JP4021063B2 - フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラの小型化に適した電動機構を備えているフォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近は、カメラの小型化と電動化に対する要請が一段と大きくなり、それに応えるべく種々の提案が行われかつ実施されている。そのうち、電動化に関しては、フィルムの巻き上げ動作をモータによって自動的に行う様になった他、レンズもモータで駆動し、焦点調節を自動的に行う様になってきた。また、シャッタについても電動化が進められ、セット作動のみならずレリーズ作動も電動で行う様になってきた。レリーズ作動を電動化することにより、自動焦点調節が行われた直後にシャッタのリレーズが可能となり、シャッタチャンスを逃すことが少なくなる等のメリットが得られる。また、セット作動を電動化することにより、セット操作を手動で行わなくてもよいというメリットが得られる。
【0003】
他方、小型化に対する要求も極めて強く、特にアドバンストフォトシステムフィルムの出現によって一段と拍車がかかってきた。しかしながら、シャッタを電動化すると、どうしてもカメラが大型化してしまい、小型化の要請には逆行することになってしまう。たとえば、フォーカルプレンシャッタのレリーズ作動には電磁石やプランジャを用いるのが普通であるが、これらの部品は、たとえ小さいものであってもカメラ部品としてはかなり大きく、また立体的な形状をしていることから、他の部品と共にコンパクトに実装することが非常に難しい。また、シャッタのセットを電動で行う場合には、モータ駆動によって、フィルムの巻き上げに連動させることが普通である。この場合、モータは共用できてもギアなどの連動機構が必要となり、それによってカメラ内のレイアウトに大きな制約を受けてしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した電磁石やプランジャもしくはモータを用いず、形状記憶合金を駆動源として、フォーカルプレンシャッタのリレーズ作動やセット作動を行うようにした技術が、特開平10−115848号公報、特開平10−123583号公報、特開平10−123585号公報などに開示されている。例えば、駆動源として細線状の形状記憶合金を用いてセット作動を行うようにしている。これにより、カメラの実装構造をある程度コンパクトにすることが可能である。しかしながら、細線状の形状記憶合金は通電にて発熱し、自己収縮することにより動力を発生する。この後、冷却過程を経て初期状態に復帰する。ここで、通電による発熱過程に比べ冷却過程は自然放熱に依存するので時間がかかるという不都合があった。このため、従来の形状記憶合金を用いた電動方式では、シャッタチャンスを逃すことが有り得た。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した従来の技術の課題を解決するために以下の手段を講じた。即ち、本発明に係るフォーカルプレンシャッタは露光用開口部を有する地板を用いて組み立てられる。地板には、先羽根用駆動部材と先羽根用保持手段と後羽根用駆動部材と後羽根用保持手段と、セット部材が組み込まれている。前記先羽根用駆動部材は往復作動が可能であって、露光作動時に先羽根用駆動ばねによってセット位置から作動され、先羽根に該露光用開口部を開かせる。前記先羽根用保持手段は該先羽根用駆動部材をセット位置で保持し露光時間制御回路からの信号に応じて保持力を解除する。前記後羽根用駆動部材は、往復作動が可能であって露光作動時に後羽根用駆動ばねによってセット位置から作動され、後羽根に該露光用開口部を閉じさせる。前記後羽根用保持手段は、該後羽根用駆動部材をセット位置で保持し、露光時間制御回路からの信号に応じて保持力を解除する。前記セット部材は、往復移動が可能であって初期位置から作用位置に移動し、該先羽根用駆動部材と該後羽根用駆動部材とを各駆動ばねに抗してセット位置へ作動させる。特徴事項として、本発明は駆動源としてコイル状の形状記憶合金からなるセット用のコイルと同じくコイル状の形状記憶合金からなる復帰用のコイルとを備えている。このセット用のコイルは一端が該セット部材に取り付けられ、且つ他端が該地板に取り付けられており、両端に電圧が印加されたとき、該セット部材を初期位置から作用位置に移動させる。また復帰用のコイルは一端が該セット部材に取りつけられ且つ他端が該地板に取り付けられていて、両端に電圧が印加されたとき該セット部材を作用位置から初期位置に復帰移動させる。好ましくは、前記セット用のコイルと前記復帰用のコイルは、互いに異なった線径を有する。例えば、前記セット用のコイルは前記復帰用のコイルより線径が細い。あるいは、前記セット用のコイルと前記復帰用のコイルは互いに異なったバネ定数を有する。
【0006】
撮影終了後、フィルムの巻き上げと同時にセット用の形状記憶合金コイルで通電が開始され、セット用コイルは縮み変形し、セット部材が回動して初期位置から作用位置に至る。これに合わせて電磁石からなる先羽根用保持手段と、後羽根用保持手段に通電が開始され、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材が吸引される。その後レリーズ動作に先立って、セット用の形状記憶合金コイルへの通電がオフされる一方、復帰用の形状記憶合金コイルに通電が開始される。これにより、セット部材は作用位置から初期位置に強制的に戻る。即ち、セット用コイルへの通電が遮断されセット用コイルが自然冷却により弛緩するのに合わせ、復帰用コイルに通電が行われるので復帰用コイルが速やかに収縮しセット部材の初期位置への復帰を加速する。この後、露光時間制御回路からの信号に応じて電磁石からなる先羽根用保持手段及び後羽根用保持手段の通電を順次解除し、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材が順次作動することで先羽根及び後羽根も回動し露光行程が行われる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に係るフォーカルプレンシャッタの撮影終了直後におけるセット前状態を示す平面図であり、図2は同じくセット後の状態を示す平面図である。図示するように、フォーカルプレンシャッタは合成樹脂製の地板1を用いて組み立てられている。周知のようにほぼ中央部に露光用開口部1aが形成されている。図面上ではその左方の一部だけが示されている。この地板1の背面側には、周知のように、所定の間隔をあけて、図示していない中間板とカバー板が順に取り付けられている。中間板とカバー板にも上記開口部1aと類似の形状の開口部が形成されており、それらの三つの開口部の合成によってシャッタユニットとしての露光用開口が形成されている。本実施形態の場合には、地板1と中間板の間には先羽根が配置され、中間板とカバー板の間には後羽根が配置されている。
【0008】
この地板1の表面側には、軸1b,1c,1dが植設されており、このうち軸1b,1cは地板1の背面側にも突出していて、その部分は細く形成されている。周知であるため図示していないが、本実施形態におけるフォーカルプレンシャッタの先羽根及び後羽根は、それぞれ、地板1の背面側に枢着された二つのアームに複数の分割羽根を枢支した構成をしていて、それぞれの一方のアーム(主アームと言う)は、軸1bと軸1cに枢着されている。また、地板1には、表面から裏面に貫通した円弧状の孔1e,1fが形成されている。
【0009】
地板1の表面側において、軸1b,1cに合成樹脂製の先羽根用駆動部材2、後羽根用駆動部材3が回動可能に取り付けられている。これらの駆動部材2,3には、それぞれ、作動ピン2a,3a、取り付け部2b,3bが設けられ、且つローラ2c,3cが回転可能に取り付けられている。このうち作動ピン2a,3aは、円弧状の孔1e,1fを貫通して、先羽根及び後羽根の各主アームに形成された孔に嵌合している。そのため、先羽根用駆動部材が反時計方向に回転したときには、作動ピン2aは主アームを反時計方向へ作動させて分割羽根を展開させ、時計方向へ回転したときには、作動ピン2aは主アームを時計方向へ作動させて分割羽根を重畳させるようになっている。他方、後羽根用駆動部材3が反時計方向へ回転したときには、作動ピン3aは主アームを反時計方向へ作動させて分割羽根を重畳させ、作動ピン3aが主アームを時計方向へ作動させたときには分割羽根を展開させるようになっている。
【0010】
また、各駆動部材2,3の取り付け部2b,3bは、図1において手前側に隆起したように形成されており、それぞれ、鉄片部材4,5を取り付けてある。その具体的な取り付け構造を明示するため、図1及び図2においては、その部分を断面で示してある。鉄片部材4,5は、電磁石に吸着される鉄片部4a,5aと該取り付け部2b,3bに形成された孔にゆるく嵌合している軸部4b,5bと更には鍔部4c,5cとで構成されており、該軸部4b,5bの軸方向へも移動可能である。鉄片部4a,5aと取り付け部2b,3bとの間には圧縮ばね6,7がそれぞれ介在しており、鍔部4c,5cが取り付け部2b,3bにそれぞれ接触するように付勢している。また、先羽根用駆動部材2と後羽根用駆動部材3は、それぞれ、先羽根用駆動ばね8と後羽根用駆動ばね9によって時計方向へ回転するように付勢されている。各駆動ばね8,9の一端は上記した取り付け部2b,3bの根元にかけられ、他端は地板1のばね掛け1q,1rに掛けられている。
【0011】
地板1の軸1dには、合成樹脂製のセット部材19が回動可能に取り付けられており、ばね20によって反時計方向へ回転するように付勢されている。このばね20は一端をセット部材19のばね掛け19aに掛け、他端を地板1に設けたばね掛け1tに掛けている。また、このセット部材19にはカム形状をした二つの押動部19b,19cが形成されている。加えて、セット部材19の一角には端子19eが植設されている。
【0012】
周知のため図示していないが、地板1の表面側には地板1と平行に取り付け板(上地板と称されることもある)が取り付けられている。取り付け板の下面、即ち地板1側の面には先羽根用保持手段として先羽根用電磁石28と後羽根用保持手段として後羽根用電磁石29とが取り付けられている。そのため、図1及び図2にはこれらの電磁石28,29を一点鎖線で示してある。本実施形態における電磁石28,29は、鉄芯部材28a,29aが、それぞれ二つの磁極部で鉄片部材4,5を吸着できるようにするためU字形をしており、各々一方の磁極部にコイル28b,29bを巻回した構成となっている。但し、鉄芯部材28a,29aは、各々の二つの磁極部が、地板1に対して垂直に配されているので、図面上では各々一方の磁極部だけが見えている。
【0013】
セット部材19の一角に植設された端子19eと地板1の下方に植設された端子1xとの間にコイル状の形状記憶合金からなるセット用コイル30が取り付けられている。また、セット部材19に設けた端子19eと地板1の上部に植設した端子1yとの間に同じくコイル状の形状記憶合金からなる復帰用のコイル40が取り付けられている。一対のコイル30,40にはドライバ50から選択的に通電電流が供給される。
【0014】
ある種の金属に塑性変形のような大きな変形を与えても、加熱すると変形前の形を記憶しているように形状を回復する現象を形状記憶効果と呼び、このような性質を持つ金属を形状記憶合金という。形状記憶効果は、熱弾性型マルテンサイトと呼ばれる金属の固相変態に伴う現象である。この固相変態では、限られた範囲内ではあるが、熱エネルギーと弾性エネルギーの交換が可能である。気体を閉じ込めたシリンダに似た振る舞いから形状記憶合金は、固体状態のスターリングエンジンのようなアクチュエータと考えることができる。アクチュエータとして実際に利用できるのは、多結晶体で使用できること、回復歪量、疲労特性、使用温度域、安全性、耐久性等の理由から、Ti−Ni系が多用されている。Ti−Ni系の形状記憶合金は、金属として比較的大きな電気抵抗を持ち、通電で容易に加熱できる。このことは、形状記憶合金に電流を流すだけで運動を取り出せるアクチュエータを作れることを示す。特に、コイル状の形状記憶合金は通電によって比較的大きな変位量及び大きな運動力を得ることができ、アクチュエータとして好適である。加えて、コイル状の形状記憶合金にはばね性を付与できるため、図1及び図2に示したように、フォーカルプレンシャッタのセット部材の駆動に適している。本実施形態では、セット用コイル30と復帰用コイル40が互いに反対方向に作用すると共に、セット部材19にはばね20の付勢力も加わっている。これらの機械的な力の均衡を図るため、セット用のコイル30と復帰用のコイル40は互いに異なった適切なバネ定数を有している。あるいは、セット用のコイル30と復帰用のコイル40は互いに異なった線径を有するようにしてもよい。本実施形態では、セット用のコイル30は復帰用のコイル40よりも線径が細くなっている。但し、本発明はこれに限られるものではなく、両コイル30,40のばね性はフォーカルプレンシャッタの設計仕様に合わせて適切に設定されるとともに、ばね20も省略可能である。
【0015】
引き続き図1及び図2を参照して、本発明に係るフォーカルプレンシャッタの動作を詳細に説明する。図1は、撮影終了直後の状態を示している。従って、先羽根用駆動部材2と後羽根用駆動部材3とは、各駆動ばね8,9によって露光作動を完了した状態にあり、撮影者は、未だカメラのリレーズボタンを押したままの状態である。この状態においては、図示していない先羽根の各分割羽根は重畳して露光用開口部1aの下方位置に格納されており、後羽根の分割羽根は展開して露光用開口部1aを覆っている。また、セット部材19は初期位置に復帰している。なお、このセット部材19の初期位置はストッパーによって規制されるようにしてもよい。ただし、本実施形態では、一対の形状記憶合金コイル30,40のバランスによって、セット部材19の初期位置を規制している。
【0016】
この状態から、レリーズボタンの押し下げ力を解除すると電源スイッチがオフになる。ただし、電源スイッチがオフになっても所定の時間だけ、フィルムの巻き上げ用モータとセット用形状記憶合金コイル30に電力の供給が可能になっている。電源スイッチのオフ信号でフィルムの巻き上げが行われ、それと同時に形状記憶合金コイル30に電圧が印加される。そのため、セット用の形状記憶合金コイル30は、急速に収縮して短くなり、セット部材19を、ばね20に抗して時計方向へ回動させる。この回動によって、セット部材19は、まずその押動部19bが非押動部であるローラ2cを押す。そのため、先羽根用駆動部材2は先羽根用駆動ばね8に抗して反時計方向へ回転し、作動ピン2aによって、図示してしない先羽根の主アームを、軸1bで反時計方向へ回転させる。その結果、図示していない分割羽根が展開しながら上方へ作動を開始する。そのスリット形成羽根の一部が後羽根のスリット形成羽根に所定量重なった段階で、セット部材19の他方の押動部19cが後羽根用駆動部材3のローラ3cを押し始める。
【0017】
このようにして、ローラ3cが押動部19cに押され、後羽根用駆動部材3が、駆動ばね9に抗して反時計方向へ回転すると、作動ピン3aが、図示していない後羽根の主アームを、軸1cで反時計方向へ回転させる。その結果、後羽根の分割羽根は、重畳しながら上方へ作動する。その直後に、鉄片部材4,5の鉄片部4a,5aが相次いで鉄芯部材28a,29aに接触する。その後、形状記憶合金コイル30の収縮が終わり、セット部材19は作用位置で停止する。その時の状態が図2に示されている。
【0018】
この時、鉄片部材4,5の鉄片部4a,5aは、鉄芯部材28a,29aに密接され、圧縮ばね6,7が圧縮されているため、鉄片部材4,5の鍔部4c,5cと取り付け部2b,3bとは非接触状態となっている。また、先羽根は展開状態となって露光用開口部1aを覆っており、後羽根は重畳状態となって露光用開口部1aの上方位置に格納されている。このようにしてシャッタのセットが完了した後、続いてフィルムの巻き上げ作動が終了すると、カメラは次の撮影の準備状態になる。
【0019】
次に、レリーズ作動について説明する。カメラのリレーズボタンを押すと、その初期段階で電源スイッチが閉じ、測光回路と測距回路が働くと共に先羽根用電磁石28と後羽根用電磁石29の両コイル28b,29bに通電され、鉄芯部材28a,29aが励磁される。そのため、各鉄片部材4,5の、鉄片部4a,5aは鉄芯部材28a,29aに磁気的に吸着される。この段階で撮影者は、周知のディスプレイによって、撮影条件の適否等を確認することができる。その後、更にレリーズボタンを押すと、測距結果に基づいてレンズの繰り出し作動が行われ、その停止とほぼ同時に、役目を終えたセット用の形状記憶合金コイル30への通電がオフになる。これにより、コイル30は冷却を開始し、収縮した状態から伸張した状態に変態する。しかし、この変態は自然冷却に基づいているので、速度が比較的遅い。従って、このままではばね20の補助があるとはいえ、セット部材19が初期位置に戻るために時間がかかり、シャッタチャンスをのがすことにもなる。そこで本発明ではセット用コイル30への通電を遮断すると共に、復帰用コイル40への通電をドライバ50により行っている。これにより、復帰用コイル40は速やかに収縮を始め、セット部材19は反時計方向に回動して、直ちに初期位置に戻る。このように、本発明では互いに反対方向に作用する一対の形状記憶合金コイル30,40を組み合わせて用いることで、初期位置と作用位置の間でのセット部材19の往復移動を迅速化している。以上のようにして、セット部材19はばね20の補助力に加え復帰用コイル40の収縮力により、初期位置へ復帰する。このセット部材19の復帰動作に連動して露光時間制御回路がトリガされる。
【0020】
露光時間制御回路がトリガされ、所定の遅延時間が経過すると、先羽根用電磁石28のコイル28bに対する通電が断たれる。それによって、先羽根用駆動部材2は、先羽根用駆動ばね8の力によって時計方向へ回転し、作動ピン2aによって先羽根の主アームを時計方向へ作動させる。そのため、先羽根を構成する複数の分割羽根は重畳されていき、露光用開口部1aを開いていく。そして、開き終わった直後に、作動ピン2aが孔1eの下端縁に衝突し、図示してない手段によってバウンドを停止され、露光用開口部1aの下方位置に格納され、停止する。
【0021】
先羽根用電磁石28のコイル28aに対する通電が断たれてから、測光結果に対応した所定時間後に、後羽根用電磁石29のコイル29bに対する通電が断たれる。そのため、後羽根用駆動ばね9の付勢力によって、後羽根用駆動部材3が時計方向へ回転し、作動ピン3aが、後羽根の主アームを時計方向へ作動させる。その結果、後羽根群を構成する複数の分割羽根は、展開されていき、露光用開口部1aを閉じていく。そして、閉じ終わった直後に、作動ピン3aが孔1fの下端縁に衝突し、図示していない手段によってバウンドを停止され、露光用開口部1aを覆った状態で停止する。この時の状態が、図1に示した通りである。
【0022】
【発明の効果】
上記のように、本発明によれば、フォーカルプレンシャッタをセットするのに、形状記憶合金コイルを駆動源として用いているので、従来のような立体的な形状の電磁石やプランジャを用いた場合に比べて、カメラ内のスペース活用が自由となり、カメラの小型化に最適である。特に、互いに反対方向に作用する一対の形状記憶合金コイルを用いているので、シャッタのセット及びリセットを迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフォーカルプレンシャッタの実施形態を示す平面図であり、撮影終了直後におけるセット前状態を示している。
【図2】同じくセット後の状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 地板
1a 露光用開口部
2 先羽根用駆動部材
3 後羽根用駆動部材
19 セット部材
28 先羽根用電磁石
29 後羽根用電磁石
30 セット用形状記憶合金コイル
40 復帰用形状記憶合金コイル
50 ドライバ

Claims (4)

  1. 露光用開口部を有する地板と、往復作動が可能であって露光作動時に先羽根用駆動ばねによってセット位置から作動され先羽根に前記露光用開口部を開かせる先羽根用駆動部材と、前記先羽根用駆動部材をセット位置で保持し露光時間制御回路からの信号に応じて保持力を解除する先羽根用保持手段と、往復作動が可能であって露光作動時に後羽根用駆動ばねによってセット位置から作動され後羽根に前記露光用開口部を閉じさせる後羽根用駆動部材と、前記後羽根用駆動部材をセット位置で保持し露光時間制御回路からの信号に応じて保持力を解除する後羽根用保持手段と、往復移動が可能であって初期位置から作用位置に移動し前記先羽根用駆動部材と前記後羽根用駆動部材とを各駆動ばねに抗してセット位置へ作動させるセット部材と、コイル状の形状記憶合金からなり一端が前記セット部材に取り付けられ且つ他端が前記地板に取り付けられていて両端に電圧が印加されたとき前記セット部材を初期位置から作用位置に移動させるセット用のコイルと、コイル状の形状記憶合金からなり一端が前記セット部材に取り付けられ且つ他端が前記地板に取り付けられていて両端に電圧が印加されたとき前記セット部材を作用位置から初期位置に移動させる復帰用のコイルとを備えていることを特徴とするフォーカルプレンシャッタ。
  2. 前記セット用のコイルと前記復帰用のコイルは、互いに異なった線径を有することを特徴とする請求項に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  3. 前記セット用のコイルは前記復帰用のコイルより線径が細いことを特徴とする請求項に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  4. 前記セット用のコイルと前記復帰用のコイルは、互いに異なったバネ定数を有することを特徴とする請求項に記載のフォーカルプレンシャッタ。
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