JP4009144B2 - 半自動式水田バルブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水田圃場での灌水管理に用いられる水田バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、河川・湖沼・ダム等の水源の水を、用水経路を通じて、農業用の潅水として使用することが行われている。このような用水経路に面して水田に用水を引き込む取水口には、水田バルブを設けて、取水を管理できるようにしている。そして、水田圃場での灌水管理は、手動にて水田バルブを開き、水田圃場内へ注水し、水田圃場内が一定水位に達したら水田バルブを閉じるといった操作を行っていた。また、用水経路に水位センサー式の水田バルブを設け、圃場の水位を検出して自動で開閉操作を行う場合もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の水田バルブにおいては、手動にて開閉操作を行うバルブを用いた場合には、作業者は水田圃場内の水位が一定水位に達するころに、水田圃場に再度出向いてバルブを閉じなければならず、その水位に達する時間の予測が立てにくく手間が掛かった。また、自動で開閉作業を行う水位センサー式の水田バルブを用いた場合には、コストが掛かるとともに耐久性が十分ではなかった。さらに、風により水田圃場内の水位が不確実となり、正確に注水できないこともあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、バルブ本体は、下部筐体(2)と、中部筐体(3)と、上部筐体(4)とから構成し、該下部筐体(2)に中部筐体(3)を、中部筐体(3)上に上部筐体(4)を、同心的に嵌装し、該下部筐体(2)の下面に給水口(2a)を有し、中部筐体(3)の側面に流出口(3b)を備えた半自動式水田バルブにおいて、該バルブ本体である下部筐体(2)内に弁室を形成するとともに、給水口(2a)と流出口(3b)の間の該弁室内に、弁体となるフロート弁(5)と弁座(3a)を配置し、該フロート弁(5 )をバルブ本体に設けた制御機構により開閉可能に構成し、前記制御機構は、ゼンマイバネ(21)と、該ゼンマイバネ(21)に連結した前記増速機構(22)と、該ゼンマイバネ(21)に連動連結して弁体を押圧する昇降体となる主軸(10)から構成し、該増速機構(22)は、該上部筐体(4)内に2本の伝動軸(27・28)を平行に垂設し、該伝動軸(27・28)上に交互に、大径歯車と小径歯車を有する二連歯車により構成した増速歯車(26・・・)を遊嵌して構成したものである。
【0006】
請求項2においては、請求項1記載の半自動式水田バルブにおいて、前記制御機構は、下部筐体(2)内の給水口(2a)から、中部筐体(3)の流出口(3b)に流れる水流により回転する水車(40)と、該水車(40)に連結した前記増速機構とから構成したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
【0008】
図1は本発明の水田バルブの正面断面図、図2は同じく上部筐体の正面拡大図、図3は同じく上部筐体の拡大図、図4は第2実施例の水田バルブの上部筐体の拡大図である。図5は第3実施例の水田バルブの正面断面図、図6は第3実施例の水田バルブの上部筐体内を上方から見た図、図7は第3実施例の水田バルブの上部筐体の断面図、図8は第3実施例の水田バルブの上部筐体上面図、図9は(a)は第3実施例のテンプとピボット軸を示す図、(b)は(a)のA部拡大断面図、(b)は(a)のA部拡大断面図、図10は第3実施例の水田バルブの上部筐体の拡大図である。図11は第4実施例の水田バルブの正面断面図である。
【0009】
図1に示すように、水田バルブ本体は、下部筐体2と、中部筐体3と、上部筐体4とから構成され、下部筐体2上に中部筐体3が、中部筐体3上に上部筐体4が同心的に嵌装されている。前記下部筐体2は、その上下面が解放されて略円筒状に構成されており、下端部の給水口2aが用水経路と連通され、上端部で中部筐体3下部と連通して、中部筐体3下部の開口部に弁座3aが設けられている。そして、下部筐体2内部に弁体受を設けて弁室とし、該弁室に球状の弁体となるフロート弁5が配置され、該フロート弁5と中部筐体3の当接部にはバルブシート7が設けられて密着できるようにしている。
【0010】
前記中部筐体3の側壁面には複数の流出口3b・3bが開口されており、前記弁座3aから流入した水が流出口3b・3bから外側に流れ出るようにしている。該流出口3b・3bの側方には水が飛散せずに落下するように、ガイド部材8・8が設けられている。
【0011】
また、前記中部筐体3上部及び上部筐体4上部に軸受を介してフロート弁5を開閉する昇降体となる主軸10が上下方向に摺動可能に配設されている。該主軸10の上端部は、上部筐体4から突出され、その突出した上端部にはバネ16が外嵌されて、主軸10を上方に付勢するとともに、その下端部がフロート弁5に当接するように構成されている。該主軸10の上端部はキャップ11で覆われている。
【0012】
さらに、中部筐体3内に位置する主軸10の下部には主軸10の上昇を規制するための弾性部材12が固設されている。該弾性部材12と、主軸10が上昇する際に当接する中部筐体3の当接部に、弾性部材12が嵌合できる大きさの空間を形成して水の溜まり部3cが形成されている。該溜まり部3cは圧力室として作用し、主軸10が上昇して弾性部材12と中部筐体3とが衝突する際に、溜まり部3c内に水が閉じ込められて徐々に排水されることで衝撃を緩和するため、水田バルブはスムーズに閉じるようになる。
【0013】
図2に示すように、前記主軸10の上下中央部には上下方向に直線状に歯が形成されて、ラック部10aが形成されており、該ラック部10aに噛合するようにピニオン13が側方に配設されている。該ピニオン13は中部筐体3に支持された回動軸14に枢支され、該ピニオン13の側部には円盤状のカム15が固設され、該カム15の外周部には切り欠き部15aが設けられ、該切り欠き部15aに後述するアーム38の先端が係合するように構成されている。該カム15とピニオン13とが一体的に回動するようにして、ラック部10aとピニオン13、カム15とアーム38からクラッチ17を構成している。
【0014】
また、上部筐体4内に前記クラッチ17とクラッチ17を作動させるための制御機構が設けられている。図2及び図3に示すように、該制御機構は回転軸20と、該回転軸20上を摺動するスライダ36と、駆動源となるバネ21と、回転に抵抗を与える増速機構22とから構成されている。回転軸20は上部筐体4の上部と中部筐体3の上部に設けられた軸受に回転自在に支持され、該回転軸20の下端部にゼンマイバネ21が取り付けられている。また、回転軸20の上端部は上部筐体4より上方に突出してジョイント部23を形成し、軸回転手段となるハンドル24を嵌合可能とし、該ハンドル24は回転操作しないときには上下逆向きとして図2に示すように、上部筐体4に嵌合して蓋の役目を果たし、巻き上げるときには外してギヤ向きとしてジョイント部23に嵌合して手動にて回転軸20を回転させる構成としている。
【0015】
前記回転軸20において、ゼンマイバネ21の上方にクラッチ板31を介して駆動歯車25が外嵌され、該駆動歯車25は回転軸20に回転自在に遊嵌されて図3に示すように、側方に配置した増速機構22の増速歯車26と噛合している。該増速機構22は、上部筐体4の上部と中部筐体3の上部との間に上下方向に伝動軸27・28が平行に垂設され、該伝動軸27・28上に交互に増速歯車26・26・・・と最終の増速歯車29が遊嵌されて、上部筐体4内に収納されている。該増速歯車26・29は大径歯車と小径歯車を有する二連歯車で構成され、前後一方の大径歯車が、他方の小径歯車に噛合するように配設して、順次増速を行うようにしている。こうしてゼンマイバネ21の巻き戻す力により駆動歯車25が回転するが、該駆動歯車25に噛合した増速歯車26・26・・・も増速して回転駆動するために徐々に抵抗が大きくなり、駆動歯車25の回転は抑えられて、回転軸20の回転速度が遅くなるようにしている。
【0016】
また、前記ゼンマイバネ21は一端が筐体に固設され、他端がクラッチ板31と固設され、該クラッチ板31は回転軸20に外嵌固定され、該クラッチ板31上には鋼球32を嵌合する孔が穿設されている。また、駆動歯車25にも該鋼球32を挿入する挿入孔が穿設され、駆動歯車25のクラッチ板31と反対側の面には弾性体であるバネ33を嵌装し、鋼球32が両挿入孔に嵌入するように付勢し、この鋼球32とバネ33と前記クラッチ板31によって安全クラッチを構成している。
【0017】
このようにして、前記クラッチ板31の上面からバネ33の付勢力によって鋼球32はクラッチ板31の孔と駆動歯車25の挿入孔に跨がって嵌合して、ゼンマイバネ21から駆動歯車25に動力が伝えられ、過負荷がかかると、鋼球32が挿入孔内に退き、動力の伝達が絶たれて、歯車の破損を防止することができるのである。なお、駆動歯車25の挿入孔の大きさは鋼球32の直径より大きく、クラッチ板31の孔は鋼球32の直径よりも小さく構成している。
【0018】
また、駆動歯車25上方で、回転軸20の外周にネジ部20aが形成され、該ネジ部20aにアクチュエータとしてスライダ36が螺装されている。該スライダ36はパイプ状に構成して内面に雌ネジを形成し、外周上部に外側に向かってピン37が突出して設けられてアーム38の一端と当接するとともに回り止めされている。こうして、回転軸20を回転することによりスライダ36はネジ部20a上で上下動するように構成されている。そして、スライダ36側方の上部筐体4には上下方向に開口部4aを設けて、スライダ36より側方に指針45を突設して開口部4aより突出し、該開口部4aの外面に目盛を設けることにより、ゲージを構成して、バルブが閉じるまでの時間の目安を表示するように構成している。
【0019】
前記スライダ36と前記カム15との間にはアーム38が配置されており、該アーム38は上部筐体4に横架された枢支軸39を回動支点として、回動自在に支持されている。該アーム38の一端の当接部38aはスライダ36に設けられたピン37の上側に当接され、該アーム38の他端の係合部38bが前記カム15の切り欠き部15aと係合されるように構成されている。
【0020】
このような構成において、ゼンマイバネ21が巻き戻された状態では、スライダ36は上昇した位置にあり、アーム38の当接部38aがピン37により持ち上げられて係合部38bはカム15より離れた位置にある。ここで、主軸10を下降させても切り欠き部15aは係合部38bと係合することができないのでバルブを開いた状態にロックすることはできない。なお、アーム38は当接部38a側を重くして自重で図2における右回りに回転するようにしておく。またはバネで付勢しておく。この水田バルブが閉じた状態においては、主軸10は上昇した位置にあり、フロート弁5は水圧により上昇してバルブシート7に密着している。水田バルブを開ける場合には、ハンドル24を回転軸20上端に嵌合して、ハンドル24を回転させてゼンマイバネ21を巻き、所望の閉じる時間になるまで巻くと、スライダ36は下降し、アーム38の係合部38bはカム15外周に当接する。なお、この回転軸20をハンドル24により回転してゼンマイバネ21を巻く時は鋼球32が挿入孔内に退避する。
【0021】
この状態でキャップ11を取り外して主軸10を下方に押して下降させると、同時にラック部10a、ピニオン13を介してカム15も回転して、切り欠き部15aが係合部38bと係合して主軸10を下降した状態に維持することができる。この主軸10下端はフロート弁5を下降させ、図1に示すように、水田バルブが解放される。この状態から時間が経過するにつれて、回転軸20はゼンマイバネ21によって回転し、この回転は増速機構22に伝達されて増速され回転軸20の回転速度は抑えられる。この際、回転軸20が回転するにつれてスライダ36は上昇し、該スライダ36に設けられたピン37が上昇しながらアーム38の一端の当接部38aを上方へ回動するように押し上げる。そして、設定した時間が経過するとアーム38の他端の係合部38bが下方に回転してカム15の切り欠き部15aから外れて、主軸10のロックが解除される。これにより主軸はバネ16の付勢力により上昇し、フロート弁5も上昇し、該フロート弁5が弁座3aに押し付けられて、弁座3aが閉鎖されて、止水状態となる。
【0022】
したがって、手動にて開閉操作を行う水田バルブのように、水田圃場に給水を開始した後、停止するために再度水田圃場に行く必要がなく、手間を掛けずに水田バルブを閉じることができる。さらに、給水を停止するのを忘れて水を無駄にすることがない。また、自動で開閉操作を行う水位センサー式水田バルブに比較して、構造が簡単となり、安価に製造することができる。さらに、防水などの必要がなく、耐久性も向上する。
【0023】
また、水田バルブの駆動をゼンマイバネの代わりに水車を用いることもできる。以下に、水車を用いた第二実施例について説明する。図4に示すように、上部筐体4の上部と中部筐体3の上部との間に伝動軸41が軸支されて、該伝動軸41下部を中部筐体3内の水が流れる部分に突出し、該伝動軸41下端に水車40が固設されている。該水車40は中部筐体3より垂下されているため、水の中のゴミなどが引っ掛ることはない。また、伝動軸41上部に最終の増速歯車29を固設する。
【0024】
このような構成において、ハンドル24を回転軸20上端に嵌合して、ハンドル24を回転させて、所望の閉じる時間の位置までスライダ36を下降する。このとき、アーム38の係合部38bはカム15外周に当接しているので、主軸10を下降すると、切り欠き部15aが係合部38bと係合して主軸10を下降した状態に維持し、フロート弁5を下降させて水田バルブを解放する。この開放により水が流れて、中部筐体3内の水流により水車40が回転し、この回転は伝動軸41より増速歯車26へと伝達される。この場合、駆動方向が前記と逆となるため、増速歯車26・26・・・によって減速され、駆動歯車25に減速された回動力を伝え、回転軸20が回転するようになる。そして、所定の水流が流れた後に、上述したゼンマイバネを用いた場合と同様に、スライダ36が上昇してアーム38を回転させ、クラッチが外れて主軸10が上昇して水田バルブが閉じるのである。そして、水が流れなくなるので水車40の回転も停止する。したがって、水流を動力として水田バルブを駆動するため、コストを低減することができる。
【0025】
また、ラック・ピニオン等の代わりに、螺旋ネジ50と該螺旋ネジ50と係合する爪部51または係合部材52を螺旋ネジ50近辺に備える構成とすることも可能である。以下に、螺旋ネジ50と爪部51を備える第3実施例と、螺旋ネジ50と係合部材52を備える第4実施例について図5乃至図11を用いて説明する。なお図5、図11は、上部筐体内の増速歯車やスライダ等の部材の重複部分を明確に示すため、上部筐体のみ実際よりも横長に展開した状態で図示している。まず、螺旋ネジと爪部を備えた第3実施例について図5乃至図10を用いて説明する。前記中部筐体3上部及び上部筐体4上部にフロート弁5を開閉する昇降体となる主軸10が上下方向に摺動可能に配設される。該主軸10を上部筐体4で支持する部分において、つまり、主軸10の上下中途部において、円筒部材53を上部筐体4との間に回転自在に外嵌し、該上部筐体4外の円筒部材53の上端に筒体58を固設し、該筒体58の外周の一部に指針59が突設して固設され、前記上部筐体4の主軸10周囲の上面に目盛60が貼設または刻設されてゲージを構成している。また、前記上部筐体4内の円筒部材53の下部に歯車53aを形成して上部筐体4内に配置する。該円筒部材53と上部筐体4上部中央の突設部4bとの間にはシール部材77が介装されている。
【0026】
前記歯車53aは二連歯車84の歯車84bと噛合され、該二連歯車84は前記伝動軸28の上部延長上に回転自在に配置した伝動軸81上に回転自在に外嵌されている。該二連歯車84の他方の歯車84aは二連歯車83の歯車83bと噛合され、該二連歯車83は前記伝動軸27の上部延長上に回転自在に配置した伝動軸80上に回転自在に外嵌されている。該二連歯車83の他方の歯車83aは前記回転軸20上部に固設した歯車82と噛合させている。このように構成することによって、前記回転軸20上端に固設したつまみ61を回転することによって、ゼンマイ21を巻き、スライダ36を上方に摺動させるとともに、歯車82より二連歯車83・84、歯車53a、円筒部材53を介して筒体58を回動し、該筒体58に取り付けられた指針59によって設定時間、つまり止水までの時間を確認することができる。該指針59はゼンマイ21を巻くつまみ61近傍に設けられているので、主軸10の下降量、つまり吐水量の調整等も集中配置された部分で操作し易くしている。
【0027】
前記上部筐体4内の主軸10の上下方向中央部には螺旋ネジ50が形成され、該螺旋ネジ50には爪部51が係合するように配置され、該爪部51は上部筐体4内に横架された支持軸54の中央に固定して突設されている。該支持軸54の両側は上部筐体4に回動自在に支持され、該支持軸54の一端側には、トーションスプリング55が外嵌されており、該トーションスプリング55は、一端側55aが上部筐体4に固定され、他端側55bが支持軸54より突設したステー57に係止されている。該トーションスプリング55は前記爪部51が螺旋ネジ50と係合するように付勢している。また、前記ステー57にはステー56が当接可能に配置され、該ステー56は前記回転軸20に螺装したスライダ36より突設されている。また、前記主軸10の上端にはハンドル85が固設されている。
【0028】
このような構成において、爪部51が螺旋ネジ50と係合している状態で、ハンドル85を回転して主軸10を回転させると主軸10は昇降し、この回転により主軸10を下降させると、主軸10下端がフロート弁5を下方に押して、フロート弁5は弁座3aより離れて止水状態が解除され、下部筐体2内からガイド部材8を介して吐水される。このとき、ハンドル85の回転量により主軸10の下降量を調節できる。つまり、主軸10を下降させるほどフロート弁5と弁座3aの間隔が大きくなり、吐水量を増加させることができ、吐水量を調節できるのである。
【0029】
そして、前記爪部51は前記つまみ61を回転してゼンマイバネ21を巻くと、前記実施例で示したように、スライダ36が徐々に上方に移動し、該スライダ36より突出したステー56が、支持軸54より突出したステー57から離れ、支持軸54はトーションスプリング55の付勢力により回転されて、爪部51が螺旋ネジ50に係合し主軸10は上下方向の移動が規制される。但し、回転することにより主軸は上下方向に摺動できる。このようにして、爪部51と螺旋ネジ50と係合している状態でハンドル85を回転すると吐水量を調節できるのである。
【0030】
そして、前記つまみ61の回転により吐水時間を設定してつまみより手を離すと、ゼンマイバネ21の復元力により、後述するタイマー装置を作動して、回転軸20を逆方向に回転し、スライダ36を徐々に下降させる。そして、設定した時間が経過すると、スライダ36の下降によりステー56がステー57を下方に押して支持軸54を回動し、爪部51を下方へ回動すると、爪部51と螺旋ネジ50の係合が解除されて、主軸10はフロート弁5の浮上力と水圧で上昇し、フロート弁5が弁座3aと密着して止水されるのである。
【0031】
次にタイマー装置について説明する。前記回転軸20の下端にゼンマイバネ21の一端が固設され、該ゼンマイバネ21の他端は中部筐体3に固定され、前記回転軸20にクラッチ板31が固定されている。該クラッチ板31にボールクラッチを介して駆動歯車25と連結され、該駆動歯車25は回転軸20に回転自在に遊嵌されて図10に示すように、側方に配置した増速機構22の一つの増速歯車26と噛合している。該増速機構22は、上部筐体4の上部と中部筐体3の上部との間に上下方向に配置した伝動軸27・28上に配置されており、該伝動軸27・28上に交互に増速歯車26・26・・・が遊嵌されて、上部筐体4内に収納されている。該増速歯車26・26・・・は大径歯車と小径歯車を有する二連歯車で構成され、前後一方の大径歯車が、他方の小径歯車に噛合するように配設して、順次増速を行うようにしている。
【0032】
そして、増速機構22の側部にはテンプ62が配設され、該テンプ62が前記増速機構22の最終増速歯車26aと係合可能に配置されている。図6、図7、図9に示すように、該テンプ62は上部筐体4内に上下方向に配設されたピボット軸66の中途部に固定されている。該ピボット軸66は上下端部が尖状に構成され、上端は上ネジ軸67の下面に形成した凹部67aに挿入されて回転自在に支持され、下端は下ネジ軸68の上面に形成した凹部68aに挿入されて回転自在に支持される。前記上ネジ軸67は上部筐体4内面から水平方向に突設された上部軸受け板64に螺装され、下ネジ軸68は下部軸受け板65に螺装され、それぞれロックナット78・78により固定されている。該下部軸受け板65は前記支持軸54の軸受け板となっており、下方から組つけやすい構成としている。このような構成において、前記ゼンマイバネ21の復元力によりクラッチ、増速機構22を介して最終減速歯車26aが回転するときに、テンプ62の左右端が交互に最終減速歯車26aと係合して、テンプ62が往復回動し、一定の回転速度により回転軸20が回動し、タイマーの役目を果たすようにしている。
【0033】
次に、第4実施例について図11を用いて説明する。前記スライダ36下端にステー76先端に設けた側面視L字状の当接部材76aが当接され、該ステー76は左右水平方向に上部筐体4に横架した支持軸54より突設されている。該支持軸54にはさらに支持ステー69を突設して、該支持ステー69の先端に係合部材となるローラー52を回転自在に支持して、該ローラー52の端部を螺旋ネジ50に係合する構成としている。こうして、図示しないハンドルを回転して主軸10を回転したときに、係合部材となるローラー52が螺旋ネジ50に対して回転するために、抵抗が小さくスムースに回転できるようにしている。このタイマー装置の構成は前記第三実施例と略同じ構成としている。なお、ローラー52が主軸10を上方に押し上げるように図示しないバネ等で付勢している。
【0034】
また、中部筐体3内の主軸10上には有底円筒状に構成した水溜まり部70が上方を開放して固設され、該水溜まり部70に嵌合するように中部筐体3の主軸支持部から下方に凸部3dが突出されている。このように構成することで、前記係合部材(ローラー)52が螺旋ネジ50から外れて主軸10が上昇するときに、水溜り部70が凸部3dに嵌合するが、このとき水溜り部70は圧力室として作用し、水溜り部70内に水が閉じ込められて徐々に排水されることで衝撃を緩和して、水田バルブはスムーズに閉じられるようになっている。
【0035】
また、中部筐体3下部に空間を介してボルト86・86・・・にフランジ71を固定し、該フランジ71の中央に水が通過する挿通孔71bを開口し、該挿通孔71bの周囲下面に弁座87を配置している。該弁座87はゴム等の弾性体で構成している。また、前記フランジ71の周囲に数箇所支持杆73・73・・・を摺動自在に挿通し、該支持杆73に下部筐体2上部に形成したフランジ部2bを貫通し、バネ72を外嵌してナット74で係止して、該下部筐体2をフランジ71側に付勢している。該フランジ71下部と下部筐体2の上面との間にはシール部材としてOリング75が介装されている。このようにしてフロート弁5が閉じた状態ではシール等の複数の弾性体によって封水されているが、タイマーにより設定した時間が経過して閉じる時や急激な圧力上昇時には前記封水部分を解除し、水を外部に逃す構成としてウォーターハンマーを防止し、筐体の厚さも薄くできて軽量化も図れるようにしている。
【0036】
つまり、ハンドルを回動して主軸10を昇降して吐水量を調節し、つまみ61を回動して停止する時間を設定して、水田バルブを作動させると、時間の経過とともにスライダ36が下降し、設定時間となるとステー76、支持ステー69が支持軸54を中心に回動して、ローラー52が螺旋ネジ50との係合を解除する。すると、フロート弁5が浮力と水圧により上昇して主軸10も上昇して、フロート弁5が弁座87に密着して止水するが、このとき弁座87が弾性体で構成されているため、そのときの衝撃を緩和するとともに、下部筐体2内の水圧が急激に上昇するので、バネ72の付勢力に抗して下部筐体2が下方に移動し(または上部筐体4と中部筐体3が上昇し)、下部筐体2とフランジ71との間から水を逃がし、急激な圧力上昇を防止して破損等を未然に防止する構成としている。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0038】
請求項1に示す如く、バルブ本体は、下部筐体(2)と、中部筐体(3)と、上部筐体(4)とから構成し、該下部筐体(2)に中部筐体(3)を、中部筐体(3)上に上部筐体(4)を、同心的に嵌装し、該下部筐体(2)の下面に給水口(2a)を有し、中部筐体(3)の側面に流出口(3b)を備えた半自動式水田バルブにおいて、該バルブ本体である下部筐体(2)内に弁室を形成するとともに、給水口(2a)と流出口(3b)の間の該弁室内に、弁体となるフロート弁(5)と弁座(3a)を配置し、該フロート弁(5)をバルブ本体に設けた制御機構により開閉可能に構成し、前記制御機構は、ゼンマイバ ネ(21)と、該ゼンマイバネ(21)に連結した前記増速機構(22)と、該ゼンマイバネ(21)に連動連結して弁体を押圧する昇降体となる主軸(10)から構成し、該増速機構(22)は、該上部筐体(4)内に2本の伝動軸(27・28)を平行に垂設し、該伝動軸(27・28)上に交互に、大径歯車と小径歯車を有する二連歯車により構成した増速歯車(26・・・)を遊嵌して構成したので、手動にて開閉操作を行う水田バルブのように、水田圃場に給水を開始した後、停止するために再度圃場に行く必要がなく、手間を掛けずに水田バルブを閉じることができる。さらに、給水を停止するのを忘れて水を無駄にすることがない。
また、自動で開閉操作を行う水位センサー式水田バルブに比較して、構造が簡単となり、安価に製造することができる。
【0039】
また、前記制御機構は、バネと、該バネに連結した増速機構と、該バネに連動連結して弁体を押圧する昇降体から構成したので、自動で開閉操作を行う水位センサー式水田バルブに比較して、構造が簡単となり、安価に製造することができる。さらに、防水などの必要がなく、耐久性も向上する。
【0040】
請求項2に示す如く、前記制御機構は、下部筐体(2)内の給水口(2a)から、中部筐体(3)の流出口(3b)に流れる水流により回転する水車(40)と、該水車(40)に連結した前記増速機構とから構成したので、水流を動力として水田バルブを駆動するため、コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水田バルブの正面断面図。
【図2】 同じく上部筐体の正面拡大図。
【図3】 同じく上部筐体の拡大図。
【図4】 第2実施例の水田バルブの上部筐体の拡大図。
【図5】 第3実施例の水田バルブの正面断面図。
【図6】 第3実施例の水田バルブの上部筐体内を上方から見た図。
【図7】 第3実施例の水田バルブの上部筐体の断面図。
【図8】 第3実施例の水田バルブの上部筐体上面図。
【図9】 (a)は第3実施例のテンプとピボット軸を示す図、(b)は(a)のA部拡大断面図。
【図10】 第3実施例の水田バルブの上部筐体の拡大図。
【図11】 第4実施例の水田バルブの正面断面図。
【符号の説明】
2a 給水口
3a 弁座
3b 流出口
5 フロート弁
10 主軸
20 回転軸
21 ゼンマイバネ
22 増速機構
36 スライダ
38 アーム

Claims (2)

  1. バルブ本体は、下部筐体(2)と、中部筐体(3)と、上部筐体(4)とから構成し、該下部筐体(2)に中部筐体(3)を、中部筐体(3)上に上部筐体(4)を、同心的に嵌装し、該下部筐体(2)の下面に給水口(2a)を有し、中部筐体(3)の側面に流出口(3b)を備えた半自動式水田バルブにおいて、該バルブ本体である下部筐体(2)内に弁室を形成するとともに、給水口(2a)と流出口(3b)の間の該弁室内に、弁体となるフロート弁(5)と弁座(3a)を配置し、該フロート弁(5)をバルブ本体に設けた制御機構により開閉可能に構成し、前記制御機構は、ゼンマイバネ(21)と、該ゼンマイバネ(21)に連結した増速機構(22)と、該ゼンマイバネ(21)に連動連結して弁体を押圧する昇降体となる主軸(10)から構成し、該増速機構(22)は、該上部筐体(4)内に2本の伝動軸(27・28)を平行に垂設し、該伝動軸(27・28)上に交互に、大径歯車と小径歯車を有する二連歯車により構成した増速歯車(26・・・)を遊嵌して構成したことを特徴とする半自動式水田バルブ。
  2. 請求項1記載の半自動式水田バルブにおいて、前記制御機構は、下部筐体(2)内の給水口(2a)から、中部筐体(3)の流出口(3b)に流れる水流により回転する水車(40)と、該水車(40)に連結した前記増速機構とから構成したことを特徴とする半自動式水田バルブ。
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