JP4007835B2 - 蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラジアントチューブの両端部のそれぞれに、そのラジアントチューブ内にガス燃料を供給するガスノズルと、そのガスノズルの外周部を囲む環状に形成され且つ蓄熱体を通気可能な状態で備えた給排気路とを備えた本体部が設けられ、
前記一対のガスノズルに交互にガス燃料が供給されるようにガス燃料供給を切り換える燃料供給切換手段と、
ガス燃料が供給される方の前記ガスノズルに対応する前記給排気路には燃焼用酸素含有ガスを供給し、且つ、ガス燃料の供給が停止される方の前記ガスノズルに対応する前記給排気路からは前記ラジアントチューブ内の燃焼ガスを排気するように給排気状態を切り換える給排気切換手段とが設けられた蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置は、例えば、金属溶解、熱処理等の工業炉の熱源として用いられるものであり、燃料供給切換手段により、一対のガスノズルに交互にガス燃料が供給されるようにガス燃料供給を切り換え、並びに、給排気切換手段により、ガス燃料が供給される方のガスノズルに対応する給排気路には燃焼用酸素含有ガスを供給し、且つ、ガス燃料の供給が停止される方のガスノズルに対応する給排気路からはラジアントチューブ内の燃焼ガスを排気するように給排気状態を切り換えることにより、蓄熱体に燃焼ガスを通過させてその保有熱を蓄熱すると共に、そのように蓄熱した蓄熱体に燃焼用酸素含有ガスを通過させて酸素含有ガスを予熱しながら、一対のガスノズルにて交互にガス燃料を燃焼させるものである。
【0003】
従来は、ガスノズルにてラジアントチューブ内に供給されるガス燃料に対して、給排気路を通じてラジアントチューブ内に供給される燃焼用酸素含有ガスの全量をラジアントチューブ内において一箇所で一挙に混合させて、ガス燃料を燃焼させるように構成していた (例えば、特開2000−337614号公報参照)。
又、ラジアントチューブ内を端部に向かって流動してくる燃焼ガスをそのまま給排気路に流入させて、排出するように構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来では、ガス燃料と燃焼用酸素含有ガスとをラジアントチューブ内において一箇所で一挙に混合させて燃焼させることから、炎のピーク温度が高くなって、NOxの発生量が多くなるという問題があった。
又、ラジアントチューブ内をその端部に向かって流動してくる燃焼ガスはそのまま成り行き状態で給排気路に流入することから、ラジアントチューブ内を流動する燃焼ガスの流動状態において例えばラジアントチューブの径方向に偏りが生じたりすると、燃焼ガスは流動状態がラジアントチューブの径方向に偏ったままで蓄熱体を通過し易いので、蓄熱体全体にわたって均等に蓄熱され難くなって、次に蓄熱体を通過する燃焼用酸素含有ガスに対する放熱が効率良く行われ難いものとなり、排熱回収効率を向上する、延いては熱効率を向上する上で、改善の余地があった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置において、低NOx化及び高熱効率化を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1記載の発明〕
請求項1に記載の特徴構成は、前記本体部は、外筒内にその外筒よりも小径の内筒が設けられ、前記外筒と前記内筒との間の環状の空間を前記給排気路とし、前記内筒内に前記ガスノズルが配設されて構成され、
前記ラジアントチューブの両端部のそれぞれに、外径が前記ラジアントチューブの内径よりも小径の燃焼筒が、前記ガスノズルよりも先方に位置して前記ラジアントチューブ内に挿入される状態で設けられ、
その燃焼筒における先端側が、直円筒状に構成され、基端部が、その基端側ほど漸次径が太くなり、且つ、その基端側の開口端縁が前記ガスノズルからのガス燃料噴出方向視で前記ガスノズルを内在させて前記給排気路における内周縁と外周縁との間に位置する状態の漏斗状部となるように構成されて、
前記ガスノズルからガス燃料が前記燃焼筒内に供給されると共に、前記燃焼筒の内部及び外部が前記給排気路に備えさせた前記蓄熱体に連通されるように構成されていることにある。
請求項1に記載の特徴構成によれば、ガス燃料が供給される方の本体部においては、ガスノズルからガス燃料が燃焼筒内に供給され、給排気路から流出した燃焼用酸素含有ガスは、燃焼筒の内部及び外部を流動するので、ガスノズルから燃焼筒内に供給されたガス燃料の一部は、燃焼筒内にて燃焼用酸素含有ガスと混合されて燃焼し、残部は、燃焼筒から流出した後、燃焼筒の外部を流動してきた燃焼用酸素含有ガスと混合されて燃焼する。
一方、ガス燃料の供給が停止されている方の本体部においては、ラジアントチューブ内をその端部に向かって流動してくる燃焼ガスは、燃焼筒の内部及び外部を流動して、給排気路に流入し、蓄熱体を通過して保有熱を蓄熱体に放熱した後、排出される。
つまり、ガスノズルから燃焼筒内に供給されてその燃焼筒内を通過して流動するガス燃料に対して、燃焼用酸素含有ガスを、先ず、燃焼筒内で供給し、次いで、燃焼筒から流出した後に供給する形態で、段階的に供給して、ガス燃料を複数段燃焼させることにより、炎のピーク温度を低下させることができるので、NOxの発生量を低減することができる。
ちなみに、そのように燃焼筒を設けて複数段燃焼させるようにしながらも、燃焼筒における基端部が漏斗状部となっているので、その漏斗状部の内部空間を燃焼室として機能させて、ガス燃料と燃焼用酸素含有ガスとを良好に混合させて、安定燃焼させることが可能となり、そのように安定燃焼する炎の保炎作用により、燃焼筒から流出したガス燃料も安定燃焼させることが可能となり、全体として安定燃焼性を維持することができる。
又、ラジアントチューブ内をその端部に向かって流動してくる燃焼ガスを、強制的に燃焼筒の内外に分けて流動させることにより、燃焼ガスを、ラジアントチューブの径方向に対して万遍なく広げて蓄熱体を通過させ易いので、蓄熱体全体にわたって均等に蓄熱され易くなって、次に蓄熱体を通過する燃焼用酸素含有ガスに対する放熱が効率良く行われるものとなり、排熱回収効率を向上することができ、延いては熱効率を向上することができる。
従って、蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置において、低NOx化及び高熱効率化を図ることができるようになった。
【0007】
〔請求項2記載の発明〕
請求項2に記載の特徴構成は、前記燃焼筒を前記本体部に支持する支持体が、前記漏斗状部の外周面に接触する漏斗状の内周面を備えた環状に形成されて、その漏斗状の内周面に前記漏斗状部の外周面が当て付けられる状態で前記燃焼筒を支持するように構成され、
前記支持体に、前記給排気路と前記ラジアントチューブ内における前記支持体よりも先端側とを連通させる連通路が設けられていることにある。
請求項2に記載の特徴構成によれば、燃焼筒は、漏斗状部の外周面が支持体の漏斗状の内周面に当て付けられる状態で、支持体により本体部に支持される。
そして、ガス燃料が供給される方の本体部においては、燃焼用酸素含有ガスは、燃焼筒の内部及び燃焼筒の外部に位置する連通路を流動して、ガス燃料に対して、複数段で供給され、一方、ガス燃料の供給が停止されている方の本体部においては、ラジアントチューブ内をその端部に向かって流動してくる燃焼ガスは、燃焼筒の内部及び燃焼筒の外部に位置する連通路を流動して、給排気路に流入する。
つまり、支持体の漏斗状の内周面に燃焼筒の漏斗状部の外周面を当て付けた状態で、支持体により燃焼筒を本体部に支持するので、燃焼筒の偏芯を抑制することが可能となり、形成される炎がラジアントチューブに接触したり、近づき過ぎたりするのを抑制して、ラジアントチューブの耐久性を向上することが可能となる。
従って、蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置において、耐久性を向上しながら、低NOx化及び高熱効率化を図ることができるようになった。
【0008】
〔請求項3記載の発明〕
請求項3に記載の特徴構成は、前記燃焼筒における前記漏斗状部よりも先端側に対応する箇所に、前記燃焼筒の姿勢を保持する保持体が、前記燃焼筒の外周面と前記ラジアントチューブの内周面とに当て付けられる状態で設けられていることにある。
請求項3に記載の特徴構成によれば、燃焼筒の外周面とラジアントチューブの内周面とに当て付けられる状態で設けられた保持体により、燃焼筒の姿勢が保持される。
つまり、保持体により、燃焼筒の姿勢が保持されるので、燃焼筒の偏芯を抑制することが可能となり、形成される炎がラジアントチューブに接触したり、近づき過ぎたりするのを抑制して、ラジアントチューブの耐久性を向上することが可能となる。
ちなみに、請求項2に記載の発明において、本請求項3に記載の特徴構成を実施すると、支持体の漏斗状の内周面による燃焼筒の支持作用、及び、保持体による燃焼筒の保持作用の協働により、燃焼筒の偏芯を一段と抑制することが可能となるので、ラジアントチューブの耐久性を一段と向上することが可能となるので好ましい。
従って、蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置において、耐久性を向上しながら、低NOx化及び高熱効率化を図ることができるようになった。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置は、W字状等のラジアントチューブ1の両端部のそれぞれに、ラジアントチューブ1内にてガス燃料Gを燃焼させるように構成したバーナBを設けて構成してある。
バーナBは、ラジアントチューブ1内にガス燃料Gを供給する燃料供給部としてのガスノズル2(図2参照)と、そのガスノズル2の外周部を囲む環状に形成され且つ蓄熱体3を通気可能な状態で備えた給排気路4(図2参照)とを備えた本体部Bmを備えて構成し、ラジアントチューブ1を炉内Rに位置させ且つバーナBの本体部Bmを炉外に位置させた状態で、炉壁Wに支持して設けて、ラジアントチューブ1を介して間接的に炉内Rを加熱するように構成してある。
【0010】
一対のガスノズル2のそれぞれに対して、ガス燃料Gを供給する燃料供給路21を接続すると共に、各燃料供給路21には、ガス燃料Gの供給を断続する開閉弁22を設けてあり、その一対の開閉弁22を交互に開弁することにより、一対のガスノズル2に交互にガス燃料Gを供給するようにしてある。つまり、一対の開閉弁22により、燃料供給切換手段を構成してある。
四方弁23の一対の給排気口(図示省略)に対して、一対の給排気路4を給排管路24て各別に接続し、給気口(図示省略)に対して給気用送風機25を給気路26にて接続し、並びに、排気口(図示省略)に対して排気用送風機27を排気路28にて接続してある。そして、四方弁23の切り換えにより、一対の給排気路4について、給気用送風機25により燃焼用空気Aが燃焼用酸素含有ガスとして供給される状態と、排気用送風機27が吸気作用する状態とに背反的に切り換えるようにして、四方弁23を給排気切換手段として機能させるように構成してある。
又、給気路26には、エジェクタ29を設けると共に、排気路28とエジェクタ29の吸引部とを排気再循環路30にて接続してあり、それによって、燃焼用空気Aにラジアントチューブ1から排出された燃焼ガスEの一部を混合して、燃焼ガスEの一部をバーナB内に再循環するように構成してある。
【0011】
次に、図2及び図3に基づいて、バーナBについて説明を加える。尚、図3においては、ガス燃料Gの流れを実線矢印にて示し、燃焼用酸素含有ガスとしての燃焼用空気Aの流れを一点鎖線矢印にて示し、燃焼ガスEの流れを破線矢印にて示し、図面上の右側のバーナBはガス燃料Gが供給され、左側のバーナBはガス燃料の供給が停止されている状態を示す。
バーナBの本体部Bmは、円筒状の外筒5内に、その外筒5よりも小径の円筒状の内筒6を同軸状に設け、外筒5と内筒6との間の環状の空間を給排気路4とし、その給排気路4内に多孔状に形成されて通気可能な蓄熱体3を設け、内筒6内に、ガスノズル2をそのガス噴出部を内筒6の先端開口部から内方側に引退させた状態で、内筒6と同軸状に配設して構成してある。
【0012】
そして、図2ないし図6に示すように、本発明においては、ラジアントチューブ1の両端部のそれぞれに、外径がラジアントチューブ1の内径よりも小径の燃焼筒7を、ガスノズル2よりも先方に位置してラジアントチューブ1内に挿入する状態で設け、その燃焼筒7における基端部を、その基端側ほど漸次径が太くなり、且つ、その基端側の開口端縁がガスノズル2からのガス燃料噴出方向視でガスノズル2を内在させて給排気路4における内周縁と外周縁との間に位置する状態の漏斗状部7rとなるように構成して、ガスノズル2からガス燃料Gが燃焼筒7内に供給されると共に、燃焼筒7の内部及び外部が給排気路4に連通されるように構成してある。
【0013】
更に、燃焼筒7をバーナBの本体部Bmに支持する支持体としてのバーナタイル8を、燃焼筒7の漏斗状部7rの外周面に接触する漏斗状の内周面8rを備えた環状に形成して、その漏斗状の内周面8rに漏斗状部7rの外周面が当て付けられる状態で燃焼筒7を支持するように構成し、そのバーナタイル8に、給排気路4とラジアントチューブ1内におけるバーナタイル8よりも先端側とを連通させる連通路9を設けてある。
【0014】
燃焼筒7について説明を加えると、燃焼筒7の先端側は直円筒状に構成し、基端側の漏斗状部7rの基端開口縁には、周方向に等間隔を隔てて、径方向外方に突出する複数の鍔部7fを設けてある。
【0015】
バーナタイル8について説明を加えると、バーナタイル8の外周面は円柱の側周面状に構成し、そのバーナタイル8の漏斗状の内周面8rには、燃焼筒7の鍔部7fと同数の凹溝8mを、それぞれがバーナタイル8の軸心方向全長にわたって延びる状態で、周方向に等間隔を隔てて構成してある。
上述のように構成したバーナタイル8を、円筒状のタイルケーシング10に内嵌状態で取り付けてある。
【0016】
燃焼筒7をその先端側からバーナタイル8の孔に挿入し、バーナタイル8における隣接する凹溝8mの開口部同士の間に鍔部7fが位置するように周方向に位置合わせした状態で、漏斗状の内周面8rに漏斗状部7rの外周面を当て付けた状態とする。
【0017】
そして、上述のように燃焼筒7を挿入したバーナタイル8を、燃焼筒7の基端開口縁が、ガスノズル2からのガス燃料噴出方向視でガスノズル2を内在させて給排気路4における内周縁と外周縁との間に位置する姿勢で、タイルケーシング10を用いてねじ式の結合手段11にて本体部Bmの外筒5に組み付けることにより、燃焼筒7を、その漏斗状部7rの外周面がバーナタイル8の漏斗状の内周面8rに当て付けられる状態で本体部Bmに支持させて、バーナBを構成してある。
尚、図中の14は、スパークロッドである。
更に、ラジアントチューブ1を、その基端開口部に燃焼筒7の先端側の直円筒状部分を挿入させた状態で、タイルケーシング10にねじ式の結合手段12にて支持させてある。
【0018】
更に、燃焼筒7における漏斗状部7rよりも先端側に対応する箇所に、燃焼筒7の姿勢を保持する環状の保持体13を、燃焼筒7の外周面とラジアントチューブ1の内周面とに当て付けられる状態で嵌め込んで、燃焼筒7の姿勢を保持するようにしてある。その環状の保持体13には、軸心方向に貫通して、ラジアントチューブ1における保持体13の両側部分を連通する連通孔13hの複数を周方向に間隔を隔てて設けてある。
【0019】
つまり、バーナタイル8の漏斗状の内周面8rに形成した複数の凹溝8mを、給排気路4とラジアントチューブ1内におけるバーナタイル8よりも先端側とを連通させる連通路9として機能させるように構成してある。
【0020】
図2に示すように、ガス燃料Gが供給される方のバーナBにおいては、ガスノズル2から燃焼筒7内にガス燃料Gが噴出されると共に、給排気路4を流動して蓄熱体3にて予熱された燃焼用空気Aが燃焼筒7の内部及び外部に供給され、燃焼筒7の内部に供給された燃焼用空気Aは、燃焼筒7の内部を流動し、燃焼筒7の外部に供給された燃焼用空気Aは、バーナタイル8に設けた連通路9及び保持体13に設けた連通孔13hを通過しながら、燃焼筒7の外周部を燃焼筒7の先端よりも先方に流動する。
そして、燃焼筒7内に噴出されたガス燃料Gの一部は、燃焼筒7内で、その燃焼筒7の内部に供給された燃焼用空気Aと混合されて燃焼し、残部は、燃焼筒7の先端から流出して、燃焼筒7の外周部を燃焼筒7の先端よりも先方に流動してきた燃焼用空気Aと混合されて燃焼する形態で、ガスノズル2から噴出されたガス燃料Gが2段燃焼する。
【0021】
ちなみに、給排気路4に対して燃焼筒7の内部が連通する面積(即ち、燃焼筒7の基端の開口部において、給排気路4に対して臨む部分の面積)と、給排気路4に対して燃焼筒7の外部が連通する面積(即ち、給排気路4に対して開く連通路9の開口部の面積)の比は、概ね、8:2である。つまり、ガス燃料に対して、一段目で混合させる燃焼用空気量と、2段目で混合させる燃焼用空気量との比は、概ね8:2である。
尚、低NOx化及び燃焼の安定性を両立させるためには、ガス燃料に対して一段目と2段目で混合させる燃焼用空気量の比は、8:2〜1:1の範囲に設定するのが好ましい。
【0022】
又、ガス燃料Gの供給が停止されるバーナBにおいては、排気用送風機27の吸気作用により、他方のバーナBにて生じる燃焼ガスEが、燃焼筒7の先端側から燃焼筒7の内部及び外周部に流入して、燃焼筒7の内部及び外周部を流動して給排気路4に流入し、その給排気路4を流動する過程で保有熱を蓄熱体3に放熱して蓄熱体3を加熱した後、排出される。
【0023】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の実施形態においては、連通路9の具体構成として、バーナタイル8の漏斗状の内周面8rに形成した凹溝8mにて構成する場合について例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、バーナタイル8にその軸心方向に貫通するように形成した孔でも良い。
【0024】
(ロ) 上記の実施形態においては、保持体13を環状に構成して、燃焼筒7をその全周にわたって保持するように構成する場合について例示したが、燃焼筒7における周方向の一部分を保持するように構成しても良い。例えば、ラジアントチューブ1を横向きに設ける場合は、保持体13を横向き姿勢の燃焼筒7の周方向における下方側に相当する部分に設けて、燃焼筒7をその下方側から受けて保持するようにしても良い。
【0025】
(ハ) 上記の実施形態のように保持体13を環状に構成して、燃焼筒7をその全周にわたって保持するように構成する場合、燃焼用空気や燃焼ガスが燃焼筒7の長手方向に対応する方向に保持体13を通過して流動可能なようにするに当たっては、保持体13に連通孔13hを形成する代わりに、保持体13を通気可能な多孔状の材料にて形成しても良い。
【0026】
(ニ) 上記の実施形態においては、ガス燃料に対して燃焼用空気を2段で混合させて、ガス燃料を2段燃焼させるように構成する場合について例示したが、ガス燃料に対して燃焼用空気を3段以上で混合させて、ガス燃料を3段以上で燃焼させるように構成しても良い。
この場合は、燃焼筒7の外部を流動する燃焼用空気を燃焼筒7の先方においてラジアントチューブ1の長手方向の異なる箇所でガス燃料に混合させるべく、燃焼用空気を導くように流路を設ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置の全体概略構成を示す側面図
【図2】実施形態に係る蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置のバーナ周辺の縦断面図
【図3】実施形態に係る蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置の要部の縦断面図
【図4】図2のイ−イ矢視図
【図5】図2のロ−ロ矢視図
【図6】図2のハ−ハ矢視図
【符号の説明】
1 ラジアントチューブ
2 ガスノズル
3 蓄熱体
4 給排気路
5 外筒
6 内筒
7 燃焼筒
7r 漏斗状部
8 支持体
8r 漏斗状の内周面
9 連通路
13 保持体
22 燃料供給切換手段
23 給排気切換手段
A 燃焼用酸素含有ガス
Bm 本体部
E 燃焼ガス
G ガス燃料
Claims (3)
- ラジアントチューブの両端部のそれぞれに、そのラジアントチューブ内にガス燃料を供給するガスノズルと、そのガスノズルの外周部を囲む環状に形成され且つ蓄熱体を通気可能な状態で備えた給排気路とを備えた本体部が設けられ、
前記一対のガスノズルに交互にガス燃料が供給されるようにガス燃料供給を切り換える燃料供給切換手段と、
ガス燃料が供給される方の前記ガスノズルに対応する前記給排気路には燃焼用酸素含有ガスを供給し、且つ、ガス燃料の供給が停止される方の前記ガスノズルに対応する前記給排気路からは前記ラジアントチューブ内の燃焼ガスを排気するように給排気状態を切り換える給排気切換手段とが設けられた蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置であって、
前記本体部は、外筒内にその外筒よりも小径の内筒が設けられ、前記外筒と前記内筒との間の環状の空間を前記給排気路とし、前記内筒内に前記ガスノズルが配設されて構成され、
前記ラジアントチューブの両端部のそれぞれに、外径が前記ラジアントチューブの内径よりも小径の燃焼筒が、前記ガスノズルよりも先方に位置して前記ラジアントチューブ内に挿入される状態で設けられ、
その燃焼筒における先端側が、直円筒状に構成され、基端部が、その基端側ほど漸次径が太くなり、且つ、その基端側の開口端縁が前記ガスノズルからのガス燃料噴出方向視で前記ガスノズルを内在させて前記給排気路における内周縁と外周縁との間に位置する状態の漏斗状部となるように構成されて、
前記ガスノズルからガス燃料が前記燃焼筒内に供給されると共に、前記燃焼筒の内部及び外部が前記給排気路に備えさせた前記蓄熱体に連通されるように構成されている蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置。 - 前記燃焼筒を前記本体部に支持する支持体が、前記漏斗状部の外周面に接触する漏斗状の内周面を備えた環状に形成されて、その漏斗状の内周面に前記漏斗状部の外周面が当て付けられる状態で前記燃焼筒を支持するように構成され、
前記支持体に、前記給排気路と前記ラジアントチューブ内における前記支持体よりも先端側とを連通させる連通路が設けられている請求項1記載の蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置。 - 前記燃焼筒における前記漏斗状部よりも先端側に対応する箇所に、前記燃焼筒の姿勢を保持する保持体が、前記燃焼筒の外周面と前記ラジアントチューブの内周面とに当て付けられる状態で設けられている請求項1又は2記載の蓄熱式ラジアントチューブ燃焼装置。
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