JP4005233B2 - ボビンへのワイヤ巻付方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば高圧ホースに用いられる補強ワイヤをボビンに巻き付けるボビンへのワイヤ巻付方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、各種工業製品等に用いられる高圧ホースとしては、内面ゴムの表面に金属製の補強ワイヤを複数層巻き付け、その上から外面ゴムで被覆したものが知られている。この高圧ホースを製造する場合は、ワイヤを巻き付けた多数のボビンを専用の装置に取り付け、各ボビンのワイヤをホース側に巻き付けるようにしている。
【0003】
また、前記高圧ホースの製造にあたっては、予めワイヤを巻き付けた多数のボビンを用意しておく必要があり、従来では専用のワイヤ巻取装置にボビンを装着し、ボビンの巻胴部に設けた孔にワイヤの先端側を挿入することによってワイヤをボビンに仮止めし、ボビンを回転させて所定量のワイヤを巻き取った後、ワイヤを切断し、その巻き取り端部に所定の折り曲げ処理をしてボビンから解けないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記ボビンにワイヤを巻き取る場合、ボビンを回転させてワイヤを巻き取る作業は自動化されているものの、巻き付け前にワイヤの先端側をボビンに仮止めする作業と、巻き終わった後にワイヤが解けないようにワイヤの端部を折り曲げ処理する作業についてはそれぞれ手作業によって行っているため、その作業に多くの人的労力を必要とし、生産性を著しく低下させるという問題点があった。
【0005】
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ワイヤの巻き付けにおける端部処理を自動化し、生産性を向上させることのできるボビンへのワイヤ巻付方法及びその装置を提供することにある。
【0006】
【課題を達成するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、請求項1のワイヤ巻付方法では、ボビンを回転可能に保持するボビン保持手段と、ワイヤをボビン側に送出可能に保持するワイヤ保持手段と、先端にワイヤを挟持可能な挟持部を有し、ボビンの周りを回転可能に配置されたワイヤ係止手段と、ワイヤを切断する切断手段とを用い、前記ワイヤ保持手段によって送り出したワイヤの先端側をボビンの巻胴部に設けた孔に挿入し、ボビン保持手段によってボビンを回転させることにより、ワイヤの先端側をボビンの孔に挿入したまま折り曲げてボビンとワイヤの先端側とを結合し、ボビンに所定量のワイヤを巻き取った後、ワイヤ係止手段をボビンから延びるワイヤに係止してボビンの周りを一周させることにより、ボビンとワイヤ係止手段との間にワイヤのループ部分を形成するとともに、ワイヤ係止手段の挟持部によってボビンから延びるワイヤを挟持し、この挟持部分とワイヤ保持手段との間のワイヤを切断手段によって切断した後、ワイヤの挟持部分をループ部分の内側に位置させてボビンを回転させることにより、ワイヤのループ部分をボビンに巻き付けるとともに、ループ部分に引張られたワイヤの挟持部分をループ部分との接点で折り曲げてボビンとワイヤの巻き付け端部とを結合するようにしている。これにより、ワイヤの先端側をボビンの孔に挿入してボビンとワイヤの先端側とを結合する作業と、ワイヤ巻き取り後のワイヤ端部を折り曲げてボビンに結合する作業とが自動化される。
【0007】
また、請求項2では、請求項1記載のボビンへのワイヤ巻付方法において、前記ワイヤの先端側を挿入されたボビンを回転させる際、ボビンの回転方向に追従してワイヤ保持手段を移動するようにしている。これにより、請求項1の作用に加え、ワイヤの先端側を挿入されたボビンを回転させる際、ワイヤがボビンの回転方向に追従することから、ボビンの孔に挿入されたワイヤがボビンの回転初期においてワイヤ保持手段側に引張られて孔から抜け出ることがない。
【0008】
また、請求項3のワイヤ巻付装置では、ボビンを回転可能に保持するボビン保持手段と、ワイヤをボビン側に送出可能に保持するワイヤ保持手段と、先端にワイヤを挟持可能な挟持部を有し、ボビンの周りを回転可能に配置されたワイヤ係止手段と、ワイヤを切断する切断手段とを備え、前記ワイヤ保持手段によって送り出したワイヤの先端側をボビンの巻胴部に設けた孔に挿入し、ボビン保持手段によってボビンを回転させることにより、ワイヤの先端側をボビンの孔に挿入したまま折り曲げてボビンとワイヤの先端側とを結合し、ボビンに所定量のワイヤを巻き取った後、ワイヤ係止手段をボビンから延びるワイヤに係止してボビンの周りを一周させることにより、ボビンとワイヤ係止手段との間にワイヤのループ部分を形成するとともに、ワイヤ係止手段の挟持部によってボビンから延びるワイヤを挟持し、この挟持部分とワイヤ保持手段との間のワイヤを切断手段によって切断した後、ワイヤの挟持部分をループ部分の内側に位置させてボビンを回転させることにより、ワイヤのループ部分をボビンに巻き付けるとともに、ループ部分に引張られたワイヤの挟持部分をループ部分との接点で折り曲げてボビンとワイヤの巻き付け端部とを結合するように構成している。これにより、ワイヤ巻付装置によって請求項1のワイヤ巻付方法が達成される。
【0009】
また、請求項4のワイヤ巻付装置では、ボビンを回転可能に保持するボビン保持手段と、ワイヤをボビン側に送出可能に保持するワイヤ保持手段と、先端にワイヤを挟持可能な挟持部を有し、ボビンの周りを回転可能に配置されたワイヤ係止手段と、ワイヤを切断する切断手段とを備え、前記ワイヤ保持手段をボビンの回転方向に追従して移動可能に構成している。これにより、ワイヤ巻付装置によって請求項1及び請求項2のワイヤ巻付方法が達成される。
【0010】
また、請求項5では、請求項3または4記載のボビンへのワイヤ巻付装置において、前記ボビンに所定量のワイヤを巻き取るワイヤ巻取手段と、ワイヤ巻き付け前のボビンを受容する第1のボビン受容手段と、ワイヤ巻き付け後のボビンを受容する第2のボビン受容手段と、第1のボビン受容手段のボビンを前記ボビン保持手段まで搬送し、ボビン保持手段のボビンを第2のボビン受容手段まで搬送する第1の搬送手段と、ボビン保持手段のボビンをワイヤ巻取手段まで搬送し、ワイヤ巻取手段のボビンをボビン保持手段まで搬送する第2の搬送手段とを備えている。これにより、請求項3または4の作用に加え、ワイヤ巻取手段によって所定量のワイヤが巻き取られたボビンをボビン保持手段に移動してワイヤの巻き取り端部をボビンに結合させ、ボビン保持手段のボビンを第2のボビン受容手段に搬送した後、第1のボビン受容手段のワイヤ巻き付け前のボビンをボビン保持手段に搬送し、ワイヤの先端側をボビンに結合させ、ボビン保持手段のボビンをワイヤ巻取手段に搬送することにより、ワイヤ巻き付け後のボビンとワイヤ巻き付け前のボビンとの交換作業が自動化される。
【0011】
また、請求項6では、請求項3、4または5記載のボビンへのワイヤ巻付装置において、複数の前記ワイヤ巻取手段と、各ワイヤ巻取手段の対応位置にそれぞれ配置された複数の前記第1及び第2のボビン受容手段と、前記ボビン保持手段、ワイヤ保持手段、ワイヤ係止手段、切断手段、第1の搬送手段及び第2の搬送手段を任意のワイヤ巻取手段及びボビン受容手段の対応位置に移動させる移動手段とを備えている。これにより、請求項3、4または5の作用に加え、ボビンへのワイヤの巻き取りが複数のワイヤ巻取手段によって同時進行可能となり、各ワイヤ巻取手段におけるワイヤの巻き始め及び巻き終わりの際は、ボビン保持手段、ワイヤ保持手段、ワイヤ係止手段、切断手段、第1の搬送手段及び第2の搬送手段が移動手段によって任意のワイヤ巻取手段及びボビン受容手段の対応位置に移動し、ワイヤの端部処理が行われる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1乃至図17は本発明の一実施形態を示すもので、図1はワイヤ巻付装置の側面図、図2はその平面図、図3乃至図17はその動作説明図である。
【0013】
このワイヤ巻付装置は、ボビン1にワイヤ2を巻き取る複数の巻取機10と、ワイヤ巻き付け前のボビン1及びワイヤ巻き付け済みのボビン1をそれぞれ受容する複数のボビンストッカ20と、ワイヤ巻き付け済みのボビンを巻取機10からボビンストッカ20に移動し、ボビンストッカ20のワイヤ巻き付け前のボビン1を巻取機10に装填するボビン交換機30と、ボビン交換機30を水平方向に移動させる移動機構40とから構成され、巻取機10及びボビンストッカ20はボビン交換機30の移動領域を間にしてそれぞれ並列に配置されている。
【0014】
ボビン1は、断面円形状の巻胴部1aと、巻胴部1aの両端にそれぞれ形成されたフランジ部1bとからなり、巻胴部1aにはワイヤ2の端部を挿入するための孔1cが設けられている。
【0015】
巻取機10はボビン1を着脱自在に保持する保持部11を備え、保持部11によって保持されたボビン1を回転させることにより、図示しないワイヤ供給源からのワイヤ2をボビン1に巻き取るようになっている。尚、この巻取機10は周知の構成であるため、細部の説明は省略する。
【0016】
ボビンストッカ20は、ワイヤ巻き付け前のボビン1を受容する第1のストック部21と、ワイヤ巻き付け後のボビン1を受容する第2のストック部22とからなり、各ストック部21,22は支持部23によって互いに装置本体の幅方向(図2の上下方向)に並列に支持されている。各ストック部21,22はそれぞれボビン1を一列に載置するようになっており、第1のストック部21はボビン交換機30側に対して下り傾斜をなし、第2のストック部22はボビン交換機30側に対して上り傾斜をなしている。
【0017】
ボビン交換機30は、ボビン1を回転可能に保持するボビン保持機構31と、ボビン保持機構31及び巻取機10間のボビン1の搬送を行う第1の搬送機構32と、ボビン保持機構31及びボビンストッカ20間のボビン1の搬送を行う第2の搬送機構33と、ボビン保持機構31に保持されたボビン1側にワイヤ2を送出可能に保持するワイヤ保持機構34と、ボビン1から延びるワイヤ2に係止可能なワイヤ係止機構35と、ボビン保持機構31に保持されたボビン1のワイヤ2を切断する切断機構36とから構成されている。
【0018】
ボビン保持機構31は、ボビン1を着脱自在に保持する保持部31aと、保持部31aを回転させる回転駆動部31bと、回転駆動部31bを装置本体の幅方向に移動させる移動駆動部31cとからなる。
【0019】
第1の搬送機構32は、ボビン1を載置する載置部32aと、載置部32aを上下に移動させる第1の移動駆動部32bと、第1の移動駆動部32bを装置本体の前後方向(図2の左右方向)に移動させる第2の移動駆動部32cと、第2の移動駆動部32cを装置本体の幅方向に移動させる第3の移動駆動部32dとからなる。
【0020】
第2の搬送機構33は、ボビン1を着脱自在に保持する保持部33aと、保持部33aを上下に移動させる第1の移動駆動部33bと、第1の移動駆動部33bを装置本体の前後方向に移動させる第2の移動駆動部33cとからなり、図示していないが保持部33aはボビン1を回転させる回転機構を備えている。
【0021】
ワイヤ保持機構34は、ワイヤ2を挟持可能な挟持部34aと、ワイヤ2を挟持部34aを通してボビン1側に送り出す送出部34bと、挟持部34a及び送出部34bを上下に移動させる第1の移動駆動部34cと、第1の移動駆動部34cを装置本体の前後方向に移動させる第2の移動駆動部34dとからなり、挟持部34a及び送出部34bはそれぞれワイヤ2を上方から受容可能に形成されている。
【0022】
ワイヤ係止機構35は、ワイヤ2にボビン1の周方向から係止可能な係止部35aと、係止部35aをボビン1の周方向に回転させる回転駆動部35bと、回転駆動部35bを装置本体の幅方向に移動させる移動駆動部35cとからなる。また、係止部35aの先端にはワイヤ2を挟持可能な挟持部35dが設けられている。
【0023】
切断機構36は、図示していないがワイヤ切断用の刃を有し、ボビン保持機構31のボビン1とワイヤ係止機構35との間に配置されている。
【0024】
移動機構40は、ボビン交換機30を移動自在に支持するレール41と、ボビン交換機30をレール41に沿って移動させる駆動部(図示せず)とからなり、ボビン交換機30を任意の巻取機10及びボビンストッカ20間に移動させるようになっている。
【0025】
以上のように構成されたワイヤ巻き取り処理装置においては、任意の巻取機10におけるワイヤの巻き取りが完了すると、その巻取機10までボビン交換機30が移動し、ボビン交換機30の第2の搬送機構33によって巻取機10のボビン1がワイヤ2を接続されたままボビン交換機30のボビン保持機構31まで搬送される。即ち、図3に示すように第2の搬送機構33の保持部33aが第1の移動駆動部33bによって下降し、保持部33aによって巻取機10のボビン1を保持すると、図4に示すように保持部33aが第1の移動駆動部33bによって上昇するとともに、第2の移動駆動部33cによってボビン交換機30側に水平移動した後、ボビン1を保持した保持部33aが第1の移動駆動部33bによってボビン保持機構31まで下降し、図5に示すようにボビン保持機構31の保持部31aによってボビン1が保持される。その際、ボビン1から延びるワイヤ2がワイヤ保持機構34の挟持部34a及び送出部34bに受容され、第2の搬送機構33の保持部33aはボビン1の保持を解除し、第1の移動駆動部33bによって上昇する。
【0026】
次に、図6に示すようにワイヤ係止機構35の係止部35aが回転駆動部35bにより図中時計回りに回転してボビン1から延びるワイヤ2に係止するとともに、ワイヤ2を係止したままボビン1の周りを一周する。これにより、ボビン1と係止部35aとの間にワイヤ2のループ部分2aが形成され、図7に示すようにボビン1の周りを一周した係止部35aの先端側がボビン1から延びるワイヤ2に係止すると、図8に示すように新たに係止したワイヤ2を挟持部35dによって挟持し、この挟持部分2bとワイヤ保持機構34との間のワイヤ2を切断機構36によって切断する。その際、ボビン1を保持したボビン保持機構31のボビン保持部31aを回転駆動部31bによって図中反時計回りに回転させると、ワイヤ2のループ部分2aが係止部35aの先端側から外れ、ワイヤ2の挟持部分2bがループ部分2aの内側に位置するようになる。ここで、図9に示すようにボビン1の回転によりワイヤ2のループ部分2aがボビン1に巻き付くと、ワイヤ2の挟持部分2bがループ部分2aに引張られてループ部分2aとの接点で折れ曲がり、ワイヤ2のループ部分2aが完全にボビン1に巻き付けられた後、ワイヤ保持機構34の挟持部34aによって巻取機10側のワイヤ2を挟持し、係止部35aの挟持部35dによるワイヤ2の挟持を解除する。この場合、図10に示すようにボビン1側のワイヤ2の端部はループ部分2aとの接点から塑性変形した状態で折れ曲がっているので、ワイヤ2の端部がボビン1に解けることなく結合する。
【0027】
この後、図11に示すように第1の搬送機構32の載置部32aが第2の移動駆動部32cによってボビン保持機構31のボビン1の下方まで移動するとともに、載置部32aが第1の移動駆動部32bによって上昇し、載置部32aにボビン1が載置される。同時に、ボビン保持機構31の保持部31aによるボビン1の保持は解除される。次に、図12に示すようにボビン1を載置した載置部32aが第2の移動駆動部32cによってボビンストッカ20の第2のストック部22の一端部まで移動し、第1の移動駆動部32bによって下降する。これにより、載置部32aのみが下降してボビン1が第2のストック部22の一端部に載置され、図13の破線矢印で示すように第2のストック部22の傾斜によりボビン1が第2のストック部22の他端側に転動する。次に、図14に示すように載置部32aが第3の移動駆動部32dによって第1のストック部21の一端部まで移動し、載置部32aが第1の移動駆動部32bによって上昇する。これにより、第1のストック部21に載置されていたワイヤ巻き付け前のボビン1が載置部32aに載置され、図15に示すようにボビン1を載置した載置部32aが第2の移動駆動部32c及び第3の移動駆動部32dによってボビン保持機構31まで移動し、載置部32aのボビン1がボビン保持機構31の保持部31aによって保持される。
【0028】
次に、図16(a) に示すようにワイヤ保持機構34の挟持部34a及び送出部34bが第2の移動駆動部34dによってボビン1の巻胴部1aに接近するとともに、ワイヤ保持機構34の挟持部34aによるワイヤ2の挟持が解除され、送出部34bによってワイヤ2がボビン1側に送り出される。これにより、図16(b) に示すようにワイヤ2の先端がボビン1の孔1cに挿入される。続いて、図16(c) に示すようにボビン保持機構31によってボビン1が図中反時計回りに回転するとともに、挟持部34a及び送出部34bが第1の移動駆動部34cによって上昇し、ワイヤ2の先端側がボビン1の孔1cに挿入されたまま折れ曲がり、ワイヤ2がボビン1の巻胴部1aに巻き付けられる。この場合、ワイヤ2の先端部は孔1cの挿入口から塑性変形した状態で折れ曲がっているので、ワイヤ2の先端部がボビン1の孔1cから抜けることなくボビン1に結合する。また、ボビン1の回転と同時にワイヤ保持機構34の挟持部34a及び送出部34bが上昇することから、ワイヤ2がボビン1の孔1cの移動方向に追従し、ボビン1の孔1cに挿入されたワイヤ2が回転初期においてワイヤ保持機構34側に引張られて孔1cから抜け出ることがない。
【0029】
次に、第2の搬送機構33の保持部33aによってボビン保持機構31のボビン1を保持するとともに、ボビン保持機構31の保持を解除し、図17に示すように保持部33aの回転機構(図示せず)によってボビン1を回転させながら、ボビン1を保持した保持部33aを第1の移動駆動部33b及び第2の移動駆動部33cによって巻取機10側に移動し、保持部33aのボビン1を巻取機10の保持部11に装填することによりボビン1の交換が完了する。
【0030】
また、前記ワイヤ巻付装置では、ボビン1へのワイヤ2の巻き取りを複数の巻取機10によって同時進行させることができ、各巻取機10におけるワイヤ2の巻き始め及び巻き終わりの際は、ボビン交換機30が移動機構40によって任意の巻取機10及びボビンストッカ20間に移動し、前述したワイヤ2の端部処理が行われる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1のワイヤ巻付方法によれば、ワイヤの先端側をボビンの孔に挿入してボビンとワイヤの先端側とを結合する作業と、ワイヤ巻き取り後のワイヤ端部を折り曲げてボビンに結合する作業とを自動化することができるので、人的労力を大幅に軽減することができ、生産性の向上を図ることができる。
【0032】
また、請求項2のワイヤ巻付方法によれば、請求項1の効果に加え、ワイヤの先端側をボビンに結合する際、ボビンの孔に挿入されたワイヤがボビンの回転初期においてワイヤ保持手段側に引張られて孔から抜け出ることがないので、ワイヤの先端側とボビンとを常に確実に結合させることができる。
【0033】
また、請求項3のワイヤ巻付装置によれば、請求項1のワイヤ巻付方法を実現することができるので、実用化に際して極めて有利である。
【0034】
また、請求項4のワイヤ巻付装置によれば、請求項1及び請求項2のワイヤ巻付方法を実現することができるので、実用化に際して極めて有利である。
【0035】
また、請求項5のワイヤ巻付装置によれば、請求項3または4の効果に加え、ワイヤ巻き付け後のボビンとワイヤ巻き付け前のボビンとの交換作業を自動化することができるので、多数のボビンへのワイヤ巻き付け作業を極めて効率的に行うことができる。
【0036】
また、請求項6のワイヤ巻付装置によれば、請求項3、4または5の効果に加え、ボビンへのワイヤの巻き取りを複数のワイヤ巻取手段によって同時進行させることができるので、生産性をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すワイヤ巻付装置の側面図
【図2】ワイヤ巻付装置の平面図
【図3】ワイヤ巻付装置の動作を示す側面図
【図4】ワイヤ巻付装置の動作を示す側面図
【図5】ワイヤ巻付装置の動作を示す側面図
【図6】ワイヤ巻付装置の動作を示す要部概略側面図
【図7】ワイヤ巻付装置の動作を示す要部概略側面図及びその平面図
【図8】ワイヤ巻付装置の動作を示す要部概略側面図及びその平面図
【図9】ワイヤ巻付装置の動作を示す要部概略側面図及びその平面図
【図10】ワイヤ巻付装置の動作を示す要部概略側面図及びその平面図
【図11】ワイヤ巻付装置の動作を示す側面図
【図12】ワイヤ巻付装置の動作を示す側面図
【図13】ワイヤ巻付装置の動作を示す平面図
【図14】ワイヤ巻付装置の動作を示す平面図
【図15】ワイヤ巻付装置の動作を示す側面図
【図16】ワイヤ巻付装置の動作を示す要部概略側面図
【図17】ワイヤ巻付装置の動作を示す側面図
【符号の説明】
1…ボビン、1c…孔、2…ワイヤ、10…巻取機、20…ボビンストッカ、21…第1のストック部、22…第2のストック部、30…ボビン交換機、31…ボビン保持機構、32…第1の搬送機構、33…第2の搬送機構、34…ワイヤ保持機構、35…ワイヤ係止機構、36…切断機構、40…移動機構。
Claims (6)
- ボビンを回転可能に保持するボビン保持手段と、ワイヤをボビン側に送出可能に保持するワイヤ保持手段と、先端にワイヤを挟持可能な挟持部を有し、ボビンの周りを回転可能に配置されたワイヤ係止手段と、ワイヤを切断する切断手段とを用い、
前記ワイヤ保持手段によって送り出したワイヤの先端側をボビンの巻胴部に設けた孔に挿入し、ボビン保持手段によってボビンを回転させることにより、ワイヤの先端側をボビンの孔に挿入したまま折り曲げてボビンとワイヤの先端側とを結合し、ボビンに所定量のワイヤを巻き取った後、ワイヤ係止手段をボビンから延びるワイヤに係止してボビンの周りを一周させることにより、ボビンとワイヤ係止手段との間にワイヤのループ部分を形成するとともに、ワイヤ係止手段の挟持部によってボビンから延びるワイヤを挟持し、この挟持部分とワイヤ保持手段との間のワイヤを切断手段によって切断した後、ワイヤの挟持部分をループ部分の内側に位置させてボビンを回転させることにより、ワイヤのループ部分をボビンに巻き付けるとともに、ループ部分に引張られたワイヤの挟持部分をループ部分との接点で折り曲げてボビンとワイヤの巻き付け端部とを結合する
ことを特徴とするボビンへのワイヤ巻付方法。 - 前記ワイヤの先端側を挿入されたボビンを回転させる際、ボビンの回転方向に追従してワイヤ保持手段を移動する
ことを特徴とする請求項1記載のボビンへのワイヤ巻付方法。 - ボビンを回転可能に保持するボビン保持手段と、
ワイヤをボビン側に送出可能に保持するワイヤ保持手段と、
先端にワイヤを挟持可能な挟持部を有し、ボビンの周りを回転可能に配置されたワイヤ係止手段と、
ワイヤを切断する切断手段とを備え、
前記ワイヤ保持手段によって送り出したワイヤの先端側をボビンの巻胴部に設けた孔に挿入し、ボビン保持手段によってボビンを回転させることにより、ワイヤの先端側をボビンの孔に挿入したまま折り曲げてボビンとワイヤの先端側とを結合し、ボビンに所定量のワイヤを巻き取った後、ワイヤ係止手段をボビンから延びるワイヤに係止してボビンの周りを一周させることにより、ボビンとワイヤ係止手段との間にワイヤのループ部分を形成するとともに、ワイヤ係止手段の挟持部によってボビンから延びるワイヤを挟持し、この挟持部分とワイヤ保持手段との間のワイヤを切断手段によって切断した後、ワイヤの挟持部分をループ部分の内側に位置させてボビンを回転させることにより、ワイヤのループ部分をボビンに巻き付けるとともに、ループ部分に引張られたワイヤの挟持部分をループ部分との接点で折り曲げてボビンとワイヤの巻き付け端部とを結合するように構成した
ことを特徴とするボビンへのワイヤ巻付装置。 - ボビンを回転可能に保持するボビン保持手段と、
ワイヤをボビン側に送出可能に保持するワイヤ保持手段と、
先端にワイヤを挟持可能な挟持部を有し、ボビンの周りを回転可能に配置されたワイヤ係止手段と、
ワイヤを切断する切断手段とを備え、
前記ワイヤ保持手段をボビンの回転方向に追従して移動可能に構成した
ことを特徴とするボビンへのワイヤ巻付装置。 - 前記ボビンに所定量のワイヤを巻き取るワイヤ巻取手段と、
ワイヤ巻き付け前のボビンを受容する第1のボビン受容手段と、
ワイヤ巻き付け後のボビンを受容する第2のボビン受容手段と、
第1のボビン受容手段のボビンを前記ボビン保持手段まで搬送し、ボビン保持手段のボビンを第2のボビン受容手段まで搬送する第1の搬送手段と、
ボビン保持手段のボビンをワイヤ巻取手段まで搬送し、ワイヤ巻取手段のボビンをボビン保持手段まで搬送する第2の搬送手段とを備えた
ことを特徴とする請求項3または4記載のボビンへのワイヤ巻付装置。 - 複数の前記ワイヤ巻取手段と、
各ワイヤ巻取手段の対応位置にそれぞれ配置された複数の前記第1及び第2のボビン受容手段と、
前記ボビン保持手段、ワイヤ保持手段、ワイヤ係止手段、切断手段、第1の搬送手段及び第2の搬送手段を任意のワイヤ巻取手段及びボビン受容手段の対応位置に移動させる移動手段とを備えた
ことを特徴とする請求項3、4または5記載のボビンへのワイヤ巻付装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25363298A JP4005233B2 (ja) | 1998-09-08 | 1998-09-08 | ボビンへのワイヤ巻付方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25363298A JP4005233B2 (ja) | 1998-09-08 | 1998-09-08 | ボビンへのワイヤ巻付方法及びその装置 |
Publications (2)
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