JP4018936B2 - 回路モジュールの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路モジュールの製造方法に関するものであり、特に、樹脂被覆された回路モジュールの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子と抵抗、コンデンサ、インダクタなどの受動部品とを組み合わせ、1つの集積回路としてセラミック基板や有機材基板(以下、両基板を「基板」と総称する)に搭載した回路モジュール(ハイブリッドIC)が急速に普及している。回路モジュールには、樹脂被覆してあるものが多い。樹脂被覆は、搭載部品を外部と接触させないようにして回路モジュールの信頼性向上を主目的として行われる。他方、図7に示すように、回路モジュール101の回路基板103と搭載部品105を構成する受動部品(抵抗105a,コンデンサ105b)や能動部品である集積回路105cは、構造上の理由から両者が密着することはなく、両者間には狭い隙間107(107a,107b,107c)がある。図7に示す符号109(109a,109b,109c)は、各搭載部品105(105a,105b,105c)の端子(図示を省略)を回路基板103のランド(図示を省略)に装着するためのハンダフィレットを、同じく符合111は、各搭載部品105を被覆する被覆樹脂部を、それぞれ示している。
【0003】
回路モジュール101は各種の電子機器が備えるマザーボード115に熱を加えてハンダ付けすることにより両者を接続するのであるが、このハンダ付け(リフロー)する際に、上述した隙間107があることから、ハンダフィレット109a,109b及び109cが加えられた熱により溶けてこの隙間107内で流れ、流れたハンダ同士が接触して各搭載部品105の端子同士を短絡させてしまう恐れがあった。この短絡を防ぐために、隙間107内に樹脂を流し入れて溶けたハンダ同士を接触させない工夫がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、隙間107(107a,107b,107c)は、回路モジュールというものをできる限り小型化しなければならないため、極めて狭く(通常、20〜50ミクロン程度)設定されている。この狭い隙間107に樹脂を流し込むためには、流し込む樹脂の粘度を極めて低いものにしなければならない。他方、回路モジュール101には、他の問題があった。それは、リフローによる反りの問題である。つまり、図7に示す回路基板103の上側面と、その反対面(図7の下側面)とでは、被覆樹脂部111の存在により熱膨張係数に異なりが生じ易い。この熱膨張係数の異なりは、被覆樹脂部を構成する樹脂の性質や使用量等により、その程度も異なるが、この異なりが所定限度を超えたときに反りが生じる。反りが生じる恐れのある場合は、被覆樹脂部111にフィラーを混ぜ、これにより、上側面と下側面との熱膨張係数を調整している。
【0005】
しかし、熱膨張係数を調整するためにフィラーを入れると、これを入れた樹脂の粘度が高くなって、搭載部品105と回路基板103との間の隙間107に流し込むことができなくなる。この問題を解決する方法として、特許第2599649号公報に開示された方法がある。この方法は、搭載部品を入れた凹部内にセラミックス粉末を充填し、この凹部内に流し込んだ液状樹脂を毛細管現象により搭載部品下の隙間に流し込ませようとするものである。しかしながら、凹部を設けるには手間がかかるため生産性が悪くなるうえ、余計な手間の分、コストが高くなるという問題がある。また、熱膨張係数調整のためのフィラーを入れないで済む場合であっても、樹脂そのものの粘度が、搭載部品と回路基板との間の隙間に流し込むために十分な低さを備えていないこともある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、次の2点である。第1点は、搭載部品と基板との間の隙間への樹脂の充填を簡単に行うことができること。さらに第2点は、生産性を高くコストを低くすること。これらを満足する回路モジュールの製造方法を提供することが、本発明の目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために発明者は、次の手段を採用した。なお、何れかの請求項に記載した発明の説明に当たって行う用語の定義等は、その性質上可能な範囲において他の請求項に記載した発明にも適用されるものとする。
【0008】
(請求項1に記載した発明の特徴)
請求項1に記載した発明に係る回路モジュールの製造方法は、次の5工程からなる。すなわち、第1工程では、実装面上のランド電極上にハンダフィレットにより接続した回路基板を用意する。第2工程では、当該回路基板の実装面上に第1粘度を持つ第1樹脂を充填して、当該端子電極を接続するハンダフィレットの途中の高さまで、当該電子部品の周囲を少なくとも被覆するとともに、当該電子部品と当該実装面との間に浸透させる。第3工程では、当該第1樹脂を所定条件下で硬化させて第1樹脂部を形成する。第4工程では、当該第1樹脂部を形成した回路基板を金型の中に入れ、第1粘度より低い第2粘度を持つ第2の樹脂を当該金型の中に充填して成形することにより、当該端子電極の一部を露出させながら当該電子部品を被覆した第2樹脂部を形成する。最後に、当該金型の中から第2樹脂部を形成した回路基板を取り出す。これが第5工程である。
【0009】
請求項1に係る回路モジュールの製造方法によれば、第1工程で用意した回路基板への第1樹脂及び第2樹脂の充填を、容易に行うことができる。すなわち、第1樹脂のほうが第2樹脂よりも充填時における粘度が低いので、低い分だけ、電子部品とランド電極との間の隙間に樹脂を浸透させやすい。他方、粘度の低い第1樹脂では第2樹脂部を形成しづらいので、第2樹脂の粘度を第1樹脂よりも高くすることにより、簡単に第2樹脂部を形成することができる。
【0010】
(請求項2に記載した発明の特徴)
請求項2に記載した発明に係る回路モジュールの製造方法は、請求項1に記載した回路モジュールの製造方法に限定を加えたものであって、前記回路基板の実装面上に外部端子を設ける場合に、前記第4工程において当該外部端子の一部を露出させながら成形することを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る回路モジュールの製造方法によれば、請求項1に係る回路モジュールの製造方法の作用効果に加え、外部端子を備えた回路モジュールを製造することができる。
【0012】
(請求項3に記載した発明の特徴)
請求項3に記載した発明に係る回路モジュールの製造方法は、請求項1又は2に記載した回路モジュールの製造方法に限定を加えたものであって、前記第2樹脂部表面に放熱部材を設ける場合に、前記第4工程において当該放熱部材を前記第2樹脂部と一体成形することを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る回路モジュールの製造方法によれば、請求項1又は2に係る回路モジュールの製造方法の作用効果に加え、放熱部材を備えた回路モジュールを製造することができる。
【0014】
(請求項4に記載した発明の特徴)
請求項4に記載した発明に係る回路モジュールの製造方法は、請求項1乃至3の何れかに記載した回路モジュールの製造方法に限定を加えたものであって、前記第2工程における充填を塗布(塗り付けること)により行うと共に、前記第4工程における成形をトランスファーモールドにより行うことを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る回路モジュールの製造方法によれば、請求項1乃至3の何れかに係る回路モジュールの製造方法の作用効果に加え、第1樹脂の充填を塗り付けることだけで行うことができ、また、第2樹脂部の形成をトランスファーモールドという一般的な成形方法により行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に各図を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。図1は、回路モジュールの平面図である。図2は、図1に示す回路モジュールを同図の右方向から見た側断面図である。図3は、図2に示す回路モジュールの第1変形例である。図4は、図2に示す回路モジュールの第2変形例である。図5は、図2に示す回路モジュールの製造手順を示す概略図である。図6は、図4に示す回路モジュールの製造手順を示す概略図である。
【0017】
(回路モジュールの概略構造)
図1及び2に基づいて、回路モジュールの概略構造について説明する。回路モジュール1は、実装面3a上にランド電極5を有する回路基板3と、実装面3a上に搭載した電子部品21と、第1の樹脂からなる第1樹脂部7と、第2の樹脂からなる第2樹脂部9と、を備えている。回路基板3は、セラミックや合成樹脂等により構成した絶縁基板上に主としてプリント方式やエッチング等の化学的方式により、導電性の配線パターンを形成した板のことをいう。この配線パターンの中にランド電極が含まれている。
【0018】
電子部品21は、チップ状の部品本体21aの側面に端子電極(端面電極)21b,21bを有しており、この端子電極21b,21bをランド電極5にハンダフィレット23を介して接続してある。端子電極21b,21bを有する電子部品としては、抵抗、コンデンサ、コイル等の受動部品が一般的であるが、ICその他の能動素子が端子電極を有している場合もある。図1及び2に示す回路モジュール1に搭載した電子部品は、端子電極21b,21bを有する電子部品21,21のみであるが、これらとともに、フリップチップやベアチップのように底面にのみ端子を有する電子部品を搭載することを妨げない。
【0019】
(第1樹脂部)
第1樹脂部7は、後で述べる工程により第1の樹脂を硬化させることにより形成してある。硬化した第1樹脂部7は、ハンダフィレット23の途中の高さまで、すなわち、ハンダフィレット23の上部が露出するように電子部品21,21の周囲を被覆するように形成してある。ハンダフィレット23の全部を被覆してもよいが、その途中までしか被覆しなかった第1の理由は、第1樹脂部7の樹脂量に対する第2樹脂部9の相対樹脂量を多くすることにより、回路基板3の両面における熱膨張係数を調整しやすくする点にある。この点については、第2樹脂部9を説明する際に改めて説明する。さらに第2の理由は、ハンダフィレット23の上部を露出させておくことにより、その露出部分に検査機器(図示を省略)の図5において仮想線で示すプローブ61等を接触させて当該電子部品21等の機能の中間検査を必要に応じて行えるようにしておく点にある。中間検査を行うことは必ずしも必要ではないが、これを行うことは回路モジュール1全体の信頼性を保持する上で好ましい。
【0020】
さらに、第1樹脂部7は、電子部品21(部品本体21a)とランド電極5との間の隙間25,25にも介在させてある。これは、回路モジュール1をリフローする時に、ハンダフィレット23,23が溶融してそこから流れ出たハンダ同士の接触により端子電極21b,21b同士を短絡させないようにするためである。したがって、液状の第1樹脂は、端子電極21b,21b間に浸透できるものでなくてはならない。すなわち、両者間に形成される隙間25の寸法は電子部品の形状等の違いにより異なるが、一般に20ミクロン程度又はそれ以下であって非常に狭い。液状の第1樹脂は、この隙間25の中に毛細管現象により浸透するのであるが、このときの粘度が十分に低くないと思うように浸透させることができない。速やかに浸透させるために、本実施形態における第1樹脂の粘度(第1粘度)は、充填(塗布)時において常温下で2〜100PaS程度、好ましくは常温下で2〜10PaS程度に設定するとよい。本実施形態における第1樹脂は、エポキシ系やアクリル系の熱硬化性樹脂であるが、これら以外の樹脂であることを妨げない。
【0021】
(第2樹脂部)
第2樹脂部9は、回路基板3の実装面3a上で、少なくとも第1樹脂部の上面を覆い、電子部品21,21をハンダフィレット23,23とともに被覆している。前述したように、ハンダフィレット23,23の上部は第1樹脂部7から露出しているが、この露出部分は、図2に示すように第2樹脂部9により被覆してある。このため、リフロー時にハンダフィレット23,23が溶融しても流れ出すことはない。第1樹脂部7がハンダフィレット23,23を完全に被覆して露出部が存在しない場合の第2樹脂部9は、前者を補強することによりハンダフィレット23,23の流れ出しを防止する。図2に示す第2樹脂部9は、同図を正面から見たときに上底を有する台形状に形成してあるが、これは後述するようにトランスファーモールドにより成形するため上底が平面になっているに過ぎない。電子部品21,21を被覆している限り、すなわち、電子部品21,21を外部と接触させないようになっている限り、第2樹脂部9の形状に何ら制限はない。図3に示すように、回路基板3の裏面3bに端子電極11,11を設ける場合には、第2樹脂部9´に回路基板3の裏面3bをも被覆させることが好ましい。端子電極11,11と回路基板3との間の接続を強化するためである。第2樹脂部9,9´は、次に述べる第2樹脂を硬化させることにより形成してある。端子電極11,11は、電気信号を入出力する端子であってもよいし、光信号を入出力する端子であってもよい。
【0022】
硬化前の充填時における第2樹脂は、第1樹脂の粘度(第1粘度)より高い粘度(第2粘度)を持っている。これは、第1樹脂のように狭い隙間に浸透させるのではなく、電子部品21,21等を被覆できる形状に成形できるような樹脂が必要だからである。液状のとき、すなわち、成形温度を、たとえば150〜170℃に設定して成形しようとするときの粘度が11〜50PaS程度の樹脂が適当である。そのような樹脂として本実施形態では、たとえば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、液晶ポリマー又は熱可塑性樹脂に、フィラーを混ぜたものを使用している。フィラーを混ぜることは必ずしも必要ではないが、これを混ぜて第2樹脂部9と回路基板3との間の熱膨張係数を合わせれば、リフロー時における回路モジュール1の反りを有効に抑制できるので都合よい。
【0023】
(回路モジュールの製造手順)
図5を参照しながら、回路モジュール1の製造手順(製造方法)について説明する。この製造手順は、5工程に分かれている。以下、順を追って説明する。まず、第1工程においては、図5(a)に示すように、端子電極21b,21bを有する電子部品21,21を、実装面3a上のランド電極5,5に接続する。この接続は、ハンダ付けにより行う。ハンダ付けにより、ハンダフィレット23,23が形成される。これにより各電子部品21,21がハンダ接続された回路基板3を得る。回路基板3が用意できたところで、第1工程を終了する。なお、第1工程において、図5に示してはいないが、端面の代わりに底面に端子電極を有するBGA(BALL GRID ARRAY)やベアチップ等をも、必要に応じてランド電極にハンダ付けしてもよい。さらに、図外のマザーボード等の形状や状況に応じて、角型の外部端子等を設けることもできる。
【0024】
次は、第2工程である。図5(b)に示すように、第2工程では、第1工程で用意した回路基板3の実装面3a上に第1粘度を持つ第1樹脂を樹脂ディスペンサー(図示を省略)のノズル51から吐出させ実装面3a上に塗布する。第2樹脂の塗布量は、端子電極21b,21bを接続するハンダフィレット11,11の少なくとも途中の高さまで、電子部品21,21の周囲を被覆可能な量とする。ノズル51は、図5(b)に示すように、電子部品21の近傍に位置させる。塗布された第1樹脂は、表面張力により電子部品21の周囲を少なくとも被覆する。回路基板3の実装面3a上からこぼれない程度であれば、ノズル51から吐出させる第1樹脂の量に制限はない。第1樹脂が回路基板3の縁にまで届いた場合は、第2樹脂部9,9´の端面の一部に第1樹脂部7の端面が代わって現れることになるが、実用上差し支えない。被覆と同時に、第1樹脂を電子部品21,21とランド電極5,5との間の隙間25,25に浸透させ、端子電極21b,21b間に絶縁壁を形成する。この浸透は、毛細管現象により自然に行われる。これで、第2工程を終了する。
【0025】
第3工程は、第2工程において充填した第1樹脂を、所定条件下で硬化させる工程である。所定条件は、第1樹脂の粘度や室温の他、印刷配線基盤3の大きさや材質等により多少の違いはあるが、たとえば、150〜170℃の温度条件下で1時間の加熱により硬化させるのが好適である。硬化が完了して第1樹脂部7が形成されれば、第3工程が終了する。
【0026】
次は、第4工程である。図5(c)に示すように第4工程では、第1樹脂部7が形成された回路基板3を、金型53の中に入れ、そこに第2樹脂を充填しトランスファーモールドする。第2樹脂は、ピストン57の運動により樹脂タブレット55を金型53内に充填し、これにより、充填した第2樹脂に圧力を加えて金型53内で成形する。この成形の最中に、第2樹脂が硬化する。第2樹脂の硬化により、電子部品21,21を被覆する第2樹脂部9が完成する。第2樹脂部の完成により、第4工程を終了する。第4工程が終了したら、図5(d)に示すように、金型53を開いて第2樹脂部9が形成された回路基板3、すなわち、回路モジュール1を取り出す(第5工程)。なお、トランスファーモールドするに当たって、図3に示すように外部端子11,11の一部が第2樹脂部9´から露出するように構成してもよい。なお、本実施形態では、第2樹脂部9,9´の成形に都合がよいことからトランスファーモールドによる成形を行ったが、他の成形方法をも使用可能であることはいうまでもない。
【0027】
(本実施形態の変形例)
図4及び6を参照しながら、本実施形態の変形例について説明する。本変形例における回路モジュール1´´が、本実施形態における回路モジュール1と異なるのは、次の2点である。すなわち、第1に、前者である回路モジュール1´´の実装面3a上には外部端子11´を設けてありその一部を第2樹脂部9から露出させてあるのに対し、後者である回路モジュール1は実装面3a上にそのような外部端子を設けてない点である。また、前者は放熱板15を有しているのに対し、後者はそれを有していない。これが、第2点である。以下、この2点について説明する。なお、図4及び6においては、本実施形態と本変形例との間で共通する部材については、共通する部材名及び部材番号を用いてある。さらに、両者に共通する部材についての説明は重複を避けるために省略する。
【0028】
外部端子11´´は、上述したように、回路基板3の実装面3a上に設けてある。実装面3a上に設けたのは、回路モジュール1´´自身が有する搭載部品の多少や大きさ、さらに、取付先であるマザーボード(図示を省略)の形態等の関係により、実装面3a側に設けるほうが都合のよい場合に、これに対応させるためである。外部端子11´,11´は、これらを、たとえば電気的な入出力端子としてもよいが、光入出力端子としてもよい。他方、放熱部材15は、回路モジュール1´´の発熱量が多く冷却することが好ましいときに、その第2樹脂部9の表面に一体成形により設けてある。放熱部材15は、熱伝導率のよい銅やアルミニウム等の金属により構成してあり、好ましくは、図6(d)に示すように、その一部又は全部を発熱体となる電子部品21,21に接触させておく。接触により、接触させない場合に比べて効率良く放熱させることができるからである。このため、図6(a)〜(d)から明らかなように、本変形例における放熱部材15をは、各電子部品21の形状や高さが異なっていても、符合15aで示す部分を他の部分より肉厚に形成することにより、すべての電子部品21,21と接触可能な形状に形成してある。なお、外部端子11´と放熱部材15は、両者を回路モジュール1´´に同時に設けることもできるが、これらはあくまでも必要に応じて設ければよいのであって、不用なのであれば何れか一方を省略することを妨げない。
【0029】
図6(a)〜(d)に示すのは、回路モジュール1´´の製造工程である。この製造工程は、すでに述べた回路モジュール1の製造工程と基本的に異ならない。ただ、回路モジュール1´´は、外部端子11´,11´及び放熱部材15を有しているので、その点において図5に示す製造工程と異なっている。以下に異なる点について、説明する。すなわち、図6(a)に示す第1工程において、用意する基板3には電子部品21,.の他に外部端子11´,.をハンダ付けする。その後、図6(b)に示す第2工程において第1樹脂を塗布し、続く第3工程において、金型53内で回路基板3に第2樹脂をトランスファーモールドする(図6(c)参照)。この第3工程において、外部端子11´,.及び放熱板15の一部を第2樹脂部9から露出させるようにする。トランスファーモールドが終了したら、金型53から回路モジュール1´´を取り出す。これで、回路モジュール1´´の製造工程を終了する。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、電子部品と実装面との間に介在する第1樹脂部が端子電極間の短絡を防止する。さらに、第2樹脂部を形成してあるので、第1樹脂部がハンダフィレット全体を完全に被覆している場合は、それを補強し、ハンダフィレット上部が露出している場合は、その露出部を被覆してリフロー時におけるハンダフィレットの流れ出しを防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 回路モジュールの平面図である。
【図2】 図1に示す回路モジュールを同図の右方向から見た側断面図である。
【図3】 図2に示す回路モジュールの第1変形例である。
【図4】 図2に示す回路モジュールの第2変形例である。
【図5】 図2に示す回路モジュールの製造手順を示す概略図である。
【図6】 図4に示す回路モジュールの製造手順を示す概略図である。
【図7】 従来の回路モジュールの側面図である。
【符合の説明】
1 回路モジュール
3 回路基板(プリント配線板)
3a 実装面
5 ランド電極
7 第1樹脂部
9,9´ 第2樹脂部
11 外部端子
21 電子部品
21b 端子電極
23 ハンダフィレット
25 隙間
Claims (4)
- 端子電極を有する電子部品を、実装面上のランド電極上にハンダフィレットにより接続した回路基板を用意する第1工程と、
当該回路基板の実装面上に第1粘度を持つ第1樹脂を充填して、当該端子電極を接続するハンダフィレットの途中の高さまで、当該電子部品の周囲を少なくとも被覆するとともに、当該電子部品と当該実装面との間に浸透させる第2工程と、
当該第1樹脂を所定条件下で硬化させて第1樹脂部を形成する第3工程と、
当該第1樹脂部を形成した回路基板を金型の中に入れ、第1粘度より低い第2粘度を持つ第2の樹脂を当該金型の中に充填して成形することにより、当該電子部品を被覆した第2樹脂部を形成する第4工程と、
当該金型の中から第2樹脂部を形成した回路基板を取り出す第5工程と、
からなる回路モジュールの製造方法。 - 前記回路基板の実装面上に外部端子を設ける場合に、前記第4工程において当該外部端子の一部を露出させながら成形する
ことを特徴とする請求項1に記載した回路モジュールの製造方法。 - 前記第2樹脂部表面に放熱部材を設ける場合に、前記第4工程において当該放熱部材を前記第2樹脂部と一体成形する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載した回路モジュールの製造方法。 - 前記第2工程における充填を塗布により行うと共に、前記第4工程における成形をトランスファーモールドにより行う
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載した回路モジュールの製造方法。
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