JP4009587B2 - 有機ラジカル配位子を有する希土類錯体を含有する発光材料 - Google Patents

有機ラジカル配位子を有する希土類錯体を含有する発光材料 Download PDF

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Description

本発明は、所定の波長の光を照射することにより光を発する希土類錯体を樹脂等の媒体に含有させた発光材料に関する。
希土類錯体は、希土類イオンのf-f遷移に対応する吸収帯の波長光を照射することにより、蛍光を発する。例えばEu(III)錯体の場合は、465nm付近にEu3+のf-f遷移に対応する吸収帯を有しているため、そのような波長の光を発する励起手段を用いることにより、Eu(III)錯体を励起して、発光させることが可能である。
このような希土類錯体の性質を利用した発光材料に関する研究はこれまでにも盛んに行われており、希土類錯体(ランタノイド(III)錯体)を用いた発光体に関する報告例が数多くある(非特許文献1、非特許文献2等参照)。
「アプライド・フィジックス・レターズ(Applied Physics Letters)」、(米国)、第5巻、1964年、pp.173-174 長谷川靖哉、「有機媒体中で光らないネオジムをどのように光らせるか?―希土類の強発光体を作るための戦略」、「化学と工業」、 2000年、 第53巻、第2号、 pp.126-130
これまでに報告されている希土類錯体を用いた発光材料は、錯体自体を用いて発光体としている場合がほとんどである。しかし、発光体や照明機器も含めた様々な用途に希土類錯体を適用できるようにするためには、錯体を溶剤、樹脂、無機材料、有機−無機ハイブリッド材料といった媒体に混入し、取り扱いを容易にすることが望ましい。
しかし、従来の希土類錯体は特に樹脂への相溶性が悪く、高濃度の希土類錯体を樹脂等と組み合わせて使用するのは困難であった。また、非特許文献1及び非特許文献2の希土類錯体も含めて従来の希土類錯体からは、少量の錯体を用いるのみでは、室温において強い発光は得られなかった。
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、取り扱いが容易であって、少量の錯体を用いた場合に室温においても優れた発光特性を示す発光材料を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明に係る発光材料は、有機ラジカル配位子と、
Figure 0004009587
(Zは水素原子又は重水素原子)で表される配位子を有する希土類錯体を、透明又は半透明の媒体に1mol%以上混入させたことを特徴とする。
このような配位子を有することにより、上記希土類錯体は、有機ラジカル配位子外において共役系を構成し、振動失活の影響が抑えられ、錯体構造が安定化され、また、有機溶剤への溶解性が向上する。
発明者らは、以下に例示するニトロキシド系ラジカル、ブチルアミノキシル系ラジカル、テンポ(TEMPO)系ラジカル、セミキノン系ラジカル、ベルダジル系ラジカルなどを含む構造を有する、室温で安定に存在する有機ラジカル化合物を配位子として有する(以下において、有機ラジカル化合物の配位子を、「有機ラジカル配位子」とする。)希土類錯体が、濃度が低い溶液状態であっても強く発光することを見出した。また、溶剤、樹脂、無機材料、有機−無機ハイブリッド材料といった媒体に高濃度に混入させることが可能であって、発光材料として有用であることを見出した。
ここで、ラジカルが安定に存在するとは、ラジカルがすぐには消滅せずに、比較的長期間構造が維持されていることを意味する。
有機ラジカル配位子が配位したガドリニウム、ユーロピウム等の希土類錯体の結晶の発光スペクトルを測定したとの報告例はこれまでにもある(「インオーガニック・ケミストリー(Inorganic Chemistry)」、(米国)、2000年、第39巻、pp.3740-3741)。しかし、有機ラジカル配位子を有する希土類錯体において、有機ラジカル配位子が光増感剤として働き、強い発光が得られることは知られていなかった。
本発明で用いられる希土類錯体は、有機ラジカル配位子内の二重項−二重項励起(以下、「ラジカル励起」とする)により強く発光する。有機ラジカル配位子の吸光係数は非常に大きいため、従来の希土類錯体と比較して、非常に強く発光する錯体が得られる。例えばニトロニルニトロキシドラジカルを含む配位子を有するNd(III)錯体をラジカル励起して発光させた場合、有機ラジカル配位子を有さない場合の200倍の発光強度(量子収率12%)を示す(図4参照)。
希土類錯体の励起波長や発光強度は、希土類イオンを変更したり、有機ラジカル配位子上の置換基を変更したり、ラジカルの種類を変更することにより変化させることが可能である。これは、有機ラジカル配位子の置換基を変更したり、ラジカルの種類を変更することにより、有機ラジカル配位子のSOMO(半占軌道)のπ*吸収帯の吸収強度やエネルギーが変化することによるものである。これにより、発光波長を可視領域から赤外領域までの間で変化させることが可能である。
例えば、発光材料が含有する希土類錯体の有機ラジカル配位子がニトロニルニトロキシドラジカルを含む場合は、500〜600nmの波長の光を照射することにより800〜1600nmの光を発する。また、イミノニトロキシドラジカルを有する場合は、400〜500nmの波長の光を照射することにより550〜1600nmの光を発する。
このような有機ラジカル配位子としては、例えば以下のようなものが挙げられる。
Figure 0004009587
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Figure 0004009587
以上で示した有機ラジカル配位子は、化学式(1)〜(26)と化学式(28)〜(53)がニトロキシド系ラジカル(化学式(1)〜(26)がニトロニルニトロキシドラジカル、化学式(28)〜(53)がイミノニトロキシドラジカル)、化学式(55)〜(60)がブチルアミノキシル系ラジカル、化学式(27),(54)がニトロキシド系ラジカルとブチルアミノキシル系ラジカルを組み合わせたラジカル、化学式(63)〜(67)がTEMPO系ラジカル、化学式(68),(69)がセミキノン系ラジカル、化学式(70)〜(72)がベルダジル系ラジカルに属する。なお、これらは室温(300K)で長期間安定に存在する有機ラジカル配位子の一例であって、これらの配位子の置換基を適宜変更することはもちろん可能である。また、その他の有機ラジカル配位子であっても、安定に存在するものであれば当然用いることができる。
有機ラジカル配位子の励起により希土類を発光させる場合、共存配位子のC-H伸縮振動による振動失活の影響は少ない。これはラジカルの光増感剤としての効果が圧倒的に配位子の振動失活の影響を上回っているためである。そのため、必ずしも水素を重水素化する必要はない。
また、有機ラジカル配位子は、有機ラジカルと高分子化合物とを結合させ、例えば一般式(1)〜(5)で表されるポリマー構造とすることも可能である。
Figure 0004009587
なお、一般式(1)〜(5)のRは、例えば化学式(1)〜(72)で表されたいずれかの有機ラジカルを表す。
また、より強い発光を得るために、錯体の希土類イオンを3価のランタノイドイオンとするのが望ましい。その中でも、Ce3+,Nd3+,Sm3+,Eu3+,Tb3+,Dy3+,Er3+,Yb3+のいずれかとするのが望ましい。
本発明では、透明又は半透明の媒体と上記の有機ラジカル配位子を有する希土類錯体とを混合し、取り扱いや様々な用途への適用を容易にする。ここで、媒体が透明であるとは、希土類錯体の励起波長及び発光波長の光が完全に透過することを意味し、媒体が半透明であるとは、希土類錯体の励起波長及び発光波長の光がいくらか透過することを意味する。
希土類錯体は、媒体に加えて撹拌混合することにより均一に分散させることが可能である。混合の際、媒体には希土類錯体を1mol%以上加える。希土類錯体を1mol%以上加えることにより、所定の波長の励起光を照射することで目視可能な程度の発光が得られるようになる。なお、希土類錯体の混合量はその使用目的により適宜調整する。
有機ラジカル配位子を有する希土類錯体は、有機ラジカル配位子を有さない錯体と比較して特に樹脂に対する相溶性が非常に高く、酢酸セルロース等のポリマーやアセトン等の有機溶媒に30%以上という高濃度で均一に混入させることが可能である。
発光材料の媒体は、その用途によって、有機溶剤、樹脂、無機材料、有機−無機ハイブリッド材料等から適宜選択する。例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のプロトン性溶媒や、アセトン、アセトニトリル、THFやジエチルエーテル等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン等の非プロトン性極性溶媒、ベンゼン、ヘキサン等の非プロトン性非極性溶媒や、ポリイミド、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、シロキサンポリマー、これらのハロゲン化物もしくは重水素化物、これらを二以上混合した樹脂、ゾル−ゲル法により作製されるガラスなどを用いることができる。
媒体として感光性を有する樹脂を用いた場合は、フォトリソグラフィーによりパターン形成を行うことも可能である。
本発明の発光材料を用いて所定の形状の成形体を作製し、この成形体の内部又は近傍に、LED、重水素又はキセノン又はハロゲンランプ等の励起光源を設けることにより、発光装置等を作製することも可能である。このような用途においては、媒体として半透明のものを使用することも可能である。なお、媒体が有機溶剤の場合には、媒体が樹脂等である本発明の発光材料を用いて作製された容器や、通常の透明又は半透明の樹脂やガラスで作製された容器内に本発明の発光材料を収め、この容器の内部又は近傍に励起光源を設けて発光装置等を作製する。
媒体として有機溶剤を使用した場合には、光が照射されることにより発光するインクに用いることが可能である。媒体として樹脂を使用し、光照射により光る玩具を作製することも可能である。
本発明に係る発光材料のうち、鋭い発光スペクトルを示すものは、レーザー発振装置などに適用することも可能である。
例えば、本発明に係る発光材料を用いたレーザー発振装置は、基板上に載置された、本発明に係る発光材料の薄膜から成るレーザー発振部と、該レーザー発振部に対して励起光を照射する光照射手段等を備えるものとする。具体的には、例えば、基板上に載置した薄膜の両端に反射鏡を設け、光照射手段を用いて励起光を線状に照射することにより、その線状の部分において励起光を発生・増幅させてレーザー発振を行う。或いは、線状の導波路形状に成形した薄膜に光照射手段により励起光を照射して、発振光をその導波路内において増幅させてレーザー発振を行うようにしてもよい。
光照射手段としては、LED、重水素もしくはキセノンもしくはハロゲンランプ、レーザー等を用い、励起手段は各有機ラジカル配位子の吸収波長に応じて適宜選択する。
発光特性が良好な本発明の発光材料を用いれば、小さなエネルギー強度の励起光照射により強い発光が得られる。また、その取り扱いの容易性から、様々な用途に用いることが可能である。例えば、本発明の発光材料と光源とを組み合わせて発光装置を作製したり、光通信用部材を作製することが可能である。また、光照射により光る玩具や発光するインク等を作製することも可能である。
重水素化されたトリフルオロアセチルアセトナトを配位子として有する、化学式(73)で表されるトリス(トリフルオロアセチルアセトナト-d)ネオジム(III)(以下、「[Nd(hfac-d)3]」とする)と、化学式(1)又は化学式(8)で表されるニトロニルニトロキシドラジカルを含む配位子(化学式(1)の配位子は、以下「NIT2py」、化学式(8)の配位子は、以下「NIT2imH」とする)が配位した、化学式(74)で表されるトリス(トリフルオロアセチルアセトナト)ネオジム(III)(2-(2-ピリジル)-4,4,5,5-テトラメチルイミダゾリン-1-オキシル-3-オキシド)錯体(以下「[Nd(hfac)3(NIT2py)]」とする)及び化学式(75)で表されるトリス(トリフルオロアセチルアセトナト)ネオジム(III)(2-(2-イミダゾリル)-4,4,5,5-テトラメチルイミダゾリン-1-オキシル-3-オキシド)錯体(以下「[Nd(hfac)3(NIT2imH)]」とする)の発光スペクトル測定を行った。
Figure 0004009587
[Nd(hfac-d)3]、[Nd(hfac)3(NIT2py)]、[Nd(hfac)3(NIT2imH)]の3種の錯体をそれぞれアセトン-d6に溶解して、[Nd(hfac-d)3]は0.05mol/L, [Nd(hfac)3(NIT2py)]及び[Nd(hfac)3(NIT2imH)]は0.005mol/Lのアセトン-d6溶液とした。その後、これらのアセトン-d6溶液を凍結脱気し、発光スペクトルの測定を行った。これらの錯体の発光スペクトルを図1〜図3に示す。なお、[Nd(hfac-d)3]は350nm及び800nm、[Nd(hfac)3(NIT2py)]は350,500,800nm、[Nd(hfac)3(NIT2imH)]は350,590,800nmの励起光をそれぞれ照射して発光スペクトルを得て、量子効率を考慮してスペクトルの補正を行った。
図1〜図3のスペクトルから明らかなように、有機ラジカル配位子を有する[Nd(hfac)3(NIT2py)]、[Nd(hfac)3(NIT2imH)]のスペクトルは、ラジカル励起([Nd(hfac)3(NIT2py)]では500nm、[Nd(hfac)3(NIT2imH)]では590nm励起)した場合、[Nd(hfac-d)3]のスペクトルと比較して非常に強く、鋭いピークを有する。
これらの量子収率及びエネルギー移動効率の表を図4に示す。この表から、有機ラジカル配位子を有する錯体をラジカル励起させた場合、ラジカル励起でない場合と比較して、非常に高い量子収率を示すことがわかる。特に、[Nd(hfac)3(NIT2imH)]ではラジカル励起において12.12%と非常に高い量子収率を示した。
次に、化学式(28),(29),(32),(38)で表されるニトロキシド系ラジカル(イミノニトロキシドラジカル)を含む配位子(以下、これらの有機ラジカル配位子をそれぞれ「IM2py」,「IM5Me2py」,「IM4imH」,「IMIMpy」とする)を有する[Eu(hfac)3(IM2py)],[Eu(hfac)3(IM5Me2py)],[Eu(hfac)3(IM4imH)],[Eu(hfac)3(IMIMpy)]をそれぞれアセトン-d6に溶解して0.01mol/Lのアセトン-d6溶液とした。
Figure 0004009587
その後、これらのアセトン-d6溶液を凍結脱気し、発光スペクトルを測定した(図5)。なお、発光スペクトルは、量子効率を考慮して補正を行っている。
図5から、IM2py,IM5Me2py,IM4imH,IMIMpyの有機ラジカル配位子を有する錯体のうち、IM4imHを有機ラジカル配位子として有する錯体が、特に優れた発光特性を有することがわかる。
次に、有機ラジカル配位子としてNIT2imHを用いたエルビウム錯体([Er(hfac)3(NIT2imH)])及びイッテルビウム錯体([Yb(hfac)3(NIT2imH)])をそれぞれアセトン-d6に溶解して0.005mol/Lのアセトン-d6溶液とした。
その後、これらのアセトン-d6溶液を凍結脱気し、発光スペクトルの測定を行った(図6、図7)。なお、発光スペクトルは、量子効率を考慮して補正を行っている。
これらのスペクトルでは、有機ラジカル配位子を有する錯体は、有機ラジカル配位子を有さない、原料の希土類錯体と比べて非常に強く発光することが示されている。
以上のように、有機ラジカル配位子を有する希土類錯体をラジカル励起した場合、0.005mol/Lという非常に濃度の低い溶液状態であっても、従来の希土類錯体と比較して非常に強い発光を示す。
このため、有機ラジカル配位子を有する希土類錯体を用いることにより、弱い励起光の照射でも強く発光する、エネルギー効率の高い、優れた発光材料が得られることがわかる。
([Nd(hfac-d)3]の合成方法)
0.08gの[Nd(hfac)3]にメタノール-d4を5mL加えて[Nd(hfac-d)3]とした。
([Nd(hfac)3(NIT2py)]の合成方法)
出発物質である[Nd(hfac)3(H2O)2]は、リチャードソンらによる方法(「ジャーナル・オブ・インオーガニック・アンド・ニュークリア・ケミストリー(Journal of Inorganic and Nuclear Chemistry)」、英国、1968年、30巻、p.1275)により合成した。
0.08gの[Nd(hfac)3(H2O)2]を少量のエタノールに溶解し、これにヘプタンを50mL加えた。この溶液に、クロロホルムに溶解した2-(2-ピリジル)-4,4,5,5-テトラメチルイミダゾリン-1-オキシル-3-オキシド(NIT2py)を加え、室温で3日間放置することにより、[Nd(hfac)3(NIT2py)]の針状結晶を得た。
([Nd(hfac)3(NIT2imH)]の合成方法)
0.08gの[Nd(hfac)3(H2O)2]を少量のエタノールに溶解し、これにヘプタンを50mL加えた。この溶液に、クロロホルムに溶解した2-(2-イミダゾリル)-4,4,5,5-テトラメチルイミダゾリン-1-オキシル-3-オキシド(NIT2imH)を加え、室温で3日間放置することにより、[Nd(hfac)3(NIT2imH)]の針状結晶を得た。
[Eu(IM2py)],[Eu(hfac)3(IM5Me2py)],[Eu(hfac)3(IMIMpy)],[Eu(hfac)3(IM4imH)],[Er(NIT2imH)],[Yb(hfac)3(NIT2imH)]についても、上記の[Nd(hfac)3(NIT2py)]や[Nd(hfac)3(NIT2imH)]の合成方法と同様の方法により合成することができる。
[Nd(hfac-d)3]の発光スペクトル図。 [Nd(hfac)3(NIT2py)]の発光スペクトル図。 [Nd(hfac)3(NIT2imH)]の発光スペクトル図。 [Nd(hfac-d)3]、[Nd(hfac)3(NIT2py)]、[Nd(hfac)3(NIT2imH)]の量子収率及びエネルギー移動効率を示す表。 [Eu(hfac)3(IM2py)],[Eu(hfac)3(IM5Me2py)],[Eu(hfac)3(IMIMpy)],[Eu(hfac)3(IM4imH)]の発光スペクトル図。 [Er(hfac)3(NIT2imH)]の発光スペクトル図。 [Yb(hfac)3(NIT2imH)]の発光スペクトル図。

Claims (11)

  1. 有機ラジカル配位子
    Figure 0004009587
    (Zは水素原子又は重水素原子)で表される配位子とを有する希土類錯体を、透明又は半透明の媒体に1mol%以上混入させたことを特徴とする発光材料。
  2. 上記有機ラジカル配位子が、ニトロキシド系ラジカル、ブチルアミノキシル系ラジカル、テンポ(TEMPO)系ラジカル、セミキノン系ラジカル、ベルダジル系ラジカル又はこれらのラジカルを二以上組み合わせたもののうちのいずれかを含む有機ラジカル化合物であることを特徴とする請求項1に記載の発光材料。
  3. 上記有機ラジカル配位子が、化学式(1)〜(72)で表される有機ラジカル化合物のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光材料。
    Figure 0004009587
    Figure 0004009587
    Figure 0004009587
    Figure 0004009587
    Figure 0004009587
    Figure 0004009587
    Figure 0004009587
    Figure 0004009587
    Figure 0004009587
  4. 上記有機ラジカル配位子が、有機ラジカル化合物と高分子化合物とが結合した構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発光材料。
  5. 上記高分子化合物が、一般式(1)〜(5)(Rは有機ラジカル化合物)のいずれかで表される構造を有することを特徴とする請求項4に記載の発光材料。
    Figure 0004009587
  6. 上記希土類錯体の希土類イオンが、3価のランタノイドイオンであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の発光材料。
  7. 上記ランタノイドイオンが、Ce3+,Nd3+,Sm3+,Eu3+,Tb3+,Dy3+,Er3+,Yb3+のいずれかであることを特徴とする請求項に記載の発光材料。
  8. 上記媒体が、有機溶剤又は樹脂又は無機材料又は有機−無機ハイブリッド材料であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の発光材料。
  9. 上記有機溶剤が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリル、エーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、ヘキサン又はこれらの二以上を混合したもののいずれかであることを特徴とする請求項に記載の発光材料。
  10. 上記樹脂が、ポリイミド、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、シロキサンポリマー、これらのハロゲン化物もしくは重水素化物、又はこれらを二以上混合した樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項に記載の発光材料。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の発光材料から成る成形体と、該成形体の内部又は近傍に設けられた励起光源とを備えることを特徴とする発光装置。
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