JP4013001B2 - 低振動コンクリート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低騒音で微弱な振動を与えることで極めて高いコンシステンシー(流動性)やワーカビリティー(作業性)を発揮し、流動性の経時低下(スランプロス)が小さく、かつ、硬化コンクリートとしての性能も優れたコンクリートの製造に関するものである。特に、コンクリートを打ち込む際に発生する騒音を低減し、作業環境とコンクリート製造現場周辺住民に対するの騒音問題を改善するのに有用である。
【0002】
【従来の技術】
従来一般に用いられているスランプ20cm以下のコンクリートを型枠に打ち込む際には、バイブレータ等を用いてコンクリートに振動を与え締固める作業が必須であった。振動締固め作業を省略するために、近年流動性が高くコンクリート打ち込み時に振動を与えなくても、自重のみでコンクリートが型枠に自己充填する高流動コンクリートが開発されてきた。それらは特開平3−237049号公報、特開平4−139047号、特開平4−367550号公報、特開平6−219803号公報、特開平8−208285号公報に開示されている。
【0003】
高流動コンクリートはセメント増量剤として高炉スラグ、フライアッシュ等の粉末を極めて多量に使用したり、水溶性高分子からなる増粘剤を使用することでコンクリートに材料分離抵抗性を付加し、且つ高性能AE減水剤を多量に使用してコンクリートにスランプフロー値が60〜70cmといった高い流動性を付加したものである。
【0004】
また特開平7−195329号公報にはセメント、粗骨材、細骨材、混練水、及び混和材を混練し、混練直後は高いスランプ値で軟らかく、短時間で急速に硬化する打設時に騒音が少ないコンクリート製品の製造方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来一般に用いられているコンクリートを型枠に打込む際には、大きな騒音を伴う振動締固め作業を長時間行う必要があり、作業環境の悪化に起因する難聴や、周辺住民からの苦情が問題となっていた。また、高エネルギーの振動締固めは、往々にしてフレッシュコンクリートの材料分離を誘発し、硬化コンクリートの物性にも悪影響を及ぼしてきた。
【0006】
スランプ値の短時間での急激な変化は現場作業性において好ましいものではない。
こうした問題を克服するために、近年流動性が高くコンクリート打ち込み時に振動締固め作業が不要な高流動コンクリートが盛んに開発されてきたが、高流動コンクリートは製造コストが高いこと、生産管理が難しく一定の品質を有するコンクリートを安定的に製造することが困難であることから、その適用は一部にとどまっている。
【0007】
本発明は高エネルギーかつ長時間に及ぶ振動締固め作業に伴う、作業環境の悪化と周辺住民への騒音防止及び、従来技術では両立できなかったコンクリートのワーカビリティーと経済性の両立を計るために、提案されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明は第1観点として、(C)セメント、(W)水、(P)2000〜10000cm2/gの比表面積を有する鉱物質粉末、及び(A)5000〜20000の分子量を有するメラミン系減水剤を、コンクリート1m3中に(C)を300〜450kg、(W)を100〜225kg、(P)を50〜300kg、及び(A)を(C)に対して0.5〜5.0重量%の割合で含有し、且つS/aが40〜55%であり、
且つ(A)メラミン系減水剤が、5000〜20000の分子量を有するスルホン化メチロールメラミンホルムアルデヒド縮合物とスルホン化メチロールメラミンモノマーとの混合物であり、減水剤混合物中に占める該モノマーの割合が10〜40重量%であり、そして(P)鉱物質粉末が、石灰石、シリカフューム、フライアッシュ、高炉スラグ、ケイ酸質白土、火山灰、シラス、珪砂、又はこれらの混合物コンクリートを打ち込み、0.1〜10Gの振動加速度を加えて締固めを行うコンクリート製品の製造方法。
【0010】
第2観点として、(P)鉱物質粉末が、比表面積2500〜3500cm2/gの石灰石である第1観点に記載のコンクリート製品の製造方法
【0011】
第3観点として、締固めが、100dB以下の騒音下で行われる第1観点又は第2観点に記載のコンクリート製品の製造方法である。第4観点として、締固めが、150〜200Hzの周波数、3000〜7000vpmの振動数、及び0.1〜1Gの振動加速度を有する型枠取り付け型振動機を用いて、80dB以下の騒音下で行われる第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載のコンクリート製品の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本願発明に用いられる(C)成分のセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、超速硬セメント等を用いる事が出来る。
【0013】
(P)成分の鉱物質粉末は、2000〜10000cm2/gの比表面積を有する石灰石、シリカフューム、フライアッシュ、高炉スラグ、ケイ酸質白土、火山灰、シラス、珪砂等が挙げられるが、2500〜3500cm2/gの比表面積を有する石灰石が好ましい。
コンクリートを作成する際の粗骨材と細骨材の割合は、S/aで40〜55%とする事が出来る。
【0014】
本願発明に用いる(A)成分のメラミン系減水剤は、5000〜30000、好ましくは5000〜20000の分子量を有するスルホン化メチロールメラミンホルムアルデヒド縮合物とスルホン化メチロールメラミンモノマーとの混合物であり、減水剤混合物中に占める該モノマーの割合が10〜40重量%である。上記(A)成分のメラミン系減水剤は下記式(1)
【0015】
【化1】
Figure 0004013001
【0016】
で示される構造を有する。n=1がモノマーであり、n=2〜100が縮合物である。
上記(A)成分のメラミン系減水剤は下記(i)、(ii)及び(iii)工程よりなる方法で製造する事が出来る。
(i)工程:(x)メラミン、(y)ホルムアルデヒド、及び(z)アルカリ金属亜硫酸塩、アルカリ金属スルファミン酸塩又は芳香族アミノスルホン酸塩を塩基性水溶液中で反応させ、メラミンをメチロール化し、さらにスルホン化してスルホン化メチロールメラミンモノマーを製造する工程、
(ii)工程:酸性物質を添加し、酸性のモノマー水溶液をホルムアルデヒドで脱水縮合し所定分子量のポリマー(スルホン化メチロールメラミンホルムアルデヒド縮合物)を製造する工程、及び
(iii)工程:ポリマーの安定性を確保するために、(ii)工程で得られた液体のpHを調整する工程より成る。
【0017】
本願メラミン系減水剤混合物中のスルホン化メチロールメラミンモノマーは、上記(i)工程で反応を中止して得られたものであり、またスルホン化メチロールメラミンホルムアルデヒド縮合物は(iii)工程まで行って得られたものである。
本願の(A)成分のメラミン系減水剤は、(i)工程で得られたスルホン化メチロールメラミンモノマーと、(iii)工程で得られたスルホン化メチロールメラミンホルムアルデヒド縮合物を混合する方法、又は(ii)の第2段階の反応を調整することで未縮合のスルホン化メラミン、すなわちモノマーを意識的に残存させるかして、減水剤の固形成分全体に対して10〜40%重量のモノマーを含有させた減水剤である。
【0018】
(A)成分のメラミン系減水剤中のモノマーの含有率の測定方法は、分子量200〜500の分子をモノマーとして、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)で測定し求める事が出来る。
上記コンクリートは、(C)成分がコンクリート1m3中で300〜450kg、(W)成分がコンクリート1m3中で100〜225kg、(P)成分がコンクリート1m3中で50〜300kg、(A)成分がコンクリート1m3中で(C)成分に対して0.5〜5.0重量%の割合で含有し、S/aが40〜55%である。
【0019】
上記コンクリートは、スランプ値が19〜25cm、スランプフロー値が35〜55cm、及びフロー停止タイム値が5〜30秒となる物性値を有する。
上記特定の成分配合割合と、それによって得られる物性値を有するコンクリートは打込み位置に打ち込み、0.1〜10Gの振動加速度を加えて締固めを行ってコンクリート製品を製造する事が出来る。
【0020】
コンクリート打ち込み用型枠に上記コンクリートを投入し、型枠に直接取り付ける取付形コンクリート型枠振動機を用い、振動加速度を10G以下とする事で、振動締固め作業に伴う騒音を100dB以下とする事が出来る。さらに周波数が150〜200Hz、振動数が3000〜7000vpm、振動加速度が0.1〜1Gの条件で締固め作業を行う事が可能であり、それに伴う騒音は80dB以下である。
【0021】
【実施例】
下記原料を準備した。
セメント(C):普通ポルトランドセメント(比重3.16)
鉱物質粉末(P):石灰石微粉末(比重2.70、比表面積3000cm2/g)
細骨材(S):砂(比重2.56、粗粒率2.93、吸水率2.91)
粗骨材(G):砕石2005(比重2.68、粗粒率6.61、吸水率0.48)
減水剤(A1):モノマー含有率10重量%のメラミン系減水剤
減水剤(A2):モノマー含有率30重量%のメラミン系減水剤
減水剤(A3):モノマー含有率40重量%のメラミン系減水剤
減水剤(A4):モノマー含有率3重量%のメラミン系減水剤
減水剤(A5):モノマー含有率50重量%のメラミン系減水剤
減水剤(A6):モノマー含有率30重量%のメラミン系減水剤80重量%と、ポリカルボン酸系減水剤20重量%の混合物
減水剤(A7):ポリカルボン酸系減水剤(市販品)
AE剤(D):合成樹脂系AE剤(市販品)
(W):水
減水剤(A1)の製造例
温度計、攪拌器、コンデンサーを備えた反応器に、40%ホルムアルデヒド3750重量部を投入し、これに攪拌下35%酸性亜硫酸ソーダ4950重量部、メラミン2100重量部及び48%苛性ソーダ水溶液230重量部を投入し、pHを11.0に調整した。攪拌下20分を要して反応混合物を75℃まで昇温し、引き続き30分反応させた後、55℃に冷却した。これにアミドスルホン酸約690重量部加えることによりpHを4.6に調整し、反応液の温度を55℃に保ちながら攪拌下30分縮合反応させた後直ちに、48%苛性ソーダ水溶液約530重量部を加えて室温におけるpHが11.5〜13.5となるように調整し冷却した。以上の方法で、スルホン化メチロールメラミンモノマーを10重量%残存させたスルホン化メチロールメラミンホルムアルデヒド縮合物、すなわち減水剤(A1)を製造した。
【0022】
減水剤(A2)の製造例
スルホン化メチロールメラミンホルムアルデヒド縮合物(E1)は、温度計、攪拌器、コンデンサーを備えた反応器に、40%ホルムアルデヒド3750重量部を投入し、これに攪拌下35%酸性亜硫酸ソーダ4950重量部、メラミン2100重量部及び48%苛性ソーダ水溶液230重量部を投入し、pHを11.0に調整した。攪拌下20分を要して反応混合物を75℃まで昇温し、引き続き30分反応させた後、55℃に冷却した。これにアミドスルホン酸約690重量部加えることによりpHを4.6に調整し、反応液の温度を55℃に保ちながら攪拌下150分縮合反応させた後直ちに、48%苛性ソーダ水溶液約530重量部を加えて室温におけるpHが11.5〜13.5となるように調整し冷却して製造した。
【0023】
また、スルホン化メチロールメラミンモノマー(E2)は、温度計、攪拌器、コンデンサーを備えた反応器に、40%ホルムアルデヒド3750重量部を投入し、これに攪拌下35%酸性亜硫酸ソーダ4950重量部、メラミン2100重量部及び48%苛性ソーダ水溶液230重量部を投入し、pHを11.0に調整した。攪拌下20分を要して反応混合物を75℃まで昇温し、引き続き30分反応させて製造した。
【0024】
上記のE1とE2を重量で7:3の比率で混合することでスルホン化メチロールメラミンモノマーを30%含有したスルホン化メチロールメラミンホルムアルデヒド縮合物、すなわち減水剤(A2)を製造した。
減水剤(A3)の製造例
上記のE1とE2を重量で6:4の比率で混合することによりスルホン化メチロールメラミンモノマーを40%含有したスルホン化メチロールメラミンホルムアルデヒド縮合物、すなわち減水剤(A3)を製造した。
【0025】
上記の減水剤(A4〜A6)についても同様に製造した。
上記原料を表1記載の割合で混合し、コンクリートを製造した。
【0026】
【表1】
Figure 0004013001
【0027】
【表2】
Figure 0004013001
上記表1中で、W、C、P、S、及びGの値はコンクリート1m3中の単位量、即ち混合量(kg/m3)であり、A1〜A7及びDはセメント(C)に対する添加量(重量%)であり、W/Cは水/セメントで表される比(重量%)であり、S/aは〔細骨材(S)〕/〔細骨材(S)+粗骨材(G)〕で表される比(体積%)である。
<コンクリートの製造方法>
試験に用いた上記実施例1〜6及び比較例1〜3のコンクリートは、下記の(1)〜(4)の手順で製造した。
(1):試験室用のコンクリートミキサ(パン型強制練りミキサ、容量100リットル)に、所定量を計量した細骨材(S)とセメント(C)、鉱物質粉末(P)を投入して10秒間練混ぜる。
(2):(1)に、所定量の減水剤(A)及び所定量のAE剤(D)を溶かした、所定量の水(W)を投入して30秒間練混ぜる。
(3):(2)に、所定量を計量した粗骨材(G)を投入して90秒間練混ぜた後、コンクリートをミキサから排出する。
(4):コンクリート排出後直ちに、コンクリート物性評価と供試体の作製を行った。
【0028】
実施例1〜6、及び比較例1〜3の各コンクリートのフレッシュコンクリート物性(スランプ値、スランプフロー値、振動スランプ値、フロー停止タイム、振動粗骨材比、空気量)、と硬化コンクリート物性(強度、表面外観)を試験し、それらの結果を表2〜6に記載した。コンクリートの製造及び試験は20±3℃の範囲で行った。
【0029】
実施例1〜3、参考例4〜6は上記メラミン系減水剤を所定割合で加えたコンクリートである。特に実施例1〜3は上記メラミン系減水剤の中でも、減水剤中に占めるモノマー含有率が10〜40重量%のより好ましい範囲にあるコンクリートである。そして、参考例6は上記メラミン系減水剤とその他の減水剤を混合したコンクリートである。また、比較例1は従来品である高流動コンクリートと同様配合割合で本願に使用するメラミン系減水剤を添加した場合の例である。比較例2は従来品である普通コンクリートと同様配合割合で本願に使用するメラミン系減水剤を添加した場合の例である。比較例3はメラミン系減水剤以外の減水剤であるポリカルボン酸系減水剤を用いたコンクリートである。
【0030】
スランプ値はコンシステンシー(流動性)を示す指標であって、JIS−A1101に規定された方法により、スランプコーン(上部φ10cm、下部φ20cm、高さ30cm)にコンクリートを詰め、スランプコーンを引き上げた後のコンクリート頂部からの下がりを測定して求められる。
スランプフロー値はコンシステンシー(流動性)を示す指標であって、スランプコーンを引き上げた際のコンクリートの広がりで示され、最も広がったところの長さとそれに直行する広がりの長さの平均値で表される。
【0031】
フロー停止タイム値はコンクリートの粘性を表す指標で、間接的に材料分離抵抗性を表す事が出来る。これはスランプコーンを引き上げた時から計測してコンクリートの動きが停止するまでの時間で求められる。
振動スランプフロー値は、フロー試験を振動条件下で行うものである。スランプフロー試験の際にスランプコーン下に敷く鉄鋼製の板に、0.7Gの振動を加えながら行った。
【0032】
振動時の材料分離は、上記の振動スランプ試験を行った際の材料の分離状況を目視観察した。
振動粗骨材比は、高さ100cm、底面10×10cmの型枠にコンクリートを投入し、0.7Gの振動締固めを20秒間行って作製した供試体から、コンクリート硬化後に底面から5cm(下端部)と95cm(上端部)の断面を切り出し、それぞれの部分を画像解析して粗骨材割合を求め、粗骨材割合の比を(上端部の粗骨材割合)/(下端部の粗骨材割合)として求めた。
【0033】
標準養生における圧縮強度試験は、コンクリートを練混ぜてφ10×20cmの円柱型枠にコンクリートを打ち込み、20℃で相対湿度80%の部屋に24時間静置した後脱型して、20℃の水中で養生した。
蒸気養生における圧縮強度試験は、コンクリートを練混ぜてφ10×20cmの円柱型枠にコンクリートを打ち込み、20℃相対湿度80%で1時間の前置き養生した後、20℃/Hrの昇温速度で2.5時間で70℃に昇温した。その後70℃に維持しながら相対湿度99%の条件で3時間の蒸気養生を行い、20℃/Hrの降温速度で2.5時間で20℃に降温した後、脱型して20℃で相対湿度80%の部屋に静置した。
【0034】
【表3】
Figure 0004013001
【0035】
【表4】
Figure 0004013001
【0036】
【表5】
Figure 0004013001
【0037】
【表6】
Figure 0004013001
【0038】
【表7】
Figure 0004013001
【0039】
【表8】
Figure 0004013001
【0040】
【表9】
Figure 0004013001
表4、表5中で、材齢はコンクリート製造後の日数である。
【0041】
表6中で、気泡数は100cm2当たりの直径3mm以上の気泡の個数である。また面積率は測定面に占める気泡の総面積の比率(%)である。本願発明の実施例1〜3で示される低振動コンクリートは、150〜200Hz、3000〜7000vpmの条件下で0.1G〜1.0Gの微弱な低振動を加えるだけで容易に型枠に充填が可能であり、その時の振動条件下でも材料分離が発生せず騒音も80dB以下となる。例えば上記条件下で0.7Gで20秒の振動締固め施工した場合は、その近隣での騒音は70dBである。そして標準養生、蒸気養生いずれの場合においても、150〜200Hz、3000〜7000vpmの条件下で0.1G〜1.0Gの低振動を加えるだけでコンクリート表面の粗大な気泡の抜けが良く、硬化コンクリートの外観も良好である。更に得られた硬化コンクリートの強度も高く、とりわけ初期の強度発現や蒸気養生における強度発現が良好である。なお、減水剤混合物中に占めるモノマー含有率が10〜40重量%であるメラミン系減水剤を使用した実施例1〜3は、スランプフロー値の経時変化が少なく、練り上がり直後のコンクリートでも時間経過後のコンクリートでも、現場で同一条件で施工が可能である。
【0042】
一方、比較例1で示される高流動コンクリートは、締固め時に無振動でも充填が可能であるが気泡の抜けが悪く、硬化コンクリート表面にも気泡が残り外観が良くない。そして締固め時に振動を加えた場合は、材料分離が発生し、硬化コンクリートの強度も低下する。
また、比較例2で示される普通コンクリートは、0.7Gで20秒の振動締固め条件で施工した場合、充填性と気泡の抜けが悪く硬化コンクリート表面にも気泡が残り外観が良くないばかりか、型枠端部では充填不良も発生した。そして、15Gで60秒の振動締め固め条件で施工した場合は、その近隣では110dBにも達する騒音が発生する。
【0043】
また、比較例3で示されるポリカルボン酸系減水剤を用いたコンクリートは、スランプフローの経時変化が大きく、硬化コンクリートの表面外観、強度発現も良くない。
【0044】
【発明の効果】
本願発明のコンクリート製品の製造方法では、コンクリート打込み時に微弱な振動によって型枠に十分な充填が可能であり、その振動によっても材料成分の分離がなく、脱泡性が高いために硬化した後のコンクリート表面に気泡が残らず良好な外観を有する。そして材料成分の分離がない為に如何なる養生条件でも高い強度が得られる。また減水剤混合物中に占めるモノマー占有率が10〜40重量%であるメラミン系減水剤を使用する場合は、コンクリート練混ぜ後にスランプフロー値の経時変化がほとんど起こらない為に、打込み現場で同一条件で施工が可能であり、作業性にも優れている。
【0045】
締固め時に加える振動が小さいために施工現場近隣での騒音が小さく、住宅街等の騒音が問題となる場所での施工に大きな効果を発揮する。

Claims (4)

  1. (C)セメント、(W)水、(P)2000〜10000cm2/gの比表面積を有する鉱物質粉末、及び(A)5000〜20000の分子量を有するメラミン系減水剤を、コンクリート1m3中に(C)を300〜450kg、(W)を100〜225kg、(P)を50〜300kg、及び(A)を(C)に対して0.5〜5.0重量%の割合で含有し、且つS/aが40〜55%であり、
    且つ(A)メラミン系減水剤が、5000〜20000の分子量を有するスルホン化メチロールメラミンホルムアルデヒド縮合物とスルホン化メチロールメラミンモノマーとの混合物であり、減水剤混合物中に占める該モノマーの割合が10〜40重量%であり、そして(P)鉱物質粉末が、石灰石、シリカフューム、フライアッシュ、高炉スラグ、ケイ酸質白土、火山灰、シラス、珪砂、又はこれらの混合物であるコンクリートを打ち込み、0.1〜10Gの振動加速度を加えて締固めを行うコンクリート製品の製造方法。
  2. (P)鉱物質粉末が、比表面積2500〜3500cm2/gの石灰石である請求項1に記載のコンクリート製品の製造方法。
  3. 締固めが、100dB以下の騒音下で行われる請求項1又は請求項2に記載のコンクリート製品の製造方法。
  4. 締固めが、150〜200Hzの周波数、3000〜7000vpmの振動数、及び0.1〜1Gの振動加速度を有する型枠取り付け型振動機を用いて、80dB以下の騒音下で行われる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のコンクリート製品の製造方法。
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