以下、本発明の一実施形態の冷蔵庫について図を用いて説明する。
まず、図1から図3を参照しながら冷蔵庫全体に関して説明する。図1は本実施形態の冷蔵庫の正面図、図2は図1の冷蔵庫の中央縦断面図、図3は図1の冷蔵庫本体の正面図である。
冷蔵庫は、冷蔵庫本体1及び扉6〜10を備えて構成されている。冷蔵庫本体1は、鋼板製の外箱11と樹脂製の内箱12との間にウレタン発泡断熱材13及び真空断熱材(図示せず)を有して構成され、上から冷蔵室2、冷凍室3、4、野菜室5の順に複数の貯蔵室を有している。換言すれば、最上段に冷蔵室2が、最下段に野菜室5が、それぞれ区画して配置されており、冷蔵室2と野菜室5との間には、これらの両室と断熱的に仕切られた冷凍室3、4が配設されている。冷蔵室2及び野菜室5は冷蔵温度帯の貯蔵室であり、冷凍室3、4は、0℃以下の冷凍温度帯(例えば、約−20℃〜−18℃の温度帯)の貯蔵室である。なお、冷凍室3は製氷室3aと急冷凍室3bとに区画されている。これらの貯蔵室2〜5は仕切り壁33,34,35により区画されている。
冷蔵庫本体1の前面には、貯蔵室2〜5の前面開口部を閉塞する扉6〜10が設けられている。冷蔵室扉6は冷蔵室2の前面開口部を閉塞する扉、製氷室扉7は製氷室3aの前面開口部を閉塞する扉、急冷凍室扉8は急冷凍室3bの前面開口部を閉塞する扉、冷凍室扉9は冷凍室4の前面開口部を閉塞する扉、野菜室扉10は野菜室5の前面開口部を閉塞する扉である。冷蔵室扉6は観音開き式の両開きの扉で構成され、製氷室3a、急冷凍室3b、冷凍室4、野菜室5は、引き出し式の扉によって構成され、引き出し扉とともに貯蔵室内の容器が引き出される。
冷蔵庫本体1には、冷凍サイクルが設置されている。この冷凍サイクルは、圧縮機14、凝縮器(図示せず)、キャピラリチューブ(図示せず)及び蒸発器15、そして再び圧縮機14の順に接続して構成されている。圧縮機14及び凝縮器は冷蔵庫本体1の背面下部に設けられた機械室に設置されている。蒸発器15は冷凍室3、4の後方に設けられた冷却器室に設置され、この冷却器室における蒸発器15の上方に送風ファン16が設置されている。
蒸発器15によって冷却された冷気は、送風ファン16によって冷蔵室2、製氷室3a、急冷凍室3b、冷凍室4及び野菜室5の各貯蔵室へと送られる。具体的には、送風ファン16によって送られる冷気は、開閉可能なダンパー装置を介して、その一部が冷蔵室2及び野菜室5の冷蔵温度帯の貯蔵室へと送られ、他の一部が製氷室3a、急冷凍室3b及び冷凍室4の冷凍温度帯の貯蔵室へと送られる。
送風ファン16によって冷蔵室2、製氷室3a、急冷凍室3b、冷凍室4及び野菜室5の各貯蔵室へと送られる冷気は、各貯蔵室を冷却した後、冷気戻り通路を通って冷却器室へと戻される。このように、本実施形態の冷蔵庫は冷気の循環構造を有しており、各貯蔵室2〜5を適切な温度に維持する。
冷蔵室2内には、透明な樹脂板で構成される複数段の棚17〜20が取り外し可能に設置されている。最下段の棚20は、内箱12の背面及び両側面に接するように設置され、その下方空間である最下段空間21を上方空間と区画している。また、各冷蔵室扉6の内側には複数段の扉ポケット25〜27が設置され、これらの扉ポケット25〜27は冷蔵室扉6が閉じられた状態で冷蔵室2内に突出するように設けられている。
次に、図2から図5を参照しながら、冷蔵室2の最下段空間21における機器の配置に関して説明する。図4は図1の冷蔵庫本体の冷蔵室部分の正面図、図5は図4の冷蔵室の最下段空間部分の平面図である。
最下段空間21には、左から順に、製氷室3aの製氷皿に製氷水を供給するための製氷水タンク22、デザートなどの食品を収納するための収納ケース23、室内を減圧して食品の鮮度保持及び長期保存するための低圧室24が設置されている。低圧室24は、冷蔵室2の横幅より狭い横幅を有し、冷蔵室2の側面に隣接して配置されている。
このように、低圧室24は、冷蔵庫の冷凍室3、4及び野菜室5の上に配置された冷蔵室2の最下段空間21に配置されているので、使い勝手が良好である。
製氷水タンク22及び収納ケース23は左側の冷蔵室扉6の後方に配置されている。これによって、左側の冷蔵室扉6を開くのみで、製氷水タンク22及び収納ケース23を引き出すことができる。また、低圧室24は右側の冷蔵室扉6の後方に配置されている。これによって、右側の冷蔵室扉6を開くのみで、低圧室24の食品トレイ60(図6参照)を引き出すことができる。なお、製氷水タンク22及び収納ケース23は左側の冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなり、低圧室24は右側の冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなる。
製氷水タンク22の後方には、図5及び図6に示すように、製氷水ポンプ28が設置されている。収納ケース23の後方で且つ低圧室24の後部側方の空間には、図5及び図6に示すように、低圧室24を減圧するための減圧手段の一例である真空ポンプ29が配置されている。これによって、真空ポンプ29は、低圧室24の側面に設けられたポンプ接続部42i(図14参照)に導管29a(図9参照)を容易に接続することができると共に、収納ケース23を取り出すことにより前方から簡単にメンテナンスすることができる。
次に、図6から図9を参照しながら、低圧室24の基本的な構成及びその冷却方法に関して説明する。図6は図4の冷蔵室の最下段空間部分の断面斜視図、図7は図4の冷蔵室の背面パネルの正面図、図8は図4の冷蔵室の低圧室付近の縦断面図、図9は図4の冷蔵室の低圧室の斜視図である。
低圧室24は、食品出し入れ用開口部を有する箱状の低圧室本体40と、低圧室本体40の食品出し入れ用開口部を開閉する低圧室ドア50と、食品を収納して低圧室ドア50に出し入れする食品トレイ60とを備えて構成されている。低圧室本体40で低圧室ドア50の食品出し入れ用開口部42aを閉じることにより、低圧室ドア50と食品トレイ60とで囲まれた空間が減圧される低圧空間41として形成される。食品トレイ60は、低圧室ドア50の背面側に取り付けられ、低圧室ドア50の移動に伴って前後に移動可能である。
低圧室本体40は、耐薬品性、耐衝撃性及び成形性に優れた樹脂製の外郭42と、透明な強化ガラスで構成されたガラス板43(例えば強化ガラス)と、鋼板などの金属製の板状部材44と、樹脂製のドア係合部材48とを備えて構成されている。
外郭42は略直方体の基本形状を有しており、前面に食品出し入れ用開口部42aが形成され、上面にガラス板載置用開口部42bが形成されている。この外郭42を構成する側壁42c、底壁42d及び背壁42eの外面には、外郭42の強度アップを図るために、外郭補強リブ42fが突出して形成されている。
ガラス板43は、ガラス板載置用開口部42bに環状パッキング45を介して気密的に載置され、低圧室本体40の上壁を形成している。このガラス板43は、減圧力によりガラス板載置用開口部42bが内側に変形するのを防止する強度を備える。また、透明なガラス板43を外郭42の上面に設けたことにより、低圧室24内を透視することができる。
板状部材44は、減圧力による外郭42の両側壁42c及び底壁42d及び背壁42eの変形を防止するため、外郭42の両側壁42c、底壁42d及び背壁42eに沿って延びるように、設置されている。
低圧室本体40は、食品出し入れ用開口部42aを前面に形成した箱状の樹脂製外郭42と、外郭42の両側壁42c、底壁42d及び背壁42eに沿って延びる金属製板状部材44を有しているので、外郭42全体を金属板で形成する場合に比較して、安価な構造とすることができる。また、外郭42を樹脂製にできることにより、取り付け構造などを簡略化することができる。
ドア係合部材48は、図9及び図27に示すように、食品出し入れ用開口部42aの上面に設置されている。ドア係合部材48は、食品出し入れ用開口部42aの上面に形成された凹部42a1内に収納されるコ字状部48aと、コ字状部48aから前方に延びるドア係合爪部48bとが一体に成形されている。ドア係合爪部48bは、ドアハンドル52の幅と略同じ幅で設けられており、ドアハンドル52の上部と前後位置決め上端部51eの間に係合されている。そして、ドアハンドル52をヒンジ部52aを中心に回転することで係合が外れるように構成されている。
冷蔵室2の背面には、送風ファン16から供給された冷気を通す通路を形成する背面パネル30が設けられている。背面パネル30には、冷蔵室2に冷気を供給する冷蔵室冷却用の冷気吐出口(第1の冷気吐出口)31と、冷蔵室2の最下段空間21に冷気を供給する低圧室冷却用の冷気吐出口(第2の冷気吐出口)32と、冷気戻り口33とが設けられている。冷気戻り口33は低圧室24の背面後方で冷蔵室2の側面に近い側に位置して設けられている。
冷気吐出口32は低圧室24の上面と棚20の下面との隙間に向けて設けられている。冷気吐出口32から吐出された冷気は、低圧室24の上面と棚20の下面との隙間を冷気通路37として流れ、低圧室24を上面から冷却する。従って低圧室24内を間接冷却する。
ここで、低圧室24を冷蔵室2の右側面に近接して配置して低圧室24の右側の隙間をなくしてあると共に、低圧室24の上面の左端部に図示していない棚(仕切り壁)を設けて低圧室24の左側の隙間をなくしてあるので、冷気吐出口32から吐出された冷気は低圧室24の左右の側方に分流することなく低圧室24の上面を流れる。これによって、低圧室24の上面を冷却する冷気量を増大することができ、低圧室24内を速く冷却することができる。低圧室24の上面を冷却した冷気は、低圧室24の前方から低圧室24の左側面を通って冷気戻り口33に吸い込まれ、冷気戻り通路を通って冷却器室へと戻される。冷気戻り口33は低圧室24の背面後方で冷蔵室2の側面に近い側に位置して設けられているので、冷気は低圧室24の背面及び左側面に接触して冷却する。
このように、低圧室24は冷気が外部を通ることにより間接的に冷却される。なお、冷蔵室2の全体を冷却した冷気も冷気戻り口33へ吸込まれる。
冷気戻り口33は、外郭42の背壁42eに対向する背面パネル30の部分に形成されている。この背壁42eは底壁側が前方になるように傾斜して形成している。これによって、背壁42eと背面パネル30との間に十分な戻り風路を確保できる。また、背面パネル30は背壁42eの傾斜に対応して傾斜して突出する部分を有しており、この部分に冷気戻り口33を形成している。これによって、冷気戻り口33の通風面積を十分に確保できる。
次に、図10から図14を参照しながら、外郭42に関して具体的に説明する。図10は図6の低圧室の外郭を右上方から見た斜視図、図11は図10の外郭を下方から見た斜視図、図12は図10の外郭の断面図、図13は図10の外郭の断面斜視図、図14は図10の外郭を左上方から見た斜視図である。
外郭42は、底壁42dの下面の4隅に設けた組み込み用爪42gと、両側壁42c及び背壁42eに設けた係止用突部42hと、側壁42cに設けたポンプ接続部42i及び圧力スイッチ接続部42jとを有している。
ポンプ接続部42iは、外郭42の内部と外部とを連通する通路を有し、導管29a(図9参照)を介して真空ポンプ29と接続されている。外郭42の内部はポンプ接続部42iを通して真空ポンプ29により減圧される。外郭42の側壁後部にポンプ接続部42iが板状部材44に対向して開口するように設けられている。ポンプ接続部42iと板状部材44との間には空隙を設けられ、外郭42の内部の減圧を容易に行えるようになっている。
圧力スイッチ接続部42jは、外郭42の内部と外部とを連通する通路を有し、圧力スイッチと接続されている。外郭42の内部の圧力は圧力スイッチ接続部42jを通して圧力スイッチにより検出される。
次に、図15を参照しながら、ガラス板43に関して具体的に説明する。図15は図6の低圧室本体40の上壁を形成しているガラス板43と環状パッキング45を分解して示す斜視図である。
ガラス板43は、透明な矩形平板で形成され、十分な剛性及び強度を有するものである。環状パッキング45は、内周面にガラス板43を挿入する凹溝45aを有し、ガラス板43とガラス板載置用開口部42bと間の気密を保持するのに適した弾力性を有している。
次に、図16から図18を参照しながら、板状部材44及びその組み込みに関して具体的に説明する。図16は図6の低圧室の板状部材の斜視図、図17は図16の板状部材を外郭に組み込んだ状態の斜視図、図18は図17の断面斜視図である。
板状部材44は、外郭42の両側壁42c、底壁42d及び背壁42eに対応する両側壁44a、底壁44b及び背壁44cを有している。板状部材44の両側壁44aは、底壁44bとの円弧状角部から、僅かな円弧形状を有して上方に延びるように形成されている。また、板状部材44の底壁44bは、両側壁44aとの円弧状角部から、僅かな円弧形状を有して中央部に延びるように形成されている。これによって、両側壁44a及び底壁44bの剛性を高め、板状部材44の板厚を薄くしても十分な強度を得ることができ、板状部材44を安価なものとすることができると共に、収容量の増大を図ることができる。
また、板状部材44は、両側壁44a及び底壁44bにまたがって左右に延びる凸部44dと、底壁44bに前後に延びる凸部44eと、背壁44cに設けられた凸部44fとを備えている。これらの複数種類の凸部44d〜44eの組み合わせたことにより、両側壁44a、底壁44b及び背壁44cの剛性を高め、板状部材44の板厚を薄くしても十分な強度を得ることができ、板状部材44を安価なものとすることができる。
板状部材44の両側壁44a及び背壁44cの上端部には、外郭42の両側壁42c及び背壁42eに設けた係止用突部42hに対応する係止部44gが形成されている。
板状部材44を外郭42に組み込むには、食品出し入れ用開口部42aまたはガラス板載置用開口部42bを通して板状部材44を外郭42内に挿入し、板状部材44の各係止部44gを外郭42の各係止用突部42hに係止する。板状部材44は外郭42に組み込まれた状態で両側壁44a及び背壁44cの上方への動きが制限されるので、減圧力を受けて樹脂で成形された外郭42の両側壁42c、底壁42d及び背壁42eが内方に変形しようとしても、板状部材44の側壁44a、底壁44b及び背壁44cによってその変形を抑制できる。
なお、図19から図22に示すように、食品トレイ60を滑らかに出し入れするためのレール46を凸部44eの上に設置するようにしても良い。その際、食品トレイ60の下面にはレール46に対応する係合部が備えられている。また、板状部材44の両側壁44aと外郭42の側壁44cとの隙間や係止部44gと係止用突部42hとの係止部などを覆うように隙間カバー47を設けるようにしても良い。図19は板状部材にレールを取り付けた図16の変形例を示す斜視図、図20は図19の板状部材を外郭に組み込み隙間カバーを取り付けた状態の斜視図、図21は図20の断面斜視図、図22は図20の断面正面図である。
次に、図8、図9、図23から図30を参照しながら、低圧室ドア50に関して説明する。図23は図9の低圧室ドアの斜視図、図24は図23のハンドル52を取り外した状態の低圧室ドアの斜視図、図25は図23の低圧室ドアの背面斜視図、図26は図9の低圧室の断面斜視図、図27は図26の低圧室の上隅部の拡大断面図、図28は図26の低圧室の下隅部の拡大断面図、図29は図23の減圧解除バルブ部の断面拡大図、図30は図23のインジケータ部の断面拡大図である。
低圧室ドア50は、樹脂製のドア本体51、樹脂製のドアハンドル52、圧力解除バルブ53、ゴム製のインジケータ54、ゴム製のガスケット55を備えている。なお、低圧室ドア50は、リンク機構70と接続されており、回動可能及び前後動可能となっている。
ドア本体51は、外郭42の前面外形とほぼ同じ外形を有し、ハンドル凹部51a、補強突部を構成するドア補強リブ51b、ハンドルヒンジ受け51c(図23〜27参照)、リンク機構接続部51d、前後位置決め上端部51e、前後位置決め下端部51fなどを備えている。
ハンドル凹部51aはドア本体51の中央上部を背面側に凹ませて形成されている。このハンドル凹部51aは、ドアハンドル52をドア本体51より前方に突出することなく配置してもドアハンドル52に指を掛けられるようにする機能、ドア本体51のハンドル取り付け部分の強度を増大する機能などを有している。
ドア補強リブ51bは、ドア本体51の背面中央部に背面から突出して形成され、上辺リブ、下辺リブ及び両側辺リブ(縦リブ)からなる外枠リブ51b1と、複数の縦リブ51b2とから構成されている。このドア補強リブ51bは、その高さ寸法が食品出し入れ用開口部42aの開口高さ寸法より僅かに小さく設定され、ドア本体51を閉じた状態で、食品出し入れ用開口部42a内の中央部に挿入される。このドア補強リブ51bによって、低圧室ドア50を閉じて低圧室24内を減圧した際に、食品出し入れ用開口部42aの変形を抑制することができる。つまり、ドア補強リブ51bは、食品出し入れ用開口部42aの支柱として働く。特に、外枠リブ51b1の上辺リブ、下辺リブで食品出し入れ用開口部42aの中央部を所定範囲にわたって変形を抑制できるので、低圧室24の減圧力を大きくすることが可能である。
また、ドア補強リブ51bの下端部にある下端リブ51b3は板状部材44の前端部の上まで延びているので、食品出し入れ用開口部42aの変形を板状部材44を介してドア補強リブ51bでより確実に抑制できる。さらには、ドア補強リブ51bの上端部にある上端リブ51b1はガラス板43の下方まで延びている。
図27において、ハンドルヒンジ受け51cは、ハンドル凹部51a内の上面両側から突出して設けられ、左右一対で構成されている。このハンドルヒンジ受け51cには、ドアハンドル52のヒンジ部52aが回動可能に係合されている。
リンク機構接続部51d1、51d2、は、ドア本体51の一側端部(冷蔵室2の側面に近い側の端部)に上下一対で設けられ、リンク機構70の上下のリンク辺70a、70bが回動可能に接続される。上下のリンク機構接続部51d1、51d2の間に位置するドア本体51の部分は、リンク機構70の前リンク辺70cを構成することになる。ドア本体51は、下のリンク機構接続部51d2及びレール接続部51d3を回動中心として、前後に回動可能である。尚、レール接続部51d3には、図31に示すレール71が回転自在に接続されており、レール71はリンク70bと同様に前後に引き出し可能に構成されている。
ガスケット55は、低圧室ドア50と低圧室本体40との気密を保持するドアの外周シール部材であり、ドア本体51の背面に環状に設置され、外郭42の食品出し入れ用開口部42aに全周にわたって当接される。
前後位置決め上端部51eは、下のリンク機構接続部51d2及びレール接続部51d3を回動中心として前後に回動可能である。この前後位置決め上端部51eは、低圧室ドア50を閉じる際に、下のリンク機構接続部51dを回動中心として後方上方に回動することにより、食品出し入れ用開口部42aの上部前方に突出しているドア係合部材48(図31参照)を弾性変形させて係止される。
一方、前後位置決め下端部51fは、下のリンク機構接続部51d2及びレール接続部51d3を回動中心として前後に回動可能である。この前後位置決め下端部51fは、低圧室ドア50を閉じる際に、下のリンク機構接続部51d2及びレール接続部51d3を回動中心として前方下方に回動することにより、仕切り壁34の上面に形成した前後位置決め溝34a(図34参照)内に挿入されて係止される。
前後位置決め上端部51e及び前後位置決め下端部51fの位置決めにより、ガスケット55が食品出し入れ用開口部42aの前面に押圧されて密着され、外郭42とドア本体51と間の気密が確保たれる。そして、低圧室24内が減圧されることにより、低圧室ドア50が低圧室本体40に吸着された状態となる。
ドアハンドル52は、低圧室ドア50の開閉操作及び食品トレイ60の出し入れ操作や、圧力解除バルブ53の動作などを行うためのものであり、ドア本体51の中央上部に設置されている。このドアハンドル52は、ハンドル凹部51aの上部を覆うように配置され、ドア本体51に前後に回動可能に取り付けられている。具体的には、ドアハンドル52は、その背面に設けられたヒンジ部52aがハンドルヒンジ受け51cに回動可能に係合されることにより、ドア本体51に保持されている。
圧力解除バルブ53は、低圧室24の内部の減圧状態を解除するためのものであり、ドアハンドル52の右側端部付近に位置して、ドアハンドル52の背面側に設置されている。この圧力解除バルブ53は、図29に示すように、ドア本体51の貫通孔51gに取り付けられたゴム製の弁座53aと、ドアハンドル52に背面に一体に形成され弁座53aを開閉する弁体53bとから構成されている。なお、圧力解除バルブ53は、カバー51jで囲まれている。このため、圧力解除バルブ53への食品の液漏れを抑制できる。さらに貫通孔51gの低圧室側には下部に切り欠きを有する屋根51iが設けられており、液体が貫通孔に入るのを抑制している。
低圧室ドア50を閉じる際にドアハンドル52の上部を押すことにより、図29(a)に示すように、弁体53bを弁座53a内に密着させて弁座53aを閉鎖することができる。そして、低圧室ドア50を開く際にドアハンドル52の下部を引くことにより、図29(b)に示すように、ドアハンドル52の上端を支点として弁体53bを回動させて弁座53aを開放することができる。このように、ドアハンドル52を操作するという簡単な操作によって、低圧室24内の減圧状態を解除したり、低圧室24を密閉したりすることができる。
インジケータ54は、低圧室24の内部の圧力状態を表示するためのものであり、図9に示すように、ドアハンドル52の左側端部近傍に位置して前面より視認可能にドア本体51に設置されている。このインジケータ54は、図30に示すように、弾力性を有するキャップにより構成され、ドア本体51の貫通孔51hを前面から覆うようにドア本体51に取り付けられ、ドアハンドル52の貫通孔52b内に配置されて前方よりインジケータ54の頭部が視認可能となっている。インジケータ54の内部空間は、貫通孔51hを通して低圧室24の内部と連通されている。
低圧室24内が減圧されていない場合には、図30(a)に示すように、インジケータ54の頭部が丸く突出するので、低圧室24の減圧が解除されていることが確認できる。また、低圧室24内が減圧されている場合には、図30(b)に示すように、インジケータ54の頭部が凹むので、低圧室24内が減圧されていることが確認できる。このように、簡単な構造で低圧室24の減圧状態を確認できると共に、ドアハンドル52を操作する際に容易に確認できる。
低圧室ドア50はリンク機構70に着脱可能に接続されており、ガスケット55及び弁体53bが付いた状態の低圧室ドア50をリンク機構70から取り外し、低圧室ドア50ごとサービスすることができる。
次に、図9及び図31を参照しながら、リンク機構70に関して説明する。図31は図9の低圧室ドアを前方に引き出した状態の斜視図である。
リンク機構70は、隣接する冷蔵室2の側面と低圧室本体40の側面との間に配置され、4つのリンク辺70a、70b、70c、70dを回動可能に連結することにより構成されている。リンク機構70は低圧室ドア50を前方に引き出す際に所定角度まで回動するように保持している。この所定角度は、冷蔵室扉6を閉じる際に低圧室ドア50が開いた状態であっても、冷蔵室扉6の扉ポケット27で低圧室ドア50を回動させて低圧室本体40に近づけることが可能な角度であり、実用上好ましくは水平に対して30度以上の傾斜角度、最も好ましくは40度前後である。又、所定角度まで回動していることで、回動しない場合と比べて低圧室24内の食品が使用者に見易くなる効果がある。なお、扉ポケット27で低圧室ドア50を回動させて低圧室本体40を閉じるように、扉ポケット27の位置を決定してもよい。
なお、前述したように、上リンク辺70a及び下リンク辺70bがドア本体51の上下の2つのリンク機構接続部51d1、51d2にそれぞれ回動可能に接続されており、2つのリンク機構接続部51d1、51d2に前リンク辺70cが接続されている。ドア本体51の部分が前リンク辺70cを兼ねることによって、リンク機構70の構造を簡単にしている。そして、ドア本体51と前リンク辺70cとは着脱可能に構成されており、ドア本体51をリンク機構70から取り外して洗浄などのメンテナンスが可能である。また、4つのリンク辺70a〜70dは、上リンク辺70aと下リンク辺70bとが同じ長さであり、前リンク辺70cと後リンク辺70dとが同じ長さである。
外郭42の両側面には、リンク用上支持部42k及びリンク用下支持部42lがそれぞれ形成されている。リンク用上支持部42kは、上リンク辺70aと後リンク辺70dとの接続部を嵌合して前後に摺動させる溝で構成されている。リンク用下支持部42lは、下リンク辺70bと後リンク辺70dとの接続部を嵌合して前後に摺動させる溝で構成されている。リンク用下支持部42lは、リンク用上支持部42kの下方に位置してリンク用上支持部42kに沿って前後に延びている。リンク用上支持部42kはその後端部から前方に低くなる傾斜部を有している。この傾斜部によって、リンク用上支持部42kとリンク用下支持部42lとの上下の間隔が前方に行くに従って狭くなっている。
次に、図8、図32及び図33を参照しながら、食品トレイ60及びその組み込み方法に関して説明する。図32は図8の食品トレイ60の斜視図、図33は図32の食品トレイ60を低圧室本体内に組み込んだ状態の断面斜視図である。
食品トレイ60は、図32に示すように、底壁60a、両側壁60b、前壁60c及び背壁60dを有している。前壁60cには、ドア補強リブ51bを回避する凹部60eが形成されている。この凹部60eによって食品トレイ60の強度を確保することができる。凹部60eの両側下端部には、図25に示すようにドア本体51の裏側の突起部51gに係止されるドア嵌合爪60fが形成されている。係止部60fは下面が開口された半円筒状に形成されている。
そして、食品トレイ60は、図33に示すように、食品出し入れ用開口部42aを通して低圧室本体40内に挿入され、板状部材44の上に配置される。
なお、図33の状態で、低圧室ドア50を食品出し入れ用開口部42aの前面に配置し、ドア本体51の下端部に形成された突起部51gを食品トレイ60のドア嵌合爪60fに嵌合する。これにより、食品トレイ60はドア本体51と共に移動可能となる。
次に、図34から図37を参照しながら、低圧室24を仕切り壁34へ組み込み方法に関して説明する。図34は仕切り壁34の部分の低圧室24を設置していない状態の断面斜視図、図35は仕切り壁34の部分の低圧室24を設置した状態の断面斜視図、図36は仕切り壁34に低圧室24を組み込む直前の断面正面図、図37は仕切り壁34に低圧室24を組み込んだ状態の断面正面図である。なお、図36では板状部材44を省略してある。
仕切り壁34の上面には、前後位置決め溝34a及び低圧室嵌合爪34bが形成されている。前後位置決め溝34aは、ドア本体51の前後の位置決めをするためのものであり、収納ケース23が配置される部分の境界部から左右に直線状に延びて形成されている。低圧室嵌合爪34bは、外郭42の前後左右の位置決めをするためのものであり、外郭42の組み込み用爪42gに対応するように仕切り壁34の上面の4箇所に形成されている。
まず、図9に示すように組み立てられた低圧室24を、図36に示すように、低圧室嵌合爪34bの直ぐ左横に位置して仕切り壁34上に載置する。次いで、低圧室24を右側に移動して、図37に示すように、組み込み用爪42gを低圧室嵌合爪34bに挿入し、低圧室24の外郭42の前後左右の位置決めを行う。このように、低圧室24を仕切り壁34上に載置して横に移動するのみで前後左右の位置決めができるので、組み立て性に優れている。また、仕切り壁34はウレタン断熱材を入れて強度アップしてある。
なぜ低圧室24を左から右へ移動して位置決めを行うかというと、図23のドア本体51の前後位置決め下端部51fが、前後位置決め溝34aに合うようにするため、前後方向の位置を適正に決める必要があるからである。これにより前後方向の位置決めがしっかりと決まることになる。これによりドア本体51は、上部は図9のドア係合部材48と係合し、下部は前後位置決め下端部51fと前後位置決め溝34aとで位置決めされてドア本体51がしっかりと低圧室24に閉じるようにできる。
次いで、低圧室24の後部側方に真空ポンプ29を設置し、この真空ポンプ29の導管29aを低圧室24のポンプ接続部42iに接続することにより、低圧室24の減圧を可能とする。なお、真空ポンプ29の排気口は、冷蔵室内の冷気戻り口33に排出されるように配置されている。これにより蒸発器15から滴下したドレンの流れる方向に排出されるため、排気口からのエアに不純物が混じっていたとしてもドレンの方へ排出される。
次いで、製氷水ポンプ28及び製氷水タンク22を設置し、この製氷水タンク22と低圧室24との間に収納ケース23を設置する。この状態で棚20を設置し、最下段空間21を形成する。なお、収納ケース23は棚20を設置した後に設置するようにしてもよい。
次に、図9及び図31を参照しながら、低圧室24の操作に関して説明する。
ドア本体51を開く際には、図9の状態で、ハンドル凹部51a内に指を入れ、ドアハンドル52の下部を引くことにより、まず図24、25の圧力解除バルブ54が動作して低圧室24の減圧状態が解除される。従って、使用者が特に意識しなくても、ドア本体51の開放動作の最初に低圧室24の減圧状態の解除を行うことができる。
さらに、ドアハンドル52を引くことにより、ドア本体51を介して上リンク辺70aが前方に引かれ、上リンク辺70aと後リンク辺70dとの接続部がリンク用上支持部42kの傾斜に沿って前方下方へ移動され、ドア本体51が傾斜された状態となる。これによって、図23のドア本体51の前後位置決め下端部51fが図34の仕切り壁34の前後位置決め溝34aから開放され、ドア本体51を前方に引き出すことが可能となる。
さらに、ドアハンドル52を引くことによりドア本体51を介して上リンク辺70aが前方に引かれるので、上リンク辺70aに近接して配置され、低圧室24のドア本体51の開閉状態を検出するドアスイッチ83が、低圧室24のドア本体51の開状態を検出することになる。
さらに、ドアハンドル52を引くことにより、ドア本体51が傾斜した状態でリンク機構70及び食品トレイ60と共に前方に移動され、これらが図31に示すように引き出され、食品トレイ60の上面が開放される。
これらの操作は、ドアハンドル52を引くという単一操作でよく、各機器の一連の動作を行うことができ、使い勝手が良好である。
なお、ドア本体51を閉じる際には、図31の状態でドアハンドル52の上部を押すことにより、上述した開動作の逆の動作が行われ、ドアスイッチ83が、低圧室24のドア本体51の閉状態を検出することになる。
次に、図38から図40を参照しながら、制御装置80に関して説明する。図38は本実施形態における制御装置80であるマイコンと各機器との入出力を説明する図、図39は図38の制御装置の制御動作を説明するフローチャート図、図40は図39の動作のタイムチャート図である。
制御装置80は、図38に示すように、冷蔵室扉6の前面に配置されて使用者によって操作される操作スイッチ81、冷蔵室扉6の開閉状態を検出する冷蔵室扉スイッチ82、低圧室24のドア本体51の開閉状態を検出するドアスイッチ83、低圧室24の内部圧力を検知する圧力スイッチ84、冷蔵室2の温度を検出する冷蔵室温度センサ85の操作・検出信号を受けて所定の処理を行い、その結果に基づいて真空ポンプ29を制御する。
図39に示すように、冷蔵庫の運転が開始されると(ステップS1)、第1の所定時間(A時間)及び第2の所定時間(B時間)をクリアし(ステップS2)、低圧室24の圧力を判定するための圧力値Pを1.0(大気圧)に設定する(ステップS3)。ここで、A時間は低圧室24が所定時間操作されなくなったことを判断するための待機時間であり、B時間は圧力スイッチ84がオフしてから真空ポンプ29の運転を開始させるまでの待機時間である。
圧力値Pが1.0であるか、0.7であるかを判定する(ステップS4)。ここで、圧力値Pが0.7とは低圧室24が所定圧力まで減圧された場合の圧力を意味する。
ステップS4で圧力値Pが1.0と判定された場合には、低圧室24内が大気圧であると想定して、低圧室24を減圧動作する場合の処理に移行する。
この減圧動作のための処理では、まず、低圧室ドアスイッチ83により低圧室ドア50の開閉状態を判定する(ステップS11)。このステップS11で低圧室ドア50が開状態と判定された場合には、低圧室24の減圧動作に入る必要がないため、A時間をクリアし(ステップS12)、ステップS11に戻って低圧室ドア50の開閉状態の判定を継続し、低圧室ドア50が閉状態になるのを待つ。ここで、A時間はある程度低圧室24が操作されなくなったことを判断するための待機時間である。
ステップS11で低圧室ドア50が閉状態と判定された場合には、A時間が経過するまで待つ(ステップS13)。そもそも低圧室24を減圧状態にする目的は食品の鮮度保持及び長期保存であり、例えば使用者が食事の準備のために低圧室ドア50を短時間内に開閉を繰り返すような場合にはその都度減圧動作を行う必要は無く、また頻繁な動作を避け真空ポンプ29の寿命を長く保つためにもA時間を設けることが有効である。
そして、A時間が経過した場合には、低圧室ドアスイッチ83により低圧室ドア50の開閉状態を判定する(ステップS14)。このステップS14で低圧室ドア50が開状態と判定された場合には、低圧室24の減圧動作に入る必要がないため、ステップS12に戻り、低圧室ドア50が閉状態になるのを待つ。
ステップS14で低圧室ドア50が閉状態と判定された場合には、冷蔵室扉スイッチ82により冷蔵室扉6の開閉状態を判定する(ステップS15)。このステップS15で冷蔵室扉6が開状態と判定された場合には、真空ポンプ29の運転を停止し(ステップS16)、ステップS14に戻る。
ステップS15で冷蔵室扉6が閉状態と判定された場合には、冷蔵室温度センサ85により冷蔵室2の温度が高温(例えば、8℃以上)であるか、低温であるか(例えば、8℃未満)を判定する(ステップS17)。このステップS17で冷蔵室2の温度が高温と判定された場合には、ステップS16に戻る。即ち、冷蔵室2の温度が高温の場合には、真空ポンプ29による減圧動作を開始できないためである。
ステップS17で冷蔵室2の温度が低温と判定された場合に、真空ポンプ29の運転を行う(ステップS19)。このように、真空ポンプ29の運転を開始する前に低圧室ドア50、冷蔵室扉6及び冷蔵室2の各状態を検出し、その結果に基づいて真空ポンプ29の運転を開始するようにしたので、低圧室24を減圧することが必要な場合に限って真空ポンプ29の運転を行うことができる。
ステップS18で真空ポンプ29の運転が開始されると、圧力スイッチ84により低圧室24内の圧力が所定の圧力か(例えば0.8気圧以上か)、所定の圧力未満であるか(例えば0.8気圧未満であるか)を判定する(ステップS19)。この所定圧力(0.8気圧)は、圧力値Pで判定に用いられる上の圧力(1.0気圧(大気圧))と下の圧力(0.7気圧)との間の圧力であり、下の圧力に近い圧力である。
このステップS19で低圧室24内の圧力が0.8気圧以上と判定された場合には、真空ポンプ29の運転時間(d時間)の積算値をクリアし(ステップS20)、ステップS14に戻り、真空ポンプ29の運転を継続する。
ステップS19で低圧室24内の圧力が0.8気圧未満と判定された場合には、真空ポンプ29の運転を継続し、真空ポンプ29の運転時間であるd時間を積算してその積算値を記憶する(ステップS21)。次いで、d時間の積算値が第3の所定時間(D時間)以上であるか、D時間未満であるかを判定する(ステップS22)。このステップS22でd時間の積算値がD時間未満であると判定された場合には、ステップS14に戻り、低圧室ドア50、冷蔵室扉6及び冷蔵室2の各状態を監視しつつ真空ポンプ29の運転を継続する。
このステップS22でd時間の積算値がD時間以上であると判定された場合には、真空ポンプ29の運転を停止し(ステップS23)、圧力値Pを0.7気圧に設定してステップS4に戻る。
ステップS4で圧力値Pが0.7気圧と判定された場合には、低圧室ドアスイッチ83により低圧室ドア50の開閉状態を判定する(ステップS31)。このステップS31で低圧室ドア50が開状態と判定された場合には、ステップS35へ進む。
ステップS31で低圧室ドア50が閉状態と判定された場合には、圧力スイッチ84により低圧室24内の圧力が所定の圧力か(例えば0.8気圧以上か)、所定の圧力未満であるか(例えば0.8気圧未満であるか)を判定する(ステップS32)。このステップS32で低圧室24内の圧力が0.8気圧未満と判定された場合には、B時間をクリアし(ステップS33)、ステップS31に戻る。
ステップS32で低圧室24内の圧力が0.8気圧以上と判定された場合には、B時間が経過したかを判定する(ステップS34)。このステップS34でB時間が経過していないと判定された場合には、ステップS31に戻る。
ステップS34でB時間が経過したと判定された場合には、B時間をクリアし(ステップS35)、圧力値Pを1.0に設定した後(ステップS36)、ステップS4に戻る。
また、係る制御装置80の運転動作の一例をタイムチャートで示すと、図40の通りである。
さらに、圧力スイッチ84を用いない場合の制御装置80の制御動作を図41及び図42に示す。この制御処理では、圧力スイッチ84の検出値の代わりに、真空ポンプ29の運転時間zを用いて判定するものであり、その他の処理が同一である。図41は圧力スイッチを用いない場合の制御装置の制御動作を説明するフローチャート図、図42は図41の動作の一例を示すタイムチャート図である。
1…冷蔵庫本体、2…冷蔵室、3…冷凍室、3a…製氷室、3b…急冷凍室、4…冷凍室、5…野菜室、6…冷蔵室扉、7…製氷室扉、8…急冷凍室扉、9…冷凍室扉、10…野菜室扉、11…外箱、12…内箱、13…発泡断熱材、14…圧縮機、15…蒸発器、16…送風ファン、17〜20…棚、21…最下段空間、22…製氷水タンク、23…収納ケース、24…低圧室、25〜27…扉ポケット、28…製氷水ポンプ、29…真空ポンプ、29a…導管、30…背面パネル、31…冷気吐出口、32…冷気吐出口、33…冷気戻り口、34〜36…仕切り壁、34a…前後位置決め溝、34b…低圧室嵌合爪、37…冷気通路、40…低圧室本体、41…低圧空間、42…外郭、42a…食品出し入れ用開口部、42b…ガラス板載置用開口部、42c…側壁、42d…底壁、42e…背壁、42f…外郭補強リブ、42g…組み込み用爪、42h…係止用突部、42i…ポンプ接続部、42j…圧力スイッチ接続部、42k…リンク用上支持部、42l…リンク用下支持部、43…ガラス板、44…板状部材、44a…側壁、44b…底壁、44c…背壁、44d〜44f…凸部、44g…係止部、45…環状パッキング、45a…凹溝、46…レール、47…隙間カバー、48…ドア係合部材、48a…コ字状部、48b…ドア係止爪部、50…低圧室ドア、51…ドア本体、51a…ハンドル凹部、51b…ドア補強リブ(補強手段、補強突部)、51c…ハンドルヒンジ受け、51d…リンク機構接続部、51e…前後位置決め上端部、51f…前後位置決め下端部、51g、51h…貫通孔、52…ドアハンドル、52a…ヒンジ部、52b…貫通孔、53…圧力解除バルブ、53a…弁座、53b…弁体、54…インジケータ、55…ガスケット、60…食品トレイ、60a…底壁、60b…側壁、60c…前壁、60d…背壁、60e…凹部、60f…ドア嵌合爪、70…リンク機構、70a〜70d…リンク辺、80…制御装置、81…操作スイッチ、82…冷蔵室扉スイッチ、83…低圧室ドアスイッチ、84…圧力スイッチ、85…冷蔵室温度センサ。