JP4019443B2 - 検査装置及び検査装置の組立て方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、検査装置及び検査装置の組立て方法に関するもので、さらに詳しくは、欠陥情報を含んだ光を検知する検査装置及び検査装置の組立て方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、フライングスポット方式の光学系で、各走査位置での光量を検出する場合、特公昭54−39753号、実公平6−43762号などで知られるように円柱状の光伝達用透明部材の円柱軸方向に拡散反射帯を形成し、その円柱軸方向に沿って入射する光をその一端又は両端に設けた光検出器へと導光する光伝達部材、または光伝達部材を使用する検査装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようする課題】
特に、感光性材料の表面検査の場合、光被りを生じないような微光量で、検査を行なう必要があり、例えば写真印画紙表面での拡散反射光は完全拡散に近い分布形状を有しており、円柱状の光伝達用透明部材の長手方向に沿って形成された拡散反射体により、入射する光をその一端または両端に設けた光検出器へと導光して使用する光検出装置における、円柱状の光伝達用透明部材自身のレンズ効果のみでは、入射光が拡散反射体に集光しきれず、光検出の効率を十分に得られないことがある。
【0004】
そこで、光検出器の前段に、集光用の円柱レンズを配置し、光検出の効率を向上させることが考えられるが、長尺の円柱レンズは型による成形等の手段では、長尺の場合、型の製作が高価で且つ容易でなく、成形後も材料のヒケ等で、所望の形状を得にくかった。
【0005】
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、入射光を集光させて光検出の効率が向上可能な検査装置を提供することを目的とし、光検出の効率向上に加え、小型、軽量化が可能で、かつ組付精度及び組付性の向上を図る検査装置の組立て方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
連続搬送支持体に検査光を照射し、その透過光及び/または反射光を受光して、前記連続搬送支持体の表面を検査する検査装置において、
円柱状の光伝達部材であって、前記連続搬送支持体の幅手方向に配置され、受光した光をその一端又は両端に設けられた光検出装置に伝達する検出機構と、
前記連続搬送支持体と前記検出機構との間に設けられ、前記透過光及び/または反射光を受光して、前記検出機構に集光するレンズであって円柱の一部を軸方向に亘って切断して除去して得られる形状のレンズと、
前記光伝達部材を保持する光伝達部材保持機構とを備え、
前記光伝達部材保持機構は前記光伝達部材の側面から当接して保持する凹部を形成した光伝達部材接触部材を有し、
前記光伝達部材接触部材は光伝達部材支持部材の送りねじによる回転で移動可能であり、
前記光伝達部材支持部材の先端部は前記光伝達部材接触部材に回動可能に挿入され、この先端部に形成した環状溝にスプリングピンを前記光伝達部材支持部材の回転を許容可能に係合して抜け止したことを特徴としている。連続搬送支持体と検出機構との間にレンズを配置することで、透過光及び/または反射光を受光して検出機構に集光させて検出の効率を向上させ、例えば感光性材料の表面検査の場合、光被りを生じないような微光量でも検出可能である。また、光伝達部材支持部材の先端部の環状溝にスプリングピンを係合して抜け止めすることで、スプリングピンが光伝達部材と干渉することがなく、光伝達部材接触部材の剛性を確保しながら薄くすることができ装置を小型、軽量化することが可能である。しかも、スプリングピンにより例えばCリング等に比較して容易に着脱でき、これにより光伝達部材支持部材と光伝達部材接触部材とを繰り返し組立て分解することができる。
【0012】
請求項2記載の発明の検査装置は、前記レンズを保持するレンズ保持機構を備え、前記レンズ保持機構は前記レンズの側面に当接して保持する斜面を形成したレンズ接触部材を有し、このレンズ接触部材を移動するレンズ支持部材を前記レンズの軸方向に所定間隔を隔てて複数個配置したことを特徴としている。レンズに加工上反りが生じた場合でも、レンズの軸方向に所定間隔を隔てて複数個配置したレンズ支持部材によりレンズ接触部材を移動させてレンズの反りを軽減することができる。
【0013】
請求項3記載の発明の検査装置は、前記レンズ接触部材を、前記レンズの除去した面以外の両側面に当接して2列に配置したことを特徴としている。レンズの除去した面以外の両側面にレンズ接触部材を当接させて、両側の2列からレンズを押さえてより効果的にレンズの反りを軽減することができる。
【0014】
請求項4記載の発明の検査装置は、前記レンズ接触部材が、ポリ四ふっ化エチレンであることを特徴としている。樹脂製の円柱のレンズは、温度による線膨張率が金属の数倍あるため、レンズに直接力をかけて押さえるレンズ接触部材にスベリ性がよいポリ四ふっ化エチレンを用いることで、周囲温度によるレンズの伸縮を吸収してレンズの反りや変形を軽減することができる。
【0015】
請求項5記載の発明の検査装置は、前記レンズ接触部材がレンズ支持部材の送りねじによる回転で移動可能であり、前記レンズ支持部材の先端部は前記レンズ接触部材に回動可能に挿入され、前記先端部に形成した環状溝にスプリングピンを前記レンズ支持部材の回転を許容可能にレンズの軸方向と直交する方向に係合して抜け止したことを特徴としている。レンズ支持部材の回転によりレンズ接触部材をレンズに当接させて簡単かつ確実に支持することができる。また、レンズ接触部材はレンズの軸方向と直交する方向に係合したスプリングピンによりレンズ支持部材に対して抜け止されているから、レンズ接触部材がレンズの反り等に応じて僅かにスプリングピンを支点に回動して馴染むことができ、レンズを傷付けることなく確実に組み付けることができる。
【0016】
請求項6記載の発明の検査装置は、前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構を箱体の両側板に備え、前記両側板を前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け時に着脱可能な連結部材で連結可能に構成したことを特徴としている。レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け時に、箱体の両側板を連結部材で連結することで組付けの反力により側板が撓むことを簡単かつ確実に抑えて組み付けることができ、組付けが終了すると連結部材を取り外す。
【0017】
請求項7記載の発明の検査装置は、前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け終了後に、前記両側板の連結部材の取付孔を遮光部材で閉塞可能に構成したことを特徴としている。レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け終了後に、連結部材を取り外して両側板の連結部材の取付孔を遮光部材で閉塞して遮光する。
【0018】
請求項8記載の発明の検査装置は、前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構を箱体の両側板に備え、前記両側板にリブを側板長手方向に形成したことを特徴としている。箱体の両側板にリブを側板長手方向に形成する簡単な構造で、側板を補強して組付けの反力により側板が撓むことを確実に抑えることができる。
【0019】
請求項9記載の発明の検査装置の組立て方法は、請求項6記載の検査装置の組立て方法であって、前記箱体の両側板の挿通孔に前記連結部材を挿通して連結し、この箱体に前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構を組付け、前記レンズ保持機構の前記レンズ支持部材により前記レンズの軸方向の中央部分から両端部に向かって前記レンズ接触部材を移動させて前記レンズに当接する位置決めをし、前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け終了した後に前記連結部材を取り外し、この両側板の連結部材の取付孔を遮光部材で閉塞したことを特徴としている。レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け時に、箱体の両側板を連結部材で連結することで組付けの反力により側板が撓むことを抑え、さらにレンズの軸方向の中央部分から両端部に向かって位置決めをすることで、レンズの加工上の反りを抑えて箱体に組み付けることができ、組付精度及び組付性の向上を図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の検査装置及び検査装置の組立て方法の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0021】
図1はレンズ及びその製造工程を示す図である。レンズ1の製造は、まず樹脂を押し出して所定長さの円柱2を成形する(ステップa)。円柱2の押し出し成形の後に、円柱表面2aの筋取り加工を行う(ステップb)。円柱2の押し出し成形の後に、センタレス機や旋盤等で円柱2の軸を中心とした回転研削が可能で、円柱表面2aの筋取り加工を行うことで、容易にかつ高精度に真円加工を実施することができる。次いで、円柱2の一部を軸方向に除去し(ステップc)、さらに除去した面2bを研磨する(ステップd)。
【0022】
除去した面2bを研磨した後に、必要に応じて円柱2を所定レンズ長さに切断する(ステップe)。円柱2を所定レンズ長さに切断することによって、所定レンズ長さのレンズ1を簡単にかつ大量に成形することができる。なお、円柱2を所定レンズ長さに切断しないで、レンズ1を予め所定レンズ長さに押し出し成形して製造してもよい。
【0023】
このように、レンズ1は、押し出し加工によって成形された樹脂製の円柱2の一部を軸方向に除去し、除去した面2bを研磨することによって得られ、大きさに制約を受けずにレンズ1が成形され、しかもレンズ1は型による成形や平板からの削り出しよりも高精度でかつ安価である。
【0024】
ここに、レンズ1の製作の一例を示すが、この発明の範囲から逸脱しない範囲において、種々変更することはできる。
【0025】
レンズ(f=60、長さ=2000mm)の場合は、円柱のアクリルロッド(Φ=60mm、長さ=2000mm)を、押し出し成形して得る。押し出し成形の場合、口金等の関係で、加工上の筋目が、残るので、これをセンタレス仕上げ等で取り除く。センタレス仕上げムラが残る場合には、バフ研磨等で、それらを除く。円柱のアクリルロッドを肉厚32mmくらいに断裁する。円柱のアクリルロッドをプレーナにかけて、平面且つ肉厚を仕上げる。サンドペーパ♯400,♯800,♯1000,♯1200で順次仕上げる。
【0026】
図2は検査装置の概略構成図である。この検査装置10では、連続搬送支持体である検査対象12が矢印方向に搬送され、この検査対象12に対して例えばフライングスポット方式の光学系13により幅方向に走査される。フライングスポット方式の光学系13は、レーザー光源14、集光レンズ群18とポリゴンミラー15から構成され、上述のように検査対象12に光を投光、走査する。検査対象12として、シート状物があり、例えばフィルム、印画紙などのハロゲン化銀感光材料を製造する過程で、支持体の欠陥、あるいは支持体に塗布された乳剤の欠陥等の検査に用いられる。
【0027】
検査対象12に対向してレンズ1及び光伝達部材20が配置され、このレンズ1及び光伝達部材20は、円柱軸方向が検査対象2の幅方向に一致している。検査対象12を走査した透過光または反射光がレンズ1により集光されて光伝達部材20の表面の円柱軸方向から入射され、フライングスポット方式の光学系13は、光伝達部材20の光反射帯20aの対向した面に光を到達させることができる。
【0028】
光伝達部材20の軸方向の両端部には、光伝達部材20により端面に導光される光を検出する光検出装置21が配置され、この光検出装置21により光を検出する。光検出装置21は、例えば光電変換器で構成され、電気信号に変換する。
【0029】
光伝達部材20には、例えばアクリルロッドを用い、検査対象幅手に走査される光を、アクリルロッド側面から取り入れ、対面の光反射帯20aで、入射光をアクリルロッド内伝搬可能なべクトル成分に変換し、アクリルロッド端面に導光し、端部に配置した光検出装置21を構成する光電変換器で受けて電気信号に変換し、それぞれ所定の出力波形22を得る。このそれぞれの光検出装置21の出力は、加算器23に入力され、この加算器23で光検出装置21の出力をそれぞれ加算して所定の合成出力24を得、検査対象12の地合ノイズレベルを超えることのない検査装置10を得ることができる。
【0030】
検査対象12に欠陥が発生している場合には、合成出力24に凸部24a、或は凹部24bのような歪み部分が生じ、この合成出力24の波形から欠陥を検出することができる。
【0031】
このように、検査装置10は、連続搬送支持体である検査対象12に検査光を照射し、その透過光及び/または反射光を受光して、検査対象12の表面を検査する。この検査装置10は、円柱状の光伝達部材20であって、検査対象12の幅手方向に配置され、受光した光をその一端又は両端に設けられた光検出装置21に伝達する検出機構Aと、検査対象12と検出機構Aとの間に設けられ、透過光及び/または反射光を受光して、検出機構Aに集光するレンズ1とを有している。検査対象12と検出機構Aとの間にレンズ1を配置することで、透過光及び/または反射光を受光して検出機構Aに集光させて検出の効率を向上させ、例えば感光性材料の表面検査の場合、光被りを生じないような微光量でも検出可能である。
【0032】
この検査装置10は、図3乃至図11に示すように光伝達部材を保持する光伝達部材保持機構と、レンズを保持するレンズ保持機構とを備えている。図3はユニットの側面図、図4はユニットの平面図、図5はユニットの半分を省略した側面図、図6は図5のVI-VI線に沿う断面図、図7は図5のVII-VII線に沿う断面図、図8は光伝達部材保持機構の拡大図、図9はレンズ保持機構の拡大図、図10は組付け状態を示す図、図11は箱体の他の実施の形態を示す断面図である。
【0033】
検査装置10のユニット50は、箱体51を有し、この箱体51は底板52、両側板53、光が入射される開口部54aを有する蓋板54から構成されている。箱体51の両端部に光検出装置21が取り付けられ、箱体51の内部に光伝達部材20を保持する光伝達部材保持機構60と、レンズ1を保持するレンズ保持機構70とが備えられている。
【0034】
光伝達部材保持機構60は、光伝達部材20の両側面から当接して保持する凹部61aを形成した光伝達部材接触部材61を有し、光伝達部材20の軸方向に所定間隔を隔てて複数個配置されている。光伝達部材接触部材61には、一対のガイド軸62の先端部62aが挿入され、先端部62aは光伝達部材接触部材61のねじ穴61bに螺着した止ねじ63によって締付固定されている。一対のガイド軸62は、側板53にベアリング64を介して挿通され、円滑にスライド可能になっている。
【0035】
光伝達部材接触部材61は光伝達部材支持部材65の送りねじ65aによる回転で移動可能であり、光伝達部材支持部材65の先端部65bは光伝達部材接触部材61の挿入孔61cに回動可能に挿入されている。先端部65bに形成した環状溝65cに光伝達部材接触部材61のピン孔61dに挿入したスプリングピン66は、光伝達部材接触部材61を回動可能、すなわち回転を許容可能に係合して抜け止している。光伝達部材支持部材65の送りねじ65aは、側板53のねじ孔53aに噛み合っており、側板53の外部に突出する端部の六角穴65dに図示しない工具を係合して光伝達部材支持部材61が回転可能になっている。
【0036】
光伝達部材支持部材65は、その先端部65bの環状溝65cにスプリングピン66を係合して抜け止めすることで、スプリングピン66が光伝達部材20と干渉することがなく、光伝達部材接触部材61の剛性を確保しながら薄くすることができ装置を小型、軽量化することが可能である。しかも、スプリングピン66により例えばCリング等に比較して容易に着脱でき、これにより光伝達部材支持部材65と光伝達部材接触部材61とを繰り返し組立て分解することができる。
【0037】
レンズ保持機構70は、レンズ1の側面に当接して保持する斜面71aを形成したレンズ接触部材71を有し、このレンズ接触部材71を移動するレンズ支持部材72がレンズ1の軸方向に所定間隔を隔てて複数個配置されている。レンズ1に加工上反りが生じた場合でも、レンズ1の軸方向に所定間隔を隔てて複数個配置したレンズ支持部材72によりレンズ接触部材71を移動させてレンズ1の反りを軽減することができる。
【0038】
レンズ接触部材71は、レンズ1の除去した面以外の両側面1aに当接して2列に配置され、レンズ1の除去した面以外の両側面1aにレンズ接触部材71の斜面71aを当接させて蓋板54に押圧し、両側の2列からレンズ1を押さえてより効果的にレンズ1の反りを軽減することができる。
【0039】
レンズ接触部材71は、ポリ四ふっ化エチレン(商品名テフロン)である。樹脂製の円柱のレンズ1は、温度による先膨張率が金属の数倍あるため、レンズ1に直接力をかけて押さえるレンズ接触部材71にスベリ性がよいポリ四ふっ化エチレンを用いることで、周囲温度によるレンズ1の伸縮を吸収してレンズ1の反りや変形を軽減することができる。
【0040】
レンズ接触部材71は、レンズ支持部材72の送りねじ72aによる回転で移動可能であり、レンズ支持部材72の先端部72bはレンズ接触部材71の挿入穴71bに回動可能に挿入され、この先端部72bに形成した環状溝72cにスプリングピン73をレンズ支持部材72の回転を許容可能にレンズ1の軸方向と直交する方向に係合して抜け止している。レンズ支持部材72の送りねじ72aは、側板53の内側に固定したブロック74のねじ孔74aに螺着され、頭部72dを図示しない工具で回転することで、レンズ支持部材72が移動する。
【0041】
このように、レンズ支持部材72の回転によりレンズ接触部材71をレンズ1に当接させて簡単かつ確実に支持することができる。また、レンズ接触部材71はレンズ1の軸方向と直交する方向に係合したスプリングピン73によりレンズ支持部材72に対して抜け止されているから、レンズ接触部材71がレンズ1の反り等に応じて僅かにスプリングピンを支点に回動して馴染むことができ、レンズ1に無理な力が作用せずレンズ1を傷付けることなく確実に組み付けることができる。
【0042】
レンズ1の軸方向には、所定間隔を隔ててガイド80が複数個配置され、このガイド80は側板53の内側にねじ81により締付固定されている。ガイド80はレンズ1の側面に当接して支持し、レンズ1の側面と側板53の内側との間に生じる隙間によってレンズ1が反ることを防止している。
【0043】
また、箱体51の両側板53は、レンズ保持機構70及び光伝達部材保持機構60の組付け時に着脱可能な連結部材90で連結可能に構成され、連結部材90の両端部には、ねじ孔90aが形成されている。レンズ保持機構70及び/または光伝達部材保持機構60の組付け時に、連結部材90を両側板53の取付孔53eに挿通し、両端部に押えプレート91を介してねじ92を螺着し、箱体51の両側板53を連結部材90で連結することで組付けの反力により側板53が撓むことを簡単かつ確実に抑えて組み付けることができ、組付けが終了するとねじ92及び押えプレート91を外して連結部材90を取り外す。
【0044】
レンズ保持機構70及び光伝達部材保持機構60の組付け終了後に、両側板53の連結部材90の取付孔53eを遮光部材95で閉塞可能に構成し、レンズ保持機構70及び光伝達部材保持機構60の組付け終了後に、連結部材90を取り外して両側板53の取付孔53eを遮光部材95で閉塞して遮光する。
【0045】
また、両側板53には、図11に示すようにリブ53fを側板長手方向に形成してもよく、簡単な構造で側板53を補強して組付けの反力により側板53が撓むことを確実に抑えることができる。
【0046】
検査装置1の組立ては、箱体51の両側板53の挿通孔53eに連結部材90を挿通して連結し、その後に箱体51にレンズ保持機構70及び光伝達部材保持機構60を組付け、この組付けではレンズ保持機構70のレンズ支持部材72によりレンズ1の軸方向の中央部分から両端部に向かってレンズ接触部材71を移動させてレンズ1に当接する位置決めをして組み付ける。レンズ保持機構70及び光伝達部材保持機構60の組付け終了した後に連結部材90を取り外し、この両側板53の取付孔53eを遮光部材95で閉塞する。レンズ保持機構70及び光伝達部材保持機構60の組付け時に、箱体51の両側板53を連結部材90で連結することで組付けの反力により側板53が撓むことを抑え、さらにレンズ1の軸方向の中央部分から両端部に向かって位置決めをすることで、レンズ1の加工上の反りを抑えて箱体1に組み付けることができ、組付精度及び組付性の向上を図ることができる。
【0051】
【発明の効果】
前記したように、請求項1記載の発明では、連続搬送支持体と検出機構との間に請求項1記載のレンズを配置することで、透過光及び/または反射光を受光して検出機構に集光させて検出の効率を向上させ、例えば感光性材料の表面検査の場合、光被りを生じないような微光量でも検出可能である。また、光伝達部材接触部材は光伝達部材支持部材の送りねじによる回転で移動可能であり、光伝達部材支持部材の先端部は光伝達部材接触部材に回動可能に挿入され、この先端部に形成した環状溝にスプリングピンを光伝達部材支持部材の回転を許容可能に係合して抜け止したからスプリングピンが光伝達部材と干渉することがなく、光伝達部材接触部材の剛性を確保しながら薄くすることができ装置を小型、軽量化することが可能である。しかも、スプリングピンにより例えばCリング等に比較して容易に着脱でき、これにより光伝達部材支持部材と光伝達部材接触部材とを繰り返し組立て分解することができる。
【0053】
請求項2記載の発明では、レンズ保持機構がレンズの側面に当接して保持する斜面を形成したレンズ接触部材を有し、このレンズ接触部材を移動するレンズ支持部材をレンズの軸方向に所定間隔を隔てて複数個配置したから、レンズに加工上反りが生じた場合でも、レンズの軸方向に所定間隔を隔てて複数個配置したレンズ支持部材によりレンズ接触部材を移動させてレンズの反りを軽減することができる。
【0054】
請求項3記載の発明では、レンズの除去した面以外の両側面にレンズ接触部材を当接させて、両側の2列からレンズを押さえてより効果的にレンズの反りを軽減することができる。
【0055】
請求項4記載の発明では、樹脂製の円柱のレンズは、温度による先膨張率が金属の数倍あるため、レンズに直接力をかけて押さえるレンズ接触部材にスベリ性がよいポリ四ふっ化エチレンを用いることで、周囲温度によるレンズの伸縮を吸収してレンズの反りや変形を軽減することができる。
【0056】
請求項5記載の発明では、レンズ支持部材の先端部はレンズ接触部材に回動可能に挿入され、この先端部に形成した環状溝にスプリングピンをレンズ支持部材の回転を許容可能にレンズの軸方向と直交する方向に係合して抜け止したから、レンズ支持部材の回転によりレンズ接触部材をレンズに当接させて簡単かつ確実に支持することができる。また、レンズ接触部材はレンズの軸方向と直交する方向に係合したスプリングピンによりレンズ支持部材に対して抜け止されているから、レンズ接触部材がレンズの反り等に応じて僅かにスプリングピンを支点に回動して馴染むことができ、レンズを傷付けることなく確実に組み付けることができる。
【0057】
請求項6記載の発明では、レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け時に、箱体の両側板を連結部材で連結することで組付けの反力により側板が撓むことを簡単かつ確実に抑えて組み付けることができ、組付けが終了すると連結部材を取り外して光路の邪魔にならないようにする。
【0058】
請求項7記載の発明では、レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け終了後には、連結部材を取り外して両側板の連結部材の取付孔を遮光部材で閉塞して遮光することができる。
【0059】
請求項8記載の発明では、箱体の両側板にリブを側板長手方向に形成する簡単な構造で、側板を補強して組付けの反力により側板が撓むことを確実に抑えることができる。
【0060】
請求項9記載の発明では、レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け時に、箱体の両側板を連結部材で連結することで組付けの反力により側板が撓むことを抑え、さらにレンズの軸方向の中央部分から両端部に向かって位置決めをすることで、レンズの加工上の反りを抑えて箱体に組み付けることができ、組付精度及び組付性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ及びその製造工程を示す図である。
【図2】検査装置の概略構成図である。
【図3】ユニットの側面図である。
【図4】ユニットの平面図である。
【図5】ユニットの半分を省略した側面図である。
【図6】図5のVI-VI線に沿う断面図である。
【図7】図5のVII-VII線に沿う断面図である。
【図8】光伝達部材保持機構の拡大図である。
【図9】光伝達部材保持機構の分解図である。
【図10】組付け状態を示す図である。
【図11】箱体の他の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 レンズ
2 円柱
2a 円柱表面
2b 除去した面
Claims (9)
- 連続搬送支持体に検査光を照射し、その透過光及び/または反射光を受光して、前記連続搬送支持体の表面を検査する検査装置において、
円柱状の光伝達部材であって、前記連続搬送支持体の幅手方向に配置され、受光した光をその一端又は両端に設けられた光検出装置に伝達する検出機構と、
前記連続搬送支持体と前記検出機構との間に設けられ、前記透過光及び/または反射光を受光して、前記検出機構に集光するレンズであって円柱の一部を軸方向に亘って切断して除去して得られる形状のレンズと、
前記光伝達部材を保持する光伝達部材保持機構とを備え、
前記光伝達部材保持機構は前記光伝達部材の側面から当接して保持する凹部を形成した光伝達部材接触部材を有し、
前記光伝達部材接触部材は光伝達部材支持部材の送りねじによる回転で移動可能であり、
前記光伝達部材支持部材の先端部は前記光伝達部材接触部材に回動可能に挿入され、この先端部に形成した環状溝にスプリングピンを前記光伝達部材支持部材の回転を許容可能に係合して抜け止したことを特徴とする検査装置。 - 前記レンズを保持するレンズ保持機構を備え、
前記レンズ保持機構は前記レンズの側面に当接して保持する斜面を形成したレンズ接触部材を有し、
前記レンズ接触部材を移動するレンズ支持部材を前記レンズの軸方向に所定間隔を隔てて複数個配置したことを特徴とする請求項1記載の検査装置。 - 前記レンズ接触部材は、前記レンズの除去した面以外の両側面に当接して2列に配置したことを特徴とする請求項2記載の検査装置。
- 前記レンズ接触部材は、ポリ四ふっ化エチレンであることを特徴とする請求項2または請求項3記載の検査装置。
- 前記レンズ接触部材は前記レンズ支持部材の送りねじによる回転で移動可能であり、
前記レンズ支持部材の先端部は前記レンズ接触部材に回動可能に挿入され、
前記先端部に形成した環状溝にスプリングピンを前記レンズ支持部材の回転を許容可能にレンズの軸方向と直交する方向に係合して抜け止したことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の検査装置。 - 前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構を箱体の両側板に備え、
前記両側板を前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け時に着脱可能な連結部材で連結可能に構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の検査装置。 - 前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け終了後に、両側板の連結部材の取付孔を遮光部材で閉塞可能に構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の検査装置。
- 前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構を箱体の両側板に備え、
前記両側板にリブを側板長手方向に形成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の検査装置。 - 請求項6記載の検査装置の組立て方法であって、
前記箱体の両側板の挿通孔に前記連結部材を挿通して連結し、
前記箱体に前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構を組付け、
前記レンズ保持機構の前記レンズ支持部材により前記レンズの軸方向の中央部分から両端部に向かって前記レンズ接触部材を移動させて前記レンズに当接する位置決めをし、
前記レンズ保持機構及び/または光伝達部材保持機構の組付け終了した後に前記連結部材を取り外し、
前記両側板の連結部材の取付孔を遮光部材で閉塞したことを特徴とする検査装置の組立て方法。
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