JP4004293B2 - 既設管切断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、密封されたハウジング内で既設の水道管の一部を不断水状態で切断除去する場合などに用いられる既設管切断装置に関し、詳しくは、既設管の周壁を円周方向に沿って切断する切削バイトを備えた切断ユニットと、該切断ユニットを管軸芯周りで回転自在に支持するガイドサポート部と、前記切断ユニットを駆動回転させる駆動部とを備え、前記切断ユニットには、前記切削バイトを管径方向に移動させるネジ式送り機構と、前記切断ユニットの回転経路脇の固定部に設けた係合部との係合によって、前記ネジ式送り機構に単位送り量に相当する回転を付与する受動回転体とを設けてある既設管切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の既設管切断装置では、前記係合部を、切断ユニットの回転軸芯(既設管の管軸芯)側に向かって突出する板状の係合片から構成するとともに、前記受動回転体を受動ギアから構成し、この受動ギアをネジ式送り機構のネジ軸に一体回転状態で設け、もって、前記切断ユニットと一体的に駆動回転される受動ギアの一つの歯部が係合片と係合してから離脱するまでの間の受動ギアの回転角度が、前記ネジ式送り機構の単位送り量に相当するネジ軸の回転角度となるように構成していた(例えば、特開平3−14996号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の既設管切断装置では、前記受動ギアがネジ式送り機構のネジ軸に固着されていて、該受動ギアの単位回転角度がネジ式送り機構の単位送り量に構成されているため、既設管の材質や切削バイトの切削性能等の切削条件に応じて、前記ネジ式送り機構の単位送り量を小さく設定変更する場合には、前記受動ギアの歯部のピッチを小さくするとともに、歯部の回転半径方向での突出代を小さくする必要がある。
しかし、前記ネジ式送り機構の単位送り量を小さく設定すればするほど、受動ギアの歯部と固定部側の係合片との係合代も浅くなるため、施工現場で組付けられるガイドサポート部や切断ユニット等に組付け誤差が発生したとき、受動ギアの歯部と係合片とが噛み込んだり、或いは、受動ギアの歯部と係合片とが係合しなくなるといった事態を招来し易くなる。
それ故に、ガイドサポート部や切断ユニット等の既設管切断装置を構成する各部品の加工精度のみならず、施工現場での切断装置の組付け精度に高精度が要求されるため、施工コストの高騰化と組付け作業能率の低下を招来する問題があった。
【0004】
本発明は、上記の実情に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、前記受動回転体からネジ式送り機構への回転伝動系の構造を工夫することにより、ネジ式送り機構の単位送り量を切削条件等に応じた送り量に設定変更し易い既設管切断装置を、施工現場での組付け作業能率面及び施工コスト面で有利に製作することができるようにする点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1による既設管切断装置の特徴構成は、既設管の周壁を円周方向に沿って切断する切削バイトを備えた切断ユニットと、該切断ユニットを管軸芯周りで回転自在に支持するガイドサポート部と、前記切断ユニットを駆動回転させる駆動部とを備え、前記切断ユニットには、前記切削バイトを管径方向に移動させるネジ式送り機構と、前記切断ユニットの回転経路脇の固定部に設けた係合部との係合によって、前記ネジ式送り機構に単位送り量に相当する回転を付与する受動回転体とを設けてある既設管切断装置であって、
前記受動回転体を一端に備えた回転軸と前記ネジ式送り機構のネジ軸とを連動する減速機構を設けるとともに、前記回転軸の他端には、切削バイトを既設管の管軸芯とは反対側に戻し移動させることが可能な回転操作軸部が形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、前記切断ユニットと一体的に駆動回転する受動回転体がその回転経路脇の固定部に設けられた係合部と係合して回転したとき、該受動回転体の回転力が減速機構を介してネジ式送り機構のネジ軸に伝えられるから、その減速機構の減速比率の分だけネジ軸の回転角度が受動回転体の回転角度よりも小さくなる。
それ故に、既設管の材質や切削バイトの切削性能等の切削条件に応じて、前記ネジ式送り機構の単位送り量を小さく設定変更する場合、前記受動回転体と係合部との回転半径方向での係合代を大きくして、該受動回転体の一回当たりの回転角度を大きく設定しても、ネジ式送り機構の単位送り量は小さくすることができる。
しかも、前記受動回転体と係合部との該受動回転体の回転半径方向での係合代に誤差が生じても、従来の既設管切断装置に比して、前記減速機構の減速比率の分だけネジ軸の回転角度の変動幅が小さくなるから、前記ネジ式送り機構の単位送り量の精度を高めることができる。
従って、前記固定部側の係合部と受動回転体とを、組付け誤差によって噛み込みや非係合状態が発生することのない寸法関係に自由に設定しながらも、ネジ式送り機構の単位送り量を切削条件に応じた送り量に容易に設定することができ、しかも、組付け誤差に起因するネジ軸の回転角度の変動代を軽減することができるから、ネジ式送り機構の単位送り量を切削条件に応じた送り量に設定変更し易い既設管切断装置を、施工現場での組付け作業面及び施工コスト面で有利に製作することができる。
【0006】
本発明の請求項2による既設管切断装置の特徴構成は、前記駆動部が、前記切断ユニットのスプロケットホイールに巻回される無端チェーンを介して駆動回転させる構成であるとともに、前記受動回転体の回転軸がスプロケットホイールの回転軸芯と平行な軸芯周りで回転自在に構成されている点にある。
また、前記減速機構がウォームとウォームホイールとから構成されている場合には、減速機構を大小の平歯車の組み合わせから構成する場合に比して、減速機構のコンパクト化を図りつつ大きな減速比率を確保することができる。
しかも、前記ネジ式送り機構のネジ軸に切削反力や振動等によって逆回転方向への外力が作用しても、前記減速機構を構成するウォームとウォームホイールとの間でネジ軸側から受動回転体への逆回転伝動が阻止されるから、ネジ軸の逆回転に起因する切削バイトの送り込み量の減少を防止することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1〜図6は、本発明の既設管切断装置Aの第1実施形態を示し、既設管1の周壁1Aを円周方向に沿って切断する切削バイト2を備えた切断ユニット3と、該切断ユニット3を既設管1の管軸芯X周りで回転自在に支持するガイドサポート部4と、切断ユニット3を駆動回転させる駆動部5とから構成してあり、更に、前記切断ユニット3には、切削バイト2を既設管1の管径方向に移動させるネジ式送り機構6と、切断ユニット3の回転経路脇の固定部に設けた係合部7との係合によって、ネジ式送り機構6のネジ軸8に単位送り量に相当する回転を付与する受動回転体9とを設けてある。
更に、前記受動回転体9からネジ式送り機構6のネジ軸8への回転伝動系、つまり、受動回転体9とネジ軸8との間には減速機構10を介在してある。
【0008】
図6と図7に示すように、前記既設管切断装置Aは、密封されたハウジング11内で既設管1の一部を切断除去した後、この切断除去された除去管部12に対応する部位に交換管部13を取付ける既設管交換装置Bに用いられる。
前記ハウジング11は、前記除去管部相当箇所を囲繞する状態で既設管1が貫通保持される上向き開口の下部ハウジング14と、該下部ハウジング14の開口に密封状態で脱着自在に取付けられる上部ハウジング15とから構成してある。前記既設管切断装置Aは、既設管1の除去管部相当箇所の両端をそれぞれ切断するために下部ハウジング14内に一組配設してあるとともに、図8に示すように、前記下部ハウジング14には、ハウジング11の外部から、交換管部13にそれの管軸芯方向に相対移動可能に外嵌装着されたシールフランジ部材16を、既設管1と交換管部13との継ぎ目部まで摺動させるフィーダ機構17を設けてあり、また、前記上部ハウジング15には、除去管部12及び交換管部13を各別に保持した状態で昇降する保持昇降装置18を設けてある。
【0009】
前記フィーダ機構17は、図8に示すように、シールフランジ部材16に立設した羽根部材19、該羽根部材19に設けられたネジ孔に螺合する送りネジ20、該送りネジ20の一端と接当可能なように交換管部13に立設したストッパ板21、及び、送りネジ20の他端に係合してこれを回動操作するための回動操作体22とから構成してあるとともに、前記回動操作体22は、下部ハウジング14の側壁に設けてあるガイドシール部材23に、その先端側が外部に突出する状態で往復移動及び回動自在に保持してあり、この回動操作体22のうち、外部に突出する部位に形成されている角軸部分を回転操作することにより、切除管部12に替えて除去管部相当箇所に取付けられる交換管部13のシールフランジ部材16を、既設管1と交換管部13との継ぎ目部まで摺動させることができる。
そして、前記シールフランジ部材16は既設管1と交換管部13とに跨がる状態で固定すると、シールフランジ部材16の内周面と、既設管1及び交換管部13の外周面との間に形成される隙間を、シールフランジ部材16の内周面と既設管1の外周面との間に介在される弾性シール材16Aと、シールフランジ部材16の内周面と交換管部13の外周面との間に介在される弾性シール材16Bとにより外部に対して密封することができる。
【0010】
図1に示すように、前記下部ハウジング14は、既設管1を上下方向から挟み込むために、既設管1の上側に位置する第1部材14Aと、既設管1の下側に位置する第2部材14Bとに2分割形成してあり、それら両部材14A,14Bの各々の連結部には、前記既設管1を貫通するための一対の貫通孔24を形成するための半円状の切欠き部24Aを形成してある。
前記下部ハウジング14の各貫通孔24と既設管1の周壁1Aの外周面との間に形成される環状の隙間の各々は、既設管1に外嵌装着された閉塞リング25にて閉塞してあり、この閉塞リング25の筒部25Aが第1パッキン26を介して既設管1の周壁1Aの外周面に外嵌固定されているとともに、筒部25Aの一端側に一体形成してあるフランジ部25Bが第2パッキン27を介して下部ハウジング14の側壁外面に連結固定されている。
また、前記閉塞リング25の筒部25Aの内周面のうち、他端側には、開口側ほど大径となるテーパー面を形成してあり、該テーパー面と既設管1の周壁1Aの外周面との間に、既設管1に対する閉塞リング25の芯出しのために用いられるテーパー面を備えた調芯リング28を差し込み装着してある。
尚、前記閉塞リング25及び調芯リング28は、既設管1を上下方向から挟み込むために、それぞれ2分割形成してある。
【0011】
図1に示すように、前記既設管切断装置Aを構成するガイドサポート部4は、前記閉塞リング25のフランジ部25Bと共に下部ハウジング14の側壁内面にボルト締め固定される筒状の台座29と、該台座29の遊端側に同芯状に固定され、切断ユニット3を既設管1の管軸芯X周りで相対回転自在に案内するリング状のガイド円盤30とから構成してある。
そして、前記ガイドサポート部4は、ガイド円盤30の中心部に形成された貫通孔31と台座29の貫通孔32とに既設管1を挿通する状態で配設してある。
【0012】
図1に示すように、前記切断ユニット3は、ガイドサポート部4のガイド円盤30を受け込む凹部33を一側面側に備えたリング状のスプロケットホイール34と、該スプロケットホイール34の他側面の円周方向一箇所に設けられた前記ネジ式送り機構6と、該ネジ式送り機構6のこま部材35に取付けられた前記切削バイト2とから構成してある。
前記スプロケットホイール34の凹部33からのガイド円盤30の抜け出しは、スプロケットホイール34の一側面に脱着自在に取付けてある接当片36にて規制してある。
また、前記スプロケットホイール34の凹部33及び接当片36と、ガイド円盤30との相対向面間には、摩擦を低減する目的で合成樹脂製等の低摩擦材37を介在させてある。
前記ガイドサポート部4と切断ユニット3のスプロケットホイール34とは、既設管1の周壁1Aに対してそれの管径方向外方から外囲されるものであり、ガイドサポート部4を、管径方向に2分割形成された一対の分割ガイドサポート部4Aから構成し、スプロケットホイール34を管径方向に2分割形成された一対の分割スプロケットホイール34Aから構成するとともに、一方の分割スプロケットホイール34Aに前記ネジ式送り機構6を取付けてある。
【0013】
図1〜図7に示すように、前記ネジ式送り機構6は、スプロケットホイール34に固定される基台38と、前記切削バイト2の基端部が脱着自在に取付けられる固定部35Aを備えた前記こま部材35と、該こま部材35を既設管1の管軸芯X側に送り移動するネジ軸8とから構成してある。
前記こま部材35は、基台38に形成された蟻溝39に、既設管1の管径方向に沿って相対移動自在に外嵌保持されている。
前記ネジ軸8は、基台38に固定された支持部材40に回転のみ自在に支承されていて、それの一端側の雄ネジ部8Aがこま部材35の雌ネジ部35Bに螺合されているとともに、ネジ軸8の他端側には、該ネジ軸8に連動するウォームホイール41を止着してある。
更に、前記支持部材40には、ウォームホイール41に噛合するウォーム42をスプロケットホイール34の回転軸芯と平行な軸芯周りで回転自在に支承してあり、このウォーム42と一体的に回転する回転軸43の一端に、複数(当該実施形態では5つ)の突片9Aを等間隔を隔てて放射状に形成してあるスターホイール9を止着してあり、前記ウォーム42がスターホイール9に連動するように構成してある。
【0014】
尚、図5に示すように、前記切削バイト2の先端部には、既設管1の周壁1Aを円周方向に沿って切削しながら切断する主刃部2Aと、残置管部43の切断面の外周縁側を面取り加工する面取り刃部2Bとを設けてある。
【0015】
図1,図6,図7に示すように、前記駆動部5は、下部ハウジング14の側壁外面に取付けられた電動モータ44と、該電動モータ44の出力軸と伝動連結された状態で下部ハウジング14内に突入する出力軸45と、この出力軸45の先端に止着された駆動スプロケット46と前記切断ユニット3のスプロケットホイール34とに亘って巻回される無端チェーン47とから構成してある。
つまり、前記電動モータ44が駆動回転すると、この駆動回転が出力軸45、駆動スプロケット46及び無端チェーン47を介してスプロケットホイール34に伝達され、切断ユニット3が駆動回転するように構成してある。
【0016】
図4に示すように、前記係合部7は、切断ユニット3のスプロケットホイール34の半径方向外方の近傍に、スプロケットホイール34の回転方向に沿って近接配置された一対の板片48と、前記固定部としての下部ハウジング14の側壁内面の特定箇所にボルト締め固定され、これら両板片48を固定支持する台座49とから構成してあり、該両板片48の一部が、切断ユニット3の駆動回転に伴って前記スターホイール9の突片9Aと順次係合するように配設してある。
そして、前記切断ユニット3の駆動回転に伴ってスターホイール9の一つの突片9Aが回転方向上手側の第1板片48Aと係合すると、この突片9Aと第1板片48Aとが、それらの相対移動により係合が解除されるまで、このスターホイール9が正転側に回転するとともに、前記一つの突片9Aの後続する突片9Aが回転方向下手側の第2板片48Bに係合するまでスターホイール9の回転が停止し、前記後続する突片9Aと第2板片48Bとが係合した後は、それらの相対移動により係合が解除されるまで、このスターホイール9は再び正転側に回転する。
【0017】
前記スターホイール9の正回転時の角速度は、ウォーム42とウォームホイール41を介して減速され、ネジ軸8の雄ネジ部8Aが、前記スターホイール9の角速度よりも遅い角速度で回転しながらこま部材35の雌ネジ部35Bに対して所定角度回転し、こま部材35が蟻溝39に沿って既設管1の管軸芯X側に移動して、それに連れて切削バイト2が既設管1の管軸芯X側に移動する。
そして、前記係合部7の両板片48に順次係合してスターホイール9が二度正回転した時におけるこま部材35の既設管1の管軸芯X側への二度の移動量の和が、ネジ式送り機構6のこま部材35の単位送り量に相当する。
つまり、前記スターホイール9が、切断ユニット3の近傍に設けた係合部7の両板片48との係合によって、ネジ式送り機構6のネジ軸8に前記単位送り量に相当する回転を付与する前記受動回転体に構成されているとともに、このスターホイール9の回転軸43に設けたウォーム42とネジ式送り機構6のネジ軸8に設けたウォームホイール41とから前記減速機構10が構成されている。
また、前記ネジ式送り機構6のこま部材35の前記単位送り量が、切削バイト2の主刃部2Aによる切込み深さとなる。
尚、前記電動モータ44を逆駆動回転させることにより切断ユニット3を逆駆動回転して、スターホイール9を逆回転させると、こま部材35が既設管1の管軸芯X側とは反対側に移動するから、それに連れて切削バイト2を既設管1の管軸芯X側とは反対側に戻し移動することができる。
また、前記ウォーム42の回転軸43の他端に形成した回転操作軸部43aを強制的に逆回転操作しても、切削バイト2を既設管1の管軸芯X側とは反対側に戻し移動することができる。
【0018】
次に、図9〜図13に基づいて、前記既設管交換装置Bを、既設管1の一例である既設の水道管の一部の交換作業に使用する場合における作業工程を説明する。
図9に示すように、地中に埋設された既設管1に前記ハウジング11を装着するためのピットを掘削し、例えば、交換対象となる仕切り弁50を含む既設管1を露出させる。この場合、前記仕切り弁50とこれに連通接続する既設管1の一部が除去管部12に相当する。
以下、順を追って説明する。
1)前記既設管1の除去管部相当箇所を外套する状態で、既設管1に下部ハウジング14の第1部材14Aと第2部材14Bとを組付けるとともに、既設管1と下部ハウジング14とに亘って閉塞リング25を組付け、更に、調芯リング28にて、既設管1に対する閉塞リング25の芯出しを行う。
2)前記切断ユニット3の切削バイト2が、既設管1の周壁1Aに対して所定の切断箇所に位置するようにガイドサポート部4と切断ユニット3とを組付けた2組の既設管切断装置Aの各々を、台座29を介して閉塞リング25のフランジ部25Bと共に下部ハウジング14に固定する。
3)前記電動モータ44の駆動スプロケット46と切断ユニット3のスプロケットホイール34とに亘って無端チェーン47を巻き掛け動力伝達可能に連結する。
4)前記上部ハウジング15に備えられた保持昇降装置18の昇降ロッド18Aを下降させ、保持アタッチメント18Bによって除去管部12を保持する。
5)前記下部ハウジング14の開口に上部ハウジング15を密封装着してハウジング11内部を密封すると、図10に示す状態となる。
6)前記電動モータ44により切断ユニット3を正転駆動して、切削バイト2を既設管1の周壁1Aの円周方向に周回させるとともに、それに伴う前記係合部7と受動回転体9、つまり一対の板片48とスターホイール9の突片9Aとの係合による該スターホイール9の正転で、前記減速機構10にてネジ式送り機構6のネジ軸8を正転側に減速回転しながら切削バイト2を既設管1の周壁1A側に送り移動し、除去管部12を切断する。
その際、既設管1の切断部から流出する水はハウジング11内を満たすとそれ以上の流出は生じず、既設管1による水の流通は維持される。つまり、不断水状態で除去管部12を切断することができる。
7)前記切削バイト2による除去管部12の切断が終了した後は、前記電動モータ44により切断ユニット3を逆転駆動して、切削バイト2を既設管1の周壁1Aの円周方向に周回させるとともに、それに伴う一対の板片48とスターホイール9の突片9Aとの係合による該スターホイール9の逆転で、前記減速機構10にてネジ式送り機構6のネジ軸8を逆転側に減速回転しながら切削バイト2を戻り移動し、該切削バイト2を、シールフランジ部材16を既設管1と交換管部13との継ぎ目部まで摺動させたとき、このシールフランジ部材16と切削バイト2の主刃部2Aとが接当しない位置まで既設管1の周壁1Aから遠ざける。
8)前記除去管部12が上部ハウジング15の内部領域に位置するまで、保持昇降装置18の昇降ロッド18Aを上昇させ、下部ハウジング14の上部に設けられた遮蔽シャッター51を作動して、該上部ハウジング15に対して下部ハウジング14を密封すると、図11に示す状態となる。
9)前記下部ハウジング14から上部ハウジング15を取り外す。
この状態では、下部ハウジング14から上部ハウジング15を取り外しても既設管1における水の流通は維持される。つまり、不断水状態を継続することができる。
10)前記上部ハウジング15を開放し、保持アタッチメント18Bに保持された除去管部12を除去した後、該保持アタッチメント18Bに、新しい仕切り弁50とその両端にシールフランジ部材16とを備えた交換管部13を保持させ、再び、下部ハウジング14の開口に上部ハウジング15を密封装着して、遮蔽シャッター51を作動し、上部ハウジング15と下部ハウジング14を連通する。
11)前記保持昇降装置18の昇降ロッド18Aを下降して、保持アタッチメント18Bに保持された交換管部13を既設管1の除去管部相当箇所に位置させると、図12に示す状態となる。
12)前記ハウジング11の外部からフィーダ機構17を操作して、シールフランジ部材16を既設管1と交換管部13との継ぎ目部まで摺動させると、図13に示す状態となる。
13)前記上部ハウジング15を下部ハウジング14から取り外した後、既設管切断装置Aを分解するとともに、既設管1から下部ハウジング14を取り外す。
以上の作業工程により、既設管1の一部の取り替えが、既設管1内の流体、ここでは、水道水の流通を阻害することなく完了する。
【0019】
〔第2実施形態〕
図14は、前記第1実施形態の減速機構10の別実施形態を示し、減速機構10を、前記スターホイール9の回転軸43に設けた小径のかさ歯車52と前記ネジ式送り機構6のネジ軸8に設けた大径のかさ歯車53とから構成してある。
詳しくは、前記ネジ式送り機構6のネジ軸8の他端側に、該ネジ軸8に連動する大径のかさ歯車53を止着するとともに、前記支持部材40には、大径のかさ歯車53に噛合する小径のかさ歯車52をスプロケットホイール34の回転軸芯と平行な軸芯周りで回転自在に支承してある。
また、前記小径のかさ歯車52と一体的に回転する回転軸43の一端に、前記スターホイール9を止着してある。
その他の構成は前記第1実施形態と同一であり、第1実施形態で記載した構成部分と同一構成又は同一機能を有する構成部分には同一番号を付記してそれの説明を省略する。
【0020】
〔その他の実施形態〕
▲1▼ 前記各実施形態では、切断ユニット3を管軸芯X周りで回転自在に支持するとガイドサポート部4と駆動部5の電動モータ44とを、共に下部ハウジング14に固定する既設管切断装置Aに付いて説明したが、既設管切断装置Aとしてはこれに限定されるものではなく、駆動部5が保持昇降装置18に備えてあるもの、或いは、ガイドサポート部4と駆動部5とが共に保持昇降装置18に備えてあるものであってもよい。
▲2▼ 前記ネジ式送り機構6としては、前記各実施形態で説明した構成に限定されるものではなく、受動回転体9からネジ式送り機構6のネジ軸8への回転伝動系に減速機構10を介在してあり、受動回転体9の回転により切削バイト2を管径方向に移動させることができるものであるならば、その構造は適宜変更が可能である。
▲3▼ 前記減速機構10としては、ウォーム42とウォームホイール41との組合せ、或いは、小径のかさ歯車52と大径かさ歯車53との組合せに限定されるものではなく、例えば、小径のスプロケットホイールと大径のスプロケットホイール及び該両スプロケットホイールに巻回される無端チェーンの組合せ、或いは、小径のプーリーと大径のプーリー及び該両プーリーに巻回される無端ベルトの組合せから構成してもよい。
▲4▼ 前記受動回転体9としてはギアであってもよい。
▲5▼ 前記各実施形態では、スプロケットホイール34の回転方向に沿って一対の板片48を近接配置してある係合部7について説明したが、既設管1の材質等の条件によっては、板片を1つだけ設けて実施してもよく、また、板片を3つ以上設けて実施してもよい。
▲6▼ 前記各実施形態では、密封されたハウジング11内で既設管1の一部を切断除去した後、この切断除去された除去管部12に対応する部位に交換管部13を取付ける既設管交換装置Bに用いられる既設管切断装置Aについて説明したが、本発明の既設管切断装置Aとしては、密封されたハウジング11内で既設管1の一部を切断除去するものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の既設管切断装置の第1実施形態を示し、既設管の切断前の正面断面図
【図2】減速機構の平面図
【図3】ネジ送り機構の平面断面図
【図4】係合部と受動回転体とを示す側面図
【図5】既設管の切断工程途中の正面断面図
【図6】既設管切断装置の側面図
【図7】既設管交換装置の縦断面図
【図8】シールフランジ部材のフィーダ機構を示す断面図
【図9】既設管交換装置による既設管交換の作業工程を示す概略図
【図10】既設管交換装置による既設管交換の作業工程を示す概略図
【図11】既設管交換装置による既設管交換の作業工程を示す概略図
【図12】既設管交換装置による既設管交換の作業工程を示す概略図
【図13】既設管交換装置による既設管交換の作業工程を示す概略図
【図14】本発明の既設管切断装置の減速機構の別実施形態を示す平面図
【符号の説明】
1 既設管
1A 周壁
2 切削バイト
3 切断ユニット
4 ガイドサポート部
5 駆動部
6 ネジ式送り機構
7 係合部
8 ネジ軸
9 受動回転体
10 減速機構
41 ウォームホイール
42 ウォーム
X 管軸芯
Claims (2)
- 既設管の周壁を円周方向に沿って切断する切削バイトを備えた切断ユニットと、該切断ユニットを管軸芯周りで回転自在に支持するガイドサポート部と、前記切断ユニットを駆動回転させる駆動部とを備え、前記切断ユニットには、前記切削バイトを管径方向に移動させるネジ式送り機構と、前記切断ユニットの回転経路脇の固定部に設けた係合部との係合によって、前記ネジ式送り機構に単位送り量に相当する回転を付与する受動回転体とを設けてある既設管切断装置であって、
前記受動回転体を一端に備えた回転軸と前記ネジ式送り機構のネジ軸とを連動する減速機構を設けるとともに、前記回転軸の他端には、切削バイトを既設管の管軸芯とは反対側に戻し移動させることが可能な回転操作軸部が形成されている既設管切断装置。 - 前記駆動部が、前記切断ユニットのスプロケットホイールに巻回される無端チェーンを介して駆動回転させる構成であるとともに、前記受動回転体の回転軸がスプロケットホイールの回転軸芯と平行な軸芯周りで回転自在に構成されている請求項1記載の既設管切断装置。
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