JP4012982B2 - スカム・水分離装置ならびに分離水の利用方法 - Google Patents

スカム・水分離装置ならびに分離水の利用方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、流出してきた汚水からスカムと水とを分離するためのスカム・水分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
下水処理設備の沈澱池からはスカムを含む水、含水スカムが流されてきて、これらの含水スカムは、分離装置に導入されたあと、同装置内で浮上するスカムと下方に抜かれる水とに分離処理されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、これまでのスカム・水分離装置は、処理槽内に汚水を導入して旋回運動させるだけのものであったため、スカムと水の分離が効果的になされず、特に、微粒なスカムについては水とともに排出されていた。
この発明は前記課題を解決するためになされたもので、微細なスカムまでも効果的に水から分離させ得るスカム・水分離装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、処理槽の本体である円筒形本体槽と、上下が開放する円筒体とされ前記本体槽の上部中央から下向き突出状をなして垂設された汚水投入筒と、前記汚水投入筒内に縦軸方向に挿通されるとともに同汚水投入筒の上下方向に伸びて上部の駆動源により回転駆動される駆動軸と、少なくとも上層が緩衝可能な弾性質で前記汚水投入筒の下端出口に対し下方から対向すべく前記駆動軸回りに配された主緩衝部材と、前記主緩衝部材から浮上するスカムを本体槽外に排出するスカム排出手段とを備えるとともに、前記本体槽の周部には、前記スカム排出手段の1つとしてのスカム出口と、槽下部に位置し処理済みの水を排出する分離水出口と、底部に沈澱する汚泥を抜き取る汚泥出口とが形成されているスカム・水分離装置であって、前記本体槽の上側には、導入された汚水を一旦蓄溜してのち汚水投入筒内に導入する汚水蓄溜槽が設けられるとともに、同汚水蓄溜槽と汚水投入筒との連通する個所である汚水投入筒の上端開口には、複数の切り込みを放射状に配したゴム盤状の緩衝部材が前記駆動軸の外周に装着されて回転自在に設けられ、前記本体槽内には、底部が盲状で上部が上向き拡大状のテーパー型になった円筒状の分離槽が前記駆動軸と同心状でかつ拡大状の上部開口内に前記主緩衝部材が位置するように固定して設けられ、かつ、前記本体槽の周部には、分離した水を外向きに導出するための通穴が明けられ、また、同本体槽の底板には、汚泥を流下させるための通穴が形成されているとともに、同本体槽のテーパー型開口内には、複数本のステーが立設されこれらのステーを介して円筒状の緩衝部材が前記主緩衝部材の外周でテーパー型開口内に対応するように装着されていることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図示した実施形態を参照してこの発明を詳細に説明する
【0006】
図1はその好適な一実施形態を示す
【0007】
1は処理槽で、架台2上に固定して設置されている
【0008】
処理槽1は、円筒状の胴部3と、上蓋4と、底盤5を備えている
【0009】
上蓋4の中央には、垂直に貫通した状態で汚水投入筒7が差し込まれている
【0010】
同汚水投入筒7は、その下端出口7aが初期導入レベルXより少し下方(数十センチ程度)まで臨むようになっている
【0011】
同筒7は上蓋4より上方に突き出してその上端に導水筒8が連通状に接続されている
【0012】
初期導入レベルXは、汚水投入筒7を通じて汚水が導入される初期レベルである
【0013】
処理槽1の中央縦軸方向には、汚水投入筒7内を通じて回転軸10が挿通されており、同回転軸10は、底盤5に下端が回転支持される一方上端は軸受11により支持されている
【0014】
回転軸10は、処理槽1上の減速機12つきのモーター(駆動源)13で一定の方向に回転駆動される
【0015】
逆回転駆動されるようにしてもよい
【0016】
尚、この発明での汚水とは、スカムを含む水の意味である(以下同様)
【0017】
14はエアーベントで、上蓋4に設けられている
【0018】
前記汚水投入筒7の外周囲には、周隙間を置いて外筒16が設けられている
【0019】
同外筒16の下端は下向き広がり状にテーパー部16aが形成され、出口7aよりも少し低くなっている
【0020】
出口7aの下方には緩衝部材18が水平対向状に設けられている
【0021】
同緩衝部材18は、多孔質のスポンジが用いられ、ゴムなどであってもよい
【0022】
緩衝部材18は、胴部3より小さい径とされており、この上面は凹凸面18aになっている。凹凸面18aは外周部位においてやや大きな凹面になってスカムを上方に誘導するように形成される他は小さい凹凸状になっている
【0023】
同緩衝部材18は、ステー19で支持されるとともに上蓋4にボルト止めされた垂直なロッド20でもって上下高さを調節自在にされている。尚、緩衝部材18は、上下貫通状の通水孔を備えてもよい。この場合、緩衝部材18は、図1に示すように処理槽1の内径よりも小さい外径をもつものに限定されず、例えば、処理槽1の内径と同一の外径をもつものにして通水孔の径をやや大きく形成したものでもよい。同緩衝部材18は円錐状でその頂点は下に向くようにしてもよい。
【0024】
緩衝部材18からの含水スカムは矢印のように外径方向に流れるが、それに対向するようにして分離筒21が設けられている。同分離筒21の下部はテーパー部21aを備え、同テーパー部21aに含水スカムが当たることで、スカム分は上昇し水は下降するように案内される。尚、テーパー部21aの内面には凹凸部を備えて分離をより促進させるようにしてもよい。
【0025】
図1に仮想線で示す23は環状の緩衝分離部材で、胴部3の内周全体に嵌め込まれるもので、スポンジやゴム等が好ましい。初期導入レベルXより少し上方のスカムが浮上して溜まる高さには、掻出部材(羽根)25が回転自在に設けられている。この掻出部材25は、上からみて複数枚のものであり、先端にはゴム等の弾性質のスクレーパ26が装着されている。同掻出部材25は、回転軸10回りに装着した回転部材27に縦ロッド28を介して取り付けられている。
【0026】
処理槽1の下部まわりには、点検蓋30が脱着自在に取り付けられているとともに、他の周部には、分離水出口31が開口されている。同出口31の内方にはスカムや汚泥の流入を規制する規制板32が配されている。底盤5には、汚泥出口34を有する半球状の汚泥誘引部35と汚泥排出筒36が接続されている。
【0027】
尚、図1に仮想線で示すように、処理槽1の下部内に、ステー38を介して微生物の種菌を混在させた浄化材39…を垂下げてもよい。また、回転軸10同りの下端には、沈澱汚泥の掻出部材40を備えてもよい。この場合、掻出部材40は、定期的に回転をさせるもので、回転軸10の外周に設ける回転筒で回転させるようにする。さらに、図1に仮想線矢印のように、処理槽1の底部からエアー41を導入することもある。また、処理槽1の上部には、掻出部材25の外周に対応してスカム出口42が開口している。この出口42には、図2に示すように、スクリュウコンベア43が連設されている。
【0028】
前記スカム・水分離装置においては、導入筒8から汚水投入筒7を通じて含水スカムがAが導入される。この際、破線で示すように、エアーBを混合してもよい。こうして導入された含水スカムは、矢印Cのように緩衝部材18上に衝当し、この際、投入エネルギーが緩衝部材18で殆ど吸収され、凹凸面18aによりさらに流れ速度を減退されながら緩衝部材18の外径方向に流れ出る。含水スカムは、凹凸面18aの最後のところでやや上向きの流れに変えられ、外筒16のテーパー部16aに当たることで、上昇するスカムと下降する水とに分離される。
【0029】
導入初期においては、レベルXまで含水スカムが導入される。前記のようにしてスカムは上昇し分離した水は下降してゆき、スカムはレベルXを越えて盛り上がるようになり、これらのスカムを掻出部材25の旋回によりスカム出口42を通じてスクリュウコンベア43で槽外に排出する。尚、スカム排出の際は、レベルY迄水面を上昇させる。
【0030】
分離して下降する処理水は、下部の分離水出口31を通じて槽外に排出される。沈澱した汚泥は、汚泥出口34を通じて定期的に抜き出される。
【0031】
次に、図2に示すシステムフロー図によりスカム・水分離装置45を中心とした全体の流れを説明する。46はスカム呑込用のトラフであり、同トラフ46からフロースイッチhとバタフライ弁gを介して伸縮継手cから前記導入筒8を通じて処理槽1内に投入される。47は空気管であり、そのエアーは、レジューサe、仕切弁d、電動ボール弁aを通じて導入筒8に吹き込まれる。一部は、仕切弁dを介して処理槽1の下部から吹き込まれる。
【0032】
スクリュウコンベア43からのスカムは、濃縮スカム蓄溜槽49内に導かれる。同蓄溜槽49は、高架水槽よりの水噴射50を備えスカム移送ポンプ51を通じて排出される。尚、52はマグネセル(重量計)である。蓄溜槽49からの汚泥は、処理槽1からの汚泥とともに連通管53で移送される。54は操作盤である。
【0033】
55は分離水蓄溜槽であり、分離水出口31からの水を蓄溜して下部より処理水を抜き出す。56は液位計である。
【0034】
図3は含水スカムの流れをより詳しく示すもので、60は予備曝気槽、61は最初沈澱池、62は曝気槽、63は最終沈澱池をそれぞれ示す。最初および最終沈澱池61,63内の水面にはスカム除去装置65はそれぞれ設置され、フライトにより蹴られるカムによりアームを介して堰を浮沈させることで自動運転してトラフ66内にスカムを呑み込むようになっている。
【0035】
トラフ66からの含水スカムは、スカムピット67を通じてポンピングされて処理槽1内に導入される。一部は、スカム分離機68にかけられることもある。この場合、直接脱水機69にかけられて脱水し渣が蓄溜タンク70に蓄溜され搬出される。分離機68からの含水スカムは処理槽1内に導入される。
【0036】
図3の処理槽1では、スカムの浮上を促進するため散気装置71を備え、バッフル72を介して分離水出口31から分離水を排出するようにしてあるが、その出口31からの水は、制御槽74で更に処理される。すなわち、制御槽74内では縦蛇行流にされ、殺菌灯75およびCuイオンユニット76を経由して殺菌処理される。上方からの排出スカムは、燃焼炉77やホッパー78あるいは汚泥処理ライン79に適宜分配移送されて所定の処理をされる。
【0037】
尚、図4に示すように、制御槽74内に昇降調節可能な水位設定ゲート80を備えておいて処理槽1内の液位レベルを高低に調節するようにしてもよい。81はレベル計である。
【0038】
図5および図6に示す実施形態は、前記した図1から図4の処理槽1からの分離水をスカム除去装置100の後部に導いて流下させてスカムを細かく砕くようにしたものである。
【0039】
スカム除去装置100は、各沈澱池101に連通トラフ102を介して横架されたトラフ103を本体として備え、同トラフ103は、前部を水面104より低く設定し、その前部にフロート式の堰105を備えて横側の回転軸106を介して上下に運動するようにしてある。この堰105は、図6の実線の状態で水面上のスカムを堰き止める一方、仮想線のように水面下に下がることでスカムを多少の水とともに呑み込むようになっている。
【0040】
これらのスカム除去装置100は、図5にその平面図を示すように複数個連設されるとともに、矢印aのように堰105を越えて流入したスカムと水(スカム水と称する)は、トラフ103および連通トラフ102を通じて矢印bのように処理槽1内に供給される。
【0041】
処理槽1内では、前記したようにスカムと水(分離水)とに分離される。分離水は、矢印cのように、トラフ103の後部に添って備えた樋107内にバルブ108…を介して導入される。そして、各樋107の背部には、のこ歯状の越流堰109が形成されており、この越流堰109を通じて分離水が流下するようになっている。この流下により水面104上のスカムは次第に破壊されてゆく。
【0042】
尚、分離水を堰105の前方に流下させるようにしてもよい。また、図6に仮想線で示すように、樋107は、丸管形状あるいは角管形状にしてトラフ103内に配置し、バルブ108を介して分離水をトラフ後方に流下させるようにしてもよい。
【0043】
樋107には、堰を備え、同堰が、スカム除去装置100の堰105の運動に連動して開閉するようにしてもよい。尚、図6に仮想線で示すように、樋107の斜め下方にはガイド板110を備えておき、同ガイド板110に分離水が案内されることで直線状に水面に突入するようにしてもよい。
【0044】
また、前記実施形態では、越流堰109がトラフ103の全長に一様に形成されたものになっているが、全長の一部のみを切り欠いてそこからのみより多くの分離水を流下させるようにしてもよい。その流下個所を必要に応じて移動可能にしてもよい。
【0045】
図7に示す実施形態は、トラフ103に樋107を備えたものにおいて、あるいは樋107無しのものにおいて、連通トラフ102の前方のスカムの滞留しやすい個所に分離水を流下させる流下パイプ112を備えたものであり、同パイプ112から分離水を流下させることで、そこ(図5のA個所)のスカムを破壊するとともに堰105の前の方にこれらのスカムを誘導し呑み込みやすくしたものである。
【0046】
尚、同パイプ112の下端を水面下に臨ませて下方から分離水を放出するようにしてもよい。また、堰105の側方には、同時に上下運動する側板113が溶接されているが、同側板113には連通トラフ102の前方に臨むカッターを備えてスカムを同時破壊可能に構成してもよい。このカッターは堰105に備え付けてもよい。
【0047】
図8に示す実施形態は、処理槽1から矢印dのように配管116を直接介して分離水を流下させるようにしてもよい。
【0048】
図9に示す実施形態は、スカム除去装置100を備えた沈澱池101内で、水面上のスカムを分離水により同装置100の方向に寄せ付けるようにしたものである。すなわち、水面上には、処理槽からの配管118を備え、同配管118の複数個所にノズル119…を備えて水面上のスカムをスカム除去装置100の方向に寄せ付けるようにしたものである。
【0049】
この方式を採用すれば、これまで構成されてきたフライト式汚泥掻寄装置を構成する必要がなくなる。従って、図11に示すような池底を運動する形式の汚泥掻寄装置で事足りることになる。尚、配管118は仮想線のように複数本配してもよい。このように複数本配す場合は、図9のように配管する場合と、スカム除去装置100から最も離れた配管118にまず分離水を供給するように配管を構成し、スカム除去装置100に近い配管118には二次的に分離水を供給するようにすることがある。
【0050】
図10に示す実施形態は、沈澱池の側壁121に添って分離水の配管122を配し、同配管122から側壁121の面に分離水を放出することで洗浄し、付着して破壊に至らしめる硫化水素ガス等を洗い流すようにすることができ、これにより、コンクリート製の側壁121の寿命を向上させることができる。
【0051】
図11に示す実施形態は、沈澱池の底壁125の幅方向中央に通された1本あるいは2本のガイドレール126に添って走行自在なキァリア127にスクレーパ128を備えた汚泥掻寄装置129を構成した沈澱池において、あるいは従来のフライト式汚泥掻寄装置においてのもので、これらの汚泥掻寄装置を備えた沈澱池のピット130に処理槽1から矢印eのように汚泥を導き、同汚泥をポンプ131により、汚泥掻寄装置からの汚泥とともに抜き出すようにしたものである。132は濃縮槽である。
【0052】
尚、矢印fのように、処理槽1からの汚泥を直接濃縮槽132に導いてもよい。前記汚泥掻寄装置129は、右方向に復帰する際、スクレーパ128を持ち上げる。尚、同掻寄装置129は、カバー133の内部に水中モーターが装備されている。このモーターとスクレーパ128とは、電磁クラッチ(図示省略)を介して垂直あるいは水平姿勢に切り換えられる。
【0053】
図12に示す実施形態は、処理槽1から排出される分離水を矢印gのように、ポンプ135を介して処理槽1の上部に導き、浮上したスカム136をこの分離水の強制流によりスカム出口42まで誘導して排出するようにしたもので、これにより、図1に示す掻出部材25が不要にして構造の簡略化を図るようにしたものである。
【0054】
図13に示す実施形態は、前記したようなスカム除去装置100のトラフ103の底板部138に複数のスリット139…を形成して、スカムから水のみを通過自在にして、トラフ103の更に下段に形成した下トラフ140にこの水だけを導き、この下トラフ140から連通口141を通じて矢印hのように連通路142内に導き、更に処理槽1の汚水投入筒7にあるいは矢印iのようにポンプを介して分離水通路に投入するようにしてもよい。尚、連通路142でなく直接下トラフ140から矢印jのように分離水通路に導入してもよい。スリット139は網や多孔状にしてもよい。矢印kのように分離水を沈澱池内に導いてもよい。
【0055】
図14(トラフを上方からみたもの)および図15(トラフの側断面図)に示す実施形態は、トラフ103の背板部144に形成した連通口145から連通路146にスカム水からの水のみを導出する場合に、トラフ103の内面にスカムを前方斜めに誘導するガイド板147…を備えてスカムを遠ざけて水のみを導出しやすくしたものである。この場合、連通口145には、多孔板や網状板を配してもよい。
【0056】
図16に示す実施形態は、複数の沈澱池を通じて配されたスカム除去装置100…のトラフ103および連通トラフ102を介してブロア149からエアーを抜きあるいは押し出すようにし、これにより、トラフ102および連通トラフ102内に溜まりやすい硫化水素ガスなどを排除するようにしてトラフ等の損傷防止を図ったものである。尚、図示のように処理槽1の上部に連通させて内部ガスを引き抜くようにしてもよい。
【0057】
図17に示す実施形態は、トラフ102内にガスガイド150を備えたものである。
【0058】
図18に示す実施形態は、トラフ103の前板部152に添って上下運動するように堰153を備えるとともに、同堰153を下降させるのに上部にタンク154を備えた堰直動タイプのスカム除去装置において、そのタンク154内に前記分離水を供給するようにしたものである。タンク154には、微量排水口があり、一定の時間帯、堰153の上端が水面下に没するようになっている。
【0059】
尚、同タンク154は、堰153の全長に設けられているのでなく、両端あるいは片端、または長手方向間に設けられている。タンク154内の水が抜けるにしたがって堰153内のフロート155により同堰153は浮上する。
【0060】
図18に示すように、堰153は、内外二重板構造のものでなり、その間に前板部152が位置するようにされるとともに、前板部152に接触しえ上下運動するシール156を備える。そして、上下のシール156には小孔が形成されており、ここから常時池内の水が出入りするようになっているので、堰153の上下運動はスムーズになる一方、池内の水は、トラフ103内に入り込むが、その量が微量である。尚、矢印kのように、堰153内に前記分離水を供給するようにし、この分離水も池内に微量排出するようにしたり、トラフ内に排出するようにする。池内およびトラフ内の双方に排出するようにすることもある。
【0061】
図19に示す実施形態は、トラフ103上に作動アーム157を揺動自在に支持し、その先端にタンク158を備える一方後端にウエイト159を備えて連結ロッド160により堰161を上下させるようにしたものにおいて、前記タンク158内に分離水を供給するようにしたのである。このタンク158も破線のように微量の排水をさせる。尚、堰161に直接分離水を供給するようにすることがある。
【0062】
図20に示す実施形態は、上下に弾性変形自在で平行リンク機構のように動作するゴムシール163を備えてその先端にフロート状の堰164を備えたスカム除去装置において、堰164の上に備えたタンク165に分離水を供給するようにしたものである。
【0063】
尚、前記シール163で形成される空間には、下方から池内の水が入るようにしてある。
【0064】
図21に示す実施形態は、スカム(フロスとも称することがある)・水分離装置から排出されたフロスの処理方法を具体的に挙げたものである。スカム・水分離装置は、図1に示すものと略同様である。すなわち、スカム・水分離装置45は処理槽1の中央に上部から汚水投入筒7を挿通固定して含水スカムを処理槽1内に導入するようにしてある。
【0065】
投入筒7には回転軸10が挿通されて減速機12付モーター13で回転駆動されるようになっている。18は緩衝部材で投入筒7に下方から対向しており、スカムが浮上し水が下方に流れるようにしてある。200はガイド筒でスカムの浮上を促進させる。回転軸10には、上部の掻出部材25が装備されるとともに、下部の汚泥掻出羽根(掻出口は図示省略)201が装備されている。
【0066】
処理槽1には制御槽202が付設され、分離した水が昇降調節自在なゲート203を越えて排水口204から排出される。浮上したスカムは掻出部材25の回転によりスクリュウコンベア43により排出される。205は原水入口弁である。
【0067】
尚、処理槽1内には、図2に示すようにトラフ46からのスカム水が導入されるが、その導入のしかたは、図21に示すようなラッパ状の吸引装置206による場合もある。207が導水渠を示すが、吸引対象はスカムが浮上しているものであればいずれでもよい。この吸引装置206は、移動フレーム208により図面の左右方向および直交方向に移動自在にしてもよい。
【0068】
スカム・水分離装置45から排出されたスカム(フロス)は、その下方に図示したホッパー210を備え同ホッパー210である一定量スカムが溜められてのちポンプ209で汚泥処理設備に移送されるスカム処理設備211に導かれる場合と、プレス脱水機212に導かれて既設焼却装置213に導かれる場合と、直接既設焼却装置213に導かれる場合と、焼却炉214に導かれる場合とがあり、さらに、バイオタンク215に導かれる場合とがある。
【0069】
バイオタンク215は、処理槽217と殺菌槽218を併設したもので、処理槽217には、スカム(フロス)の導入口219が開設されるとともに、中央には回転軸220が設けられて下部の汚泥掻出羽根221を回転させるようになっている。回転軸220の外周上部には仮想線で示す攪拌羽根222を備えてもよい。汚泥掻出羽根221と攪拌羽根222を別回転系(回転方向あるいは回転速度を別)にする場合、図22に示すように内軸223と外筒224に分けて別の駆動を採る。
【0070】
処理槽217内に導入されたスカム(フロス)には上方から挿入されたバイオ菌導入パイプ225を通じてバイオ菌が導入されるとともに、エアーポンプ226および細孔パイプ227を通じて微細エアーが導入される。点線はエアーを表している。尚、処理槽217内にはバイオ菌用巣228をぶら下げておいてもよい。
【0071】
処理槽217内ではバイオで処理されたあとの水か側面孔から導出されるとともに沈澱した汚泥が汚泥掻出羽根221により下部より排出される。229は汚泥排出ポンプであり、沈澱池230の汚泥ピット231内にこれらの汚泥を導くことができる。一方、導出孔233からの処理水は上向きに曲がる分離筒234を通じて殺菌槽218内に導かれる。この分離筒234内あるいはその出口から排水口218までの間には活性炭を装備してもよい。
【0072】
処理槽218内には殺菌灯235が臨み、ここで殺菌処理されたあとの処理水が排水口236を通じて排出される。排水部237は、仮想線で示すように殺菌槽218の側部に付設してもよい。
【0073】
バイオタンク215内に導出されたスカム(フロス)は約1週間保留されることによりバイオにより溶解処理され、汚泥および水に分離してそれぞれ排出される。尚、殺菌槽218は、図21の制御槽202のようにゲート203付のものにしてもよい。
【0074】
図23、図24に示す実施形態は、バイオタンク215内の汚泥掻出羽根221の具体的構成を示しており、同羽根221は、回転軸220から湾曲状に突設されたアングル材などの羽根取付アーム239に湾曲状にゴム板240を装着したものであり、湾曲の凸側が回転先行側とされ、中央から外径方向に汚泥を掻き出して排除するようになっている。尚、回転軸220の上部外周には、ラセン状などの回転羽根を付してもよい。同回転羽根には、バイオの巣をぶら下げておいてもよい。241は架台である。
【0075】
図25に示す実施形態のように、汚泥導出部243を処理槽217の底壁244から下がり勾配状に形成してもよい。
尚、図21の処理槽1の側部に仮想線で示すように、同処理槽1に合体式に処理槽217を構成してもよい。この場合、コンベア43によりスカムを導入する場合と、吸引装置で導入する場合と、図示のようにゲート246を昇降自在に備えて自然流下させる場合とがある。
また、処理槽217は、単一個を示してあるが、複数個の処理槽217をそれぞれ単独で併設する場合と、一体仕切式に複数個配列する場合もある。
【0076】
図26に示す実施形態は、スカム・水分離装置の他の態様である。
ここにおいて、300は処理槽で、同処理槽300には、スカム水導入パイプ301を通じて側方からスカム水が導入され、垂直上方へ向けて導出するようになっている。その際、分散板302が対向することで分散が図られる。導出されたスカム水は、微細エアー導入パイプ303からの微細エアーと混合してスカムの浮上が促進され水は分離する。304は汚泥のドレンである。
【0077】
処理槽300の上部寄りには、上方に向けてテーパー状に窄まったガイドコーン305が設けられ、同コーン305はスカムの浮上を促進するとともに水の分離を促す。306はスカムの浮上面で、分離した水はコーン305の外周の越流堰307を越えて排水口308を通じて排出される。一方、浮上したスカムは、上方に設けられた羽根付きコンベア309により逐次スカム排出口310を通じて排出される。
【0078】
尚、スカム水の導入方式は、図1に示すように、処理槽300の上方から投入する方式にしてもよい。これは次の図27に示す実施形態でも同様である。
【0079】
図27に示す実施形態は、処理槽300は、スカム水導入パイプ301や微細エアー導入パイプ303、ガイドコーン305や越流堰307が装備されている。そして、コンベア309も図示しないが装備されている。スカム排出口310に連通するようにスクリュウ筒312が斜め上方に向けて固定されている。同筒312内にはスクリュウ軸(図示省略)が装備され、駆動手段313で回転駆動されるようになっている。
【0080】
同スクリュウ軸によりスカムが掻き上げられて落下口314を通じて排出される。尚、315は排水ピットで、水中ポンプ316によりスカム水導入パイプ303にスカム水が導入される。317は無機高分子凝集剤タンクで、パイプ303に連通する。318は有機高分子凝集剤タンクで、パイプ303の下流側に連通している。
【0081】
図28に示す実施形態は、沈澱池の水面320に浮遊するスカムを収集除去するための除去装置についてのもので、321はフライトで、同フライト321にはローラー322が取り付けられている。このローラー322は、第1レバー323を同一方向に蹴ることで長孔324と相手側のピン325を介して第2レバー326に作動を伝達する。
【0082】
第2レバー326が矢印方向に回転させられることで、チェーン、ワイヤーロープあるいはリンクチェーンなどによる伝達条材327が矢印方向に引かれる。そして、第3レバー328が応動することで連動ロッド329が押し下げられる。これにより、堰330は水面より押し下げられてスカムがトラフ331内に誘引される。堰330の復帰は適所に設けられたバネやウエイトなどによりなされる。
【0083】
尚、堰330は三角形の中空体であるが、長円形や矩形断面のものであったり、単なる平坦な板ものであったりする。また、第1レバー323と第2レバー326は、第1レバー323のみのものに代えて構成できる。この場合、図示第1レバー323は、支点から下の部分は図示のようで良いが支点より上の部分を上向きに延ばすことで条材327に連結する。
【0084】
図29は、スカム・水分離装置についての他の実施形態を示す。500は処理槽で、同処理槽500は、円筒体であるが、角筒や他の形状の筒体であってもよい。この処理槽500は、架台501の上に載置されているとともに、同処理槽500自体は、本体槽502とその上側の汚水蓄溜槽(汚水蓄溜手段)503を備え、本体槽502の外部一側には排水槽504を備えている。本体槽502の他の外周部にはスカム排出ホッパー505が一体化されている。
【0085】
汚水蓄溜槽503の天板下面中央には、上部軸受507が設けられる一方、本体槽502の底板上中央には、ピボット式の下端軸受508が固定されている。また、本体槽502内の下部には、長尺状の受担部材509が槽内を横断するようにして水平に固定されている。この受担部材509の中間には、下部軸受510が取り付けられている。
【0086】
512は外部駆動軸、513は内部駆動軸であり、これら両軸512,513は、内外二重軸状になっている。外部駆動軸512は、前記上部軸受507と下部軸受510により回転自在に支持される一方、内部駆動軸513は、外部駆動軸512から上下に突き抜けた状態にして下端軸受508により回転自在に支持されている。各駆動軸512,513は、従動スプロケット514を備え、駆動源515の駆動スプロケット516にチェーン(あるいはタイミングベルト等のベルト)517を介して所定の方向に回転駆動されるようになっている。ギア駆動でもよい。
【0087】
尚、汚水蓄溜槽502には、仕切壁518が形成され、その一方の空間内に駆動源515を収納してもよい。外部駆動軸512と内部駆動軸513は、同じ方向に回転される場合と互いに逆方向に回転される場合とがある。駆動源515は、可逆タイプのモーターにしてもよい。同駆動源515は減速装置付きになっている。また、駆動源515は単一個にして、その出力軸に2つのスプロケットを装備して駆動するようにしてもよい。さらに、前記実施形態では、内部・外部の二重軸方式にしたが単一軸方式で上下のスクレーパを駆動するようにしてもよい。
【0088】
本体槽502は上部開放型で、その上に汚水蓄溜槽503がフランジ520を介して止着具で結合されることで上下の槽が合体化されている。汚水蓄溜槽503の底板中央には、下向きに突出するようにして汚水投入筒521が垂設されている。同汚水投入筒521は、全体が円筒体で、上部が直胴状で下部が下向きに拡大テーパー状になっている。この汚水投入筒521は、上下が開放され、上端が汚水蓄溜槽503内に連通する一方、下端は本体槽502内に連通している。
【0089】
汚水投入筒521の上端の開放口には、図30にその平面図を示すように、ゴム盤状の第1緩衝部材522が装着されている。この第1緩衝部材522は、その内周に切り込み523が入れられ、汚水蓄溜槽503内からの汚水の流れ量を一定に制御しながら汚水投入筒521内に導くようになっている。前記第1緩衝部材522は外部駆動軸512の外周に装着してもよい。この場合、切り込み523は外周部分に設けるが、第1緩衝部材522は回転するので、詰まりがなくなる。
尚、汚水投入筒521は、図29に示すように、単一本になっているが、これを細いパイプにより複数本に分けて配置構成してもよい。また、同汚水投入筒521は、垂直軸に対して斜め向きに向けて設置してもよい。
【0090】
汚水投入筒521の上部内周には第2緩衝部材524が設けられる一方、これより下方になる外部駆動軸512外周には第3緩衝部材525が設けられている。これら第1〜3緩衝部材522,524,525により汚水投入筒521は蛇行して緩やかな流れになって落下する。さらに、汚水投入筒521の下部内に対応する高さには、外部駆動軸512の外周を介して第4の緩衝部材526が設けられている。
【0091】
外部駆動軸512の外周には、汚水投入筒521の下端出口528に離間して対向するように円板状の回転盤529が取り付けられており、同回転盤529の上面には、主緩衝部材530が設けられている。この主緩衝部材530は、スポンジなどの多孔質のものやゴム盤などが使用される。同緩衝部材530の上面は凹凸状になっているので、流下する汚水の持つエネルギーを吸収して効果的に減速するとともに略水平向きの緩やかな流れに変えてゆく。この緩衝部材530には多数本の減衰軸をゴム製などを利用して上向きに突設しておいてもよい。
【0092】
一方、受担部材509上には、緩衝部材532を底面に介して円筒状をした分離筒533が設置されている。同分離筒533は、外部駆動軸512と同心状にして底部が盲状で上部が上向き拡大状のテーパー型になった1つの受け入れ槽を形成するとともに、上部開口内に前記主緩衝部材530が位置するようになっている。この分離筒533は、フランジ534と止着具535により受担部材509に締め付け固定される。分離筒533は上下に高さ調節し得る。
【0093】
また、分離筒533の上部内周には、テーパー状でゴム製の緩衝部材536が貼り付けられ、この緩衝部材536は、分離筒533の上端を巻き込むようになっている。分離筒533の開口内には、ステー538が複数本立設され、これらのステー538を介して円筒状の緩衝部材539が装着されている。
【0094】
緩衝部材539は、主緩衝部材530上を経由して流れてくる汚水に対向して、汚水の流れを更に減衰させるとともに、スカム等の軽いものは上方へ水は下方に分離させる。下方に分離したものは、ステー538間を通って緩衝部材539の外周域に導かれる。ここで、緩衝部材536により再度緩衝されながらスカムを上方に水を分離筒533の外周下方に向けて流すようにする。
【0095】
分離筒533の上端を越えたものは、スカムに分離して上昇するものの他、外周域に流れ出るものもあり、その中にはスカムを含むものもある。そこで、分離槽533の外周には、低水位より少し下方に上端がくるようにして円筒状のバッフル541が設けられてる。このバッフル541は、本体槽502の内周複数個所に装着したブラケット542…を介して取り付けられた取付リング543を介して装着されている。
尚、分離筒533の周部には、分離した水を外向きに導出するための通穴を明けることがある。また、分離筒533の底板には、汚泥を流下させるための通穴を形成することがある。さらに、分離筒533の外周囲あるいは内周域には、エアー551を噴出することがある。この場合、エアーパイプをパイプ状とした受担部材509で兼用的に構成することもできる。
【0096】
前記回転盤529からはステー545が立設され、同ステー545を介してスカム掻出部材546が水平回転自在に取り付けられている。同掻出部材546は、標準水位547に高さ方向中間を略合わせてあるとともに、内周端と外周端にはゴム板548が取り付けられている。
同スカム掻出部材546が回転することで、本体槽502に開口したスカム出口550からスカムが排出される。このスカム掻出部材546に代えて、前記でも示したスクリューコンベアや循環駆動されるコンベアなどを構成することもできる。
【0097】
前記スカム出口550には、昇降調節可能なゲート553が設けられ、同ゲート553を一側に有するようにしてスカム排出ホッパー505を仮想線のように備え付ける。その一方、本体槽502の下部から排水槽504内に至るように排水パイプ556を備え付けてあり、同パイプ556の入口には、邪魔板557が少し離間して斜め板状に対向配置される一方、排水パイプ556の排水槽504側の上端には本体槽502内の水位を制御可能なように昇降調節自在な制御筒558が設けられている。559は分離水出口である。
【0098】
また、内部駆動軸513の下端には、汚泥掻出部材560が取り付けられ、同部材560からの汚泥は汚泥出口561を通じて排出される。
【0099】
一方、前記汚水蓄溜槽503の天板上には、同槽503内に汚水を導出するための導入ボックス563が設置され、同ボックス563は、導入パイプ564の向きに応じて方向変換が可能であるとともに、上からもパイプ564を接続可能になっている。上向きの接続口は通常は脱着自在に蓋設されている。
【0100】
この実施形態では、前記のように、汚水導入パイプ564から汚水投入筒521へ直接汚水が導入されるのでなく、一旦汚水蓄溜槽503内に一定の汚水を常時蓄溜したあと汚水投入筒521に導入するようにしてあるので、汚水の導入量が多少変化しても常に汚水投入筒521への投入だけは確保でき、しかも、投入量が一定化するメリットがある。
【0101】
尚、本体槽502の内周での直径Dは、汚水投入筒521の出口直径dに比べて約4.5倍程度に大きく設定して主緩衝部材530等で緩衝されて放射方向に緩やかに拡散するスカム水がより長い経路をもって減衰状態になるように工夫しているが、場合によっては、それより大きくも小さくも設定することがある。また、前記汚水蓄溜槽503は本体槽502の直上に設置されたが、仮想線のように別設してもよい。
【0102】
図31に示すものは、装置の下部を別構成としたものであり、同本体槽502は、すなわち、本体槽502の上部aは、汚水投入筒521よりも充分大きな直径(dに対しDは約4倍)の直胴状にし、テーパー状に窄まる中間部bを介して下部Cを汚水投入筒521の約2倍程度に細く直胴状にしたものである。尚、排水槽504等は同じように構成される。また、主緩衝部材530の外周囲には、緩衝部材を配したり、バッフル等を配すことがある。さらに、エアーの噴出も行うことがある。また、スカムの排出にスクリュウや履帯式のコンベアを使用することがある。さらに、図29および図31に示す実施形態の他、図1,図2,図3,図4,図12,図21,図22,図26,図27に示す実施形態でも汚水の流入経路上にエアーの導入手段を備え、汚水とともにエアーを導入するようにすることがある。
【0103】
図32に示す実施形態は、オキシデーションディッチ566についてのもので、同オキシデーションディッチ566は外周壁567とともに中央仕切壁568を備える他に、長手方向端部には、外周壁567と中央仕切壁568との間に制御壁を備えるものもある。
【0104】
このオキシデーションディッチ566には矢印Pの方向に汚水が流されるが、ここでは、この流れるエネルギーを利用してインペラ569…付きの駆動ホイール570を連動回転させるようにしてある。同ホイール570は、一側流路と他側流路の双方に同軸状に配されて駆動軸571で支持されている。両駆動軸571は、端部にベベル型の駆動ピニオン572を備え、両ピニオン572により、仕切壁568上に縦軸状に備えたベベル型のギア573が図32の左周りに回転駆動される。
【0105】
ギア573には、他の従動ピニオン574が噛み合い、このピニオン574を介して水平軸状に動力取出軸575が取り出されている。こうして取り出された回転力は、別のエアー吹き込み装置(図示省略)を駆動してエアー576を水中に混入させるように利用される。尚、インペラ569を通じてエアー577を吹き出すようにしてもよい。このインペラ569からのエアー吹き出し駆動用として前記動力取出軸575からの回転力を利用してもよい。また、前記実施形態では、ホイールで駆動したが、コンベア式のものでもよい。さらに、駆動力は、仕切壁568や外周壁567の長手方向等に設置されたレールに沿って走行する装置の駆動に利用してもよい。また、オキシデーションディッチ566内にはスカムが流れるが、それを落とし込み回収するために固定式のトラフとその前側の堰とを構成する場合があるが、その堰を上下させるために前記駆動力を利用してもよい。この場合、回転駆動でカムを回転させ、同カムで堰を上下させるようにしてもよい。前記ホイールあるいはコンベアは縦軸周りに回転させるようにしてもよい。ホイールあるいはコンベアは池の一側に設けてもよい。
【0106】
【発明の効果】
この発明は以上のように、処理槽に、上方から同槽内に突出し汚水を導入するための汚水投入筒と、少なくとも上層が緩衝可能な弾性質で前記汚水投入筒の出口下方に対向して配された緩衝部材と、前記緩衝部材から浮上するスカムを槽外に排出するスカム排出手段とを備えるとともに、同処理槽の周部には、前記スカム排出手段の1つとしてのスカム出口と、槽下部に位置し処理済みの水を排出する分離水出口と、底部に沈澱する汚泥を抜き取る汚泥出口とが形成されているので、微細なスカムまでも効果的に水から分離させ得るスカム・水分離装置を提供することができる。
また、請求項10から13に示すように、スカム・水分離装置から排出される分離水を、処理槽内の浮上スカムを排出するために利用したり、沈澱池等に設置されるスカム除去装置あるいはその近傍に分離水を導いて水面上に浮遊するスカムを同分離水の落下により破壊するように利用したりする。また、沈澱池等に設置されるスカム除去装置のスカム流入側前方に分離水を導いて放出し水面上に浮遊するスカムを同除去装置の方向に誘導するために利用する。さらに、沈澱池等の側壁に分離水を導いて流下させることで同側壁面を洗浄するためにも利用する。また、沈澱池等に設置され水の重さで沈み排出により浮上する堰を備えたスカム除去装置の前記水として分離水を利用する。このように分離水をそのまま処理するのでなく水処理設備内で利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態であるスカム・水分離装置の縦断面図。
【図2】同分離装置を含むシステムフローチァート。
【図3】システムフローを概要的に示す説明図。
【図4】水位調節装置を示す模式図。
【図5】分離水を利用する一実施形態を示す平面図。
【図6】図5のVI−VI線断面図。
【図7】分離水の他の利用方法を示す斜視図。
【図8】分離水の他の利用方法である実施形態の1つを示す側面図。
【図9】スカム寄せ付けに分離水を利用する方法を示す平面図。
【図10】側壁洗浄に分離水を利用する方法を示す断面図。
【図11】汚泥の処理方法の一実施形態を示す断面模式図。
【図12】処理槽内のスカム排出方法を示す断面模式図。
【図13】スカム水から分離した水を処理槽に導く方法を示す斜視図。
【図14】スカム水から水を分離する方法の一実施形態を示す平面図。
【図15】図14の横断面図。
【図16】スカム除去装置を通じて有害ガスを排出する方法を示す平面図。
【図17】図16の断面図。
【図18】スカム除去装置のタンクに分離水を供給する方法を示す断面模式図。
【図19】スカム除去装置のタンクに分離水を供給する他の方法を示す断面模式図。
【図20】スカム除去装置のタンクに分離水を供給する他の方法を示す断面模式図。
【図21】排出されたスカムのあと処理方式を示す模式図。
【図22】二重軸駆動方式を示す模式図。
【図23】汚泥掻出羽根の構成例を示す横断面模式図。
【図24】その側断面図。
【図25】汚泥導出部の他の実施形態を示す模式断面図。
【図26】他の実施形態を示すスカム・水分離装置の模式図。
【図27】他の実施形態を示すスカム・水分離装置の模式図。
【図28】他のスカム除去装置を示す側面図。
【図29】スカム・水分離装置の他の実施形態を示す縦断面図。
【図30】図29のH−H線断面矢視図。
【図31】スカム・分離装置の他の実施形態を示す縦断面模式図。
【図32】オキシデーションディッチについての実施形態を示す平面模式図。
【図33】同例の縦断面図。
【符号の説明】
1,500…処理槽 7,521,…汚水投入筒 13,515…モーター(駆動源) 18,530…緩衝部材 21,533…分離筒 25,546,560…掻出部材 31,559…分離水出口 34,561…汚泥出口 41…エアー導入手段 42,550…スカム出口。

Claims (1)

  1. 処理槽の本体である円筒形本体槽と、上下が開放する円筒体とされ前記本体槽の上部中央から下向き突出状をなして垂設された汚水投入筒と、前記汚水投入筒内に縦軸方向に挿通されるとともに同汚水投入筒の上下方向に伸びて上部の駆動源により回転駆動される駆動軸と、少なくとも上層が緩衝可能な弾性質で前記汚水投入筒の下端出口に対し下方から対向すべく前記駆動軸回りに配された主緩衝部材と、前記主緩衝部材から浮上するスカムを本体槽外に排出するスカム排出手段とを備えるとともに、前記本体槽の周部には、前記スカム排出手段の1つとしてのスカム出口と、槽下部に位置し処理済みの水を排出する分離水出口と、底部に沈澱する汚泥を抜き取る汚泥出口とが形成されているスカム・水分離装置であって、前記本体槽の上側には、導入された汚水を一旦蓄溜してのち汚水投入筒内に導入する汚水蓄溜槽が設けられるとともに、同汚水蓄溜槽と汚水投入筒との連通する個所である汚水投入筒の上端開口には、複数の切り込みを放射状に配したゴム盤状の緩衝部材が前記駆動軸の外周に装着されて回転自在に設けられ、前記本体槽内には、底部が盲状で上部が上向き拡大状のテーパー型になった円筒状の分離槽が前記駆動軸と同心状でかつ拡大状の上部開口内に前記主緩衝部材が位置するように固定して設けられ、かつ、前記本体槽の周部には、分離した水を外向きに導出するための通穴が明けられ、また、同本体槽の底板には、汚泥を流下させるための通穴が形成されているとともに、同本体槽のテーパー型開口内には、複数本のステーが立設されこれらのステーを介して円筒状の緩衝部材が前記主緩衝部材の外周でテーパー型開口内に対応するように装着されていることを特徴とするスカム・水分離装置。
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