JP4006224B2 - 画像品質判定方法、判定装置、判定プログラム - Google Patents

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  • Image Processing (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷機、複写機、インクジェットプリンターなどの画像形成装置によって記録媒体にプリント出力された画像の品質を評価する画像品質判定方法、判定装置、判定プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式による印字では、トナーの乗り具合によって生じる文字の太りや細り、トナー微粒子の飛び散り、機械的振動などにより、文字の品質(品位)が劣化することが知られている。
【0003】
また、インクジェット方式による印字では、専用光沢紙ではなく普通紙を使った場合にインクのにじみ、ドットの飛び散り、機械的振動などにより文字の品質が劣化することが知られている。
【0004】
このような電子写真方式やインクジェット方式などの画像形成装置を開発・作成する際などには、該画像形成装置がどの程度の品質で印刷することができるか評価することが必要となってくる。
【0005】
従来、これらの印刷された文字や画像の品質(品位)の評価は、熟練者が該印刷物と限度見本とを目視比較することにより行われていた。つまり、従来は、人間の目視による官能評価によって、該印刷物の評価がなされていた。
【0006】
また、工場の生産ラインで用いられている日付ラベル印字検査装置では、良品か不良品か(文字を識別可能であるか否か)の二極判定しかできず、グレーゾーンにあるものの微妙な品質判定ができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術のように、目視による官能評価では、異なる判定者によって判定に違いが生じたり、同じ判定者でも再現よく判定することが難しいなどの問題がある。
【0008】
また、小さな画像を目視によって評価を行う場合には、該画像を拡大撮影する必要があり、光学顕微鏡やインスタントカメラシステムといった高価な設備が必要であるという問題がある。更に、印刷物1枚の中に10箇所の印字品質を評価するために、顕微鏡と印刷物の位置決めを行い、カメラのピント・露出調整を行い、撮影後の写真の現像〜定着までといった作業を10回行う必要があり、手間も非常にかかってしまうという問題点もある。
【0009】
また、工場の生産ラインで用いられている日付ラベル印字検査機では、良品か不良品かの二極判定しかできず、複数の印刷物のうち、どの印刷物の画像品質が優れているか判定を行うための指標に用いることはできなかった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の画像品質判定装置は、以下の構成を有することを特徴とする。
即ち、文字画像を二値化して得られた二値画像と標準画像とを比較してパターンデータを得るパターンデータ測定手段と、
予めサンプル画像から得られたパターンデータと前記サンプル画像の品質を表すスコアとを対応づけて記憶しているパターン用辞書と、前記パターンデータ測定手段で得られたパターンデータとを照合することにより、差異が最も少ないパターン用辞書内のサンプル画像を識別して、そのサンプル画像に対応付けられているスコアを判別する判別手段とを有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【0013】
本実施形態では、原稿11から所定の文字画像を読み取って品質判定する例をとって説明する。なお、原稿として評価用のテストチャートを用いて、そのテストチャートに含まれる所定の文字を評価するようにしてもよいし、任意の原稿に含まれる所定の文字を評価するようにしてもよいが、本実施形態では、評価用のテストチャートを用いて、そのテストチャートに印刷されている「電」の文字を評価することとする。なお、1つの原稿を評価する際、印字場所によって印字状態が異なる可能性があるので、テストチャートとしては複数の異なる場所に「電」の文字を印字し、その複数の文字それぞれを評価する方が望ましい。
【0014】
図5に、このテストチャートの一例を示す。テストチャート501には、複数の個所に品質判定に用いる文字画像が印字されている。ここでは、「電」の文字画像502乃至506の5個所の文字画像を判別に用いることとする。
【0015】
スキャナー12を用いて、原稿11を光学的に読み取って、原稿画像を得る。
【0016】
次にユーザーインターフェース画面を操作して、該テストチャート内の判定用文字画像が存在する位置を識別するためのテンプレートを呼び出し、自動判定ボタンを押す。このようなテンプレートを用いることにより、判定用の画像位置を特定しやすくなる。
【0017】
まず、傾斜検知・補正処理13では、読込んだ原稿画像の文字列の並びを直線に置き換えて傾斜を測定し、傾斜を検知した場合はその傾斜量を用いて画像全体を回転させることにより補正する。なお、傾斜の検知の方法は、公知の方法を用いればよい。
【0018】
画像位置検出処理14では、該呼び出されたテンプレートに基づいて、所望の文字画像が存在するおおよその範囲を特定し、該範囲内の画像データにおいて、ヒストグラムを取るなどして文字画像を切り出し、その文字画像が所望の文字であるか(「電」の文字であるか)判断し、所望の文字であると判断された文字画像を得る。ここで、所望の文字の切り出しは、公知の文字認識技術を用いて実現可能である。
【0019】
パターンマッチング処理15では、画像位置検出14で切り出した文字画像に対し、濃度分布データを得て、その濃度分布データに基づいて、明部(白)と暗部(黒)の元データ損失が最も少なくなるポイントを基準に2値化を行う。そして、2値化された文字画像に対して孤立点除去処理を行って補正画像Aを取得し、また、2値化された文字画像に対してかすれ除去処理を行って補正画像Bを取得する。その後、2値化された文字画像及び補正画像A、Bを用いて、リファレンスパターン(フォントデータから求められる標準画像)と比較して、黒点率、過剰率1、過剰率2、過剰解消率、不足率1、不足率2、不足解消率の7項目のパターンデータを測定する。
【0020】
更に、7項目のパターンデータと、太りや細りや飛び散り等の属性とを対応付けて予め記憶させておいたパターン用辞書を用いて、パターンマッチング処理15で得られたパターンデータに対応する属性16を判別する。また、パターン用辞書には、パターンデータと、前記属性及びパターンスコアとを対応づけて記憶させておき、パターンマッチング処理15で得られたパターンデータをパターン用辞書と照合することにより、パターンスコア17を算出する。このパターンマッチング処理の詳細は、図2を用いて後述する。
【0021】
一方、識別処理(文字認識処理)18では、多値の文字画像から、濃度変化情報を400次元の特徴量として抽出し、擬似ベイズ識別関数を用いて、識別用辞書と照合を行い、類似度を表す演算値(距離で表されるので値が小さいほど類似していることになる)を得て、該演算値に基づいて、小さい順に第1候補、第2候補、第3候補〜第10候補までの識別を行う。なお、識別用辞書には、予め、多数の「電」の学習用文字画像を用いて作成され、それぞれの学習用文字画像から得た特徴量と、その学習用文字画像のスコアとが対応付けられて記憶されている。したがって、識別処理18では、第1候補から第10候補まで、スコアと演算値とをそれぞれ得ることができる。識別処理18の詳細な説明は、図3を用いて後述する。
【0022】
基本スコア計算処理19では、識別処理18で識別された第1候補のスコアと第2候補のスコアとを比較して、スコアの差が大きい場合には、識別対象の文字画像が第1候補と一致している度合が非常に高いと考えられるので、第1候補のスコアを基本スコア20として算出する。また、識別処理18で識別された第1候補のスコアと第2候補のスコアとを比較して、スコアの差が小さい場合には、誤差を考慮すると識別対象の文字画像が一致している度合が第1候補および第2候補のどちらが高いとも言えないので、第1候補のスコアと第2候補のスコアの平均値を基本スコア20として算出する。
【0023】
総合スコア判定処理21では、パターンスコア17と、基本スコア19と、識別処理18で識別された第1候補の演算値(類似度)と、パターンスコア17と同程度のスコアを有する識別処理18で識別された第n候補の演算値(類似度)とを用いて、総合スコアを算出する。
【0024】
第1候補の演算値と、パターンスコア17と同程度のスコアを有する第n候補の演算値とを比較する。演算値の差が大きい場合には、識別処理より算出した基本スコアの信頼度が非常に高いと考えられるので、基本スコアを総合スコア22として算出する。一方、演算値の差が小さい場合には、識別処理より算出した基本スコアの信頼度とパターンマッチング処理より算出したパターンスコアの信頼度とが同程度と考えられるので、基本スコア20とパターンスコア17の平均値を総合スコア22として算出する。
【0025】
この総合スコア22は、ユーザーインターフェース(UI)画面を介してユーザに提示される。なお、提示の際には、総合スコアの点数に応じて、色を変えて表示する。このように色を変えて表示することにより、ユーザは直感的に品質を評価することが可能になる。
【0026】
図6に、品質の判定結果のUI表示画面の一例を示す。判定結果表示画面601は、図5のテストチャートを用いて判定を行った結果を表示し、602乃至606は、判定対象となった文字画像502乃至506を拡大表示したものである。607の欄には、各文字画像の品質スコアが表示されており、例えば、スコアが非常に悪いものは赤字で表示されたりしている。また、各文字画像の詳細な評価結果が608及び609に表示されている。例えば、文字画像602がユーザにより選択されると、608には、当該文字画像とリファレンスパターンとのパターンマッチングの結果が視覚的に分かるように、黒画素が一致している個所と、文字画像の黒画素だけが存在する個所と、リファレンスパターンの黒画素だけが存在する個所とが、色を変えて表示されている。また、609には、当該文字画像602の品質を判定する際に算出された詳細な数値(パターンマッチング処理15で算出したパターンデータや、識別処理18で算出した識別結果44や、属性16など)が表示されている。
【0027】
当該算出されたスコアを評価用のスコアとして保存するように、ユーザから指示を受けると、データ保存処理23では、該総合スコア22と、UI画面上の画像データと、パターンマッチング処理15で得られた黒点率、過剰率1、過剰率2、過剰解消率、不足率1、不足率2、不足解消率の7項目のパターンデータと、太り、細りなどの属性データと、識別処理18で得られた多値画像の濃度勾配を特徴量とした400次元の特徴ベクトルなどのデータを保存する。
【0028】
一方、ユーザは、該算出された総合スコア22が、自らの主観評価と明らかに異なると感じた場合、自分の主観評価に合うように学習させることが可能である。ユーザから学習するように指示を受けると、辞書データ登録処理24において、ユーザに当該文字画像に合うスコアや属性データを新しく指定させて、パターンマッチング処理で得られた黒点率、過剰率1、過剰率2、過剰解消率、不足率1、不足率2、不足解消率の7項目のパターンデータを対応づけてパターン辞書に登録し、識別処理で得られた多値画像の濃度勾配を特徴量とした400次元の特徴データを対応づけて、識別用辞書に登録する。このような学習機能を設けることにより、次回からその文字画像と同様の文字画像の品質を判断する際に、ユーザの主観評価に合った評価を行うことができる。
【0029】
次に、図1のパターンマッチング処理15における処理を、図2を用いて詳細に説明する。
【0030】
スキャン画像(256階調)25は、画像位置検出処理14で取得した256階調の文字画像データである。
【0031】
2値化処理26では、256階調のスキャン画像内の文字画像が明確に表れるように、元データ損失が最も少なくなる2値化閾値を用いて、スキャン画像25を2値化して、2値画像27を得る。
【0032】
孤立点除去処理28では、2値画像27に対して孤立点除去処理を行って、29の補正画像Aを得る。孤立点除去処理では所定数以下の黒画素の塊を検知して除去する処理を行う。
【0033】
かすれ除去処理30では、2値画像27に対してかすれ除去処理を行って、31の補正画像Bを得る。かすれ除去処理では、2値化処理を行った際に、かすれていたために白画素にされた部分を検知して、黒画素に変換する処理を行う。
【0034】
リファレンスパターン32は、対象となる文字の書体、サイズにおける理想形状のパターンである。
【0035】
パターンデータ作製処理33では、リファレンスパターン32と、2値画像27、補正画像A、補正画像Bとをパターンマッチングを行って、黒点率、過剰率1、過剰率2、過剰解消率、不足率1、不足率2、不足解消率の7項目のパターンデータを得る。ここで、黒点率とは、2値画像とリファレンスパターンとをパターンマッチングし、リファレンスパターンの黒画素の個所が、2値画像において黒画素となっている割合を示す。また、過剰率1とは、2値画像とリファレンスパターンとをパターンマッチングし、リファレンスパターンの白画素の個所が、2値画像において黒画素となっている割合を示す。また、過剰率2とは、補正画像Aとリファレンスパターンとをパターンマッチングし、リファレンスパターンの白画素の個所が、補正画像Aにおいて黒画素となっている割合を示す。また、過剰解消率とは、孤立点除去処理により過剰が解消された黒画素の割合であり、過剰率1と過剰率2に基づいて求められる。また、不足率1とは、2値画像とリファレンスパターンとをパターンマッチングし、リファレンスパターンの黒画素の個所が、2値画像において白画素となっている割合を示す。また、不足率2とは、補正画像Bとリファレンスパターンとをパターンマッチングし、リファレンスパターンの黒画素の個所が、補正画像Bにおいて白画素となっている割合を示す。また、不足解消率とは、かすれ除去処理により、かすれが解消された割合であり、不足率1と不足率2に基づいて求められる。
【0036】
パターン辞書照合処理34では、パターンデータ作成処理33で得たパターンデータをパターン用辞書と照合することにより、差異が最も少ないパターン用辞書内のパターンを識別して、そのパターンに対応付けられているパターンスコア36と属性35とを判別する。
【0037】
なお、パターン用辞書には、予め、複数の学習用文字画像(サンプル画像)から、パターンデータを得て、その学習用文字画像のスコア及び属性と該パターンデータとを対応づけて記憶させておく。このようなパターン用辞書を用いることにより、パターンデータ作成処理33で得たパターンデータに対応するスコア36及び属性35を得ることができる。なお、パターン用辞書に記憶されているスコアは、何段階に分けてもよいが、パターン用辞書の作成時にユーザが細かくスコアを指定するのは非常に煩雑であるので、例えば10段階程度(例えば、100点満点でスコアを表示するのであれば10点刻み)に分けて記憶させておけばよい。
【0038】
次に、図1の識別処理18における処理を、図3を用いて詳細に説明する。
【0039】
スキャン画像(256階調)40は、画像位置検出処理14で取得した256階調の文字画像データである。ステップ41において、この多値のスキャン文字画像から、濃度変化情報を400次元の特徴量として抽出する。
【0040】
ここで、多値の文字画像の濃度変化情報から抽出される400次元の特徴量について説明する。まず、画像の前処理として、文字画像の外接枠・重心合わせにより位置と大きさの正規化を行う。この正規化した画像に、2×2の平均値フィルタを用いる平滑化処理を数回反復して濃淡画像を求める。
【0041】
Robertsフィルタを適用し、濃淡画像の濃度値の曲面勾配の向きと強さを求め、得られた勾配の方向を32方向に量子化する。文字画像の外接枠を9×9の計81個のブロックに分割し、各ブロック内で量子化した32方向別に勾配の強さの値を加算して、局所方向ヒストグラムを得る。これに加重フィルタをかけ、32方向から16方向へ次元縮小したヒストグラムを得る。
【0042】
このヒストグラムに対し、5×5の2次元ガウスフィルタを縦横1ブロックおきに施して再標本化し、5×5の計25個のブロックに削減する。各ブロックに16次元の特徴量があるので、文字画像全体では、16×25の計400次元の特徴量(特徴ベクトル)が求められる。
【0043】
ステップ42において、擬似ベイズ識別関数を用いて、識別用辞書43と照合を行い、類似度を表す演算値(距離で表されるので値が小さいほど類似していることになる)を得て、該演算値に基づいて、小さい順に第1候補、第2候補、第3候補〜第10候補まで並べたものが識別結果44である。
【0044】
なお、識別用辞書には、予め、多数の「電」の学習用文字画像(サンプル画像)を用いて作成され、それぞれの学習用文字画像から得た特徴ベクトルと、その学習用文字画像のスコアとが対応付けられて記憶されている。したがって、ステップ42では、擬似ベイズ識別関数により、各候補のスコアと演算値とを得ることができる。なお、識別用辞書に記憶されているスコアは、何段階に分けてもよいが、識別用辞書の作成時にユーザが細かくスコアを指定するのは非常に煩雑であるので、パターン辞書と同様に、例えば10段階程度(例えば、100点満点でスコアを表示するのであれば10点刻み)に分けて記憶させておけばよい。
【0045】
図4は本実施形態における画像の品質を判定するための画像品質判定装置の構成例を示すブロック図である。CPU401は、ROM402に格納されている制御プログラムに従って本装置全体の制御を行う。ROM402には、CPU401に図1乃至図3に記載した処理を実行させるためのプログラム等を格納している。RAM403はCPUが処理を行う際のワークエリアとして用いられたり、読込んだ文書画像データ等を記憶したりする。外部記憶装置404は磁気ディスク等であり、405はディスプレイ、406はキーボード、407はマウス等のポインティングデバイス、408は原稿画像を読み取るためのイメージスキャナである。また、409はネットワークインターフェースであり、図示しない遠隔地に存在する装置と通信し、プログラムやデータなどを読み込んだり、書き込んだりする。なお、本実施形態では、ROMにプログラムが格納されているものとしたが、このプログラムは、ハードディスクなどの内部記憶媒体に記憶されていてもよいし、フロッピーディスクやCD−ROMなどの外部記憶媒体に格納され、必要に応じて読み込まれて実行されるものであってもよいし、ネットワークを介して外部装置から受信されて実行されるものであってもよい。また、スキャナ408は、本装置に内蔵されているものであってもよいし、外部装置として接続されているもの(例えば、パソコンにフラットベッドスキャナが接続されている形態)であっても良い。また、ネットワークを介して接続されているスキャナであってもよい。
【0046】
<その他の実施形態>
また、識別処理18では、濃度勾配情報から400次元の特徴ベクトルを算出して、識別処理を行ったが、これに限るものではなく、その他の特徴量や異なる次元数の特徴ベクトルを用いて識別するようにしてもよい。
【0047】
また、上述の実施形態では、評価用の文字として、「電」という漢字を用いたが、これに限るものではなく、ひらがなやカタカナ、英数字など他の文字を辞書に登録しておいて用いることも可能であるし、また、記号や図形など文字以外を用いて品質を判別するようにしても構わない。
【0048】
また、上述の実施形態では、総合スコアとして、100点満点でユーザに提示されることとしたが、例えば、総合スコアをA〜Eの5段階のランクに変換してユーザに提示するようにしてもよい。
【0049】
また、品質評価の結果(総合スコア)をユーザに提示する際、上述の実施形態ではUI画面を介して表示されることとしたが、これに限るものではなく、音声出力や印刷出力を用いてユーザに提示するようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、本実施形態によれば、従来のように判定者によって判定結果が変わることがなくなり、画像の品質の判定を安定して行うことができる。また、ユーザは、画像の品質を数値化して見ることができるので、客観的に画像品質の評価を行うことができる。
【0051】
また、学習機能も設けたので、ユーザの主観評価に合った評価が行われるように学習させることも可能であり、学習させることで、判定精度の向上にもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】品質判定処理の流れを示すブロック図
【図2】パターンマッチング処理の流れを示す詳細ブロック図
【図3】識別処理の流れを示す詳細ブロック図
【図4】品質判定装置の構成例
【図5】テストチャートの一例
【図6】品質の判定結果のユーザーインターフェース表示画面
【符号の説明】
401 CPU
402 ROM
403 RAM
404 外部記憶
405 ディスプレイ
406 キーボード
407 ポインティングデバイス
408 スキャナ
409 ネットワークインターフェース

Claims (10)

  1. 文字画像を二値化して得られた二値画像と標準画像とを比較してパターンデータを得るパターンデータ測定手段と、
    予めサンプル画像から得られたパターンデータと前記サンプル画像の品質を表すスコアとを対応づけて記憶しているパターン用辞書と、前記パターンデータ測定手段で得られたパターンデータとを照合することにより、差異が最も少ないパターン用辞書内のサンプル画像を識別して、そのサンプル画像に対応付けられているスコアを判別する判別手段とを有することを特徴とする画像品質判定装置。
  2. 前記文字画像から特徴量を得る特徴量抽出手段と、
    複数の学習用文字画像から得られた特徴量と前記複数の学習用文字画像のスコアとを対応付けて記憶している識別用辞書と、前記特徴量抽出手段で抽出された特徴量とを照合することにより、前記文字画像との類似度が最も高い学習用文字画像の識別を行い、当該類似度が最も高い学習用文字画像のスコアを基本スコアとする基本スコア算出手段と、
    前記判別手段で判別されたスコアと前記基本スコア算出手段で算出された基本スコアとの平均値を、前記文字画像の品質を示す総合スコアとする総合スコア算出手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の画像品質判定装置。
  3. 前記文字画像から特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    複数の学習用文字画像から得られた特徴量と前記複数の学習用文字画像のスコアとを対応付けて記憶している識別用辞書と、前記特徴量抽出手段で抽出された特徴量とを照合することにより、前記複数の学習用文字画像と前記文字画像との類似度を得る類似度算出手段と、
    前記類似度算出手段で得られた類似度の中で最も高い類似度を示す学習用文字画像のスコアと、前記判別手段で判別されたスコアとを用いて、前記文字画像の品質を示す総合スコアを算出する総合スコア算出手段とを有し、
    前記総合スコア算出手段は、
    前記類似度算出手段で得られた類似度の中で最も高い類似度と、前記判別手段で判別されたスコアと同程度のスコアを有する前記学習用文字画像の類似度との差が小さい場合には、前記判別手段で判別されたスコアと前記類似度算出手段で得られた類似度の中で最も高い類似度を示す学習用文字画像のスコアとの平均値を、前記文字画像の品質を示す総合スコアとして算出し、
    前記類似度算出手段で得られた類似度の中で最も高い類似度と、前記判別手段で判別されたスコアと同程度のスコアを有する前記学習用文字画像の類似度との差が大きい場合には、前記類似度算出手段で得られた類似度の中で最も高い類似度を示す学習用文字画像のスコアを、前記文字画像の品質を示す総合スコアとして算出することを特徴とする請求項1に記載の画像品質判定装置。
  4. 前記パターンデータ測定手段により得られるパターンデータは、
    前記標準画像の黒画素の個所が前記二値画像で黒画素となっている割合と、
    前記標準画像の白画素の個所が前記二値画像で黒画素となっている割合と、
    前記標準画像の黒画素の個所が前記二値画像で白画素となっている割合とを含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像品質判定装置。
  5. 文字画像を二値化して得られた二値画像と標準画像とを比較してパターンデータを得るパターンデータ測定ステップと、
    予めサンプル画像から得られたパターンデータと前記サンプル画像の品質を表すスコアとを対応づけて記憶しているパターン用辞書と、前記パターンデータ測定ステップで得られたパターンデータとを照合することにより、差異が最も少ないパターン用辞書内のサンプル画像を識別して、そのサンプル画像に対応付けられているスコアを判別する判別ステップとを有することを特徴とする画像品質判定方法。
  6. 前記文字画像から特徴量を得る特徴量抽出ステップと、
    複数の学習用文字画像から得られた特徴量と前記複数の学習用文字画像のスコアとを対応付けて記憶している識別用辞書と、前記特徴量抽出ステップで抽出された特徴量とを照合することにより、前記文字画像との類似度が最も高い学習用文字画像の識別を行い、当該類似度が最も高い学習用文字画像のスコアを基本スコアとする基本スコア算出ステップと、
    前記判別ステップで判別されたスコアと前記基本スコア算出ステップで算出された基本スコアとの平均値を、前記文字画像の品質を示す総合スコアとする総合スコア算出ステップとを有することを特徴とする請求項5に記載の画像品質判定方法。
  7. 前記文字画像から特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
    複数の学習用文字画像から得られた特徴量と前記複数の学習用文字画像のスコアとを対応付けて記憶している識別用辞書と、前記特徴量抽出ステップで抽出された特徴量とを照合することにより、前記複数の学習用文字画像と前記文字画像との類似度を得る類似度算出ステップと、
    前記類似度算出ステップで得られた類似度の中で最も高い類似度を示す学習用文字画像のスコアと、前記判別ステップで判別されたスコアとを用いて、前記文字画像の品質を示す総合スコアを算出する総合スコア算出ステップとを有し、
    前記総合スコア算出ステップは、
    前記類似度算出ステップで得られた類似度の中で最も高い類似度と、前記判別ステップで判別されたスコアと同程度のスコアを有する前記学習用文字画像の類似度との差が小さい場合には、前記判別ステップで判別されたスコアと前記類似度算出ステップで得られた類似度の中で最も高い類似度を示す学習用文字画像のスコアとの平均値を、前記文字画像の品質を示す総合スコアとして算出し、
    前記類似度算出ステップで得られた類似度の中で最も高い類似度と、前記判別ステップで判別されたスコアと同程度のスコアを有する前記学習用文字画像の類似度との差が大きい場合には、前記類似度算出ステップで得られた類似度の中で最も高い類似度を示す学習用文字画像のスコアを、前記文字画像の品質を示す総合スコアとして算出することを特徴とする請求項5に記載の画像品質判定方法。
  8. 前記パターンデータ測定ステップにより得られるパターンデータは、
    前記標準画像の黒画素の個所が前記二値画像で黒画素となっている割合と、
    前記標準画像の白画素の個所が前記二値画像で黒画素となっている割合と、
    前記標準画像の黒画素の個所が前記二値画像で白画素となっている割合とを含むことを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の画像品質判定方法。
  9. 請求項5乃至8の何れか1項に記載の画像品質判定方法の各ステップをコンピュータに実行させるための画像品質判定プログラム。
  10. 請求項9に記載の画像品質判定プログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記憶媒体。
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