JP4012166B2 - 鏡面冷却式露点計 - Google Patents

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この発明は、一方の面が低温側、他方の面が高温側とされる熱電冷却素子を用いて鏡を冷却し、この鏡に結露する被測定気体中の水分の露点を検出する鏡面冷却式露点計に関するものである。
従来より、湿度測定法として、被測定気体の温度を低下させ、その被測定気体に含まれる水蒸気の一部を結露させたときの温度を測定することにより露点を検出する露点検出法が知られている。例えば、非特許文献1には、寒剤、冷凍機、電子冷却器などを用いて鏡を冷却し、この冷却した鏡の鏡面上の反射光の強度の変化を検出し、この時の鏡面の温度を測定することによって、被測定気体中の水分の露点を検出する鏡面冷却式露点計について説明されている。
この鏡面冷却式露点計には、利用する反射光の種類によって、2つのタイプがある。1つは、正反射光を利用する正反射光検出方式(例えば、特許文献1参照)、もう1つは、散乱光を利用する散乱光検出方式(例えば、特許文献2参照)である。
〔正反射光検出方式〕
図8に正反射光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計の要部を示す。この鏡面冷却式露点計101は、被測定気体が流入されるチャンバ1と、このチャンバ1の内部に設けられた熱電冷却素子(ペルチェ素子)2を備えている。熱電冷却素子2の冷却面2−1には銅製ブロック3を介してボルト4が取り付けられており、熱電冷却素子2の加熱面2−2には放熱フィン5が取り付けられている。銅製ブロック3に取り付けられたボルト4の上面4−1は鏡面とされている。銅製ブロック3の側部には穴が明けられ、この穴に巻線式測温抵抗体(温度検出素子)6がシリコングリスを介して埋め込まれている(図10参照)。また、チャンバ1の上部には、ボルト4の上面(鏡面)4−1に対して斜めに光を照射する発光素子7と、この発光素子7から鏡面4−1に対して照射された光の正反射光を受光する受光素子8とが設けられている。
この鏡面冷却式露点計101において、チャンバ1内の鏡面4−1は、チャンバ1内に流入される被測定気体に晒される。鏡面4−1に結露が生じていなければ、発光素子7から照射された光はそのほゞ全量が正反射し、受光素子8で受光される。したがって、鏡面4−1に結露が生じていない場合、受光素子8で受光される反射光の強度は大きい。
熱電冷却素子2への電流を増大し、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度を下げて行くと、被測定気体に含まれる水蒸気が鏡面4−1に結露し、その水の分子に発光素子7から照射した光の一部が吸収されたり、乱反射したりする。これにより、受光素子8で受光される反射光(正反射光)の強度が減少する。この鏡面4−1における正反射光の変化を検出することにより、鏡面4−1上の状態の変化、すなわち鏡面4−1上に水分(水滴)が付着したことを知ることができる。さらに、この時の鏡面4−1の温度を温度検出素子6で間接的に測定することにより、被測定気体中の水分の露点を知ることができる。
〔散乱光検出方式〕
図9に散乱光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計の要部を示す。この鏡面冷却式露点計102は、正反射光検出方式を採用した鏡面冷却式露点計101とほゞ同構成であるが、受光素子8の取り付け位置が異なっている。この鏡面冷却式露点計102において、受光素子8は、発光素子7から鏡面4−1に対して照射された光の正反射光を受光する位置ではなく、散乱光を受光する位置に設けられている。
この鏡面冷却式露点計102において、鏡面4−1は、チャンバ1内に流入される被測定気体に晒される。鏡面4−1に結露が生じていなければ、発光素子7から照射された光はそのほゞ全量が正反射し、受光素子8での受光量は極微量である。したがって、鏡面4−1に結露が生じていない場合、受光素子8で受光される反射光の強度は小さい。
熱電冷却素子2への電流を増大し、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度を下げて行くと、被測定気体に含まれる水蒸気が鏡面4−1に結露し、その水の分子に発光素子7から照射した光の一部が吸収されたり、乱反射したりする。これにより、受光素子8で受光される乱反射された光(散乱光)の強度が増大する。この鏡面4−1における散乱光の変化を検出することにより、鏡面4−1上の状態の変化、すなわち鏡面4−1上に水分(水滴)が付着したことを知ることができる。さらに、この時の鏡面4−1の温度を温度検出素子6で間接的に測定することにより、被測定気体中の水分の露点を知ることができる。
なお、上述した露点計においては、鏡面4−1に生じる結露(水分)を検出する例で説明したが、同様の構成によって鏡面4−1に生じる結霜(水分)を検出することも可能である。
特開昭61−75235号公報 特公平7−104304号公報 工業計測ハンドブック、昭和51.9.30、朝倉書店、P297。
しかしながら、上述した従来の鏡面冷却式露点計101や102では、温度検出素子6を銅製ブロック3の側部に明けた穴にシリコングリスを介して埋め込んでいるため、組立性が悪かった。また、温度検出素子6がシリコングリスで覆われるため、このシリコングリスでの熱抵抗により、応答性が悪かった。また、鏡面4−1と熱電冷却素子2との間に銅製ブロック3が挟み込まれた形とされているので、温度勾配ができて測定精度が低下する可能性があり、また銅製ブロック3での熱容量が大きく、応答性が悪かった。また、銅製ブロック3を設けていたので、センサ部の外形サイズが大きくなってしまい、小型化が難しかった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、被測定気体中の水分の露点を精度よくかつ応答性よく測定することができる鏡面冷却式露点計を提供することにある。
このような目的を達成するために、第1発明(請求項1に係る発明)は、鏡面が被測定気体に晒される鏡と、鏡の鏡面とは反対側の面に低温側の面が取り付けられる熱電冷却素子と、鏡の鏡面に対して光を照射する発光手段と、発光手段から鏡面に対して照射された光の反射光を受光する受光手段と、この受光手段が受光する反射光に基づいて熱電冷却素子によって冷却された鏡の鏡面上に生じる結露を検出する手段と、熱電冷却素子の低温側の面および鏡の鏡面とは反対側の面の何れか一方に対し薄膜の層状に形成された薄膜測温抵抗体であって、鏡の温度を検出する温度検出素子とを備えたものである。
この発明によれば、発光手段から鏡の鏡面に対して光が照射され、この照射された光の鏡面からの反射光(正反射光検出方式の場合は正反射光、散乱光検出方式の場合は散乱光)が受光手段で受光され、この受光手段が受光する反射光に基づいて、熱電冷却素子によって冷却された鏡の鏡面上に結露が生じたことが検出される。また、熱電冷却素子の低温側の面と鏡との間に設けられた温度検出素子(薄膜測温抵抗体)によって、鏡の温度が測定される。この場合、鏡面上に結露が生じたことが検出された時の鏡の温度が、被測定気体中の水分の露点を示す。
第2発明(請求項2に係る発明)は、鏡面が被測定気体に晒される鏡と、鏡の鏡面とは反対側の面に低温側の面が取り付けられる熱電冷却素子と、熱電冷却素子の高温側の面に取り付けられる放熱部材と、鏡の鏡面に対して光を照射する発光手段と、発光手段から鏡面に対して照射された光の反射光を受光する受光手段と、この受光手段が受光する反射光に基づいて熱電冷却素子によって冷却された鏡の鏡面上に生じる結露を検出する手段と、熱電冷却素子の低温側の面および鏡の鏡面とは反対側の面の何れか一方に対し薄膜の層状に形成された薄膜測温抵抗体であって、鏡の温度を検出する第1の温度検出素子と、熱電冷却素子の高温側の面および放熱部材の熱電冷却素子に取り付けられている面の何れか一方に形成された薄膜測温抵抗体であって、放熱部材の温度を検出する第2の温度検出素子とを備えたものである。
この発明によれば、発光手段から鏡の鏡面に対して光が照射され、この照射された光の鏡面からの反射光(正反射光検出方式の場合は正反射光、散乱光検出方式の場合は散乱光)が受光手段で受光され、この受光手段が受光する反射光に基づいて、熱電冷却素子によって冷却された鏡の鏡面上に生じる結露が検出される。この検出動作中、熱電冷却素子の高温側に生じる熱は、放熱部材を介して放熱される。また、熱電冷却素子の低温側の面と鏡との間に設けられた第1の温度検出素子(薄膜測温抵抗体)によって鏡の温度が測定され、熱電冷却素子の高温側の面と放熱部材との間に設けられた第2の温度検出素子(薄膜測温抵抗体)によって放熱部材の温度が測定される。この場合、鏡面上に結露が生じたことが検出された時の鏡の温度が、被測定気体中の水分の露点を示す。
なお、本発明においては、温度検出素子は、例えば白金などによる薄膜測温抵抗体とする。この温度検出素子は、薄膜の層として熱電冷却素子の低温側の面と鏡との間や高温側の面と放熱部材との間の全面に設けられていてもよく、帯状のパターンなどとされていてもよい。また、製造過程において、どちらの面に形成するかは自由である。
本発明の鏡面冷却式露点計によれば、熱電冷却素子の低温側の面と鏡との間に温度検出素子(薄膜測温抵抗体)を設けるようにしたので、熱抵抗が少なくなり、精度よくかつ応答性よく、被測定気体中の水分の露点を測定することができるようになる。
また、本発明の鏡面冷却式露点計によれば、熱電冷却素子の高温側の面と放熱部材との間に温度検出素子(薄膜測温抵抗体)をさらに設けることにより、放熱部材の温度を精度よくかつ応答性よく測定し、放熱部材の温度がある温度に達したら熱電冷却素子への電流を遮断するなどして、鏡の冷却効率を上げることも可能となる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1:鏡面冷却式露点計(散乱光検出方式)〕
図1はこの発明に係る水分検出装置の一実施の形態を示す鏡面冷却式露点計の概略構成図である。この鏡面冷却式露点計201はセンサ部201Aとコントロール部201Bとを有している。
センサ部201Aでは、熱電冷却素子(ペルチェ素子)2の冷却面2−1に鏡10を取り付けている。鏡10は、例えばシリコンチップとされ、その表面10−1が鏡面とされている。また、鏡10と熱電冷却素子2の冷却面2−1との間に、例えば白金による薄膜測温抵抗体(温度検出素子)11を形成している。この実施の形態では、熱電冷却素子2の冷却面2−1の全面に半導体製造技術を用いて薄膜測温抵抗体の層を形成し、この薄膜抵抗体の層を形成した熱電冷却素子2の冷却面2−1に鏡10を取り付けている。なお、鏡10の裏面に半導体製造技術を用いて薄膜測温抵抗体の層を形成し、この薄膜抵抗体の層を形成した鏡10を熱電冷却素子2の冷却面2−1に取り付けるようにしてもよい。
また、センサ部201Aでは、熱電冷却素子2の加熱面2−2に円柱状のヒートシンク18を取り付け、このヒートシンク18に沿ってその上端部をJ字型に湾曲させたステンレス製のチューブ(又はケーブル)17を設けている。チューブ17としては図2に示すような光ファイバを収容した種々のチューブ16を使用することができる。図2(a)では、チューブ16中に、発光側の光ファイバ16−1と受光側の光ファイバ16−2とを同軸に設けている。図2(b)では、チューブ16中に、発光側(あるいは受光側)の光ファイバ16−1と受光側(あるいは発光側)の光ファイバ16−21〜16−24を同軸に設けている。図2(c)では、チューブ16中の左半分を発光側の光ファイバ16a、右半分を受光側の光ファイバ16bとしている。図2(d)では、チューブ16中に、発光側の光ファイバ16cと受光側の光ファイバ16dとを混在させている。図2(e)では、チューブ16中の中心部を発光側(あるいは受光側)の光ファイバ16e、光ファイバ16eの周囲を受光側(あるいは発光側)の光ファイバ16fとしている。
図1に示した鏡面冷却式露点計201では、チューブ17として図2(a)に示されたタイプのチューブ16を使用しており、その内部に発光側の光ファイバ17−1と受光側の光ファイバ17−2とを有している。発光側の光ファイバ17−1と受光側の光ファイバ17−2のJ字型に湾曲された先端部(発光部、受光部)は、鏡10の鏡面10−1に向けられ、この鏡面10−1に対して所定の傾斜角で傾けられている。この結果、光ファイバ17−1からの光の照射方向(光軸)と光ファイバ17−2での光の受光方向(光軸)とが平行とされ、また隣接して同一の傾斜角とされる。
コントロール部201Bには、露点温度表示部12と、結露検知部13と、ペルチェ出力制御部14と、信号変換部15とが設けられている。露点温度表示部12には温度検出素子11が検出する鏡10の温度が表示される。結露検知部13は、光ファイバ17−1の先端部より鏡10の鏡面10−1に対して斜めに所定の周期でパルス光を照射させるとともに、光ファイバ17−2を介して受光される反射パルス光(散乱光)の上限値と下限値との差を反射パルス光の強度として求め、反射パルス光の強度に応じた信号S1をペルチェ出力制御部14へ送る。ペルチェ出力制御部14は、結露検知部13からの信号S1を受けて、反射パルス光の強度と予め定められている閾値とを比較し、反射パルス光の強度が閾値に達していない場合には、熱電冷却素子2への電流を信号S1の値に応じて増大させる制御信号S2を、反射パルス光の強度が閾値を超えている場合には、熱電冷却素子2への電流を信号S1の値に応じて減少させる制御信号S2を信号変換部15へ出力する。信号変換部15は、ペルチェ出力制御部14からの制御信号S2で指示される電流S3を熱電冷却素子2へ供給する。
この鏡面冷却式露点計201において、センサ部201Aは被測定気体中に置かれる。また、結露検知部13は、光ファイバ17−1の先端部より、鏡10の鏡面10−1に対して斜めに所定の周期でパルス光を照射させる(図3(a)参照)。鏡面10−1は被測定気体に晒されており、鏡面10−1に結露が生じていなければ、光ファイバ17−1の先端部から照射されたパルス光はそのほゞ全量が正反射し、光ファイバ17−2を介して受光される鏡面10−1からの反射パルス光(散乱光)の量は極微量である。したがって、鏡面10−1に結露が生じていない場合、光ファイバ17−2を介して受光される反射パルス光の強度は小さい。
結露検知部13では、光ファイバ17−2を介して受光される反射パルス光の上限値と下限値との差を反射パルス光の強度として求め、反射パルス光の強度に応じた信号S1をペルチェ出力制御部14へ送る。この場合、反射パルス光の強度はほゞ零であり、閾値に達していないので、ペルチェ出力制御部14は、熱電冷却素子2への電流を増大させる制御信号S2を信号変換部15へ送る。これにより、信号変換部15からの熱電冷却素子2への電流S3が増大し、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度が下げられて行く。
熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度、すなわち鏡10の温度を下げて行くと、被測定気体に含まれる水蒸気が鏡10の鏡面10−1に結露し、その水の分子に光ファイバ17−1の先端部から照射されたパルス光の一部が吸収されたり、乱反射したりする。これにより、光ファイバ17−2を介して受光される鏡面10−1からの反射パルス光(散乱光)の強度が増大する。
結露検知部13は、受光される反射パルス光の1パルス毎に、その1パルスの上限値と下限値との差を求め、これを反射パルス光の強度とする。すなわち、図3(b)に示すように、反射パルス光の1パルスの上限値Lmaxと下限値Lminとの差ΔLを求め、このΔLを反射パルス光の強度とする。この結露検知部13での処理により、反射パルス光に含まれる外乱光ΔXが除去され、外乱光による誤動作が防止される。この結露検知部13でのパルス光を用いた外乱光による誤動作防止の処理方式をパルス変調方式と呼ぶ。この処理によって、この鏡面冷却式露点計201では、センサ部201Aからチャンバをなくすことができている。
ここで、光ファイバ17−2を介して受光される反射パルス光の強度が閾値を超えると、ペルチェ出力制御部14は、熱電冷却素子2への電流を減少させる制御信号S2を信号変換部15へ送る。これにより、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度の低下が抑えられ、結露の発生が抑制される。この結露の抑制により、光ファイバ17−2を介して受光される反射パルス光の強度が小さくなり、閾値を下回ると、ペルチェ出力制御部14から熱電冷却素子2への電流を増大させる制御信号S2が信号変換部15へ送られる。この動作の繰り返しによって、光ファイバ17−2を介して受光される反射パルス光の強度が閾値とほゞ等しくなるように、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度が調整される。この調整された温度、すなわち鏡面10−1に生じた結露が平衡状態に達した温度(露点温度)が、露点温度として露点温度表示部12に表示される。
この鏡面冷却式露点計201では、熱電冷却素子2の冷却面2−1と鏡10との間に温度検出素子11を設けているので、熱抵抗が少なく、精度よくかつ応答性よく鏡10の温度を測定することができる。これにより、露点温度の測定精度が高まり、応答性も向上する。
また、この鏡面冷却式露点計201では、従来の構成で必要としていた銅製ブロック3(図11)が不要であり、銅製ブロック3への温度検出素子6の取り付けの必要もなく、熱電冷却素子2と鏡10とを一体形状として小型にすることができる。また、組立性の向上が実現でき、部品点数の削減、コストの低減も可能になる。
さらに、この鏡面冷却式露点計201では、発光側の光ファイバ17−1と受光側の光ファイバ17−2の取り付け部が1箇所にまとめられており、検出部201Aの小型化に貢献している。また、発光側の光ファイバ17−1と受光側の光ファイバ17−2とがチューブ17に収容されているので、発光側の光ファイバ17−1と受光側の光ファイバ17−2との間での位置決めは必要なく、組立時の作業性がよくなる。
また、この鏡面冷却式露点計201では、センサ部201Aからチャンバをなくし、チャンバ内に被測定気体を引き込むための吸引ポンプや吸引用チューブ、排気用チューブ、流量計など省略することができているので、部品点数が削減され、センサ部201Aのさらなる小型化が図られ、組立性が向上し、コストもダウンする。また、吸引ポンプや吸引用チューブ、排気用チューブ、流量計などを装着しなくてもよいので、測定雰囲気中への設置も容易となる。また、センサ部201Aには吸引ポンプや吸引用チューブ、排気用チューブ、流量計などの装着が伴わず、センサ部201Aとコントロール部201Bとの2つの構成となるので、持ち運びが容易となる。
なお、図1に示した鏡面冷却式露点計201では、センサ部201Aにおいて発光側の光ファイバ17−1と受光側の光ファイバ17−2とを収容したチューブ17を用いたが、図4に示すセンサ部201A’のように、発光側の光ファイバ17−1に代えて発光ダイオード19を、受光側の光ファイバ17−2に代えてフォトカプラ20を設けるようにしてもよい。
〔実施の形態2:鏡面冷却式露点計(正反射光検出方式)〕
図5はこの発明に係る水分検出装置の他の実施の形態を示す鏡面冷却式露点計の概略構成図である。この鏡面冷却式露点計202では、発光側の光ファイバ17−1と受光側の光ファイバ17−2とを同軸ではなく、鏡10を挾んでその左右に対称に設けている。発光側の光ファイバ17−1と受光側の光ファイバ17−2のJ字型に湾曲された先端部は、鏡10の鏡面10−1に向けられ、この鏡面10−1に対して左右対称に所定の傾斜角で傾けられている。
この鏡面冷却式露点計202において、センサ部202Aは被測定気体中に置かれる。また、結露検知部13は、光ファイバ17−1の先端部より、鏡10の鏡面10−1に対して斜めに所定の周期でパルス光を照射させる。鏡面10−1は被測定気体に晒されており、鏡面10−1に結露が生じていなければ、光ファイバ17−1の先端部から照射されたパルス光はそのほゞ全量が正反射し、光ファイバ17−2を介して受光される。したがって、鏡面10−1に結露が生じていない場合、光ファイバ17−2を介して受光される反射パルス光の強度は大きい。
結露検知部13では、光ファイバ17−2を介して受光される反射パルス光の上限値と下限値との差を反射パルス光の強度として求め、反射パルス光の強度に応じた信号S1をペルチェ出力制御部14へ送る。この場合、反射パルス光の強度は大きく、閾値を超えているので、ペルチェ出力制御部14は、熱電冷却素子2への電流を増大させる制御信号S2を信号変換部15へ送る。これにより、信号変換部15からの熱電冷却素子2への電流S3が増大し、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度が下げられて行く。
熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度、すなわち鏡10の温度を下げて行くと、被測定気体に含まれる水蒸気が鏡10の鏡面10−1に結露し、その水の分子に光ファイバ17−1の先端部から照射されたパルス光の一部が吸収されたり、乱反射したりする。これにより、光ファイバ17−2を介して受光される鏡面10−1からの反射パルス光(正反射光)の強度が減少する。
ここで、光ファイバ17−2を介して受光される反射パルス光の強度が閾値を下回ると、ペルチェ出力制御部14は、熱電冷却素子2への電流を減少させる制御信号S2を信号変換部15へ送る。これにより、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度の低下が抑えられ、結露の発生が抑制される。この結露の抑制によって、光ファイバ17−2を介して受光される反射パルス光の強度が大きくなり、閾値を上回ると、ペルチェ出力制御部14から熱電冷却素子2への電流を増大させる制御信号S2が信号変換部15へ送られる。この動作の繰り返しによって、光ファイバ17−2を介して受光される反射パルス光の強度が閾値とほゞ等しくなるように、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度が調整される。この調整された温度、すなわち鏡面10−1に生じた結露が平衡状態に達した温度(露点温度)が、露点温度として露点温度表示部12に表示される。
この鏡面冷却式露点計202においても、熱電冷却素子2の冷却面2−1と鏡10との間に温度検出素子11を設けているので、熱抵抗が少なく、精度よくかつ応答性よく鏡10の温度を測定することができ、露点温度の測定精度および応答性を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態1や2では、熱電冷却素子2の冷却面2−1と鏡10との間に温度検出素子11を設けて鏡10の温度を検出するのみとしたが、図6や図7に示すように、熱電冷却素子2の加熱面2−2とヒートシンク18との間に温度検出素子21を設ければ、ヒートシンク18の温度を精度よくかつ応答性よく測定し、ヒートシンク18の温度がある温度に達したら熱電冷却素子2への電流を遮断したり制限するなどして、鏡10の冷却効率を上げるようにすることも可能である。
また、温度検出素子11や21は、必ずしも熱電冷却素子2の冷却面2−1と鏡10との間や熱電冷却素子2の加熱面1−2とヒートシンク18との間の全面に設けなくてもよく、帯状のパターンなどとしてもよい。
本発明に係る水分検出装置の一実施の形態を示す鏡面冷却式露点計の概略構成図(実施の形態1)である。 発光側の光ファイバと受光側の光ファイバとを1つのチューブに同軸に設ける構成を例示する図である。 鏡面に対して照射されるパルス光および鏡面から受光される反射パルス光を示す図である。 実施の形態1の鏡面冷却式露点計のセンサ部の変形例を示す図である。 本発明に係る水分検出装置の他の実施の形態を示す鏡面冷却式露点計の概略構成図(実施の形態2)である。 熱電冷却素子の加熱面とヒートシンクとの間にも温度検出素子を設けた実施の形態1の鏡面冷却式露点計のセンサ部の変形例を示す図である。 熱電冷却素子の加熱面とヒートシンクとの間にも温度検出素子を設けた実施の形態2の鏡面冷却式露点計のセンサ部の変形例を示す図である。 正反射光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計の要部を示す図である 散乱光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計の要部を示す図である。 従来の鏡面冷却式露点計における鏡や温度検出素子の取り付け構造を示す 斜視図である。
符号の説明
2…熱電冷却素子(ペルチェ素子)、2−1…冷却面、2−2…加熱面、10…鏡、10−1…鏡面、11,21…温度検出素子(薄膜測温抵抗体)、12…露点温度表示部、13…結露検知部、14…ペルチェ出力制御部、15…信号変換部、17…チューブ、17−1…発光側の光ファイバ、17−2…受光側の光ファイバ、18…ヒートシンク、19…発光ダイオード、20…フォトカプラ、201,202…鏡面冷却式露点計、201A,201A’,202A…センサ部、201B,202B…コントロール部。

Claims (2)

  1. 鏡面が被測定気体に晒される鏡と、
    前記鏡の鏡面とは反対側の面に低温側の面が取り付けられる熱電冷却素子と、
    前記鏡の鏡面に対して光を照射する発光手段と、
    前記発光手段から前記鏡面に対して照射された光の反射光を受光する受光手段と、
    この受光手段が受光する反射光に基づいて前記熱電冷却素子によって冷却された前記鏡の鏡面上に生じる結露を検出する手段と、
    前記熱電冷却素子の低温側の面および前記鏡の鏡面とは反対側の面の何れか一方に対し薄膜の層状に形成された薄膜測温抵抗体であって、前記鏡の温度を検出する温度検出素子と
    を備えたことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  2. 鏡面が被測定気体に晒される鏡と、
    前記鏡の鏡面とは反対側の面に低温側の面が取り付けられる熱電冷却素子と、
    前記熱電冷却素子の高温側の面に取り付けられる放熱部材と、
    前記鏡の鏡面に対して光を照射する発光手段と、
    前記発光手段から前記鏡面に対して照射された光の反射光を受光する受光手段と、
    この受光手段が受光する反射光に基づいて前記熱電冷却素子によって冷却された前記鏡の鏡面上に生じる結露を検出する手段と、
    前記熱電冷却素子の低温側の面および前記鏡の鏡面とは反対側の面の何れか一方に対し薄膜の層状に形成された薄膜測温抵抗体であって、前記鏡の温度を検出する第1の温度検出素子と、
    前記熱電冷却素子の高温側の面および前記放熱部材の前記熱電冷却素子に取り付けられている面の何れか一方に形成された薄膜測温抵抗体であって、前記放熱部材の温度を検出する第2の温度検出素子と
    を備えたことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
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