JP4008576B2 - 脱気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液体の脱気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体中の溶存ガスは、管の腐食進行、気泡の発生、熱交換率の低下等を生じるので、液体の使用目的の如何によっては脱気が必要であり、その脱気装置の一つとして、図3に示すように、被脱気液体流入口11’と流出口12’を有する減圧チャンバ−1’内に気体透過性チュ−ブ2’を収容し、該チュ−ブ2’の両端を前記流入口11’と流出口12’に連結し、チャンバ−1’内をチャンバ−上部の真空引き口32’から真空ポンプで減圧しつつ溶存ガス含有液体を気体透過性チュ−ブ2’に流通させていく方式が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記脱気装置のチャンバ−内に液漏れが生じると、やがては漏れ液が真空引きポンプに吸い込まれ、これにより液漏れを検知して脱気装置の運転を停止している。
しかしながら、通常、液漏れ流量が僅少であり漏れ速度が遅いので、チャンバ−内の漏れ液の液面が真空引きポンプで吸い込まれ得るレベルに達するまでにある程度の時間Tが経過し、その間、図3のL’で示すように気体透過性チュ−ブ2’が漏れ液に浸漬された状態とされる。図3において、L0’は真空引きポンプによる漏れ液の吸い込みが可能となる液面を仮想的に示している。
而るに、図3の液面L’で示すように気体透過性チュ−ブ2’の大部分が漏れ液に浸漬された状態では、気体透過性チュ−ブの有効面積が減少するので、脱気流量Iがそれだけ低減される。而して、上記脱気装置停止までの時間Tの間の脱気処理は脱気不良となり、安定な脱気処理を保証し難い。
【0004】
本発明の目的は、気体透過性チュ−ブを用いて脱気処理を行う場合、液漏れがあっても装置を停止するまでの間においても、安定な脱気処理を行い得る脱気装置を提供することにある。
【0005】
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る脱気装置は、被脱気液入口と出口とを有する減圧チャンバー内にコイル状気体透過性チューブを収容し、該チューブ両端を前記流入口と流出口に連結し、前記チャンバーの上側壁よりチャンバー内に真空引き用管を導入し、その真空引き用管の先端をチャンバー内底部に位置させたことを特徴とする構成であり、真空引き用管の先端面とチャンバー内底面とを互いに非並行とするように、真空引き用管の先端面を斜面とすること、または、真空引き用管の先端部を曲げ加工することが好ましい。
【0006】
〔発明の実施の形態〕
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る脱気装置の一例を示している。
図1において、1は真空チャンバ−であり、被脱気液体流入口11と流出口12を備えている。2は多重のコイル状気体透過性チュ−ブであり、チャンバ−1内に納め、両端を被脱気液体流入口11と流出口12に連結してある。3は真空引き用管であり、チャンバ−上側壁よりチャンバ−1内に導入して先端31をチャンバ−内底部13に位置させてある。32は真空引き口である。
【0007】
本発明に係る脱気装置を使用して液体を脱気するには、真空引き口32に真空引きポンプを連結し、チャンバ−1内を所定の減圧度に保持しつつ気体透過性チュ−ブ2に液体を流通させていく。
【0008】
この脱気処理中に、チャンバ−1内に液漏れが生じ、真空引き用管3の先端31が漏れ液面で閉ざされた状態になれば、真空引き用管3内への吸気が実質上停止され真空引き用管3内からの真空引きポンプによる排気のみが行われる結果、真空引き用管3内の減圧度が急激に増して漏れ液の真空引きポンプへの吸い込みが行われる。従って、気体透過性チュ−ブ3の先端31を気体透過性チュ−ブ2の最下面20よりも下方の位置に配しておけば、漏れ液面の気体透過性チュ−ブ2への接触まえに漏れ液を真空引きポンプへ吸い込ませ得て気体透過性チュ−ブ2が漏れ液に浸漬されるのを防止できる。また、上記漏れ液の真空引きポンプへの吸い込みを瞬時に行なわせ得るから、実質上チャンバ−1内を上記所定の減圧度を保持し得る。
従って、液漏れにもかかわらず、良好な脱気を継続できる。
【0009】
上記漏れ液の真空引きポンプへの吸い込み量がある程度の量となって液漏れが検知されれば、脱気運転が停止されるが、この停止までの間、正常な脱気が保証されるから、運転停止を充分な時間的余裕のもとで行うことができる。
【0010】
上記において、真空引き用管3の先端面とチャンバ−内底面130とが近接していると、漏れ液の迅速な排出が難しくなるので、真空引き用管の先端面とチャンバ−内底面との実質的な非接触を確保するために図1に示すように真空引き用管3の先端面310を斜面とすること、または図2に示すように真空引き用管3の先端部を曲げ加工することが有効である。
【0011】
上記気体透過性チュ−ブ2には、例えばポリテトラフルオロエチレンチュ−ブ、テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビニルエ−テル共重合体チュ−ブ、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体チュ−ブ、ポリクロロトリフルオロエチレンチュ−ブ等を使用できる。
上記気体透過性チュ−ブ2とチャンバ−1の被脱気液体流入口11または流出口12との連結には、例えば気体透過性チュ−ブ端にプラグを結着し、被脱気液体流入口個所または流出口個所のチャンバ−部の内壁面にソケット一体に突設し、プラグをこのソケットにOリングを介して連結する構造を使用でき、また、気体透過性チュ−ブ端へのプラグの結着には、例えば熱溶着性を有するフッ素樹脂系粉末を介して溶着する方法を使用できる。
この気体透過性チュ−ブ2には、単一チュ−ブを使用することもできるが、単位容積当たりの膜面積を広くするために多数本の中空糸体を集束して用いることが好ましい。
【0012】
上記真空引き用管3の先端31の位置は、気体透過性チュ−ブ2の最下面20よりも下方に設定することが好ましいが、この位置より多少上方でも、前記した液漏れ後から運転停止時までの正常な脱気効率の維持をよく確保でき、気体透過性チュ−ブの全膜面積の10%の境界を制するレベルより下方に設定すれば充分である。
この真空引き用管3には、漏れ液に対し耐食性を有するものであれば適宜のものを使用でき、例えば、例えばポリテトラフルオロエチレン管、テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビニルエ−テル共重合体管、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体管、ポリクロロトリフルオロエチレン管、ポリプロピレン管、ポリエチレン管等を使用できる。真空引き用管のチャンバ−外への気密引出には、溶接、溶着、Oリング等を用いることができる。この真空引き用管の断面は通常円形とされるが、角形とすることも可能である。
【0013】
上記真空チャンバ−1には、例えば、金属(特に、ステンレス)、ガラス、プラスチック等を使用でき、プラスチックとしてはポリテトラフルオロエチレンやテトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビニルエ−テル共重合体等のフッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等を例示できる。
【0014】
【実施例】
〔実施例〕
図1において、気体透過性チュ−ブ2には、内径1.0mm、厚さ0.13mm、長さ3.5mのポリテトラフルオロエチレンチュ−ブ130本を集束し、これを多重コイル状に形成したものを用い、真空引き用管3には、先端を45°にカットしたステンレス管を用いて(先端をチャンバ−内の底面に当接)脱気装置を製作した。
脱気テストとして、チャンバ−内減圧度を−720mmHgとするように真空ポンプを駆動し、処理液(溶存酸素量約8ppm)を100ml/minで流通させて脱気したところ、液出口で液の溶存酸素量はほぼ一定で約3.2ppmであり、満足に脱気し得た。
【0015】
〔比較例〕
真空引き用管を省略した以外、実施例に同じとした。脱気装置の真空チャンバ−内へ強制的に処理液を供給し、実施例と同様脱気処理を継続し、その間、液出口で液の溶存酸素量を測定したところ、8ppmであり入口側の処理液中の溶存酸素量と較べて殆ど変化が観られなかった。
【0016】
【発明の効果】
本発明に係る脱気装置においては、チャンバ−内に液漏れが発生しその漏れ液の真空引きポンプへの引き込みにより漏れを検知して脱気運転を停止するまでの間においても正常な脱気を保証できるから、その運転停止を充分な時間的余裕のもとで行い得、操作が容易であり、また、真空引き用管をチャンバ−内底面に達するまで引き込むだけでよく、液漏れセンサ−の取付け等が不要であり、保守が簡易でかつコスト的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脱気装置を示す図面である。
【図2】本発明に係る脱気装置における真空引き用管の先端部を示す図面である。
【図3】従来の脱気装置を示す図面である。
【符号の説明】
1 減圧チャンバ−
11 被脱気液体流入口
12 被脱気液体流出口
2 気体透過性チュ−ブ
3 真空引き用管
31 真空引き用管の先端部
310 真空引き用管の先端面
Claims (3)
- 被脱気液入口と出口とを有する減圧チャンバー内にコイル状気体透過性チューブを収容し、該チューブ両端を前記流入口と流出口に連結し、前記チャンバーの上側壁よりチャンバー内に真空引き用管を導入し、その真空引き用管の先端をチャンバー内底部に位置させたことを特徴とする脱気装置。
- 真空引き用管の先端面とチャンバー内底面とを互いに非並行とするように、真空引き用管の先端面を斜面とした請求項1記載の脱気装置。
- 真空引き用管の先端面とチャンバー内底面とを互いに非並行とするように、真空引き用管の先端部を曲げ加工した請求項1記載の脱気装置。
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