JP4009599B2 - 内視鏡用処置具栓 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡用処置具栓に関し、特に、内視鏡本体内に設けられた処置具挿通チャンネルのチャンネル開口部に装着され、かつ、処置具挿通チャンネル開口部から処置具挿通チャンネルに挿入される処置具を気密的に挿通する内視鏡用処置具栓に関するものである。
従来より、内視鏡は医療分野等において広く用いられている。さらに、内視鏡を用いて患者の体腔の部位、組織等に対して種々の処置が行われている。例えば、内視鏡本体内に設けられた処置具挿通チャンネル内にカテーテルを挿通させて患者の体腔内に薬液を注入したり、処置具挿通チャンネル内に鉗子を挿通させて病変部位を切除または採取する等の処置が行われている。
内視鏡によるこれら処置の際には、体腔内圧の変化等によって、体腔内の汚物、空気等が処置具挿通チャンネルを通って逆流し、処置具挿通チャンネルの開口部から外部に洩れ出すおそれがあるため、処置具挿通チャンネルの開口部には栓体を取り付け、体腔内の汚物、空気等が外部に洩れ出すことを防いでいる。
この栓体には、使用後に洗滌および消毒を行うことで再利用が可能なリユースタイプのものと、処置具挿通チャンネルの開口部に一旦装着すると、取り外す際に必ず破壊を伴う、再利用が不可能なディスポタイプのものとがある。
リユースタイプの栓体は、一度使用した栓体を洗滌および消毒を行うことなく誤ってそのまま再利用してしまう可能性があること、さらに栓体の洗滌および消毒の管理が煩雑であるということもあるため、一般的には、ディスポタイプの栓体を使用することが好まれている。
ディスポタイプの栓体としては、例えば、特許文献1において提案されているようなものがある。この栓体は、ゴム等の弾性材料により形成された栓本体と、栓本体よりも比較的硬質な材料により形成され栓本体を保持する栓枠とから構成される。栓本体は上栓本体および下栓本体から構成され、それぞれにスリット状の処置具挿通路が設けられている。栓枠は、栓体を内視鏡の処置具挿通チャンネルの開口部に係着させる係合部と、栓体を内視鏡の処置具挿通チャンネルの開口部から取り外すときの力により破断するためのつまみとから構成される。
実開平3−101908号公報
しかし、例えば特許文献1において提案されているようなディスポタイプの栓体は、再利用のおそれは無いものの、栓本体は栓枠でしっかりと外側を覆われており、栓体全体の形状が変形しにくい材料で形成されている。そのため、特に外径の大きな処置具を使用する際には、例えばゴム等の弾性材料のみで形成されているリユースタイプのものとは異なり、処置具の挿脱力量が大きくなるといった課題がある。
また、外径の大きな処置具を使用する際に、処置具の挿脱力量が非常に大きくなる場合には、内視鏡のチャンネル開口部から、栓体を破壊して取り外し、栓体が取り付けられていない状態で処置具を内視鏡に挿通して使用することもあった。外径の大きな処置具を使用している限りにおいては、栓体が取り付けられていない状態であっても、処置具挿通チャンネルの内壁部と処置具の外面部のクリアランスが小さいため、体腔内の汚物、空気等がチャンネル開口部から洩れる量は比較的微量である。しかし、栓体が取り付けられていない状態において、外径の大きな処置具を使用した後に、外径の小さな処置具に入れ替えて使用する場合、処置具挿通チャンネルの内壁部と処置具の外面部のクリアランスが大きくなり、体腔内の汚物、空気等がチャンネル開口部から洩れる量が多くなるおそれがあるため、チャンネル開口部に新たな栓体を取り付ける必要がある。つまり、検査中に外径の大きな処置具と外径の小さな処置具を何度も入れ替える検査、治療等を行う場合には、複数個の栓体が必要となり、また、処置具を入れ替える毎に栓体の装着と破壊の繰り返しを行わなければならなかったため、治療コストおよび治療時間の面で問題がある。
さらに、実開平3−101908号公報において提案されているようなディスポタイプの栓体は、何も覆うものが無い状態で破断用のつまみが設けられているため、栓体を誤破壊してしまうというおそれもある。
本発明は、前述した点に鑑みてなされたものであり、栓体を破壊することなく、使用する処置具の外径の大きさに応じた処置具挿通路に変更可能であって、かつ、処置具挿通路変更の際に栓体の誤破壊が起こるおそれの無いディスポタイプの内視鏡用処置具栓を提供することを目的としている。
本発明の内視鏡用処置具栓は、処置具が挿通される第1処置具挿通路が形成された第1の栓体と、溝状に形成された破断部を具備するとともに、内視鏡の処置具挿通チャンネルのチャンネル開口部に装着された際には、前記第1の栓体の前記第1処置具挿通路が前記チャンネル開口部と対向するように前記第1の栓体が装着され、かつ、前記チャンネル開口部から取り外される際には、前記破断部の破断を伴いつつ破壊される栓枠と、前記処置具が挿通される第2処置具挿通路、及び、栓体取り外し用把持部を具備するとともに、前記栓体取り外し用把持部の操作に応じて前記栓枠に対して着脱自在に装着される、前記栓枠とは別個独立に形成された第2の栓体と、を有し、前記栓枠は、前記第2の栓体が前記栓枠に装着され、かつ、前記栓枠が前記チャンネル開口部に装着された状態で、前記チャンネル開口部からの距離が前記栓体取り外し用把持部よりも近い位置に設けられているとともに、前記破断部の形成方向に沿った所定の方向への応力を加えた際に前記栓枠を破壊可能な栓枠取り外し用の把持部を具備し、前記栓枠及び前記栓枠取り外し用把持部は、前記第2の栓体及び前記栓体取り外し用把持部よりも硬質な材料で形成されていることを特徴とする。
本発明は、栓枠および栓体に設けられた挿通路を使い分けることができるので、外径が極めて大きな処置具を使用する際にも、処置具の挿入操作を従来のディスポタイプの内視鏡用処置具栓よりも軽い力で行うことができ、かつ、挿通路の変更を行う際にも栓体の誤破壊が起こらないような内視鏡用処置具栓を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1から図8は、本発明の第1の実施形態に係るものである。図1は、本発明に係る内視鏡用処置具栓が用いられる内視鏡の外観図である。図2は、本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓の側面図である。図3は、本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓の栓枠単体の外観を斜め上方から見た図である。図4は、本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓の栓体が栓枠に装着されている状態における上面図である。図5は、本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓を図2に示した矢印Y方向から見た背面図である。図6は、本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓を内視鏡本体内に設けられた処置具挿通チャンネルの開口部に装着した状態を示す断面図である。図7は、本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓を図5に示したR−R’線に沿った断面の一部を上方から見た図である。図8は、本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓において、図6の状態から栓体を取り外した状態を示す断面図である。
最初に図1を用いて、本発明に係る内視鏡用処置具栓が用いられる内視鏡について説明する。内視鏡2は、主に術者が把持して操作を行う操作部3と細長で可撓性を有する挿入部4とから構成されている。操作部3には、各種処置具5を処置具挿通チャンネル7に挿入させるためのチャンネル開口部6が設けられており、さらに、図示していないが、光源装置に接続するライトガイドを内蔵したユニバーサルコードと、挿入部4の先端部分に設けられている湾曲部を遠隔操作する湾曲操作ノブと、並びに送水ポンプもしくは送気ポンプを接続する送水用および送気用の口金とが設けられている。この操作部3のチャンネル開口部6には、後述する本実施形態に係る処置具栓1が装着され、その処置具栓1により、処置具5を挿脱する際の処置具挿通チャンネル7と外部との気密が保たれている。
挿入部4は、基端側が操作部3に接続され、先端側に先端部と湾曲部が、先端側に向かって、湾曲部、先端部の順に設けられている。挿入部4の内部には、一端の開口部が操作部3のチャンネル開口部6に連通し、他端の開口部が先端部の先端面に形成されているような、処置具挿通チャンネル7が設けられている。つまり、チャンネル開口部6から挿入された処置具5の先端部は、処置具挿通チャンネル7を挿通して、挿入部4の先端側に設けられた先端部の先端面から突出し、体腔内に到達するようになっている。また、挿入部4の内部には、ライトガイド、送水チャンネル、送気チャンネル等も設けられ、それぞれ先端部の先端面まで連通している。
次に、第1の実施形態に係る内視鏡用処置具栓について、図2から図8を用いて説明する。処置具栓1は、ポリエチレン等のやや弾性を有するプラスチック材料で形成された、ハウジングである栓枠8と、栓枠8よりも弾性に富んだシリコンゴム等の材料で形成された第1栓体9と、同じくシリコンゴム等の材料で形成された第2栓体10とから構成されている。
栓枠8は上側端壁12を有する略筒状に形成されており、上側端壁12および栓体8の外周面の一部から斜め下方向に延出して一体的に形成されたつまみ部14を有している。上側端壁12には、ほぼ全周にわたってフランジが形成されており、かつ、後述する第2栓体10が着脱される処置具挿入口13が設けられている。
栓枠8の略筒状の中間部分の内周面には、後述する第1栓体9の外周を嵌合保持するための突起状の保持部18aと18bが全周又は部分的に形成されている。栓枠8の下側端の内周面には、内視鏡2の処置具挿通チャンネル7のチャンネル開口部6に取り付けるための突起状の係止部19が全周または部分的に形成されている。突起状の係止部19には、栓枠8の下側端の開口側にテーパー面20が設けられており、テーパー面20によりチャンネル開口部6の外周に容易に押圧装着できるようになっている。
つまり、栓枠8をチャンネル開口部6に押し込んだ際に、係止部19は、テーパー面20によりチャンネル開口部6のフランジ状の口元を乗り越えて栓枠8を係止し易いように形成されている。また、係止部19が一旦係止されると、栓枠8はチャンネル開口部6から容易には外れないようになっている。つまり、後述するように、栓枠8を破壊しない限りは処置具栓1をチャンネル開口部6から取り外すことはできないようになっている。なお、係止部19の形状およびチャンネル開口部6の口元の形状は本実施形態の形態に限るものではなく、栓枠8とチャンネル開口部6との取り付けが容易で、かつ、取り付け後には栓枠8がチャンネル開口部6から外れないような形状であればいかなる形状でも良い。
栓枠8において、つまみ部14が設けられている側とは反対側の下側端の外周面であり、かつ、チャンネル開口部6の近傍には、外周方向に延出するフランジ部16が部分的に形成されている。また、栓枠8には、つまみ部14が設けられている側とは反対側の下端側の外側面に後述する第2栓体10を嵌合保持できる矢印形状部を有する取り付け部24が一体的に形成されている。
上側端壁12には、図3に示すように、一対の切り込み溝15aと15bからなる破断部が設けられている。この破断部である一対の切り込み溝15aと15bのそれぞれの一端は、つまみ部14の幅と略同等の間隔により形成されており、かつ、つまみ部14の裏側根元で繋がっている。
一対の切り込み溝15aと15bのそれぞれの他端は、つまみ部14が設けられている側とは反対側の栓枠8の上側から下側に向かって、上側端壁12と、栓枠8の側面と、フランジ部16とへ延出している。つまり、一対の切り込み溝15aと15bは、前記つまみ部14をチャンネル開口部6から取り外すために引き上げた際に、一対の切り込み溝15aと15bから栓枠8が破断されやすいように形成されている。なお、第2の栓体10を嵌合保持できる矢印形状部を有する取り付け部24は、栓枠8の外周部に設けられた一対の切り込み溝15aと15bの間に形成されている。一対の切り込み溝15aと15bは、栓枠8の側面に設けられているため、栓枠8の他の部分より薄肉となっている。
一対の切り込み溝15aと15bは、つまみ部14により容易に破断できるように形成されていれば、本実施形態のような薄肉部を残した切り込み溝でなくとも、より軽い力で裂けるように、例えばあらかじめ内周面までつながっているような開口でも良い。また、つまみ部14の表面には、つまみ部14のおおまかな操作方向を簡便に示す指標17が設けられている。さらに、つまみ部14の破壊方向側には、リブ45が形成されている。
第1栓体9には、外形が略筒状であり、内周の上側端には、略漏斗状に形成された閉鎖膜部9aが設けられている。閉鎖膜部9aの中央部には、第1処置具挿通路11が形成されている。第1処置具挿通路11には小孔部21が設けられ、第1処置具挿通路11に処置具5が挿通される際に、処置具5の外径の大きさに応じて小孔部21が変形伸張し、処置具5が挿通できる構造となっている。
第1栓体9は、第1栓体9の外周面が栓枠8の中間部分の内周面に設けられた保持部18aと18bの間に嵌合して保持されるように、栓枠8の内径の大きさと同じか栓枠8の内径の大きさよりも若干小さい形状寸法で形成されている。つまり、栓枠8の下側端開口から第1栓体9を挿入すると、第1栓体9は、栓枠8の内周面に設けられた係止部19と保持部18aとを乗り越えて、保持部18bに当接するまで挿入され、保持部18aと18bの間に嵌合される。第1栓体9を栓枠8に挿入して嵌合する組み込み作業は、1方向からの単純押し込み作業であるため、機械化による自動組み込みが容易に実現できる。また、第1栓体9の下側端は、栓枠8がチャンネル開口部6に装着された際に、第1栓体9をチャンネル開口部6の口元の全周にわたり気密的に密着させる第1シール部23を形成する。
なお、この第1栓体9の閉鎖膜9aに設けられた第1処置具挿通路11は、処置具5を挿通した際に、処置具5の外周に閉鎖膜9aが密着されるような形状であれば、小孔状でなくても、例えばスリット状等であっても良い。
第2栓体10は、栓枠8の上側端壁12に設けられた処置具挿入口13に装着される。第2栓体10は、略円筒状の着脱部27と、着脱部27の上面側から延出された把持部30と、およびこの把持部30と対向する着脱部27の上面側から延出された延出部31とを有し、一体的に形成されている。
第2栓体10の着脱部27の上側開口には、処置具5の挿入をガイドするための半球状の凹部26が設けられている。凹部26の中央には、凹部26の上下間を連通し、長手方向が、栓枠8に設けられた処置具挿入口13から第2栓体10を取り外す方向と略同一方向であるスリット孔の形成方向を有するスリット状に形成された第2処置具挿通路25が設けられている。
なお、第2処置具挿通路25は、処置具5を挿通した際に、処置具5の外周に第2処置具挿通路25が密着される形状であれば、スリット状でなくても、例えば小孔等であっても良い。
第2栓体10の着脱部27の下側開口端は、栓枠8に設けられた処置具挿入口13に装着された際に、第1栓体9の上側開口の全周にわたり気密的に密着させる第2シール部28を形成する。
第2栓体10に設けられた把持部30は、処置具挿入口13のスリット孔の形成方向の延長線上であって、凹部26の外側方向に、すなわち、図6におけるWで示している方向に延出して形成されている。その場合、把持部30は、栓枠8がチャンネル開口部6に装着され、かつ、第2栓体10が処置具挿入口13に装着された状態では、つまみ部14よりも上側、すなわち、チャンネル開口部6からの距離がつまみ部14よりも遠い位置に設けられている。さらに、把持部30は、第2栓体10の着脱部27が栓枠8に装着された際に、栓枠8に設けられたつまみ部14の上側に図6において示すように、距離Xの間隔だけ離れた位置に、つまみ部14を覆うように設けられる。
把持部30は、つまみ部14に比べて把持長が長く、かつ、把持面積が大きく形成されており、つまみ部14と対向する面には複数の凸部29が形成されている。
把持部30とつまみ部14の間隔は、つまみ部14の延出方向とチャンネル開口部6の中心軸とのなす角度が鋭角であり(図6に示したθ<90°)、かつ、つまみ部14の先端がチャンネル開口部6側に向かって延出するように形成されているため、把持部30の根元側よりも、把持部30の先端側の方が大きくなっている。
把持部30は、例えばシリコンゴム等の材料で形成されており、例えばポリエチレン等の材料で形成されたつまみ部14よりも軟らかくなっている。
また、つまみ部14を把持して、切り込み溝15aと15bに応力をかける操作を行うことにより、栓枠8を破壊してチャンネル開口部6から取り外す際の力量、すなわち、栓枠8の破壊開始力量は、把持部30を把持して引き上げ操作を行うことにより、第2栓体10を処置具挿入口13から取り外す際の取り外し力量よりも大きくなっている。
つまり、形状および材質の相違、位置関係、折り曲げ力量の大小関係といった、把持部30とつまみ部14とにおける構造上の相違により、術者が把持部30を把持して着脱部27を取り外し、第2処置具挿通路25から第1処置具挿通路11に変更して種々の処置を進める際に、誤ってつまみ部14を操作することで栓枠8を破壊してしまうこと無く、かつ、第2処置具挿通路25から第1処置具挿通路11への変更を容易に行うことができる。
第2栓体10の延出部31は、把持部30とは反対側に、着脱部27の上面側から延出して帯状に形成されており、栓枠8の一対の切り込み溝15aと15bの間に、切り込み溝15aと15bと平行に配置される。また、第2栓体10を栓枠8の処置具挿入口13に取り付けた状態においては、延出部31は、栓枠8の切り込み溝15aと15bの間に挟まれて設けられているため、第2栓体10が、切り込み溝15aと15bの上を一部覆うことがあっても、切り込み溝15aと15bの上を跨いで覆うことはない。延出部31の先端には、栓枠8の側面に設けられた矢印形状部を有する取り付け部24が挿通して取り付けられる取り付け孔33が設けられている。つまり、この第2栓体10の延出部31の取り付け孔33を、栓枠8の取り付け部24に装着させて取り付けることができる。栓枠8の取り付け部24に第2栓体10の取り付け孔33を挿入して嵌合させる組み込み作業は、1方向からの単純押し込み作業であることから、機械による自動組み込みにより、作業の効率化を図ることができる。
また、延出部31の取り付け孔33が設けられている箇所の近傍であって、延出部31の栓体8側には支え部40が突出するように形成されており、第2栓体10を処置具挿入口13から取り外し、かつ第2栓体から手を離した際に、第2栓体10の一部が栓枠8の処置具挿入口13の処置具挿入範囲から遠ざかる位置に垂下されるような構造となっている。さらに、延出部31の先端面には、平面部32が設けられており、平面部32は、栓枠8のフランジ部16に当接あるいは近接するような配置となっている。
栓枠8の取り付け部24に延出部31が取り付けられた状態の第2栓体10は、着脱部27を栓枠8の処置具挿入口13に挿入した際に、栓枠8の内周に保持されている第1栓体9の上側開口の周囲と第2栓体10の第2シール部28を気密的に密着させる。
第2栓体10の着脱部27を栓枠8の処置具挿入口13から取り外すには、把持部30を把持して引き上げるだけで良い。また、取り外された第2栓体10は、支え部40により栓枠8の外側に沿って垂下し、かつ、延出部31は先端に設けられた平面部32により回転転倒が防止される。
なお、第2栓体10の着脱部27が栓枠8の処置具挿入口13に装着されている状態では、処置具挿入口13の内面42および上面43、すなわち、栓枠8の第2栓体10が取り付けられる部分の表面は、弾性体で形成される第2栓体10でほぼ覆われており、かつ、第2処置具挿通路25から第1処置具挿通路11までの距離Hは9mm以下に設定されている。例えば、第2処置具挿通路25の厚みを考慮すれば、第2処置具挿通路25の開口部の上面と第1処置具挿通路11の開口部の上面との距離Hが9mm以下となる。また、第2栓体10が栓枠8の処置具挿入口13から取り外されている状態では、栓枠8の処置具挿入口13の端面、すなわち、上面43から第1処置挿通路11までの距離hは9mm以下に設定されている。例えば、上面43と同一平面上にある、処置具挿入口13の中心部と第1処置具挿通路11の開口部の上面との距離hが9mm以下となる。
次に、栓枠8、第1栓体9、および第2栓体10からなる処置具栓1の組み立てと、処置具挿通チャンネル7のチャンネル開口部6への取り付けについて説明する。
まず、栓枠8の下側端開口、すなわち、フランジ部16が形成されている側の開口から栓枠8の内周部に、第1栓体9を挿入する。このとき、第1栓体9は、栓枠8よりも弾性に富んだ材料により形成されているため、変形収縮して栓枠8の内周に設けられた保持部18aと18bの間に装着される。または、栓枠8の上端の開口である処置具挿入口13から第1栓体9を、第1栓体9の閉鎖膜9a側から挿入させて、保持部18aと18bの間に装着してもよい。
次に、栓枠8の取り付け部24に、第2栓体10の延出部31の取り付け孔33を装着させて固定する。取り付け部24の矢印形状部41はフランジ部16に対して略水平に形成されており、術者が第2栓体10を取り付け部24に取り付ける際に、取り付け孔33が上下方向、すなわち、フランジ部16の方向にはほとんど変形しないため、フランジ部16が第2栓体10の取り付けを阻害することなく、スムーズに第2栓体10の取り付けを行うことができる。また、第2栓体10は、第1栓体9と同様に弾性に富んだ材料により形成されているため、延出部31を湾曲させながら、着脱部27を栓枠8の処置具挿入口13に挿入させることができる。着脱部27が栓枠8の処置具挿入口13に挿入されると、着脱部27の第2シール部28は、栓枠8の内周面に沿って装着されている第1栓体9の上側端開口の周囲に気密的に密着される。さらに、把持部30を凹部26側から見たとき、把持部30は、栓枠8のつまみ部14の上面に重なるように配置される。これにより、栓枠8に設けられた一対の切り込み溝15aと15bの間に第2栓体10が装着される。
前述のようにして組み立てられた処置具栓1の、内視鏡2の処置具挿通チャンネル7に設けられたチャンネル開口部6への取り付けについて説明する。
組み立てられた処置具栓1は、パック詰めされ、γ線等により事前滅菌処理をされた後に販売される。処置具栓1を使用する際には、前述したパックから取り出し、処置具栓1を栓枠8の下側端開口、すなわち、フランジ部16が形成されている側の開口から処置具挿通チャンネル7のチャンネル開口部6に押しつけるように挿入する。栓枠8の上側端壁12の全周にはフランジが形成されており、処置具栓1を指で押しつけて処置具挿通チャンネル7のチャンネル開口部6に挿入する際に挿入し易いようになっている。栓枠8の下側端開口は、チャンネル開口部6に設けられたフランジ状の口元を係止部19のテーパー部20により乗り越えて、係止部19と第1栓体9の下側端開口の第1シール部23の間に口元が装着される。これにより、第1栓体9の第1シール部23とチャンネル開口部6のフランジ状の口元とが気密的に密着される(図6に示す状態)。また、第1シール部23が無くても、チャンネル開口部6と栓枠8との間でシールができるようにしても良い。なお、これらの状態では、チャンネル開口部6に対し、栓枠8は密着状態のまま回転可能な構成となっていてもよいし、または回転不可能な構成となっていてもよい。
処置具挿通チャンネル7のチャンネル開口部6に処置具栓1が取り付けられ、かつ、第2栓体10が栓枠8の処置具挿入口13に装着されている状態において、処置具5を挿入する際には、図示していない処置具5の先端部を処置具栓1の第2栓体10の凹部26に設けられている第2処置具挿通路25にあてがった後、処置具5を挿入操作することにより、第2処置具挿通路25から、第1栓体9の閉鎖膜9aに設けられている第1処置具挿通路11を介して、処置具挿通チャンネル7へと連続的に挿入する。
このとき、第2栓体10の第2処置具挿通路25と第1栓体9の第1処置具挿通路11が、処置具5の外周に密着した状態で挿入操作が行われるため、処置具挿通チャンネル7の密閉状態が確保でき、仮に体腔内の汚物、空気等が処置具挿通チャンネル7を逆流しても、第2処置具挿通路25に形成されたスリットと閉鎖膜9aにより、チャンネル開口部6から外部へ体腔内の汚物、空気等が洩れることを防ぐことができる。
なお、栓枠8は、第2栓体10よりも硬質の材料で形成されているため、第2栓体10を処置具挿入口13に取り付ける際には、栓枠8は変形しない。本実施形態では、第2栓体10が処置具挿入口13に取り付けられている状態においては、距離Xの間隔が形成するように予め寸法の設定がなされているため、第2栓体10を処置具挿入口13に取り付ける際に押し込みストロークに余裕分があり、第2栓体10を装着し易い。
処置具5として極めて外径の大きな処置具5を使用する際に、閉鎖膜9aと第2処置具挿通路25に形成されたスリットとの密着状態により、挿入操作の進退力量が大きくなってしまう場合がある。こういった場合は、第2栓体10を栓枠8から取り外して(図8に示す状態)、第1栓体8の第1処置具挿通路11にのみ処置具5を挿入させることもできる。これにより、処置具挿通チャンネル7の密閉状態も確保できると共に、極めて外径の大きな処置具5の挿入操作の進退力量を小さくすることができる。なお、処置具5として極めて外径の大きな処置具5を使用する際に、第2栓体10を処置具挿入口13に取り付けた場合と、第2栓体10を処置具挿入口13から取り外した場合とで両者の挿通性を比較すると、処置具5の外径の大きさが大きくなる程、第2栓体10を処置具挿入口13から取り外した場合における処置具5の挿通性の良さが顕著となる。
第2栓体10の着脱部27を栓枠8の処置具挿入口13から取り外す際には、把持部30を把持して引き上げることにより取り外すことができる。第2栓体10に設けられた把持部30は、栓枠8に設けられた栓枠8を破壊して取り外す際に使用するつまみ部14よりも上側、すなわち、チャンネル開口部6からの距離がつまみ部14よりも遠い位置に設けられ、つまみ部14よりも長く、かつ、つまみ部14よりも把持面積が大きくなるように形成されている。さらに、把持部30とつまみ部14との間隔が、把持部30の根元側より先端側に向かって大きくなるように形成されているため、誤ってつまみ部14に指をかけること無く処置具挿入口13から第2栓体10の着脱部27を取り外すことができる構造となっている。また、把持部30に設けられた凸部29に指をかけることにより把持部30の引き上げ操作を行い易くなっている。さらに、把持部30はつまみ部14よりも軟らかい材料で形成されているため、把持部30の引き上げ操作により第2栓体10の着脱部27を栓枠8の処置具挿入口13から取り外す際に、術者が誤ってつまみ部14に触れてしまっても、硬さの違いにより、把持部30では無いということを容易に認識できるような構造となっている。
第2栓体10に形成された第2処置具挿通路25のスリット孔の形成方向は、長手方向の向きが、栓枠8に設けられた処置具挿入口13から第2栓体10を取り外す方向と略同一方向となっているため、処置具挿入口13から第2栓体10の着脱部27を取り外す際に、着脱部27に確実に力が伝わり、第2栓体10を取り外し易い構造となっている。また、処置具を使用しない状態では、第2栓体10に形成された第2処置具挿通路25のスリットによって体腔内の汚物、空気等が外部に洩れないようになっている。
栓枠8から取り外された第2栓体10は、第2栓体10から手を離した状態であっても、支え部40により栓枠8の外側に沿って垂下されるため、第2栓体10が栓体8の処置具挿入口13の投影領域Qから遠ざかるようになっており(図8)、栓枠8の処置具挿入口13と第1栓体9の第1処置具挿通路11へ処置具5を直接挿入する際に、挿入操作の妨げにならない。また、栓枠8から取り外された第2栓体10は、第2栓体10から手を離した状態であっても、ほとんど左右にぶれること無く栓枠8の外側に沿って垂下するため、再度第2栓体10を処置具挿入口13に取り付ける際に、第2栓体10を簡単に取り付け易い。
内視鏡1を用いた種々の処置として、例えば処置具5としてシリンジを使用し、患部の洗滌、出血点の確認等を行うことを主な目的とした送水を行う場合がある。本実施形態においては、第2栓体10が栓枠8の処置具挿入口13に装着されている状態でシリンジを第2処置具挿通路25から第1処置具挿通路11に挿入して使用する際には、シリンジから処置具挿通チャンネル7内に確実に送水が行われるように、第2処置具挿通路25の開口部から第1処置具挿通路11の開口部までの距離Hは9mm以下に設定されている。シリンジの先端の形状および長さは、各種サイズのどのシリンジにおいてほぼ同じであるため、シリンジの先端部は必ず第1処置挿通路11を越えるようになっており、第1処置具挿通路11に挿入された処置具5であるシリンジより処置具挿通チャンネル7内に確実に送水等の処置を行うことができるという構造になっている。
また、第2栓体10が栓枠8の処置具挿入口13に装着されている状態においては、処置具挿入口13の内面42および上面43は、弾性体で形成される第2栓体10で覆われており、かつ、第1処置挿通路11と第2処置具挿通路25が繋がるように、第1栓体9と第2栓体10とが当接している。それにより、処置具5としてシリンジを装着した際にも、第2栓体10に比べて硬質の材料で形成されている栓枠8と直接接触することがないため、例えばシリンジを多少あおるように送水を行ったとしても、第2処置具挿通路25に挿入したシリンジの先端が折れ、例えばシリンジの破片が誤って体腔内に侵入してしまう等のおそれが無い。
一方、第2栓体10が栓枠8の処置具挿入口13に装着されていない状態において、処置具5としてシリンジを用いた際にも、栓枠8の処置具挿入口の端面である上面43から第1処置挿通路11の開口部までの距離hは9mm以下に設定されている。そのため、この状態であってもシリンジの先端部は必ず第1処置挿通路11を越えるようになっており、第1処置具挿通路11に挿入された処置具5であるシリンジより処置具挿通チャンネル7内に確実に送水等の処置を行うことができるという構造になっている。
次に、処置具挿通チャンネル7のチャンネル開口部6から処置具栓1を取り外す操作について説明する。処置具栓1をチャンネル開口部6から取り外す際には、栓枠8に設けられたつまみ部14を把持し、把持したつまみ部14を指標17の示す方向(図2のPの方向)に引き上げる。つまみ部14の引き上げ操作により、栓枠8に設けられた一対の切り込み溝15aと15bに沿って、栓枠8のつまみ部14が設けられている側面から、上側端壁12を経由し、つまみ部14が設けられている場所とは反対側の栓枠8の側面へと向かって栓枠8が引き裂かれる。この状態において、栓枠8は半割状態となっているため、チャンネル開口部6から容易に取り外すことができ、かつ、取り外された処置具栓1は、栓枠8が引き裂かれていることにより、再利用が不可能な状態で取り外すことができる。
なお、第2栓体10は、切り込み溝15aと15bの上を一部覆うことがあっても、切り込み溝15aと15bの上を跨いで覆うことはないという状態で両側保持されているため、処置具栓1の取り外し操作は、処置具挿入口か13から第2栓体10の着脱部27を取り外さなくても、つまみ部14の引き上げ操作のみで行うことができる。
また、栓枠8のつまみ部14が設けられている側面に対向する側面の下端部にはフランジ部16が形成されているため、つまみ部14の引き上げ操作を行う際に、栓枠8の根元が安定した状態で、一対の切り込み溝15aと15bに沿って栓枠8を確実に引き裂くことができる。つまみ部14の折り曲げ力量は、把持部30を把持して第2栓体10を処置具挿入口13から取り外す際の取り外し力量よりも大きくなっているため、把持部30を把持して第2栓体10を処置具挿入口13から取り外す操作により、栓枠8が先に破壊してしまうようなおそれは無い。
つまみ部14において、引き上げ操作を行う方向側にはリブ45が形成されているため、栓枠8をチャンネル開口部6に取り付ける際に、誤ってP方向とは逆のV方向につまみ部14を操作してしまっても、切り込み溝15aと15bに力が加わり難く、つまみ部14の裏側に設けられた一対の切り込み溝15aと15bが簡単に裂けないようになっている。
さらに、第1栓体9と第2栓体10は、共に栓枠8に対して単純押し込みで組み込みができるため、機械による自動組み込みができ、組み込み作業の効率化を図ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る処置具栓の第2の実施形態について図9および図10を用いて説明する。なお、図1から図8までと同一の部分に同一符号を付して詳細説明は省略する。
第2の実施形態の処置具栓1aは、第1の実施形態の処置具栓1とはつまみ部14の位置が異なる。第2の実施形態の処置具栓1aにおいては、つまみ部14は、栓枠8に設けられた取り付け部24と同じ側の外周面の一部から水平に延出している。さらに、つまみ部14は、栓枠8がチャンネル開口部6に装着され、かつ、第2栓体10が処置具挿入口13に装着された状態では、第2栓体10の把持部30より下側、すなわち、チャンネル開口部6までの距離が短い位置に設けられている。第1の実施形態の説明においては、把持部30は、処置具挿入口13のスリット孔の形成方向の延長線上であって、凹部26の外側方向に、すなわち、図6におけるWの部分で示している方向に延出して形成されていたが、第2の実施形態では、例えば、図10のように、把持部30の一部が途中で大きく下方向、すなわち、チャンネル開口部6までの距離が短くなる方向に変形していても良い。また、つまみ部14に設けられた指標17は、例えば、機械による自動組み込みでパーツフィーダー内を移動する際の超音波振動による損傷を防ぐ等の理由から、図10に示すように凹型形状であっても良い。さらに、第2の実施形態の処置具栓1aにおいては、第1栓体9が設けられていない。
前述のような構成においては、第2栓体10を栓枠8の処置具挿入口13に取り付けた際に、延出部31がつまみ部14の上下方向、すなわち、チャンネル開口部6の処置具挿通チャンネル7の軸方向を覆うようになっている。また、栓枠8をチャンネル開口部6から取り外す際のつまみ部14の操作方向は、第1の実施形態とは異なり、図9で示すS方向となる。なお、例えば、切り込み溝15aと15bをつまみ部14の上側に形成することによって、つまみ部14の操作方向が図9で示すT方向となるような構成であっても良い。
第1シール部23は、本実施形態においては、栓枠8をチャンネル開口部6に取り付けた際に、栓枠8とチャンネル開口部6に設けられた口金部44とにより形成される部分となる。また、第2シール部28は、本実施形態においては、第2栓体10を栓枠8に取り付けた際に、栓枠8と着脱部27とにより形成される部分となる。
本実施形態の処置具栓1aにおいては、第1の実施形態の処置具栓1において設けられていた第1栓体9が設けられていない。そのため、処置具挿通チャンネル7のチャンネル開口部6に処置具栓1が取り付けられ、かつ、第2栓体10が栓枠8の処置具挿入口13に装着されている状態において、処置具5を挿入する際には、図示していない処置具5の先端部を処置具栓1の第2栓体10の凹部26に設けられている第2処置具挿通路25にあてがった後、処置具5を挿入操作することにより、第2処置具挿通路25から、栓枠8の内部を経由し、処置具挿通チャンネル7へと挿入する。
このとき、第2栓体10の第2処置具挿通路25が、処置具5の外周に密着した状態で挿入操作が行われるため、処置具挿通チャンネル7の密閉状態が確保でき、仮に体腔内の汚物、空気等が処置具挿通チャンネル7を逆流しても、第2処置具挿通路25に形成されたスリットにより、チャンネル開口部6から外部へ体腔内の汚物、空気等が洩れることを防ぐことができる。
また、本実施形態においては、第1の実施形態の処置具栓1において設けられていた第1栓体9が設けられていないため、第2栓体10を栓枠8の処置具挿入口13から取り外した状態で処置具5として極めて外径の大きな処置具5を使用する際には、第1の実施形態の処置具栓1に比べて処置具5の挿通を軽く行うことができる。なお、処置具5として極めて外径の大きな処置具5を使用する際に、第2栓体10を処置具挿入口13に取り付けた場合と、第2栓体10を処置具挿入口13から取り外した場合とで両者の挿通性を比較すると、処置具5の外径の大きさが大きくなる程、第2栓体10を処置具挿入口13から取り外した場合における処置具5の挿通性の良さが顕著となる。
本実施形態において、第2栓体10を処置具挿入口13から取り外した状態で処置具5として極めて外径の大きな処置具5を使用する際には、第1の実施形態の処置具栓1において設けられていた第1栓体9が設けられていないため、体腔内の汚物、空気等が若干洩れやすくなる。しかし、処置具5の外径の大きさが大きくなる程、処置具挿通チャンネル7の内壁部と処置具5の外面部のクリアランスが小さくなるため、体腔内の汚物、空気等がチャンネル開口部6から洩れる量は比較的微量である。
なお、処置具5としてシリンジを使用する際には、第2栓体10が栓枠8の処置具挿入口13に装着されている状態であっても、シリンジの先端部が処置具挿通チャンネル7の内部に到達し、確実に送水等の処置を行うことができるという構造になっている。
処置具挿通チャンネル7のチャンネル開口部6から処置具栓1aを取り外す操作について説明する。第2栓体10を栓枠8の処置具挿入口13に取り付けている場合、延出部31がつまみ部14の上下方向、すなわち、チャンネル開口部6の処置具挿通チャンネル7の軸方向を覆っているため、このままではつまみ部14の操作を行うことができない。そのため、本実施形態においては、処置具栓1aを処置具挿通チャンネル7のチャンネル開口部6から取り外す際には、第2栓体10を栓枠8の処置具挿入口13から取り外し、つまみ部14を操作できる状態にした上で、つまみ部14を図9で示すS方向に引き上げて栓枠8を破壊し、処置具栓1aを処置具挿通チャンネル7のチャンネル開口部6から取り外す。つまり、本実施形態においては、第2栓体10を栓枠8の処置具挿入口13から取り外さない限りはつまみ部14の操作を行うことができないため、第2栓体10を栓枠8の処置具挿入口13から取り外す際に、誤ってつまみ部14を操作することが、第1の実施形態の処置具栓1に比べ、より少なくできるような構成となっている。
本発明に係る内視鏡用処置具栓が用いられる内視鏡の外観図。 本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓の側面図。 本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓の栓枠単体の外観を斜め上方から見た図。 本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓の栓体が栓枠に装着されている状態における上面図。 本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓を図2に示した矢印Y方向から見た背面図。 本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓を内視鏡本体内に設けられた処置具挿通チャンネルの開口部に装着した状態を示す断面図。 本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓を図中の図5に示したR−R’線に沿った断面の一部を上方から見た図。 本発明に係る内視鏡用処置具栓の第1の実施形態である処置具栓において、図6の状態から栓体を取り外した状態を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係る内視鏡用処置具栓の側面図。 本発明の第2の実施形態に係る内視鏡用処置具栓の、図9とは別の構成例を示した側面図。
符号の説明
1 処置具栓、2 内視鏡、3 操作部、4 挿入部、5 処置具、6 チャンネル開口部、7 処置具挿通チャンネル、8 栓枠、9 第1栓体、9a 閉鎖膜、10 第2栓体、11 第1処置具挿通路、12 上側端壁、13 処置具挿入口、14 つまみ部、15aおよび15b 切り込み溝、16 フランジ部、17 指標、18aおよび18b 保持部、19 係止部、20 テーパー面、21 小孔部、23 第1シール部、24 取り付け部、25 第2処置具挿通路、26 凹部、27 着脱部、28 第2シール部、29 凸部、30 把持部、31 延出部、32 平面部、33 取り付け孔、40 支え部、41 矢印形状部、42 内面、43 上面、44 口金部、45 リブ
代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (13)

  1. 処置具が挿通される第1処置具挿通路が形成された第1の栓体と、
    溝状に形成された破断部を具備するとともに、内視鏡の処置具挿通チャンネルのチャンネル開口部に装着された際に、前記第1の栓体の前記第1処置具挿通路が前記チャンネル開口部と対向するように前記第1の栓体が装着され、かつ、前記チャンネル開口部から取り外される際には、前記破断部の破断を伴いつつ破壊される栓枠と、
    前記処置具が挿通される第2処置具挿通路、及び、栓体取り外し用把持部を具備するとともに、前記栓体取り外し用把持部の操作に応じて前記栓枠に対し着脱自在に装着される、前記栓枠とは別個独立に形成された第2の栓体とを有し、
    前記栓枠は、前記第2の栓体が前記栓枠に装着され、かつ、前記栓枠が前記チャンネル開口部に装着された状態で、前記チャンネル開口部からの距離が前記栓体取り外し用把持部よりも近い位置に設けられているとともに、前記破断部の形成方向に沿った所定の方向への応力を加えた際に前記栓枠を破壊可能な栓枠取り外し用の把持部を具備し
    前記栓枠及び前記栓枠取り外し用把持部は、前記第2の栓体及び前記栓体取り外し用把持部よりも硬質な材料で形成されていることを特徴とする内視鏡用処置具栓。
  2. 前記栓枠取り外し用把持部は、前記栓体取り外し用把持部よりも把持長が短いことを特徴とする請求項1記載の内視鏡処置具栓。
  3. 前記栓枠取り外し用把持部は、前記栓体取り外し用把持部よりも把持面積が小さいことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか記載の内視鏡処置具栓。
  4. 前記栓枠取り外し用把持部と前記栓体取り外し用把持部との間隔は、前記栓体取り外し用把持部の根元側よりも前記栓体取り外し用把持部の先端側の方が広いことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載の内視鏡処置具栓。
  5. 前記栓枠取り外し用の把持部は、前記所定の方向以外の方向への応力が前記破断部に対して加わり難くするためのリブ部材を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか記載の内視鏡処置具栓。
  6. 前記栓枠取り外し用把持部が把持されて破断部に応力を生じさせることにより、前記栓枠を破壊し前記チャンネル開口部から取り外す際の力量は、前記栓体取り外し用把持部が把持されて引き上げ操作を行うことにより、前記第2の栓体を前記栓枠から取り外す際の力量よりも大きいことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか記載の内視鏡処置具栓。
  7. 前記栓枠取り外し用把持部の延出方向と前記チャンネル開口部の中心軸とのなす角度が鋭角であり、かつ、前記栓枠取り外し用把持部の先端が前記チャンネル開口部側に向かって延出するように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか記載の内視鏡処置具栓。
  8. 前記第2の栓体が前記栓枠に取り付けられている状態では、前記第2処置具挿通路開口部から前記第1処置具挿通路開口部までの距離が9mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか記載の内視鏡処置具栓。
  9. 前記第2の栓体が前記栓枠に取り付けられていない状態では、前記栓枠の上面から前記第1の処置具挿通路開口部までの距離が9mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか記載の内視鏡処置具栓。
  10. 前記第2の栓体は弾性体からなり、
    前記第2の栓体が前記栓枠に取り付けられている状態では、前記栓枠の前記第2の栓体が取り付けられる部分の表面は、前記第2の栓体でほぼ覆われていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか記載の内視鏡処置具栓。
  11. 前記第2の栓体に設けられた前記第2処置具挿通路の開口部の断面形状がスリット形状であり、かつ、該スリット形状のスリットの長手方向の向きを前記栓枠から前記第2の栓体を取り外す方向と略同一方向にしたことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか記載の内視鏡処置具栓。
  12. 前記栓枠において、前記栓枠取り外し用把持部が設けられた反対側の外周面であり、かつ、前記チャンネル開口部近傍の一部に、栓枠の外周方向に延出しているフランジ部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか記載の内視鏡処置具栓。
  13. 溝状に形成された破断部を具備するとともに、内視鏡の処置具挿通チャンネルのチャンネル開口部から取り外される際に、前記破断部の破断を伴いつつ破壊される栓枠と、
    処置具が挿通される処置具挿通路、及び、栓体取り外し用把持部を具備するとともに、前記栓枠に対し着脱自在に装着される栓体とを有し、
    前記栓枠は、前記栓体が前記栓枠に装着され、かつ、前記栓枠が前記チャンネル開口部に装着された状態で、前記チャンネル開口部からの距離が前記栓体取り外し用把持部よりも近い位置に設けられているとともに、前記破断部の形成方向に沿った所定の方向への応力を加えた際に前記栓枠を破壊可能な栓枠取り外し用の把持部を具備し、前記栓枠取り外し用の把持部は、前記栓体が前記栓枠に装着された際に、前記所定の方向への応力を加えることができない状態として、前記栓体の一部により覆われることを特徴とする内視鏡用処置具栓。
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