JP4013609B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムの水経路の凍結防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料電池システムは、特開平11−214025に示すように、図7のような構成をしていた。すなわち水素供給手段51から供給される水素と空気供給手段52から供給される空気中の酸素とを反応させて発電する燃料電池53と、燃料電池53に水を循環させる水循環手段54と、燃料電池53の発電出力を制御する出力制御装置55と、外部の温度を検出する温度センサ56および制御装置57とを備えていた。水循環手段54は、メインタンク58と、メインタンク58内の水をポンプ59によって燃料電池53の水素極53aに供給する給水路60と、燃料電池53の水素極53aおよび空気極53bからの排水をメインタンク58に回収する排水路61とから構成されている。
【0003】
この従来の燃料電池システムは固体高分子形の燃料電池53を使っているため、燃料電池53が発電反応を行う場合、燃料電池53の水素極53aを常に加湿する必要があり、そのためにメインタンク58より水素極53aに水を供給している。燃料電池53の発電反応で生成された空気極53bの水と水素極53aで余った水は排水路61から回収され、燃料電池53とメインタンク58との間を循環することになる。また、燃料電池53で発生した電力は、出力制御装置55で制御された後電力負荷へ供給されるものである。
【0004】
つぎに、この従来の燃料電池システムの凍結防止運転の動作について説明する。温度センサ56が閾値以下の温度を検知した場合、制御装置57によって燃料電池53へ水素供給手段51と空気供給手段52からそれぞれ水素と空気が供給され、燃料電池53は発電を行う。同時に、メインタンク58内の水は水素極53aに供給され、水素極53aで余った水と燃料電池53の発電反応で生成された空気極53bの水は排水路61から回収され、燃料電池53とメインタンク58との間を循環する。この時、燃料電池53の発電反応では熱も発生するため、この熱によって水循環手段54であるメインタンク58、給水路60、排水路61中の水は凍結を未然に防止することができるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の燃料電池システムでは、凍結を防止するために電力負荷からの要求がなくても燃料電池の発電運転を行う必要があり、発生した電力は結局は無駄に捨ててしまう結果となり、ランニングコストを増大させるという課題があった。特に固体高分子形の燃料電池の場合、発電運転時の発熱エネルギーと発電エネルギーとの比率はほぼ1:1に近いため、凍結を防止するために最低限必要な発熱エネルギーの倍以上のエネルギーを投入する必要があった。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を考慮し、凍結防止運転に係わるランニングコストを低減した燃料電池システムを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、前記燃料電池の冷却を行う冷却水循環経路と、反応生成水および排気ガス中の水分を回収する水回収経路と、前記水回収経路と前記冷却水循環経路との間を循環させる相互循環経路と、前記冷却水循環経路、前記水回収経路、前記相互循環経路のいずれかに設けられた加熱手段と、システム内部の所定の位置または外気温を検出する位置に設けられた温度検出手段とを備え、前記燃料電池の発電停止状態において前記温度検出手段が閾値以下の温度になった際、凍結防止運転として、前記冷却水循環経路内の水および前記相互循環経路内の水をそれぞれ循環させ、かつ前記加熱手段を作動することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、前記加熱手段が、冷却水循環経路内に設けられ、システム起動時に燃料電池の温度を昇温させる昇温装置と兼用すると有効である。
【0009】
また、本発明は、前記加熱手段が、冷却水循環経路内に設けられ、燃料電池の排熱回収を行う熱交換装置と兼用すると有効である。
【0010】
また、本発明は、前記燃料電池システムが、さらに、回収された排熱を温水として蓄える貯湯タンクと、前記貯湯タンクから取り出された水が前記熱交換器を経由して貯湯タンクに戻るための貯湯循環経路と、前記貯湯循環経路内の水を循環させるための貯湯循環装置とを備え、前記凍結防止運転において、前記貯湯循環装置を作動させることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、燃料電池の排熱回収においては、貯湯タンクの下部から水を取り出し、前記熱交換装置で、加熱された水を貯湯タンクの上部に戻し、凍結防止運転においては、貯湯タンクの上部から水を取り出し、前記熱交換装置で放熱した水を貯湯タンクの下部に戻すと有効である。
【0012】
また、本発明は、前記燃料電池システムが、さらに、貯湯タンク下部に貯湯タンク水温検出器と、前記熱交換器から前記貯湯タンク下部に至るまでの前記貯湯循環経路に貯湯循環水温検出器とを備え、凍結防止運転において、貯湯循環水温検出器で検出される水温が貯湯タンク水温検出器で検出される水温以下になるように、貯湯循環装置の循環流量を制御すると有効である。
【0013】
また、本発明は、前記燃料電池システムが、さらに、前記貯湯タンク内に設けられた風呂熱交換器と、浴槽内から取り出された水が前記熱交換器を経由して戻るための風呂循環経路と、風呂循環経路内の水を循環させるための風呂循環装置とを備え、前記凍結防止運転において、前記風呂循環装置を作動させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、前記燃料電池システムが、さらに、前記貯湯タンク上部に貯湯タンク湯温検出器と、前記風呂循環経路の前記浴槽近傍に風呂水温検出器とを備え、前記凍結防止運転において、前記貯湯タンク湯温検出器で検出された水温が前記風呂水温検出器で検出された水温より低い際に、前記風呂循環装置を作動させると有効である。
【0015】
また、本発明は、凍結防止運転として、温度検出手段が第一の閾値以下の温度を検出した時に加熱手段を作動し、温度検出手段が第二の閾値以下で第一の閾値以上の温度を検出した時、加熱手段を作動せずに冷却水循環経路および相互循環経路の循環動作のみを行うように制御装置で制御すると有効である。
【0016】
また、本発明は、温度検出手段が各経路内の水温が最も低くなる位置に取付けられると有効である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面にもとづいて説明する。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池システムのシステム構成図である。1は、原料供給手段2から供給される原料をバーナ3の熱による改質反応で水素リッチガスに変換させる改質器である。4は、改質器1で発生し水素供給経路5を介して供給される水素リッチガスと酸化剤ガスとしての空気とを反応させて発電する燃料電池であり、水素極4aと空気極4bとを有している。6は、燃料電池4の水素極4aとバーナ3とを接続する排水素経路である。
【0020】
燃料電池4の空気極4bには、空気供給手段7と、凝縮器8および水回収経路9が接続されている。水回収経路9には、排空気経路10が接続されるとともに、改質水供給装置11を備えた改質水供給経路12を介して改質器1に接続されている。
【0021】
13は、燃料電池4で発生する熱を冷却する冷却水循環経路で、加熱手段14を備え、燃料電池4と熱交換装置15との間を冷却水ポンプ16によって冷却水が循環する構成となっている。17は、水回収経路9と冷却水循環経路13との間を連通し、ポンプ18によって双方の経路の水を循環させる相互循環経路で、本実施の形態では水浄化器19を備えている。
【0022】
20は温度検出手段、21は制御装置である。なお、この温度検出手段20は、経路内の水の凍結を防止のために温度を検知する場所として有効であれば、燃料電池システム内外を問わず、いずれの箇所であっても構わないが、凍結の始まりを確実に検知するために、温度検出手段20は、各経路内の残留水温が最も低くなる位置に設けるのが好ましい。本実施の形態では、水回収経路9内の下方の水温を検知できる位置に取付けられている。
【0023】
つぎに、本実施の形態1における動作を説明する。発電運転を行う場合、原料供給手段2より炭化水素などの原料を改質器1に供給し、バーナ3で加熱され水との改質反応によって水素リッチガスを発生させ、水素供給経路5を介して燃料電池4の水素極4aに供給する。一方、燃料電池4の空気極4bには空気供給手段7から酸化剤ガスとしての空気が供給される。燃料電池4内では、水素極4aに供給された水素と空気極4bに供給された空気中の酸素とを反応させ発電を行うものである。燃料電池4の水素極4aで大半の水素は反応に消費されるが、反応に使われなかった排水素は排水素経路6からバーナ3に供給され、改質反応の加熱燃料として利用される。
【0024】
燃料電池4の空気極4bで発生した水素と酸素との反応生成水は、水蒸気となって空気とともに排出され、凝縮器8で水分を凝縮し水回収経路9に回収される。水分を分離された空気は、排空気経路10から外部へ排出され、水回収経路9で回収された水は、改質水供給経路12の改質水供給装置11によって改質器1へ供給し改質反応の原料として使われる。
【0025】
燃料電池4で発生した電力は家庭などの電力負荷へ供給される。一方、燃料電池4の発電反応で発生する熱は、冷却水ポンプ16による冷却水循環経路13内の水の循環で熱交換装置15に伝えられ、家庭の給湯、暖房などの熱源として供給されるものである。
【0026】
つぎに、本実施の形態1における凍結防止運転の動作について説明する。燃料電池4の発電要求がない時に、温度検出手段20が閾値以下(閾値は、凍結防止運転により凍結回避可能な温度)、例えば0℃以下の温度を検出した場合、凍結防止運転として燃料電池4の発電をせずに、冷却水循環経路13の冷却水ポンプ16および相互循環経路17のポンプ18をそれぞれ循環動作させるとともに、加熱手段14を作動し発生した熱を冷却水循環経路13、相互循環経路17、水回収経路9に伝え、各経路内の水の凍結を防止するように制御装置21で制御するものである。なお、改質水供給経路12内の水は改質水供給装置11の作動がない時には落差によって水回収経路9へ落とすなどの措置により凍結を防止することが可能である。また、本実施の形態1では相互循環経路17に水浄化器19を備えており、相互循環経路17の循環動作を利用して、相互循環経路17はもとより冷却水循環経路13や水回収経路9の水の浄化も行うことが可能である。
【0027】
このように、本実施の形態1の凍結防止運転では、燃料電池4の発電を行わずに、1個の加熱手段14で全ての経路内の水を循環加熱することにより、最小限のエネルギーで経路内の水の凍結を防止することができ、システムのランニングコストを抑えることができるものである。
【0028】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における燃料電池システムのシステム構成図である。実施の形態1と同様のものについては、同一符号を付与し、その説明を省略する。22は、加熱手段14を兼用した昇温装置で、タンク23の中にヒータ24を備えつけている。
【0029】
昇温装置22は、システム起動時に冷却水経路13内の水をヒータ24の通電によって加熱し、燃料電池4が反応を行うために必要な温度まで昇温させるもので、凍結防止運転を行う場合もこのヒータ24の通電によって、実施の形態1における加熱手段14としての役割を果たすものである。すなわち、加熱手段14を昇温装置22と兼用することにより、凍結防止のために新たに部品を追加することなく、イニシャルコストを安価にすることができるものである。
【0030】
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3における燃料電池システムのシステム構成図である。実施の形態1と同様のものについては、同一符号を付与し、その説明を省略する。15は、加熱手段14を兼用した熱交換装置である。
【0031】
熱交換装置15は、燃料電池4の発電反応で発生する熱を家庭の給湯、暖房などに利用するために、冷却水循環経路13の熱を別経路へ伝え排熱回収を行うものであり、凍結防止運転を行う場合は、逆に別経路より冷却水循環経路13へ熱を伝えることによって、実施の形態1における加熱手段14としての役割を果たすものである。すなわち、加熱手段14を熱交換装置15と兼用することにより、凍結防止のために新たに部品を追加することなく、イニシャルコストを安価にすることができるものである。
【0032】
(実施の形態4)
図4は、本発明の実施の形態4における燃料電池システムのシステム構成図である。実施の形態3と同様のものについては、同一符号を付与し、その説明を省略する。31は、熱交換装置15に接続され、貯湯タンク32と貯湯循環装置33を備えた貯湯循環経路である。
【0033】
また、本実施の形態4では、貯湯循環経路31の一方は貯湯タンク32の下部に、もう一方は貯湯タンク32の上部に接続されている。
【0034】
また、本実施の形態4では、貯湯タンク32下部に貯湯タンク水温検出器34を、貯湯循環経路31の貯湯タンク32下部との接続近傍に貯湯循環水温検出器35を設けている。
【0035】
本実施の形態4は、実施の形態3における燃料電池4発生熱の給湯、暖房利用のための別経路を、貯湯循環経路31として具体的に示したものである。すなわち、燃料電池4の発電反応で発生する熱は、冷却水ポンプ16による冷却水循環経路13内の水の循環で熱交換装置15を介して貯湯循環経路31に伝えられる。貯湯循環経路31では、貯湯タンク32の下部の水を貯湯循環装置33によって熱交換装置15に引き込み、加熱した後に貯湯タンク32の上部に戻すもので、貯湯タンク32内では熱い温水が上部から徐々に蓄えられる。この蓄えられた温水は家庭などで給湯、暖房などに利用されるものである。
【0036】
つぎに、本実施の形態4における凍結防止運転の動作について説明する。燃料電池4の発電要求がない時に、温度検出手段20が閾値以下(閾値は、凍結防止運転により凍結回避可能な温度)、例えば0℃以下の温度を検出した場合、まず貯湯循環装置33によって貯湯循環経路31内の水を排熱回収を行う場合と逆方向に循環させ、貯湯タンク32上部の熱い温水を熱交換装置15に引き込み放熱した後に貯湯タンク32下部に戻す。つぎに冷却水循環経路13の冷却水ポンプ16および相互循環経路17のポンプ18をそれぞれ循環動作させ、熱交換装置15から受けた熱を冷却水循環経路13、相互循環経路17、水回収経路9に伝え、各経路内の水の凍結を防止するように制御装置21で制御するものである。
【0037】
このように、本実施の形態4の凍結防止運転では、燃料電池4の発電を行わずに、貯湯タンク32に既に蓄えられている温水の熱を利用することにより、システムのランニングコストを抑えることができるものである。
【0038】
また、貯湯タンク32に蓄えられている温水の熱を利用して凍結防止運転を行う場合には、貯湯タンク32内の温水の使用量を極力少なくすることが望ましい。そこで、本実施の形態4では、貯湯循環水温検出器35で検出される水温が貯湯タンク水温検出器34で検出される水温と同等もしくは同等以下になるように貯湯循環装置33の循環流量を絞り、貯湯タンク32内の温水の使用量を最小限に抑えることができるものである。
【0039】
(実施の形態5)
図5は、本発明の実施の形態5における燃料電池システムのシステム構成図である。実施の形態4と同様のものについては、同一符号を付与し、その説明を省略する。41は、貯湯タンク32に設けられた風呂熱交換器で、風呂循環装置42を備えた風呂循環経路43を介して浴槽44に接続されている。
【0040】
また、本実施の形態5では、貯湯タンク32上部に貯湯タンク湯温検出器45を、風呂循環経路43の浴槽44近傍に風呂水温検出器46を設けている。
【0041】
つぎに、本実施の形態5における動作を説明する。燃料電池4の発電反応で発生する熱は、冷却水ポンプ16による冷却水循環経路13内の水の循環で熱交換装置15を介して貯湯循環経路31に伝えられる。貯湯循環経路31では、貯湯タンク32の下部の水を貯湯循環装置33によって熱交換装置15に引き込み、加熱した後に貯湯タンク32の上部に戻すもので、貯湯タンク32内では熱い温水が上部から徐々に蓄えられる。浴槽44内の水を加熱する時には、風呂循環装置42を作動し風呂循環経路43内の水を循環させ、貯湯タンク32に蓄えられた温水の熱を風呂熱交換器41で熱交換し、風呂循環経路43を介して浴槽44内の水へ伝えるものである。
【0042】
つぎに、本実施の形態5における凍結防止運転の動作について説明する。燃料電池4の発電要求がなく風呂を使用していない時に、温度検出手段20が閾値以下(閾値は、凍結防止運転により凍結回避可能な温度)、例えば0℃以下の温度を検出した場合、まず貯湯循環装置33によって貯湯循環経路31内の水を排熱回収を行う場合と逆方向に循環させ、貯湯タンク32上部の熱い温水を熱交換装置15に引き込み放熱した後に貯湯タンク32下部に戻す。この時、貯湯タンク湯温検出器45で検出された水温が風呂水温検出器46で検出された水温より低い場合には、風呂循環装置43を作動させ浴槽44内の残り湯の熱を風呂熱交換器41を介して貯湯タンク32に伝えることにより加熱する。つぎに冷却水循環経路13の冷却水ポンプ16および相互循環経路17のポンプ18をそれぞれ循環動作させ、熱交換装置15から受けた熱を冷却水循環経路13、相互循環経路17、水回収経路9に伝え、各経路内の水の凍結を防止するように制御装置21で制御するものである。
【0043】
このように、本実施の形態5の凍結防止運転では、燃料電池4の発電を行わずに、浴槽44の残り湯の熱を貯湯タンク32を介して伝達することにより、システムのランニングコストを抑えることができるものである。
【0044】
(実施の形態6)
図6は、本発明の実施の形態6における燃料電池システムのシステム構成図である。実施の形態1と同様のものについては、同一符号を付与し、その説明を省略する。20は、外気温を検出する位置に取付けられた温度検出手段である。
【0045】
経路内の水の凍結を防止するためには、最も水温が低くなる部分の温度を検知すれば良いが、条件によっては最も水温が低くなる部分が異なる場合があるため、複数の温度検出手段20を設ける必要がある。そこで本実施の形態では、外気温を検出することによって、1個の温度検出手段20で確実に凍結を防止することができ、コストを安価にすることができるものである。
【0046】
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7における燃料電池システムを図1を用いて説明する。実施の形態1と同様のものについては、その説明を省略する。
【0047】
凍結防止運転を行う場合、制御装置21は二つの閾値を持ち、温度検出手段20が第一の閾値以下の温度、例えばー5℃以下の温度を検出した場合、冷却水循環経路13の冷却水ポンプ16および相互循環経路17のポンプ18をそれぞれ循環動作させるとともに、加熱手段14を作動し発生した熱を冷却水循環経路13、相互循環経路17、水回収経路9に伝え、各経路内の水の凍結を防止する。温度検出手段20が第二の閾値以下で第一の閾値以上の温度、例えば0℃以下でー5℃以上の温度を検出した場合は、加熱手段14を作動せずに冷却水循環経路13および相互循環経路17の循環動作のみを行うように制御装置21で制御されたものである。
【0048】
これは、水温が氷点下になっても例えば0℃〜―5℃程度であれば、加熱を行わなくても水の循環のみで凍結を防止することが可能なためである。すなわち、この制御方法により、比較的温度が高い場合の凍結防止運転として加熱エネルギーを必要としないため、さらにシステムのランニングコストを抑えることができるものである。
【0049】
【発明の効果】
本発明は、燃料電池の発電を行わずに最小限のエネルギーで経路内の水の凍結を防止することができ、システムのランニングコストを抑えるという効果を奏するものである。
【0050】
また、本発明は、凍結防止のために新たに部品を追加することなく、イニシャルコストを安価にすることができるものである。
【0051】
また、本発明は、貯湯タンクに蓄えられている温水の熱を利用することにより、システムのランニングコストを抑えることができるとともに、貯湯タンク内の温水の使用量を最小限に抑えることができるものである。
【0052】
また、本発明は、浴槽の残り湯の熱を貯湯タンクを介して伝達することにより、システムのランニングコストを抑えることができるものである。
【0053】
また、本発明は、1個の温度検出手段で確実に凍結を防止することができ、コストを安価にするという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における、燃料電池システムのシステム構成図
【図2】本発明の実施の形態2における、燃料電池システムのシステム構成図
【図3】本発明の実施の形態3における、燃料電池システムのシステム構成図
【図4】本発明の実施の形態4における、燃料電池システムのシステム構成図
【図5】本発明の実施の形態5における、燃料電池システムのシステム構成図
【図6】本発明の実施の形態6における、燃料電池システムのシステム構成図
【図7】従来の燃料電池システムのシステム構成図
【符号の説明】
4 燃料電池
9 水回収経路
13 冷却水循環経路
14 加熱手段
15 熱交換装置
17 相互循環経路
20 温度検出手段
21 制御装置
22 昇温装置
31 貯湯循環経路
32 貯湯タンク
33 貯湯循環装置
34 貯湯タンク水温検出器
35 貯湯循環水温検出器
41 風呂熱交換器
42 風呂循環装置
43 風呂循環経路
44 浴槽
45 貯湯タンク湯温検出器
46 風呂水温検出器
Claims (10)
- 燃料電池と、前記燃料電池の冷却を行う冷却水循環経路と、反応生成水および排気ガス中の水分を回収する水回収経路と、前記水回収経路と前記冷却水循環経路との間を循環させる相互循環経路と、前記冷却水循環経路、前記水回収経路、前記相互循環経路のいずれかに設けられた加熱手段と、システム内部の所定の位置または外気温を検出する位置に設けられた温度検出手段とを備え、前記燃料電池の発電停止状態において前記温度検出手段が閾値以下の温度を検出した際、凍結防止運転として、前記冷却水循環経路内の水および前記相互循環経路内の水をそれぞれ循環させ、かつ前記加熱手段を作動する燃料電池システム。
- 前記加熱手段は、前記冷却水循環経路内に設けられ、システム起動時に前記燃料電池の温度を昇温させる昇温装置と兼用した請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記加熱手段は、前記冷却水循環経路内に設けられ、前記燃料電池の排熱回収を行う熱交換装置と兼用した請求項1記載の燃料電池システム。
- さらに、回収された排熱を温水として蓄える貯湯タンクと、前記貯湯タンクから取り出された水が前記熱交換器を経由して貯湯タンクに戻るための貯湯循環経路と、前記貯湯循環経路内の水を循環させるための貯湯循環装置とを備え、前記凍結防止運転において、前記貯湯循環装置を作動させる請求項3記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の排熱回収においては、前記貯湯タンクの下部から水を取り出し、前記熱交換装置で加熱された水を前記貯湯タンクの上部に戻し、前記凍結防止運転においては、前記貯湯タンクの上部から水を取り出し、前記熱交換装置で、放熱した水を前記貯湯タンクの下部に戻す請求項4記載の燃料電池システム。
- さらに、前記貯湯タンク下部に貯湯タンク水温検出器と、前記熱交換器から前記貯湯タンク下部に至るまでの前記貯湯循環経路に貯湯循環水温検出器とを備え、前記凍結防止運転において、前記貯湯循環水温検出器で検出される水温が前記貯湯タンク水温検出器で検出される水温以下になるように、前記
貯湯循環装置の循環流量を制御する請求項5記載の燃料電池システム。 - さらに、前記貯湯タンク内に設けられた風呂熱交換器と、浴槽内から取り出された水が前記熱交換器を経由して戻るための風呂循環経路と、風呂循環経路内の水を循環させるための風呂循環装置とを備え、前記凍結防止運転において、前記風呂循環装置を作動させる請求項4記載の燃料電池システム。
- 前記貯湯タンク上部に貯湯タンク湯温検出器と、前記風呂循環経路の前
記浴槽近傍に風呂水温検出器とを備え、前記凍結防止運転において、前記貯湯タンク湯温検出器で検出された水温が前記風呂水温検出器で検出された水温より低い際に、前記風呂循環装置を作動させる請求項7記載の燃料電池システム。 - 前記凍結防止運転として、前記温度検出手段が第一の閾値以下の温度を検出した時に前記加熱手段を作動し、前記温度検出手段が第二の閾値以下で第一の閾値以上の温度を検出した時、前記加熱手段を作動せずに前記冷却水循環経路および前記相互循環経路の循環動作のみを行うように制御する請求項1〜8のいずれかに記載の燃料電池システム。
- 前記温度検出手段は各経路内の水温が最も低くなる位置に取付けられた請求項1〜9のいずれかに記載の燃料電池システム。
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