JP4016850B2 - データ入力装置およびデータ入力方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ入力装置に関し、特に、ディスプレイの画面上にタッチパネルを設けてなるタッチパネル方式のデータ入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、スキャナ、プリンタ、複写機等の複数の機器の機能を搭載した多機能周辺機器(MFP:Multi−Function Peripheral)が普及してきている。かかるMFPにおいては、通常データ入力部として、タッチパネルを利用した操作パネルが採用されている。当該操作パネルは、ディスプレイの画面上にタッチパネルを設けて各種入力画面を表示し、特定のキー画像がユーザにより指示されるとタッチパネルにより位置情報を検出して指示されたキー画像を判別し、当該キー画像に割り当てられたデータを入力するようにしたものである。
【0003】
このような操作パネルにあっては、MFPの機能の多様化、複雑化に伴い、各種画像処理に対する設定項目等が増加し設定画面の階層化が進んできており、複数の設定画面を切り替えて設定入力を行う必要がある。したがって、設定入力時に他の設定画面における設定内容を参照したり、他の設定画面における設定内容と互いに排他関係(禁則)にある設定の入力を行った場合等に排他関係にある設定内容を修正したりしようとする場合に、その都度頻繁に設定画面の表示を切り替える必要があり設定入力の作業が極めて煩雑であった。
【0004】
一方、DVDプレーヤ等の画像再生装置において、リモコン装置の操作ボタンに相当するボタン画像を、半透明状態で表示装置の画面の再生画像に重ねて表示するものが提案されている(特許文献1参照)。しかし、タッチパネルを用いたデータ入力装置において、複数の入力画面をそのうちの1つを入力可能な状態で同時に重ねて表示するものは知られていない。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−326829号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ディスプレイの画面上にタッチパネルを設けてなるタッチパネル方式のデータ入力装置において、他の入力画面を随時参照しつつデータ入力を行うことのできるデータ入力装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、前記データ入力装置において、入力したデータが他の入力画面で入力したデータと禁則等の所定の関係を有する場合に、当該他の入力画面を即時に表示して当該他の入力画面を参照しつつ入力したデータの修正等を行うことのできるデータ入力装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0009】
(a) キー画像を含む入力画面を表示する入力画面表示手段と、前記入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示された位置の情報を検出して指示されたキー画像を判別するキー画像判別手段と、前記キー画像判別手段により判別したキー画像に割り当てられたデータを入力するデータ入力手段と、を有するデータ入力装置であって、前記入力画面表示手段は、他の入力画面で入力されたデータと所定の関係を有するデータが一の入力画面で入力されたことを契機として、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として単独で表示する状態から、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として前記他の入力画面をデータ入力できない状態の第2の入力画面として同時に重ねて表示する状態へと切り替えて表示するものであり、前記キー画像判別手段は、前記第1の入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示されたキー画像を判別するものである、データ入力装置。
【0010】
(b) 前記入力画面表示手段は、前記第1の入力画面と前記第2の入力画面とを異なる色彩または濃度で表示するものである(a)に記載のデータ入力装置。
【0012】
(c) 前記入力画面表示手段は、前記所定の関係を有するデータにかかるキー画像同士を強調して表示するものである(a)に記載のデータ入力装置。
【0013】
(d) キー画像を含む入力画面を表示する段階(1)と、前記入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示された位置の情報を検出して指示されたキー画像を判別する段階(2)と、前記キー画像判別手段により判別したキー画像に割り当てられたデータを入力する段階(3)と、を有するデータ入力方法であって、段階(1)は、他の入力画面で入力されたデータと所定の関係を有するデータが一の入力画面で入力されたことを契機として、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として単独で表示する状態から、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として前記他の入力画面をデータ入力できない状態の第2の入力画面として同時に重ねて表示する状態へと切り替えて表示するものであり、段階(2)は、前記第1の入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示されたキー画像を判別するものである、データ入力方法。
(e) (a)〜(c)のいずれか一つに記載のデータ入力装置を備えてなる画像処理装置。
(f) 段階(1)は、前記第1の入力画面と前記第2の入力画面とを異なる色彩または濃度で表示するものである(d)に記載のデータ入力方法。
(g) 段階(1)は、前記所定の関係を有するデータにかかるキー画像同士を強調して表示するものである(d)に記載のデータ入力方法。
(h) キー画像を含む入力画面を表示する手順(1)と、前記入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示された位置の情報を検出して指示されたキー画像を判別する手順(2)と、前記キー画像判別手段により判別したキー画像に割り当てられたデータを入力する手順(3)と、をデータ入力装置に実行させることを特徴とするデータ入力プログラムであって、手順(1)は、他の入力画面で入力されたデータと所定の関係を有するデータが一の入力画面で入力されたことを契機として、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として単独で表示する状態から、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として前記他の入力画面をデータ入力できない状態の第2の入力画面として同時に重ねて表示する状態へと切り替えて表示するものであり、手順(2)は、前記第1の入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示されたキー画像を判別するものである、データ入力プログラム。
(i) 手順(1)は、前記第1の入力画面と前記第2の入力画面とを異なる色彩または濃度で表示するものである請求項(h)に記載のデータ入力プログラム。
(j) 手順(1)は、前記所定の関係を有するデータにかかるキー画像同士を強調して表示するものである(h)に記載のデータ入力プログラム。
(h)〜(j)のいずれか1つに記載のデータ入力プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるデータ入力装置を備えたMFPの構成を示すブロック図である。図1において、MFP1aは、CPU11、ROM12、RAM13、操作パネル部14、原稿読取部15、印刷部16、ネットワークインタフェース17および電話回線インタフェース18を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス19を介して相互に接続されている。
【0016】
CPU11はプログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理等を行い、ROM12は各種プログラムやパラメータを格納し、RAM13は作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶する。
【0017】
操作パネル部14は、ディスプレイ141、ディスプレイ141の画面上に設けられたタッチパネル142および図示しない表示制御部等からなる。ディスプレイ141は、液晶ディスプレイ、CRT等からなり、各種操作キーや各種情報を表示する。タッチパネル142には、電子式、静電式、光学式、超音波式等のものがあり、パネルの触れられた位置の情報を検出する。操作パネル部14は、後述するように、ディスプレイ141に表示した入力画面のキー画像がユーザにより指示されると、タッチパネル142により指示されたキー画像を判別して、当該キー画像に割り当てられたデータを入力するものである。
【0018】
原稿読取部15は、所定の読み取り位置にセットされた原稿に蛍光ランプ等の光源で光を当て、その反射光をCCDやCIS等の受光素子で光電変換して、その電気信号から画像データ(ビットマップデータ)を生成する。原稿読取部15は、自動原稿搬送装置(ADF)を備えており、これにより複数枚の原稿をADFにより一枚ずつ所定の読み取り位置まで搬送して順次読み取ることができる。
また、印刷部16は、画像処理後の画像データを設定条件に従って印刷する。
【0019】
ネットワークインタフェース17は、ネットワークに接続しネットワーク上の他の機器と通信するためのインタフェースであり、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格が用いられる。また、電話回線インタフェース18は電話回線に接続するためのインタフェースである。
【0020】
MFP1aは、原稿のコピーを行うという複写機としての機能、電話回線を介して画像データを送受信するファクシミリとしての機能のほか、ネットワークに接続することにより、原稿を読み取って画像データをネットワーク上の他の機器に送信するスキャナとしての機能、およびネットワーク上の他の機器から受信した印刷ジョブに基づいて印刷を行うプリンタとしての機能を兼ね備えるものである。
【0021】
つぎに、本実施形態にかかるデータ入力装置の動作の概要を説明する。ここでは、MFP1aの操作パネル部14のデータ入力処理の手順を、印刷設定の入力を行う場合を例にして説明する。本実施形態では、MFP1aは、後述するように、印刷設定画面として、設定画面1(図5)および設定画面2(図6)を有しているものとする。
【0022】
図2および図3は、本実施形態におけるMFP1aの操作パネル部14の印刷設定の入力処理の手順を示すフローチャートである。なお、図2および図3のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、MFP1aのROM12に制御プログラムとして記憶されており、CPU11によって実行される。ただし、当該プログラムは操作パネル部14内の図示しない表示制御部において記憶され実行されるものであってもよい。
【0023】
図2において、MFP1aは、ROM12から初期画面(設定画面1)の画面制御情報をRAM13上に読み出して(S101)、読み出した画面制御情報に基づいて操作パネル部14のディスプレイ141上に初期画面(設定画面1)を表示する(単独画面表示モード)(S102)。
【0024】
図4は、本実施形態におけるMFP1aの設定画面1の画面制御情報の一例を示す図である。図4において、画面制御情報31には、「キー画像群」、「構成キー画像」、「キー画像データ」、「設定」、「表示位置」等の設定画面1をディスプレイ141上に表示するための各種情報が記録されている。ここで、「キー画像群」はディスプレイ141に表示する同種機能のキー画像からなるキー画像群の種別であり、「構成キー画像」はキー画像群を構成するキー画像を示しており、「キー画像データ」はキー画像のファイル名を示すものである。また、「設定」はキー画像に割り当てられた設定が有効であるか無効であるかを示しており、「表示位置」はディスプレイ141上におけるキー画像の表示位置の情報を示している。
【0025】
図5は、図4の画面制御情報31に基づいてMFP1aの操作パネル部14のディスプレイ141上に表示される設定画面1の一例を示す図である。図5において、画面21には、設定画面1として画面制御情報31に基づいて、画面切替キー(タブキー)として設定画面1を表示させる「設定画面1」キーおよび設定画面2を表示させる「設定画面2」キー、画面表示モード切替キーとして単独画面表示モード(設定画面を単独で表示させるモード)に切り替える「単独画面表示」キーおよび複数画面表示モード(設定画面を複数同時に表示させるモード)に切り替える「複数画面表示」キー、設定を有効にする「実行」キー、用紙方向設定キーとして用紙の長手方向が用紙搬送方向と平行な方向にセットされた用紙を選択する設定にする「縦方向」キー、用紙の長手方向が用紙搬送方向と直行する方向にセットされた用紙を選択する「横方向」キーおよび縦横交互に排紙する設定にする「交互」キー、フォントオプション設定キーとしてフォントオプションを有効に設定する「有効」キーおよびフォントオプションを無効に設定する「無効」キー、ならびにOHP合紙設定キーとしてOHP合紙をONに設定する「ON」キーおよびOHP合紙をOFFに設定する「OFF」キーがそれぞれ表示されている。また、画面21では、デフォルトの設定として画面制御情報31に基づいて、画面切替キーは「設定画面1」キー、画面表示モード切替キーは「単独画面表示」キー、用紙方向設定キーは「縦方向」キー、フォントオプション設定キーは「有効」キーおよびOHP合紙設定キーは「ON」キーの設定が有効となっており、それぞれのキー画像が濃色表示等されている。
【0026】
ついで、図2において、MFP1aは、操作パネル部14のディスプレイ141上のタッチパネル142が指示されるまで待機し(S103のNO)、タッチパネル142が指示されると(S103のYES)、タッチパネル142により指示された位置の情報を検出し(S104)、検出した位置情報に基づいて特定のキー画像が指示されたか否かを判断する(S105)。すなわち、タッチパネル142により検出した位置情報と画面制御情報31の各キー画像の表示位置の情報とを比較し、検出した位置情報が特定のキー画像の表示範囲に含まれる場合は当該特定のキー画像が指示されたものと判断し(S105のYES)、当該指示されたキー画像に割り当てられた設定の入力を行う(S106)。具体的には、画面制御情報31において、指示されたキー画像の「設定」を「有効」に変更するとともに、当該キー画像の属するキー画像群の他のキー画像の「設定」を「無効」に変更する。一方、ステップS105で検出した位置情報がいずれのキー画像の表示範囲にも含まれない場合は、いずれのキー画像も指示されなかったものと判断して(S105のNO)、再度タッチパネルが指示されるまで待機する(S103のNO)。
【0027】
つぎに、図3において、上記設定入力処理の手順(S103〜S106)で画面切替キー(「設定画面2」キー)が指示された場合には(S107のYES)、ROM12から他の画面(設定画面2)の画面制御情報をRAM13上に読み出して(S108)、読み出した画面制御情報に基づいてディスプレイ141上に当該他の画面(設定画面2)を表示し(S109)、当該他の画面(設定画面2)についての設定入力処理を行う(S103〜S106)。
【0028】
図6は、MFP1aの操作パネル部14のディスプレイ141上に表示される設定画面2の一例を示す図である。図6において、画面22には、設定画面2の画面制御情報に基づいて、「設定画面1」キー、「設定画面2」キー、「単独画面表示」キー、「複数画面表示」キーおよび「実行」キーの他に、ステープル設定キーとしてセンター2点にステープルをする設定にする「センター2点」キー、コーナーにステープルをする設定にする「コーナー」キーおよびステープルをしない設定にする「しない」キー、ならびにソート設定キーとしてグループソートをする(1頁・1頁−2頁・2頁−3頁・3頁・・・の順で出力し、1部ごとに縦横交互に排紙する)設定にする「グループ」キー、ソートをする(1頁・2頁・3頁−1頁・2頁・3頁・・・の順で出力し、1部ごとに縦横交互に排紙する)設定にする「する」キーおよびソートをしない(1頁・2頁・3頁−1頁・2頁・3頁・・・の順で出力し、すべて同じ方向に排紙する)設定にする「しない」キーがそれぞれ表示されている。また、画面22では、デフォルトの設定として、画面切替キーは「設定画面2」キー、画面表示モード切替キーは「単独画面表示」キー、ステープル設定キーは「しない」キー、およびソート設定キーは「しない」キーの設定が有効となっており、それぞれのキー画像が濃色表示等されている。
【0029】
一方、図3において、前記設定入力処理の手順(S103〜S106)で複数画面表示キーが指示された場合には(S107のNOおよびS110のYES)、ROM12から他の画面(設定画面2)の画面制御情報をRAM13上に読み出して(S111)、読み出した画面制御情報に基づいてディスプレイ141上に当該他の画面(設定画面2)を元の画面(設定画面1)と重ねて同時に表示し(S112)、元の画面(設定画面1)についての設定入力処理を行う(複数画面表示モード)(S103〜S106)。
【0030】
図7は、MFP1aの操作パネル部14のディスプレイ141上に、複数画面表示機能により設定画面1と設定画面2とを重ねて同時に表示した例を示す図である。図7において、画面23には、設定画面1および設定画面2が、それぞれの画面制御情報に基づいて重ねて同時に表示されており、設定画面1にかかるキー画像は濃色(不透明)で、設定画面2にかかるキー画像は淡色(半透明)でそれぞれ表示されている。これにより、ユーザは、任意の設定画面において他の設定画面にかかる設定情報を随時参照しながら設定入力を行うことができ、互いに排他関係にある設定の入力を有効に回避等することができる。複数画面表示機能を実現する方法としては、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)が提供するレイヤードウインド(SetLayered WindowAttributes)の手法等を用いることができる。この場合、重ねて表示する画面にかかるキー画像の濃度をユーザが操作パネル部14を操作して調整できる構成としてもよく、かかる場合SetLayered Window Attributes関数のパラメータを指定することにより濃度調整を行う。また、画面23において、設定画面1は入力可能な状態であり、前記設定入力処理の手順(S103〜S106)に従って設定入力が行われる一方、設定画面2は表示のみであり入力を行うことはできない。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、元の設定画面(設定画面1)を入力できない状態、他の設定画面(設定画面2)を入力可能な状態とするものであっても構わない。なお、画面23において「単独画面表示」キーが指示された場合には、複数画面モードから単独画面モードへの切り替えを行う。
【0031】
そして、図3において、MFP1aは、前記設定入力処理の手順(S103〜S106)で「実行」キーが指示されるまで上記設定入力処理の手順を繰り返し(S103〜S113のNO)、「実行」キーが指示された場合には(S113のYES)、最新の設定入力の内容をRAM13に保存し(S114)、当該印刷設定の入力処理を終了する。
【0032】
図8および図9は、本発明の第2の実施形態にかかるデータ入力装置を備えたMFP1bの操作パネル部14の印刷設定の入力処理の手順を示すフローチャートである。図8および図9のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、MFP1bのROM12に制御プログラムとして記憶されており、CPU11によって実行される。ただし、当該プログラムは操作パネル部14内の図示しない表示制御部において記憶され実行されるものであってもよい。なお、本実施形態にかかるMFP1bの構成は、前記第1の実施形態にかかるMFP1aの構成と同様であり(図1)、また、印刷設定画面として、図10に示す設定画面1および図11に示す設定画面2を有している。
【0033】
図8において、MFP1bは、初期画面(設定画面1)の画面制御情報を読み出して(S201)、読み出した画面制御情報に基づいてディスプレイ141上に初期画面(設定画面1)を表示する(S202)。ついで、タッチパネル142が指示されるまで待機し(S203のNO)、タッチパネル142が指示されると(S203のYES)、指示された位置の情報を検出し(S204)、検出した位置情報に基づいて特定のキー画像が指示されたか否かを判断する(S205)。そして、特定のキー画像が指示されたと判断した場合は(S205のYES)、当該指示されたキー画像に割り当てられた設定の入力を行う(S206)。
【0034】
ついで、図9において、ステップS206で入力した設定が他の画面(設定画面2)で入力した設定と排他関係にあるか否かを判断する(S207)。他の画面(設定画面2)で入力した設定と排他関係にある場合には(S207のYES)、ROM12から当該他の画面(設定画面2)の画面制御情報をRAM13上に読み出して(S208)、読み出した画面制御情報に基づいてディスプレイ141上に当該他の画面(設定画面2)を元の画面(設定画面1)と重ねて同時に表示するとともに(S209)、当該排他関係の設定にかかるキー画像同士を強調して表示し(S210)、元の画面(設定画面1)についての設定入力処理を行う(S203〜S206)。
【0035】
図12は、本実施形態におけるMFP1bの設定画面1の画面制御情報の一例を示す図である。図12において、画面制御情報32には、「禁則」として各キー画像にかかる設定と排他関係にある設定のキー画像が記録されている。ここで、二つの設定が「排他関係にある」とは、当該二つの設定を同時に有効にすることができない関係をいい、たとえば、用紙方向設定キー(設定画面1)の「縦方向」キーまたは「横方向」キーは、印刷物をそれぞれ縦または横の一方向に排出する設定となるので、印刷物を1部ごとに縦横交互に排紙する設定となるソート設定キー(設定画面2)の「グループ」キーまたは「する」キーとは、同時に設定を有効にすることができない。MFP1bは、画面制御情報33の「禁則」の情報を参照して、ステップS206で入力した設定が他の画面で入力した設定と排他関係にあるか否かを判断するものである。なお、設定の排他関係に関する情報は、必ずしも画面制御情報の一部として記録されている必要はなく、例えば別途禁則テーブルとしてROM12に記録されていてもよい。
【0036】
図13は、MFP1bの操作パネル部14のディスプレイ141上に、設定画面1と設定画面2とを重ねて同時に表示した例を示す図である。図13において、画面26には、設定画面1および設定画面2が、それぞれの画面制御情報に基づいて重ねて同時に表示されており、設定画面1にかかるキー画像は濃色(不透明)で、設定画面2にかかるキー画像は淡色(半透明)でそれぞれ表示されている。さらに、設定画面1のOHP合紙設定キーの「ON」キーと設定画面2のステープル設定キーの「センター2点」キーとが排他関係の設定にあることが、これらのキー画像上に罰点を付すことにより強調されて表示されている。これにより、ユーザは、任意の設定画面において入力を行った設定が他の設定画面で入力した設定と排他関係にあることを即時に知ることができ、当該他の設定画面を参照しながら設定を変更して当該排他関係を解消することができる。なお、排他関係の設定である旨の強調表示の方法は、上記のようなキー画像上に罰点を付して表示する方法に限られるものではなく、例えば他のキー画像より濃色で表示する等他のキー画像と異なる濃度や色彩で表示する方法や、キー画像の濃度や色彩を間欠的に変化させて点滅表示する方法等であってもよい。また、複数画面表示機能を実現する方法や入力可能な状態の設定画面と入力できない状態の設定画面の関係については、前記第1の実施形態における画面23で説明したとおりである。
【0037】
一方、図9において、前記設定入力処理の手順(S203〜S206)で画面切替キー(「設定画面2」キー)が指示された場合には(S207のNOおよびS211のYES)、ROM12から他の画面(設定画面2)の画面制御情報をRAM13上に読み出して(S212)、読み出した画面制御情報に基づいてディスプレイ141上に当該他の画面(設定画面2)を表示し(S213)、当該他の画面(設定画面2)についての設定入力処理を行う(S203〜S206)。そして、MFP1bは、前記設定入力処理の手順(S203〜S206)で「実行」キーが指示されるまで上記設定入力処理の手順を繰り返し(S203〜S214のNO)、「実行キー」が指示された場合には(S214のYES)、最新の設定入力の内容をRAM13に保存し(S215)、当該印刷設定の入力処理を終了する。
【0038】
上記各実施形態では、複数画面を同時に表示する際に入力可能な状態の画面にかかるキー画像を濃色(不透明)、入力できない状態の画面にかかるキー画像を淡色(半透明)でそれぞれ表示する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、入力可能な状態の画面にかかるキー画像を淡色(半透明)、入力できない状態の画面にかかるキー画像を濃色(不透明)でそれぞれ表示するものであってもよいし、両者を異なる濃度で表示する以外に、異なる色彩で表示するものであっても構わない。
【0039】
本発明のデータ入力装置における複数画面表示機能は、タッチパネルを用いたデータ入力装置において、複数の入力画面をそのうちの1つを入力可能な状態で同時に重ねて表示するものであればよく、上記各実施形態に示した例に限定されるものではない。本発明のデータ入力装置における複数画面表示機能の他の例としては、文字入力が必要な画面に対して、文字や数字等のキー画像を表示して文字入力等を行うソフトウエアキーボードの画面を重ねて同時に表示するものや、入力を行っている画面上に確認や警告の画面を重ねて同時に表示するもの等を挙げることができる。
【0040】
上記各実施形態では、本発明のデータ入力装置を、MFPに組み込んだ場合を例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プリンタ、デジタル複写機、ファクシミリ装置、据え置き型パソコン、ノートパソコン等のコンピュータ、携帯電話、PHS(登録商標)、PDA、電子手帳等の携帯端末、テレビ、ステレオ、電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機等の家庭用電化製品、その他の各種装置のデータ入力装置として利用することができる。
【0041】
本発明によるデータ入力装置およびデータ入力方法は、上記各手順を実行するための専用のハードウエア回路によっても、また、上記各手順を記述した所定のプログラムをCPUが実行することによっても実現することができる。後者により本発明を実現する場合、データ入力装置を動作させるための上記プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ROMやハードディスク等に転送され記憶される。
【0042】
上述した本発明の実施形態には、特許請求の範囲の請求項1〜5に記載した発明以外にも、以下の付記1〜9に示すような発明が含まれる。
【0052】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、ディスプレイの画面上にタッチパネルを設けてなるタッチパネル方式のデータ入力装置において、他の入力画面を随時参照しつつデータ入力を行うことのできるデータ入力装置が提供される。
【0053】
また、本発明によれば、他の入力画面で入力されたデータと禁則等の所定の関係を有するデータが一の入力画面で入力されたことを契機として、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として単独で表示する状態から、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として前記他の入力画面をデータ入力できない状態の第2の入力画面として同時に重ねて表示する状態へと切り替えて表示するので、前記データ入力装置において、入力したデータが他の入力画面で入力したデータと禁則等の所定の関係を有する場合に、当該他の入力画面を即時に表示して当該他の入力画面を参照しつつ入力したデータの修正等を行うことのできるデータ入力装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態にかかるデータ入力装置を備えたMFPの構成を示すブロック図である。
【図2】 図1におけるMFP1aの操作パネル部14の印刷設定の入力処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】 図2に続くMFP1aの操作パネル部14の印刷設定の入力処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】 MFP1aの設定画面1の画面制御情報の一例を示す図である。
【図5】 MFP1aの操作パネル部14のディスプレイ141上に表示される設定画面1の一例を示す図である。
【図6】 MFP1aの操作パネル部14のディスプレイ141上に表示される設定画面2の一例を示す図である。
【図7】 MFP1aの操作パネル部14のディスプレイ141上に、複数画面表示機能により設定画面1と設定画面2とを重ねて同時に表示した例を示す図である。
【図8】 本発明の第2の実施形態にかかるデータ入力装置を備えたMFP1bの操作パネル部14の印刷設定の入力処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】 図8に続くMFP1bの操作パネル部14の印刷設定の入力処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】 MFP1bの操作パネル部14のディスプレイ141上に表示される設定画面1の一例を示す図である。
【図11】 MFP1bの操作パネル部14のディスプレイ141上に表示される設定画面2の一例を示す図である。
【図12】 MFP1bの設定画面1の画面制御情報の一例を示す図である。
【図13】 MFP1bの操作パネル部14のディスプレイ141上に、設定画面1と設定画面2とを重ねて同時に表示した例を示す図である。
【符号の説明】
1a、1b…MFP、
11…CPU、
12…ROM、
13…RAM、
14…操作パネル部、
141…ディスプレイ、
142…タッチパネル、
15…原稿読取部、
16…印刷部、
17…ネットワークインタフェース、
18…電話回線インタフェース、
19…バス。
Claims (11)
- キー画像を含む入力画面を表示する入力画面表示手段と、
前記入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示された位置の情報を検出して指示されたキー画像を判別するキー画像判別手段と、
前記キー画像判別手段により判別したキー画像に割り当てられたデータを入力するデータ入力手段と、
を有するデータ入力装置であって、
前記入力画面表示手段は、他の入力画面で入力されたデータと所定の関係を有するデータが一の入力画面で入力されたことを契機として、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として単独で表示する状態から、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として前記他の入力画面をデータ入力できない状態の第2の入力画面として同時に重ねて表示する状態へと切り替えて表示するものであり、
前記キー画像判別手段は、前記第1の入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示されたキー画像を判別するものである、
データ入力装置。 - 前記入力画面表示手段は、前記第1の入力画面と前記第2の入力画面とを異なる色彩または濃度で表示するものである請求項1に記載のデータ入力装置。
- 前記入力画面表示手段は、前記所定の関係を有するデータにかかるキー画像同士を強調して表示するものである請求項1に記載のデータ入力装置。
- キー画像を含む入力画面を表示する段階(1)と、
前記入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示された位置の情報を検出して指示されたキー画像を判別する段階(2)と、
前記キー画像判別手段により判別したキー画像に割り当てられたデータを入力する段階(3)と、
を有するデータ入力方法であって、
段階(1)は、他の入力画面で入力されたデータと所定の関係を有するデータが一の入力画面で入力されたことを契機として、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として単独で表示する状態から、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として前記他の入力画面をデータ入力できない状態の第2の入力画面として同時に重ねて表示する状態へと切り替えて表示するものであり、
段階(2)は、前記第1の入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示されたキー画像を判別するものである、
データ入力方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のデータ入力装置を備えてなる画像処理装置。
- 段階(1)は、前記第1の入力画面と前記第2の入力画面とを異なる色彩または濃度で表示するものである請求項4に記載のデータ入力方法。
- 段階(1)は、前記所定の関係を有するデータにかかるキー画像同士を強調して表示するものである請求項4に記載のデータ入力方法。
- キー画像を含む入力画面を表示する手順(1)と、
前記入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示された位置の情報を検出して指示されたキー画像を判別する手順(2)と、
前記キー画像判別手段により判別したキー画像に割り当てられたデータを入力する手順(3)と、
をデータ入力装置に実行させることを特徴とするデータ入力プログラムであって、
手順(1)は、他の入力画面で入力されたデータと所定の関係を有するデータが一の入力画面で入力されたことを契機として、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として単独で表示する状態から、前記一の入力画面をデータ入力可能な状態の第1の入力画面として前記他の入力画面をデータ入力できない状態の第2の入力画面として同時に重ねて表示する状態へと切り替えて表示するものであり、
手順(2)は、前記第1の入力画面にかかるキー画像が指示された場合に指示されたキー画像を判別するものである、
データ入力プログラム。 - 手順(1)は、前記第1の入力画面と前記第2の入力画面とを異なる色彩または濃度で表示するものである請求項8に記載のデータ入力プログラム。
- 手順(1)は、前記所定の関係を有するデータにかかるキー画像同士を強調して表示するものである請求項8に記載のデータ入力プログラム。
- 請求項8〜10のいずれか1つに記載のデータ入力プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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