JP4010428B2 - 作業車両用ポンプの容量制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業車両用ポンプの容量制御装置に関し、特に作業機またはステアリング操作時にエンジンの余裕トルクを増加させたり、エンジン高速時において無駄な吐出油量を減少させる作業車両用ポンプの容量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からエンジンの動力をトルクコンバータを介して走行に、また、作業機ポンプを介して作業機駆動に使用する作業車両が知られている。図10はこの作業車両のエンジントルク特性の一例を示しており、横軸はエンジン回転数(N)、縦軸はエンジントルク(T)を表している。エンジン出力トルクaのうちトルクコンバータの吸収トルクb(牽引トルク)はトルクコンバータを介して車両の牽引トルクとなる。このような作業車両では一般に作業機ポンプが固定容量型で、重負荷になると作業機トルクc(作業機ポンプの負荷圧Pとポンプ容量Vとの積に比例)の増加によりエンジン出力トルクaから牽引トルクbと作業機トルクcを差引いた加速トルクdが減少する第1の従来技術がある。この第1の従来技術に対してエンジンが低速になるほど作業機トルクc1を多く低減して(低減量を斜線で示す)、エンジン出力トルクaから牽引トルクb1と作業機トルクc1とを差引いた加速トルクd1を増大させて、エンジン低速時の加速性を向上させる第2の従来技術がある。
【0003】
前記第2の従来技術は図11に示すように、エンジン1により駆動される作業機ポンプ2は操作弁3が中立位置の時にはブリードオフ管路14を介してタンクへ接続される。また操作弁3が操作位置の時には供給管路15を介して作業機アクチュエータ4(油圧シリンダ4a)へ接続される。作業機ポンプ容量制御手段5はパイロット受圧部5fを有する容量制御弁5cと容量制御シリンダ5dとこれらを連結する容量制御ばね5eとを有する。作業機負荷圧Pはパイロット元圧管路21を介して容量制御弁5cと容量制御シリンダ5dのロッド側に接続される。エンジン回転数検出手段7においては、エンジン1の回転数Nが低下すると固定ポンプ7aの吐出量が減少するため、オリフィス7bの上流圧が低下してパイロット圧制御弁7dはb位置方向に切換わる。このため容量制御弁5cのパイロット受圧部5fに入力するパイロット圧はリリーフ弁7cにより一定圧に制御されたパイロット元圧に近づくように上昇する。すなわちエンジン回転数Nが減少する程、作業機ポンプ容量VLが低減するように構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、第2の従来技術には次のような問題があった。
(1)作業機ポンプ2の負荷圧Pの大小に係わらず、エンジン1が低速になる程、作業機ポンプ容量VL(cc/rev)を多く減少させているため、バケット空荷上昇のような軽負荷時には同一作業機トルクc1では負荷圧Pが低下した分作業機ポンプ容量Vに余裕があるにも係わらず、作業機速度が遅くなり作業能率が低下する問題があった。
(2)図11のようにセンターバイパスブリードオフ式の操作弁3では、中立位置cから作動位置a,bに操作してブリードオフ管路14を閉じて油圧シリンダ4aへの供給管路15を開くとき、エンジン低速時に作業機ポンプ吐出量Q(cm3 /min)が少ないため、油圧シリンダ4aへの供給管路15の油圧が上昇し難く、作業機が動き始める起動点までに必要な操作レバーの不感域が増加して操作性が低下する問題があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、エンジン回転数や作業機負荷圧等による作業条件に応じて所望とする作業機ポンプ容量が得られるようにして、作業能率や作業機操作性の向上を図ることができる作業車両用ポンプの容量制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用および効果】
【0008】
上記の目的を達成するために、本願の第1発明に係る作業車両用ポンプの容量制御装置は、エンジンにより駆動され、かつ作業機アクチュエータを駆動する作業機ポンプと、エンジンにより駆動され、かつステアリングアクチュエータを駆動するステアリングポンプと、ステアリングポンプの1回転当たりの吐出量であるステアリングポンプ容量を制御するステアリングポンプ容量制御手段と、作業機負荷検出手段と、エンジン回転数検出手段と、ステアリングポンプ吐出量がステアリングアクチュエータへの必要油量以上のときステアリングポンプの吐出油を作業機アクチュエータへ応援するステアリング優先弁とを備えた作業車両用ポンプの容量制御装置において、ステアリングポンプ容量制御手段は、作業機負荷検出手段とエンジン回転数検出手段の各検出値に基づいて、作業機負荷が増加する程、かつエンジン回転数が減少する程、ステアリングポンプ容量を低減することを特徴とする。
【0009】
第1発明によれば、ステアリングポンプ容量制御手段は作業機負荷検出手段とエンジン回転数検出手段の各検出値に基づいて、作業機負荷が増加する程、かつエンジン回転数が減少する程、作業機アクチュエータへ応援するためのステアリングポンプ容量を低減するように制御する。このため、次のような作用効果を奏する。エンジン回転数が低下する程、ステアリングポンプ容量が低減するため、作業機トルクが減少してエンジン加速トルクが増加する。このためエンジン低速域における作業車両の加速性が向上する。同時に作業機負荷が増加する程、ステアリングポンプ容量が低減する。このため負荷が軽い場合は、負荷が大きいときとエンジン回転数が同一でもステアリングポンプ容量が増加する。このため作業機アクチュエータへの応援流量が増すことにより作業機速度が増加して作業能率が向上する。しかも負荷が軽くなるとエンジン低速域におけるステアリングポンプ容量が増加するため、センターバイパスブリードオフ式の操作弁でも起動圧上昇が速まり作業機起動点までの不感域が減少して操作性が向上する。
【0010】
本願の第2発明に係る作業車両用ポンプの容量制御装置は、第1発明において、作業機負荷圧が所定値以下であることを作業機負荷検出手段が検出したときは、単位時間当たりのステアリングポンプ吐出量がエンジン回転数の増加により所定の値になると、ステアリングポンプ容量制御手段は、エンジン回転数がさらに増加してもステアリングポンプ吐出量が所定の値を越えないようにステアリングポンプ容量を制御することを特徴とする。
【0011】
第2発明によれば、作業機負荷検出手段により検出された作業機負荷圧が所定値以下となり作業機が駆動されていないと判断されたときは、単位時間当たりのステアリングポンプ吐出量が所定の値を越えないように制御されるため、ステアリングポンプ吐出量はステアリングアクチュエータに必要な分だけとなり、エンジン高速時の無駄な動力を削減できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本願発明に係る各実施形態について図1〜図9の図面を参照して詳述する。本願発明の第1実施形態の構成を図1に示す。エンジン1により駆動される作業機ポンプ2は、操作弁3を介して作業機アクチュエータ4(本実施形態では油圧シリンダ4a)に接続される。作業機ポンプ容量制御手段5は第1パイロット受圧部5a及び第2パイロット受圧部5bを有する容量制御弁5cと、容量制御シリンダ5dとこれらを連結する容量制御ばね5eとを有する。作業機負荷検出手段6(本実施形態では負荷圧検出管路6a)により検出された作業機負荷圧P信号は第1パイロット受圧部5aに入力される。容量制御弁5cは、第1パイロット受圧部5aの作業機負荷圧Pが増加する程、容量制御シリンダ5dのボトム室の油圧を増加させて作業機ポンプ容量VL(cc/rev)を低減させるように構成されている。
【0013】
エンジン回転数検出手段7は、エンジン1により駆動される固定ポンプ7aと、固定ポンプ7aの吐出油を通すオリフィス7bと、オリフィス7bの下流圧を一定圧に設定するリリーフ弁7cと、オリフィス7bの上流圧により第2パイロット受圧部5bに入力するパイロット圧を制御するパイロット圧制御弁7dとを有する。パイロット圧制御弁7dは、エンジン回転数Nが低下するとオリフィス7bの上流圧が低下するためb位置方向に切換わる。このため第2パイロット受圧部5bに入力されるパイロット圧がリリーフ弁7cで一定圧に設定されたオリフィス7bの下流圧に近づくように増加する。容量制御弁5cは、第2パイロット受圧部5bに入力されるパイロット圧が増加する程、すなわちエンジン回転数Nが減少する程、作業機ポンプ容量VLが低減するように構成されている。
【0014】
第1実施形態の構成によれば、作業機ポンプ容量制御手段5は作業機負荷Pが増加する程、かつエンジン回転数Nが減少する程、作業機ポンプ容量VLを低減する。このため、図2で横軸にエンジン回転数N、縦軸に作業機ポンプ容量VLをとるとき、所定のエンジン回転数N1〜N2の範囲において負荷圧Pが高いときから低いときまで直線(勾配は容量制御ばね5eおよびパイロットばね7eのバネ定数によって決まる)で示されるように変化する。なお、作業機ポンプ容量VLがエンジン回転数Nの増加関数であれば必ずしも一次関数である必要はないが、説明を簡略化するために以下では一次関数の場合について説明する。また、同様に図3で横軸に作業機負荷圧P、縦軸に作業機ポンプ容量VLをとるとき、所定の作業機負荷圧P1〜P2の範囲においてエンジン回転数Nが高いときから低いときまで直線(勾配は容量制御ばね5eおよびパイロットばね7eのバネ定数によって決まる)で示されるように変化する。このときも前記同様に必ずしも直線である必要はない。
【0015】
図4で横軸にエンジン回転数N、縦軸に作業機ポンプ吐出量QL(cm3 /min)をとるとき、a,bを定数として図2に示す所定の直線を数式「VL=aN+b」で表すと、作業機ポンプ吐出量QLは、数式「QL=VL・N=(aN+b)・N=(aN2 +b・N)」で示される。このように、作業機ポンプ吐出量QLはエンジン回転数Nの2次関数となる。なお図4に示す各作業機ポンプ容量は、Vmin<V1<V2<Vmaxの関係にある。このため、所定のエンジン回転数N1〜N2の範囲ではエンジン回転数N1近傍のエンジン低速域の作業機速度が早く低減して作業機駆動馬力が早く低減するため作業車両の加速性が良くなる。また、掘削等のエンジン回転数N2近傍のエンジン高速域の作業機速度が低速域から高速域に変わるにつれて負荷に応じて増減するため掘削等の作業能率が向上する。
【0016】
以上のように第1実施形態によれば次のような作用効果を奏する。
(1)作業機負荷が大きければ図2に示すように、作業機ポンプ容量VLは小さい値で、かつエンジン回転数Nの減少と共に減少する。従って、図10に示したようにエンジン低速域において作業機トルクc1(VL×Pに比例)も減少してエンジン加速トルクd1が増加するため、作業車両の加速性が向上する。
(2)バケット空荷上昇時のような作業機負荷が軽負荷であれば、図2に示すように、作業機ポンプ容量VLは大きい値で、かつエンジン回転数Nの減少と共に減少する。従って、図10に示したようにエンジン低速域において作業機トルクc1(VL×Pに比例)も減少してエンジン加速トルクd1が増加するため、作業車両の加速性が向上する。
(3)また、軽負荷時の作業機トルクc1(VL×Pに比例)を作業機負荷が大きいときとほぼ同じにすれば作業機負荷圧Pが軽負荷になった分だけ作業機ポンプ容量VLを大きくとれるため、作業機速度を増加させて作業能率を向上できると共に、本実施形態のようにセンターバイパスブリードオフ式の操作弁であっても、エンジン低速域の作業機ポンプ吐出量が増大するため起動圧上昇が速まり、作業機起動点までの不感域が減少して操作性が向上する。なお、本発明はセンターバイパスブリードオフ式の操作弁に限定されるものではない。
【0017】
本願発明の第2実施形態の構成を図5に示す。エンジン1は作業機ポンプ2とステアリングポンプ8と制御ポンプ11を駆動する。作業機ポンプ2は、操作弁3を介して作業機アクチュエータ4(本実施形態では油圧シリンダ4a)に接続される。ステアリングポンプ8はステアリング優先弁12を介して、一方はステアリングアクチュエータ13に、他方は操作弁3を介して油圧シリンダ4aに接続される。ステアリング優先弁12は、ステアリングポンプ吐出量QSのうちで図6に後述するステアリング必要流量Q0を優先してステアリングアクチュエータ13に供給する。コントローラ16は、負荷圧センサ6bが検出する作業機負荷圧Pとエンジン回転センサ7fが検出するエンジン回転数Nとを受けて、比例電磁弁17のソレノイド17aを制御する。ステアリングポンプ容量制御手段9はパイロット受圧部9aを備えた容量制御弁9bと、容量制御シリンダ9cと、これらを連結する容量制御ばね9dとを有する。図示しないリリーフ弁により一定のパイロット元圧に制御される制御ポンプ11の吐出油は、比例電磁弁17によって制御されてステアリングポンプ容量制御手段9のパイロット受圧部9aに供給される。ステアリングポンプ容量制御手段9はパイロット受圧部9aのパイロット圧に応じてステアリングポンプ8のステアリングポンプ容量VSを制御する。
【0018】
第2実施形態の構成によれば次のように作用する。
(1)作業機が作動していないときのステアリングポンプ8のポンプ容量制御につき図5,6に基づいて説明する。
コントローラ16に入力する負荷圧センサ6bの検出信号が所定の負荷圧P0以下のときは、コントローラ16は作業機が作動していないものと判断する。このときにはコントローラ16は、エンジン回転センサ7fから入力するエンジン回転数信号がエンジン回転数N4に相当する値となるまでステアリングポンプ8が最大ポンプ容量VSmaxとなる制御信号をソレノイド17aに出力する。この最大ポンプ容量VSmaxとエンジン回転数N4とによって決まるステアリングポンプ吐出量QSの所定値Qmaxは、ステアリングアクチュエータ13を所定速度以上で操作するのに必要な流量、即ちステアリング必要流量Q0を補償できる値に設定される。エンジン回転数がN4になりステアリングポンプ吐出量QSが最大値Qmaxになると、エンジン回転数がN4を超えてもステアリングポンプ吐出量QSが所定値Qmaxを維持するように制御される。すなわちステアリングポンプ容量VSが数式「VS=Qmax/N」を満たすような制御信号を比例電磁弁17のソレノイド17aに出力してステアリングポンプ容量制御手段9を制御する。
【0019】
(2)作業機の作動中におけるステアリングポンプ容量制御につき図5,7〜9に基づいて説明する。
図5においてコントローラ16に入力する負荷圧センサ6bの検出信号が所定の負荷圧P0以上のときは、作業機が作動中であるものと判断する。このときにはコントローラ16は、負荷圧センサ6bとエンジン回転センサ7fの各検出値に基づいて、作業機負荷圧Pが増加する程、かつエンジン回転数Nが減少する程、ステアリングポンプ容量VSを低減するように、比例電磁弁17をb位置方向に移動させて、後述する図7に示すステアリングポンプ容量VSが得られる制御信号を比例電磁弁17のソレノイド17aに出力する。比例電磁弁17により制御されるパイロット圧がステアリングポンプ容量制御手段9のパイロット受圧部9aに入力すると、後述する図9に示すようなエンジン回転数Nに対するステアリングポンプ吐出量QSが得られる。
【0020】
図7では横軸はエンジン回転数Nを、縦軸はステアリングポンプ容量VSを表している。所定のエンジン回転数N1〜N2の範囲において負荷圧Pが高いときから低いときまで直線(勾配は容量制御ばね9dおよび電磁弁ばね17bのバネ定数によって決まる)で示されるように変化する。なお、ステアリングポンプ容量VSがエンジン回転数Nの増加関数であれば必ずしも一次関数である必要はないが、説明を簡略化するために以下では一次関数の場合について説明する。
【0021】
図8では横軸に作業機負荷圧Pを、縦軸にステアリングポンプ容量VSを表している。所定の作業機負荷圧P1〜P2の範囲においてエンジン回転数Nが高いときから低いときまで直線(勾配は容量制御ばね9dおよびパイロットばね17bのバネ定数によって決まる)で示されるように変化する。このときも前記同様に、必ずしもステアリングポンプ容量VSは作業機負荷圧Pの一次関数である必要はない。また、図6に示すように作業機が作動してなく作業機回路が所定の負荷圧P0以下となる場合を図8に示すと、エンジン回転数Nに応じてステアリングポンプ容量VSは斜線の範囲内で変化する。
【0022】
図9では横軸にエンジン回転数Nを、上縦軸にステアリングポンプ吐出量QSを、下縦軸に作業機ポンプ吐出量QLを表している。図7に示す所定の直線をc,dを定数とする数式「VS=cN+d」で表すと、エンジン回転数N1〜N2の範囲では、ステアリングポンプ吐出量QSは数式「QS=VS・N=(cN+d)・N=(cN2 +d・N)」で示される。なお図9に示す各ステアリングポンプ容量は、VSmin<VS1<VS2<VSmaxの関係にある。このようにステアリングポンプ吐出量QSはエンジン回転数Nの2次関数となる。このため、所定のエンジン回転数N1〜N2の範囲ではエンジン回転数N1近傍のエンジン低速域の作業機速度が早く低減して作業機駆動馬力が早く低減するため作業車両の加速性が良くなる。また、掘削等のエンジン回転数N2近傍のエンジン高速域の作業機速度が低速域から高速域に変わるにつれて負荷に応じて増減するため掘削等の作業能率が向上する。なお、通常、エンジンアイドリング回転数N5のときにステアリング必要流量Q0を補償できるステアリングポンプ吐出量の所定値Qmax以上となるように、ステアリングポンプ容量VSminを設定する。このように制御されるステアリングポンプ吐出量QSからステアリング必要流量Q0を差し引いた分(QS−Q0)が作業機ポンプ吐出量QLに加算されて操作弁3を介して油圧シリンダ4aに供給される。
【0023】
以上のように第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に次のような作用効果を奏する。
(1)作業機負荷が大きければ図7に示すように、ステアリングポンプ容量VSは小さい値で、かつエンジン回転数Nの減少と共に減少する。従って、図10に示したようにエンジン低速域において作業機トルクc1((VS+VL)×Pに比例)も減少してエンジン加速トルクd1が増加するため、作業車両の加速性が向上する。(2)バケット空荷上昇時のような作業機負荷が軽負荷であれば、図7に示すように、ステアリングポンプ容量VSは大きい値で、かつエンジン回転数Nの減少と共に減少する。従って、図10に示したようにエンジン低速域において作業機トルクc1((VS+VL)×Pに比例)も減少してエンジン加速トルクd1が増加するため、作業車両の加速性が向上する。また掘削等のエンジン回転数N2近傍のエンジン高速域の作業機速度が低速域から高速域に変わるにつれて負荷に応じて増減するため掘削等の作業能率が向上する。
(3)また、軽負荷時の作業機トルクc1(VS×Pに比例)を作業機負荷が大きいときとほぼ同じにすれば作業機負荷圧Pが軽負荷になった分だけステアリングポンプ容量VSを大きくとれるため、油圧シリンダ4aへの応援流量を増加でき、よって作業機速度を増加させて作業能率を向上できる。さらに、本実施形態のようにセンターバイパスブリードオフ式の操作弁であっても、エンジン低速域のステアリングポンプ吐出量QSが増大するため起動圧上昇が速まり、作業機起動点までの不感域が減少して操作性が向上する。なお、本発明はセンターバイパスブリードオフ式の操作弁に限定されるものではない。
(4)作業機が作動していないときには、ステアリングポンプ吐出量QSが所定量Qmaxを超えないように制御されるため、エンジン高速時のステアリングポンプ吐出量QSが低減されて無駄な動力が削減される。
【0024】
なお、第2実施形態においてコントローラ16は、負荷圧センサー6bが検出する負荷圧P及びエンジン回転センサー7fが検出するエンジン回転数Nを受けて、電磁弁17のソレノイド17aを介してステアリングポンプ容量制御手段9を制御している。しかし本発明はこれに限定されず、第1実施形態と同様にエンジン回転数N信号及び作業機負荷圧P信号によって直接にステアリングポンプ容量制御手段9を制御してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す油圧回路の一例である。
【図2】第1実施形態のエンジン回転数と作業機ポンプ容量の関係を示す図である。
【図3】第1実施形態の作業機負荷圧と作業機ポンプ容量の関係を示す図である。
【図4】第1実施形態のエンジン回転数と作業機ポンプ吐出量の関係を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示す油圧回路の一例である。
【図6】第2実施形態で作業機が作動してないときのステアリングポンプ吐出量を示す図である。
【図7】第2実施形態のエンジン回転数とステアリングポンプ容量の関係を示す図である。
【図8】第2実施形態の作業機負荷とステアリングポンプ容量の関係を示す図である。
【図9】第2実施形態で作業機が作動中のときのステアリングポンプ吐出量を示す図である。
【図10】第1,2の従来技術のエンジントルク特性を示す図である。
【図11】第2の従来技術を示す図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…作業機ポンプ、3…操作弁、4…作業機アクチュエータ、4a…油圧シリンダ、5…作業機ポンプ容量制御手段、5a…第1パイロット受圧部、5b…第2パイロット受圧部、5c…容量制御弁、5d…容量制御シリンダ、5e…容量制御ばね、6…作業機負荷検出手段、6a…負荷圧検出管路、6b…負荷圧センサ、7…エンジン回転数検出手段、7a…固定ポンプ、7b…オリフィス、7c…リリーフ弁、7d…パイロット圧制御弁、7e…パイロットばね、7f…エンジン回転センサ、8…ステアリングポンプ、9…ステアリングポンプ容量制御手段、9a…パイロット受圧部、9b…容量制御弁、9c…容量制御シリンダ、9d…容量制御ばね、11…制御ポンプ、12…ステアリング優先弁、13…ステアリングアクチュエータ、14…ブリードオフ管路、15…供給管路、16…コントローラ、17…比例電磁弁、17a…ソレノイド、17b…電磁弁ばね。
Claims (2)
- エンジン(1) により駆動され、かつ作業機アクチュエータ(4) を駆動する作業機ポンプ(2)と、エンジン(1) により駆動され、かつステアリングアクチュエータ(13)を駆動するステアリングポンプ(8) と、ステアリングポンプ(8) の1回転当たりの吐出量であるステアリングポンプ容量(VS)を制御するステアリングポンプ容量制御手段(9)と、作業機負荷検出手段(6) と、エンジン回転数検出手段(7) と、ステアリングポンプ吐出量(QS)がステアリングアクチュエータへの必要油量以上のときステアリングポンプ(8)の吐出油を作業機アクチュエータ(4) へ応援するステアリング優先弁(12)とを備えた作業車両用ポンプの容量制御装置において、ステアリングポンプ容量制御手段(9) は、作業機負荷検出手段(6) とエンジン回転数検出手段(7)の各検出値に基づいて、作業機負荷(P) が増加する程、かつエンジン回転数(N) が減少する程、ステアリングポンプ容量(VS)を低減する
ことを特徴とする作業車両用ポンプの容量制御装置。 - 請求項1において、
作業機負荷圧が所定値以下であることを作業機負荷検出手段(6) が検出したときは、単位時間当たりのステアリングポンプ吐出量(QS)がエンジン回転数(N)の増加により所定の値になると、ステアリングポンプ容量制御手段(9) は、エンジン回転数(N) がさらに増加してもステアリングポンプ吐出量(QS)が所定の値を越えないようにステアリングポンプ容量(VS)を制御する
ことを特徴とする作業車両用ポンプの容量制御装置。
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