JP4016482B2 - 端子台を備えたユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてプログラマブルコントローラにおいて外部装置との接続に用いられる端子台を備えたユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プログラマブルコントローラとして、図16に示すように、シーケンスプログラムに従って動作するプロセッサを備えたCPUユニット50と、給電用の電源ユニット60と、外部装置を接続するための複数の入出力ユニット(I/Oユニット)10’,10’,10’と、上記各ユニット50,60,10’,10’,10’が装着されるマザーボード70とを備えるものが提供されている。入出力ユニット10’は、図17および図18に示すように、多数個のねじ付き端子21を絶縁材料よりなる基台22に配列した端子台20’を有し、端子台20’をユニット本体11’に結合することによってユニット本体11’の内部に設けたプリント基板よりなる回路基板(図示せず)とねじ付き端子21とを電気的に接続するように構成されている。ここに、端子台20’は、固定用ねじ23を用いてユニット本体11’に結合するための取付孔(図示せず)が穿孔された一対の取付片22aを、基台22の長手方向の両側部からそれぞれ延設してある。また、ユニット本体11’には、上記取付孔に挿通された上記固定用ねじ23が螺合するねじ孔12が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来構成では、端子台20’をユニット本体11’に結合するために端子台20’の基台22に一対の取付片22aを形成するとともに、ユニット本体11’にねじ孔12を形成する必要があるので、取付片22aを含めた端子台20’の配置スペースが大きくなってユニット本体11’の小型化が制限され、マザーボード70への取付面積の縮小化が制限されるという不具合があった。
【0004】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、より小型の端子台を備えたユニットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、基台に端子を配置した端子台と、端子台が結合されるユニット本体と、端子台とユニット本体とを凹凸係合により結合する結合手段とを備え、上記結合手段は、ユニット本体と端子台とを連結する連結部材を備え、ユニット本体の前面から突設した係合爪と、連結部材に設けた切欠部との凹凸係合によりユニット本体と連結部材とが結合され、端子台の後面には連結部材に形成された保持部に係止される係止爪が突設され、連結部材は、上記切欠部に係合爪が係合した状態で端子台の係止爪が保持部から解除される位置までユニット本体に対してスライド自在となるように上記切欠部の幅寸法が設定され、且つ、ユニット本体の前面の所定の部位に係脱するロック部と、連結部材の保持部への端子台の係止爪の係止を解除する向きに連結部材をスライドさせる操作部と、スライド方向における一端部から突設した薄肉の爪片と、上記爪片が突設された一端部と反対側の他端部から前方へ突出し且つスライド方向における端がユニット本体の要所に当接する突出部とを備え、ユニット本体は、上記爪片が挿入され連結部材の移動を規制するガイド孔を備え、突出部には、上記一端部側ほど連結部材からの突出量を大きくするように傾斜した誘導面が形成され、操作部は、上記誘導面に当接するテーパ面が形成され、操作部を押操作することにより連結部材を端子台の係止を解除するようにスライドさせることを特徴とするものであり、従来のように固定用ねじを用いて端子台をユニット本体に固定する場合に比べて端子台の配置スペースを小さくすることができ、ユニット本体を小型化することができる。また、ユニット本体と端子台とを連結部材を介 在させて簡単に結合することができる。また、連結部材をスライドさせて連結部材から端子台を取り外すことができ、ロック部を備えていることにより、連結部材と端子台との機械的な結合強度を高めることができ、結果的に端子台とユニット本体との結合強度を高めることができる。また、操作部を操作することによって連結部材から端子台を取り外すことができ、作業性が向上する。また、連結部材の移動を規制することができるとともに、連結部材の移動中にユニット本体から連結部材が外れるのを防止することができる。また、ユニット本体の前方から操作部を押操作することによって、連結部材から端子台を取り外すことができ、爪片を押すことによって連結部材の保持部へ端子台の係止爪を係止することができる
【0006】
【発明の実施の形態】
参考例1)
参考例の端子台を備えたユニットは、図1に示すプログラマブルコントローラの入出力ユニット10であって、従来例と同様に、シーケンスプログラムに従って動作するプロセッサを備えたCPUユニット50および給電用の電源ユニット60とともにマザーボード70に装着される。
【0007】
入出力ユニット10は、図2に示すように、多数個のねじ付き端子21を絶縁材料よりなる基台22に配列した端子台20を有し、端子台20をユニット本体11に結合することによってユニット本体11の内部に設けたプリント基板よりなる回路基板13(図7参照)とねじ付き端子21とを電気的に接続するように構成される。すなわち、図7に示すように、ねじ付き端子21に導電性を有する帯板よりなる接続板24が取り付けられ、基台22においてユニット本体11に挿入される部位に開口するスリット溝25の中に接続板24の一端部である接触ばね片24aが臨むように形成されている。しかして、ねじ付き端子21は、接触板24の接触ばね片24aが回路基板13に形成された導電パターン(図示せず)に弾接することにより、回路基板13の導電パターンと電気的に接続されることになる。
【0008】
ところで、端子台20は、弾性を有した合成樹脂よりなる連結部材30を用いてユニット本体11に結合される。一方、ユニット本体11の前面には、図3に示すように、長手方向に沿って凹溝12が形成され、凹溝12の長手方向に沿って複数の係合爪13が前方へ突設されている。
【0009】
連結部材30は、図6に示すようにユニット本体11の凹溝12にスライド自在に収められる。ここにおいて、ユニット本体11の上記係合爪13と、連結部材30の長手方向に沿って設けた切欠部31との凹凸係合により、ユニット本体11と連結部材30とが結合される。なお、連結部材30の長手方向の一端部からは薄肉の爪片33が突設されており、該爪片33はユニット本体11の凹溝12の側面に形成されたガイド孔15(図8参照)に挿入される。
【0010】
端子台20の後面には、図5に示すように、連結部材30の一側面に形成されたL字状の保持部32に係止される係止爪27が突設されている。したがって、端子台20は、図7に示すように、上記回路基板13をスリット溝25に挿入させるとともに、係止爪27を連結部材30の保持部32に係止することにより、連結部材30が介在した形でユニット本体11に結合されることになる。
【0011】
ところで、連結部材30は、上記切欠部31に上記係合爪13が係合した状態で端子台20の係止爪27が保持部32から解除される位置までユニット本体11に対してスライド自在となるように上記切欠部31の幅寸法が設定されている。すなわち、図8は連結部材30の保持部32に端子台20の係止爪27が係止する場合の連結部材30の位置を示し、図9は連結部材30の保持部32から端子台20の係止爪27が解除される連結部材30の位置を示す。しかして、連結部材30をユニット本体11に対してスライドさせることにより、端子台20の係止爪27の保持部32への係止を解除させることができ、連結部材30から端子台20を取り外すことができる。
【0012】
また、ユニット本体11の凹溝12の中間部の底面には、図3に示すように前方へ突起部14が突設されており、図4に示す連結部材30の後面側には上記突起部14に係脱するロック部34(図4(b)参照)が突設されている。ここにおいて、ロック部34は、端子台20を連結部材30を介在させてユニット本体11に結合した状態では突起部14の上に位置する。しかして、図8に示すようにユニット本体11に対する連結部材30の位置決めがなされるから、連結部材30と端子台20との結合強度を高めることができ、結果的に端子台20とユニット本体11との結合強度を高めることができる。ただし、端子台20を取り外す場合には、連結部材30を図9に示すように下方へスライドさせる必要があるから、ロック部34が突起部14を乗り越えることになる。
【0013】
ところで、本参考例では、連結部材30の長手方向の他端部には連結部材30の長手方向にほぼ直交する操作部40が連続一体に形成されており、操作部40を図2の下方へ操作することにより連結部材30を下方へスライドさせることができる。なお、操作部40には操作用の冶具などを挿入するための切欠部41が形成されている。また、連結部材30をユニット本体11に対して固定する場合には、爪片33を上方へ押すかもしくは操作部40を上方へ押すことによりロック部34が突起部14を乗り越えるように連結部材30をスライドさせればよい。
【0014】
しかして、本参考例では、従来の端子台20’の長手方向の両端部から延設されていた取付片22aが不要となり、従来のように固定用ねじ23を用いて端子台20’をユニット本体11’に固定する場合に比べてユニット本体11を小型化することができ、CPUユニット50および電源ユニット60およびマザーボード70も従来に比べて小型化することが可能となり、プログラマブルコントローラ全体を小型化することができる。
【0015】
参考例2)
参考例の基本構成は参考例1とほぼ同じであり、図11および図12に示すように、操作部40を歯車部43を備えた操作用ねじ42により構成し、また、図10および図12に示すように連結部材30の一端部の側部に上記歯車部43が噛み合う噛合部36を形成した点が相違する。しかして、本参考例では、ドライバなどの冶具を用いて操作用ねじ42を回すことにより歯車部43が回動し該回動に伴って連結部材30をスライドさせることができる。なお、その他の基本構成は参考例1とほぼ同じなので図示および説明を省略する。
【0016】
(実施形態
本実施形態の基本構成は参考例1とほぼ同じであり、図13および図14に示すように、連結部材30と操作部40とを別体とし、連結部材30が、上記爪片33の突設された一端部と反対側の他端部から前方へ突出し且つ長手方向における端がユニット本体11の要所に当接する突出部37を備えている点が相違する。該突出部37には、上記一端部側ほど連結部材30からの突出量を大きくするように傾斜した誘導面37aが形成され、操作部40は、図15に示すように上記誘導面37aに当接するテーパ面40aが形成され、操作部40を押操作する(図15の左側から操作部40を押す)ことにより、連結部材30をスライドさせることができ、連結部材30の保持部32への端子台20の係止爪27の係止を解除することができる。また、連結部材30の爪片33を押す(図15の上方へ押す)ことによって連結部材30の保持部32へ端子台20の係止爪27を係止することができる。なお、その他の基本構成は参考例1とほぼ同じなので図示および説明を省略する。
【0017】
【発明の効果】
請求項1の発明は、基台に端子を配置した端子台と、端子台が結合されるユニット本体と、端子台とユニット本体とを凹凸係合により結合する結合手段とを備え、上記結合手段は、ユニット本体と端子台とを連結する連結部材を備え、ユニット本体の前面から突設した係合爪と、連結部材に設けた切欠部との凹凸係合によりユニット本体と連結部材とが結合され、端子台の後面には連結部材に形成された保持部に係止される係止爪が突設され、連結部材は、上記切欠部に係合爪が係合した状態で端子台の係止爪が保持部から解除される位置までユニット本体に対してスライド自在となるように上記切欠部の幅寸法が設定され、且つ、ユニット本体の前面の所定の部位に係脱するロック部と、連結部材の保持部への端子台の係止爪の係止を解除する向きに連結部材をスライドさせる操作部と、スライド方向における一端部から突設した薄肉の爪片と、上記爪片が突設された一端部と反対側の他端部から前方へ突出し且つスライド方向における端がユニット本体の要所に当接する突出部とを備え、ユニット本体は、上記爪片が挿入され連結部材の移動を規制するガイド孔を備え、突出部には、上記一端部側ほど連結部材からの突出量を大きくするように傾斜した誘導面が形成され、操作部は、上記誘導面に当接するテーパ面が形成され、操作部を押操作することにより連結部材を端子台の係止を解除するようにスライドさせるので、従来のように固定用ねじを用いて端子台をユニット本体に固定する場合に比べて端子台の配置スペースを小さくすることができ、ユニット本体を小型化することができるという効果がある。また、ユニット本体と端子台とを連結部材を介在させて簡単に結合することができるという効果がある。また、連結部材をスライドさせて連結部材から端子台を取り外すことができ、ロック部を備えていることにより、連結部材と端子台との機械的な結合強度を高めることができ、結果的に端子台とユニット本体との結合強度を高めることができるという効果がある。また、操作部を操作することによって連結部材から端子台を取り外すことができ、作業性が向上するという効果がある。また、連結部材の移動を規制することができるとともに、連結部材の移動中にユニット本体から連結部材が外れるのを防止することができるという効果がある。また、ユニット本体の前方から操作部を押操作することによって、連結部材から端子台を取り外すことができ、爪片を押すことによって連結部材の保持部へ端子台の係止爪を係止することができるという効果がある
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1を示し、プログラマブルコントローラの正面図である。
【図2】同上を示し、入出力ユニットの正面図である。
【図3】同上におけるユニット本体の正面図である。
【図4】同上における連結部材を示し、(a)は正面図、(b)は一部破断した側面図、(c)は下面図である。
【図5】同上における端子台を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は下面図である。
【図6】同上を示し、ユニット本体と連結部材との嵌合状態を示す断面図である。
【図7】同上を示し、端子台と連結部材との嵌合状態を示す断面図である。
【図8】同上を示し、ユニット本体に連結部材を固定した状態の正面図である。
【図9】同上を示し、ユニット本体に対して連結部材をスライドさせた状態の正面図である。
【図10】参考例2における連結部材を示し、(a)は正面図、(b)は一部破断した側面図、(c)は下面図である。
【図11】同上における操作部を示し、(a)は正面図、(b)は下面図である。
【図12】同上における連結部材と操作部とを嵌合させた状態の正面図である。
【図13】実施形態における連結部材を示し、(a)は正面図、(b)は一部破断した側面図、(c)は下面図である。
【図14】同上における操作部を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は下面図である。
【図15】同上における連結部材と操作部とを嵌合させた状態の側面図である。
【図16】従来のプログラマブルコントローラの正面図である。
【図17】同上における入出力ユニットの正面図である。
【図18】同上における入出力ユニットの分解図である。
【符号の説明】
10 入出力ユニット
20 端子台
21 ねじ付き端子
22 基台
30 連結部材
40 操作部
50 CPUユニット
60 電源ユニット
70 マザーボード

Claims (1)

  1. 基台に端子を配置した端子台と、端子台が結合されるユニット本体と、端子台とユニット本体とを凹凸係合により結合する結合手段とを備え、上記結合手段は、ユニット本体と端子台とを連結する連結部材を備え、ユニット本体の前面から突設した係合爪と、連結部材に設けた切欠部との凹凸係合によりユニット本体と連結部材とが結合され、端子台の後面には連結部材に形成された保持部に係止される係止爪が突設され、連結部材は、上記切欠部に係合爪が係合した状態で端子台の係止爪が保持部から解除される位置までユニット本体に対してスライド自在となるように上記切欠部の幅寸法が設定され、且つ、ユニット本体の前面の所定の部位に係脱するロック部と、連結部材の保持部への端子台の係止爪の係止を解除する向きに連結部材をスライドさせる操作部と、スライド方向における一端部から突設した薄肉の爪片と、上記爪片が突設された一端部と反対側の他端部から前方へ突出し且つスライド方向における端がユニット本体の要所に当接する突出部とを備え、ユニット本体は、上記爪片が挿入され連結部材の移動を規制するガイド孔を備え、突出部には、上記一端部側ほど連結部材からの突出量を大きくするように傾斜した誘導面が形成され、操作部は、上記誘導面に当接するテーパ面が形成され、操作部を押操作することにより連結部材を端子台の係止を解除するようにスライドさせることを特徴とする端子台を備えたユニット
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