JP4006364B2 - 計測装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被計測物とセンサ間の静電容量を検出して被計測物の位置や形状などを計測する技術に関し、この計測結果を用いて原版上のパターンを基板などに転写する露光装置や半導体デバイスの製造システムなどに応用される技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
被計測物(ターゲット)の位置や形状を精密に計測する方式の一つに、静電容量センサを用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。この方式はセンサプローブ(電極)とターゲット間に生じる静電容量を検出することによって、センサプローブとターゲット間の距離を計測するものである。静電容量は交流インピーダンスとして検出される。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−230704号公報。
【0004】
図11は従来例1の静電容量センサを用いた計測装置の構成を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。具体的には静電容量センサ(センサプローブ)201と、このセンサ201に接続ケーブル204を介して電気的に接続されるセンサアンプ211と、センサアンプ211の計測値を受け取るコントローラ214とを備え、センサアンプ211の一方の端子211aから与えられる微弱な交流電流をセンサプローブ201から半導体ウエハなどのターゲット205に向かって流し込み、そのインピーダンスによる電圧降下を計測することにより、ターゲット205上の計測点でのセンサプローブとターゲット間の距離gapを計測する構成が一般的である。
【0005】
センサプローブ201からターゲット205に流れ込んだ電流は、装置の筐体アースと概ね同電位にした導体を通して、センサアンプのもう一方の端子211bに還流される。
【0006】
通常、計測する静電容量はpFオーダーの小さな値なので、浮遊容量の影響を受けやすいため、センサアンプからセンサプローブまでの実装および、ターゲットからのアースラインの実装は、浮遊容量の影響が少なくなるように電位を設定しているのが普通である。
【0007】
チャック206は、例えばSiC製のセラミクスで構成された絶縁性の真空チャックが用いられる。また、ガイドレール209は搭載台198上に互いに平行に2本設けられ、スライダ210は、各ガイドレール209に対して移動可能にステージ207裏面の4箇所の角部に設けられている。
【0008】
センサプローブ201は、搭載台198上から延びるセンサ保持部材199によりターゲット205の表面に対向するように保持される。センサ保持部材199も金属などの導体で構成されアースに接続される。
【0009】
この従来例1の計測装置は、ターゲット205に対向するように固定された1個のセンサプローブ201を用いてチャック206上に真空吸着されたターゲット205としての半導体ウエハの表面の高さ、Y軸まわりの回転であるωy方向の傾き、うねりを計測する。
【0010】
ここで、センサプローブ201とターゲット205間の間隔gapを計測ギャップと呼ぶことにする。計測ギャップはセンサプローブの種類によって設定が異なるが、従来例1の計測装置では300μm以下、好ましくは200〜300μm程度に設定される。
【0011】
センサプローブ201は円筒形状を有し、径方向断面から見て同心円状に中心から中心電極、ガード電極、外部電極の3層構造になっている。計測に使用する電極は中心電極であり、センサアンプ211の中心電極用端子211aに接続される。センサアンプ211から中心電極には数10kHzの正弦波定振幅電流が付与される。その電流がセンサプローブ201と容量結合されたターゲット205を介して筐体アースに流れる。
【0012】
上記筐体アースはセンサアンプ211のアース端子211bに接続される。センサアンプ211は中心電極用端子211aとアース端子211b間の電圧を検知することにより、計測ギャップの容量性インピーダンスを含んだ閉回路のインピーダンスを計測する。
【0013】
図12は従来例1の計測装置における計測系の等価回路である。
【0014】
図12において、C1は計測ギャップによる静電容量、Z1はターゲットとしての半導体ウエハの内部インピーダンス、Z2は半導体ウエハからアース端子までのインピーダンスである。
【0015】
上記計測ギャップをd、センサプローブとターゲット間の実効的な対向面積をSとすれば、計測ギャップの静電容量Cは次式で表される。
【0016】
C=εo・S/d
ここで、εoは真空中の誘電率であり、空気中の誘電率はこれとほぼ同じであるとする。
【0017】
センサプローブに流す交流の角周波数をω、電流値をiとすれば、中心電極用端子とアース端子間の電圧値eは次式で表される。
【0018】
e=i/(ω・C)
上記両式より、
e=i・d/(ω・εo・S)
d=e・ω・εo・S/i
が導かれる。そして、i、ω、Sが変化しないとすれば、eに比例したdが得られる。
【0019】
上記ガード電極は、中心電極から出た電界が周辺に広がるのを防止するために設けられている。また、ガード電極はセンサアンプのガード電極用端子に接続される。ガード電極用端子は、eと同じ電圧で、低出力インピーダンスのドライバによりドライブされる。また、センサアンプとセンサプローブ間の接続には同軸ケーブルを使用しており、同軸ケーブルの中心線に中心電極、シールド線にガード電極を接続している。これにより、接続ケーブルの2線間の容量の影響をキャンセルしている。
【0020】
センサアンプ211は、センサプローブのドライブと電圧の計測を行う。計測された電圧はA/D変換されて、コントローラ214に伝送される。コントローラ214は、計測値の処理と表示などを行う。この際、コントローラ214内部でオフセット、ゲイン、非リニアリティーなどの補正を行ってもよい。
【0021】
次に、従来例2の計測装置について、図14及び図15を用いて説明する。
【0022】
図14は従来例2の静電容量センサを用いた計測装置の構成を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【0023】
従来例1との違いは、Y軸に平行に3個のセンサプローブ301〜303を設けることにより、ターゲット205上でY座標の異なる3点を同時に計測可能に構成した点である。この構成により、X軸まわりの回転ωx方向の傾きが検出できる点や、より多点の計測を効率よく行えるなどの利点がある。また、後述する複数のセンサ間の干渉をより分かりやすくするために、導電性(例えば、金属製)の真空チャック306を用いていおり、この導電性チャック306はケーブル307によりアースGNDに接続されている。
【0024】
また、各センサプローブ301〜303には、接続ケーブル304を介してセンサアンプ311〜313が夫々電気的に接続され、コントローラ314は各センサアンプ311〜313の計測値を受け取る。各センサアンプ311〜313には、従来例1と同様に各センサプローブ301〜303に接続される中心電極用端子311a〜313aとアース端子311b〜313bが設けられている。
その他の従来例1と同一の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0025】
図15は従来例2の計測装置における計測系の等価回路である。
【0026】
図15において、Cw1〜Cw3はセンサプローブ301〜303に対する計測ギャップによる静電容量である。半導体ウエハの内部インピーダンスのうちZw1〜Zw3はセンサプローブ301〜303に対して独立の項、Zw11は共通の項である。Zw12は半導体ウエハからアース端子までのインピーダンスである。従来例2においては半導体ウエハから金属製チャック間に抵抗性、容量性の結合が生じるので、Zw12は従来例1のZ1よりも小さいインピーダンスになることが期待できる。
【0027】
次に、従来例2の計測装置による計測動作とステージ位置との関係について、図16を用いて説明する。
【0028】
計測装置は、半導体ウエハであるターゲット205を載置するステージ207を図14に示す+X方向(搭載台の右端側)から−X方向(搭載台198の左端側)に連続的に等速で移動することにより計測を実行する。
【0029】
即ち、ステージ207が図16(a)の計測開始前の状態から−X方向に移動していくのに伴って、半導体ウエハは最初に中央のセンサプローブ302の計測位置に入るので中央のセンサプローブ302から計測が開始される(図16(b))。
【0030】
続いて、半導体ウエハは両側のセンサプローブ301、303の計測位置に入り、両側のセンサプローブ301、303による計測も開始される(図16(c))。
【0031】
次に、図16(d)に示す3つのセンサプローブ301〜303によるウエハ中央の計測が開始される。
【0032】
その後、半導体ウエハが両側のセンサプローブ301、303の計測位置から離れることで両側のセンサプローブ301、303による計測を終了し(図16(e))、続いて中央のセンサプローブ302の計測位置からも離れて中央のセンサプローブ302による計測も終了して、半導体ウエハが全てのセンサプローブ301〜303の計測位置から離れることにより計測が終了する(図16(g))。
【0033】
図16(a)〜(g)のそれぞれの状態は、ステージ207(つまり、半導体ウエハ)とセンサプローブ301〜303との相対的な位置関係を示しており、実際にはこれ以外のステージ位置でも連続的に計測を行っている。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
静電容量センサは、十分インピーダンスが低いターゲットをアースに対して低インピーダンスで結合して使用するのが理想的である。しかし、上記各従来例においては、真空チャック206によってターゲット205をアース端子に対して低インピーダンスで結合するのが難しい場合がある。例えば、ターゲット205の形状、真空チャック206の形状、真空チャック206の材質などに制約がある場合である。このような場合には、計測の安定性や精度が悪化したり、ターゲット205の形状によるオフセットが生じたり、複数のセンサプローブを使用した従来例2ではセンサ間に干渉が生じたりもする。
【0035】
図11に示す従来例1においては、真空チャック206及びステージ207が絶縁性のため、ターゲット205はアース端子に対して低いインピーダンスで結合できていない。このため、ターゲット205とアースとの間を容量的に結合して使用することも考えられる。この場合には、ターゲットとアース間の結合インピーダンスが計測中に変化すると計測に誤差が生じる。特に、センサプローブとターゲットとを相対的に移動して計測する場合には結合インピーダンスが変わりやすい。
【0036】
各従来例の計測装置のアースインピーダンス変化による計測誤差の発生について図13及び図17を用いて説明する。
【0037】
各従来例の計測装置においては、ターゲット205とセンサ保持部材199の間には容量結合が生じ、その結合によるインピーダンスはターゲット205とセンサ保持部材199とが対向する面積と間隔で決まる。間隔を一定とすると、面積に反比例した大きさのインピーダンスとなる。
【0038】
図13に示す従来例1では、センサ保持部材199によるアースインピーダンス変化は計測範囲外ではほぼゼロであり、計測範囲内では対向面積に反比例した値を示す。センサプローブが定振幅電流タイプである場合には、このインピーダンス変化による電圧降下分がそのまま誤差として検出される。結果として、図13に示すような計測誤差を生じることになる。
【0039】
また、図14に示す従来例2では、ステージ移動に伴うアースインピーダンスの変化は無視できるものとする。半導体ウエハと金属製チャック間の結合が支配的となっていて、そのインピーダンスは移動によらず一定だからである。但し、その場合でもインピーダンス自体はゼロとは見なせず,ある値をとる。
【0040】
図16から明らかなように、半導体ウエハ上に対向するセンサプローブの本数はステージ位置によって異なっている。つまり、図16(a)〜(b)と(e)〜(f)の区間では1本であり,(c)〜(e)の区間では3本である。このように、半導体ウエハ上に対向するセンサ本数が異なると、各センサプローブの共通インピーダンスに流れる電流値が異なり、その電圧降下分により各センサプローブの計測値が影響を受ける。
【0041】
図17は従来例2におけるアース電流と計測誤差との関係を示す図である。ここで、説明の便宜上各センサの真の計測値は、計測範囲内でX座標によらず全て一定と仮定する。
【0042】
図17において、横軸上の(a)〜(g)は、図16(a)〜(g)の各ステージ位置に対応している。アース電流振幅値は、半導体ウエハ上に対向するセンサ本数に対応して増減する。前述のように、アース電流がアースインピーダンスを流れることによって生じる電圧降下分は計測値に影響を与える。従って、中央のセンサプローブ302の計測値は、図16(b)〜(c)の区間及び(e)〜(f)の区間と(c)〜(e)の区間ではΔS分だけ計測値が異なってしまう。
【0043】
なお、以上の説明で理解されるように、従来例2の真空チャック306が絶縁性材料で構成されている場合には、従来例2の半導体ウエハ上に対向するセンサプローブの本数で決まる計測誤差に加えて、従来例1で説明した位置によるアース結合インピーダンスで決まる計測誤差が複合的に生じることとなる。
【0044】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、静電容量センサを用いてターゲットを計測する際に、アースインピーダンスの変化とアース電流変化による計測誤差を低減することを目的とする。
【0045】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し、目的を達成するための、本発明の各態様を以下に列挙する。
【0046】
[態様1]
被計測物とセンサ間の静電容量を検出して当該センサと被計測物間の距離を計測する装置であって、前記センサに接続された第1の端子と、当該第1の端子との間に前記センサと前記被計測物とを含む閉回路を構成する第2の端子とを有し、当該第1の端子と第2の端子との間の電流若しくは電圧を計測する計測手段と、前記被計測物と前記第2の端子の間のインピーダンスにより生じる電圧降下から前記計測手段による計測値を補正する補正手段とを具備する。
【0047】
[態様2]
上記態様1において、前記補正手段は、前記インピーダンスの大きさと前記インピーダンスに流れる電流の大きさの少なくともいずれかにより前記電圧降下を推定する。
【0048】
[態様3]
上記態様2において、前記補正手段は、予め得られた前記インピーダンスの大きさと前記インピーダンスに流れる電流の大きさの少なくともいずれかに関するテーブルを用いて前記電圧降下を推定する。
【0049】
[態様4]
上記態様2において、前記補正手段は、予め得られた前記インピーダンスの大きさと前記インピーダンスに流れる電流の大きさの少なくともいずれかに関する演算式を用いて前記電圧降下を推定する。
【0050】
[態様5]
上記態様2において、前記インピーダンスの大きさと前記インピーダンスに流れる電流の大きさは実測により求められる。
【0051】
[態様6]
上記態様2乃至5のいずれか1つにおいて、前記被計測物に近接した位置に導電性部材が設けられ、前記インピーダンスの大きさは、前記被計測物の内部インピーダンスと、前記被計測物と前記導電性部材間の距離と、前記被計測物と前記導電性部材とが対向する面積との少なくともいずれかにより求められる。
【0052】
[態様7]
上記態様2乃至5のいずれか1つにおいて、前記センサを複数備え、前記インピーダンスに流れる電流の大きさは、前記被計測物に対向するセンサの数と当該センサに付与する電流値の少なくともいずれかにより求められる。
【0053】
[態様8]
上記態様7において、前記複数のセンサに対して前記インピーダンスは共通である。
【0054】
[態様9]
上記態様7又は8において、前記複数のセンサは同一の被計測物を計測する。
【0055】
[態様10]
上記実施態様1乃至5のいずれか1つにおいて、前記被計測物は半導体である。
【0056】
[態様11]
原版上のパターンを基板に露光する半導体製造装置において、上記実施態様1乃至10のいずれか1つの計測装置を搭載し、前記被計測物として前記原版及び/又は基板と前記センサとの距離を計測し、前記距離に基づいて前記原版と基板間の隙間を検出する。
【0057】
[態様12]
上記態様11において、前記原版と前記基板間の隙間を300μm以下に近接させて露光を行う。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0059】
[第1の実施形態]
以下に、本発明の計測装置を半導体ウエハ位置の計測に適用した第1の実施形態について説明する。
【0060】
図1は、本発明に係る第1の実施形態の計測装置の構成図であり、図11に示す従来例1の構成と同一の要素には同一の符号を付して示している。
【0061】
本実施形態の計測装置は、センサ保持部材199に固定された1個のセンサプローブ201を用いて、SiC製のセラミクスで構成された真空チャック206上に真空吸着されたターゲットとしての半導体ウエハ205の表面の高さを複数の計測点で計測する。
【0062】
ここで、センサプローブ201とターゲット205間の間隔gapを計測ギャップと呼ぶことにする。計測ギャップはセンサプローブの種類によって設定が異なるが、本実施形態では300μm以下、好ましくは200〜300μm程度に設定される。
【0063】
センサプローブ201は円筒形状を有し、径方向断面から見て同心円状に中心から中心電極、ガード電極、外部電極の3層構造になっている。計測に使用する電極は中心電極であり、センサアンプ211の中心電極用端子211aに接続される。センサアンプ211から中心電極には数10kHzの正弦波定振幅電流が付与される。その電流がセンサプローブ201と容量結合されたターゲット205を介して筐体アースに流れる。
【0064】
上記筐体アースはセンサアンプ211のアース端子211bに接続されて全体として閉回路を構成している。センサアンプ211は中心電極用端子211aとアース端子211b間の電圧を検知することにより、計測ギャップの容量性インピーダンスを含んだ閉回路のインピーダンスを計測する。
【0065】
上記計測ギャップをd、センサプローブとターゲット間の実効的な対向面積をSとすれば、計測ギャップの静電容量Cは次式で表される。
【0066】
C=εo・S/d
ここで、εoは真空中の誘電率であり、空気中の誘電率はこれとほぼ同じであるとする。
【0067】
センサプローブに流す交流の角周波数をω、電流値をiとすれば、中心電極用端子とアース端子間の電圧値eは次式で表される。
【0068】
e=i/(ω・C)
上記両式より、
e=i・d/(ω・εo・S)
d=e・ω・εo・S/i
が導かれる。そして、i、ω、Sが変化しないとすれば、eに比例したdが得られる。
【0069】
上記ガード電極は、中心電極から出た電界が周辺に広がるのを防止するために設けられている。また、ガード電極はセンサアンプのガード電極用端子に接続される。ガード電極用端子は、eと同じ電圧で、低出力インピーダンスのドライバによりドライブされる。また、センサアンプとセンサプローブ間の接続には同軸ケーブルを使用しており、同軸ケーブルの中心線に中心電極、シールド線にガード電極を接続している。これにより、接続ケーブルの2線間の容量の影響をキャンセルしている。
【0070】
センサアンプ211は、センサプローブのドライブと電圧の計測を行う。計測された電圧はA/D変換されて、コントローラ214に伝送される。コントローラ214は、計測値の処理と表示などを行う。この際、コントローラ214内部でオフセット、ゲイン、非リニアリティーなどの補正を行ってもよい。
【0071】
真空チャック206がSiC製のセラミックスで構成されているのは、温度変化によるチャックの変形を防ぐためである。同様にチャック206の搭載台198もセラミックスで構成されている。
【0072】
従って、ターゲット205の裏面側は厚い絶縁体で構成されていることになり、ターゲット205からアース端子への結合はほとんど期待できない。
【0073】
本実施形態の計測装置は従来例1と同一の構成であり、相違点はセンサアンプ211の計測値を補正するための補正器215を備え、センサアンプ211の出力と補正器215の出力とが加算されてコントローラ214に入力されるところである。
【0074】
コントローラ214は補正器215に対して現在のステージ位置の座標値を通知し、補正器215はその座標値に対応した補正値を出力する。補正器215は不揮発メモリを備え、ステージの現在の座標値と補正値との関係を装置固有のテーブルとして記憶している。このステージの現在の座標値と補正値との関係は、事前の較正作業により予め得られたデータが使用される。
【0075】
次に、本実施形態におけるアースインピーダンスと計測値との関係について図2を用いて説明する。尚、説明の便宜上、ターゲット205は完全な平面とし、ステージ207も完全に平行移動すると仮定する。この仮定は単に説明の便宜上のものであり、本発明に係る技術的範囲を限定するものではないことを申し添えておく。
【0076】
本実施形態の計測装置においては、ターゲット205とセンサ保持部材199の間には容量結合が生じ、その結合によるインピーダンスはターゲット205とセンサ保持部材199とが対向する面積と間隔で決まる。間隔を一定とすると、面積に反比例した大きさのインピーダンスとなる。
【0077】
図2(a)において、センサ保持部材199によるアースインピーダンス変化は計測範囲外ではほぼゼロであり、計測範囲内では対向面積に反比例した値を示す。センサプローブが定振幅電流タイプである場合には、このインピーダンス変化による電圧降下分がそのまま誤差としてセンサアンプ211から出力される。この誤差をキャンセルするために、図2(b)に示す補正値が補正器215から出力される。結果、コントローラ214には図2(c)に示すように、アースインピーダンスの影響を排除した値(合成値)が入力される。コントローラ214はこの合成値を計測装置の計測結果として使用する。
【0078】
次に、ステージの座標値と補正値との関係を予め求める方法について説明する。
【0079】
半導体ウエハ205は、チャック206上の不図示の位置決めピンに対して位置決めされる。従って、半導体ウエハ205とチャック206の位置関係はウエハを交換しても再現良く保たれる。本実施形態において、ステージ座標に伴ってアースインピーダンス部分での電圧降下が変化する要因は、アースインピーダンスの変化であり、それはセンサ保持部材199と半導体ウエハ205との対向面積の変化によって起きる。ステージ座標に対するこの対向面積は幾何学的な計算により求めることができる。また、センサ保持部材199と半導体ウエハ206との間隔は一定とすることができる。従って、両者を電極とみなした平行平板コンデンサの静電容量を計算により求めることができる。センサプローブ201から流れる定振幅交流信号の周波数と電流値は既知なので、この静電容量によるインピーダンスと電圧降下を求めることができる。この電圧降下をセンサアンプ211の電圧対距離換算係数により、距離の補正値に換算することができる。結果として、アースインピーダンス部分の電圧降下による計測値の補正量をステージ座標に対応したテーブルとして関係付けることができる。
【0080】
尚、本実施形態において補正器215をコントローラ214、センサアンプ211とは別体で設けた構成をとっているが、本発明の目的を達するための一つの構成例に過ぎない。例えば、設計によってはコントローラ214と一体とすることもありうる。また,本実施形態では、補正器215はステージの現在の座標値と補正量とを関係付けたテーブルで保存しているが、このようなテーブルに限らず算術式で定義したものでも目的を達せられることは言うまでもない。
【0081】
また、本実施形態では、アースインピーダンスを幾何学的な計算により求めたが、計測により求めることもできる。例えば、表面に導電膜を付けた半導体ウエハを用意し、アースとウエハ表面間の静電容量、若しくはセンサと同一周波数におけるインピーダンスを計測器により計測することができる。
【0082】
また、本実施形態ではアースインピーダンスに流れる電流値をセンサプローブ201の出力電流値と同一とみなしたが、より正確にはセンサ保持部材199とアース間に電流計を挿入することにより実測することもできる。
【0083】
また、本実施形態では、センサ保持部材199と半導体ウエハ205の間隔はステージ座標によらず一定の場合について説明したが、一定でない場合もある。理由としてセンサ保持部材199の取り付けがステージ207の走りに対して傾いていることが挙げられる。これに対して半導体ウエハ205の平面度や厚さむらなどは、上記間隔に対して無視できる大きさである。
【0084】
このようにステージ座標に対して間隔が一定でない場合には、計測によりアース−ンピーダンスを求めれば、対向面積の変化による要因と含めて検出することができる。
【0085】
[第2の実施形態]
以下に、本発明の計測装置を半導体ウエハ位置の計測に適用した第2の実施形態について説明する。
【0086】
図3は、本発明に係る第2の実施形態の計測装置の構成図であり、図11に示す従来例1の構成と同一の要素には同一の符号を付して示している。
【0087】
本実施形態の計測装置は、センサ保持部材199に固定された複数(例えば、3個)のセンサプローブ301〜303を用いて、導電製の真空チャック306上に真空吸着されたターゲットとしての半導体ウエハ205の表面の高さを複数の計測点で計測する。
【0088】
ここで、センサプローブ301〜303とターゲット205間の間隔gapを計測ギャップと呼ぶことにする。計測ギャップはセンサプローブの種類によって設定が異なるが、本実施形態では300μm以下、好ましくは200〜300μm程度に設定される。
【0089】
センサプローブ301〜303は円筒形状を有し、径方向断面から見て同心円状に中心から中心電極、ガード電極、外部電極の3層構造になっている。計測に使用する電極は中心電極であり、各センサアンプ311〜313の中心電極用端子311a〜313aに接続される。各センサアンプ311〜313から中心電極には数10kHzの正弦波定振幅電流が付与される。その電流が各センサプローブ301〜303と容量結合されたターゲット205を介して筐体アースに流れる。
【0090】
上記筐体アースは各センサアンプ311〜313のアース端子311b〜313bに接続されて全体として閉回路を構成している。各センサアンプ311〜313は中心電極用端子311a〜313aとアース端子311b〜313b間の電圧を検知することにより、計測ギャップの容量性インピーダンスを含んだ閉回路のインピーダンスを計測する。
【0091】
上記計測ギャップをd、センサプローブとターゲット間の実効的な対向面積をSとすれば、計測ギャップの静電容量Cは次式で表される。
【0092】
C=εo・S/d
ここで、εoは真空中の誘電率であり、空気中の誘電率はこれとほぼ同じであるとする。
【0093】
センサプローブに流す交流の角周波数をω、電流値をiとすれば、中心電極用端子とアース端子間の電圧値eは次式で表される。
【0094】
e=i/(ω・C)
上記両式より、
e=i・d/(ω・εo・S)
d=e・ω・εo・S/i
が導かれる。そして、i、ω、Sが変化しないとすれば、eに比例したdが得られる。
【0095】
上記ガード電極は、中心電極から出た電界が周辺に広がるのを防止するために設けられている。また、ガード電極はセンサアンプのガード電極用端子に接続される。ガード電極用端子は、eと同じ電圧で、低出力インピーダンスのドライバによりドライブされる。また、センサアンプとセンサプローブ間の接続には同軸ケーブルを使用しており、同軸ケーブルの中心線に中心電極、シールド線にガード電極を接続している。これにより、接続ケーブルの2線間の容量の影響をキャンセルしている。
【0096】
センサアンプ311〜313は、センサプローブのドライブと電圧の計測を行う。計測された電圧はA/D変換されて、コントローラ314に伝送される。コントローラ314は、計測値の処理と表示などを行う。この際、コントローラ314内部でオフセット、ゲイン、非リニアリティーなどの補正を行ってもよい。
【0097】
真空チャック306は導電製材質で構成されているが、金属製にするかセラミックスなど絶縁材料の表面にメッキしたものを用いてもよい。この導電性チャック306はケーブル307によりアースに接続されている。これにより、本実施形態の半導体ウエハ205からアースGNDへの結合は、半導体ウエハ205と導電性チャック306間の結合が支配的に効いている。言い換えると、半導体ウエハ205と導電性チャック306間の結合が最も低インピーダンスとなっており、その他の部分で並列に存在する容量結合はほとんど無視できる。
【0098】
本実施形態の計測装置は従来例2と同一の構成であり、相違点はセンサアンプ312の計測値を補正するための補正器315を備え、センサアンプ312の出力と補正器315の出力とが加算されてコントローラ314に入力されるところである。
【0099】
コントローラ314は補正器315に対して現在のステージ位置の座標値を通知し、補正器315はその座標値に対応した補正値を出力する。補正器315は不揮発メモリを備え、ステージの現在の座標値と補正値との関係を装置固有のテーブルとして記憶している。このステージの現在の座標値と補正値との関係は、事前の較正作業により予め得られたデータが使用される。
【0100】
センサプローブ312から流れる定振幅交流信号の周波数と電流値は既知なので、この静電容量によるインピーダンスと電圧降下を求めることができる。この電圧降下をセンサアンプ312の電圧対距離換算係数により、距離の補正値に換算することができる。結果として、アースインピーダンス部分の電圧降下による計測値の補正量をステージ座標に対応したテーブルとして関係付けることができる。
【0101】
次に、本実施形態におけるアース電流値と計測値との関係について図4を用いて説明する。尚、説明の便宜上、ターゲット205は完全な平面とし、ステージ207も完全に平行移動すると仮定する。また、図4において、横軸上の(a)〜(g)は、図16(a)〜(g)の各ステージ位置に対応している。
【0102】
ターゲット205とアース間のインピーダンスは、前述したようにターゲット205とチャック306間のインピーダンスと考えてよいので、ターゲット205の移動によらずほぼ一定である。また、3本のセンサプローブ301〜303にとってアースインピダーンスは共通インピーダンスとなる。
【0103】
図4(b)において、図4(a)に示すターゲット205に対向するセンサ本数に応じたアース電流が流れる。センサプローブ301〜303が定振幅電流タイプである場合には、このアース電流による電圧降下分がそのまま誤差としてセンサアンプ311〜313から出力される。センサアンプ311及び313については、図4(c)及び(e)のように、計測範囲内でアース電流の変動がないのでセンサアンプの出力をそのままコントローラ314への入力として用いる。センサアンプ311及び313のオフセット分は、計測装置としてのオフセット較正時に較正することができる。
【0104】
センサアンプ312については、センサアンプの出力が図4(d)に示す誤差ΔSを含む。この誤差ΔSをキャンセルするために、図4(f)に示す補正値を補正器315から出力し、センサアンプ312の出力と加算した値をコントローラ314に入力する。結果、コントローラ314には図4(g)に示すようにアースインピーダンスの影響を排除した値(合成値)が入力される。コントローラ314はこの合成値を計測装置の計測結果として使用する。
【0105】
次に、ステージの座標値と補正値との関係を予め求める方法について説明する。
【0106】
半導体ウエハ205は、チャック306上の不図示の位置決めピンに対して位置決めされる。従って、半導体ウエハ205とチャック306の位置関係はウエハを交換しても再現良く保たれる。本実施形態において、ステージ座標に伴ってアースインピーダンス部分での電圧降下が変化する要因は、アース電流の変化であり、それは半導体ウエハ205に対向するセンサ本数の変化によって起きる。ステージ座標に対するこの対向センサ本数は幾何学的な計算により求めることができる。また、アースインピーダンスは計測により求めることができる。上記電流値とアースインピーダンスからアースインピーダンスにおける電圧降下を求めることができる。この電圧降下をセンサアンプ312の電圧対距離換算係数により、距離の補正値に換算することができる。結果として、アースインピーダンス部分の電圧降下による計測値の補正量をステージ座標に対応したテーブルとして関係付けることができる。
【0107】
尚、本実施形態において補正器315をコントローラ314、センサアンプ311〜313とは別体で設けた構成をとっているが、本発明の目的を達するための一つの構成例に過ぎない。例えば、設計によってはコントローラ314と一体とすることもありうる。また,本実施形態では、補正器315はステージの現在の座標値と補正量とを関係付けたテーブルで保存しているが、このようなテーブルに限らず算術式で定義したものでも目的を達せられることは言うまでもない。また、本実施形態では補正を行うべきセンサアンプが1個であったが、複数個の場合にも同様の方法で補正を行うことができる。
【0108】
本実施形態の導電性チャック306は導電製材質で構成されているが、金属製にするかセラミックスなど絶縁材料の表面にメッキしたものを用いてもよい。
【0109】
また、本実施形態では幾何学的な計算によりアースインピーダンスに流れる電流値を求めたが、より正確にはセンサ保持フレームとアース間に電流計を挿入することにより実測することもできる。
【0110】
また、本実施形態では、アース電流とアースインピーダンスを別々に求め、両者から電圧降下を想定して補正値とした。別の方法として、電圧降下を直接計測することもできる。例えば,計測範囲の中央にステージを移動させ、静止させる。次に、センサプローブ301、303をセンサアンプ311、313から切り離し、センサプローブ302はセンサアンプ312に接続した状態で、センサプローブ302の計測値(Aとする)を得る。次に、センサプローブ301〜303を各センサアンプ311〜313に接続した状態で、センサプローブ302の計測値(Bとする)を得る。上記AとBの差がセンサ対向本数1本と3本におけるアースインピーダンス部分の電圧降下の差である。
【0111】
[第3の実施形態]
以下に、本発明の計測装置を半導体ウエハ位置の計測に適用した第3の実施形態について説明する。
【0112】
図5は、本発明に係る第3の実施形態の計測装置の構成図であり、図3の第2の実施形態の構成と同一の要素には同一の符号を付して示している。
【0113】
本実施形態の計測装置は、センサ保持部材199に固定された複数(例えば、3個)のセンサプローブ301〜303を用いて、SiC製(絶縁性)の真空チャック206上に真空吸着されたターゲットとしての半導体ウエハ205の表面の高さを複数の計測点で計測する。
【0114】
ここで、センサプローブ301〜303とターゲット205間の間隔gapを計測ギャップと呼ぶことにする。計測ギャップはセンサプローブの種類によって設定が異なるが、本実施形態では300μm以下、好ましくは200〜300μm程度に設定される。
【0115】
センサプローブ301〜303は円筒形状を有し、径方向断面から見て同心円状に中心から中心電極、ガード電極、外部電極の3層構造になっている。計測に使用する電極は中心電極であり、各センサアンプ311〜313の中心電極用端子311a〜313aに接続される。各センサアンプ311〜313から中心電極には数10kHzの正弦波定振幅電流が付与される。その電流が各センサプローブ301〜303と容量結合されたターゲット205を介して筐体アースに流れる。
【0116】
上記筐体アースは各センサアンプ311〜313のアース端子311b〜313bに接続されて全体として閉回路を構成している。各センサアンプ311〜313は中心電極用端子311a〜313aとアース端子311b〜313b間の電圧を検知することにより、計測ギャップの容量性インピーダンスを含んだ閉回路のインピーダンスを計測する。
【0117】
上記計測ギャップをd、センサプローブとターゲット間の実効的な対向面積をSとすれば、計測ギャップの静電容量Cは次式で表される。
【0118】
C=εo・S/d
ここで、εoは真空中の誘電率であり、空気中の誘電率はこれとほぼ同じであるとする。
【0119】
センサプローブに流す交流の角周波数をω、電流値をiとすれば、中心電極用端子とアース端子間の電圧値eは次式で表される。
【0120】
e=i/(ω・C)
上記両式より、
e=i・d/(ω・εo・S)
d=e・ω・εo・S/i
が導かれる。そして、i、ω、Sが変化しないとすれば、eに比例したdが得られる。
【0121】
上記ガード電極は、中心電極から出た電界が周辺に広がるのを防止するために設けられている。また、ガード電極はセンサアンプのガード電極用端子に接続される。ガード電極用端子は、eと同じ電圧で、低出力インピーダンスのドライバによりドライブされる。また、センサアンプとセンサプローブ間の接続には同軸ケーブルを使用しており、同軸ケーブルの中心線に中心電極、シールド線にガード電極を接続している。これにより、接続ケーブルの2線間の容量の影響をキャンセルしている。
【0122】
センサアンプ311〜313は、センサプローブのドライブと電圧の計測を行う。計測された電圧はA/D変換されて、コントローラ314に伝送される。コントローラ314は、計測値の処理と表示などを行う。この際、コントローラ314内部でオフセット、ゲイン、非リニアリティーなどの補正を行ってもよい。真空チャック206がSiC製のセラミックスで構成されているのは、温度変化によるチャックの変形を防ぐためである。同様にチャック206の搭載台198もセラミックスで構成されている。
【0123】
従って、ターゲット205の裏面側は厚い絶縁体で構成されていることになり、ターゲット205からアースへの結合はほとんど期待できない。
【0124】
本実施形態の計測装置は第2の実施形態の構成において、導電性チャック306をSiC製チャック206に置き換え、ステージ207の移動に伴うターゲット205とセンサ保持部材199間の容量結合の容量変化の補正をセンサアンプ311、313に対して行い、センサ対向本数の変化による補正をセンサアンプ312に対して行っている。そのため、各センサアンプ311〜313の計測値を補正するための補正器415を備え、各センサアンプ311〜313の出力と補正器415の出力とが加算されてコントローラ314に入力される。
【0125】
コントローラ314は補正器415に対して現在のステージ位置の座標値を通知し、補正器415はその座標値に対応した各センサアンプ311〜313の補正値415a〜415cを出力する。補正器315は不揮発メモリを備え、ステージの現在の座標値と補正値との関係を装置固有のテーブルとして記憶している。このステージの現在の座標値と補正値との関係は、事前の較正作業により予め得られたデータが使用される。
【0126】
次に、ステージの座標値と補正値との関係を予め求める方法について説明する。
【0127】
半導体ウエハ205は、チャック206上の不図示の位置決めピンに対して位置決めされる。従って、半導体ウエハ205とチャック206の位置関係はウエハを交換しても再現良く保たれる。本実施形態において、ステージ座標に伴ってアースインピーダンス部分での電圧降下が変化する要因は、アースインピーダンスの変化とアース電流の変化である。アースインピーダンスの変化は、センサ保持部材199と半導体ウエハ205との対向面積の変化によって起きる。一方、アース電流の変化は、半導体ウエハ205に対向するセンサ本数の変化によって起きる。
【0128】
アースインピーダンスの変化は、第1の実施形態と同様の方法により幾何学的、若しくは計測により求めることができる。本実施形態におけるアースインピーダンスの変化を図6A(a)に例示する。
【0129】
アース電流の変化は、第2の実施形態と同様の方法により幾何学的、若しくは計測により求めることができる。本実施形態におけるアース電流の変化を図6A(c)に例示する。
【0130】
この両者の積により、アースインピーダンス部分での電圧降下の変化を求めることができる。この電圧降下をセンサアンプ311〜313の電圧対距離換算係数により、距離の補正値に換算することができる。結果として、アースインピーダンス部分の電圧降下による計測値の補正量をステージ座標に対応したテーブルとして関係付けることができる。
【0131】
本実施形態における各補正量を図6B(a)〜(c)に例示する。尚、説明の便宜上、ターゲット205は完全な平面とし、ステージ207も完全に平行移動すると仮定する。また、図6A及び6Bにおいて、横軸上の(a)〜(g)は、図16(a)〜(g)の各ステージ位置に対応している。
【0132】
尚、本実施形態において補正器415をコントローラ314、センサアンプ311〜313とは別体で設けた構成をとっているが、本発明の目的を達するための一つの構成例に過ぎない。例えば、設計によってはコントローラ314と一体とすることもありうる。また,本実施形態では、補正器415はステージの現在の座標値と補正量とを関係付けたテーブルで保存しているが、このようなテーブルに限らず算術式で定義したものでも目的を達せられることは言うまでもない。また、本実施形態では補正を行うべきセンサアンプが3個であったが、3個に限定されず、他の個数の場合にも同様の方法で補正を行うことができる。
【0133】
[第4の実施形態]
次に、本発明の計測装置をステップアンドリピートによりマスクパターンをウエハに転写するX線露光装置に適用した第4の実施形態について説明する。
【0134】
図7は、本発明に係る第2の実施形態の計測装置を含むX線露光装置の部分構成図であり、装置全体のうち静電容量センサに関係する部分を図示したものである。
【0135】
本実施形態のX線露光装置は、シンクロトロンリングX線源を使用し、プロキシミティーギャップを数μm〜数100μmに設定されて等倍で露光する露光装置である。X線源として、シンクロトロンリングの他にポイントソースX線源を使用することも可能である。また、実際の使用環境では、図7の部分は密封チャンバー内に配置され、20kPaの高純度ヘリウム雰囲気に維持される。
【0136】
本実施形態では、不図示のシンクロトロンリング光源から照射されたX線は図示のS1方向に導入される。これに合わせてマスク21、ウエハ22とも垂直に保持された状態で露光される。
【0137】
マスク21は図示のマスクチャック24にチャッキングされる。マスクチャック24はマスクステージ25上に搭載されている。
【0138】
図7において、ウエハ22は不図示のウエハ搬送系によりウエハチャック26に真空吸着される。ウエハチャック26はSiC製であり、チャック面に微小なピンが多数設けられている。ウエハチャック26はSiC製のウエハステージ27上に搭載されている。ウエハステージ27はXステージガイド28及びYステージガイド29に案内されて移動可能とされる。Yステージガイド29は定盤30上に締結されている。定盤30は床振動を遮断するダンパー31を介して、床32に設置されている。ウエハステージ27は、リニアモーター他により駆動され、X、Y、Z、θ、ωx、ωy軸に自由度を持っている。
【0139】
露光時には、不図示のアライメント計測ユニットによってマスク21とウエハ22の水平ずれを計測し、精密な位置合わせを行う。
【0140】
次に、本実施形態の静電容量センサによる計測について説明する。
【0141】
本実施形態のウエハ高さの計測による最終生成物は、ウエハ22上を20mm間隔に区切った格子点の高さ情報テーブル(以下、マッピングテーブルと呼ぶ)である。露光時には、このマッピングテーブルを用いてプロキシミティーギャップを維持したままステップアンドリピート動作を行う。即ち、事前に計測したマッピングテーブルをマスク/ウエハ間ギャップの補正量として用い、数μm〜数100μmであるところの露光時に指定されたギャップを保つようにZ,ωx,ωy軸を同時駆動しながら、ウエハステージ27をX方向及びY方向に駆動してステップアンドリピート動作を行うものである。
【0142】
センサプローブ11〜19は、マスク用架台34に固定されたセンサプローブ取り付け部33に20mm間隔でY方向に一列に9個配置されている。
【0143】
ウエハ22がウエハチャック26にチャッキングされた後、ウエハステージ27を駆動してターゲットとしてのウエハ22の高さをセンサプローブ11〜19で50μm間隔で計測する。本実施形態では、マッピングテーブルのY方向の格子間隔と、センサプローブ間の設置間隔とを同じ20mmとしているので、ウエハステージ27をX方向に1回走査することにより全ての計測を行うことができる。 図8は、本実施形態のウエハ高さ計測機能に関するブロック図を示す。
【0144】
コンソール51は、露光装置全体のシーケンスとユーザーインターフェースを制御する。ステージCPU52は、ウエハステージ27の動作シーケンスを制御する。ステージDSP53はDigital signal Processorを搭載し、ステージ位置、速度を精密にデジタル制御する。また、ステージDSP53はウエハ高さ計測に関して、ウエハステージ27を移動させながらウエハ高さ計測の指令を出し、計測結果を読み取る。
【0145】
ステージDSP53は、ステージ干渉計I/F557を介して入力されるステージ干渉計58の測定値に基づいてウエハステージ27およびマスクステージ25の駆動制御信号を各ステージのステージドライバ59に出力する。
【0146】
ステージDSP53は計測を行った瞬間のステージ座標と、計測値と、センサ補正データメモリから読み取った補正値を対応させることができる。この3種類の数値をステージDSP53のユニット内部のメモリ54に計測値テーブルとして格納する。計測動作が終了した後で、ステージCPU52は、計測値テーブルを読み取って演算することにより、ウエハ22上の20mmピッチの格子点のマッピングテーブルを作成する。
【0147】
ステージCPU52、ステージDSP53及びセンサI/F(インターフェース)55はバスに接続されている。ステージDSP53からセンサI/Fに計測タイミング信号が指令されると、センサI/F55はA/D基板56に対して計測タイミング信号を伝達する。A/D基板56は,計測タイミング信号に従ってセンサアンプ出力をA/D変換する。
【0148】
また、A/D基板56で計測値をシリアル変換し、センサI/F55へシリアル転送する。センサI/F55は転送されたシリアル信号をパラレル変換し、バスに接続されたデュアルポートメモリ上に展開する。
【0149】
本実施形態でウエハ高さ計測値をA/D変換してからパラレル−シリアル−パラレル変換しているのは、伝送ノイズ低減とケーブル削減のためである。
【0150】
理想的な計測シーケンスとしては、全てのセンサアンプ出力(計測値)のA/D変換を同時に行えば、ステージ座標に精度良く同期した計測が行える。しかし、計測間隔とステージ速度との兼ね合いで各センサアンプ出力を逐次変換してもほとんど問題がない場合もある。逐次変換方式にすれば、A/Dコンバータを共通化でき、調整の容易化やコストダウン等のメリットが得られる。
【0151】
各センサプローブ11〜19は、第1の実施形態と同様の構造であり、それぞれに対応してセンサアンプ41〜49が接続されている。各センサアンプ41〜9は、中心電極用端子41a〜49a、ガード電極用端子、アース端子41b〜49bを備える。各センサアンプ41〜49から中心電極には数10kHzの正弦波定振幅電流を流す。その電流が容量結合されたターゲットを介して筐体アースに流れる。アースは各センサアンプ41〜49のアース端子に接続される。センサアンプ41〜49は中心電極用端子41a〜49aとアース端子41b〜49b間の電圧を検出することにより計測ギャップの容量性インピーダンスを含んだ閉平回路のインピーダンスを検出する。検出されたインピーダンス情報は、アナログ信号としてA/D基板56に伝送される。
【0152】
各センサプローブ41〜49は、マスク用架台34に取り付けられた金属製のセンサプローブ取り付け部材33に取り付けられている。この金属製の部材33は導線を使用して不図示のセンサアンプのアース端子41b〜49bに接続されている。
【0153】
本実施形態のように絶縁体に支持された基板では、機械的な影響を与えずに基板をアースすることが難しい。そのため、ウエハとアース間のインピーダンスは容量結合によるものであり、ウエハの移動にともなうアースインピーダンスの変化を防ぐことは難しい。具体的には、ウエハとセンサプローブ取り付け部との間の容量結合が支配的になっている。また,アースインピーダンスの絶対値も高くなってしまうので、アース電流の変化によるアースインピーダンス部分の電圧降下の変化が生じてしまう。アース電流の変化は,第2の実施形態と同様にウエハに対向するセンサプローブの本数の変化によって生じる。
【0154】
そこで、本実施形態ではメモリ54に図10Bに示す特性を持つ補正データを保存して計測値の補正に使用している。
【0155】
以下に、上記補正データの作成方法について説明する。
【0156】
本実施形態例では、図9に示すように、ウエハ22に対向するセンサプローブ取り付け部33の面積、およびウエハ22に対向するセンサ本数は既知である。図9はセンサ本数が変化する代表的な位置のみを示しているが、計測中の全座標に対する前記対向面積や前記対向するセンサ本数を定量的に記述することが可能である。
【0157】
図10A及び10Bに示すように、ウエハ22に対向するセンサプローブ取り付け部33の面積からアースインピーダンスを求めることができる。また、ウエハ22に対向するセンサ本数からアース電流を求めることができる。この両者から各ステージ座標におけるアースインピーダンスの電圧降下を求めることができる。これをテーブル化して補正データとする。尚、図10A及び6Bにおいて、横軸上の(a)〜(m)は、図9(a)〜(m)の各ステージ位置に対応している。
【0158】
[他の実施形態]
本発明は、前述した実施形態の制御ブロックによる計測機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0159】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0160】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0161】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM、DVD−R)などがある。
【0162】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明のクレームに含まれるものである。
【0163】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0164】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0165】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0166】
以上説明したように、上記実施形態によれば、静電容量センサを用いた計測装置において、以下の効果を得ることができる。即ち、
第1の実施形態によれば、ターゲットとアース間の結合容量の変化による計測誤差を高い精度で補正することができる。
【0167】
第2の実施形態によれば、アースインピーダンスに流れるセンサ電流の変化による計測誤差を高い精度で補正することができる。
【0168】
第3の実施形態によれば、ターゲットとアース間の結合容量の変化と、アースインピーダンスに流れるセンサ電流の変化とによる計測誤差を高い精度で補正することができる。
【0169】
第4の実施形態によれば、上記各実施形態の静電容量センサを用いた計測装置を半導体製造装置に適用することにより、高精度、高スループット、低コストの装置を提供することができる。
【0170】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、静電容量センサを用いてターゲットを計測する際に、アースインピーダンスの変化とアース電流変化による計測誤差を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の計測装置の構成図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態の計測装置のセンサアンプ出力、補正器出力、及び計測誤差の補正を説明する図である。
【図3】本発明に係る第2実施形態の計測装置の構成図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の計測装置のセンサ対向本数、アース電流値、センサアンプ出力、補正器出力、及び計測誤差の補正を説明する図である。
【図5】本発明に係る第3実施形態の計測装置の構成図である。
【図6A】本発明に係る第3実施形態の計測装置のアースインピーダンス、センサ対向本数、アース電流値、センサアンプ出力、補正器出力、及び計測誤差の補正を説明する図である。
【図6B】本発明に係る第3実施形態の計測装置のアースインピーダンス、センサ対向本数、アース電流値、センサアンプ出力、補正器出力、及び計測誤差の補正を説明する図である。
【図7】本発明に係る第4実施形態のX線露光装置の構成図である。
【図8】本発明に係る第4実施形態のX線露光装置の制御ブロック図である。
【図9】本発明に係る第4実施形態のX線露光装置の計測動作とステージ位置との関係を説明する図である。
【図10A】本発明に係る第4実施形態のX線露光装置のアース電流値、センサアンプ出力、及び補正量を示す図である。
【図10B】本発明に係る第4実施形態のX線露光装置のアース電流値、センサアンプ出力、及び補正量を示す図である。
【図11】従来例1の計測装置の構成図である。
【図12】従来例1の計測装置の等価回路図である。
【図13】従来例1の計測装置のアースインピーダンスと計測誤差との関係を説明する図である。
【図14】従来例2の計測装置の構成図である。
【図15】従来例2の計測装置の等価回路図である。
【図16】従来例2の計測装置の計測動作とステージ位置との関係を説明する図である。
【図17】従来例2の計測装置のセンサ対向本数、アース電流値、センサアンプ出力、及び計測誤差を説明する図である。
【符号の説明】
198 搭載台
199 センサ保持部材
11〜19、201、301〜303 センサプローブ
205 ターゲット
206 真空チャック
207 ステージ
41〜49、211、311〜313 センサアンプ
214、314 コントローラ
215、315、415 補正器
21 マスク
22 ウエハ
24 マスクチャック
25 マスクステージ
26 ウエハチャック
27 ウエハステージ
28 Xステージガイド
29 Yステージガイド
30 定盤
31 ダンパー
32 床
33 センサプローブ取り付け部
34 マスク用架台
51 コンソール
52 ステージCPU
53 ステージDSP
54 補正データメモリ
55 センサI/F
56 A/D基板
57 ステージ干渉計I/F
58 ステージ干渉計
59 ステージドライバ
Claims (12)
- 被計測物とセンサ間の静電容量を検出して当該センサと被計測物間の距離を計測する装置であって、
前記センサに接続された第1の端子と、当該第1の端子との間に前記センサと前記被計測物とを含む閉回路を構成する第2の端子とを有し、当該第1の端子と第2の端子との間の電流若しくは電圧を計測する計測手段と、
前記被計測物と前記第2の端子の間のインピーダンスにより生じる電圧降下から前記計測手段による計測値を補正する補正手段とを具備することを特徴とする計測装置。 - 前記補正手段は、前記インピーダンスの大きさと前記インピーダンスに流れる電流の大きさの少なくともいずれかにより前記電圧降下を推定することを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
- 前記補正手段は、予め得られた前記インピーダンスの大きさと前記インピーダンスに流れる電流の大きさの少なくともいずれかに関するテーブルを用いて前記電圧降下を推定することを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
- 前記補正手段は、予め得られた前記インピーダンスの大きさと前記インピーダンスに流れる電流の大きさの少なくともいずれかに関する演算式を用いて前記電圧降下を推定することを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
- 前記インピーダンスの大きさと前記インピーダンスに流れる電流の大きさは実測により求められることを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
- 前記被計測物に近接した位置に導電性部材が設けられ、前記インピーダンスの大きさは、前記被計測物の内部インピーダンスと、前記被計測物と前記導電性部材間の距離と、前記被計測物と前記導電性部材とが対向する面積との少なくともいずれかにより求められることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の計測装置。
- 前記センサを複数備え、前記インピーダンスに流れる電流の大きさは、前記被計測物に対向するセンサの数と当該センサに付与する電流値の少なくともいずれかにより求められることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の計測装置。
- 前記複数のセンサに対して前記インピーダンスは共通であることを特徴とする請求項7に記載の計測装置。
- 前記複数のセンサは同一の被計測物を計測することを特徴とする請求項7又は8に記載の計測装置。
- 前記被計測物は半導体であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の計測装置。
- 原版上のパターンを基板に露光する半導体製造装置において、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の計測装置を搭載し、
前記被計測物として前記原版及び/又は基板と前記センサとの距離を計測し、
前記距離に基づいて前記原版と基板間の隙間を検出することを特徴とする半導体製造装置。 - 前記原版と前記基板間の隙間を300μm以下に近接させて露光を行うことを特徴とする請求項11に記載の半導体製造装置。
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