異なる煩雑な操作を要しない。
【0054】
前記ドアロックサブル−チンは図5のようで、ハザ−ドランプ(図示略)を1回点灯し、ドアロックを告知するとともに、ドアロックアクチュエ−タ14を駆動してドアをロックし、この後ドアロック施錠タイマ−19をリセットする。
【0055】
一方、前記操作ボタン2が操作されなかったときは、ドアアンロック用の操作ボタン3が操作されたか否かを判断し、操作された場合はモ−ドFLAGをマニュアルに設定し、マニュアルモ−ドに切り替えて、ドアアンロックサブル−チンへ移行する。
【0056】
この場合、前記マニュアルモ−ドの切り替えは、前述のようにドアロックまたはアンロックボタンを長押しし、或いは二度押しする従来の面倒がなく、また通常のマニュアルモ−ドのボタン操作と異なる煩雑な操作を要しない。
【0057】
前記ドアアンロックサブル−チンは図6のようで、ドアロックアクチュエ−タ14を駆動し、ドアをアンロックするとともに、ハザ−ドランプ(図示略)を2回点灯し、ドアのアンロックを告知する。
そして、前記ドアの解錠後、ドア開FLAGがOFFか否か、つまりドアが閉鎖されているか否かを判断し、閉鎖されていない場合は、図2の制御ル−チンの冒頭部へ戻る。
この場合、ドアロックボタンまたはアンロックボタンを押された後にも、携帯機1からID信号を含む電波を定期的に送出しているから、図2の制御ル−チンの冒頭部へ戻った際、次に受信する信号からは、例えばドアロックまたはアンロックボタンが押されていない状態であれば、マニュアル施解錠モードのまま図3の制御ルーチンに入る。
換言すれば、図2のルーチンは、マニュアル施解錠モードに移行するか否かをロック、アンロックボタンの状態により決定しているルーチンであり、一度マニュアル施解錠モードに入ってしまえば、ロック、アンロックボタンが押されていない場合でも、マニュアル施解錠モードのまま図3のルーチンに入ることになる。したがって、図3の制御ルーチンには、オート施解錠モードまたはマニュアル施解錠モードの両モードのいずれから入る。
【0058】
一方、前記ドアの解錠後、ドアが開放されないで閉鎖されている場合は、ドアロック施錠タイマ−19がOFFか否かを判断し、前記タイマ−19が作動を停止している場合は、前記タイマ−19を始動し、該タイマ−FLAGをONに設定して、前記ドア解錠後の経過時間を計測する。
【0059】
実施形態では、前記タイマ−19によって前記ドア解錠後、30秒経過したか否かを判断し、経過していない場合は図2の制御ル−チンの冒頭部へ戻り、キ−イン信号ON、ドア開閉、受信電波強度の各検出を経て、距離FLAGが「遠」から「近」に変化したときに、オ−トモ−ドに切り替わったと判断し、前記タイマ−19をリセットする。
【0060】
一方、前記時間を経過した場合は、図5のドアロックサブル−チンへ移行し、ドアロックアクチュエ−タ14を駆動し、ドアを強制的にロックする。
このように実施形態では、マニュアルモ−ドのときのみ前記タイマ−19を機能させ、該タイマ−19の時間経過後、強制的にドアロックしているから、ドア開若しくはキ−イン操作でオ−トモ−ドになった場合、該モ−ドで施錠するまでの間ドアロックできない、という不具合はない。
【0061】
この後、前記タイマ−19をリセットし、タイマ−FLAGをOFFして停止させる。この場合、図4はドアの閉鎖状況を基に制御しているが、ドアの閉鎖の代わりにキ−イン信号OFFや、ドア開信号を採用することも可能である。
【0062】
一方、前記操作ボタン3が操作されなかったときは、図3に示す制御ル−チンを実行し、携帯機1からの受信電波を検出し、受信電波強度が所定レベル以上であるか否かを判断する。
【0063】
そして、受信電波強度が所定レベル以下の場合は、距離FLAGを「遠」に設定し、所定レベル以上の場合は、刻々と入力される受信情報に基いて、受信電波強度の変化を監視し、受信電波強度が漸増し直前の距離FLAG情報が「遠」であるときは、乗車予定者が車両に接近していると判断する。
【0064】
そこで、距離FLAGを「近」に設定し、モ−ドFLAGをオ−トに設定して、図6のドアアンロックサブル−チンを実行し、ドアを解錠するとともに、ドアロック施錠タイマ−19をリセットする。
【0065】
このように、この実施形態は乗車予定者が遠くから車両に近付いてきたとき、特別な操作を要することなく、マニュアルモ−ドからオ−トモ−ドへ自動的に切り替える。
したがって、乗車予定者が車両の近くに立ち止まった後、車両に乗り込んだときでも、オ−トモ−ドへの切り替えが可能になる。
【0066】
一方、距離FLAGが「遠」と判定されたときは、現在のモ−ドFLAGがオ−トか否かを判断し、オ−トの場合は乗車予定者が離間していると判断し、ドアを施錠するために図5に示すドアロックサブル−チンを実行する。
【0067】
図7乃至図13は本発明の他の実施形態を示し、前述の構成と対応する部分には同一の符号を用いている。
この実施形態は、前記オ−トドアロックシステムの機能を改善したもので、前記制御装置4の内部に、前記IDコ−ド信号検出部8を内蔵した受信部20を備え、前記検出部8の信号を第1判定基準判断部21へ入力可能にしている。
【0068】
前記第1判定基準判断部21には、受信電波、つまりIDコ−ド信号の有無ないし電波強度を判定する基準値K1が設定され、前記IDコ−ド信号SAcの電波強度が前記基準値K1以上のときは、乗車予定者が遠くから車両に接近していると判断し、その基準値K1を後述する接近/離反判定部の判定基準値として、判定基準設定部22へ入力し設定可能にしている。
前記基準値K1は、車両から比較的遠い位置での電波の作動エリア(以下、遠方作動エリアと云う)において、ドアを施解錠可能にすることを内容としている。
【0069】
また、前記制御装置4には、ドア信号検出部17のドアの開閉信号を入力可能な第2判定基準判断部23が設けられ、ドア開からドア閉の信号を検出した際、乗車または降車完了と判断し、乗車予定者の接近/離反で自動的にドアを施解錠するオ−トモ−ドを作動可能にするとともに、前記IDコ−ド信号の受信電波強度を判定する基準値K2を後述する接近/離反判定部の判定基準値として、判定基準設定部22へ入力し設定可能にしている
前記基準値K2は、車両の近傍位置での電波の作動エリア(以下、近傍作動エリアと云う)において、ドアを施解錠可能にすることを内容としている。
【0070】
前記判定基準設定部22は、前記基準値K1,K2を受け入れ、これらを受信電波強度の判定基準値として設定するとともに、その何れか一方を乗車予定者の車両からの遠近位置に応じて、接近/離反判定部24へ入力可能にしている。
すなわち、乗車予定者が車両から比較的遠くにいるときは、接近/離反判定部24へ前記基準値K1が入力され、乗車予定者が車両の近傍にいるときは、前記基準値K2が入力される。
【0071】
そして、前記接近/離反判定部24は、前記遠方および近傍エリアにおける前記各基準値K1,K2を基に、受信電波の強度を比較判定し、受信電波の強度が前記基準値K1またはK2以上のときは、乗車予定者が車両に接近していると判断し、ドアの解錠を指示し、受信電波の強度が前記基準値K1またはK2以下のときは、乗車予定者が車両から離反していると判断し、ドアの施錠を指示するようにしている。
図中、25はドアの施解錠を点滅表示可能な車両のハザードランプである。
【0072】
図8乃至図13は、この実施形態の具体的な制御フロ−を示し、このうち図8はこの実施形態全体の制御フロ−を示している。
すなわち、この実施形態は、(イグニッション)キ−イン信号の有無検出サブル−チンと、ドアの開閉状態および降車検出サブル−チンと、受信判定基準設定および施錠/解錠判断サブル−チンと、ドアロック作動、ハザ−ドランプ点灯(点滅)サブル−チンとで構成されている。
【0073】
前記キ−イン信号の有無検出サブル−チンは図9のようで、キ−イン信号の有無を検出し、キ−イン信号を検出したときは、オ−トドアロック機能を一時停止可能にしている。
前記ドアの開閉状態および降車検出サブル−チンは図10のようで、ドア信号入力によってドアの開閉状態を検出し、ドア開と判断した場合は、FLAG開を設定し、当該状態を記録するとともに、乗車または降車完了の前提である降車FLAG=1を設定する。
【0074】
一方、ドア閉と判断した場合は、ドアFLAGを閉に設定するとともに、降車FLAGを確認し、既に降車FLAG=1であれば、ドア開からドア閉と変化し、降車または乗車完了と判断する。
降車FLAGが1でない場合は、単にドア閉とだけ判断する。
【0075】
この場合、前記ル−チンは降車完了とともに、乗車完了を検出するが、乗車完了の場合は、携帯機1と制御装置4との距離が非常に近いから、ドアが確実に解錠され、またその後にキ−インされると、オ−トロック機能は一時停止するから、乗車完了でも降車完了でも、実質的に問題にならない。
【0076】
図11および図12は前記受信判定基準設定および施錠/解錠判断サブル−チンを示し、先ず受信電波の強度またはドアの開閉状態によって、前記判定基準値K1,K2を設定するとともに、前記判定基準値K1,K2と受信電波を比較し、乗車予定者の接近/離反を判定するようにしている。
【0077】
すなわち、受信電波検出サブル−チンにおいて、ドアFLAGを確認し、ドア閉のときのみ以降の接近/離反の判断を行ない、ドア閉でないときは、オ−トドアロックを機能させないようにしている。
そして、ドア閉で降車FLAG=2のとき、つまりドア開後、ドア閉が完了しているか否か、換言すれば降車または乗車を第2判定基準部23で確認し、完了しているときは近傍作動エリアを選択し、対応する判定基準値K2を判定基準設定部22に入力し、車両近傍でのドアの施解錠を可能にしている。
【0078】
この制御フロ−は図12のようで、携帯機1からの発信電波SAcと、前記判定基準値K2とを比較し、受信電波の強度が前記判定基準値K2以上のときは、乗車予定者が車両に接近していると判断して、ドアロックの解錠を準備する。
すなわち、ドアロックFLAGを確認し、ドアが解錠されていないときは解錠を指示し、図12のル−チンを介してドアを解錠し、一方、解錠されている場合は、そのまま制御フロ−の冒頭部へ移行するようにしている。
【0079】
また、受信電波が前記判定基準値K2以下のときは、乗車予定者が車両から離反したと判断し、ドアロックの施錠を準備する。
すなわち、ドアロックFLAGを確認し、ドアが施錠されている場合は、そのまま制御フロ−の冒頭部へ移行し、ドアが施錠されていない場合は、施錠を指示するようにしている。
【0080】
一方、図11においてドア開後ドア閉が完了していないときは受信電波と、前記遠方作動エリアの判定基準値K1とを比較し、受信電波が前記判定基準値K1以下の場合は、乗車予定者が十分遠ざかったと判断して、ゾ−ンFLAGを0に設定し、かつ降車FLAG=0をリセットする。
そして、ドアロックFLAGを確認し、ドアがロックされていれば制御の冒頭部へ戻り、ドアがロックされていないときは、その施錠指示するようにしている。
【0081】
また、受信電波が前記判定基準値K1以上の場合は、ゾ−ンFLAGを確認し、ゾ−ンFLAG=0であれば、第1判定基準判断部21で、乗車予定者が遠くから近付いてきたと判断し、受信電波の遠方作動エリアを選択し、判定基準設定部22に対応する判定基準値K1に設定し、かつこの基準値K1を接近/離反判定部24へ入力するようにしている。
【0082】
前記接近/離反判定部24は、携帯機1からの発信電波SAcと、前記判定基準値K1とを比較し、受信電波の強度が前記判定基準値K1以上のときは、乗車予定者が車両に接近していると判断して、ドアロックの解錠を準備する。
すなわち、ドアロックFLAGを確認し、ドアが解錠されていないときは解錠を指示し、図12のル−チンを介してドアを解錠し、一方、解錠されている場合は、そのまま制御フロ−の冒頭部へ移行するようにしている。
【0083】
図13は前記ハザ−ドランプ点灯(点滅)サブル−チンを示し、ドアの解錠指示の有無を確認し、解錠であればハザ−ドランプ25を2回点滅し、ドアロックアクチュエ−タ14を駆動して、ドアロックを解錠するようにしている。
一方、解錠指示でない場合は、施錠指示の有無を確認し、施錠であればドアロックアクチュエ−タ14を駆動して、ドアロックを施錠するとともに、ハザ−ドランプ25を1回点滅するようにしている。
【0084】
このようにこの実施形態は、車両に比較的近いところで施解錠を行なう近傍作動エリアと、車両からやや離れたところで施解錠を行なう遠方作動エリアを設け、この各作動エリアでドアの施解錠を可能にしている。
したがって、例えば近傍作動エリアでは降車直後に速やかに施錠でき、また遠方作動エリアでは車両からやや離れた位置で速やかに解錠でき、使用上の利便性が向上する。
【0085】
また、前記近傍作動エリアでの施解錠作動と、遠方作動エリアでの施解錠作動とを、携帯機からの受信電波強度またはドアの開閉状態によって、切り替え可能にしているから、乗車予定者ないし携帯機の位置や状況によって使い分けられ、使用上の利便性が向上する
したがって、例えば荷物だけを取りに来た場合、キーイン等をせず荷物だけを持ち出すとき、近傍作動エリアを選択することで、降車直後に速やかに施錠でき、違和感の無い施錠のタイミングを得られる。
【0086】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明は、制御装置に、前記IDコ−ド信号の受信電波を検出し、その受信電波強度の変化を所定の判定値を基に判定するとともに、前記判定値以上の受信電波を判定した際、その判定結果を基に前記携帯機の接近を判定可能な接近/離反判定部と、前記判定結果と前記意思状態判断手段の検出信号を入力され、ドアの施解錠作動モ−ドを切り替え可能にしたオートモ−ド切り替え部とを設け、該オートモ−ド切り替え部は、前記携帯機のロックおよびアンロック信号によりドアのマニュアル施解錠作動モ−ドに切り替え、その後、前記接近/離反判定部が前記判定値以上の受信電波強度のIDコ−ド信号を検出し、前記乗員の接近を検出した際、または前記意思状態判断手段による信号検出時、前記ドアのマニュアル施解錠作動モ−ドを停止し、前記ドアのマニュアル施解錠作動モ−ドから前記IDコ−ド信号によるドアのオ−ト施解錠作動モ−ドへ切り替え可能にしたから、従来の煩雑な切り替え操作を廃し、オートドアロック機能とマニュアルドアロック機能を簡易かつ確実に切り替えられるとともに、マニュアルモードからオートモードへ円滑かつ確実に復帰させ、しかも降車時は速やかにドアを施錠し、乗車予定者ないし携帯機が遠くから車両に近付いてきたときは、速やかにドアを解錠し得るようにして、使用上の信頼性を向上することができる。
【0087】
請求項2の発明は、前記意思状態判断を、キーイン信号またはドア開の信号の少なくとも一つを用いて検出可能にしたから、乗車予定者の具体的な乗車若しくは乗員の降車意思表示によって、前記両機能の切り替えを確実に行なうことができる。
請求項3の発明は、前記ドア開の信号検出後、ドア閉信号を検出した際、前記IDコ−ド信号によるドアのオ−ト施解錠作動モ−ドへ切り替え可能にしたから、例えばドア開で乗員が降車しようとしているとき、電波の受信環境の変化でドアが施解錠を繰り返す不具合や、使用者のこの種装置に対する不信感を抱かせる心配を払拭することができる。
【0088】
請求項4の発明は、前記携帯機のアンロック信号によるドアのマニュアル解錠作動後、ドア閉の所要時間が所定時間経過した際、強制的にドアロックを施錠可能にしたから、マニュアルモ−ドでの施錠忘れを防止することができる。
しかも、前記強制的なドアロックの施錠機能を、オ−トモ−ドでは働かせないようにしているから、携帯機をうっかり車内に置き忘れて車内から離れても、キ−や携帯機を閉じ込める不具合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の概要を示す説明図で、オ−トドアロック機能とマニュアルドアロック機能を備えた装置を示している。
【図2】本発明に適用した制御ル−チンの前部を示すフロ−チャ−トである。
【図3】本発明に適用した制御ル−チンの中間部を示すフロ−チャ−トである。
【図4】本発明に適用した制御ル−チンの後部を示すフロ−チャ−トである。
【図5】本発明に適用した携帯機によるドアロック制御のサブル−チンを示すフロ−チャ−トである。
【図6】本発明に適用した携帯機によるドアアンロック制御のサブル−チンを示すフロ−チャ−トである。
【図7】本発明の第2の実施形態の概要を示す説明図で、オ−トドアロック機能を備えた装置を示している。
【図8】前記第2の実施形態に適用した全体の制御系を示すフロ−チャ−トである。
【図9】前記第2の実施形態に適用したキ−イン信号の有無検出のサブル−チンを示すフロ−チャ−トである。
【図10】前記第2の実施形態に適用したドア開閉状態および降車検出のサブル−チンを示すフロ−チャ−トである。
【図11】前記第2の実施形態に適用した受信判定基準設定および施錠/解錠判定のサブル−チンの前半部を示すフロ−チャ−トである。
【図12】前記第2の実施形態に適用した受信判定基準設定および施錠/解錠判定のサブル−チンの後半部を示すフロ−チャ−トである。
【図13】前記第2の実施形態に適用したドアロックアクチュエ−タおよびハザ−ドランプ点滅のサブル−チンを示すフロ−チャ−トである。
【符号の説明】
1 携帯機
4 制御装置
SML マニュアルドアロック信号
SMU/L マニュアルドアアンロック信号
SMc オ−トモ−ド発信電波
Claims (4)
- 手動操作により選択的に発生されるドア施解錠のためのIDコ−ドを含むロック信号およびアンロック信号と、前記ロック信号およびアンロック信号とは異なる、IDコ−ドを含んで定期的に送信されるIDコ−ド信号とを送信可能な携帯機と、前記各信号を受信し、それらの受信電波強度を判定するとともに、前記各IDコ−ドを解読し、かつ前記携帯機からのロック信号およびアンロック信号またはIDコ−ド信号と、該IDコ−ド信号の受信電波強度の変化から前記携帯機の接近または離反の感知によって、ドアを施解錠可能とした車両に設置する制御装置と、乗車予定者の乗車意思または乗員の降車意思を判断可能な意思状態判断手段とを備え、前記ロックおよびアンロック信号を前記制御装置で受信してドア錠を施解錠するドアのマニュアル施解錠作動モ−ドと、前記制御装置で受信した前記IDコ−ド信号の接近または離反を感知してドア錠を施解錠するドアのオ−ト施解錠作動モ−ドとを切り替え可能にした車両用ワイヤレスドアロック装置において、前記制御装置に、前記IDコ−ド信号の受信電波を検出し、その受信電波強度の変化を所定の判定値を基に判定するとともに、前記判定値以上の受信電波を判定した際、その判定結果を基に前記携帯機の接近を判定可能な接近/離反判定部と、前記判定結果と前記意思状態判断手段の検出信号を入力され、ドアの施解錠作動モ−ドを切り替え可能にしたオートモ−ド切り替え部とを設け、該オートモ−ド切り替え部は、前記携帯機のロックおよびアンロック信号によりドアのマニュアル施解錠作動モ−ドに切り替え、その後、前記接近/離反判定部が前記判定値以上の受信電波強度のIDコ−ド信号を検出し、前記乗員の接近を検出した際、または前記意思状態判断手段による信号検出時、前記ドアのマニュアル施解錠作動モ−ドを停止し、前記ドアのマニュアル施解錠作動モ−ドから前記IDコ−ド信号によるドアのオ−ト施解錠作動モ−ドへ切り替え可能にしたことを特徴とする車両用ワイヤレスドアロック装置。
- 前記意思状態判断を、キ−イン信号またはドア開の信号の少なくとも一つを用いて検出可能にした請求項1記載の車両用ワイヤレスドアロック装置。
- 前記ドア開の信号検出後、ドア閉信号を検出した際、前記IDコ−ド信号によるドアのオ−ト施解錠作動モ−ドへ切り替え可能にした請求項2記載の車両用ワイヤレスドアロック装置。
- 前記携帯機のアンロック信号によるドアのマニュアル解錠作動後、ドア閉の所要時間が所定時間経過した際、強制的にドアロックを施錠可能にした請求項1記載の車両用ワイヤレスドアロック装置。
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