JP4018346B2 - 射出成形機の駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機の駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形機においては、加熱シリンダ内において加熱され、溶融させられた樹脂を高圧で射出して金型装置のキャビティ空間に充填(てん)し、該キャビティ空間内において樹脂を冷却し、固化させることによって成形品を成形するようにしている。
【0003】
そのために、前記金型装置は固定金型及び可動金型から成り、型締装置によって前記可動金型を進退させ、前記固定金型に対して接離させることによって、型開閉、すなわち、型閉じ、型締め及び型開きを行うことができるようになっている。
【0004】
そして、前記型締装置に、前記可動金型を進退させるためにトグル機構が配設され、該トグル機構は、駆動部に配設された電動モータ、例えばサーボモータ等を駆動することによって作動させられる。
【0005】
図2は従来の型締装置の駆動部の断面図である。
【0006】
図において、51は駆動源としてのサーボモータであり、該サーボモータ51は回転軸52を有し、図示されないトグルサポート等の固定部材に取り付けられる。そして、前記回転軸52の前端(図における右端)は、カップリング53を介して、ボールネジ軸56の後端(図における左端)に連結されている。ここで、前記回転軸52及びボールネジ軸56の外周面、並びに、カップリング53の内周面にはキー溝が形成され、該キー溝にキー54が挿入されることによって、前記回転軸52の回転が、カップリング53を介して、ボールネジ軸56に伝達される。
、また、該ボールネジ軸56は、図示されないトグルサポート等の固定部材に取り付けられた軸受ハウジング58に収容される軸受57によって、回転可能に支持される。なお、前記軸受57の外周部分は軸受ハウジング58に取り付けられたプレート59によって固定される。また、前記ボールネジ軸56はナット60によって軸受57の内周部分に固定され軸方向に移動不可能な状態となる。
【0007】
そして、前記ボールネジ軸56は、外周のほぼ全長にわたりネジが形成され、ボールネジナット61が螺(ら)合される。さらに、該ボールネジナット61は、ガイドバー63に沿ってスライド可能なトグル機構のクロスヘッド62に取り付けられる。
【0008】
したがって、前記サーボモータ51を作動させると、回転軸52の回転がボールネジ軸56に伝達され、該ボールネジ軸56に螺合されたボールネジナット61がボールネジ軸56の軸方向に移動するので、前記クロスヘッド62が図において右方又は左方に移動させられる。
【0009】
そして、前記クロスヘッド62を前進(図における右方向に移動)させると、トグル機構が伸展して図示されない可動プラテンが前進させられ、型閉じ及び型締めが行われ、前記クロスヘッド62を後退(図における左方向に移動)させると、トグル機構が屈曲して可動プラテンが後退させられ、型開きが行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の駆動装置においては、サーボモータ51の前方に突出する回転軸52の前端を、カップリング53を介して、ボールネジ軸56の後端に連結して、該ボールネジ軸56を支持する軸受57よりも前方に螺合されたボールネジナット61をボールネジ軸56の軸方向に移動させることによってクロスヘッド62を前進又は後退させるようになっているので、前記サーボモータ51の後端からボールネジ軸56の前端までの距離が長くなってしまう。すなわち、駆動装置全体の長さが長くなってしまう。
【0011】
そこで、モータの回転軸を中空とし、該中空の部分にボールネジ軸を挿入したビルトインモータを使用した駆動装置が提供されている。
【0012】
図3は従来の他の駆動装置の断面図である。
【0013】
図において、70は駆動手段としてのサーボモータであり、該サーボモータ70は、ステータ71、軸受74を介してサーボモータ70のハウジングに回転可能に取り付けられた中空回転軸73、及び、該中空回転軸73に取り付けられたロータ72を有する。なお、前記サーボモータ70のハウジングは、軸受ハウジング82及びプレート83を介して、トグルサポート84に取り付けられる。
【0014】
そして、前記中空回転軸73の後端(図における左端)には、エンコーダ軸75を介して、前記中空回転軸73の回転を検出するためのエンコーダ76が取り付けられる。また、前記中空回転軸73の前端(図における右端)には、中空軸の外周に軸方向に延在するスプラインが形成された雄スプライン軸77が取り付けられる。さらに、前記雄スプライン軸77の前端には、中空軸の内周に軸方向に延在するスプラインが形成された雌スプライン軸78が結合される。
【0015】
ここで、前記雄スプライン軸77及び雌スプライン軸78は、互いのスプラインが咬み合うことによって結合されるので、軸方向に互いに移動可能であるが、雄スプライン軸77の回転が雌スプライン軸78に伝達される。なお、前記雌スプライン軸78は、軸受81を介して、軸受ハウジング82に回転可能に取り付けられる。さらに、前記雌スプライン軸78の前端にはボールネジナット79が取り付けられる。
【0016】
そして、該ボールネジナット79には、外周のほぼ全長にわたりネジが形成されたボールネジ軸80が螺入される。該ボールネジ軸80の前端には、図示されないガイドバーに沿ってスライド可能なトグル機構のクロスヘッド85に取り付けられる。なお、前記クロスヘッド85は、ガイドバーに沿ってスライドするため、回転不能になっているので、前記ボールネジ軸80も回転不能である。
【0017】
したがって、前記サーボモータ70を作動させると、中空回転軸73の回転がボールネジナット79に伝達され、該ボールネジナット79に螺入されたボールネジ軸80が軸方向に前後に移動するので、前記クロスヘッド85が前進又は後退させられる。
【0018】
この場合、前記クロスヘッド85が後退した状態では、ボールネジ軸80の大部分が中空回転軸73、雄スプライン軸77及び雌スプライン軸78の中に収容されるので、サーボモータ70の後端からクロスヘッド85までの距離が短くなる。すなわち、駆動装置全体の長さを短くすることができ、駆動装置全体が小型化される。また、ボールネジ軸80の長さを十分に長くして、クロスヘッド85を図示される85’の位置にまで前進させることができる。
【0019】
図4は従来の更に他の駆動装置の断面図である。なお、図3に示される駆動装置と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによって、その説明を省略する。
【0020】
この場合、サーボモータ70のハウジングは、プレート91を介して、可動プラテン98に取り付けられる。そして、中空回転軸73の後端には、該中空回転軸73の内部に挿入される雌スプライン中空軸87のフランジが取り付けられる。なお、該フランジにはエンコーダ軸75を介して、エンコーダ76が取り付けられる。
【0021】
そして、前記雌スプライン中空軸87は、内周に軸方向に延在するスプラインが形成されており、軸方向に延在するスプラインが外周に形成されたボールネジ軸89の雄スプライン部88が結合される。前記雌スプライン中空軸87及び雄スプライン部88は、互いのスプラインが咬み合うことによって結合されるので、軸方向に互いに移動可能であるが、雌スプライン軸87の回転がボールネジ軸89に伝達される。また、該ボールネジ軸89外周の雄スプライン部88よりも前方の部分にはネジが形成されている。
【0022】
ここで、前記ボールネジ軸89には、プレート91に取り付けられたボールネジナット90が螺合される。また、前記ボールネジ軸89の前端には、ガイドバー96に沿ってスライド可能な可動ハウジング93が軸受92を介して取り付けられる。なお、前記ボールネジ軸89の前端はナット97によって軸受92の内周部分に固定される。そして、前記可動ハウジング93には可動ブロック94が取り付けられ、さらに、該可動ブロック94の中心部分には、金型装置の可動金型内部のキャビティに突出して成形品をエジェクトするための図示されないエジェクタピンを移動させるエジェクタロッド95が取り付けられる。
【0023】
したがって、前記サーボモータ70を作動させると、中空回転軸73の回転がボールネジ軸89に伝達されるので、プレート91に取り付けられたボールネジナット79に螺入されたボールネジ軸89自体が回転しながら軸方向に移動する。このため、可動ブロック94を介して可動ハウジング93に取り付けられたエジェクタロッド95が前進又は後退させられる。なお、前記可動ハウジング93は、軸受92を介してボールネジ軸89に取り付けられているので、該ボールネジ軸89の回転が、前記可動ハウジング93及びエジェクタロッド95に伝達されることがない。
【0024】
この場合も、図3に示される駆動装置と同様に、サーボモータ70の後端からエジェクタロッド95までの距離が短くなるので、駆動装置全体の長さを短くでき、駆動装置全体が小型化される。
【0025】
ところが、図3及び4に示される前記従来の駆動装置は、いずれもモータの回転軸を中空とし、該中空の部分にボールネジ軸を挿入したビルトインモータを使用して駆動装置全体の小型化を達成したものではあるが、被駆動部材がクロスヘッド85である図3に示される駆動装置と、被駆動部材がエジェクタロッド95である図4に示される駆動装置とでは、ビルトインモータの構造が異なっている。このように、従来の駆動装置においては、ビルトインモータを使用して小型化を達成しているものの、被駆動部材に応じて異なった構造のビルトインモータを使用しなくてはならず、汎用性が欠けているので、部品や各種装置の共通化を達成して、製造コストやメンテナンスコストを低下させることが不可能である。
【0026】
本発明は、前記従来の駆動装置の問題点を解決して、駆動装置全体の長さを短くすることができ、駆動装置全体を小型化することができるとともに、被駆動部材の種類が相違しても共通の構造のビルトインモータを使用することができ、汎用性が高く、部品や各種装置の共通化を達成して、製造コストやメンテナンスコストを低下することができる射出成形機の駆動装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の射出成形機の駆動装置においては、第1の中空回転軸、ロータ及びステータを備え、取付部材に取り付けられる駆動源と、前記第1の中空回転軸の前記取付部材側の端部で取り付けられ、前記第1の中空回転軸内に配設される第2の中空回転軸と、該第2の中空回転軸の内周面と係合し、該第2の中空回転軸内に進退自在に配設されるとともに、前記取付部材側に突出するネジ軸と、前記駆動源の取付部材側に取り付けられるとともに、前記ネジ軸のネジ部にて螺合するナットと、前記ネジ軸の前記取付部材側に配設された被駆動部材を動かす射出成形機の駆動装置であって、前記ネジ軸は、前記ネジ部よりも反取付部材側に前記ネジ部の径より小径の第1の係合部を備え、前記第2の中空回転軸は、前記取付部材側に形成され、前記ネジ軸のネジ部の外径より大きい内径の大径部分、及び、前記取付部材と反対側に形成され、内周面が該大径部分よりも小径であり、前記ネジ軸の第1の係合部と係合する第2の係合部を備え、前記ネジ軸の第1の係合部と前記第2の中空回転軸の第2の係合部とは、軸方向の相対的な直線運動を許容し、かつ、回転を伝達するように係合するとともに、前記第1の中空回転軸の前記駆動源の取付部材と反対側端に直接取り付けられたエンコーダ軸の回転を検出する回転検出手段を備える。
【0028】
本発明の他の射出成形機の駆動装置においては、さらに、前記被駆動部材は前記ネジ軸に対して回転自在に支持されるとともに、ガイドバーによって回り止めされる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0031】
図5は本発明の実施の形態における射出成形機の型締装置の概略図である。
【0032】
図において、15はフレーム、13は該フレーム15に固定された固定プラテン、23は該固定プラテン13との間に所定の距離を置いて、前記フレーム15に対して移動自在に配設されたベースプレートとしてのトグルサポート、14は前記固定プラテン13とトグルサポート23との間に架設されたタイバー、12は前記固定プラテン13と対向させて配設され、前記タイバー14に沿って進退(図における左右方向に移動)自在に配設された可動プラテンである。そして、前記固定プラテン13における可動プラテン12と対向する面に図示されない固定金型が取り付けられ、また、前記可動プラテン12における前記固定プラテン13と対向する面に図示されない可動金型が取り付けられる。
【0033】
また、前記可動プラテン12の後端 (図における左端) には駆動装置10が取り付けられる。該駆動装置10は、駆動源としてのモータ11を有し、被駆動部材としてのエジェクタロッド24を前進又は後退(図における右方向又は左方向に移動)させる。そして、該エジェクタロッド24が前進又は後退することによって、金型装置における可動金型内部のキャビティに突出して成形品をエジェクトするための図示されないエジェクタピンが前進又は後退させられる。ここで、前記モータ11は、いかなる種類のモータであってもよいが、サーボモータであることが望ましい。
【0034】
そして、前記可動プラテン12とトグルサポート23との間にはトグル機構18が取り付けられ、前記トグルサポート23の後端には射出成形機の型締め用の駆動手段として、駆動装置10’が取り付けられる。該駆動装置10’は、駆動源としてのモータ11’を有し、被駆動部材としてのクロスヘッド17を進退させることによって、トグル機構18を作動させることができる。これにより、前記可動プラテン12が前進(図における右方向に移動)させられて型閉じが行われるとともに、モータ11’による推進力にトグル倍率を乗じた型締力が発生させられ、該型締力によって型締めが行われる。本実施の形態においては、トグル機構18を作動させることによって型締力を発生させるようにしているが、トグル機構18を使用することなく、モータ11’による推進力をそのまま型締力として可動プラテン12に伝達することもできる。
【0035】
前記トグル機構18は、前記クロスヘッド17に対して揺動自在に支持されたトグルレバー21、前記トグルサポート23に対して揺動自在に支持されたトグルレバー22、及び前記可動プラテン12に対して揺動自在に支持されたトグルアーム16から成り、前記トグルレバー21、22間、及び、トグルレバー22とトグルアーム16との間がそれぞれリンク結合される。
【0036】
次に、前記駆動装置10について説明する。なお、可動プラテン12に取り付けられた駆動装置10とトグルサポート23に取り付けられた駆動装置10’は、被駆動部材が相違するだけで、構造及び動作が同一であるので、ここでは可動プラテン12に取り付けられ、被駆動部材がエジェクタロッド24である駆動装置10について説明する。
【0037】
図1は本発明の実施の形態における可動プラテンに取り付けられた駆動装置の断面図である。
【0038】
図において、駆動源としてのモータ11は、ステータ31、軸受34を介してモータ11のハウジングに回転可能に取り付けられた第1の中空回転軸としての中空回転軸33、該中空回転軸33に取り付けられたロータ32を有する。なお、前記モータ11のハウジングの前端(図における右端)は、プレート43を介して、取付部材としての可動プラテン12に取り付けられる。
【0039】
そして、前記中空回転軸33の後端(図における左端)には、エンコーダ軸35を介して、前記中空回転軸33の回転を検出する回転検出手段としてのエンコーダ36が取り付けられる。また、前記中空回転軸33の前記エンコーダ36と反対側の端部、すなわち、前端には、前記中空回転軸33の内部に挿入される第2の中空回転軸としての雌スプライン中空軸37のフランジが取り付けられる。
【0040】
ここで、該雌スプライン中空軸37は、中心に孔を有するドーナツ状のフランジの一面に両端が開放され、中空回転軸33より短い円柱部分を取り付けた形状を有する。該円柱部分は、外径が中空回転軸33の内径より僅かに小さい外径を有し、前記フランジの孔の内径とほぼ等しい内径の大径部分と、該大径部分の内径よりも小さい内径の小径部分とから成る内面を有する。また、該小径部分には、軸方向に延在するスプラインが形成されている。そして、前記中空回転軸33の前端側から、円柱部分の先端を後端に向けて挿入し、前記フランジの一面を中空回転軸33の前端面に取り付けることによって、雌スプライン中空軸37は中空回転軸33に取り付けられる。
【0041】
また、前記雌スプライン中空軸37内には、後端部分の外周に軸方向に延在するスプラインが形成された雄スプライン部38を有するネジ軸としてのボールネジ軸41が挿入される。そして、前記雌スプライン中空軸37の小径部分に、雄スプライン部38が係合される。前記雌スプライン中空軸37及び雄スプライン部38は、互いのスプラインが咬み合うことによって係合されるので、軸方向に互いに移動可能であるが、雌スプライン中空軸37の回転が雄スプライン部38に伝達される。これにより、雌スプライン中空軸37の回転が前記ボールネジ軸41に伝達される。ここで、前記ボールネジ軸41の外周の雄スプライン部38よりも前方の部分にはネジが形成されている。そして、該ネジが形成されている部分の外径は前記雌スプライン中空軸37の大径部分の内径よりも小さくなっている。
【0042】
そして、前記ボールネジ軸41の前記モータ11のハウジングの前端から突出した部分には、前記プレート43に取り付けられたナットとしてのボールネジナット42が螺合される。
【0043】
また、前記ボールネジ軸41の前端には、ガイドバー46に沿ってスライド可能な可動ハウジング44が軸受45を介して取り付けられる。なお、前記ガイドバー46は、その後端部分が前記プレート43に取り付けられるが、前端部分が可動プラテン12に取り付けられてもよい。
【0044】
そして、前記ボールネジ軸41の前端はナット48によって軸受45の内周部分に固定される。これによって、前記ボールネジ軸41と可動ハウジング44とは、互いに回転可能であるが、軸方向に互いに移動不能に結合される。そして、前記可動ハウジング44はガイドバー46によって回り止めされているので、前記ボールネジ軸41の前進及び後退する動き、すなわち、軸方向の直線運動だけが前記可動ハウジング44に伝達される。
【0045】
さらに、前記可動ハウジング44には可動ブロック47が取り付けられ、該可動ブロック47の中心部分には、エジェクタロッド24が取り付けられる。ここで、前記可動ハウジング44、可動ブロック47及びエジェクタロッド24が被駆動部材を構成する。
【0046】
次に、前記構成の駆動装置の動作を説明する。
【0047】
まず、ステータ31のコイルに電流を供給してモータ11を駆動すると、ロータ32が回転し、該ロータ32に取り付けられた中空回転軸33が回転する。すると、該回転が中空回転軸33の後端に取り付けられたエンコーダ軸35を介して、エンコーダ36に伝達される。これにより、中空回転軸33の回転が検出される。
【0048】
一方、前記中空回転軸33の回転は、中空回転軸33の前端に取り付けられたフランジによって、雌スプライン中空軸37に伝達される。そして、該雌スプライン中空軸37の回転は、小径部分にスプラインによって結合している雄スプライン部38によって、ボールネジ軸41に伝達される。
【0049】
ここで、ボールネジ軸41は、プレート43に取り付けられたボールネジナット42に螺入され、かつ、該ボールネジナット42は固定されているので、回転することにより軸方向に移動する、すなわち、前進又は後退する。なお、前進するか後退するかは、ネジの向きとボールネジ軸41の回転方向によって決定されるが、図1に示される状態では、ボールネジ軸41は最後端に位置し、これ以上後退することができないので、ここでは、前進する場合について説明する。
【0050】
そして、ボールネジ軸41が前進すると、可動ハウジング44、該可動ハウジング44に取り付けられた可動ブロック47、及び、該可動ブロック47に取り付けられたエジェクタロッド24が前進する。なお、ボールネジ軸41と可動ハウジング44とは、互いに回転可能であるが、軸方向に互いに移動不能に結合され、かつ、前記可動ハウジング44はガイドバー46によって回り止めされているので、前記ボールネジ軸41の回転は、被駆動部材である前記可動ハウジング44、可動ブロック47及びエジェクタロッド24に伝達されることがない。
【0051】
これにより、図示されないエジェクタピンが前進して金型装置の可動金型内部のキャビティに突出し、成形品をエジェクトする。
【0052】
本実施の形態においては、被駆動部材を構成する一つの部材がエジェクタロッド24である場合について説明したが、前記部材がクロスヘッド17である場合も同様である。すなわち、可動ブロック47に、図5において横方向に延在する長尺の連結部材を介してクロスヘッド17を取り付けるか、又は、可動ブロック47を図5において横方向に延在する長尺の形状のもの変更して、クロスヘッド17を取り付けることによって、前記駆動装置10によって、前記クロスヘッド17を前進又は後退させることができる。さらに、前記駆動装置10は、射出成形機における各種可動部材及びそれに付随する部材を被駆動部材として取り付けることによって、前記可動部材を前進又は後退させることができる。
【0053】
このように、本実施の形態においては、モータ11のハウジングの前端に可動プラテン12及びボールネジナット42が取り付けられるとともに、ボールネジ軸41とスプライン結合する雌スプライン中空軸37が中空回転軸33の前端から挿入されて固定され、一方、中空回転軸33の後端にエンコーダ36が取り付けられる。また、被駆動部材を前進又は後退させるための可動ハウジング44が、ボールネジナット42の前端に軸受45を介して取り付けられる。
【0054】
したがって、駆動装置10全体の長さが短く、駆動装置10全体が小型化されるだけでなく、可動ブロック47等の部材を取り替えるだけで各種の被駆動部材を前進又は後退させることができるので、汎用性が高い。そのため、モータ11等の共通化が可能となり、駆動装置10の製造コストやメンテナンスコストを低くすることができる。
【0055】
また、駆動装置10の固定部材への取付け取外しが容易となり、エンコーダ36の取付け取外しも容易となるので、駆動装置10のメンテナンス性が高く、メンテナンスコストを低くすることができる。
【0056】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0057】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、射出成形機の駆動装置においては、第1の中空回転軸、ロータ及びステータを備え、取付部材に取り付けられる駆動源と、前記第1の中空回転軸の前記取付部材側の端部で取り付けられ、前記第1の中空回転軸内に配設される第2の中空回転軸と、該第2の中空回転軸の内周面と係合し、該第2の中空回転軸内に進退自在に配設されるとともに、前記取付部材側に突出するネジ軸と、前記駆動源の取付部材側に取り付けられるとともに、前記ネジ軸のネジ部にて螺合するナットと、前記ネジ軸の前記取付部材側に配設された被駆動部材を動かす射出成形機の駆動装置であって、前記ネジ軸は、前記ネジ部よりも反取付部材側に前記ネジ部の径より小径の第1の係合部を備え、前記第2の中空回転軸は、前記取付部材側に形成され、前記ネジ軸のネジ部の外径より大きい内径の大径部分、及び、前記取付部材と反対側に形成され、内周面が該大径部分よりも小径であり、前記ネジ軸の第1の係合部と係合する第2の係合部を備え、前記ネジ軸の第1の係合部と前記第2の中空回転軸の第2の係合部とは、軸方向の相対的な直線運動を許容し、かつ、回転を伝達するように係合するとともに、前記第1の中空回転軸の前記駆動源の取付部材と反対側端に直接取り付けられたエンコーダ軸の回転を検出する回転検出手段を備える。
【0058】
この場合、駆動装置全体の長さが短く、駆動装置全体が小型化されるだけでなく、取付用の部材を取り替えるだけで各種の被駆動部材を前進又は後退させることができるので、汎用性が高い。そのため、駆動源の共通化が可能となり、駆動装置の製造コストやメンテナンスコストを低くすることができる。
【0059】
また、駆動装置の取付部材への取付け取外しが容易となり、駆動装置のメンテナンス性が高く、メンテナンスコストを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における可動プラテンに取り付けられた駆動装置の断面図である。
【図2】従来の型締装置の駆動部の断面図である。
【図3】従来の他の駆動装置の断面図である。
【図4】従来の更に他の駆動装置の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態における射出成形機の型締装置の概略図である。
【符号の説明】
10 駆動装置
48 ナット
Claims (2)
- (a)第1の中空回転軸、ロータ及びステータを備え、取付部材に取り付けられる駆動源と、
(b)前記第1の中空回転軸の前記取付部材側の端部で取り付けられ、前記第1の中空回転軸内に配設される第2の中空回転軸と、
(c)該第2の中空回転軸の内周面と係合し、該第2の中空回転軸内に進退自在に配設されるとともに、前記取付部材側に突出するネジ軸と、
(d)前記駆動源の取付部材側に取り付けられるとともに、前記ネジ軸のネジ部にて螺合するナットと、
(e)前記ネジ軸の前記取付部材側に配設された被駆動部材を動かす射出成形機の駆動装置であって、
(f)前記ネジ軸は、前記ネジ部よりも反取付部材側に前記ネジ部の径より小径の第1の係合部を備え、
(g)前記第2の中空回転軸は、前記取付部材側に形成され、前記ネジ軸のネジ部の外径より大きい内径の大径部分、及び、前記取付部材と反対側に形成され、内周面が該大径部分よりも小径であり、前記ネジ軸の第1の係合部と係合する第2の係合部を備え、
(h)前記ネジ軸の第1の係合部と前記第2の中空回転軸の第2の係合部とは、軸方向の相対的な直線運動を許容し、かつ、回転を伝達するように係合するとともに、
(i)前記第1の中空回転軸の前記駆動源の取付部材と反対側端に直接取り付けられたエンコーダ軸の回転を検出する回転検出手段を備えることを特徴とする射出成形機の駆動装置。 - 前記被駆動部材は前記ネジ軸に対して回転自在に支持されるとともに、ガイドバーによって回り止めされる請求項1に記載の射出成形機の駆動装置。
Priority Applications (1)
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