JP4013714B2 - エンジン制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン制御装置に関し、エンジン始動信頼性に優れたエンジン制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
近年、燃費改善およびエミッション低減を目的として、所定のエンジン停止条件成立時にエンジン自動停止を指令し、その後の所定のエンジン始動条件成立時にエンジン自動再始動を指令してエンジン始動モータを駆動させるエンジン自動停止再始動制御(いわゆるエコラン制御)が採用されつつある。
【0003】
また、エンジン始動の操作性向上を目的としたボタンスイッチによるエンジン自動始動装置も採用されつつある。
【0004】
しかしながら、これらのエンジン自動始動制御の実施において、従来のエンジン制御装置にはエンジン始動装置が突然不調となって車両始動が不能となる可能性があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、エンジン始動装置の不調によるエンジン始動の不調を防止して、優れた信頼性を有するエンジン制御装置を提供することを、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明のエンジン制御装置は、電動機、並びに、前記電動機の出力軸に連結された駆動部材とエンジンのクランク軸に連結される従動部材とを有して前記電動機の回転をエンジンに伝達するオーバーランニングクラッチとを有し、前記オーバーランニングクラッチは、所定の条件にて前記駆動部材から前記従動部材にトルクを伝達するとともに、前記従動部材が前記駆動部材の回転数を上回る回転数をもつ場合又は前記従動部材の回転数が所定の分離回転数値を超える場合に前記駆動部材から前記従動部材へ実質的にトルクを伝達しないエンジン始動装置と、所定のエンジン始動条件成立時に前記エンジン始動装置を駆動して前記エンジンを自動始動させるエンジン始動制御部とを備えるエンジン制御装置において、
前記エンジンの運転中に前記エンジン始動装置を試動させることによりエンジン回転数がオーバーランニングクラッチの分離回転数以上であると見なし得る場合に前記エンジン始動装置の良否をテストする始動試験部と、前記テストにより不良と判定された前記エンジン始動装置による前記エンジンの始動を禁止する始動禁止部とを有することを特徴としている。
【0007】
すなわち、本発明は、エンジンの運転中につまりエンジン自動停止の前にエンジン始動装置の良否をテストし、テスト結果が不良であれば、このエンジン始動装置によるその後のエンジン始動(特に自動再始動)を禁止することができるので、エンジン始動装置の不良によるエンジン再始動の失敗を未然に防止することができる。その結果、エンジン始動装置が突然不調となったとしてもそれを用いてエンジン始動を行うという愚を未然に防止することができ、優れた信頼性を有するエンジン始動装置を実現することができる。
【0008】
なお、エンジン始動装置はオーバーランニングクラッチを介してエンジンに連結されており、かつ、エンジンの運転中はオーバーランニングクラッチの従動部材がその駆動部材よりも高速回転しているために、もしくは、オーバーランニングクラッチの従動部材がその駆動部材から分離されているために、エンジン始動装置によるエンジン駆動なしにエンジン始動装置を試動させても、エンジンによる駆動されるオーバーランニングクラッチの従動部材の回転数はエンジン運転中のこの試動時に駆動部材のそれを通常は上回ることがなく、もしくは、オーバーランニングクラッチの所定の分離回転数を下回ることがなく、エンジン始動装置がエンジンを駆動することはなく、運転フィーリングに違和感を与えたり、無駄に電力を消費したりすることはない。
【0009】
更に、本発明によれば、エンジン始動装置の良、不良情報をエンジン運転中に得ることができるので、その後のエンジン制御にてこの情報を利用することもできる。たとえばエンジン始動装置が不良である場合に次のエンジンの自動停止を禁止するなどの手段を付加してもよい。なお、テスト結果が不良である場合に、エンジン自動再始動を禁止するのみならず、この不調のエンジン始動装置による手動のエンジン始動を禁止してもよい。この場合、エンジン始動装置を複数設けておき、残りのエンジン始動装置を使用してエンジン始動を実施することもできる。
【0010】
好適な態様において、前記始動試験部は、イグニッションキースイッチを閉じてなされる前記エンジンの始動が完了した(エンジン完爆)後、所定期間内に実施されることを特徴としている。これにより、エンジン始動ごとにエンジン始動装置の試験を行うことができるので、いたずらに試験回数を増やしてたとえばブラシの消耗などエンジン始動装置の耐久性の劣化を抑止しつつ、エンジン始動装置の不調によるエンジン自動始動の失敗を回避することができる。
【0016】
好適な態様において、前記始動試験部は、前記テストを所定のインタバルで実行することを特徴としている。このインタバルとしては、所定時間ごとに(たとえば一日1回)又は所定走行距離ごとに(たとえば30km走行ごとに)上記テストを行うことができる。これにより、エンジン始動装置の耐久性の劣化を抑止しつつエンジン始動装置の不調発生によるエンジン始動の失敗を良好に防止することができる。
【0020】
好適な態様において、前記始動試験部は、前記エンジンの回転数が前記オーバーランニングクラッチの前記分離回転数以下である場合に前記テストを禁止することを特徴としている。これにより、オーバーランニングクラッチがその分離回転数以下の状態である状態にてエンジン始動装置を駆動することにより、エンジン回転数が不安定となったり、エンジンのクランキングなどの影響によりエンジン始動装置の回転数や電流が不安定となったりしてテスト結果の精度が低下するという不具合も回避することができる。
【0021】
好適な態様において、前記エンジン始動装置の温度を検出する検出手段を有し、前記始動試験部は、前記エンジン始動装置の温度が所定温度範囲(たとえばー15℃以下、100℃以上)にある場合に前記テストを禁止することを特徴としている。これにより、このような温度範囲にてブラシの摩耗進行度合いが大きい場合にテストを行うことを回避してエンジン始動装置の耐久性の低下を抑止することができるとともに、このような温度範囲にてエンジンなどの摩擦抵抗が大きくなるため、上記温度範囲以外では正常にエンジン始動が可能であるにもかかわらずエンジン始動装置が不良であるというテスト結果が生じるのを防止することができる。
【0022】
好適な態様において、前記始動試験部は、前記オーバーランニングクラッチがオーバーラン状態である条件にて前記テストを実施することを特徴としている。すなわち、エンジン始動装置の回転数がその分離回転数以下であっても、オーバーランニングクラッチの駆動部材(エンジン始動装置側)の回転数がその従動部材(エンジン側)の回転数よりも低ければエンジン始動装置はエンジンを駆動することはない。したがって、エンジン始動装置の回転数がその分離回転数以下であっても、エンジン始動装置がエンジンを駆動しないというエンジン始動装置運転条件を守れば、エンジン始動装置によるエンジン駆動という問題を回避しつつエンジン始動装置のテストを実現することができる。
【0023】
好適には、前記始動試験部は、前記エンジンの回転数が、所定回転数から急減する場合で、かつ、前記オーバーランニングクラッチがオーバーラン状態を維持できる期間が前記テストに要する期間よりも長い場合に前記テストを許可することができる。
【0024】
好適な態様において、前記エンジン始動装置の通電電流を制御する通電電流制御部を有し、前記始動試験部は、前記テストにおける前記エンジン始動装置の試動通電電流をエンジン始動時における前記エンジン始動装置の始動通電電流よりも減少させることを特徴としている。
【0025】
これにより、オーバーランニングクラッチの駆動部材の回転数が従動部材(エンジン側)を超えてエンジン始動装置がエンジンを駆動させるのを防止しつつテストを実行し、かつ、テスト時のエンジン駆動による上記悪影響を回避することができる。
【0027】
好適な態様において、前記始動試験部は、前記テストのための前記エンジン始動装置の試動中およびその後の前記エンジン始動装置の惰性回転中における前記エンジンの停止を禁止することを特徴としている。これにより、この始動中およびその後の上記惰性回転中にエンジンを停止することに起因して、オーバーランニングクラッチが結合して衝撃が生じるのを防止することができる。
【0028】
好適な態様において、好適な態様において、前記エンジン始動装置の通電電流を検出する手段を有し、前記始動試験部は、前記テスト中における前記エンジン始動装置の通電電流が所定範囲を逸脱する場合に前記テストの結果は不良であると判定することを特徴としている。これにより、簡単かつ的確にエンジン始動装置の良、不良を判別することができる。
【0029】
好適な態様において、前記エンジン始動装置の回転数を検出する手段を有し、前記始動試験部は、前記テスト時に前記エンジン始動装置の回転数が所定範囲を逸脱する場合に前記テストの結果は不良であると判定することを特徴としている。これにより、簡単かつ的確にエンジン始動装置の良、不良を判別することができる。
【0030】
好適な態様において、複数のエンジン始動装置を装備し、前記エンジン始動制御部は、前記テストの結果が良であると判定された方の前記エンジン始動装置を選択して前記エンジンの始動を行うことを特徴としている。これにより、どれかのエンジン始動装置が不良となってもなんら支障なく、かつ、無駄にエンジン始動電力を消耗することなく、エコラン制御を実施したり、エンジンを再始動したりすることができる。
【0031】
好適な態様において、複数のエンジン始動装置を装備し、前記始動装置制御部は、前記両エンジン始動装置が合格である場合に両エンジン始動装置を用いて前記エンジンの自動再始動を行う。このようにすれば、1台で行うよりもエンジンの始動性を向上することができ、また、エンジン始動装置の一方が不調となった場合には残りの一方でエンジン始動を行うことができるので、エンジン始動の失敗を従来より格段に低減することができる。
他の発明のエンジン制御装置は、電動機、並びに、前記電動機の出力軸に連結された駆動部材とエンジンのクランク軸に連結される従動部材とを有して前記電動機の回転をエンジンに伝達するオーバーランニングクラッチとを有し、前記オーバーランニングクラッチは、所定の条件にて前記駆動部材から前記従動部材にトルクを伝達するとともに、前記従動部材が前記駆動部材の回転数を上回る回転数をもつ場合又は前記従動部材の回転数が所定の分離回転数値を超える場合に前記駆動部材から前記従動部材へ実質的にトルクを伝達しないエンジン始動装置と、所定のエンジン始動条件成立時に前記エンジン始動装置を駆動して前記エンジンを自動始動させるエンジン始動制御部とを備えるエンジン制御装置において、所定のエンジン停止条件成立時に前記エンジンを自動停止させるエンジン停止制御部と、前記エンジンの運転中であって且つ前記従動部材の回転数が所定の分離回転数値を超える場合に前記エンジン始動装置の良否をテストする始動試験部とを備え、前記エンジン停止制御部は、前記テストの結果が不良である場合に前記エンジンの自動停止を禁止することを特徴としている。
これにより、エンジン始動装置の不調を事前に検出した場合にエンジン自動停止を禁止するため、その後にエンジン再始動に失敗して車両が立ち往生することがなく、安全にエコラン動作を実施することができる。
更にこの発明では、前記始動試験部は、前記エンジン停止制御部による前記エンジンの自動停止操作の直前の所定期間に前記テストを実施することを特徴としている。これにより、エコラン動作によりエンジン自動停止条件が成立してもその後に行うテストの結果が悪ければエンジンの自動停止を回避するので、安全にエコラン動作を実施できるとともに、頻繁にテストを実施する必要がない。なお、テスト回数を更に減らすために、上記インタバル制御を更に実施してもよい。
【0032】
【発明を実施するための態様】
本発明のエンジン制御装置の好適な実施態様を以下の実施例を参照して説明する。
【0033】
【実施例1】
図1は、本発明のエンジン制御装置の一実施例を示すブロック図である。
【0034】
1はエンジン、2はスタータ(本発明でいうエンジン始動装置)、3はスタータリレー(本発明でいうエンジン始動装置)、4はバッテリ、5はコントローラ(本発明でいうエンジン始動制御部、エンジン停止制御部、始動試験部、始動禁止部)、6は電流センサ(本発明でいう検出手段)、7はオーバーランニングクラッチ、8はクランク角センサ(本発明でいう検出手段)、9はプーリ、10はベルト、11はクランクプーリである。なお、オーバーランニングクラッチ7は模式的に断面図示されている。
【0035】
プーリ9はオーバーランニングクラッチ7のクラッチアウタをなす大径の外筒部(本発明でいう従動部材)をなし、この外筒部は、オーバーランニングクラッチ7のクラッチインナをなす小径の内筒部(本発明でいう駆動部材)にクラッチローラを介して係合している。オーバーランニングクラッチ7の内筒部は、減速機構付きのスタータ2の出力回転軸に固定され、プーリ9は、ベルト10、クランクプーリ11を通じてエンジン1のクランクシャフトに連結されている。スタータ2は、モータ20とこのモータの回転数を低減する減速機構とを有し、この減速機構の出力軸はオーバーランニングクラッチ7の上記内筒部に固定されている。
【0036】
バッテリ4は、スタータリレー3を通じてスタータ2のモータ20に給電し、スタータリレー3は、コントローラ5により制御される。モータ20は、通常の遊星減速機構付きの直流直巻モータを採用している。
【0037】
コントローラ5は、図示しないエンジン制御用の電子制御装置(ECU)を通じてクランク角センサ8からエンジン回転数やその他の車両運転情報を、電流センサ6からバッテリ電流を受け取るマイコン内蔵の制御装置である。なお、電流センサ6は、モータ20への通電電流のみを検出するように接続してもよいことは明白である。また、このコントローラ5と上記エンジン制御用の電子制御装置(ECU)とを一体化してもよいことも当然である。上記説明したエンジン制御装置の構成自体は従来周知のものであり、更なる詳細説明は省略する。
【0038】
次に、この装置によるエンジン自動始動動作を以下に説明する。
【0039】
コントローラ5は種々の入力データに基づいて運転条件が所定のエンジン自動停止条件を満足する場合に、エンジン1を自動停止させる。また、コントローラ5は、上記エンジン自動停止中に読み込んだ種々の入力データに基づいて運転条件が所定のエンジン自動再始動条件を満足する場合に、発電電動機3を電動動作させてエンジン1を再始動させる。この種のエコラン制御自体は従来周知のものであり、更なる詳細説明は省略する。
【0040】
次に、この実施例の要部をなすスタータ2のテスト動作を図2に示すフローチャートを参照して以下に説明する。このフローチャートはコントローラ5により実施される。
【0041】
まず、テスト開始条件が満たされているかどうかを判定し(S100)、満たされていればスタータ2を試動させる(S102)。次に、データ採取条件が満たされているかどうかを判定し(S103)、満たされていれば、スタータ2の両不良を判定するためのデータを採取して(S104)、スタータ2の試動を終了する(S106)。次に、採取したデータを所定の判定条件と照合することによりスタータ2の良不良を判定し(S108)、良であればスタータ2の良不良を表示するフラグAをOKとし(S110)、不良であればフラグAをNGとする(S112)。その後、このフラグAの状態に基づいて予め定められたスタータ2の故障対応制御指令を発する。これにより、スタータ2が不良である場合にはスタータ2はこの故障対応制御指令により制御されるため、後述するようにスタータ2の保護、エンジン自動始動の失敗の防止、それによる電力浪費の防止を実現することができる。
【0042】
上記したテスト開始条件、データ採取条件、判定条件、故障対応制御指令としては、種々のバリエーションが可能であり、これらの各バリエーションの違いにより種々の試験態様が可能である。これらの試験態様について以下に説明する。
【0043】
(試験態様1)
試験態様1を図3を参照して説明する。
【0044】
この試験態様1は、エンジン1を図示しないイグニッションキースイッチにて手動始動させた時点t1から所定時間ΔT経過後の時点t2にてスタータリレー3にオン指令(図2でいうスタータON信号)を所定期間T1だけ送信し、この期間T1だけスタータ2に通電してスタータ2を無負荷運転させ、期間T1におけるスタータ電流の大きさが所定範囲内にある場合にスタータ2を良と判定し、スタータ電流がこの範囲を逸脱する場合に不良を判定するものである。スタータ電流の大きさとしては、この期間T1における平均電流とすることが好ましいが、所定時点の電流値であってもよい。
【0045】
なお、上記したイグニッションキースイッチのオンによるスタータリレー3のオンは図2においては図示省略しているが、所定時間ΔTの終了時点(すなわち所定期間T1の開始時点)t2までにイグニッションキースイッチのオフとともに終了しているものとする。
【0046】
ただし、時点t2は、プーリー9の回転数がオーバーランニングクラッチ7の分離回転数を上回る状態である所定の期間に設定される。これにより、このスタータ2の試動にてスタータ2がエンジン1を駆動することによる悪影響を回避される。
【0047】
また、この態様では、スタータ2が不良と判定された場合には、その後のエンジン1の自動停止、および、エンジン始動動作を禁止するべく、コントローラ5はエンジン制御用ECUに指令を発する。
【0048】
好適には、この制御モード1のテスト開始条件(S100)はイグニッションキースイッチオンから時間ΔT 後ということになり、S104でいうデータは期間T1におけるスタータ平均電流とされ、S114における故障対応制御指令は、エンジン1の自動停止禁止指令、および、エンジン始動動作の禁止指令となる。判定条件(S108)は、平均電流が所定範囲か否かとなる。平均電流がこの範囲を逸脱する場合、スタータ内部の不具合が予想され、その運転は好ましくない。これにより、頻繁なスタータ2の起動を防止しつつ、スタータ2の保護を実現し、エンジン1の自動再始動の失敗を防止することができる。
【0049】
(試験態様2)
試験態様2を図4を参照して説明する。
【0050】
この試験態様2では、所定のエンジン自動始動条件が満たされた時点t3にてスタータリレー3をオンし、スタータ2に通電してエンジン1の自動始動を開始し、この通電を時点t5まで期間T2だけ実施する。そして、エンジン回転数がオーバーランニングクラッチ7の分離回転数に相当する回転数を上回った後となるように設定された所定時点t4にてスタータ通電電流(平均値又は瞬時値)を採取し、このスタータ通電電流が所定範囲内にある場合にスタータ2を良と判定し、スタータ電流がこの範囲を逸脱する場合に不良を判定するものである。
【0051】
ただし、時点t4は、プーリー9の回転数がオーバーランニングクラッチ7の分離回転数を上回る状態である期間に設定される。これにより、このスタータ2の試動にてスタータ2がエンジン1を駆動することによる悪影響を回避される。
【0052】
また、この態様では、スタータ2が不良と判定された場合には、その後のエンジン1の自動停止、および、エンジン始動動作を禁止するべく、コントローラ5はエンジン制御用ECUに指令を発する。
【0053】
すなわち、この制御モード2のテスト開始条件(S100)およびデータ採取条件(S104)は、スタータ2への通電開始から起算した場合には時間T3経過後となる時点t4ということになり、時点t4は時点t5よりデータ採取に必要な所定時間先行する。その他の条件は試験態様1と同じである。これにより、頻繁なスタータ2の起動を防止しつつ、スタータ2の保護を実現し、エンジン1の自動再始動の失敗を防止することができる。
【0054】
(試験態様3)
試験態様3を図5を参照して説明する。
【0055】
この試験態様3では、所定のエンジン自動停止条件が満たされた時点t6にてスタータリレー3をオンし、スタータ2に通電してスタータ2を時点t8まで試動する。この期間T4において、エンジンは運転されており、その回転数はオーバーランニングクラッチ7の分離回転数に相当する回転数を上回っている。
【0056】
次に、時点t6から所定時間T5経過した時点t7にてスタータ通電電流(平均値又は瞬時値)を採取し、このスタータ通電電流が所定範囲内にある場合にスタータ2を良と判定し、スタータ電流がこの範囲を逸脱する場合に不良を判定するものである。これにより、このスタータ2の試動にてスタータ2がエンジン1を駆動することによる悪影響を回避される。
【0057】
また、この態様では、スタータ2が不良と判定された場合には、その後のエンジン1の自動停止を禁止するべく、コントローラ5はエンジン制御用ECUに指令を発し、スタータ2が良とされた場合には、エンジン1の自動停止を指令する。
【0058】
すなわち、この制御モード3のテスト開始条件(S100)はスタータ2への自動停止条件満足時点t6となり、データ採取条件(S104)は通電開始時点t6から所定時間T5後の時点t7ということになり、時点t7は時点t8よりデータ採取に必要な所定時間先行する。その他の条件は試験態様2と同じである。これにより、頻繁なスタータ2の起動を防止しつつ、スタータ2の保護を実現し、エンジン1の自動再始動の失敗を防止することができる。
【0059】
【実施例2】
図6は、本発明のエンジン制御装置の他の実施例を示すブロック図である。
【0060】
この実施例では、実施例1のスタータリレー3をMOSトランジスタ30に変更し、かつ、スタータ2のテストに際して、このMOSトランジスタ30を所定デューテイ比(たとえば50%)で駆動するものである。このようにすれば、テスト時の通電電流を減らすことができるので、テストに要する電力消費、ブラシの消耗、エンジン1の駆動などといった問題を改善することができる。また、このようなメイン電流の制御以外にスタータモータの界磁電流を制御しても同様の効果を得ることができる。
【0061】
【実施例3】
図7は、本発明のエンジン制御装置の他の実施例を示すブロック図である。
【0062】
この実施例では、実施例1の装置に第2スタータ21と第2スタータリレー31とを追加し、バッテリ4から第2スタータ21を通じて第2スタータ21に給電したものである。第2スタータ21はギヤ機構12を通じてエンジン1のクランクシャフトに連結されている。第2スタータ21はコントローラ5により制御される。
【0063】
この装置では、通常の手動のエンジン始動又は自動のエンジン始動は、スタータ2と第2スタータ21とのどちらか一方を用いて行われるが、両方を用いて行ってもよく、交互に用いて行ってもよい。
【0064】
この実施例の要部をなすスタータ試験も図2のフローチャートに基づいてなされる。このスタータ試験について図8に示すタイミングチャートを参照して詳細に説明する。
【0065】
このスタータ試験では、エンジン1を図示しないイグニッションキースイッチにて手動始動させた後、エンジン1の回転数がオーバーランニングクラッチ7の分離回転数を超えてから所定時間が経過した時点t9からその後の時点t10までの所定期間T6の間、スタータリレー3をオンし、スタータ2を試動させ、この時のスタータ2への通電電流を電流センサ6により検出し、この電流の平均値が所定範囲にあるかどうかによりスタータ2の良否を判定する。
【0066】
すなわち、エンジン1の回転数がオーバーランニングクラッチ7の分離回転数を超えてから所定時間が経過した時点t9からその後の時点t10までの所定期間T6の間、スタータリレー3をオンし、スタータ2を無負荷運転(試動)させ、期間T6におけるスタータ2への通電電流を電流センサ6により検出し、この電流の平均値が所定範囲にあるかどうかによりスタータ2の良否を判定する。
【0067】
また、同様に、時点t10から所定期間経過した後であり、かつ、エンジン回転数がオーバーランニングクラッチの分離回転数を上回っている時点t11から時点t12までの期間T7に第2スタータリレー31をオンし、第2スタータ21を運転させ、期間T7における第2スタータ21への通電電流を電流センサ6により検出し、この電流の平均値が所定範囲にあるかどうかによりスタータ2の良否を判定する。この結果、スタータ2が不良である場合には次にエンジン1を始動する期間T8(時点t13から時点t14)において第2スタータ21を選択してエンジン1を始動する(図8参照)。
【0068】
これにより、スタータ2又はスタータリレー3が不良となっても、エンジン1を始動することができるとともに、不良と判定したスタータ2に通電することがないので、電力の無駄がなく、エンジン1の始動に手間取ることがない。
【0069】
なお、この実施例において、スタータ2を主としてエンジン始動に用いる場合などには第2スタータ21のテストはスタータ2が不良である場合にのみ実施してもよい。
【0070】
(変形態様)
上記各実施例の変形態様を以下に説明する。
【0072】
上記実施例では、スタータとして起動トルクが大きい直流直巻モータを採用したが、トルクアシスト又は発電制動に好適な同期電動機を採用してもよい。
【0074】
上記実施例では、スタータ電流の大きさが所定範囲かどうかによりスタータの良、不良を判定したが、テスト用通電開始から所定時間経過後のスタータの回転数やエンジン回転数が所定範囲かどうかによりスタータの良、不良を判定してもよい。なお、スタータの回転数はスタータの逆起電圧により判定することができる。
【0075】
テストの開始は、所定走行距離ごとに行ってもよい。
【0076】
また、スタータ温度又はエンジン温度又はそれに連動する電気量を検出し、検出温度が所定範囲を逸脱する場合にテストを禁止してもよい。スタータ温度は巻線抵抗により検出することができ、エンジン温度は通常の装置において検出するのが普通である。
【0077】
更に、テストによるデータ採取完了後、スタータへの通電を停止し、スタータの回転数が惰性回転中にはエンジンの停止を禁止する。これにより、上記惰性回転中にエンジンを停止することに起因して、オーバーランニングクラッチが結合して衝撃が生じるのを防止することができる。
【0078】
【実施例4】
図9は、本発明のエンジン制御装置の一実施例を示すブロック図である。
【0079】
1はエンジン、20はスタータ(エンジン始動装置)、30は発電電動機(同期機)、4はバッテリ、5はコントローラ、6は電流センサ、70は回転角センサ、80はベルト、90は補機、100はエンジン回転角センサ、110はインバータである。
【0080】
エンジン1は、ベルト80を通じて発電電動機30や補機90を駆動し、エンジン回転角センサ100はエンジン回転数を検出する。発電電動機30およびエンジン始動装置20はバッテリ4から給電されてエンジン1を始動させる。回転角センサ70は発電電動機30の回転角を検出し、電流センサ6はバッテリ4の電流を検出する。インバータ110は三相インバータ回路であってコントローラ5により制御されて発電電動機30に三相交流電圧を給電する。
【0081】
エンジン始動装置20は、通常のリングギヤーピニオン結合によりエンジンのクランク軸に連結された遊星減速機構付きの直流直巻モータであって、一方向クラッチ(オーバーランニングクラッチ)を有している。
【0082】
発電電動機30は、界磁巻線式三相同期機であって、通常走行時は発電動作を行い、エンジン始動時およびトルクアシスト時には電動動作を行う。
【0083】
コントローラ5は、マイコン内蔵の制御装置であって、エンジン始動装置に内蔵された周知のマグネットスイッチを断続して、エンジン始動装置のエンジン始動モータすなわち直流直巻モータの駆動、停止を制御する。また、コントローラ5は、発電電動機30の発電動作時にバッテリ電圧と所定の目標電圧との差に基づいて発電電動機3の界磁電流をフィードバック制御することによりその発電電圧を調整する。これにより、周知の三相インバータ回路に内蔵された三相全波整流器がこの発電電圧を整流してバッテリ4に給電し、この結果、バッテリ電圧は所定目標範囲に収束する。更に、コントローラ5は、発電電動機30の電動動作時にインバータ110を目標トルクを発生するようにPWM制御し、これによりインバータ11はPWM制御された三相交流電圧を発電電動機30に印加し、発電電動機30は所望のトルクを発生する。この三相交流電圧を発電電動機30の回転角に同期させるために、コントローラ5は回転角センサ70の出力信号に基づいてインバータ110が出力する三相交流電圧の各相電圧の位相と決定する。上記した各装置の構成、動作自体はもはや周知事項であるので、更なる詳細説明は省略する。
(エンジン自動再始動動作)
コントローラ5は種々の入力データに基づいて運転条件が所定のエンジン自動停止条件を満足する場合に、エンジン1を自動停止させる。また、コントローラ5は、上記エンジン自動停止中に読み込んだ種々の入力データに基づいて運転条件が所定のエンジン自動再始動条件を満足する場合に、発電電動機30を電動動作させてエンジン1を再始動させる。また、図示しないイグニッションキーがターンオンされると、図示しないマグネットスイッチが閉じてエンジン始動装置20に給電され、エンジン始動装置20がエンジン1を始動させる。更に、後述するように、コントローラ5は発電電動機30の故障時に、エンジン始動装置20をエンジン自動再始動時に作動させる。
【0084】
なお、この実施例では、エンジン始動装置20を手動始動時に用い、発電電動機30をエンジン自動再始動時に用いているが、これはエンジン始動装置20のブラシの消耗を低減するためである。しかし、エンジン始動装置20をエンジン自動再始動時に用いてもよいし、発電電動機30を手動始動時に用いてもよい。その他、手動始動又はエンジン自動再始動に際して、エンジン始動装置20と発電電動機30とを両方駆動させてもよく、手動始動時においてエンジン始動装置2だけによるエンジン始動に失敗した場合や失敗を予想される場合に両方によるエンジン始動を行ってもよい。両装置によるエンジン始動は、エンジン自動再始動においてアクセルペダル踏み込みから車両の実際の発進までの時間を短縮する効果を奏することができる。
(エンジン始動テスト動作1)
次に、この実施例の一つの要部をなすエンジン運転中のエンジン始動装置20のテスト動作を図10に示すフローチャートを参照して以下に説明する。このフローチャートはコントローラ5により実施される。
【0085】
まず、イグニッションキースイッチのターンオンによる手動始動完了によりルーチンを開始し(100)、エンジン回転数がアイドル回転数を超えたかどうかを判定し(102)、超えていなければメインルーチンにリターンし、超えていたら、エンジン始動装置20を0.5秒間だけ試験作動させる(104)。この時、エンジンはアイドル回転数以上で回転しており、直流直巻モータであるエンジン始動装置20の回転数がエンジン1を駆動する回転数となることもないので、通常のスタータであるエンジン始動装置20に内蔵されたオーバーランニングクラッチが作動し、その結果としてエンジン始動装置2がエンジン1を駆動することも、エンジン始動装置20がエンジン1により駆動されることもない。
【0086】
次に、このエンジン始動装置の駆動前後の電流増大分を上記エンジン始動装置20への通電電流とみなして、エンジン始動装置20へのこの通電電流が所定のしきい値電流を超えたかどうかを電流センサ6により検出し(106)、超えたら、エンジン始動装置20は正常であると判定し、エンジン始動装置20によるエンジン自動再始動を許可するためのエンジン始動装置正常フラグを立てて(108)、説明を省略するコントローラ5のメインルーチンにリターンする。超えなければエンジン始動装置20は不良であると判定してエンジン始動装置20によるエンジン自動再始動を禁止するべく上記フラグを降ろし(110)、ドライバにエンジン始動装置20の不良を警告し(112)、メインルーチンにリターンする。
(エンジン始動テスト動作2)
次に、この実施例の他の要部をなすエンジン運転中の発電電動機3テスト動作を図11に示すフローチャートを参照して以下に説明する。なお、この発電電動機は、オーバーランニングクラッチを有しないが、同様の方法にてチェックすることが可能である。このフローチャートはコントローラ5により実施される。このルーチンは、エンジン稼働開始後、定期的に実施される。
【0087】
まず、エンジン回転数がアイドル回転数を超えたかどうかを、すなわちエンジン1が停止動作中又はエンジン始動開始直後ではないことを確認し(200)、前回のテストから所定時間を経過したかどうかを判定する(202)。超えていたら、発電電動機30を0.5秒間だけ所定トルクを発生するように電動動作モードで試験作動させる(204)。この実施態様では、発電電動機30はエンジン1とベルトープーリ結合されているので、上記所定トルクは、エンジン1などの加速に用いられる。
【0088】
次に、このエンジン始動装置の試験作動前後の電流増大分を発電電動機30への通電電流とみなして、発電電動機30へのこの通電電流が所定のしきい値電流を超えたかどうかを電流センサ6により検出し(206)、超えていたら発電電動機30は正常であると判定し、発電電動機30によるエンジン自動再始動を許可するための発電電動機正常フラグを立てて(208)、説明を省略するコントローラ5のメインルーチンにリターンする。超えなければ発電電動機3は不良であると判定して発電電動機30によるエンジン自動再始動を禁止するべく上記フラグを降ろし(210)、ドライバに発電電動機30の不良を警告し(212)、メインルーチンにリターンする。
【0089】
なお、この態様において、電流センサ6により発電電動機30の良否を判定する代わりに、エンジン1又は発電電動機30の回転数の増加を検出して発電電動機30の電動動作が実際に行われたかどうかを判定してもよい。また、上記所定トルクを発生させると同時に図示しないエンジン制御装置がエンジン発生トルクを同じ量だけ減少させるようにしてもよい。なお、エンジン発生トルクを減少させる場合の発電電動機30の良否判定を上記と同様に回転数で行ってもよい。すなわち、発電電動機30の電動動作が不良であれば、エンジン発生トルクが減少した分だけ回転数が落ち込む筈であるので、この回転数の落ち込みの有無により発電電動機30の良否を判定することができる。更に、発電電動機3とベルト8との間に電磁クラッチを介設すれば、エンジン1になんら影響を与えることなく発電電動機30のテストを行うことができる。また、電磁クラッチを用いなくても、車両停止中であればエンジン1へのトルク授与なしに上記テストを行うことができる。更に、発電電動機30の代わりに電動動作のみ(エンジン始動およびトルクアシストのみ)を行う電動機を用いる場合には、この電動機とベルト80との間に一方向クラッチを介設することによりエンジン1へのトルク授与なしに上記テストを行うことができる。
(エンジン始動装置20又は発電電動機30の不良時の処理例)
次に、この実施例の他の要部をなすエンジン始動装置20又は発電電動機30の不良発見時の対応処理を図12に示すフローチャートを参照して以下に説明する。このフローチャートはコントローラ5により実施される。このルーチンは、上記テスト動作後、実施される。
【0090】
まず、発電電動機30が不良かどうかを判定し(300)、不良でなければエンジン自動停止後の再始動には発電電動機30を用いることを指令し(302)、不良であればエンジン始動装置20が不良であるかどうかを判定し(304)、エンジン始動装置20も不良であればエンジン自動停止を禁止する指令を発し(306)、エンジン始動装置20が不良でなければ次のエンジン自動再始動はエンジン始動装置20を用いて行うことを指令する(308)。
(変形態様)
上記説明した実施例の変形態様として種々のバリエーションが考えられる。たとえば、テストに際して判定する入力パラメータ(入力信号が表す電気量)は、上記バッテリ電流の代わりに回路系中の上記テスト前後において変化する各種電気量を用いることができる。
【0091】
また、テストを単に良、不良で区分するのではなく、エンジン始動装置20や発電電動機30の発生可能トルクに基づいて、両者ともエンジン始動に必要なトルクに満たない場合に両方を同時に駆動してエンジン始動に供することも可能である。
(実施例効果)
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のエンジン系を示すブロック図である。
【図2】 実施例1におけるエンジン始動装置のテスト動作を示すフローチャートである。
【図3】 実施例1における試験態様の一例を示すタイミングチャートである。
【図4】 実施例1における試験態様の他例を示すタイミングチャートである。
【図5】 実施例1における試験態様の他例を示すタイミングチャートである。
【図6】実施例2のエンジン系を示すブロック図である。
【図7】実施例3のエンジン系を示すブロック図である。
【図8】 実施例3における試験態様の一例を示すタイミングチャートである。
【図9】 実施例4のエンジン系を示すブロック図である。
【図10】 実施例4におけるエンジン始動装置のテスト動作を示すフローチャートである。
【図11】 実施例4における発電電動機のテスト動作を示すフローチャートである。
【図12】 実施例4における不良発見時の対応動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
2 スタータ(エンジン始動装置)
5 コントローラ(本発明でいうエンジン始動制御部、エンジン停止制御部、始動試験部、始動禁止部)
Claims (13)
- 電動機、並びに、前記電動機の出力軸に連結された駆動部材とエンジンのクランク軸に連結される従動部材とを有して前記電動機の回転をエンジンに伝達するオーバーランニングクラッチとを有し、前記オーバーランニングクラッチは、所定の条件にて前記駆動部材から前記従動部材にトルクを伝達するとともに、前記従動部材が前記駆動部材の回転数を上回る回転数をもつ場合又は前記従動部材の回転数が所定の分離回転数値を超える場合に前記駆動部材から前記従動部材へ実質的にトルクを伝達しないエンジン始動装置と、
所定のエンジン始動条件成立時に前記エンジン始動装置を駆動して前記エンジンを自動始動させるエンジン始動制御部と、
を備えるエンジン制御装置において、
前記エンジンの運転中に前記エンジン始動装置を試動させることによりエンジン回転数がオーバーランニングクラッチの分離回転数以上であると見なし得る場合に前記エンジン始動装置の良否をテストする始動試験部と、
前記テストにより不良と判定された前記エンジン始動装置による前記エンジンの始動を禁止する始動禁止部と、
を有することを特徴とするエンジン制御装置。 - 請求項1記載のエンジン制御装置において、
前記始動試験部は、
イグニッションキースイッチを閉じてなされる前記エンジンの始動が完了した後、所定期間内に実施されることを特徴とするエンジン始動装置。 - 請求項1記載のエンジン制御装置において、
前記始動試験部は、
前記テストを所定のインタバルで実行することを特徴とするエンジン始動装置。 - 請求項1記載のエンジン制御装置において、
前記始動試験部は、
前記エンジンの回転数が前記オーバーランニングクラッチの前記分離回転数以下である場合に前記テストを禁止することを特徴とするエンジン制御装置。 - 請求項1記載のエンジン制御装置において、
前記エンジン始動装置の温度を検出する検出手段を有し、
前記始動試験部は、
前記エンジン始動装置の温度が所定温度範囲にある場合に前記テストを禁止することを特徴とするエンジン制御装置。 - 請求項1記載のエンジン制御装置において、
前記始動試験部は、
前記オーバーランニングクラッチがオーバーラン状態である条件にて前記テストを実施することを特徴とするエンジン制御装置。 - 請求項1記載のエンジン制御装置において、
前記エンジン始動装置の通電電流を制御する通電電流制御部を有し、
前記始動試験部は、前記テストにおける前記エンジン始動装置の試動通電電流をエンジン始動時における前記エンジン始動装置の始動通電電流よりも減少させることを特徴とするエンジン制御装置。 - 請求項1記載のエンジン制御装置において、
前記始動試験部は、
前記テストのための前記エンジン始動装置の試動中およびその後の前記エンジン始動装置の惰性回転中における前記エンジンの停止を禁止することを特徴とするエンジン制御装置。 - 請求項1記載のエンジン制御装置において、
前記エンジン始動装置の通電電流を検出する手段を有し、
前記始動試験部は、
前記テスト中における前記エンジン始動装置の通電電流が所定範囲を逸脱する場合に前記テストの結果は不良であると判定することを特徴とするエンジン制御装置。 - 請求項1記載のエンジン制御装置において、
前記エンジン始動装置の回転数を検出する手段を有し、
前記始動試験部は、
前記テスト時に前記エンジン始動装置の回転数が所定範囲を逸脱する場合に前記テストの結果は不良であると判定することを特徴とするエンジン制御装置。 - 請求項1記載のエンジン制御装置において、
複数のエンジン始動装置を装備し、
前記エンジン始動制御部は、
前記テストの結果が良であると判定された方の前記エンジン始動装置を選択して前記エンジンの始動を行うことを特徴とするエンジン制御装置。 - 請求項1記載のエンジン制御装置において、
複数のエンジン始動装置を装備し、
前記エンジン始動制御部は、
前記テストの結果が不良でない複数の前記エンジン始動装置を用いて前記エンジンの始動を行うことを特徴とするエンジン制御装置。 - 電動機、並びに、前記電動機の出力軸に連結された駆動部材とエンジンのクランク軸に連結される従動部材とを有して前記電動機の回転をエンジンに伝達するオーバーランニングクラッチとを有し、前記オーバーランニングクラッチは、所定の条件にて前記駆動部材から前記従動部材にトルクを伝達するとともに、前記従動部材が前記駆動部材の回転数を上回る回転数をもつ場合又は前記従動部材の回転数が所定の分離回転数値を超える場合に前記駆動部材から前記従動部材へ実質的にトルクを伝達しないエンジン始動装置と、
所定のエンジン始動条件成立時に前記エンジン始動装置を駆動して前記エンジンを自動始動させるエンジン始動制御部と、
を備えるエンジン制御装置において、
所定のエンジン停止条件成立時に前記エンジンを自動停止させるエンジン停止制御部と、
前記エンジンの運転中であって且つ前記従動部材の回転数が所定の分離回転数値を超える場合に前記エンジン始動装置の良否をテストする始動試験部と、
を備え、
前記エンジン停止制御部は、
前記テストの結果が不良である場合に前記エンジンの自動停止を禁止し、
前記始動試験部は、
前記エンジン停止制御部による前記エンジンの自動停止の直前の所定期間に前記テストを実施することを特徴とするエンジン制御装置。
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