JP4013361B2 - 2−フェノキシアニリン誘導体 - Google Patents

2−フェノキシアニリン誘導体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Na+/Ca2+交換系阻害作用を有する2−フェノキシアニリン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、Na+/Ca2+交換系を選択的に阻害し、虚血・再潅流後の細胞障害の機序として重要視されている細胞内のCa2+の過剰蓄積を抑制する化合物としては特開平7−41465又は国際公開番号WO97/09306記載の化合物等が知られているが、フェノキシアニリン骨格を有する化合物にNa+/Ca2+交換系阻害作用を有することは知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、Na+/Ca2+交換系を阻害する化合物を提供し、ひいては心筋梗塞等の虚血性心疾患、脳梗塞等の虚血性脳疾患あるいは虚血性腎疾患に対する有用な治療若しくは予防、又は血栓溶解療法、血管形成術、冠動脈バイパス手術、臓器移植施等の外科的処置行時の細胞保護に役立てることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、Na+/Ca2+交換系阻害作用を有する化合物を鋭意検討した結果、ある種のフェノキシアニリン骨格を有する化合物が当該目的を満たすことを見いだし、さらにその知見に基づき本発明を完成した。
【0005】
すなわち本発明は、式(1)
【0006】
【化2】
Figure 0004013361
【0007】
[式中、R1は水素原子又は低級アルコキシ基を示し、R2はハロゲン原子又はニトロ基を示し、R3は水素原子又はハロゲン原子を示す。]で表わされる2−フェノキシアニリン誘導体又はその薬学的に許容される塩である。
【0008】
本発明において低級アルコキシ基とは、C1〜C6の直鎖又は分枝状のアルコキシ基を意味し、具体的には、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチロキシ基、イソペンチロキシ基、ネオペンチロキシ基、tert-ペンチロキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、ヘキシロキシ基、イソヘキシロキシ基等が挙げられる。
【0009】
また、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子をいう。
【0010】
本発明においてNa+/Ca2+交換系阻害作用の点で好ましい2−フェノキシアニリン誘導体は、式(1)においてR1がエトキシ基又はプロポキシ基である化合物である。
【0011】
また、R2及びR3は同一又は異なってハロゲン原子である場合が好ましく、更に好ましくはR2及びR3がフッ素原子を示す場合である。
【0012】
本発明の化合物は、例えば下記反応式に示す製造スキームにより製造することができる。
【0013】
【化3】
Figure 0004013361
【0014】
[反応式中、R1、R2及びR3は前記と同意義であり、Xはフッ素原子又は塩素原子を示し、Yは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。]
すなわち、塩基存在下、式(2)で表わされる化合物と4−ヒドロキシアセトフェノンと反応させ、式(3)で表わされる化合物を得る。
ここで、塩基としてはカリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等を用いることができる。また、反応温度としては室温から還流温度である。
【0015】
次いで、式(3)で表わされる化合物を過酸と反応させることにより、式(4)で表わされる化合物を得る。
ここで、過酸としてはm-クロロ過安息香酸や過酢酸等を用いることができ、反応溶媒としてはクロロホルム、塩化メチレン等を用いることができる。また、反応温度としては0℃から室温である。
【0016】
次に式(4)で表わされる化合物を塩基存在下、脱アセチル化して式(5)で表わされる化合物を得る。
ここで、塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等を用いることができ、反応溶媒としては水、メタノール、エタノール等の溶媒を単独又は混合して用いることができる。また、反応温度としては0℃から還流温度が好ましい。
【0017】
次に式(5)で表わされる化合物と式(6)で表わされる化合物を塩基存在下、反応させて、式(7)で表わされる化合物を得る。
ここで、塩基としてはカリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としてはアセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等を用いることができる。また、反応温度としては室温から還流温度である。
【0018】
次いで、式(7)で表わされる化合物を還元することにより本発明化合物(8)を得ることができる。
ここで、還元剤としては鉄−塩化アンモニウム、鉄−酢酸、パラジウム炭素−水素、水素化リチウムアルミニウム、塩化ニッケル−水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を用いることができ、反応溶媒としては水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン等の溶媒を単独又は混合して用いることができる。また、反応温度としては0℃から還流温度が好ましい。
【0019】
また、必要に応じて、式(5)で表わされる化合物を還元し、式(9)で表わされる化合物とした後、式(6)で表わされる化合物と塩基存在下、反応させて、式(8)で表わされる本発明化合物を得ることができる。
【0020】
ここで、塩基としてはtert-ブトキシカリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としてはアセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等を用いることができる。また、反応温度としては室温から還流温度である。
【0021】
ここで、本発明化合物(8)は、必要に応じて、式(9)で表わされる化合物のアミノ基をtert-ブトキシカルボニル基やアセチル基等の一般的な保護基により保護した後、式(6)で表わされる化合物と反応させ、その後、脱保護することによっても得ることができる。
【0022】
さらに、式(7)で表わされる化合物は、式(10)で表わされる化合物と式(2)で表わされる化合物を塩基存在下、反応させることによっても得ることができる。
ここで、塩基としてはカリウムtert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等を用いることができる。また、反応温度としては室温から還流温度である。
【0023】
また、式(9)で表される化合物は、例えば以下に示す製造スキームによっても製造することができる。
【0024】
【化4】
Figure 0004013361
【0025】
[式中、R1、R2、R3、X及びYは前記と同意義である。]
すなわち、塩基存在下、式(2)で表わされる化合物と4−(ベンジルオキシ)フェノールと反応させ、式(11)で表わされる化合物を得る。
【0026】
ここで、塩基としてはtert-ブトキシカリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の有機及び無機塩基を用いることができ、反応溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等を用いることができる。また、反応温度としては室温から還流温度である。
【0027】
次いで、式(11)で表わされる化合物を還元することにより、式(9)で表わされる化合物を得る。
【0028】
ここで、還元試薬としては水素ガス雰囲気下、パラジウム−炭素、酸化白金等の金属触媒を用いることができ、溶媒としてはメタノール、エタノール、酢酸等の溶媒を用いることができる他、必要に応じてテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒を混合して用いることができる。また、反応温度としては0℃から還流温度である。
【0029】
本発明の化合物は適宜公知の担体、希釈剤等を用いて適宜の医薬組成形態(錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、ドライシロップ、注射剤など)に調整して経口的又は非経口的に使用できる。
【0030】
固形剤を製造するには種々の添加剤、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング基剤を用い、攪拌造粒法、流動層造粒法、破砕造粒法で製造できる。
【0031】
その他必要に応じて抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤等を加えることができる。
【0032】
本発明医薬の有効成分の投与量は年齢、体重、投与形態等により異なるが、通常成人に対し0.1〜1000mg/日であり、これを1日1回又は数回に分けて投与する。
【0033】
【発明の効果】
本発明の化合物は、Na+/Ca2+交換系を有効に阻害する。従って、細胞内Ca2+の過剰蓄積を抑制し、虚血・再灌流後の細胞障害を防止することができ、心筋梗塞等の虚血性心疾患、脳梗塞等の虚血性脳疾患、虚血性腎疾患に対する有効な治療及び予防、又は血栓溶解療法、血管形成術、冠動脈バイパス手術、臓器移植等の外科的処置施行時の細胞保護に対して有効である。
【0034】
【実施例】
以下、参考例、実施例及び試験例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。また、実施例1〜17により製造した化合物の構造式を表1に示す。
【0035】
【表1】
Figure 0004013361
【0036】
参考例1
4−(3,4−ジフルオロベンジルオキシ)フェノール
(1)3,4−ジフルオロベンジルブロマイド(7.94g,38mmol)と4−ヒドロキシアセトフェノン(5.22g,38mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50ml)溶液に、炭酸カリウム(6.00g,43mmol)を加え、室温で20時間撹拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;ヘキサン−酢酸エチル(4:1)]にて精製して4−(3,4−ジフルオロベンジルオキシ)アセトフェノン(9.75g)を得た。
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);2.54(s,3H),5.07(s,2H),6.98(d,J=9Hz,2H),7.10-7.33(m,3H),7.94(d,J=9Hz,2H)。
【0037】
(2)4−(3,4−ジフルオロベンジルオキシ)アセトフェノン(9.03g,34.5mmol)のクロロホルム(50ml)にm-クロロ過安息香酸(5.95g,34.5mmol)を加え、室温で20時間撹拌した。反応溶液にm-クロロ過安息香酸(1.07g,6.2mmol)を加え、さらに室温で3日間撹拌した。析出した不溶物を濾過した後、濾液をチオ硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄し、乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた粗結晶をエタノールで再結晶し、酢酸4−(3,4−ジフルオロベンジルオキシ)フェニル(6.97g)を得た。
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);2.28(s,3H),5.00(s,2H),6.93(d,J=9Hz,2H),7.02(d,J=9Hz,2H),7.08-7.30(m,3H)。
【0038】
(3)酢酸4−(3,4−ジフルオロベンジルオキシ)フェニル(6.77g,24.4mmol)のメタノール(100ml)溶液に炭酸カリウム(3.36g,24.3mmol)を加え、3時間還流した。一晩放置後、反応溶液を水にあけ、塩酸酸性にしてクロロホルムで抽出した。溶媒を減圧留去し、表題化合物(5.68g)を得た。このものは精製することなしに次の反応に用いた。
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);4.54(s,1H),4.94(s,2H),6.75(d,J=9Hz,2H),6.84(d,J=9Hz,2H),7.06-7.29(m,3H)。
【0039】
参考例1と同様にして以下の参考例2〜6の化合物を合成した。
【0040】
参考例2
4−(3,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェノール
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);4.45(s,1H),4.99(s,2H),6.68-6.88(m,5H),6.95(dd,J=2,9Hz,2H)。
【0041】
参考例3
4−(2,3−ジフルオロベンジルオキシ)フェノール
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);4.45(bs,1H),5.09(s,2H),6.76(d,J=9Hz,2H),6.87(d,J=9Hz,2H),7.03-7.33(m,3H)。
【0042】
参考例4
4−(2,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェノール
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);4.58(bs,1H),5.05(s,2H),6.76(d,J=9Hz,2H),6.87(d,J=9Hz,2H),6.93-7.10(m,2H),7.18-7.28(m,1H)。
【0043】
参考例5
4−(2,6−ジフルオロベンジルオキシ)フェノール
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);4.62(bs,1H),5.06(s,2H),6.76(d,J=9Hz,2H),6.85-7.00(m,4H),7.25-7.40(m,1H)。
【0044】
参考例6
4−(2,4−ジフルオロベンジルオキシ)フェノール
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);4.51(s,1H),5.01(s,2H),6.72-6.95(m,6H),7.46(dt,J=6,9Hz,1H)。
【0045】
参考例7
4−(2−ニトロフェノキシ)フェノール
(1)4−ヒドロキシアセトフェノン(5.44g,40mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(70ml)溶液にカリウムtert-ブトキシド(4.48g,40mmol)を加え、30分間撹拌した。次いで、1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(5.64g,40mmol)を加え、150℃で8時間撹拌した。一晩放置後、さらに150℃で6時間撹拌した後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]にて精製して4−(2−ニトロフェノキシ)アセトフェノン(7.41g)を得た。
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);2.59(s,3H),7.04(d,J=9Hz,2H),7.18(d,J=8Hz,1H),7.35(t,J=8Hz,1H),7.63(t,J=8Hz,1H),7.99(d,J=9Hz,2H),8.04(d,J=8Hz,1H)。
【0046】
(2)4−(2−ニトロフェノキシ)アセトフェノン(7.14g,27.8mmol)の塩化メチレン(100ml)溶液にm-クロロ過安息香酸(5.27g,30.6mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。反応溶液をクロロホルムで希釈し、チオ硫酸ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄し、乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(1:9)]にて精製して酢酸4−(2−ニトロフェノキシ)フェニル(6.37g)を得た。
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);2.31(s,3H),7.03-7.25(m,6H),7.53(t,J=8Hz,1H),7.96(d,J=8Hz,1H)。
【0047】
(3)酢酸4−(2−ニトロフェノキシ)フェニル(6.32g,23.2mmol)のメタノール(100ml)溶液に炭酸カリウム(6.39g,46.3mmol)を加え、3時間還流した。反応溶液を水にあけ、塩酸酸性にしてクロロホルムで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、乾燥した。溶媒を減圧留去して表題化合物(5.35g)を得た。
【0048】
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);4.98(bs,1H),6.85(d,J=9Hz,2H),6.89(d,J=8Hz,1H),6.97(d,J=9Hz,2H),7.14(t,J=8Hz,1H),7.47(t,J=8Hz,1H),7.93(d,J=8Hz,1H)。
【0049】
参考例8
1−クロロ−4−エトキシ−2−ニトロベンゼン
4−クロロ−3−ニトロフェノール(5.21g,30mmol)のアセトン(60ml)溶液にヨウ化エチル(5.94g,38mmol)と炭酸カリウム(4.53g,33mmol)を加え、50℃で5時間撹拌した。一晩放置後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄、乾燥して、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(1:4)]にて精製して表題化合物(5.72g)を得た。
mp.48〜49.5℃。
【0050】
参考例9
1−クロロ−4−イソプロポキシ−2−ニトロベンゼン
実施例8と同様にして4−クロロ−3−ニトロフェノールと2−ヨードプロパンとから表題化合物を得た。
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);1.35(d,J=6Hz,6H),4.56(sext,J=6Hz,1H),7.03(dd,J=3,9Hz,1H),7.36(d,J=3Hz,1H),7.41(d,J=9Hz,1H)。
【0051】
参考例10
5−エトキシ−2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アニリン
(1)4−(ベンジルオキシ)フェノール(5.68g,28.4mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)溶液にカリウムtert-ブトキシド(3.50g,31.2mmol)を加え、10分間撹拌した後、反応溶液に1−クロロ−4−エトキシ−2−ニトロベンゼン(5.73g,28.4mmol)を加え、150℃で2時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた粗結晶をメタノールで再結晶して4−[4−(ベンジルオキシ)フェノキシ]−3−ニトロフェネトール(7.18g)を得た。
【0052】
mp.96〜96.5℃。
【0053】
(2)4−[4−(ベンジルオキシ)フェノキシ]−3−ニトロフェネトール(4.26g,11.7mmol)のエタノール(70ml)−テトラヒドロフラン(50ml)混合溶液に、10%パラジウム−炭素(430mg)を加え、水素ガス雰囲気下、室温で一晩撹拌した。不溶物を濾過した後、溶媒を減圧留去した。得られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサン(1:9)混合溶液で再結晶して表題化合物(2.63g)を得た。
【0054】
1H−NMR(DMSO-d6,200MHz)δ;1.30(t,J=6Hz,3H),3.90(q,J=6Hz,2H),4.80(bs,2H),6.05(dd,J=2,8Hz,1H),6.35(d,J=2Hz,1H),6.60(d,J=8Hz,1H),6.65-6.77(m,4H),9.05(s,1H)。
【0055】
参考例11
2−(4−ヒドロキシフェノキシ)−5−メトキシアニリン
参考例10と同様の方法により、4−(ベンジルオキシ)フェノールと4−クロロ−3−ニトロアニソールとから表題化合物を得た。
【0056】
mp.105〜106℃。
【0057】
参考例12
2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アニリン
参考例10と同様の方法により、4−(ベンジルオキシ)フェノールと1−フルオロ−2−ニトロベンゼンとから表題化合物を得た。
【0058】
1H−NMR(DMSO-d6,200MHz)δ;4.84(s,2H),6.48(dt,J=2,8Hz,1H),6.63(dd,J=2,8Hz,1H),6.67-6.87(m,6H),9.16(s,1H)。
【0059】
実施例1
2−[4−(3,4−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン塩酸塩
(1)4−(3,4−ジフルオロベンジルオキシ)フェノール(1.00g,4.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)溶液にカリウムtert-ブトキシド(0.47g,4.2mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応溶液に1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(0.60g,4.3mmol)を加え、150℃で5時間撹拌した。一晩放置後、反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒;クロロホルム]にて精製して1−[4−(3,4−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−2−ニトロベンゼン(1.41g)を得た。
mp.74〜75℃。
【0060】
(2)1−[4−(3,4−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−2−ニトロベンゼン(0.96g,2.7mmol)のエタノール(50ml)溶液に、鉄粉(0.75g,13.4mg-atom)と塩化アンモニウム(0.09g,1.7mmol)の水(10ml)溶液を加え、3時間還流した。反応溶液を室温まで冷却し、不溶物を濾過し、溶媒を減圧留去した。残留物を酢酸エチルに溶解し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。乾燥剤を除去した後、4N塩化水素−酢酸エチル溶液(2ml)を加え、30分間撹拌した。析出した結晶を濾取、乾燥して表題化合物(0.92g)を得た。
mp.195〜196℃。
【0061】
実施例1と同様にして以下の実施例2〜14の化合物を合成した。
【0062】
実施例2
2−[4−(3,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン塩酸塩
mp.174.5〜176.5℃。
【0063】
実施例3
2−[4−(2,3−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン塩酸塩
mp.178.5〜179.5℃。
【0064】
実施例4
2−[4−(2,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン塩酸塩
1H−NMR(DMSO-d6,200MHz)δ(ppm);5.13(s,2H),6.78(dd,J=2,8Hz,1H),7.03-7.18(m,6H),7.25-7.50(m,4H)。
【0065】
実施例5
2−[4−(2,6−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン塩酸塩
mp.163.6〜166.4℃。
【0066】
実施例6
2−[4−(2,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−エトキシアニリン塩酸塩
1H−NMR(DMSO-d6,200MHz)δ(ppm);1.31(t,J=7.0Hz,3H),3.96(q,J=7.0Hz,2H),5.10(s,2H),6.38-7.50(m,10H)。
【0067】
実施例7
2−[4−(2,6−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−エトキシアニリン塩酸塩
mp.199〜200.5℃。
【0068】
実施例8
2−[4−(2,4−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン塩酸塩
mp.181.5〜183℃。
【0069】
実施例9
5−エトキシ−2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);1.39(t,J=7.0Hz,3H),3.77(brs,2H),3.98(q,J=7.0Hz,2H),5.02(s,2H),6.25(dd,J=2.9,8.8Hz,1H),6.37(d,J=2.9Hz,1H),6.77(d,J=8.8Hz,1H),6.95-7.06(m,1H),7.11-7.22(m,2H),7.35(dt,J=5.9,7.9Hz,1H)。
【0070】
実施例10
2−[4−(2,3−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−エトキシアニリン塩酸塩
1H−NMR(DMSO-d6,200MHz)δ(ppm);1.31(t,J=7Hz,3H),3.97(q,J=7Hz,2H),5.17(s,2H),6.65(dd,J=3,9Hz,1H),6.79(d,J=9Hz,1H),6.91(d,J=3Hz,1H),6.98(d,J=9Hz,2H),7.07(d,J=9Hz,2H),7.21-7.53(m,3H)。
【0071】
実施例11
2−[4−(2,4−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−エトキシアニリン塩酸塩
1H−NMR(DMSO-d6,200MHz)δ(ppm);1.30(t,J=7Hz,3H),3.96(q,J=7Hz,2H),5.07(s,2H),6.60(dd,J=3,9Hz,1H),6.77(d,J=9Hz,1H),6.83(d,J=3Hz,1H),6.95(d,J=9Hz,2H),7.05(d,J=9Hz,2H),7.14(dt,J=3,7Hz,1H),7.32(dt,J=3,9Hz,1H),7.63(dt,J=7,9Hz,1H)。
【0072】
実施例12
2−[4−(3,4−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−エトキシアニリン塩酸塩
1H−NMR(DMSO-d6,200MHz)δ(ppm);1.30(t,J=6Hz,3H),3.96(q,J=6Hz,2H),5.04(s,1H),6.47-6.56(m,1H),6.70-6.78(m,2H),6.97(d,J=7Hz,2H),7.02(d,J=7Hz,2H),7.26-7.36(m,1H),7.39-7.59(m,2H)。
【0073】
実施例13
2−[4−(3,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−エトキシアニリン塩酸塩
1H−NMR(DMSO-d6,200MHz)δ(ppm);1.29(t,J=7Hz,3H),3.95(q,J=7Hz,2H),5.11(s,2H),6.42-6.58(m,1H),6.65-6.83(m,2H),6.95(d,J=7Hz,2H),7.00-7.05(m,3H),7.15-7.28(m,3H)。
【0074】
実施例14
2−[4−(2,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−イソプロポキシアニリン塩酸塩
1H−NMR(DMSO-d6,200MHz)δ(ppm);1.24(d,J=6Hz,6H),4.48(sext,J=6Hz,1H),5.10(s,2H),6.58(dd,J=3,9Hz,1H),6.76(d,J=9Hz,1H),6.81(d,J=3Hz,1H),6.96(d,J=9Hz,2H),7.07(d,J=9Hz,2H),7.20-7.47(m,3H)。
【0075】
実施例15
2−[4−(3−ニトロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン塩酸塩
(1)4−(2−ニトロフェノキシ)フェノール(1.00g,4.3mmol)のエタノール(50ml)溶液に鉄粉(1.21g,0.022g-atom)と塩化アンモニウム(0.14g,2.6mmol)の水(10ml)溶液を加え、2時間還流した。不溶物を濾過し、溶媒を減圧留去した。残留物を酢酸エチルに溶解し、乾燥後、溶媒を減圧留去して4−(2−アミノフェノキシ)フェノール(0.85g)を得た。
【0076】
(2)4−(2−アミノフェノキシ)フェノール(0.85g,4.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)溶液に、3−ニトロベンジルクロライド(0.87g,5.1mmol)、ヨウ化カリウム(0.70g,4.2mmol)及び炭酸カリウム(0.88g,6.4mmol)を加えて、50℃で3時間撹拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した。乾燥後、溶媒を減圧留去して残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒;クロロホルム]にて精製して2−[4−(3−ニトロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン(0.64g)を得た。
【0077】
(3)2−[4−(3−ニトロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン(0.64g,1.9mmol)を酢酸エチル(10ml)に溶解し、4N塩化水素−酢酸エチル溶液(1ml)を加え、30分撹拌した後、溶媒を減圧留去した。残留物をジエチルエーテルで結晶化させ、表題化合物(0.55g)を得た。
1H−NMR(DMSO-d6,200MHz)δ(ppm);4.52(s,2H),6.50-6.67(m,3H),6.75-6.87(m,5H),7.63(t,J=8Hz,1H),7.65(br,3H),7.83(d,J=8Hz,1H),8.11(d,J=8Hz,1H),8.24(s,1H)。
【0078】
実施例16
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン塩酸塩
(1)4−(2−ニトロフェノキシ)フェノール(462mg,2.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)に、2−フルオロベンジルブロマイド(400mg,2.1mmol)、ヨウ化カリウム(40mg,0.24mmol)及び炭酸カリウム(300mg,2.2mmol)を加え、50℃で4時間撹拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を減圧留去して1−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−2−ニトロベンゼン(0.65g)を得た。
1H−NMR(CDCl3,200MHz)δ(ppm);5.13(s,2H),6.93(d,J=9Hz,1H),7.01(s,4H),7.05-7.55(m,6H),7.93(d,J=8Hz,1H)。
【0079】
(2)1−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−2−ニトロベンゼン(0.65g,1.9mmol)のエタノール(50ml)溶液に鉄粉(0.53g,9.5mg-atom)と塩化アンモニウム(0.06g,1.1mmol)の水(10ml)溶液を加え、3時間還流した。不溶物を濾過し、溶媒を減圧留去し、残留物を酢酸エチルに溶解した。乾燥後、再び溶媒を減圧留去して残留物を少量の酢酸エチルに溶解して、4N塩化水素−酢酸エチル(2ml)を加えて、30分間撹拌した。溶媒を減圧留去し、ジエチルエーテルで結晶化させ、表題化合物(0.62g)を得た。
mp.154〜154.6℃。
【0080】
実施例17
2−[4−(2,5−ジクロロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン塩酸塩実施例16と同様の方法により、4−(2−ニトロフェノキシ)フェノールと2,5−ジクロロベンジルブロマイドとから表題化合物を得た。
1H−NMR(DMSO-d6,200MHz)δ(ppm);5.14(s,2H),6.80(d,J=9Hz,1H),7.05-7.19(m,6H),7.40(dd,J=2,8Hz,1H),7.49(dd,J=2,8Hz,1H),7.58(d,J=8Hz,1H),7.70(d,J=2Hz,1H)。
【0081】
実施例18
2−[4−(2,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−エトキシアニリン
5−エトキシ−2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アニリン(3.68g,15mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50ml)溶液にカリウムtert-ブトキシド(2.02g,18mmol)と2,5−ジフルオロベンジルブロミド(3.11g,15mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応溶液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒;酢酸エチル−ヘキサン(1:4)]で精製して表題化合物(4.29g)を得た。
【0082】
mp.72〜73.5℃。
【0083】
実施例19
2−[4−(2,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン
実施例18と同様にして2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アニリンと2,5−ジフルオロベンジルブロミドとから表題化合物を得た。
【0084】
mp.59.5〜60.5℃。
【0085】
実施例20
2−[4−(2,6−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−エトキシアニリン
実施例18と同様にして5−エトキシ−2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アニリンと2,6−ジフルオロベンジルブロミドとから表題化合物を得た。
【0086】
mp.245〜246℃。
【0087】
実施例21
2−[4−(2,6−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]アニリン
実施例18と同様にして2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アニリンと2,6−ジフルオロベンジルブロミドとから表題化合物を得た。
【0088】
mp.88〜89℃。
【0089】
実施例22
2−[4−(2,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−メトキシアニリン塩酸塩
実施例18と同様にして2−(4−ヒドロキシフェノキシ)−5−メトキシアニリンと2,5−ジフルオロベンジルブロミドとから得られる2−[4−(2,5−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−メトキシアニリンを酢酸エチルに溶解し、4N塩化水素−酢酸エチル溶液で塩酸塩化することにより表題化合物を得た。
【0090】
mp.203〜204℃。
【0091】
実施例23
2−[4−(2,6−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−メトキ シアニリン塩酸塩
実施例18と同様にして2−(4−ヒドロキシフェノキシ)−5−メトキシアニリンと2,6−ジフルオロベンジルブロミドとから得られる2−[4−(2,6−ジフルオロベンジルオキシ)フェノキシ]−5−メトキシアニリンを酢酸エチルに溶解し、4N塩化水素−酢酸エチル溶液で塩酸塩化することにより表題化合物を得た。
【0092】
mp.193〜194℃。
【0093】
試験例1
心筋膜小胞体を用いたNa + /Ca 2+ 交換系阻害作用
文献記載の方法(L.R.Jones,Methods Enzymol.,1988,157,pp85.)に準じて摘出イヌ心室筋より調製した膜小胞を用いた。
【0094】
膜小胞を用いたNa+/Ca2+交換活性の測定は文献記載の方法(K.D.Philipson,et al.,J.Biol.Chem.,1980,255,pp6880.)に準じて行った。まず、膜小胞をナトリウム含有溶液[160mM塩化ナトリウム、20mMTris−塩酸(pH.7.4)]にタンパク質濃度が1.5mg/mlとなるように懸濁し、1時間放置することにより膜小胞内にNa+を負荷した。次に、この膜小胞2.5μlに[45Ca]−塩化カルシウム溶液[20μM[45Ca]−塩化カルシウム、160mM塩化カリウム、20mMMops−Tris(pH.7.4)]125μlを添加し、10秒後、氷冷した塩化ランタン溶液[10mM塩化ランタン、160mM塩化カリウム、20mMMops−Tris(pH.7.4)]900μlを加え、吸引濾過法にてニトロセルロースフィルター上に膜小胞を回収し、塩化ランタン溶液900μlで3回洗浄した。膜小胞内に取り込まれたCa2+濃度は、液体シンチレーターにて45Ca放射活性を測定することにより求めた。また、Na+/Ca2+交換活性非依存性の膜小胞内へのCa2+の取り込みはナトリウム含有溶液の代わりにカリウム含有溶液[160mM塩化カリウム、20mMTris−塩酸(pH.7.4)]を用い、同様の操作を行うことで求めた。
【0095】
被験化合物はジメチルスルホキシド溶液とし、その抑制効果は溶媒処置群と比較することにより評価した。結果を表2に示す。
【0096】
【表2】
Figure 0004013361

Claims (6)

  1. 式(1)
    Figure 0004013361
    [式中、R1は水素原子又は低級アルコキシ基を示し、R2はハロゲン原子又はニトロ基を示し、R3は水素原子又はハロゲン原子を示す。]で表わされる2−フェノキシアニリン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  2. 式(1)においてR1が低級アルコキシ基である請求項1に記載の2−フェノキシアニリン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  3. 式(1)においてR2及びR3が同一又は異なってハロゲン原子である請求項1に記載の2−フェノキシアニリン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の2−フェノキシアニリン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有することを特徴とする医薬組成物。
  5. Na+/Ca2+交換系阻害剤である請求項4に記載の医薬組成物。
  6. 虚血性心疾患、虚血性脳疾患もしくは虚血性腎疾患に対する治療剤又は予防剤である請求項4に記載の医薬組成物。
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