JP4015707B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、三元触媒を用いた内燃機関の排気浄化装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用内燃機関等にあっては、排気を清浄化するため、空燃比を理論空燃比となるようにフィードバック制御するとともに、排気通路にHC,COの酸化と、NOの還元を同時に行う三元触媒を設置したシステムが、広く実用化されている。
【0003】
この三元触媒に用いられる触媒金属として、白金を主成分とした白金系触媒は理論空燃比よりリーン側の空燃比で高温の排気雰囲気に晒されると、白金やロジウムが酸化してしまい、触媒性能が一時的に低下する、いわゆる一時劣化を起こす。この一時劣化は、高温リーン排気雰囲気に晒すことで進行するが、高温リッチ排気雰囲気に晒すことで回復する特性がある。
【0004】
こうした特性を利用して、触媒の劣化度が所定値を越えたことを判定し、空燃比をリッチ化する劣化回復処理を行う従来装置がある(特開平4−116239号公報、参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来装置では、白金系触媒をリッチ排気雰囲気に晒す劣化回復処理を排気ガスの温度が上昇する例えば高負荷時等に行うため、劣化回復処理が排気ガス量の多い運転条件で行われることになり、劣化回復処理によって空燃比がリッチ化されることにより、HC、COの排出量が増大するばかりか、燃費の悪化を招く。
【0006】
本発明は上記の問題点を解消し、排気エミッションを悪化させることなく触媒の一時劣化を回復させる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置は、図13に示すように、
機関60の排気系に設置される排気浄化用の触媒61と、
触媒61を強制的に加熱する加熱手段62と、
前記触媒61に用いられる触媒金属が酸化することにより生じる、触媒性能の低下の程度を表す劣化度Rを検出する劣化度検出手段と、
機関60のアイドル時を検出する手段64と、
検出された触媒の劣化度Rに応じてアイドル時に加熱手段62を作動させるとともに、排気の空燃比を理論空燃比よりリッチ側に制御することによって、酸化した触媒金属を還元し、触媒性能を回復させる劣化回復手段65と、
触媒の温度TEを検出する触媒温度検出手段66と、
劣化度Rに応じて触媒の劣化回復処理に必要な時間と温度の積を積算した値の目標値KCを設定する手段68と、
検出された触媒の温度TEと回復処理時間の積を積算した値Kを算出する手段69と、
算出された積算値Kが設定された目標値KCを越えると劣化回復処理を停止する劣化回復処理停止手段70と、を備え、
前記劣化回復処理停止手段70は、劣化回復処理中にアイドル領域から外れた場合には劣化回復処理を終了し、
アイドル領域から外れるまでの回復処理時間に基づいて算出した積算値Kと目標値KCに応じて、次回アイドル時に劣化回復処理を実行するか否かを判定する。
【0008】
請求項2記載の内燃機関の排気浄化装置は、図14に示すように、
触媒61の温度TEを検出する温度検出手段66と、
検出された触媒61の温度TEが予め設定された所定値TEL以上である運転条件で加熱手段62の作動を許可する加熱許可手段67と、
を備える。
【0010】
請求項記載の内燃機関の排気浄化装置は、図15に示すように、
触媒61の温度TEを検出する温度検出手段66と、
機関60の運転停止時に触媒61の劣化度Rを記憶する劣化度記憶手段71と、
記憶された機関60の運転停止時の劣化度Rに応じて機関60の始動後における触媒61の目標温度TECを設定する目標温度設定手段72と、
機関60の始動後に触媒61の温度TEが目標温度TECに上昇するまで加熱手段62を作動させる暖機時の劣化回復処理手段73と、
を備える。
【0011】
【作用】
高温リーン排気雰囲気に晒すことで、触媒金属の酸化により触媒転化率が低下する特性を持つ触媒61の劣化形態は、ウォッシュコートの熱変形による比表面積の減少や貴金属の分散度の減少等により起こる永久劣化と、触媒金属の酸化により起こる一時劣化に分けられる。触媒61の一時劣化は、高温リーン排気雰囲気に晒すことで進行するが、理論空燃比ないしリッチ側の排気雰囲気に晒すことで回復する。触媒61を理論空燃比ないしリッチ側の排気雰囲気に晒す劣化回復処理時の触媒内温度が高くなる程、触媒61の一時劣化が速やかに回復する特性がある。
【0012】
本発明は、上記触媒61の劣化特性に着目してなされたものであり、請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置において、劣化回復処理手段65は、アイドル時に検出された触媒61の劣化度Rに応じて加熱手段62を作動させるとともに、排気の空燃比を理論空燃比よりリッチ側に制御する劣化回復処理を行う。
【0013】
劣化回復処理が排気ガス量の少ないアイドル時に行われることにより、劣化回復処理によって空燃比がリッチ化されても、HC、COの排出量が増大することを抑えられるとともに、燃費の悪化を抑えられる。
【0014】
劣化回復処理が排気ガス量の少ないアイドル時に行われることにより、加熱手段62で消費する熱量を抑えられ、触媒61の一時劣化部分の回復が効率良く行われ、排気の浄化性能を維持することができる。また、劣化回復処理停止手段70は、検出された触媒61の温度TEと回復処理時間の積を積算した値Kが予め設定された目標値KCを越えると劣化回復処理を停止する。これにより触媒61の一時劣化を的確に回復させ、必要以上に劣化回復処理が行われることを防止できる。また、劣化回復処理中にアイドル領域から外れた場合には劣化回復処理を終了し、アイドル領域から外れるまでの回復処理時間に基づいて算出した積算値Kと目標値KCに応じて、次回アイドル時に劣化回復処理を実行するか否かを判定するので、次回アイドル時に適切に劣化回復処理を行なうことができる。
【0015】
請求項2記載の内燃機関の排気浄化装置において、加熱許可手段67は、検出された触媒61の温度TEが予め設定された所定値TEL以下である運転条件に限って加熱手段62を作動させる。所定値TELは、触媒61の劣化が回復するのに必要な最低温度であり、出口温度TEが所定値TELより高い運転条件で触媒61を加熱することが回避されることにより、燃費の悪化を抑えられる。
【0017】
請求項記載の内燃機関の排気浄化装置において、暖機時の劣化回復処理手段73は、機関の始動後に触媒61の温度TEが、前回の運転停止時に記憶された劣化度Rに基づいて設定された目標温度TECに上昇するまで加熱手段62を作動させる。これにより、暖機時から触媒61の一時劣化を有効に回復させ、排気の浄化性能を維持することができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0019】
図1に示すように、エンジン7の吸気通路8には燃料噴射弁5が取付けられ、コントローラ4からの信号に応じて燃料を噴射する。
【0020】
排気通路9には排気中のHC,COの酸化と、NOxの還元を同時に行う電気加熱触媒(EHC)1と、ライトオフ触媒(LOC)6が直列に並んで設置される。
【0021】
触媒を強制的に加熱する手段として、排気通路9の上流部に設置される触媒1,6は、通電されることにより発熱するヒータ機能を備えている。電気加熱触媒1はその容量がライトオフ触媒6より小さい。
【0022】
排気通路9の電気加熱触媒1より下流側に設置されるライトオフ触媒6は、電気加熱触媒1を通して導かれる排気ガスによって加熱される。なお、ライトオフ触媒6を廃止して、ヒータ機能を備える電気加熱触媒のみを設置してもよい。
【0023】
電気加熱触媒1とライトオフ触媒6は、それぞれ担体に触媒金属として、白金(Pt)を主に担持させた白金系三元触媒で構成される。
【0024】
排気通路9の電気加熱触媒1の上流とライトオフ触媒6の下流には、排気ガス中の酸素濃度を検出する第一、第二の酸素センサ2と3がそれぞれ設置される。コントローラ4には、第一、第二の酸素センサ2と3、エンジン冷却水温度を検出する水温センサ12、電気加熱触媒1の出口側の排気温度を検出する温度センサ13からの信号がそれぞれ入力される。
【0025】
コントローラ4は、図示しないが、エンジン吸入空気量、回転数等の検出信号を入力し、空燃比を理論空燃比に近づける基本燃料噴射量Tpを算出するとともに、第一酸素センサ2の検出信号を入力し、所定のストイキ域で燃料噴射量が理論空燃比を中心とした狭い範囲に収まるようにフィードバック制御する。エンジン7に供給される混合気の空燃比が理論空燃比を中心とした狭い範囲に収まるようにフィードバック制御されることにより、触媒1,6が有効に働き、排気中のHC,COの酸化と、NOxの還元が同時に行われる。
【0026】
ところで、触媒1,6は、理論空燃比よりもリーンな高温排気雰囲気に晒されることにより、触媒金属の酸化により触媒転化率が低下する、いわゆる一時劣化を起こす。また、電気加熱触媒1は、この一時劣化とは別にウォッシュコートの熱変形による比表面積の減少や触媒金属の分散度の減少等の物理的な要因により触媒転化率が低下する、いわゆる永久劣化が起きる。
【0027】
図5は触媒1,6を一定時間だけリーンあるいはリッチの排気雰囲気に晒すリーン処理あるいはリッチ処理を施した後における触媒転化率と、触媒温度の関係を示す。触媒転化率の低下に占める永久劣化分は、触媒内温度が高くても、略一定している。触媒転化率の低下に占める一時劣化分は、触媒内温度に応じて永久劣化を含む全体の劣化に対する割合が多くなり、劣化の大部分が一時劣化で決定されてしまう。また、電気加熱触媒1の一時劣化は、高温リッチ排気雰囲気に晒してもほとんど進行しないが、高温リーン排気雰囲気に晒すと急激に進行することがわかる。
【0028】
図6は、触媒1,6を、高温リーン排気雰囲気に晒して一時劣化が進んだ状態(図6において◎で示す運転点)から、リッチ排気雰囲気に晒すリッチ処理を一定時間だけ施す場合の触媒内温度に対する触媒転化率の関係を示す。リッチ処理時の触媒内温度が高くなると、一時劣化の部分が小さくなり、高温リッチ排気雰囲気に晒すことで触媒1,6の触媒転化率が永久劣化部分を除いてほぼ回復することがわかる。
【0029】
本発明は、上記触媒の劣化特性に着目してなされたものであり、コントローラ4は、第一の酸素センサ2と、第二の酸素センサ3の出力が、それぞれリッチリーンに反転する回数を比較して触媒1,6の劣化度Rを検出し、この劣化度Rに対応して、排気ガス量の少ないアイドル時に触媒1,6の劣化回復処理を実行する。
【0030】
図2は触媒1,6の劣化度Rを検出するルーチンを示す。
【0031】
これについて説明すると、まず、ステップS1で、空燃比が理論空燃比を中心とした狭い範囲に収まるようにフィードバック制御されるとともに、所定の排気温度が得られる診断領域かどうかを判断する。
【0032】
ステップS2とS3では、触媒1,6より上流に設置される第一の酸素センサ2のリッチリーンの反転周波数F1と、触媒1,6より下流に設置される第二の酸素センサ3のリッチリーンの反転周波数F2をそれぞれ読込む。
【0033】
図7に示すように、触媒1,6の劣化度が進んで触媒転化率が0%に近づくほど、反転周期の比率F2/F1は1に近づく。触媒1,6が正常に機能しているときは、排気中の酸素をストレージするので、上流の排気中に含まれている酸素を、そのまま触媒1,6の下流で検出することはできない。しかし、触媒1,6が劣化してくると、上流の排気中の酸素がそのまま下流に流れるため、下流の酸素センサ3の出力反転回数は、上流の酸素センサ2の出力の反転回数に近づいてくる。
【0034】
ステップS4では、この反転周期比Frを、F2/F1として算出する。
【0035】
ステップS5で、図8に示すマップから触媒劣化度Rを周期比Frに基づいて検索する。
【0036】
ステップS6で、検索された触媒劣化度Rを記憶する。
【0037】
ステップS7で、検索された触媒劣化度Rを所定値と比較し、触媒劣化度Rが所定値より大きいと判定された場合は、ステップS8に進んで、触媒の劣化が進んだことを図示しない表示装置に表示する。
【0038】
次に、図3の劣化回復処理ルーチンについて説明する。
【0039】
まずステップS11で、現在の運転条件が劣化回復処理を行うアイドル時かどうかを判断する。このアイドル時を検出するために、図示しない吸気絞弁の開度を検出するセンサが設けられている。
【0040】
ステップS12で触媒劣化度Rを読込み、ステップS13で触媒劣化度Rを所定値Rcと比較し、触媒劣化度Rが所定値Rcより大きいと判定された場合は、ステップS14以降の劣化回復処理ルーチンへ進む。
【0041】
ところで、図9に示すように、触媒1,6の劣化回復処理に必要な時間は回復処理温度が高い程短くて済む。したがって、劣化度Rと触媒出口温度TEに応じた回復処理時間を算出する。
【0042】
ステップS14で図10に示すマップから劣化度Rに応じた回復係数KCを検索する。この回復係数KCは、触媒1,6の劣化回復処理に必要な時間と温度を積算した値の目標値である。
【0043】
ステップS15で電気加熱触媒1の出口温度TEを所定値TELと比較し、出口温度TEが所定値TEL以下と判定された場合は、ステップS16に進んで電気加熱触媒1を通電する。所定値TELは、電気加熱触媒1の劣化が回復するのに必要な最低温度であり、例えば800°Cに設定される。
【0044】
また、出口温度TEが所定値TELより高いと判定された場合は、電気加熱触媒1の劣化が回復するのに十分な温度状態にあるものとして、ステップS17に進んで電気加熱触媒1の通電を禁止する。これにより出口温度TEが所定値TELより高い運転条件で電気加熱触媒1を通電することが回避され、燃費の悪化を防止できる。
【0045】
続いて、ステップS18に進んで排気ガスを理論空燃比より所定分だけリッチにする空燃比制御に切換えて、劣化回復処理を行う。
【0046】
続いて、ステップS19に進んで積算値Kを出口温度TEと回復処理時間(タイマーのカウント値)の積の積算値として算出する。
【0047】
続いて、ステップS20に進んで算出された積算値Kを劣化度Rに応じて検索された回復係数KCと比較し、積算値Kが回復係数KCを越えるまではステップS21を経てアイドル時である限りこの劣化回復処理を継続して行う。
【0048】
積算値Kが回復係数KCを越えるか、あるいはアイドル時でないと判定された場合、ステップS22に進んで電気加熱触媒1の通電を停止するとともに、排気ガスを理論空燃比付近に保つ空燃比制御に切換えて、この劣化回復処理を停止する。
【0049】
こうして劣化回復処理が終了されると、ステップS23に進んで回復係数KCと積算値Kの差から回復後の劣化度Rを図11に示すマップから検索し、ステップS24で検索された劣化度Rを現在の劣化度として更新記憶する。
【0050】
このようにして排気ガス量の最も少ないアイドル時に、電気加熱触媒1を加熱するとともに、排気ガスをリッチにする劣化回復処理が行われることにより、電気加熱触媒1が排気ガスに奪われる熱量が最小限に抑えられ、電気加熱触媒1を所定温度まで加熱する時間が短縮されるとともに、劣化回復処理に費やされる電力および燃料を最小限に抑えられ、エンジン7の燃費の低減がはかれる。
【0051】
さらに排気ガス量の最も少ないアイドル時に、排気ガスをリッチにする劣化回復処理が行われることにより、劣化回復処理中における排気エミッションの悪化を最小限に抑えられ、電気加熱触媒1およびライトオフ触媒6の容量を削減することが可能となる。
【0052】
次に、図3の暖機時に電気加熱触媒1への通電を制御するルーチンについて説明する。
【0053】
まずステップS31で、冷却水温Twを読込み、ステップS32で読込まれた冷却水温Twを予め設定された所定値TEHCONと比較し、冷却水温Twが所定値TEHCON以下と判定された場合、電気加熱触媒1が冷えていて加熱する必要があるものとして、ステップS33以降のルーチンに進んで電気加熱触媒1を通電する。
【0054】
ステップS33で前回の運転停止時に記憶された電気加熱触媒1の劣化度Rを読込み、ステップS34で読込まれた電気加熱触媒1の劣化度Rから停止温度TECを図12に示すマップから検索した後に、ステップS35で電気加熱触媒1に通電する。
【0055】
このようにして電気加熱触媒1に通電した後、ステップS15で電気加熱触媒1の出口温度TEを検索された停止温度TECと比較し、出口温度TEが停止温度TEC以上と判定された場合は、ステップS37に進んで電気加熱触媒1の通電を停止する。
【0056】
このように、エンジン7の始動後、暖機が行われる運転条件においても、電気加熱触媒1の劣化度Rに応じた停止温度TECまで加熱することにより、暖機時から有効に劣化回復処理が行われる。
【0057】
他の実施例として、排気ガスを強制的に加熱する手段として、電気加熱触媒を設ける代わりに、排気通路の触媒より上流側にガスバーナを設置し、ガスバーナから送られる燃焼ガスにより触媒を加熱するようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置は、アイドル時に検出された触媒の劣化度Rに応じて加熱手段を作動させるとともに、排気の空燃比を理論空燃比よりリッチ側に制御する劣化回復処理を行う構成としたため、劣化回復処理が排気ガス量の少ないアイドル時に行われることにより、加熱手段で消費する熱量を抑えつつ、触媒の一時劣化部分の回復が効率良く行われ、劣化回復処理によって空燃比がリッチ化されても、HC、COの排出量が増大することを抑えられるとともに、燃費の悪化を抑えられる。また、検出された触媒の温度TEと回復処理時間の積を積算した値Kが設定された目標値KCを越えると劣化回復処理を停止する構成としたため、触媒の一時劣化を適確に回復させ、必要以上に劣化回復処理が行われることを防止できる。さらに、劣化回復処理中にアイドル領域から外れた場合には劣化回復処理を終了し、アイドル領域から外れるまでの回復処理時間に基づいて算出した積算値Kと目標値KCに応じて、次回アイドル時に劣化回復処理を実行するか否かを判定するので、次回アイドル時に適切に劣化回復処理を行なうことができる。
【0059】
請求項2記載の内燃機関の排気浄化装置は、検出された触媒の温度TEが予め設定された所定値TEL以下である運転条件に限って加熱手段を作動させる構成としたため、出口温度TEが所定値TELより高い運転条件で触媒を必要以上に加熱することが回避され、燃費の悪化を抑えられる。
【0061】
請求項記載の内燃機関の排気浄化装置は、機関の始動後に触媒の温度TEが、前回の運転停止時に記憶された劣化度Rに基づいて設定された目標温度TECに上昇するまで加熱手段を作動させる構成としたため、暖機時から触媒の一時劣化を有効に回復させ、排気の浄化性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すシステム図。
【図2】同じく触媒の劣化判定を行う制御内容を示すフローチャート。
【図3】同じく劣化回復処理を行う制御内容を示すフローチャート。
【図4】同じく暖機時に電気加熱触媒の通電を行う制御内容を示すフローチャート。
【図5】同じく触媒の劣化時における触媒転化率の特性図。
【図6】同じく触媒の回復時における触媒転化率の特性図。
【図7】同じく反転周期比F2/F1と触媒転化率の関係を示す特性図。
【図8】同じく反転周期比F2/F1に基づいて触媒劣化度Rを設定したマップ。
【図9】同じく回復処理温度と必要時間の関係を示す特性図。
【図10】同じく触媒劣化度Rに基づいて回復係数KCを設定したマップ。
【図11】同じく回復係数KCと積算値Kの差に基づいて回復後の劣化度Rを設定したマップ。
【図12】同じく劣化度Rに基づいて暖機時の通電停止温度TECを設定したマップ。
【図13】請求項1記載の発明のクレーム対応図。
【図14】請求項2記載の発明のクレーム対応図。
【図15】請求項3記載の発明のクレーム対応図。
【符号の説明】
1 電気加熱触媒
2 第一酸素センサ
3 第二酸素センサ
4 コントローラ
5 燃料噴射弁
6 ライトオフ触媒
7 エンジン
9 排気通路
12 水温センサ
13 温度センサ
60 機関
61 触媒
62 加熱手段
63 劣化度合検出手段
64 アイドル時検出手段
65 劣化回復処理手段
66 温度検出手段
67 加熱許可手段
68 目標値設定手段
69 積算値算出手段
70 劣化回復処理停止手段
71 劣化度記憶手段
72 目標温度設定手段
73 暖機時の劣化回復手段

Claims (3)

  1. 機関の排気系に設置される排気浄化用の触媒と、
    触媒を強制的に加熱する加熱手段と、
    前記触媒に用いられる触媒金属が酸化することにより生じる、触媒性能の低下の程度を表す劣化度Rを検出する劣化度検出手段と、
    機関のアイドル時を検出するアイドル時検出手段と、
    検出された触媒の劣化度Rに応じてアイドル時に加熱手段を作動させるとともに、排気の空燃比を理論空燃比よりリッチ側に制御することによって、酸化した触媒金属を還元し、触媒性能を回復させる劣化回復手段と、
    触媒の温度TEを検出する触媒温度検出手段と、
    劣化度Rに応じて触媒の劣化回復処理に必要な時間と温度の積を積算した値の目標値KCを設定する手段と、
    検出された触媒の温度TEと回復処理時間の積を積算した値Kを算出する手段と、
    算出された積算値Kが設定された目標値KCを越えると劣化回復処理を停止する劣化回復処理停止手段と、を備え、
    前記劣化回復処理停止手段は、劣化回復処理中にアイドル領域から外れた場合には劣化回復処理を終了し、
    アイドル領域から外れるまでの回復処理時間に基づいて算出した積算値Kと目標値KCに応じて、次回アイドル時に劣化回復処理を実行するか否かを判定することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 検出された触媒温度TEが予め設定された所定値TEL以下である運転条件で加熱手段の作動を許可する加熱許可手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 機関の運転停止時に触媒の劣化度Rを記憶する劣化度記憶手段と、
    記憶された機関の運転停止時の劣化度Rに応じて機関の始動後における触媒の目標温度ECを設定する手段と、
    機関の始動後に触媒の温度TEが目標温度TECに上昇するまで加熱手段を作動させる暖機時の劣化回復処理手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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