JP4003960B2 - 光ファイバーレンズ群および撮像装置 - Google Patents

光ファイバーレンズ群および撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる、IP(Integral Photography)方式を用いた立体映像方式に適用される光ファイバーレンズ群および撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、立体撮像方式として、偏光眼鏡等によらない方式の開発や検討が行われている。偏光眼鏡等によらない3次元立体表示技術として、レンチキュラー板を用いた装置がすでに商品化されており、さらにレンチキュラー方式では不可能とされた、上下左右からでも認識可能な3次元立体画像を得ることのできるIP方式の実用化が進められている。このIP方式には、平面状に配列されたレンズ群あるいはピンホール群を用いた方式が知られている。
【0003】
図7および図8を参照して凸レンズによるレンズ群を用いた場合を例にして、IP方式の構成並びに立体表示の原理について説明する。
図7は、従来のIP方式における被写体の撮像方法を説明した図、図8は、従来のIP方式における立体像の観察方法を説明した図である。
図7に示すように、レンズ群102は、被写体101の像を結像する作用を有する複数の凸レンズ(以下、各凸レンズを要素レンズ1021,1022…102nという)からなる。レンズ群102の後方焦点位置には、図示しないフィルム等が配置されており、レンズ群102を通じて結像された被写体101の複数の像(以下、個々の像を要素画像1031,1032…103nという)が撮像される。このレンズ群102は、通常、微小なレンズを縦横数百個以上同一平面状に並べて構成されるものであり、同図では、代表された一列分の要素レンズ1021,1022…102nのみを図示している。
【0004】
なお、被写体101は、レンズ群102の前方に、各レンズ1021,1022…102nの焦点距離より充分大きい距離を置いて設置されているものとする。被写体101からの出射光は、各レンズ1021,1022…102nの作用により、被写体101の倒立像を結像する。
各要素画像1031,1032…103nは、各要素レンズ1021,1022…102nの位置の違いによって、少しずつ異なる画像となっており、これによって、後記する被写体101の再生された立体画像における奥行きの情報が与えられることとなる。
【0005】
このようにして結像された各要素画像1031,1032…103nは、図8に示すように、撮像時と同じ位置に配置されたレンズ群102を通じて、図示しない観察者の目に立体再生像106として映るようになる。すなわち、各要素画像1031,1032…103nから発した光は、対応する要素レンズ1021,1022…102nの作用により、レンズ群102の正面で立体再生像106を形成する(特許文献1)。
【0006】
なお、実際には、図8の状態で図示しない観察者が立体再生像106を見たときには、奥行きが反転して見える虚立体像となる。このため、奥行きの正しい立体像は、各要素画像1031,1032…103nの中心を点対称の中心として、別途手段による点対称の位置変換処理等を行なうことにより得られるようになる(例えば、特開平10−150675号公報)。
【0007】
ところで、このような凸レンズに代わるレンズ作用を有するものとして、光ファイバーを用いた光ファイバーレンズ群が知られている。この光ファイバーレンズ群は、円柱形状の所定の長さを有する光ファイバーを複数本集めて構成されており、各光ファイバーの長さは、被写体の正立像が出射端面に形成される長さとされている。このような光ファイバーレンズ群によれば、立体像の凹凸が正しい状態で表示できるだけではなく、隣接する要素画素間の光の干渉も回避することができるという利点が得られる。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−289329号公報(段落番号[0012],図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光ファイバーを用いた光ファイバーレンズ群では、各光ファイバー同士がほぼ接触する状態で、二次元状に配列されるように構成されていたが、極めて多数(場合によっては、数万から数百万)の光ファイバーを二次元状に精度良く配列することは困難であった。
【0010】
本発明の課題は、以上のような問題点に鑑み、複数の光ファイバーを精度良く配列することができ、高品質の立体画像を得ることができる光ファイバーレンズ群および撮像装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明に係る光ファイバーレンズ群は、複数の光ファイバーと、基板とを具備し、前記基板は、複数の光ファイバーの長さ方向に特定の厚みを持って形成され、前記複数の光ファイバーのそれぞれの長さが以下の式で決まる長さとされている構成とした(請求項1)。
Figure 0004003960
【0012】
この光ファイバーレンズ群によれば、レンズ作用を有する同一長かつ複数の光ファイバーは、基板に形成された複数の貫通孔に貫通されて、複数の光ファイバーの端面の直径方向に所定の間隔を隔てて配置されるとともに、当該光ファイバーの入射端面および出射端面がそれぞれ同一平面上に揃えられて同一配列となるように、基板に固定されることとなる。これにより、入射端面および出射端面がそれぞれ同一平面上に揃えられて同一配列となる状態に固定された複数の光ファイバーを有する光ファイバーレンズ群が得られる。
しかも、基板は、複数の光ファイバーの長さ方向に特定の厚みを持って形成されているので、その分、貫通孔が長く形成されることなり、複数の光ファイバーは、この長く形成された貫通孔で保持されることとなる。
特定の厚みは、貫通孔に貫通される光ファイバの直径よりも大きくされていることが望ましい。
【0013】
また、本発明に係る光ファイバーレンズ群は、複数の光ファイバーと、基板とを具備し、前記基板は、複数の光ファイバーの長さ方向に所定の間隔を隔てて複数平行に配置され、前記複数の光ファイバーのそれぞれの長さが以下の式で決まる長さとされている構成とした(請求項2)。
Figure 0004003960
【0014】
この光ファイバーレンズ群によれば、レンズ作用を有する同一長かつ複数の光ファイバーは、基板に形成された複数の貫通孔に貫通されて、複数の光ファイバーの端面の直径方向に所定の間隔を隔てて配置されるとともに、当該光ファイバーの入射端面および出射端面がそれぞれ同一平面上に揃えられて同一配列となるように、基板に固定されることとなる。これにより、入射端面および出射端面がそれぞれ同一平面上に揃えられて同一配列となる状態に固定された複数の光ファイバーを有する光ファイバーレンズ群が得られる。
しかも、基板は、複数の光ファイバーの長さ方向に所定の間隔を隔てて複数平行に配置されているので、複数の光ファイバーは、その長さ方向の少なくとも2箇所で保持されるようになる。
【0015】
また、本発明に係る撮像装置は、光ファイバーレンズ群により結像される複数の要素画像を撮像するための撮像手段を備え、この撮像手段は、光ファイバーの出射端面より光路後方側において複数の要素画像が相互に干渉しない状態で、かつ、密状態に形成される撮像位置で、複数の要素画像を撮像する構成とした(請求項3)。
【0016】
この撮像装置によれば、複数の要素画像は、光ファイバーの出射端面より光路後方側において複数の要素画像が相互に干渉しない状態で、かつ、密状態に形成される撮像位置で撮像されることとなり、光ファイバーの出射端面より光路後方側へ行くにしたがって光路幅が広がり、要素画像が拡大されるという光ファイバーの性質を利用した撮像を行うことができるようになる。
【0017】
さらに、本発明に係る撮像装置は、光ファイバーレンズ群の複数の光ファイバーが、撮像位置で複数の要素画像の各ピントが合う状態に、長さが設定されている構成とした(請求項4)。
【0018】
この撮像装置によれば、撮像位置で、複数の要素画像の各ピントが合う状態となり、ピントの合った複数の要素画像を撮像することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
【0020】
(第一の実施の形態)
図1は、本発明の第一の実施の形態に係る光ファイバーレンズ群を示す図であり、(a)は、構成を説明するための斜視図、(b)は、部分拡大平面図である。
【0021】
図1(a)に示すように、本実施形態の光ファイバーレンズ群1は、複数の光ファイバー20により構成されたマイクロレンズであり、主として立体映像装置のレンズ群として用いられるものである。
光ファイバーレンズ群1は、光ファイバー20の固定手段として、平行に配置された一対の薄板状の基板10,10と、この基板10,10の対称位置にそれぞれ形成された複数のレンズ孔10a,10aとを備えている。そして、これらのレンズ孔10aに光ファイバー20がそれぞれ貫通されて固定されることにより光ファイバーレンズ群1が構成されるものである。
【0022】
一対の基板10,10は、例えば、エレクトロフォーミング方法によりそれぞれ製造可能である。このエレクトロフォーミング方法による基板10の製造を説明すると、まず、基板10のもととなる不図示の導体上に、絶縁材によりレンズ孔10aとなる図形を複数形成し、電気メッキを行なう。次に、電気メッキにより形成された皮膜を剥離する。これにより、レンズ孔10aが複数形成された基板10を得ることができる。なお、基板10は、レーザー加工などでレンズ孔10aを形成することによっても製造可能である。
また、一対の基板10,10の間隔は、各光ファイバー20が精度良く固定される間隔であれば良く、例えば、各光ファイバー20が基板10,10に対して垂直に保持される状態を得ることができる範囲内であれば、任意設定可能である。
【0023】
レンズ孔10aは、図1(b)に示すように、隣接するレンズ孔10a同士が所定の間隔(dh,dv)を置いて形成されており、これにより、隣接するレンズ孔10a同士の接触が防止されている。したがって、レンズ孔10a以外の非開口部分がレンズ孔10aの周囲に形成される。
本実施形態では、レンズ孔10aの配列をラインオフセット状としたが、図示しない正方格子状の配列としても良い。
【0024】
なお、図1(b)では、基板10の一部分を用いてレンズ孔10a周りの構成を説明したが、レンズ孔10aは、前記のように基板10に複数形成されており、例えば、数百、数千、数万から数百万個形成されるようになっている。ここで、隣接するレンズ孔10aの中心点を基準とした水平方向における間隔=h、垂直方向における間隔=v、としたときに、間隔vは、次式(1)で与えられる。
【0025】
【数1】
Figure 0004003960
【0026】
また、一対の基板10,10の表裏面には、図示しない黒色の被覆塗装がそれぞれ施されており、基板10,10の表裏面における光の反射が防止されるようになっている。なお、基板10は、図1(a)に示すように、一対として、2枚用いたが、間隔を隔てて平行に3枚以上設けるようにしても良い。
【0027】
光ファイバー20は、その長さが、図には示さないが光路の3/4で集光するように設定されており、光ファイバー20の出射端面20bにおいて、要素画像(立体画像)を直接観察できるようにしている。すなわち、図示しない被写体を映したときの複数の要素画像は、各光ファイバー20の光路後方側となる各出射端面20bに結像する。
また、光ファイバー20の側面には、前記基板10と同様に、図示しない黒色塗装が施されており、光ファイバー20を通過した光が側方から漏出することが防止されている。なお、光ファイバー20は、ガラス製ファイバーでもプラスチック製ファイバーでも良い。
【0028】
このような光ファイバーレンズ群1は、一対の基板10,10に対して複数の光ファイバー20がそれぞれ垂直に固定される。そのために、製造工程においては、一対の基板10,10の位置ずれが、例えば、光検出器等により正確に把握され、その位置ずれの修正が正確に行われる。これにより、複数の光ファイバー20が一対の基板10,10に貫通され易くなる。また、光ファイバー20の両端面となる入射端面20aおよび出射端面20bが同一面上に配置されて揃えられるように、位置調整が行われる。これにより、各光ファイバー20は、両端面(入射端面20a,出射端面20b)で同一配列となるように精度良く配列された状態で一対の基板10,10に固定されることとなる。
【0029】
一般的に、光ファイバーを通過した光は、光ファイバーの直径や光軸上の屈折率等の関係により、光ファイバーの出射端面より光路後方側で広がりを見せたものとなることが知られている。前記光ファイバーレンズ群1を通過した光も出射端面20bより光路後方側では同様に光路幅が広がったものとなり、各要素画像が拡大された状態となる。
【0030】
図2は、このような光ファイバーの光の広がりを利用した撮像装置30を示す図であり、(a)は、撮像装置30の一例を模式的に表した部分拡大斜視図、(b)は、光路の様子を表した模式図である。
図2(a)において、撮像装置30は、光ファイバーレンズ群1と、撮像手段としての撮像素子からなる撮像板Sとを備えている。光ファイバーレンズ群1は、前記構成と同様のものが用いられている。
【0031】
撮像板Sは、光ファイバーレンズ群1により結像される複数の要素画像を撮像するためのものであり、例えば、CCD(Charge Coupled Device)等の光学素子により構成されている。この撮像板Sは、光ファイバーレンズ群1の各光ファイバー20の出射端面20bより距離gを隔てた位置に配置されており、図2(b)に示すように、各光ファイバー20の出射端面20bから出射される光の広がりを考慮したものとなっている。すなわち、撮像板S上には、出射端面20bにおける要素画像(2rの大きさ)よりも拡大された要素画像(2r+2wの大きさ)が結像されることとなる。
【0032】
ここで、光ファイバーの半径=r、光ファイバー20の光軸上の屈折率=n0、光ファイバー20の屈折率分布定数=√Aとしたときに、光ファイバー20の出射端面20bより出射した光の広がりwは、次式(2)で求めることができる。
【0033】
【数2】
Figure 0004003960
【0034】
したがって、この式(2)から光ファイバーレンズ群1と撮像板Sとの距離gをw=dとなる距離gに設定することで、図2(b)に示すように、各要素画像は、撮像板S上に、相互に干渉しない状態で、かつ、密状態に形成されるようになる。これにより、各光ファイバー20の光の広がりwを利用した効率のよい撮像板Sの利用を実現することができるようになる。この条件を満足する距離gは、次式(3)で求めることができる。
【0035】
【数3】
Figure 0004003960
【0036】
なお、このことについての詳細は、Applied Optics/Vol.37,No.11/April,1988/p2034−2045に記載されている。
【0037】
本実施形態では、前記のように、光ファイバーレンズ群1と撮像板Sとの距離gをw=dとなる距離gに設定することで、各光ファイバー20の光の広がりwを利用するようにして、撮像板S上に複数の要素画像が密状態に形成されるようにしたが、仮に、出射端面20bに撮像板Sを近接、あるいは、ほぼ密着させた状態(従来より用いられている一般的手法)に配置して、出射端面20bに結像される像をそのまま撮像した場合、撮像板S上に撮像される各要素画像は、光ファイバー20とほぼ同径の2rの大きさとなる。また、このとき、図1(b)に示したような、レンズ孔10a以外の非開口部分に相当する広さの非撮像領域(非使用領域)が各要素画像の周囲に形成される。したがって、この状態では、撮像板Sの効率のよい利用状態を得ることができない。
これに対し、この撮像装置30では、図2(b)に示すように、光ファイバーレンズ群1と撮像板Sとの距離gをw=dとなる距離gに設定することで、各光ファイバー20の光の広がりwを利用した撮像が可能となり、同図に示すように、撮像板S上に撮像される各像の大きさは、広がり分2wが付加されて、2r+2wとなる。したがって、撮像板Sの撮像領域を効率よく利用することができるようになり、品質の高い撮像を行うことができる。
【0038】
図3は、その他の撮像装置40を示す構成図、図4は、撮像装置40の光路の様子を表した模式図である。この撮像装置40では、撮像手段として、カメラ41が用いられている。
図3において、撮像装置40は、光ファイバーレンズ群1と、カメラ41とを備えている。光ファイバーレンズ群1は、前記構成と同様のものが用いられている。
【0039】
カメラ41は、レンズ42と、例えば、CCD等によりなる撮像部43とを有しており、レンズ42によるフォーカスは、前記撮像装置30における撮像板Sが配置された位置と同位置に合わせてある。すなわち、カメラ41のフォーカスは、光ファイバーレンズ群1の出射端面20bより光路後方側へ距離gだけシフトされた中空位置fに合わせてあり、これにより、この中空位置fに結像される像群G(要素画像郡)がカメラ41で撮像されるようになっている。
像群Gは、カメラ41のレンズ42を通じて撮像部43により撮像され、例えば、画像信号として認識されるようになっている。
【0040】
このような撮像装置40によれば、前記撮像板Sを用いた場合と同様に、拡大された複数の要素画像の撮像が可能となる。これを図4を参照して説明すると、カメラ41のフォーカス位置を、光ファイバーレンズ群1から距離gだけ光路後方側にシフトされた位置fに設定することで、各光ファイバー20の広がりwを利用した拡大された複数の要素画像の撮像が可能となる。したがって、カメラ41の撮像部43の撮像領域を効率よく利用することができるようになる。
【0041】
(第二の実施の形態)
次に、図5を参照して、本発明における第二の実施の形態に係る光ファイバーレンズ群について説明する。図5は、本発明の第二の実施の形態に係る光ファイバーレンズ群を示す図で、(a)は構成を説明するための斜視図、(b)は、撮像装置の一例を模式的に表した部分拡大斜視図である。なお、図1(a)(b)ですでに説明した構成と同じ部材は同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態の光ファイバーレンズ群2は、分厚く形成された厚基板50が用いられている点が異なる。
【0042】
厚基板50は、前記第一の実施の形態で説明した基板10を複数枚積層することにより、複数の光ファイバー20の長さ方向に分厚くされた状態に構成される。すなわち、厚基板50は、前記エレクトロフォーミング方法により薄板の基板10を複数枚製造しておいて、これを積層し、かつ、圧着固定等によって分厚い状態が維持されるように固定することにより形成される。なお、基板10は、レーザー加工等により形成しても良い。
【0043】
このような光ファイバーレンズ群2によれば、前記第一の実施の形態で説明した作用効果に加えて、厚基板50が分厚く形成されている分、剛性が高くなり、基板50のレンズ孔50aに貫通される光ファイバー20の良好な固定状態が得られる。
なお、厚基板50は、一体的に形成された厚板を用いるようにしても良い。また、これを複数枚用いるようにしても良い。
【0044】
このような光ファイバーレンズ群2を用いた撮像装置30’は、図5(b)に示すように、光ファイバーレンズ群2と、撮像手段としての撮像素子からなる撮像板Sとを備えている。光ファイバーレンズ群2は、前記構成と同様のものが用いられている。
この撮像装置30’では、光ファイバーレンズ群2と撮像板Sとの距離gをw=dとなる距離gに設定することで、各光ファイバー20の光の広がりwを利用した撮像が可能となり、したがって、撮像板Sの撮像領域を効率よく利用することができるようになり、品質の高い撮像を行うことができる。
【0045】
(第三の実施の形態)
次に、図6を参照して、本発明における第三の実施の形態に係る光ファイバーレンズ群について説明する。図3は、本発明の第三の実施の形態に係る光ファイバーレンズ群を部分的に示した模式図である。なお、図1(a)(b)ですでに説明した構成と同じ部材は同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態の光ファイバーレンズ群3は、各光ファイバー20が、出射端面20bより光路後方側へシフトされた位置f(例えば、第一の実施の形態における撮像板Sの位置、あるいはカメラ41によるフォーカス位置)で各要素画像の各ピントが合う状態に、長さが設定されている点が異なる。
【0046】
光ファイバー20により結像される要素画像の解像度は、光ファイバー20の長さによるところが大きい。そこで、光ファイバー20の長さ=z、光ファイバー20の入射端面20aから被写体Pまでの距離=L1、光ファイバー20の出射端面20bから像面f(前記撮像板Sの位置あるいは前記カメラ41によるフォーカス位置)までの距離L2(g)とすると、これらの関係は、次式(4)で表すことができる。
【0047】
【数4】
Figure 0004003960
【0048】
ここで、r=光ファイバー20の半径、n0=光ファイバー20の光軸上の屈折率、√A=光ファイバー20の屈折率分布定数である。
したがって、前記(3)(4)式により、光ファイバー20の長さzは、g=L2を満足するものとすれば良い。すなわち、光ファイバー20の長さzは、次式(5)で求めることができる。
【0049】
【数5】
Figure 0004003960
【0050】
ただし、φ=[{(d+r)/r}2−1]1/2 とする。
この式(5)により求められた値により、光ファイバー20の長さを特定して光ファイバー20を形成し、光ファイバーレンズ群3を構成することによって、各要素画像は、撮像位置fでピントの合ったものとなる。したがって、この位置fに前記撮像板Sを配置したり、カメラ41のフォーカスを合わせることによって、複数の要素画像を高解像度で撮像することのできる撮像装置を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る光ファイバーレンズ群および撮像装置では、以下に示す優れた効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、入射端面および出射端面がそれぞれ同一平面上に揃えられて同一配列となる状態に基板に固定された複数の光ファイバーを有する光ファイバーレンズ群を得ることができ、複数の光ファイバーを精度良く配列することができる。したがって、高品質の立体画像を得ることができる。基板は、複数の光ファイバーの長さ方向に分厚く形成されているので、剛性が高くなるとともに、複数の光ファイバーの良好な固定状態が得られる。
【0052】
請求項2に記載の発明によれば、入射端面および出射端面がそれぞれ同一平面上に揃えられて同一配列となる状態に基板に固定された複数の光ファイバーを有する光ファイバーレンズ群を得ることができ、複数の光ファイバーを精度良く配列することができる。したがって、高品質の立体画像を得ることができる。基板は、複数の光ファイバーの長さ方向に所定の間隔を隔てて配置されるので、複数の光ファイバーの長さ方向の少なくとも2箇所で光ファイバーを保持することができ、複数の光ファイバーの良好な固定状態が得られる。
【0053】
請求項3に記載の発明によれば、複数の要素画像は、光ファイバーの出射端面より光路後方側において複数の要素画像が相互に干渉しない状態で、かつ、密状態に形成される撮像位置で撮像されることとなり、光ファイバーの出射端面より光路後方側へ行くにしたがって、光路幅が広がるという光ファイバーの性質を利用した撮像を行うことができるようになる。したがって、撮像板などの撮像面積を有効に利用した高品質の立体画像を得ることができる。
【0054】
請求項4に記載の発明によれば、光ファイバーの出射端面より光路後方側において複数の要素画像が相互に干渉しない状態で、かつ、密状態に形成される撮像位置で、ピントの合った要素画像を撮像することができ、高解像度の複数の要素画像を撮像することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る光ファイバーレンズ群を示す図であり、(a)は、構成を説明するための斜視図、(b)は、部分拡大平面図である。
【図2】第一の実施の形態に係る光ファイバーレンズ群を用いた撮像装置を示す図であり、(a)は、撮像装置の一例を模式的に表した部分拡大斜視図、(b)は、光ファイバーの光路の様子を表した模式図である。
【図3】第一の実施の形態に係る光ファイバーレンズ群を用いた撮像装置のその他の例を示す構成図である。
【図4】同じく光ファイバーの光路の様子を表した模式図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態に係る光ファイバーレンズ群を示す図で、(a)は、構成を説明するための斜視図、(b)は、撮像装置の一例を模式的に表した部分拡大斜視図である。
【図6】本発明の第三の実施の形態に係る光ファイバーレンズ群の一部を示す模式図である。
【図7】従来のIP方式を説明する図である。
【図8】従来のIP方式による立体写真の再生法を説明する図である。
【符号の説明】
1,2,3 光ファイバーレンズ群
10 基板
10a レンズ孔
20 光ファイバー
20a 入射端面
20b 出射端面
30,40 撮像装置
41 カメラ
42 レンズ
43 撮像部
50 厚基板
50a レンズ孔
G 像群
f フォーカス位置
P 被写体

Claims (4)

  1. レンズ作用を有する同一長かつ複数の光ファイバーと、
    前記複数の光ファイバーが、端面の直径方向に所定の間隔を隔てて貫通され、かつ、当該光ファイバーの入射端面および出射端面をそれぞれ同一平面上に揃えて同一配列となるように固定する複数の貫通孔を有する基板とを備え、
    前記基板は、前記複数の光ファイバーの長さ方向に特定の厚みを持って形成され
    前記複数の光ファイバーのそれぞれの長さが以下の式で決まる長さとされていることを特徴とする光ファイバーレンズ群。
    Figure 0004003960
  2. レンズ作用を有する同一長かつ複数の光ファイバーと、
    前記複数の光ファイバーが、端面の直径方向に所定の間隔を隔てて貫通され、かつ、当該光ファイバーの入射端面および出射端面をそれぞれ同一平面上に揃えて同一配列となるように固定する複数の貫通孔を有する基板とを備え、
    前記基板は、前記複数の光ファイバーの長さ方向に所定の間隔を隔てて複数平行に配置され
    前記複数の光ファイバーのそれぞれの長さが以下の式で決まる長さとされていることを特徴とする光ファイバーレンズ群。
    Figure 0004003960
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光ファイバーレンズ群を用いた撮像装置であって、
    前記光ファイバーレンズ群により結像される複数の要素画像を撮像するための撮像手段を備え、前記撮像手段は、前記光ファイバーの出射端面より光路後方側において前記複数の要素画像が相互に干渉しない状態で、かつ、密状態に形成される撮像位置で、前記複数の要素画像を撮像することを特徴とする撮像装置。
  4. 前記光ファイバーレンズ群の複数の光ファイバーは、前記撮像位置で前記複数の要素画像の各ピントが合う状態に、長さが設定されていることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
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