JP4007597B2 - 静電容量センサ式計測装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電容量センサを用いてターゲットの位置や形状などを計測する静電容量センサ式計測装置に関する。このような計測装置は、マスク原版のパターンを基板または立体物に転写する露光システム、これらの基板または立体物を加工する加工システムおよび半導体プロセスの処理システム等に好適に応用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
試料(ターゲット)の位置や形状を精密に計測する方式の一つに、静電容量センサを用いたものがある。この方式はセンサプローブとターゲット間に生じる静電容量の大きさを検出することによって、センサプローブとターゲット間の距離を計測するものである。静電容量は交流インピーダンスとして検出される。
【0003】
具体的には、センサアンプから供給される微弱な交流電流を、センサプローブからターゲットに向かって流し込み、そのインピーダンスによる電圧降下を計測する場合が多い。センサプローブからターゲットに流れ込んだ電流は、通常、システムの筐体アースと概ね同電位にした導体を通して、センサアンプのもう一方の端子に還流させる。通常、計測する静電容量はpFオーダーの小さな値なので、浮遊容量の影響を受けやすい。そのため、センサアンプからセンサプローブまでの実装および、ターゲットからのアースラインの実装は、浮遊容量の影響が少なくなるように電位を設定しているのが普通である。
【0004】
静電容量センサは、十分インピーダンスが低いターゲットをアースに対して低インピーダンスで結合して使用するのが理想的である。そのため、ターゲットを載せる搭載台を導体で構成して、搭載台をアースに接続する構成がよく用いられる。
図4は、静電容量センサを用いた従来例の測定装置の構成図である。ターゲット2のチャック9を金属製として、ターゲットとアース間のインピーダンスを低減させている。同図において、1はセンサプローブ、3はセンサアンプ、4はセンサケーブル、6は絶縁性の定盤、8はコントローラであり、定盤6とチャック9とで搭載台を構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、搭載台の設計によっては、ターゲットをアースに対して低インピーダンスで結合するのが難しい場合がある。例えば、ターゲットの形状、搭載台の形状、搭載台の材質に制約がある場合である。このような場合には、従来の方法ではターゲットとアース間の結合を低インピーダンスにできない。その結果、計測の安定性や精度が悪化したり、ターゲット毎にオフセットが生じたりする。
【0006】
さらにもう一つの問題は、ターゲットの表面位置を測りたい時の問題である。搭載台でアースを取って表面位置を測ろうとする場合、ターゲットの内部インピーダンスが十分低いか、または個体差が小さいことが条件となる。なぜなら、内部インピーダンスが高かったり、個体差が大きいと、ターゲット内部の電圧降下が問題となり、計測値に誤差が生じるからである。
本発明は、静電容量センサ式計測装置において、ターゲットの形状やターゲットの内部インピーダンス、搭載台の形状や材質、およびターゲットと搭載台との接触抵抗等の影響による計測の安定性や精度の悪化を防止し、またターゲットによるオフセットを排除することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するため本発明では、被計測ターゲットを搭載する搭載台と、センサプローブと、第1端子および第2端子を有しこれらの端子間に接続される前記ターゲットと前記センサプローブを含む被計測系回路に交流電流を流して該ターゲットと該センサプローブ間の静電容量に応じた出力を発生するセンサアンプとを備え、前記センサアンプの出力に基づいて前記センサプローブと前記ターゲット間の距離を計測する静電容量センサ式計測装置において、計測時に前記ターゲットの被計測面またはその近傍に該ターゲットに非接触で対向するアース部材を設け、前記第1端子に前記センサプローブを、前記第2端子に前記アース部材を接続したことを特徴とする。
【0008】
【作用】
本発明では、センサプローブとターゲット間の距離を計測する際、ターゲットと非接触で対向するアース部材を配置し、このアース部材をアースする。すなわち、アース部材をセンサアンプの第2端子に接続する。これにより、ターゲットとアース部材間に容量結合が形成されてターゲットとアース間のインピーダンスが低下し、ターゲットの内部インピーダンスやターゲットと搭載台との接触抵抗等の影響による計測の安定性や精度の悪化および計測値のオフセットを軽減することができる。したがって、ターゲットとアース部材間の容量結合によるインピーダンスが、センサプローブに流す電流の周波数において計測に要求される精度を満たすインピーダンスよりも低く保たれるように、アース部材の形状寸法および計測時におけるターゲットとのギャップを設定すればよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態として、半導体ウエハ位置計測装置について説明する。
[第1の実施例]
半導体ウエハ位置計測装置について、図1を用いて説明する。本装置は、固定されたセンサプローブを用いて、SiC製真空チャック上に真空吸着された半導体ウエハの表面高さを計測するものである。ここで、センサプローブ1とターゲット2間の間隔を計測ギャップと呼ぶことにする。計測ギャップはセンサプローブの種類によって設定が異なるが、本実施例では200〜300μm程度としている。
【0010】
センサプローブ1は、同軸上に中心から中心電極、ガード電極、外部電極の3層構造になっている。計測に使用する電極は中心電極であり、センサアンプ3の中心電極用端子S1に接続される。センサアンプ3から中心電極には、数10kHzの正弦波定振幅電流を流す。その電流が容量結合されたターゲット2を介して、筐体アースに流れる。アースはセンサアンプのアース端子S2に接続される。センサアンプ3は中心電極用端子S1とアース端子S2間の電圧を検出することにより、計測ギャップの容量性インピーダンスを含んだ、ループのインピーダンスがわかる。計測ギャップをd、センサプローブ1とターゲット2間の実効的な対向面積をAとすれば、計測ギャップの静電容量Cは次式で表される。
C=εo・A/d
ここで、εoは真空中の誘電率であり、空気中の誘電率はこれとほぼ同じである。
【0011】
センサプローブに流す交流の角周波数をω、電流値をiとすれば、中心電極用端子S1とアース端子S2間の電圧値eは次式で表される。
e=i/(ω・C)
上記両式より、
e=i・d/(ω・εo・A)
d=e・ω・εo・A/i
が導かれる。i、ω、Aが変化しないとすれば、eに比例したdが得られる。
【0012】
ガイド電極は、中心電極から出た電界が周辺に広がるのを防止するために設けてある。ガード電極はセンサアンプのガード電極用端子(不図示)に接続される。ガード電極用端子は、eと同じ電圧(中心電極用端子S1と同じ電位)で、低出力インピーダンスのドライバによりドライブされる。また、センサアンプ3とセンサプローブ1間の接続には同軸ケーブル4を使用しており、同軸ケーブルの中心線に中心電極、シールド線にガード電極を接続している。これにより、接続ケーブルの2線間の容量の影響をキャンセルしている。
【0013】
センサアンプ3は、センサプローブ1のドライブと電圧の計測を行う。計測された電圧はA/D変換されて、コントローラ8に伝送される。コントローラ8は、計測値の処理と表示などを行う。この際、コントローラ8内部でオフセット、ゲイン、非リニアリティーなどの補正を行ってもよい。
【0014】
本実施例において、ターゲット2を搭載する搭載台は真空チャック5と定盤6により構成している。真空チャック5は、SiC製のセラミックスで構成している。これは温度変化によるチャックの変形を防ぐためである。同様にチャック5を搭載する定盤6もセラミックスで構成している。従って、ターゲット2の裏面側はほとんど絶縁体で構成されているので、ターゲット2からアースへの結合はほとんど期待できない。
そこで、本実施例においては、本発明の最も重要な要素である対向アース板7を用いて、ターゲット2とアース間のインピーダンスを低くしている。この点について以下に説明する。
【0015】
ターゲット2表面と対向アース板7との間隔d2は、100〜400μm程度の距離を保って設置されている。本実施例の場合は、ターゲットの面積をすべてカバーするように対向アース板を設置している。ターゲットと対向アース板が重なる投影面積をA2とすると、ターゲットと対向アース板間の静電容量C2は次式で表される。
C2=εo・A2/d2
C2は大きい方が望ましく、少なくともギャップ計測時にセンサプローブ1に流す電流の周波数におけるインピーダンスが計測に要求される精度を満たすインピーダンスよりも低く保たれるような静電容量であることが必要である。
【0016】
例えば、C2/C=nとすると、対向アース板7が無いときのターゲット2とアース間のインピーダンスが0〜無限大の間で変動しても、計測値の変動幅は1/(n+1)程度に軽減することができる。
本実施例のように、ターゲット2の裏面側がほとんど絶縁体で構成されている場合、対向アース板7が無いときのターゲット2とアース間のインピーダンスは非常に大きいので、ターゲット2のアースは主に対向アース板7との容量結合によるものとなる。この場合、ほぼ一定の計測ギャップdを計測するならばターゲット2の内部インピーダンス変動等による計測値変動は無視できるので、nは非常に小さくても良いとも言える。しかし、センサアンプ3による計測値は、n/(n+1)倍となるので、nの下限値はセンサアンプ等の計測系における精度または分解能によっても制限される。
【0017】
ターゲット2の内部インピーダンスが、個体差により大きく違いがある場合には、本実施例のように、チャック5側を直流的・交流的に絶縁した方が良い結果が得られる場合がある。
チャック5側からアースに結合すると、内部インピーダンスの大小により、計測値にオフセットが生じる。本実施例のようにターゲット表面高さを測りたい場合にはそれが誤差となる。例えばGaAsウエハは、製造時に設定する内部インピーダンスの幅が大きく、数Ω・cm〜数MΩ・cmもの範囲を取りうる。これらをチャック5側のアース結合により全て精度良く計測することは困難である。そこで、本実施例のように高さを計測する表面側から容量結合したアース板を用いれば、内部インピーダンスが計測値に与える影響を小さくすることができる。
【0018】
この第1の実施例によれば、静電容量センサを用いた計測装置において、従来ターゲットをアースすることが困難だった場合においても、対向するアース板7によりアースインピーダンスを下げることができる。また、ターゲットの内部インピーダンスの影響をあまり受けずに、ターゲットの表面高さを計測することができる。また、高精度な計測装置を省スペース、低コストで構成することができる。
【0019】
[第2の実施例]
ステップアンドリピートによりマスクパターンをウエハに転写するX線ステッパについて説明する。図2はシンクロトロンリング光源を使用したプロキシミティーギャップ等倍X線露光装置の一部である。図2は、装置のうち、静電容量センサに関係する部分を掲載したものである。実際の装置では、図2の部分は密封チャンバに入れられ、20kPaの高純度ヘリウム雰囲気にて使用される。
【0020】
本実施例では、不図示のシンクロトロンリングから放射されたX線は図示された方向に導入される。これにあわせてマスク21、ウエハ23とも垂直に保持された状態で露光される。マスク21の構造を図3に示す。マスクフレーム31はSiC製で直径125mmである。マスクフレーム31に4インチ径のマスク基板32が貼り合わされている。マスク基板32上にはメンブレン33および不図示の吸収体パターンが成膜されている。マスク基板31は露光エリア部分がバックエッチされている。マスクは図2のマスクチャック22にチャッキングされる。マスクチャック22はマスクステージ上に搭載されており、Z、θ、ωx、ωy軸に自由度を持っている。マスクステージはマスク用フレーム55上に搭載されている。
【0021】
図2において、ウエハ23は不図示のウエハ搬送系によりウエハステージ25上にチャックされる。つまり、ウエハチャック24に真空吸着される。ウエハチャック24はSiC製であり、チャック面に微小なピンが多数設けられている。ウエハチャック24はSiC製のウエハステージ上に搭載されている。ウエハステージ25はXステージ26に搭載され、Xステージ26はさらにYステージ27に搭載されている。Yステージ27は定盤28上に締結されている。定盤28は床振動を遮断するダンパ29を介して、床30に設置されている。ウエハステージ25は、リニアモータ等により駆動され、X、Y、Z、θ、ωx、ωy軸に自由度を持っている。不図示のアライメント計測ユニットによって、マスク21とウエハ23の相対位置を計測する。
【0022】
次に、本実施例の静電容量センサによる計測について説明する。図2において、ウエハ23がチャックされた後、ウエハステージ25を駆動してウエハ23上の20mmピッチの格子点を静電容量センサで計測する。本実施例ではウエハ計測用静電容量センサプローブ51は1個のみ設けてあるので、計測点を全て網羅するようにウエハステージ25を駆動して計測する。計測の際、ウエハステージ25は必ずしも停止する必要はなく、ウエハステージ25の不図示のコントローラが座標に対する計測タイミングを管理して、駆動しながら計測することが可能である。
【0023】
ウエハ計測用静電容量センサプローブ51は、マスク用フレーム55に取り付けられた対向アース板を兼ねた金属部材52に取り付けられている。マスク計測用静電容量センサプローブ53は、ウエハステージ25に取り付けられた対向アース板を兼ねた金属部材54に取り付けられている。この両方の金属部材52、54ともに、導線を使用して不図示のセンサアンプのアース端子に接続されている。また、対向アース板として十分な容量結合が得られるように、設計上許される範囲で、面積を大きくし、それぞれのターゲット(ウエハ23およびマスク21のマスク基板32)に近接して設置してある。
【0024】
本実施例のように絶縁体(マスクフレーム31、ウエハチャック24、ウエハステージ5等)に支持された基板(マスク基板32、ウエハ23等)では、機械的な影響を与えずに基板をアースすることが難しい。本実施例では、支持体の材質、形状、チャック方法によらず、アース効果をあげることができる。
【0025】
また、特にウエハの大口径化に対応して、ウエハ計測用静電容量センサプローブを計測点にあわせたピッチで複数配置すれば、スループットを向上させることが可能である。その場合、センサ取り付けスペースが増加することを意味するので、本発明の要点であるところの対向アース部材の面積も自然と大きくすることができ、さらにアースインピーダンスを下げることができる。
【0026】
この第2の実施例によれば、半導体露光転写において、線幅の微細化、線幅制御の高精度化、高スループット、露光装置の低コスト化、小型化をもたらすことができる。さらに、計測用センサを複数用いることにより、スループットが向上し、より生産性の高い装置を提供することが可能である。
【0027】
[第3の実施例]
上述の実施例においては、ターゲットが基板である場合の例を示したが、ターゲットが基板ではなく、ある程度の高さを持った立体物である場合には、アース板をターゲットの側面に対して対向するように設置してもアースに対する結合効果が得られる。
【0028】
この第3の実施例を用いれば、立体物のターゲットに対してさらにアースインピーダンスを下げられる可能性をもっており、同時に装置レイアウトにより高い自由度をもたらすものである。
【0029】
なお、上述の実施例において、定盤6および真空チャック5ならびにマスクフレーム31、マスクチャック22、ウエハチャック24およびウエハステージ25は、材料を特に限定されないが、SiN、SiC、アルミナもしくは他の材質から成るセラミックス材料で形成することが好ましい。また、チャック5、22,24のチャッキング方式は、真空吸着方式以外の、ターゲットを機械的に把持する方式であってもよい。
【0030】
【発明の実施態様】
本発明の実施態様の例を以下のように列挙する。
[実施態様1] 被計測ターゲットを搭載する搭載台と、
センサプローブと、
第1端子および第2端子を有しこれらの端子間に接続される前記ターゲットと前記センサプローブを含む被計測系回路に交流電流を流し該ターゲットと該センサプローブ間の静電容量に応じた出力を発生するセンサアンプと
を備え、前記センサアンプの出力に基づいて前記センサプローブと前記ターゲット間の距離を計測する静電容量センサ式計測装置において、
計測時に前記ターゲットの被計測面またはその近傍に該ターゲットに非接触で対向するアース部材を設け、前記第1端子に前記センサプローブを、前記第2端子に前記アース部材を接続したことを特徴とする静電容量センサ式計測装置。
【0031】
[実施態様2] 前記アース部材の形状および寸法ならびに前記計測時における該アース部材と前記ターゲットとのギャップが、該ターゲットと該アース部材間の容量結合によるインピーダンスを、前記交流電流の周波数において計測に要求される精度を満たすインピーダンス以下のインピーダンスに保つように、設定されていることを特徴とする実施態様1に記載の計測装置。
[実施態様3] 前記ターゲットは、前記センサプローブとアース部材を除く他の部材に対して、直流的、交流的に高インピーダンスとなるように設置されることを特徴とする実施態様1または2に記載の計測装置。
[実施態様4] 前記搭載台は絶縁性であることを特徴とする実施態様1〜3のいずれか1つに記載の計測装置。
[実施態様5] 前記搭載台は、SiCまたはアルミナもしくは他の材質から成るセラミックス材料で形成されていることを特徴とする実施態様4に記載の計測装置。
【0032】
[実施態様6] 前記搭載台は、前記ターゲットを真空吸着によってチャックすることを特徴とする実施態様1〜5のいずれか1つに記載の計測装置。
[実施態様7] 前記搭載台は、前記ターゲットを機械的に把持することを特徴とする実施態様1〜5のいずれか1つに記載の計測装置。
[実施態様8] 前記搭載台は、前記ターゲットを搭載する面の表面にピンを持つ構造であることを特徴とする実施態様1〜7のいずれか1つに記載の計測装置。
[実施態様9] 前記ターゲットおよび前記センサプローブの少なくとも一方は、ステージ上に搭載され移動可能であることを特徴とする実施態様1〜8のいずれか1つに記載の計測装置。
[実施態様10] 前記ターゲットは、半導体であることを特徴とする実施態様1〜9のいずれか1つに記載の計測装置。
【0033】
[実施態様11] 前記アース部材が、前記センサプローブ近傍に設けられていることを特徴とする実施態様1〜10のいずれか1つに記載の計測装置。
[実施態様12] 前記センサプローブの電極部と前記アース部材は絶縁されており、前記センサプローブを保持するプローブ保持部材表面が導電性で前記アース部材に短絡されていることを特徴とする実施態様11に記載の計測装置。
[実施態様13] 前記センサプローブの電極部と前記アース部材は絶縁されており、前記センサプローブが前記アース部材に取り付けられていることを特徴とする実施態様11に記載の計測装置。
[実施態様14] 前記センサプローブが、前記ターゲットの被計測面上の複数箇所をそれぞれ計測するために前記アース部材に複数個取り付けられていることを特徴とする実施態様13に記載の計測装置。
[実施態様15] 前記ターゲットが立体物であり、前記アース部材が前記計測時に前記ターゲットの側面に近接して対向することを特徴とする実施態様1〜12のいずれか1つに記載の計測装置。
【0034】
[実施態様16] 実施態様1〜14のいずれか1つに記載の計測装置を搭載し、前記ターゲットは半導体ウエハもしくは転写原版またはその双方であることを特徴とする半導体製造装置。
[実施態様17] 前記半導体ウエハと前記転写原版間の距離を100μm以下に近接させて転写を行うことを特徴とする実施態様16に記載の半導体製造装置。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、静電容量センサを用いた計測装置において、従来ターゲットをアースすることが困難だった場合においても、対向するアース部材によりアースインピーダンスを下げることができる。また、ターゲットの内部インピーダンスの影響を殆ど受けずに、ターゲットとセンサプローブ間の距離を計測することができる。すなわち、計測の安定性や精度の向上およびターゲットによるオフセットの排除を図ることができる。また、高精度な計測装置を省スペース、低コストで構成することが可能である。
また、本発明を半導体露光装置に適用すれば、半導体露光転写において、線幅の微細化、線幅制御の高精度化、高スループット、露光装置の低コスト化、小型化をもたらすことができる。さらに、計測用センサを複数用いることにより、スループットが向上し、より生産性の高い装置を提供することが可能である。
さらに、本発明は、ターゲットが立体物である場合に適用できる。その場合は、アース部材をターゲットの側面に対向させることにより、立体物のターゲットに対してもさらにアースインピーダンスを下げることができ、計測の安定性や精度の向上およびターゲットによるオフセットの排除を図ることができる。同時に装置レイアウトにより高い自由度をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施例を示す計測装置の構成図。
【図2】 本発明の第二実施例を示すX線露光装置の構成図。
【図3】 本発明の第二実施例を示すX線露光用マスクの構成図。
【図4】 従来例を示す計測装置の構成図。
【符号の説明】
1:センサプローブ、2:ターゲット、3:センサアンプ、4:センサケーブル、5:絶縁性の真空チャック、6:絶縁性の定盤、7:対向アース板、8:コントローラ、9:金属製チャック、21:マスク、22:マスクチャックおよびマスクステージ、23:ウエハ、24:ウエハチャック、25:ウエハステージ、26:Xステージ、27:Yステージ、28:定盤、29:ダンパ、30:床、31:マスクフレーム、32:マスク基板、33:メンブレン、51:ウエハ計測用静電容量センサプローブ、52:センサプローブ取り付け部、53:マスク計測用静電容量センサプローブ、54:センサプローブ取り付け部、55:マスク用フレーム。
Claims (17)
- 被計測ターゲットを搭載する搭載台と、
センサプローブと、
第1端子および第2端子を有しこれらの端子間に接続される前記ターゲットと前記センサプローブを含む被計測系回路に交流電流を流して該ターゲットと該センサプローブ間の静電容量に応じた出力を発生するセンサアンプと
を備え、前記センサアンプの出力に基づいて前記センサプローブと前記ターゲット間の距離を計測する静電容量センサ式計測装置において、
計測時に前記ターゲットの被計測面またはその近傍に該ターゲットに非接触で対向するアース部材を設け、前記第1端子に前記センサプローブを、前記第2端子に前記アース部材を接続したことを特徴とする静電容量センサ式計測装置。 - 前記アース部材の形状および寸法ならびに前記計測時における該アース部材と前記ターゲットとのギャップが、該ターゲットと該アース部材間の容量結合によるインピーダンスを、前記交流電流の周波数において計測に要求される精度を満たすインピーダンス以下のインピーダンスに保つように、設定されていることを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
- 前記ターゲットは、前記センサプローブとアース部材を除く他の部材に対して、直流的、交流的に高インピーダンスとなるように設置されることを特徴とする請求項1または2に記載の計測装置。
- 前記搭載台は絶縁性であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の計測装置。
- 前記搭載台は、SiCまたはアルミナもしくは他の材質から成るセラミックス材料で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の計測装置。
- 前記搭載台は、前記ターゲットを真空吸着によってチャックすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の計測装置。
- 前記搭載台は、前記ターゲットを機械的に把持することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の計測装置。
- 前記搭載台は、前記ターゲットを搭載する面の表面にピンを持つ構造であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の計測装置。
- 前記ターゲットおよび前記センサプローブの少なくとも一方は、ステージ上に搭載され移動可能であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の計測装置。
- 前記ターゲットは、半導体であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の計測装置。
- 前記アース部材が、前記センサプローブ近傍に設けられていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の計測装置。
- 前記センサプローブの電極部と前記アース部材は絶縁されており、前記センサプローブを保持するプローブ保持部材表面が導電性で前記アース部材に短絡されていることを特徴とする請求項11に記載の計測装置。
- 前記センサプローブの電極部と前記アース部材は絶縁されており、前記センサプローブが前記アース部材に取り付けられていることを特徴とする請求項11に記載の計測装置。
- 前記センサプローブが、前記ターゲットの被計測面上の複数箇所をそれぞれ計測するために前記アース部材に複数個取り付けられていることを特徴とする請求項13に記載の計測装置。
- 前記ターゲットが立体物であり、前記アース部材が前記計測時に前記ターゲットの側面に近接して対向することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載の計測装置。
- 請求項1〜14のいずれか1つに記載の計測装置を搭載し、前記ターゲットは半導体ウエハもしくは転写原版またはその双方であることを特徴とする半導体 製造装置。
- 前記半導体ウエハと前記転写原版間の距離を100μm以下に近接させて転写を行うことを特徴とする請求項16に記載の半導体製造装置。
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