JP4015916B2 - 非水電解質空気電池 - Google Patents

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JP4015916B2 JP2002283527A JP2002283527A JP4015916B2 JP 4015916 B2 JP4015916 B2 JP 4015916B2 JP 2002283527 A JP2002283527 A JP 2002283527A JP 2002283527 A JP2002283527 A JP 2002283527A JP 4015916 B2 JP4015916 B2 JP 4015916B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解質電池に係り、特に酸素を正極活物質として利用する非水電解質空気電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話や電子メール端末などの携帯型情報機器の市場は急速に拡大しつつあり、これらの機器の小型軽量化が進むにつれて、電源にも小型かつ軽量であることが求められるようになってきた。現在、これらの携帯機器には高エネルギー密度であるリチウムイオン二次電池が多用されているが、さらに高容量が得られる電池が求められている。
【0003】
空気中の酸素を正極活物質に用いる空気電池は、正極活物質を電池に内蔵する必要がないため、高容量化が期待できる。Journal of The Electrochemical Society, 149(9) A1190-A1195(July 29, 2002)には、MnO2及びカーボンブラックを含む正極と、カーボンブラック及びアセチレンブラックを含む負極と、正極と負極の間に配置されるセパレータと、正極と負極とセパレータに含浸される非水電解液とを備えるリチウム/酸素有機電解質電池が記載されている。この空気電池の非水電解液には、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、テトラヒドロフラン(THF)やテトラヒドロピラン(THP)のような有機溶媒にLiPF6などのリチウム塩を溶解させたものが用いられている。
【0004】
しかしながら、非水電解液に有機溶媒を使用したリチウム/酸素有機電解質電池は使用状態、すなわち正極へ酸素を取り入れる空気孔を開放した状態では環境温度の影響を大きく受け、高温での保存により放電容量が著しく低下するという問題点がある。
【0005】
【非特許文献1】
Journal of The Electrochemical Society, 149(9) A1190-A1195(July 29, 2002)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高温環境下での放電容量が向上された非水電解質空気電池を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る非水電解質空気電池は、正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出する負極と、前記正極と負極の間に配置される非水電解質含有層と、少なくとも前記正極と前記負極と前記非水電解質含有層が収納され、かつ前記正極に酸素を供給するための空気孔を備えるケースとを具備した非水電解質空気電池であって、
前記非水電解質含有層の非水電解質は、下記化に示すカチオンと、(C n 2n+1 SO 2 )(C p 2p+1 SO 2 )N - (nおよびpはそれぞれ1以上、8以下の範囲内で、かつ互いに同じ値でも異なっていても良い)で表されるアニオンと、リチウムイオンとを含有する常温溶融塩からなることを特徴とするものである。
【0010】
【化5】
Figure 0004015916
【0011】
但し、R5及びR7は互いに同じでも異なっていても良く、それぞれ、炭素数が8以下のアルキル基、炭素数が8以下のフェニル基または炭素数が8以下のベンジル基であり、R6、R8は互いに同じでも異なっていても良く、それぞれ、炭素数が8以下のアルキル基、炭素数が8以下のフェニル基、炭素数が8以下のベンジル基または水素である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る非水電解質空気電池は、正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出する負極と、前記正極と負極の間に配置される非水電解質含有層と、少なくとも前記正極と前記負極と前記非水電解質含有層が収納され、かつ前記正極に酸素を供給するための空気孔を備えるケースとを具備した非水電解質空気電池であって、前記非水電解質含有層の非水電解質は、下記化7〜化9に示すカチオンのうちの少なくとも1種類と、リチウム塩とを含有する常温溶融塩であることを特徴とするものである。
【0015】
【化7】
Figure 0004015916
【0016】
但し、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、炭素数が8以下のアルキル基、炭素数が8以下のフェニル基または炭素数が8以下のベンジル基である。また、R1、R2、R3及びR4は、互いに同じでも異なっていても良い。
【0017】
【化8】
Figure 0004015916
【0018】
但し、R5及びR7は、それぞれ、炭素数が8以下のアルキル基、炭素数が8以下のフェニル基または炭素数が8以下のベンジル基である。また、R5及びR7は、互いに同じでも異なっていても良い。R6、R8は、炭素数が8以下のアルキル基、炭素数が8以下のフェニル基、炭素数が8以下のベンジル基、もしくは水素である。また、R6及びR8は、互いに同じでも異なっていても良い。
【0019】
【化9】
Figure 0004015916
【0020】
但し、R9は、炭素数が8以下のアルキル基、炭素数が8以下のフェニル基または炭素数が8以下のベンジル基である。
【0021】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、非水電解質に有機溶媒を用いると、有機溶媒の蒸気圧が高いために放電中、特に高温環境下での保管の際に有機溶媒が揮発し、非水電解質の導電性が低下するため、高温保存により放電容量が低下すること、および有機溶媒の親水性が高いために空気中の水分を吸収し、負極の劣化により放電容量が低下することを見出した。本願発明のように、前述した化7〜化9に示すカチオンのうちの少なくとも1種類と、リチウム塩とを含有する常温溶融塩を非水電解質として用いることによって、収納ケースに設けられた空気孔から非水電解質が揮発するのを抑制すること、および空気中の水分が非水電解質に吸収されるのを抑制することができるため、空気孔を解放した状態での高温保管および高湿保管による放電容量の低下を低減することができ、高温での放電容量および高湿保管後の放電容量を向上することができる。
【0022】
次に、正極、負極、非水電解質含有層、収納ケースについて説明する。
【0023】
1)正極
正極は、正極集電体と、この正極集電体に担持された正極層とを含む。
【0024】
前記集電体としては、酸素の拡散を速やかに行わせるために多孔質の導電性基板(メッシュ、パンチドメタル、エクスパンディドメタル等)を用いることが好ましい。前記導電性基板の材質としては、例えば、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタンなどを挙げることができる。なお、前記集電体は、酸化を抑制するために表面に耐酸化性の金属または合金を被覆しても良い。
【0025】
前記正極層は、例えば、炭素質物と結着剤とを混合し、この混合物をフィルム状に圧延して製膜し、乾燥することで形成することができる。あるいは、例えば炭素質物と結着剤とを溶媒中で混合し、これを集電体に塗布し、乾燥・圧延して形成することができる。
【0026】
前記炭素質物としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カーボンブラック、ファーネスブラック、活性炭、活性炭素繊維、木炭類等を挙げることができる。この炭素質物の表面にコバルトフタロシアニンなどの酸素発生過電圧を低下させる機能を有する微粒子を担持させ、酸素の還元反応の効率を高めることも可能である。また、炭素質物にアセチレンブラックなどの高導電性炭素質物を添加し、正極層の導電性を高めることも可能である。
【0027】
炭素質物を層状に形状維持するとともに、集電体に付着させるための結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム(EPBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)などを用いることができる。
【0028】
結着剤は、正極層の形状を保ち、かつ正極層を集電体に接着させる機能を有する。かかる結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム(EPBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)などを用いることができる。
【0029】
正極における炭素質物および結着剤の配合割合は、炭素質物70〜98重量%、結着剤2〜30重量%の範囲であることが好ましい。
【0030】
2)負極
この負極は、負極集電体と、前記負極集電体に担持される負極活物質含有層とを含む。
【0031】
負極活物質としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵放出する材料を用いることができる。
【0032】
リチウムイオンを吸蔵放出する材料としては、従来よりリチウムイオン電池またはリチウム電池に使用されている材料を使用することができる。中でも、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物、リチウム金属、リチウム合金、リチウム複合酸化物、またはリチウムイオンを吸蔵放出する炭素質物よりなる群から選択される少なくとも1種類の材料を、負極活物質として使用することが好ましい。
【0033】
リチウムイオンを吸蔵放出する炭素質物としては、例えば黒鉛、コークス、炭素繊維、球状炭素などの黒鉛質材料もしくは炭素質材料、熱硬化性樹脂、等方性ピッチ、メソフェーズピッチ、メソフェーズピッチ系炭素繊維、メソフェーズ小球体などに500〜3000℃で熱処理を施すことにより得られる黒鉛質材料または炭素質材料を挙げることができる。
【0034】
前記金属酸化物としては、例えば、スズ酸化物、ケイ素酸化物、リチウムチタン酸化物、ニオブ酸化物、タングステン酸化物などを挙げることができる。
【0035】
前記金属硫化物としては、例えば、スズ硫化物、チタン硫化物などを挙げることができる。
【0036】
前記金属窒化物としては、例えば、リチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物などを挙げることができる。
【0037】
前記リチウム合金としては、例えば、リチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金などを挙げることができる。
【0038】
負極集電体としては、例えば、多孔質構造の導電性基板、無孔の導電性基板を用いることができる。これら導電性基板は、例えば、銅、ステンレス、またはニッケルから形成することができる。多孔質構造の導電性基板としては、メッシュ、パンチドメタル、エクスパンディドメタル等を用いたり、あるいは金属箔に負極活物質含有層を担持させた後、前記金属箔に孔を開けたものを多孔質構造の導電性基板として用いることができる。
【0039】
炭素質物のような負極活物質を含む負極は、例えば、負極活物質と結着剤とを溶媒の存在下で混練し、得られた懸濁物を集電体に塗布し、乾燥した後、所望の圧力で1回プレスもしくは2〜5回多段階プレスすることにより作製することができる。
【0040】
前記結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレンープロピレンーブタジエンゴム(EPBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などを用いることができる。
【0041】
前記炭素質物および前記結着剤の配合割合は、炭素質物80〜98重量%、結着剤2〜20重量%の範囲であることが好ましい。
【0042】
また、負極活物資として、リチウムイオンやリチウム合金などの金属材料を使用すれば、これらの金属材料は単独でもシート形状に加工することが可能なため、結着剤を使用せずに負極活物質層を形成することができる。また、これらの金属材料で形成された負極活物質層は直接負極端子に接続することもできる。
【0043】
なお、本発明の非水電解質電池を一次電池として使用する際には、負極活物質としては、金属イオンの放出能のみ有していれば良い。
【0044】
3)非水電解質含有層
この非水電解質含有層には、例えば、前述した化7〜化9に示すカチオンのうちの少なくとも1種類とリチウムイオンとを含有する常温溶融塩を非水電解液としてセパレータに含浸させたもの、あるいは高分子材料と前記非水電解液からなるゲル状電解質層などを使用することができる。
【0045】
ここで、常温溶融塩とは、常温(25℃)で液体状の溶融塩を意味する。
【0046】
前述した化7に示すカチオンを構成するR1、R2、R3及びR4については、アルキル基、フェニル基及びベンジル基の中では、アルキル基が好ましい。また、炭素数を8以下に限定するのは、炭素数が8を超えると、常温溶融塩の粘度が増大して非水電解質の導電性が低下するからである。炭素数のより好ましい範囲は、1〜4である。また、R1、R2、R3及びR4の4つの置換基ついては、例えば化10に示すように置換基同士が結合していても良い。
【0047】
【化10】
Figure 0004015916
【0048】
前述した化7に示すカチオンとしては、具体的には、N,N,N,N−テトラメチルアンモニウムイオン、N−エチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−イソプロピルアンモニウムイオン、N−ブチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムイオン、N−sec−ブチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムイオン、N−tert−ブチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−ペンチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−イソペンチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−ネオペンチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−tert−ペンチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−(2−メチル)ブチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−ヘキシルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−ヘプチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−オクチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−フェニルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチル−N−ベンジルアンモニウムイオン、N,N−ジエチル−N,N−ジメチルアンモニウムイオン、N−エチル−N,N−ジメチル−N−プロピルアンモニウムイオン、N−エチル−N,N−ジメチル−N−イソプロピルアンモニウムイオン、N−ブチル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムイオン、N−イソブチル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムイオン、N−sec−ブチル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムイオン、N−tert−ブチル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムイオン、N−エチル−N,N−ジメチル−N−ペンチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリエチル−N−メチルアンモニウムイオン、N,N−ジエチル−N−メチル−N−プロピルアンモニウムイオン、N,N−ジエチル−N−メチル−N−イソプロピルアンモニウムイオン、N−ブチル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムイオン、N−イソブチル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムイオン、N−sec−ブチル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムイオン、N−tert−ブチル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムイオン、N,N−ジエチル−N−メチル−N−ペンチルアンモニウムイオン、N,N,N,N−テトラエチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリエチル−N−プロピル−アンモニウムイオン、N,N,N−トリエチル−N−イソプロピル−アンモニウムイオン、N−ブチル−N,N,N−トリエチルアンモニウムイオン、N−sec−ブチル−N,N,N−トリエチルアンモニウムイオン、N−tert−ブチル−N,N,N−トリエチルアンモニウムイオン、N,N−ジエチル−N,N−ジ−プロピルアンモニウムイオン、N,N−ジエチル−N−プロピル−N−イソプロピルアンモニウムイオン、N,N−ジエチル−N,N−ジ−イソプロピルアンモニウムイオン、N−ブチル−N,N−ジエチル−N−プロピルアンモニウムイオン、N−ブチル−N,N−ジエチル−N−イソプロピルアンモニウムイオン、N,N,N,N−テトラプロピルアンモニウムイオン、N,N,N,N−テトラブチルアンモニウムイオン、N,N−ジメチルピロリジニウムイオン、N−エチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムイオン、N−メチル−N−イソプロピルピロリジニウムイオン、N−ブチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−イソブチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−sec−ブチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−tert−ブチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−メチル−N−ペンチルピロリジニウムイオン、N−ヘキシル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−ヘプチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−メチル−N−オクチルピロリジニウムイオン、N,N−ジエチルピロリジニウムイオン、N−エチル−N−プロピルピロリジニウムイオン、N−エチル−N−イソプロピルピロリジニウムイオン、N−ブチル−N−エチルピロリジニウムイオン、N−イソブチル−N−エチルピロリジニウムイオン、N−sec−ブチル−N−エチルピロリジニウムイオン、N−tert−ブチル−N−エチルピロリジニウムイオン、N−エチル−N−ペンチルピロリジニウムイオン、N−エチル−N−ヘキシルピロリジニウムイオン、N−エチル−N−ヘプチルピロリジニウムイオン、N−エチル−N−オクチルピロリジニウムイオンなどを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
【0049】
中でも、N−ブチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムイオン、N−エチル−N,N−ジメチル−N−プロピルアンモニウムイオン、N−ブチル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムイオン、N−ブチル−N,N−ジメチル−N−プロピルアンモニウムイオン、N−プロピル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−ブチル−N−メチルピロリジニウムイオンが好ましい。
【0050】
前述した化8に示すカチオンを構成するR5、R6、R7及びR8については、アルキル基、フェニル基及びベンジル基の中では、アルキル基が好ましい。また、炭素数を8以下に限定するのは、炭素数が8を超えると、常温溶融塩の粘度が増大して非水電解質の導電性が低下するからである。炭素数のより好ましい範囲は、R5およびR7においては1〜5であり、R6及びR8においては0〜2である。
【0051】
前述した化8に示すカチオンとしては、具体的には、1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−sec−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−イソブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−tert−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−ペンチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−ネオペンチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−イソペンチルイミダゾリウムイオン、1−(2−メチル)ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−tert−ペンチルイミダゾリウムイオン、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−ヘプチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−フェニルイミダゾリウムイオン、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1,3−ジエチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−sec−ブチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−イソブチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−tert−ブチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−ペンチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−ネオペンチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−イソペンチルイミダゾリウムイオン、1−(2−メチル)ブチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−tert−ペンチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−ヘキシルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−ヘプチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−オクチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−フェニルイミダゾリウムイオン、1−ベンジル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1,3−ジ−プロピルイミダゾリウムイオン、1−プロピル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−sec−ブチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−イソブチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−tert−ブチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ペンチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ネオペンチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−イソペンチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−(2−メチル)ブチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−tert−ペンチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1,3−ジ−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−sec−ブチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−イソブチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−tert−ブチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−ペンチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−ネオペンチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−イソペンチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−(2−メチル)ブチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−tert−ペンチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1,3−ジ−ブチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−イソブチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−sec−ブチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−tert−ブチルイミダゾリウムイオン、1,3−ジ−イソブチルイミダゾリウムイオン、1−イソブチル−3−sec−ブチルイミダゾリウムイオン、1−イソブチル−3−tert−ブチルイミダゾリウムイオン、1,3−ジ−sec−ブチルイミダゾリウムイオン、1−sec−ブチル−3−tert−ブチルイミダゾリウムイオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムイオン、3−エチル−1,2−ジメチル−イミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、2−エチル−1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、2−エチル−1−メチル−3−イソプロピルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3,4−ジメチルイミダゾリウムイオン、1,3−ジエチル−4−メチルイミダゾリウムイオンなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
中でも、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3,4−ジメチルイミダゾリウムイオンが好ましい。
【0053】
前述した化9に示すカチオンを構成するR9については、アルキル基、フェニル基及びベンジル基の中では、アルキル基が好ましい。また、炭素数を8以下に限定するのは、炭素数が8を超えると、常温溶融塩の粘度が増大して非水電解質の導電性が低下するからである。炭素数のより好ましい範囲は、4〜6である。
【0054】
前述した化9に示すカチオンとしては、具体的には、N−メチルピリジニウムイオン、N−エチルピリジニウムイオン、N−プロピルピリジニウムイオン、N−イソプロピルピリジニウムイオン、N−ブチルピリジニウムイオン、N−イソブチルピリジニウムイオン、N−sec−ブチルピリジニウムイオン、N−tert−ブチルピリジニウムイオン、N−ペンチルピリジニウムイオン、N−ネオペンチル−ピリジニウムイオン、N−イソペンチル−ピリジニウムイオン、N−(2−メチル)ブチルピリジニウムイオン、N−tert−ペンチルピリジニウムイオン、N−ヘキシルピリジニウムイオン、N−へプチルピリジニウムイオン、N−オクチルピリジニウムイオン、N−フェニルピリジニウムイオン、N−ベンジルピリジニウムイオンなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
中でも、N−ブチルピリジニウムイオンが好ましい。
【0056】
リチウムイオンが提供されるリチウム塩としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化硼酸リチウム(LiBF4)、下記(A)〜(C)に示すリチウム塩などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0057】
また、前述した化7〜化9に示すカチオンの対イオンには、これらリチウム塩で述べたのと同種類のアニオンが好ましい。但し、前述した化7〜化9に示すカチオンの対イオンであるアニオンの種類と、リチウム塩を構成するアニオンの種類は、同じにしても、あるいは互いに異なるものにしても良い。
【0058】
Li(SO3m2m+1) (A)
但し、前記(A)式におけるmは1以上、8以下である。これは、mが8を超えると、溶融塩の粘度が増大して非水電解質の導電性が低下する恐れがあるからである。上記(A)式に示すリチウム塩の中でも、mが4〜8のものは、水との親和性が低いため、電池の保存特性をさらに向上することができ、好ましい。特に好ましいのは、Li(C49SO3)である。
【0059】
Li[N(Cn2n+1SO2)(Cp2p+1SO2) ] (B)
但し、前記(B)式において、nおよびpはそれぞれ1以上、8以下の範囲内で、かつ互いに同じ値でも異なっていても良い。nまたはpの値が8を超えると、溶融塩の粘度が増大して非水電解質の導電性が低下する恐れがある。
【0060】
nおよびpの値のより好ましい範囲は、1〜4である。特に、上記(B)式に示すリチウム塩の中でも、ビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウム(Li[N(CF3SO22])、ビスペンタフルオロエタンスルホニルアミドリチウム(Li[N(C25SO22]、トリフルオロメタンスルホニルノナフルオロブタンスルホニルアミドリチウム(Li[N(CF3SO2)(C49SO2)])が好ましい。
【0061】
Li[C(CqF2q+1SO2)(CrF2r+1SO2)(CsF2s+1SO2)] (C)
但し、前記(C)式において、q、rおよびsはそれぞれ1以上、8以下の範囲内で、かつ互いに同じ値でも異なっていても良い。q、rおよびsの値が8を超えると、溶融塩の粘度が増大して非水電解質の導電性が低下する恐れがある。q、rおよびsの値のより好ましい範囲は、1〜4である。
【0062】
非水電解質中のリチウム塩の濃度は、0.1〜4モル/Lとすることが望ましい。
【0063】
上記リチウム塩の中でも、前述した(A)〜(C)式に示すリチウム塩(但し、(A)式のmは2〜8である)が好ましい。このようなリチウム塩によると、非水電解質空気電池の保存特性をさらに高くすることができる。特に、前述した(A)〜(B)式に示すリチウム塩(但し、(A)式のmは2〜8である)が好ましい。
【0064】
すなわち、本発明者らは、保存時の放電容量低下の要因をさらに検討した結果、高湿度条件下では空気孔から空気中の水分が電池内部に侵入し、この水分が非水電解質に溶解した後に負極活物質と反応、負極活物質を劣化させていることを究明した。また、負極活物質が劣化すると、負極の放電容量が低下するが、さらに、負極活物質は水分と反応すると水酸化物となり体積が膨張する。そのため電池内部の正極と収納ケースとの間に配置されている酸素透過膜が圧縮され、通気度が低下して酸素取り込み能が低下していることがわかった。
【0065】
前述した化7〜化9に示すカチオンと前述した(A)式〜(C)式に示すリチウム塩(但し、(A)式のmは2〜8である)とを含む非水電解質は、水との親和性を低くすることができるため、非水電解質への水分の溶解を抑制することができ、保存特性の優れた非水電解質空気電池を実現することができる。
【0066】
また、前記非水電解質には、非イオン性の有機溶媒を添加してもよい。有機溶媒を添加することにより粘度が低下し、導電性を向上させることができる。この有機溶媒はリチウム二次電池に用いられる有機溶媒を用いることができ、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、メチルプロピルカーボネートなどの炭酸エステル類や、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンなどのエステル類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル類、および前記化合物にフッ素などの置換器を導入した各種溶媒からなる群より選択される溶媒を用いることができる。有機溶媒の添加は、非水電解質の粘度を低下させるが、同時に非水電解質の吸湿性が増大するために、非水電解質への水分の溶解を促進してしまう。そのため、有機溶媒の添加量としては、20体積%以下とすることが望ましい。
【0067】
セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリビニリデンフルオライド(PVdF)を含む多孔質フィルムや、合成樹脂製不織布、あるいはガラス繊維製不織布などを用いることができる。
【0068】
ゲル状電解質層は、高分子材料を非水電解液に溶解することにより得ることができる。ゲル状電解質層に用いる高分子材料としては、例えば、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)、PVdF、ポリメタクリル酸類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリル酸類、ポリアクリル酸エステル類等を挙げることができる。
【0069】
常温溶融塩を主成分として含有する非水電解質と空気とにより形成される気液界面は、セパレータ中と負極中には存在しないことが望ましい。気液界面がセパレータ中に存在すると、負極から非水電解質へ放出されたリチウムイオンは非水電解質から正極へ受け渡された後、正極内部を拡散して正極表面へ到達し、その後酸素と反応するが、正極内部のリチウムイオン導電性が低いため、大電流放電特性が著しく低下する恐れがある。また、空気孔から取り入れられた酸素のうち、正極内部で反応せずに気体状態で通過した酸素が、セパレータ中の気液界面で非水電解質に溶解し、非水電解質内部を拡散して負極まで到達し、負極活物質を直接酸化して負極活物質が劣化する恐れがある。一方、気液界面が負極中に存在すると、酸素により負極が直接酸化されて容量低下を招く恐れがある。
【0070】
さらに、正極内の空隙が非水電解質により満たされており、正極内に気液界面が存在しない場合、空気孔から取り込まれた酸素は非水電解質に溶解した後に拡散により正極表面へ到達し、その後リチウムイオンと反応する。しかしながら、酸素分子は、非水電解質への溶解性が低いため、放電容量が低くなる恐れがある。
【0071】
正極内の空隙のうちの一部に非水電解質が存在し、非水電解質と空気とにより形成される気液界面が正極中に存在することによって、空気孔から取り込まれた酸素は正極に速やかに拡散してリチウムイオンと反応するため、高容量を得ることができる。高容量を得る観点から、気液界面と負極表面との最短距離は、25μm以上、1mm以下の範囲内にすることが好ましい。
【0072】
5)容器(収納ケース)
この容器は、例えば、金属板、樹脂層を有するシート等から形成することができる。
【0073】
前記金属板は、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウムから形成することができる。
【0074】
前記シートとしては、金属層と、前記金属層を被覆する樹脂層とから構成されることが好ましい。前記金属層は、アルミニウム箔から形成することが好ましい。一方、前記樹脂層は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂から形成することができる。前記樹脂層は、単層もしくは多層構造にすることができる。
【0075】
本発明に係る非水電解質空気電池の一例を図1に示す。
【0076】
図1で、例えばラミネートフィルムなどの収納ケース1内には、電極群2が収納されている。
【0077】
電極群2は、例えば多孔性導電性基板からなる正極集電体3に正極層4が担持された構造を有する正極5と、例えば多孔性導電性基板からなる負極集電体6に負極活物質層7が担持された構造を有する負極8と、正極5及び負極8の間に介在する非水電解質含有層9とから構成される。なお、非水電解液は、正極5と非水電解質含有層9と負極8に保持されている。
【0078】
正極集電体3および負極集電体6には、それぞれ正極端子11および負極端子12の一端が接続されており、正極端子11および負極端子12の他端は、それぞれ収納ケース1外部へ延出されている。
【0079】
また、正極に形成される収納ケース1面には、空気孔13が形成されており、空気孔13から供給された空気(空気中に含有される酸素)は空気拡散層10によって拡散し、正極層4に供給される。空気拡散層10としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、あるいはPTFEなどのフッ素樹脂を含む多孔質フィルムや、ポリプロピレンやPTFEなどの合成樹脂製不織布、ガラス繊維不織布等を挙げることができる。
【0080】
さらに、収納ケース1の外表面には、空気孔13を閉塞するシールテープ14が着脱可能に配置されており、電池使用時にはこのシールテープ14を外すことで正極層4に空気を供給できるようになっている。
【0081】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0082】
(実施例1)
ケッチェンブラック(EC600JDTM )90重量%と、ポリテトラフルオロエチレン10重量%を乾式混合し、圧延することにより縦横20mm、厚さ200μmのフィルム状の正極層を得た。この正極層を正極集電体であるステンレス製メッシュに圧着し、正極を作製した。さらに得られた正極の正極集電体が露出した部分に正極端子の一端を接続した。
【0083】
次に、負極端子の一端が接続され、金属リチウム箔をニッケル製メッシュに圧着した負極、グラスフィルターからなるセパレータ、ポリプロピレン製不織布およびPTFE製多孔質膜からなる空気拡散層を準備した。
【0084】
1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドに0.8モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウム(Li[N(CFSO])からなる電解質を溶解させることにより非水電解質を調製した。
【0085】
前記非水電解質を前記セパレータに含浸させた後、負極、セパレータ、正極および空気拡散層を順次積層した。この積層物を収納ケース用のラミネートフィルム内に収納した。なお、このラミネートフィルムには空気孔が設けられており、この空気孔が空気拡散層上に配置されるように収納した。さらに、この空気孔にシールテープを貼付して閉塞した。また、正極端子および負極端子の他端はラミネートフィルムの開口部から延出させた。
【0086】
この非水電解質空気電池の大気中での放電容量を以下の(1)〜(3)に示す条件で測定した。
【0087】
1)非水電解質空気電池からシールテープを除去し、温度20℃、湿度60%の条件下で、放電電流0.04mAで2.0Vまで放電した。
【0088】
2)非水電解質空気電池からシールテープを除去し、温度80℃の恒温槽中で48時間貯蔵後、温度80℃の条件下で放電電流0.04mAで2.0Vまで放電した。
【0089】
3)非水電解質空気電池からシールテープを除去し、温度25℃、湿度85%の恒温恒湿槽中で24時間保管後、温度20℃、湿度60%の条件下で、放電電流0.04mAで2.0Vまで放電した。
【0090】
各々の条件での放電容量を正極中の炭素材料重量当たりに換算した値を下記表1に示す。
【0091】
(実施例2)
非水電解質として1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビスペンタフルオロエタンスルホニルアミドに0.6モル/Lの割合でビスペンタフルオロエタンスルホニルアミドリチウム(Li[N(CFCFSO])からなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0092】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0093】
(実施例3)
非水電解液として、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドと1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビスペンタフルオロエタンスルホニルアミドの体積比1:1の混合溶媒に各々0.3モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウムおよびビスペンタフルオロエタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0094】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0095】
(実施例4)
非水電解質として1−エチル−3−メチルイミダゾリウム−トリフルオロメタンスルホニルナノフルオロブタンスルホニルアミドに0.5モル/Lの割合でトリフルオロメタンスルホニルナノフルオロブタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0096】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0097】
参考例5)
非水電解質として1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートに0.2モル/Lの割合でリチウムテトラフルオロボレート(LiBF)からなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0098】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0099】
参考例6)
非水電解質として1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェートに0.2モル/Lの割合でリチウムヘキサフルオロホスフェート(LiPF)からなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0100】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0101】
参考例7)
非水電解質として1−エチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネートに0.5モル/Lの割合でリチウムトリフルオロメタンスルホネート(LiCFSO)からなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0102】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0103】
参考例8)
非水電解質として1−エチル−3−メチルイミダゾリウムナノフルオロブタンスルホネートに0.2モル/Lの割合でリチウムナノフルオロブタンスルホネート(LiCSO)からなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0104】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0105】
(実施例9)
非水電解質として1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドに0.5モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0106】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0107】
(実施例10)
非水電解質として1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドに0.4モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0108】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0109】
(実施例11)
非水電解質として1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドに0.5モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0110】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0111】
(実施例12)
非水電解質として1−エチル−3,4−ジメチルイミダゾリウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドに0.5モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0112】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0113】
参考例13)
非水電解質として下記化11に示す構造式のN−ブチル−ピリジニウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドに0.4モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0114】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0115】
【化11】
Figure 0004015916
【0116】
参考例14)
非水電解質としてN−ブチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドに0.4モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0117】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0118】
参考例15)
非水電解質としてN−ブチル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドに0.4モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0119】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0120】
参考例16)
非水電解質としてN−エチル−N,N−ジメチル−N−プロピルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドに0.4モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0121】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0122】
参考例17)
非水電解質としてN−ブチル−N−メチルピロリジニウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドに0.4モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。
【0123】
この非水電解質空気電池に対し、実施例1と同様の放電試験を実施した。
【0124】
また、実施例1〜4,9〜12及び参考例5〜8,13〜17の空気電池について、放電特性評価(1)後、および放電特性評価(3)の高湿貯蔵後に電池を解体して負極を観察したところ、金属リチウムの光沢が残存しており、負極の加水分解が抑制されていたことを確認することができた。また、放電特性評価(2)の高温貯蔵直後に電池を分解したところ、非水電解質に変化はなく、電解液の揮発による非水電解質の劣化は観察されなかった。
【0125】
(比較例1)
非水電解質として、エチレンカーボネート(EC)50体積%とプロピレンカーボネート(PC)50体積%を混合した有機溶媒中に、1.0モル/Lの割合で過塩素酸リチウムからなる電解質を溶解させることにより調製した非水電解質を用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。この非水電解質空気電池に対して実施例1と同様にして放電特性を検討した。
【0126】
(比較例2)
非水電解質として、エチレンカーボネート(EC)とγ−ブチロラクトン(BL)を体積比で1:2の割合で混合した有機溶媒中に、0.5モル/Lの割合でビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウムからなる電解質を溶解させることにより調製した非水電解質を用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。この非水電解質空気電池に対して実施例1と同様にして放電特性を検討した。
【0127】
(比較例3)
非水電解質として、エチレンカーボネート(EC)とγ−ブチロラクトン(BL)を体積比で1:2の割合で混合した有機溶媒中に、1.0モル/Lの割合でリチウムテトラフルオロボレート(LiBF)からなる電解質を溶解させることにより調製した非水電解質を用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。この非水電解質空気電池に対して実施例1と同様にして放電特性を検討した。
【0128】
(比較例4)
非水電解質として、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(MEC)を体積比で1:2の割合で混合した有機溶媒中に、1.0モル/Lの割合でリチウムヘキサフルオロホスフェート(LiPF)からなる電解質を溶解させることにより調製した非水電解質を用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により非水電解質空気電池を作製した。この非水電解質空気電池に対して実施例1と同様にして放電特性を検討した。
【0129】
比較例1〜4の電池は、放電特性評価(1)後、および放電特性評価(3)の高湿貯蔵後に厚さが著しく増加していた。電池を解体して負極を観察したところ、体積が膨張して白色に変化していた。分析の結果水酸化リチウムであった。すなわち、加水分解により負極が劣化し、さらに膨張して空気拡散を圧縮していた。また、放電特性評価(2)の高温貯蔵直後に電池を分解したところ、有機溶媒が蒸発して電解質が析出していた。すなわち、有機溶媒の揮発により非水電解質が劣化していた。
【0130】
表1〜2には、実施例1〜4,9〜12及び参考例5〜8のイミダール類のカチオン(下記化12)のR5、R6、R7およびR8と、参考例14〜17のアンモニウム類のカチオン(下記化13)のR1、R2、R3およびR4と、アニオンの種類と、実施例1〜4,9〜12及び参考例5〜8,13〜17のリチウム塩を併記する。
【0131】
【化12】
Figure 0004015916
【0132】
【化13】
Figure 0004015916
【0133】
【表1】
Figure 0004015916
【0134】
【表2】
Figure 0004015916
【0135】
【表3】
Figure 0004015916
【0136】
表1〜表3から明らかなように、実施例1〜4,9〜12及び参考例5〜8,13〜17の空気電池は、20℃、湿度60%での放電容量と、80℃の高温貯蔵後の放電容量と、高湿環境下で貯蔵後の放電容量とが比較例1〜4の空気電池に比較して高いことが理解できる。特に、実施例1〜4の空気電池は、高温貯蔵後に最も高い放電容量が得られる。
【0137】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、高温環境下での放電容量が向上された非水電解質空気電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非水電解質空気電池の一例を示す断面図。
【符号の説明】
1…収納ケース、
2…電極群、
3…正極集電体、
4…正極層、
5…正極、
6…負極集電体、
7…負極層、
8…負極、
9…非水電解質含有層、
10…空気拡散層、
11…正極端子、
12…負極端子、
13…空気孔、
14…シールテープ。

Claims (1)

  1. 正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出する負極と、前記正極と負極の間に配置される非水電解質含有層と、少なくとも前記正極と前記負極と前記非水電解質含有層が収納され、かつ前記正極に酸素を供給するための空気孔を備えるケースとを具備した非水電解質空気電池において、
    前記非水電解質含有層の非水電解質は、下記化に示すカチオンと、(C n 2n+1 SO 2 )(C p 2p+1 SO 2 )N - (nおよびpはそれぞれ1以上、8以下の範囲内で、かつ互いに同じ値でも異なっていても良い)で表されるアニオンと、リチウムイオンとを含有する常温溶融塩からなることを特徴とする非水電解質空気電池。
    Figure 0004015916
    但し、R5及びR7は互いに同じでも異なっていても良く、それぞれ、炭素数が8以下のアルキル基、炭素数が8以下のフェニル基または炭素数が8以下のベンジル基であり、R6、R8は互いに同じでも異なっていても良く、それぞれ、炭素数が8以下のアルキル基、炭素数が8以下のフェニル基、炭素数が8以下のベンジル基または水素である。
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