JP2004233091A - 計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電容量センサによる計測精度の向上。
【解決手段】計測の際に、センサプローブ101とセンサプローブ102のドライブ電流が同時に流れないようなタイミングに設定されているか、或いはセンサプローブ101にドライブ電流が流されて計測可能な状態の時にはセンサプローブ102に与える電流若しくは電圧の変化をゼロに設定する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被計測物とセンサ間の静電容量の変化を検出して被計測物の位置や形状などを計測する技術に関し、この計測結果を用いて原版上のパターンを基板などに転写する露光装置や半導体デバイスの製造システムなどに応用される技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
被計測物(ターゲット)の位置や形状を精密に計測する方式の一つに、静電容量センサを用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。この方式はセンサプローブ(電極)とターゲット間に生じる静電容量の変化量を検出することによって、センサプローブとターゲット間の距離を計測するものである。静電容量は交流インピーダンスとして検出される。
【0003】
図8は従来の静電容量センサを用いた計測装置の構成を示し、具体的には複数の静電容量センサ(センサプローブ)101,102と、各センサ102,102に接続ケーブル103を介して電気的に接続されるセンサアンプ111,112と、センサアンプ111とセンサアンプ112の各計測値を受け取るコントローラ113とを備え、各センサアンプ111,112の一方の端子111a,112aから与えられる微弱な交流電流をセンサプローブ101,102からターゲット104に向かって流し込み、そのインピーダンスによる電圧降下を計測することにより、ターゲット104上の複数の計測点でのセンサプローブとターゲット間の距離gapを同時に計測する構成が一般的である。
【0004】
センサプローブ101,102からターゲット104に流れ込んだ電流は、装置の筐体アースと概ね同電位にした導体を通して、センサアンプのもう一方の端子111b,112bに還流される。
【0005】
通常、計測する静電容量はpFオーダーの小さな値なので、浮遊容量の影響を受けやすいため、センサアンプからセンサプローブまでの実装および、ターゲットからのアースラインの実装は、浮遊容量の影響が少なくなるように電位を設定しているのが普通である。
【0006】
静電容量センサは、十分インピーダンスが低いターゲットをアースに対して低インピーダンスで結合して使用するのが理想的である。そのため、図8のように、ターゲット104を把持するチャック105を金属などの導体で構成し、チャック105をアースに接続すると共に、チャック105を搭載する搭載台106を絶縁する構成がよく用いられる。
【0007】
センサプローブ101,102は、チャック105上から延びる保持部材107によりターゲット104の表面に対向するように保持される。
【0008】
また、複数の静電容量センサを用いる場合、センサプローブ間の距離を十分広くするなどの静電界干渉防止策を施すことが必要となるが、ターゲットが十分低い内部インピーダンスを持ち、アースに対して十分低いインピーダンスで接続されていればセンサ間の干渉はあまり問題とはならない。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−230704号公報。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ターゲットが半導体ウエハなどである場合には、ある程度大きな内部インピーダンスを持ち、アースに対して低インピーダンスで結合できない場合もありうる。
【0011】
そのような場合には、複数のセンサプローブから流れ出た交流電流が、共通インピーダンスであるところの、ターゲット内部インピーダンスおよびアースインピーダンスに流れ込むので、その部分の電圧降下により各センサに誤差が生じてしまう。
【0012】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、複数の静電容量センサを用いてターゲットを計測する際に、ターゲットの電気的特性に起因するセンサ間の干渉や誤差を抑制することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る、被計測物とセンサ間の静電容量の変化を検出して当該センサと被計測物間の距離を計測する装置は、第1のセンサ及び第2のセンサと、前記第1及び第2のセンサの電流若しくは電圧に変化を与えて計測状態とする計測手段とを備え、前記計測手段は、前記第1のセンサが計測状態の時には前記第2のセンサに与える電流若しくは電圧の変化をゼロにする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
[第1の実施形態]
以下に、本発明の計測装置を半導体ウエハ位置の計測に適用した第1の実施形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る第1の実施形態の計測装置の構成図であり、図8に示す構成と同一の要素には同一の符号を付して示している。
【0017】
本実施形態の計測装置は、保持部材107に固定された複数(例えば、2個)のセンサプローブ101,102を用いて、SiC製のセラミクスで構成された真空チャック5上に真空吸着されたターゲットとしての半導体ウエハ4の表面の高さと傾きを計測する。
【0018】
ここで、センサプローブ101,102とターゲット4間の間隔gapを計測ギャップと呼ぶことにする。計測ギャップはセンサプローブの種類によって設定が異なるが、本実施形態では300μm以下、好ましくは200〜300μm程度に設定される。
【0019】
センサプローブ101,102は円筒形状を有し、径方向断面から見て同心円状に中心から中心電極、ガード電極、外部電極の3層構造になっている。計測に使用する電極は中心電極であり、センサアンプ111,112の中心電極用端子111a,112aに接続される。センサアンプ111,112から中心電極には数10kHzの正弦波定振幅電流が付与される。その電流がセンサプローブ101,102と容量結合されたターゲット4を介して筐体アースGNDに流れる。
【0020】
上記筐体アースGNDはセンサアンプ111,112のアース端子111b,112bに接続されて全体として閉回路を構成している。センサアンプ111,112は中心電極用端子111a,112aとアース端子111b,112b間の電圧を検知することにより、計測ギャップの容量性インピーダンスを含んだ閉回路のインピーダンスを計測する。
【0021】
図2は第1実施形態の計測装置における計測系の等価回路である。
【0022】
図2において、C1はセンサプローブ101と半導体ウエハ4間の計測ギャップ、C2はセンサプローブ102と半導体ウエハ4間の計測ギャップ、Z1はセンサプローブ1の計測に独立インピーダンス成分として係る半導体ウエハ4の内部インピーダンス、Z2はセンサプローブ2の計測に独立インピーダンス成分として係る半導体ウエハ4の内部インピーダンス、Z3はセンサプローブ1とセンサプローブ2に共通インピーダンス成分として係る半導体ウエハ4の内部インピーダンス、Z4はセンサプローブ1とセンサプローブ2に共通インピーダンス成分として係る真空チャック5のインピーダンスと搭載台106のインピーダンスである。
【0023】
上記計測ギャップをd、センサプローブとターゲット間の実効的な対向面積をSとすれば、計測ギャップの静電容量Cは次式で表される。
【0024】
C=εo・S/d
ここで、εoは真空中の誘電率であり、空気中の誘電率はこれとほぼ同じであるとする。
【0025】
センサプローブに流す交流の角周波数をω、電流値をiとすれば、中心電極用端子とアース端子間の電圧値eは次式で表される。
【0026】
e=i/(ω・C)
上記両式より、
e=i・d/(ω・εo・S)
d=e・ω・εo・S/i
が導かれる。そして、i、ω、Sが変化しないとすれば、eに比例したdが得られる。
【0027】
上記ガード電極は、中心電極から出た電界が周辺に広がるのを防止するために設けられている。また、ガード電極はセンサアンプのガード電極用端子に接続される。ガード電極用端子は、eと同じ電圧で、低出力インピーダンスのドライバによりドライブされる。また、センサアンプとセンサプローブ間の接続には同軸ケーブルを使用しており、同軸ケーブルの中心線に中心電極、シールド線にガード電極を接続している。これにより、2つの接続ケーブル103間の容量の影響をキャンセルしている。
【0028】
センサアンプ111,112は、センサプローブのドライブと電圧の計測を行う。計測された電圧はA/D変換されて、コントローラ113に伝送される。コントローラ113は、計測値の処理と表示などを行う。この際、コントローラ113内部でオフセット、ゲイン、非リニアリティーなどの補正を行ってもよい。
【0029】
真空チャック5がSiC製のセラミックスで構成されているのは、温度変化によるチャックの変形を防ぐためである。同様にチャック5の搭載台106もセラミックスで構成されている。
【0030】
従って、ターゲット4の裏面側の構造物はほとんど絶縁体で構成されていることになり、ターゲット4からアースGNDへの結合はほとんど期待できない。
【0031】
コントローラ113は計測タイミング発生装置114に対して計測のタイミングを予め設定する。また、コントローラ113はセンサアンプ111とセンサアンプ112の計測値を受け取ってディスプレイなどを介して外部に表示する。
【0032】
計測タイミング発生装置114は、センサアンプ111とセンサアンプ112に対して、各センサ101,102のドライブタイミング信号と計測タイミング信号を出力する。また、コントローラ113に対しても上記計測タイミング信号を出力することにより計測値の取り込みタイミングを示す。
【0033】
以下に、図3のタイミングチャートを用いて計測タイミングについて説明する。
【0034】
本実施形態では、センサプローブ101とセンサプローブ102のドライブ電流(計測のための微弱な電流)が同時に流れないようなタイミングに設定されているか(例えば、センサプローブ101での計測時にはセンサプローブ102の電流若しくは電圧をゼロにする)、或いはセンサプローブ101にドライブ電流が流されて計測可能な状態の時にはセンサプローブ102に与える電流若しくは電圧の変化をゼロに設定する。各センサの計測は複数回行うことにより、平均化効果によって精度を向上させている。
【0035】
つまり、センサ101のドライブ信号がONになってから若干の時間マージンの後に、センサ101の計測タイミング信号を複数回ONして複数回計測を行う。所定の時間が経過したら、センサ101のドライブタイミング信号はOFFになり、若干の時間マージンの後に、センサ102のドライブタイミング信号がONになる。そこから若干の時間マージンの後に、センサ102の計測タイミング信号を複数回ONして複数回計測を行う。その後、必要な計測点数が得られるまで上記処理を繰り返し実行する。
【0036】
図3におけるセンサプローブのドライブ電流は、実際にセンサプローブ101,102に流している定振幅の交流正弦波電流として表されているが、図3での正弦波の周波数については模式的に表したに過ぎず、ドライブタイミング、計測タイミングとの関係が図3に限定されるわけではない。
【0037】
なお、本実施形態においてはドライブタイミング信号、計測タイミング信号に十分な時間マージンを与えているが、一方のセンサの計測時にもう一方のセンサをドライブしないという条件を守れば、さらにスループットを向上させることが可能である。
【0038】
上記実施形態によれば、複数の静電容量センサを用いた計測装置において、従来はセンサ間の干渉により高い精度を実現することが困難であったが、全く干渉の影響を取り除くことができる。
【0039】
[第2の実施形態]
次に、本発明の計測装置をステップアンドリピートによりマスクパターンをウエハに転写するX線露光装置に適用した第2の実施形態について説明する。
【0040】
図4は、本発明に係る第2の実施形態の計測装置を含むX線露光装置の部分構成図であり、装置全体のうち静電容量センサに関係する部分を図示したものである。
【0041】
本実施形態のX線露光装置は、シンクロトロンリング光源を使用したプロキシミティーギャップ等倍X線露光装置であり、実際の使用環境では、図4の部分は密封チャンバー内に配置され、20kPaの高純度ヘリウム雰囲気にて使用される。
【0042】
本実施形態においては、マスク21とウエハ22を10μm以下の極微小なギャップに保持して露光を行うため、ウエハ表面およびマスク表面の高さ計測に高い精度が要求される。設定されたギャップが想定と異なる場合には、線幅精度の悪化など露光結果に重大な影響を及ぼす。また、高スループットを実現するために露光ギャップを保ったまま、ウエハをステップアンドリピートさせる。その際、マスク面とウエハ面の平行度が悪いと、マスクメンブレンの変形により露光結果の悪化、さらにはメンブレンの破壊につながる恐れもある。
【0043】
本実施形態では、不図示のシンクロトロンリング光源から照射されたX線は図示のS1方向に導入される。これに合わせてマスク21、ウエハ22とも垂直に保持された状態で露光される。
【0044】
マスクフレーム23はSiC製で直径125mmである。マスクフレーム23に4インチ径のマスク基板が貼り合わされている。マスク基板上にはメンブレン、吸収体パターンが製膜されている。マスク基板は露光エリア部分がバックエッチされている。
【0045】
マスクは図示のマスクチャック24にチャッキングされる。マスクチャック24はマスクステージ25上に搭載されており、Z、θ、ωx、ωy軸に自由度を持っている。
【0046】
図4において、ウエハ22は不図示のウエハ搬送系によりウエハチャック26に真空吸着される。ウエハチャック26はSiC製であり、チャック面に微小なピンが多数設けられている。ウエハチャック26はSiC製のウエハステージ27上に搭載されている。ウエハステージ27はXステージ28に搭載され、さらにYステージ29に搭載されている。Yステージ29は定盤30上に締結されている。定盤30は床振動を遮断するダンパー31を介して、床32に設置されている。ウエハステージ27は、リニアモーター他により駆動され、X、Y、Z、θ、ωx、ωy軸に自由度を持っている。
【0047】
次に、本実施形態の計測装置の構成及び計測について説明する。
【0048】
ウエハ22がチャックされた後、ウエハステージ27を駆動して被計測物としてのウエハ22上の20mmピッチの格子点を複数(例えば、2個)のウエハ計測用静電容量センサプローブ33,34で計測する。ウエハ計測用静電容量センサプローブ33,34は金属部材35を介してマスクフレーム23に取り付けられている。
【0049】
ウエハ計測用静電容量センサプローブ33,34はマスクフレーム23に固定して設けられているので、各計測点を全て網羅するようにウエハステージ27をウエハ計測用静電容量センサプローブ33,34に対して相対的に移動させて計測する。この計測の際、ウエハステージ27は必ずしも停止する必要はなく、ウエハステージ27を駆動制御するコントローラがその座標位置に対する計測タイミングを管理しながら計測することが可能である。
【0050】
ウエハ計測用静電容量センサプローブ33,34を保持する金属部材35は対向アース板としての機能を兼ねている。
【0051】
一方、マスク計測用静電容量センサプローブ36はウエハステージ27に取り付けられた対向アース板としての機能を兼ねた金属部材37に取り付けられている。マスク計測用静電容量センサプローブ36は1個のみ設けられているので、各計測点を全て網羅するようにマスクステージ25をマスク計測用静電容量センサプローブ36に対して相対的に移動させて被計測物(転写パターンが形成された原版)としてのマスク21上の複数の点を計測する。
【0052】
両金属部材35,37は共に、導線を使用して図5における対応したセンサアンプのアース端子に接続される。また、対向アース板として十分な容量結合が得られるように、設計上許される範囲で、面積を大きくし、それぞれのターゲットに近接して設置されている。
【0053】
本実施形態のように絶縁体(例えば、マスクフレーム23、ウエハステージ27、定盤30など)に支持された基板(例えば、ウエハ)は、機械的な影響を与えずに基板をアースすることが難しく、アースインピーダンスが高くなりやすい。その場合、他のセンサからの干渉を特に受けやすくなる。
【0054】
各センサプローブ33,34,36は、第1実施形態と同様に円筒形状を有し、径方向断面から見て同心円状に中心から中心電極、ガード電極、外部電極の3層構造になっている。計測に使用する電極は中心電極であり、ウエハ計測用センサプローブ33,34は図5に示すセンサアンプ55,56の中心電極用端子55a,56aに接続され、マスク計測用センサプローブ36は図5に示すセンサアンプ57の中心電極用端子57aに接続される。各センサアンプ55〜57から中心電極には数10kHzの正弦波定振幅電流が付与され、その電流がセンサプローブ33,34,36と容量結合されたターゲット(ウエハ計測用センサプローブ33,34とウエハ22、或いはマスク計測用センサプローブ36とマスク21)を介して対向アース板としての金属部材35,37に流れる。
【0055】
上記金属部材35はセンサアンプ55,56のアース端子55b,56bに接続され、上記金属部材37はセンサアンプ57のアース端子57bに接続されて全体として閉回路を構成している。各センサアンプ55〜57は中心電極用端子55a〜57aとアース端子55b〜57b間の電圧を検知することにより、計測ギャップの容量性インピーダンスを含んだ閉回路のインピーダンスを計測する。
【0056】
図6は第2実施形態の計測装置における計測系の等価回路である。
【0057】
図6において、Cw1はウエハ計測用センサプローブ33とウエハ22間の計測ギャップ、Cw2はウエハ計測用センサプローブ34とウエハ22間の計測ギャップ、Zw1はウエハ計測用センサプローブ33の計測に独立インピーダンス成分として係るウエハ22の内部インピーダンス、Zw2はウエハ計測用センサプローブ34の計測に独立インピーダンス成分として係るウエハ22の内部インピーダンス、Zw3はウエハ計測用センサプローブ33とウエハ計測用センサプローブ34に共通インピーダンス成分として係るウエハ22の内部インピーダンス、Zw4はウエハ計測用センサプローブ33とウエハ計測用センサプローブ34に共通インピーダンス成分として係るウエハチャック26とウエハステージ27とXステージ28とYステージ29のインピーダンスである。また、Cm1はマスク計測用静電容量センサプローブ36とマスク21間の計測ギャップ、Zmはマスク計測用静電容量センサプローブ36の計測に係るマスク21とマスクチャック24とマスクステージ25とマスクフレーム23のインピーダンスである。さらに、Z5はウエハ計測用センサプローブ33とウエハ計測用センサプローブ34とマスク計測用静電容量センサプローブ36に共通インピーダンス成分として係る定盤30のインピーダンスである。
【0058】
以下、図5を用いて本実施形態の制御ブロックについて説明する。
【0059】
コンソール51は露光装置全体のシーケンスを制御し、かつユーザーインターフェース、ネットワークインターフェースを提供する。ステージCPU52はコンソールからシーケンス上のコマンドを受け取ってウエハステージ27およびマスクステージ25を駆動制御する。露光装置には、これ以外に不図示のアライメントユニット、搬送ユニット、照明ユニットなどが搭載され、それぞれが別のCPUによって各ユニットの制御が行われる。ステージDSP53はウエハステージ27およびマスクステージ25の駆動制御、位置決め制御を司り、高速演算が可能なDSPを用いてデジタル制御を行っている。
【0060】
ステージDSP53は、ステージ干渉計I/F59を介して入力されるステージ干渉計60の測定値に基づいてウエハステージ27およびマスクステージ25の駆動制御信号を各ステージのステージドライバ58に出力する。
【0061】
また、ステージDSP53は本発明の要点である各静電容量センサプローブ33,34,36のセンサドライブタイミング信号および計測タイミング信号および計測値の取り込みも行う。これは、本発明に関わる、計測時の移動速度、位置座標と連動した計測を行うために必要な構成である。
【0062】
センサI/F(インタフェース)はステージDSP53から受けたセンサドライブタイミング信号および計測タイミング信号を、ウエハ計測用センサアンプ55,56やマスク計測用センサアンプ57に伝達する。各センサアンプ55〜57は、センサドライブタイミング信号に従い、各センサプローブ33,34,36へ付与する電流の有無を制御する。また、計測タイミング信号に従い、計測値の取り込みおよびセンサI/F54への出力を行う。
【0063】
以下に、図7のタイミングチャートを用いて計測タイミングについて説明する。
【0064】
本実施形態の露光装置では、ウエハロード時にウエハの高さ計測を行い、マスクロード後にマスクの高さ計測を行う。ウエハ高さの計測とマスク高さの計測は、その時のウエハステージ位置が異なるため同時に行うことはない。また、ウエハ計測用センサプローブ33と34のドライブ電流(計測のための微弱な電流)が同時に流れないようなタイミングに設定されているか(例えば、センサプローブ33での計測時にはセンサプローブ34の電流若しくは電圧をゼロにする)、或いはセンサプローブ33にドライブ電流が流されて計測可能な状態の時にはセンサプローブ34に与える電流若しくは電圧の変化をゼロに設定する。
【0065】
ウエハ計測シーケンス中には、ステージDSP53がセンサI/F54に対して、ウエハ計測用センサドライブタイミング信号をON、マスク計測用センサドライブタイミング信号をOFFを指令する。逆に、マスク計測シーケンス中には、ステージDSP53がセンサI/F54に対して、ウエハ計測用センサドライブタイミング信号をOFF、マスク計測用センサドライブタイミング信号をONを指令する。これにより、ウエハ計測用センサプローブ33,34とマスク計測用センサプローブ36間の干渉を防ぐことができる。ウエハ計測用センサプローブ33,34とマスク計測用センサプローブ36は各々別の異なるターゲットを計測しているので、アースインピーダンスは共通になりにくい。しかし、静電界が対向しているために、静電的には干渉しやすい配置となっている。そのため、本実施形態のように干渉防止策を行うことは非常に有効である。
【0066】
次に、ウエハ計測シーケンスでの各ウエハ計測用センサプローブ33,34の動作について説明する。
【0067】
ステージDSP53は、ウエハ計測用センサプローブ33とウエハ計測用センサプローブ34の各センサドライブタイミング信号を同時にONにならないように指令する。これにより両センサ間の干渉を防ぐことができる。両センサは同一のターゲットを計測しているので、静電界の干渉とアースインピーダンスの干渉が起きやすい。そのため、本実施形態のように干渉防止策を行うことは非常に有効である。
【0068】
ウエハ計測用センサ33のドライブ信号がONになってから、所定の時間ディレイの後、ウエハ計測用センサ33の計測タイミング信号を複数回ONにする。所定の時間ディレイとは、センサプローブに交流電流を流し始めてから、過渡的な状態を経て安定した計測ができるまでの時間を確保するために設定しているものである。また、複数回計測しているのは、平均化効果によって精度を向上させるためのものである。なお、図7は説明の便宜上各センサプローブのドライブ電流を模式的表したに過ぎず、ドライブタイミング、計測タイミングとの関係が図7に限定されるわけではない。
【0069】
本実施形態において、さらに計測のスループットを高める方法として、ウエハ計測用センサプローブ33とウエハ計測用センサプローブ34の各センサドライブタイミング信号を早めにONしてもよい。例えば、S701の最後の計測が終了したらウエハ計測用センサプローブ34のドライブタイミング信号をすぐにONできる。この時、ウエハ計測用センサプローブ33のドライブタイミング信号は、S702の1回目の計測に影響が出ない時刻までにOFFすればよい。
【0070】
次に、上記ウエハ計測シーケンスにおける各ウエハ計測用センサプローブ33,34とステージの移動とを連動させる制御について説明する。
【0071】
ステージDSP53は、ウエハステージ27の座標位置をリアルタイムで参照している。それにより、各センサプローブ33,34の計測タイミング信号を出力した時点もしくは、実際の計測までのタイムディレイを考慮した時点でのウエハステージ27の座標位置と各センサプローブによる計測値を関連付けることができる。
【0072】
この計測後に、ステージDSP53は、ウエハステージの座標位置と各センサプローブの計測値のテーブルを作成し、ステージCPU52に転送する。ステージCPU52はそのテーブルから、ウエハ上の格子点の計測データを演算により決定する。格子点は、露光装置およびマスク、ウエハの特性により必要な間隔が決められる。本実施形態における格子点の間隔は、例えば20mm間隔程度である。
【0073】
次に、マスク計測用センサプローブの計測動作について説明する。
【0074】
本実施形態のマスクステージ25は、ウエハステージ27ほどのX−Y方向のストロークを持っていないため、ウエハステージ27によりマスク計測用センサプローブ36をマスク21に対して相対的に移動させることによって、若しくはマスクステージ25とウエハステージ27とを両方とも相対的に移動させることによって、マスク21上の複数の点を計測する。
【0075】
マスク21の交換は、ウエハ22の交換よりも頻度が少ないため、多少時間がかかっても、露光装置のスループットに対してはそれほど影響がない。本実施形態においては、マスク21上の4点をそれぞれウエハステージ27を静止させた状態で計測する。ステージDSP53は、計測時のウエハステージの座標位置とマスクの計測値とを関連付けたテーブルを作成し、ステージCPU52に転送する。ステージCPU52はそのテーブルから、マスクの高さおよび傾きを演算により求める。
【0076】
求められたウエハ上格子点の計測データとマスクの高さおよび傾きを元に、ウエハ露光時のウエハステージのZ、ωx、ωy座標を決定する。
【0077】
なお、本実施形態ではセンサ個数をウエハ計測用に2個、マスク計測用に1個としているが、本発明の趣旨から言って、この個数に限定されないことは言うまでも無い。
【0078】
上記実施形態によれば、ターゲットと静電容量センサを相対的に移動して計測するシステムにおいては、位置座標および/もしくは移動速度に従って、効率的に計測を行うことができる。その結果、半導体露光転写において、線幅の微細化、線幅制御の高精度化、高スループット、露光装置の低コスト化、小型化をもたらすことができる。さらに、計測用センサを複数用いることにより、スループットが向上し、より生産性の高い装置を提供することが可能である。
【0079】
【他の実施形態】
本発明は、前述した実施形態の制御ブロックによる計測機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0080】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0081】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0082】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM、DVD−R)などがある。
【0083】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明のクレームに含まれるものである。
【0084】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0085】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0086】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の静電容量センサを用いてターゲットを計測する際に、ターゲットの電気的特性に起因するセンサ間の干渉や誤差を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の計測装置の構成図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態の計測装置における計測系の等価回路である。
【図3】本発明に係る第1実施形態の計測装置の計測タイミングを示す図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の計測装置の構成図である。
【図5】本発明に係る第2実施形態の計測装置のブロック図である。
【図6】本発明に係る第2実施形態の計測装置における計測系の等価回路である。
【図7】本発明に係る第2実施形態の計測装置の計測タイミングを示す図である。
【図8】従来の計測装置の構成図である。
【符号の説明】
4 ターゲット
5 真空チャック
21 マスク
22 ウエハ
23 マスクフレーム
24 マスクチャック
25 マスクステージ
26 ウエハチャック
27 ウエハステージ
28 Xステージ
29 Yステージ
30 定盤
31 ダンパー
32 床
33,34,36、101、102 センサプローブ
35,37 金属部材(対向アース板)
51 コンソール
52 ステージCPU
53 ステージDSP
54 センサI/F
55,56 ウエハ計測用センサアンプ
57 マスク計測用センサアンプ
58 ステージドライバ
59 ステージ干渉計I/F
60 ステージ干渉計
103 接続ケーブル
106 搭載台
111,112 センサアンプ
113 コントローラ
114 計測タイミング発生装置

Claims (1)

  1. 被計測物とセンサ間の静電容量の変化を検出して当該センサと被計測物間の距離を計測する装置であって、
    第1のセンサ及び第2のセンサと、
    前記第1及び第2のセンサの電流若しくは電圧に変化を与えて計測状態とする計測手段とを備え、
    前記計測手段は、前記第1のセンサが計測状態の時には前記第2のセンサに与える電流若しくは電圧の変化をゼロにすることを特徴とする計測装置。
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JP2011169696A (ja) * 2010-02-17 2011-09-01 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 磁気センサユニット

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