JP4013078B2 - 現像装置におけるトナー空検知装置 - Google Patents
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このような現像装置において、トナーカートリッジ内の補給用トナーが空になると、現像装置による現像動作を継続しえなくなるので、通常トナーカートリッジ内のトナーが空になることを検知するトナー空検知装置が設けられる。
しかしながら、圧電式センサにあってはコストが嵩むわりにはトナーの空検知精度をそれ程高くすることができず、また、光学式センサにあってはコストも高く、受光面が浮遊トナーで汚れる等する分、トナーの空検知に対して誤検知し易いという不具合を生ずる。
このような状況下において、前記基準レベルを目標レベルに対してある程度余裕をもって小さく設定せざるを得ないが、このようにすると、トナーエンプティを検知する直前の時点では、画像濃度がかなり薄いものになってしまい、正常な画質を提供し得ないという技術的課題が見られた。
例えば、新たに検出した濃度情報と以前に検出した濃度情報とを移動平均し、この濃度の移動平均値と前回の検出時に求めた濃度の移動平均値とに基づいて相対変化量を算出する方式が挙げられる。
また、新たに検出した濃度情報と以前に検出した濃度情報とに基づいて演算(差、傾き、比等)を行ない、この演算結果に基づく所定の係数を積算することにより相対変化量を算出する方式が挙げられる。
この積算方式において、前記所定の係数とは、濃度情報の演算結果そのものであってもよいし、その演算結果の程度に応じて選定されたものであってもよい。このとき、トナーの空検知の感度を調整するという観点からすれば、濃度情報の演算結果の程度に応じて係数を選定することも可能である。また、原稿像密度に応じた係数とすることで濃度低下を原稿像密度によらず一定値に抑えることができる。
更に、多数の濃度情報に対する近似直線式を求め、この近似直線式の傾き情報から濃度情報の相対変化量を平均的傾きとして算出する方式が挙げられる。
ここで、第二の係数を積算する条件となる「所定値」は従前のトナー空検知方式(トナー濃度情報の絶対値でトナーの空検知を行なう方式)で設定される基準レベルに相当するものであり、また、「第二の係数」とは所定の係数よりも大きく、この第二の係数を積算した時点でトナーの空検知が直ちに検知される程度の変化量に至る範囲で設定されるものである。
ここでいう「所定値」とはセットアップ時の濃度設定値(目標濃度)よりも定常状態における濃度変動振幅分だけ低い濃度値である。
この場合において、環境変化検出手段6としては、湿度、温度などを検出するものが挙げられる。
従って、無駄な演算処理をなくすという観点からすれば、トナー補給時にはトナー濃度は一時的に増加傾向になるが、前記変化量算出手段4にて算出された相対変化量につき新たに検出された濃度情報が以前に検出された濃度情報より増加する状態が所定回数続くことが判別される増加傾向判別手段7を備え、この増加傾向判別手段7の判別結果にて変化量算出手段4の相対変化量をリセットすることが好ましい。
従って、トナーエンプティを検知した状態のまま継続して変化量算出手段4の演算処理を行なったとしても当初の演算処理が無駄になってしまう。このため、無駄な演算処理をなくすという観点からすれば、トナー貯蔵手段2の交換が検知される手段を設け、トナー貯蔵手段2の交換が検知された条件下で、変化量算出手段4の相対変化量をリセットすることが好ましい。
このとき、例えばトナー貯蔵手段2が空になることを予告する予告手段8を付加するようにすればよく、予告手段8としては通常トナーエンプティに対応する基準値よりも少ないトナーのニアエンプティに対応する予告基準値を設定し、これと変化量算出手段4で算出された算出量を比較するようにすればよい。
この場合において、複数の現像部を備えた現像装置にあっては、各現像部毎にトナー貯蔵手段2を具備し、また、濃度検出手段3、変化量算出手段4及び空トナー判別手段5については各現像部毎に対応して働くものであればよい。
そして、例えば各現像部のうち一つがトナーエンプティになった場合の処理については適宜選定して差し支えない。
図1において、濃度検出手段3が潜像担持体1上に形成されるトナー像に対応する濃度を検出すると、変化量算出手段4は、前記濃度検出手段3にて検出された濃度の経時的な相対変化量(前回の濃度検出値と今回の濃度検出値との差、傾き、比、あるいは、三つ以上の濃度検出値による移動平均差、積分値、平均的傾きなど)を算出する。そして、空トナー判別手段5は前記変化量算出手段4にて算出された相対変化量に基づいてトナー貯蔵手段2が空であるか否かを判別する。
更に、変化量算出手段4は前記相対変化量が増加傾向にある条件下では算出された相対変化量をリセットするため、トナー補給に伴うトナー空検知のリセットが自動的に行なわれる。
特に、この発明では、変化量算出手段は前記相対変化量につき新たに検出された濃度情報が以前に検出された濃度情報より増加する状態が所定回数続く条件下では算出された相対変化量をリセットするため、トナー補給時において積算方式の変化量を自動的にリセットし、積算方式の変化量によるトナー空検知サイクルを効率的に行うことができる。
◎実施の形態1
図2はこの発明が適用された現像装置におけるトナー空検知装置の実施の形態1を示す。
同図において、符号21〜28は電子写真複写機などの画像形成装置の各構成要素であり、符号21は潜像担持体としての感光ドラム、22は感光ドラム21を予め帯電するコロトロンなどの帯電器、23は帯電された感光ドラム21上を露光して静電潜像(通常の画像信号に基づく潜像、パッチ画像信号に基づく潜像)を書き込むレーザなどの光書き込み装置、24は感光ドラム21上に形成された潜像をトナーにて現像する二成分現像方式の現像装置、25は感光ドラム21上のトナー像を記録紙26に転写させるコロトロンなどの転写帯電器、27は感光ドラム21に静電吸着した記録紙26を剥離する剥離帯電器、28は感光ドラム21上の残留トナーなどを清掃するクリーニング装置、29は感光ドラム21上の残留電荷を除去する除電器である。
このパッチ画像信号生成装置30は所定のタイミング(本実施の形態では、5コピーで1回の割合)でパッチ画像信号を光書き込み装置23に送出し、光書き込み装置23にて感光ドラム21のインタイメージ部に例えば階調面積率50%の矩形状パッチ潜像を作成する。
本実施の形態において、前記トナー供給制御部51はパッチ濃度センサ41からの検出値に対応する濃度検出値が目標レベルより低下した条件下で、トナー供給装置31によるトナー補給動作を一定時間実行させるものである。
同図において、符号60はCPU61、RAM62及びROM63並びに入力インタフェース64、出力インタフェース65からなるマイクロコンピュータシステムであり、本実施の形態では、前述した濃度検出シーケンス、トナー補給シーケンス及び図4に示すようなトナー空検知シーケンスなどの各種制御プログラムが前記ROM63に格納され、CPU61は、パッチ濃度センサ41及び濃度検出スタート信号42などの信号を入力インタフェース64を介して取り込み、各種制御プログラムを実行し、出力インタフェース65を介してパッチ画像信号生成装置30、トナー供給装置31及び空トナー表示装置32に所定の制御信号を送出するようになっている。
同図において、先ず、パッチ画像濃度が例えば5コピーに1回の割合で検出されると、濃度検出値の変化量として、”前回の濃度検出値−今回の濃度検出値”が算出される(濃度変化量算出工程)。
具体的には、図6に示すように、10コピー目の濃度検出値をa、15コピー目の濃度検出値をbとした場合、変化量は差=a−bとして算出される。
ここで、傾き、比について説明すると、例えば図6に示すように、10コピー目の濃度検出値をa、15コピー目の濃度検出値をbとした場合、傾きや比は次式で求められる。
傾き=(a−b)/(15−10)
比=a/b若しくはb/a
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、図7に示すようなトナー空検知シーケンスを実行するようになっている。
同図において、濃度検出値の相対変化量は、”セットアップ時に設定した固有値−今回の濃度検出値”にて算出される。
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、図8に示すようなトナー空検知シーケンスを実行するようになっている。
同図において、濃度検出値の相対変化量は、”(前々回の濃度検出値+前回の濃度検出値)/2−(前回の濃度検出値+今回の濃度検出値)/2”にて算出され、この変化量が基準値と比較され、空トナー検知が判別される。なお、本実施の形態においては、”前回の濃度検出値→前々回の濃度検出値,今回の濃度検出値→前回の濃度検出値”に書き換えるという更新処理が行なわれる。
従って、本実施の形態によれば、濃度検出値がノイズなどの外乱によりばらついたとしても、移動平均により検出の誤差が低減されるため、空トナー検知に対する誤動作は実施の形態1,2に比べて少なく抑えられる。
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、図9に示すようなトナー空検知シーケンスを実行するようになっている。
同図において、濃度検出値の相対変化量(変化量2に相当)は、”前回の濃度検出値−今回の濃度検出値”を毎回積算することにより算出され、この変化量が基準値と比較され、空トナー検知が判別される。なお、本実施の形態においては、実施の形態1と同様に、”今回の濃度検出値→前回の濃度検出値”に書き換えるという更新処理が行なわれる。
従って、本実施の形態によれば、濃度検出値がノイズなどの外乱によりばらついたとしても、変化量の積算処理により検出の誤差が低減されるため、空トナー検知に対する誤動作は実施の形態1,2に比べて少なく抑えられる。
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、図10に示すようなトナー空検知シーケンスを実行するようになっている。
同図において、パッチ画像濃度が例えば5コピー毎に1回の割合で検出され、メモリ(図3のRAM62に相当)に蓄えられる。そして、この処理をn回繰り返すことにより、得られたn回分のデータをもとにして平均的傾きを算出する。この算出方法は重回帰分析によりY=aX+bなる一次式を用い、この式のaを平均的傾きとした。
具体的には、平均的傾きaについて、a<0のとき、濃度が濃くなっていることに相当し(図11(A)参照)、a>0のとき、濃度が薄くなっていることに相当し(図11(B)参照)、a=0のとき、濃度変化なしの状態に相当する(図11(C)参照)。
従って、本実施の形態によれば、濃度検出値がノイズなどの外乱によりばらついたとしても、n個の濃度検出値による平均的傾き処理により変化量を求めるようにしたので、その分、濃度検出値の検出の誤差が低減され、空トナー検知に対する誤動作は実施の形態1,2に比べて少なく抑えられる。
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は、図12に示すように、実施の形態1と略同様な構成要素に加えて、パッチ画像濃度異常判別部54及び濃度変化量補正処理部55を付加したものである。
ここで、パッチ画像濃度異常判別部54はパッチ画像濃度が異常に低下した場合を判別する機能部であり、濃度変化量補正処理部55はパッチ画像濃度が異常であるときに濃度変化量算出部52で算出された変化量を補正する機能部である。
なお、実施の形態1と略同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
同図において、先ず、パッチ画像濃度が例えば5コピーに1回の割合で検出されると、濃度検出値の変化量1として、”前回の濃度検出値−今回の濃度検出値”が算出される。
ここで、変化量1=0のとき係数a、変化量1≦m(所定値)のとき係数b1、変化量1>mのとき係数b2、変化量1<0のとき係数c(c<0≦a<b1<b2)となるように、変化量1の値に応じて重み付けされた係数が生成され、この係数が積算されて相対変化量(変化量2に相当)が算出される(濃度検出値算出工程)。
なお、本実施の形態において、変化量1の係数をより細分化するようにしてもよいことは勿論である。このようにすることで、原稿像密度に対応でき、より検出精度が向上する。
また、パッチ画像濃度が所定値以下である場合に、変化量を補正する濃度変化量補正工程が行なわれ、パッチ画像濃度が極端に薄くなった状況下においては、直ちに空トナー検知が行なわれるようになっているので、仮に、メモリ故障のような装置異常時において、異常なデータによる空トナー検知動作が継続されることはなくなり、従前の空トナー検知方式により、空トナー検知が確実に行なわれる。
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は、図14に示すように、実施の形態1と同様な構成要素に加えて、パッチ画像濃度判別部56を付加したものである。
ここで、パッチ画像濃度判別部56はパッチ画像濃度が所定値(セットアップ時に求めた目標濃度レベルより定常状態における濃度変動の振幅分だけ低い値、言い換えれば定常状態における濃度変動の下限値に相当)以上であるか否かを判別し、トナー空検知サイクルを実行するかしないかを決定する機能部である。
なお、実施の形態1と略同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
同図において、パッチ画像濃度が検出されると、パッチ画像濃度が所定値以上であるか否かが判別され、所定値以上であれば原則的にトナー空検知サイクルを実行しない、言い換えれば、パッチ画像濃度の所定値以上の領域をトナー空検知サイクルに対して原則的に不感帯とする。
そして、パッチ画像濃度が所定値以上である回数がN回(Nは後述する制御遅れ時間を吸収する上で必要な回数)に達した条件下でトナー空検知サイクルが実行される。なお、本実施の形態におけるトナー空検知サイクルは実施の形態1と同様な手法を採用している。
ところが、本実施の形態によれば、パッチ画像濃度が定常状態における濃度変動範囲内にある場合には、原則的に空トナー検知しないようになっているため、定常状態における濃度変動、特に、濃度の減少傾向部分によって空トナー状態であると誤検知される事態は回避される。
そして、パッチ画像濃度が所定値以上である回数がN回に達すると、制御遅れによる影響がなくなったものとして、トナー空検知サイクルが開始される。
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は、図16に示すように、実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、画像形成装置の環境湿度を検知する湿度センサ43が付加され、濃度変化量算出部52は湿度センサ43からの湿度信号に応じて変化量の算出処理を休止するようになっている。
同図において、先ず、マシン電源がオン操作されると、定着装置の温度が所定値以下か否かが判別される。すなわち、マシンの1日の最初の立ち上げ操作か否かが判別される。
そして、定着装置の温度が所定値以下である条件下で、湿度センサ43による湿度検出処理が行なわれ、前回の検出値と今回の検出値との差が求められ、この湿度差(相対湿度)が所定値以下か否かが判別される。
そして、湿度差が所定値以下であれば、直ちにトナー空検知サイクルが実行されるが、逆に、湿度差が所定値を超える場合には、所定回数、例えば5回トナー空検知サイクルが休止され、この間に、トナー濃度コントロールにより濃度が復帰する。
ところが、本実施の形態にあっては、環境変化により湿度が低下した場合には、所定回数トナー空検知サイクルが休止されるので、環境変化に伴う濃度変動が空トナー状態であると誤検知される事態は回避される。
そして、この間に、トナー濃度コントロールにより濃度が復帰するので、トナー空検知サイクルが開始された場合には、同一環境条件下での濃度検出値による変化量算出が可能になり、環境変化による濃度変動がトナー空検知サイクルに影響する事態はなくなる。
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は、図18に示すように、実施の形態1と略同様な構成要素に加えて、濃度増加傾向判別部57を付加したものである。
ここで、濃度増加傾向判別部57は濃度変化量算出部(本実施の形態においては、実施の形態6で用いられた係数積算方式を採用)52で算出された変化量の増加傾向を判別し、濃度変化量算出部52にリセット信号(RS信号)を送出するようにしたものである。
同図において、先ず、パッチ画像濃度が検出されると、濃度検出値の変化量1として、”前回の濃度検出値−今回の濃度検出値”が算出される。
ここで、変化量1=0のとき係数a、変化量1>0のとき係数b(a<b)となるように、変化量1の値に応じて重み付けされた係数が生成され、この係数が積算されて相対変化量(変化量2に相当)が算出される(濃度検出値算出工程)。
なお、本実施の形態において、変化量1の大きさに応じて係数bを細分化するようにしてもよいことは勿論である。
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は、図20に示すように、実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、トナー供給装置31に着脱自在に装着されるトナーカートリッジ311の着脱状態を検知するトナーカートリッジ交換スイッチ44が付加されている。本実施の形態においては、トナーカートリッジ交換スイッチ44は例えばトナーカートリッジ311交換時にトナー供給装置31の開閉蓋を開けると、オンからオフになるものであり、これにより、トナーカートリッジ311が交換されるであろうことを検知するもので、この検知タイミングにて、濃度変化量算出部52の変化量を0クリアする。
同図において、トナーカートリッジ311を交換しようとすると、トナーカートリッジ交換スイッチ44がオンからオフに変化し、この時点で、変化量2が0クリアされる。
この後、新しいトナーカートリッジ311が装着されると、実施の形態9と略同様なトナー空検知サイクルが行なわれる。ただし、本実施の形態においては、変化量1<0のとき、濃度が増加傾向にあるものとしてマイナスの係数c(c<0)が変化量2に積算され、濃度増加傾向時の変化量をリセットする方式は採用されていない。
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は、図22に示すように、実施の形態1と略同様であるが、サンプリング制御部58を付加したものである。
ここで、サンプリング制御部58は、トナー濃度制御サイクル及びトナー空検知サイクルにおける濃度検出タイミングを制御するものである。
そこで、本実施の形態にあっては、サンプリング制御部58は、トナー供給制御部51のトナー濃度制御(ADC)サイクルでは、図23に☆印で示すように、トナー補給してから一定コピー枚数とった後(本実施の形態では10コピー毎)に濃度検出するようにした。
更に、サンプリング制御部58は、濃度変化量算出部52のトナー空検知サイクルでは、図24(A)に示すように、前記トナー濃度制御サイクルと同じ周期で濃度検出するか、あるいは、図24(B)に示すように、トナー濃度制御サイクルの濃度検出周期の整数倍で濃度検出するようにした。
これにより、トナー濃度制御サイクル及びトナー空検知サイクルで、トナー補給に伴う濃度変動が影響する事態は回避される。
なお、図24(C)に示すように、トナー空検知サイクルにおいて、トナー濃度制御サイクルの濃度検出周期よりも短い周期で濃度検出するようにした場合には、トナー補給に伴う濃度変動がそのままトナー空検知サイクルに影響してしまうため、好ましくない。
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は、図25に示すように、トナー供給制御部51、濃度変化量算出部52及び空トナー判別部53を備えている。
更に、本実施の形態において、前記濃度変化量算出部52は濃度検出値に対応した係数が積算される係数積算方式(例えば実施の形態9の方式)を採用したものであり、この濃度変化量算出部52には濃度増加傾向判別部57が付加されている。
ここで、前記濃度増加傾向判別部57は濃度変化量算出部52で算出された変化量の増加傾向を判別し、濃度変化量算出部52にリセット信号(RS信号)を送出するようにしたものである。
ここで、空トナー予告判別部71は、算出された変化量が空トナー状態の手前のレベルに対応した基準値1を超えた条件下で空トナー状態に近いニアエンプティ(NEAR EMPTY)であると判別するものであり、空トナー最終判別部72は、算出された変化量が空トナー状態のレベルに対応した基準値3を超えた条件下で空トナー状態(EMPTY)であると判別するのである。
そして、マシン作動禁止制御部74は前記故障判断部73からの装置故障判断信号を受け取ると、直ちにマシンを停止させるものである。
同図において、パッチ画像濃度が検出されると、濃度検出値の係数積算方式により変化量が算出される。
そして、先ず、変化量<0か否かの判別が行われ、変化量<0(濃度が増加傾向にある(濃くなった))であれば、変化量=0にクリアすると共に、K=0,J=0に設定する。
一方、変化量≧0であれば、先ずトナーカートリッジが交換されたか否かがトナーカートリッジ交換スイッチ44の信号により判別され、交換されたのであれば、変化量=0クリアし、そうでなければ、次のステップへ移行する。
このとき、所定値1≦変化量<所定値2であれば、空トナー表示装置32に例えば図28(A)に示すように、トナーカートリッジが”ニアエンプティ(NEAR EMPTY)状態”であることが表示され、Kがカウントアップされる。
また、変化量≧所定値2であれば、空トナー表示装置32に例えば図28(B)に示すように、トナーカートリッジが”トナーエンプティ(EMPTY)状態”であることが表示され、Jがカウントアップされる。
また、変化量<所定値1であれば、次のステップへ移行する。
本実施の形態に係るトナー空検知装置の基本的構成は、図30に示すように、実施の形態1と同様な構成要素に加えて、画像形成条件制御部75を付加したものである。
ここで、画像形成条件制御部75は、パッチ濃度センサ41からのパッチ画像濃度検出値に基づいて画像形成条件、例えば画像信号を制御し、特にトナー空検知直前の濃度低下に起因する画質低下を回避するようにしたものである。
従って、本実施の形態において、パッチ画像濃度検出値が画質を維持する程度を超えて低下し始めた条件下において、TRCコントローラ76を制御するようにすれば、トナー空検知直前の濃度低下に起因する画質低下は有効に回避される。
なお、TRC制御をトナー空検知直前以外の通常時において行ってもよいことは勿論である。
本実施の形態に係るトナー空検知装置は、図32に示すように、ロータリ式現像装置24に対して使用したものであり、ロータリ式現像装置24はイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の現像ユニット24a〜24dを具備している。
そして、トナー供給装置31は各現像ユニット24a〜24dに対応したトナーカートリッジを有し、トナー供給制御部51はパッチ濃度センサ41にて各色のトナーパッチ画像の濃度検出値(図5参照)に基づいてトナー供給制御を行うものである。
また、濃度変化量算出部52も各色のトナーパッチ画像の濃度検出値に基づいて変化量を算出し、空トナー判別部53は各色トナーの変化量に基づいて各色トナーの空検知を判別するようになっている。
同図において、使用色トナー(Y,M,C,K)の空検知サイクルが実行される。
このとき、ブラック(K)用トナーカートリッジがトナーエンプティであると判別されると、直ちにマシンを停止させる。これは、ブラックトナーが使用できないと、フルカラーコピーの画質にも影響してしまう事に起因する。
一方、ブラック用以外のカラー(Y,M,C)用トナーカートリッジがトナーエンプティであると判別されると、フルカラーモードだけを使用禁止とし、白黒モードについては使用可能とした。
Claims (2)
- 補給用トナーが貯蔵されるトナー貯蔵手段(2)を付設し、潜像担持体(1)上に形成されるトナー像に対応する濃度を濃度検出手段(3)にて検出すると共に、前記濃度検出手段(3)にて検出されたトナー像に対応する濃度が目標値未満に低下した条件下で前記トナー貯蔵手段(2)内のトナーを順次補給しながら潜像担持体(1)上の静電潜像を可視像化する現像装置において、
前記濃度検出手段(3)にて検出された濃度の経時的変化のうち新たに検出された濃度情報と以前に検出された濃度情報とに基づく相対変化量を累積算出する変化量算出手段(4)と、
この変化量算出手段(4)にて累積算出された相対変化量が空トナー状態に至ると判断される程度のトナー濃度の減少変化量として予め設定された基準値を超えた条件にてトナー貯蔵手段(2)が空であることを判別する空トナー判別手段(5)とを備え、
前記変化量算出手段(4)は前記相対変化量につき新たに検出された濃度情報が以前に検出された濃度情報より増加する状態が所定回数続く条件下では算出された相対変化量をリセットし、空トナー判別手段による空トナー判別動作を続行させることを特徴とする現像装置におけるトナー空検知装置。 - 請求項1記載の現像装置におけるトナー空検知装置において、
前記変化量算出手段(4)は、前記相対変化量につき新たに検出された濃度情報が以前に検出された濃度情報より増加する状態が所定回数続くことが判別される増加傾向判別手段(7)を備え、この増加傾向判別手段(7)の判別結果にて前記相対変化量をリセットすることを特徴とする現像装置におけるトナー空検知装置。
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