JP4008742B2 - 折り畳み農作業機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータリ代掻き作業機のような左右方向の長さが長く、均平板を備える農作業機の長さ方向中央作業部分に対し、左右両側に延出している折り畳み作業部分を折り畳み可能、自動連結・連結解除するようにした農作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トラクタの後部に昇降可能の連結装置を介して、基端部が回動可能の均平板を有する農作業機の長さ方向中央作業部分を装着し、前記トラクタから農作業機の中央作業部分に動力を伝達すると共に、前記中央作業部分に対し、該中央作業部分から左右両側に延出している折り畳み作業部分を、それぞれ中央作業部分側に折り畳み可能とした,ロータリ代掻き作業機のような農作業機が周知である。
【0003】
上記ロータリ代掻き作業機の均平板に、その中央部分と中央部分から左右両側に延出する折り畳み部分とを、ヒンジにより常時接続状態に連結したものがあるが、左右の折り畳み部分の折り畳み範囲に限界があり、例えば、中央部分の上側に左右の折り畳み部分を重ねるようにして折り畳むことはできず、また、左右の折り畳み部分を折り畳んだ状態で作業を行うと、均平板の中央部分は基端部が回動することができず、十分な均平作業が行えない。また、中央部分と左右の折り畳み部分とを、ヒンジにより連結していないものでは、左右の折り畳み部分の折り畳み範囲が広くなって、安定した折り畳み状態が得られるが、折り畳み部分を折り畳み状態から作業状態に展開したとき、あるいは、左右の折り畳み部分を使用状態から折り畳むときには、中央部分と左右の折り畳み部分の対向部分を手作業により連結、連結解除を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来のロータリ代掻き作業機の均平板においては、中央部分と左右の折り畳み部分とをヒンジにより連結した場合には、左右の折り畳み部分の折り畳み範囲に限界があり、また、左右の折り畳み部分を折り畳んだ状態で作業を行うと、中央部分の均平板は回動することができずに十分な均平作業を行うことができない。また、中央部分と左右の折り畳み部分とをヒンジにより連結していないものは、左右の折り畳み部分の折り畳み範囲が広くなって安定した折り畳み状態が得られるが、折り畳み部分を折り畳み状態から作業状態に展開したとき、あるいは、左右の折り畳み部分を使用状態から折り畳むときには、中央部分と左右の折り畳み部分の対向部分を手作業により連結し、また連結解除する必要がある、という解決すべき問題点があった。
【0005】
本発明は、均平板の中央部分と左右の折り畳み部分とをヒンジにより連結していないことで、左右の折り畳み部分の折り畳み範囲が広くなって安定した折り畳み状態が得られ、例えば、中央部分の上側に左右の折り畳み部分を重ねるようにして折り畳むことはでき、また、折り畳み部分を折り畳み状態から作業状態に展開したとき自動的に連結され、左右の折り畳み部分を使用状態から折り畳むときには、左右の折り畳み部分を中央部分側に回動させるだけで連結が自動的に解除されて折り畳むことができ、展開状態、折り畳み状態でも中央部分の均平板が回動して作業する農作業機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、以下の構成を特徴としている。
一つには、トラクタの後部に昇降可能の連結装置を介して、上下回動可能のエプロン及び均平板を備えたロータリ作業機の長さ方向中央作業部分を装着し、該中央作業部分に対して前記トラクタから動力を伝達すると共に、前記中央作業部分から左右両側に延出している折り畳み作業部分を、それぞれ中央作業部分側に折り畳み可能とした農作業機であって、上記均平板は、その中央部分と該中央部分から左右両側に延出する折り畳み部分の対向部分に、その一方にバネにより常時連結側に付勢されている連結ピンを設け、他方に該連結ピンの先端部と当接する傾斜案内板、及び該傾斜案内板により案内された連結ピンを挿通して連結する連結孔を備えてなる自動連結手段を設けたことを特徴とする。
【0007】
また一つには、上記均平板は、前記折り畳み部分を折り畳み状態から作業状態に展開して、前記連結ピンの先端部を前記傾斜案内板に当接させた状態で作業を開始して前記均平板の前記中央部分と左右の前記折り畳み部分が接地抵抗により同じ高さになったとき、前記連結ピンが前記傾斜案内板により案内されて前記連結孔に自動的に挿通され、連結されることを特徴とする。
【0008】
【作用】
上記の構成により本発明の折り畳み農作業機は、均平板を折り畳み状態から展開状態にしたとき作業開始により対向部分が自動的に連結され、また、展開状態から折り畳むときは、連結が自動的に解除される。そして、圃場の大きさ、形状等に合わせて、中央作業部分と左右の折り畳み作業部分の全部で作業する形態、中央作業部分に対し左右の折り畳み作業部分を折り畳んで中央作業部分だけで作業する形態、中央作業部分に対し左右の折り畳み作業部分の何れかを折り畳んで中央作業部分と左右の折り畳み作業部分の何れかで、作業する形態を選択して作業することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して具体的に説明する。図1ないし図3において、符号1は左右方向の長さが長く砕土・代掻機能を持つ代掻ハローである。この代掻ハロー1の前部中央部分には、図示しないトラクタのトップリンクとロアーリンクとからなる周知の3点リンクヒッチ機構に連結される連結部2が設けられ、代掻ハロー1はトラクタの後部に3点リンクヒッチ機構により昇降可能に装着される。また、トラクタのPTO軸から、ユニバーサルジョイント、伝動シャフト等を介して、代掻ハロー1の前側中央部に設けられた変速ギヤボックス3に、図示しない入力軸を介して動力が伝達される。
【0010】
代掻ハロー1は、トラクタのタイヤの間隔よりやや作業幅の広い中央作業部分4と左右の折り畳み作業部分5L,5Rとに3分割され、中央作業部分4の左右の端部と左右の り畳み作業部分5L,5Rの内端部とを、後述するシールドカバー部位に設けられた回転支持部6,6によりほぼ180°回転可能に連結し、中央作業部分4の背面と左右の折り畳み作業部分5L,5Rの背面とを重ね合わせるようにして折り畳み可能としている。従って、中央作業部分4は、トラクタのタイヤにより圃場に付けられた車輪跡を消去可能な幅を有していることになる。図1に示されるように、中央作業部分4の長さに対し左右の折り畳み作業部分5L,5Rの長さを2分の1以下としている。折り畳み作業部分5L,5Rは左右対称であり、ほぼ同じ構成を有している。なお、図示しないが、左右の折り畳み作業部分5L,5Rを作業位置に展開した状態と中央作業部分4側に折り畳んだ状態とにそれぞれ固定するロック装置を設けている。
【0011】
上記ギヤボックス4から左右両側に、本体フレームを兼ね、伝動シャフトを内装した伝動フレーム7と伝動シャフトを内装しない支持フレーム7aを設けている。この伝動フレーム7の中央作業部分4の折り畳み作業部分5L側の外側端にチェン伝動ケース8を、支持フレーム7aの中央作業部分4の折り畳み作業部分5R側の外側端に支持枠9をそれぞれ垂設して、該チェン伝動ケース8と支持枠9の下端部間に砕土・代掻ロータ(ロータリ作業部)10を軸装している。この砕土・代掻ロータ10の軸端はチェン伝動ケース8及び支持枠9から反対側にわずかに突出しており、その突出部分に、外周部に3箇所のクラッチガイド11aを設けたドッグクラッチ11を取付けている。このドッククラッチ11と噛み合い・離脱するクラッチガイド12aを有するドッククラッチ12が折り畳み作業部分5L,5Rの対向部分に設けられている。
【0012】
折り畳み作業部分5L,5Rには、前記砕土・代掻ロータ10と同様の機能を有する砕土・代掻ロータ13が、両側端部に設けた支持部14に軸支され、その回転軸の内端側に前記ドッククラッチ12を設けている。そして、クラッチ11,12は、図1に示すように、中央作業部分4に対し左右の折り畳み作業部分5L(または5R)を作業状態に展開したときは接続状態となり、図2に示すように、折り畳み作業部分5L(または5R)を回転部6を中心に回動して中央作業部分4上に折り畳んだときは切断される。従って、代掻ハロー1は、中央作業部分4と左右の折り畳み作業部分5L,5Rの全部で作業する形態、中央作業部分4に対し左右の折り畳み作業部分5L,5Rを折り畳んで中央作業部分4だけで作業する形態、中央作業部分4に対し左右の折り畳み作業部分5L,5Rの何れかを折り畳んで中央作業部分4と左右の折り畳み作業部分5L,5Rの何れかで作業する形態とを選択して作業することができる。
【0013】
砕土・代掻ロ−タ11、13の上方は、シールドカバー15,15aにより覆われており、このシールドカバー15,15aの後端部に、エプロン16、16aの前端部が、枢支軸16bを介して上下方向に回動自在に枢着され、さらに、エプロン16、16aの後端部に均平板17、17aの基端部が枢支軸17bにより枢支されている。本体フレームと均平板17の長さ方向中央部に、均平板17が枢支軸17bにより自在に回動して均平作業を行う均平作業状態と、均平板17の回動を下方側で規制して代掻き土壌の土寄せを行う土寄せ状態とに制御する均平板制御体18が、トラクタ操縦者がトラクタに座ったまま操作可能に設けられている。
【0014】
前記均平板17の中央部分17中央部分17から左右両側に延出する折り畳み部分17a,17aとの対向端部には、図4に詳細に示す均平板ロック装置19が設けられている。均平板ロック装置19は、中央部分17側に立設された支持板20,20間に連結ピン21を左右摺動可能に支持し、この連結ピン21にコイルバネ22を巻装し、連結ピン21に係止ピン23を挿通して、連結ピン21を常時連結側に付勢している。この連結ピン21と対応して、折り畳み部分17a側に、該連結ピン21の先端部と当接する傾斜案内板26により案内された連結ピン21を挿通して連結する連結孔25を設けている。そして、均平板17、17a,17aは、折り畳み部分17a,17aを折り畳み状態から作業状態に展開すると、左右の折り畳み部分17aは自重により垂れ下がり、均平板制御体18で制御されている中央部分17に比べて下方に位置し、各連結ピン21は傾斜案内板26に当接した状態になる。連結ピン21の先端部を傾斜案内板26に当接させた状態で作業を開始して前進をはじめると中央部分17と左右の折り畳み部分17a,17aが接地抵抗により枢支軸17bを中心に回動して同じ高さになったとき、連結ピン21が傾斜案内板26により案内されて連結孔25に自動的に挿通され、連結される。また、折り畳み部分17a,17aを折り畳むときは連結ピン21は連結が自動的に解除される。さらに、折り畳み部分17aの外端部に、延長均平板を起倒可能に設けている。
【0015】
前記砕土・代掻ロ−タ11、13は、図5に示すように、耕耘軸28の軸周に固設され、耕耘爪(代掻き爪)30の取付け基部30aをボルト・ナット29により着脱可能に取付けるためのホルダ27を設けている。このホルダ27は、図6〜図13に示されるように、1枚の板体(鋼板)を、打ち抜き、折曲し、プレスし、屈曲して、耕耘爪30の取付け基部30aを嵌挿する取付け基部嵌挿穴31と、該嵌挿穴31の回転方向前側外周に設けられる第1のリブ33と、この第1のリブ33の反対側に設けられる後部リブ34と、取付けボルト29を挿通する取付けボルト挿通穴32,32aと、耕耘軸28への固着部(溶接部37)に臨んで設けられる第2のリブ35,35と、を一体成型したものである。
【0016】
即ち、ホルダ27は、1枚の板体からホルダ本体と共に第1のリブ33及び後部リブ34を含む外形を打ち抜き、同時に取付けボルト挿通穴32,32aを打ち抜く。次に、ホルダ本体から第1のリブ33及び後部リブ34を一側に90度折曲し、プレスにより第2のリブ35,35及び絞り部36,36を形成する。そして、ホルダ本体の半分位置及び第1のリブ33、後部リブ34の中央位置にかけての屈曲部37から屈曲して取付け基部嵌挿穴32を形成する。このとき、取付けボルト挿通穴32,32aは間隔を置いて対向位置にあり、第2のリブ35,35は間隔を置いて対向して外側(左右方向)に膨出しており、絞り部36,36は相互に対接している。その後、第2のリブ35,35及び絞り部36,36の下縁に形成される溶接部38を耕耘軸28の軸周に溶着する。
【0017】
このホルダ27においては、第2のリブ35,35が左右方向(外側)に膨らみを有しているので、ホルダ27が回転方向に対し左右方向に倒れるのが第2のリブ35,35により支えられて防止される。また、絞り部36,36は相互に対接しているので溶接を行う必要がなく、第1のリブ33及び後部リブ34による補強と相まって、ホルダ本体の肉厚を薄くしても強度の向上が望め、重量の軽減化やコスト削減が図られる。さらに、第1のリブ33は、ホルダ27が回転するとき、耕耘爪30より先に土壌表面と接して表層部分を砕土するよう対向面に広がりを有しており、この第1のリブ33により、耕耘爪30の回転前側で砕土作業が行われることになって耕耘爪30の耕耘反力によるホルダ27への負荷が緩和され、ホルダ27の割れや損傷が防止される。
【0018】
なお、ホルダ27には、耕耘爪30の取付け基部30aが後部リブ34側から基部嵌挿穴31に嵌挿されてボルト・ナット29により固定され、耕耘軸28により図5の矢印方向に回転して代掻き作業を行うようになっている。これを、耕耘爪30の取付け基部30aを第1リブ33側から基部嵌挿穴31に嵌挿してボルト・ナット29により固定し、耕耘軸28を逆転させてアップカットによる耕耘・砕土作業を行うことも可能である。また、耕耘爪30は、取付け基部30aに続いて縦刃30bが設けられ、縦刃30bの先端側を一側に屈曲させて横刃60cを形成している従来周知のものと同様のものである。
【0019】
図14ないし図23に示す本発明による第2実施例のホルダ36は、上記第1実施例のホルダ27に比べ、かなり小型化されたものである。図14において、ホルダ46は、耕耘軸47の軸周に固設され、耕耘爪(代掻き爪)49の取付け基部42aを嵌挿してボルト・ナット48により着脱可能に取付けられる。このホルダ46は、図15〜図23に示すように、1枚の板体(鋼板)を、打ち抜き、折曲し、プレスし、屈曲して、耕耘爪49の取付け基部49aを嵌挿する取付け基部嵌挿穴53と、該嵌挿穴53の回転方向前側外周に設けられる第1のリブ52と、取付けボルト48を挿通する取付けボルト挿通穴51,51aと、耕耘軸47への固着部(溶接部55)に臨んで設けられる第2のリブ53,53と、を一体成型している。
【0020】
即ち、ホルダ46は、1枚の板体からホルダ本体と共に第1のリブ52を含む外形を打ち抜き、同時に取付けボルト挿通穴32,32aを打ち抜く。次に、ホルダ本体から第1のリブ52一側に90度折曲し、プレスにより第2のリブ53,53を形成する。そして、ホルダ本体の半分位置及び第1のリブ52の中央位置にかけての屈曲部54から屈曲して取付け基部嵌挿穴50を形成する。このとき、取付けボルト挿通穴51,51aは間隔を置いて対向位置にあり、第2のリブ52,52は間隔を置いて対向して外側(左右方向)に膨出している。その後、第2のリブ53,53及びホルダ本体の下縁に形成される溶接部55を耕耘軸47の軸周に溶着する。
【0021】
この第2実施例のホルダ46においては、第2のリブ53,53が左右方向(外側)に膨らみを有しているので、ホルダ46が回転方向に対し左右方向に倒れるのが第2のリブ53,53により支えられて防止される。また、第1のリブ52による補強と相まって、ホルダ本体の肉厚を薄くしても強度の向上が望め、重量の軽減化やコスト削減が図られる。さらに、第1のリブ52は、ホルダ46が回転するとき、耕耘爪49より先に土壌表面と接して表層部分を砕土するよう対向面に広がりを有しており、この第1のリブ52により、耕耘爪49の回転前側で砕土作業が行われることになって耕耘爪49の耕耘反力によるホルダ46への負荷が緩和され、ホルダ46の割れや損傷が防止される。
【0022】
なお、ホルダ46には、耕耘爪49の取付け基部49aが基部嵌挿穴50に嵌挿されてボルト・ナット48により固定され、耕耘軸47により図14の矢印方向に回転して代掻き作業が行われる。また、耕耘爪49は、取付け基部49aに続いて縦刃49bが設けられ、縦刃49bの先端側を一側に屈曲させて横刃49cを形成している従来周知のものと同様のものである。
【0023】
このような構成の代掻ハロー1においては、図1に示すように、中央作業部分4と左右の折り畳み作業部分5L,5Rの全部で作業する形態、図2に示すように、中央作業部分4に対し左右の折り畳み作業部分5L,5Rを折り畳んで中央作業部分5のみで作業する形態、中央作業部分4に対し右側の折り畳み作業部分5Rを折り畳んで中央作業部分4と左側の折り畳み作業部分5Lで作業する形態、中央作業部分4に対し左側の折り畳み作業部分5Lを折り畳んで中央作業部分4と右側の折り畳み作業部分5Rで作業する形態の4通りの作業を、圃場の大きさ、形状等に合わせて選択して実施する。代掻ハロー1がトラクタに装着されて路上を走行移動するとき、あるいは倉庫に収納するときなどには、左右の折り畳み作業部分5L,5Rを折り畳んだ状態にする。
【0024】
狭い圃場において作業するときは、中央作業部分4に対し左右の折り畳み作業部分5L,5Rを折り畳んで中央作業部分4のみで作業したり、片方の折り畳み作業部分5Lあるいは5Rを折り畳んで中央作業部分4と共に作業することにより、エプロン16と共に、均平板17が自在に上下回動して、良好な砕土・均平作業を行うことができる。また、作業が終了してトラクタ及び作業機1が圃場から出る際には、中央作業部分4によりトラクタの車輪跡が消去される。さらに、均平板17及びその左右の均平板17aは、均平板制御体18をフリーにすることにより枢支軸17bを中心に回動して均平作業を行い、均平板制御体18により均平板17を下向きに固定することにより土寄せ作業を行うことができる。
【0025】
均平板(折り畳み部分)17a,17aを折り畳み状態から展開状態にすると、左右の折り畳み作業部分5L,5Rの均平板(折り畳み部分)17aは自重により垂れ下がり、均平板制御体18で制御されている中央の均平板(中央部分)17に比べて下方に位置し、各連結ピン21は傾斜案内板26に当接した状態になる。連結ピン21の先端部を傾斜案内板26に当接させた状態で作業を開始して前進をはじめると均平板17の中央部分17と左右の折り畳み部分17a,17aが接地抵抗により枢支軸17bを中心に回動して同じ高さになったとき、連結ピン21が傾斜案内板26により案内されて連結孔25に自動的に挿通され、連結される。また、折り畳み部分17a,17aを折り畳むときは連結ピン21は連結が自動的に解除される。また、中央作業部分4に対し左右の折り畳み作業部分5L(または5R)を回転部6を中心に回動して作業状態に展開したときは、クラッチ11,12はクラッチガイド11a,12aに案内されて接続状態となり、図2に示すように、折り畳み作業部分5L(または5R)を回転部6を中心に回動して中央作業部分4上に折り畳んだときはクラッチ11,12は自動的に切断される。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の折り畳み農作業機によれば、上述の構成により以下の効果を奏することができる。すなわち、均平板は、中央部分と左右の折り畳み部分の対向部分に、その一方にバネにより常時連結側に付勢されている連結ピンを設け、他方に該連結ピンの先端部と当接する傾斜案内板、及び該傾斜案内板により案内された連結ピンを挿通して連結する連結孔を備えた自動連結手段を設けたので、均平板を折り畳み状態から展開状態にしたとき作業開始により対向部分を自動的に連結することができる。また、展開状態から折り畳むときは、連結を自動的に解除することができる。
0027
また、均平板は、折り畳み部分を折り畳み状態から作業状態に展開して、連結ピンの先端部を傾斜案内板に当接させた状態で作業を開始して均平板の中央部分と左右の折り畳み部分が接地抵抗により同じ高さになったとき、連結ピンが傾斜案内板により案内されて連結孔に自動的に挿通され、連結されるので、均平板を折り畳み状態から展開状態にしたとき、また、展開状態から折り畳むときに、自動的に連結し、また解除することができる。そして、圃場の大きさ、形状等に合わせて、中央作業部分と左右の折り畳み作業部分の全部で作業する形態、中央作業部分に対し左右の折り畳み作業部分を折り畳んで中央作業部分だけで作業する形態、中央作業部分に対し左右の折り畳み作業部分の何れかを折り畳んで中央作業部分と左右の折り畳み作業部分の何れかで作業する形態とを選択して作業することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による折り畳み式代掻ハロー全体の後方からの斜視図である。
【図2】同左右の折り畳み作業部分を折り畳んだ状態の後方からの斜視図である。
【図3】同代掻ハロー全体の側面図である。
【図4】(a)、(b)は均平板ロック装置の動作説明図である。
【図5】耕耘爪ホルダ(第1実施例)を備えた代掻きロータの側断面図である。
【図6】耕耘爪ホルダの第1実施例の斜視図である。
【図7】同正面図である。
【図8】同背面図である。
【図9】同平面図である。
【図10】同底面図である。
【図11】同左側面図である。
【図12】図7のA−A線断面図である。
【図13】図9のB−B線断面図である。
【図14】耕耘爪ホルダ(第2実施例)を備えた代掻きロータの側断面図である。
【図15】耕耘爪ホルダの第2実施例の斜視図である。
【図16】同正面図である。
【図17】同背面図である。
【図18】同平面図である。
【図19】同底面図である。
【図20】同左側面図である。
【図21】同右側面図である。
【図22】図16のC−C線断面図である。
【図23】図18のD−D線断面図である。
【符号の説明】
1 代掻ハロー
2 連結部
3 変速ギヤボックス
4 代掻ハローの中央作業部分
5L 左の折り畳み作業部分 5R 右の折り畳み作業部分
6 回転支持部
7 伝動フレーム 7a 支持フレーム
8 チェン伝動ケース
9 支持枠
10,13 砕土・代掻ロータ(ロータリ作業部)
11,12 ドッグクラッチ 11a クラッチガイド
14 支持部
15,15a シールドカバー
16,16a エプロン 16b 枢支軸
17 均平板、中央部分
17a 均平板、折り畳み部分 17b 枢支軸
18 均平板制御体
19 均平板ロック装置(自動連結手段)
20,24 支持板
21 連結ピン
22 コイルバネ
23 係止ピン
25 連結孔
26 傾斜案内板
27,46 耕耘爪ホルダ
28,47 耕耘軸
29,48 ボルト・ナット
30,49 耕耘爪(代掻き爪)
20a,49a 取付け基部
20b,49b 縦刃
30c,49c 横刃
31,50 取付け基部嵌挿穴
32,32a,51,51a
取付けボルト挿通穴
33,52 第1のリブ
34 後部リブ
35,53 第2のリブ
36 絞り部
37,54 屈曲部
38,55 耕耘軸への溶接部

Claims (2)

  1. トラクタの後部に昇降可能の連結装置を介して、上下回動可能のエプロン及び均平板を備えたロータリ作業機の長さ方向中央作業部分を装着し、該中央作業部分に対して前記トラクタから動力を伝達すると共に、前記中央作業部分から左右両側に延出している折り畳み作業部分を、それぞれ中央作業部分側に折り畳み可能とした農作業機であって、
    上記均平板は、その中央部分と該中央部分から左右両側に延出する折り畳み部分の対向部分に、その一方にバネにより常時連結側に付勢されている連結ピンを設け、他方に該連結ピンの先端部と当接する傾斜案内板、及び該傾斜案内板により案内された連結ピンを挿通して連結する連結孔を備えてなる自動連結手段を設けたことを特徴とする折り畳み農作業機。
  2. 上記均平板は、前記折り畳み部分を折り畳み状態から作業状態に展開して、前記連結ピンの先端部を前記傾斜案内板に当接させた状態で作業を開始して前記均平板の前記中央部分と左右の前記折り畳み部分が接地抵抗により同じ高さになったとき、前記連結ピンが前記傾斜案内板により案内されて前記連結孔に自動的に挿通され、連結されることを特徴とする請求項1記載の折り畳み農作業機。
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