JP4003377B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP4003377B2
JP4003377B2 JP2000177874A JP2000177874A JP4003377B2 JP 4003377 B2 JP4003377 B2 JP 4003377B2 JP 2000177874 A JP2000177874 A JP 2000177874A JP 2000177874 A JP2000177874 A JP 2000177874A JP 4003377 B2 JP4003377 B2 JP 4003377B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
positive electrode
aqueous electrolyte
group
current collecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000177874A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001357887A (ja
Inventor
竹規 石津
亮 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd filed Critical Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
Priority to JP2000177874A priority Critical patent/JP4003377B2/ja
Publication of JP2001357887A publication Critical patent/JP2001357887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4003377B2 publication Critical patent/JP4003377B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は非水電解液二次電池に係り、特に、正極板と負極板とをセパレータを介して捲回した捲回電極群と捲回電極群を収容する円筒状の電池容器とを有する非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、再充電可能な二次電池の分野では、鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム電池等の水溶液系二次電池が主流であった。しかし、これら水溶液系二次電池では、水の分解電位を越える電池電圧が得られないので、エネルギー密度が低いという欠点を有していた。そこで最近では、リチウム二次電池に代表される非水電解液二次電池(以下、非水電解液電池という。)の研究開発が盛んに行われている。この非水電解液電池は、電池電圧が高く、高エネルギー密度を有し、サイクル特性にも優れているので、電気容量が1.5Ah程度の民生用小型電池のみならず、省エネルギー、環境保全の観点から、電力貯蔵用や電気自動車用の高容量、高エネルギー密度、高出力の大型電池への展開が期待されている。
【0003】
一方、大型電池では、電池容量が大きくなるため出力電流値も大きくなるので、外部出力端子を兼ねた封口電池蓋群(電池蓋)と電池容器とを民生用小型電池と同様にカシメにより密閉する機構を採用する場合に、捲回電極群、封口電池蓋群間の接続部材に高い導電性を有することが必要となる。
【0004】
このため、大型電池では、例えば、本出願人が出願した特願平第11−119359号の技術のように接続部材のリード線を太く厚くすることによって、又は、リード板を複数枚重ねることによって、電気抵抗を低減させ出力電流値を増加させる工夫がなされている。すなわち、上記出願の技術では、図6に示すように、正極板1と負極板2とをセパレータ3を介して捲回した捲回電極群15の上部に円環状の正極集電リング55を配置して、正極集電リング55の上面に正極リード板32を溶接し、外部出力端子となる封口電池蓋群60(を構成する上蓋ケース56)の下面にも正極リード板31を溶接し、これら正極リード板32及び正極リード板31の自由端同士を溶接することにより、捲回電極群15、封口電池蓋群60間の接続部材の電気抵抗を低減させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示す集電構造では、接続部材として正極リード板31、32の2種類を作製し、それらを予め正極集電リング55と封口電池蓋群60とにそれぞれに溶接しなければならず、更に、それら正極リード31、32の自由端同士を再溶接しなければならないので、部品数が増加すると共に、溶接回数の増加により組立作業性が極めて悪い、という問題がある。
【0006】
また、上記集電構造では、電池側面からの外部応力により電池が圧壊されるような電池異常時に、捲回電極群15の中心部の軸芯4が外部応力により電池容器10の底方向及び封口電池蓋群60方向に伸びるように変形する。しかし、電池容器10の底方向には障害があるので、軸芯4は専ら封口電池蓋群60方向に伸びる。この結果、正極集電リング55の中央部が封口電池蓋群60側に凸状に変形し、正極集電リング支え7が押し上げられ、更に、正極集電リング支え7の上側に配置された正極リード板32、正極リード板31及び封口電池蓋群60を構成する上蓋ケース56が押し上げられるので、封口電池蓋群60に内蔵された安全弁23が連鎖的に押し上げられ、安全弁23を機能させる開口55aが上蓋ケース56により閉塞されてしまう。このため、圧壊に伴い捲回電極群15内の電極短絡により発生したガスが電池外へスムーズに放出できず電池内の圧力が極めて上昇する。
【0007】
特に、電池容量が3Ahを上回るような大型電池では、民生用小型電池の数倍から数十倍の電解液量が充填される。このため、電極短絡等の電池異常時には、充填した電解液が気化又は分解し、急激かつ大量にガス化するので、発生ガスによる内圧上昇の際に安全弁23が速やかに作動し、発生ガスを電池外部に放出するため構造が必要である。上記出願の技術では、正極リード板31、32を封口電池蓋群60に溶接する場合に、正極集電リング55の内側に正極リード板31、32を配置・溶接しているので、捲回電極群15の固定やカシメ部を確保するために正極リード板31、32の配置・溶接位置も上蓋ケース56の中央部となる。従って、少なくとも正極リード板31、32の幅に対する溶接面積を上蓋ケース56の中央部に確保する必要がある。高容量の大型電池では、大電流を流すために正極リード板31、32の断面積を増加する必要があるが、正極リード板31、32を自由に湾曲させて収納するために、厚さにより断面積を増加するには制限があるので、正極リード板31、32の幅を増やす方向となって、上蓋ケース56に形成された排気用の開口面積は益々小さくなる。従って、集電構造を改良することは、電池のより高い安全性を確保する上で大きな課題である。
【0008】
本発明の上記事案に鑑み、使用部品数を増加させることなく組立作業性が向上し、安全性の高い非水電解液電池を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、正極板と負極板とをセパレータを介して捲回した捲回電極群と前記捲回電極群を収容する円筒状の電池容器とを有する非水電解液二次電池において、前記捲回電極群の上部に配置され、周縁に上部方向へ立ち上がる立ち上がり部を有する集電リングと、前記集電リングの上部に配置され、下面に前記立ち上がり部に螺合して電気的導通が確保される突出部を有すると共に、電池内のガス圧があらかじめ設定されたガス圧に至ると開裂する脆弱部を有する安全弁を内蔵して前記電池容器を封口し外部出力端子となる電池蓋と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明では、集電リングは周縁に上部方向へ立ち上がる立ち上がり部を有しており、捲回電極群の上部に配置されている。また、電池内のガス圧があらかじめ設定されたガス圧に至ると開裂する脆弱部を有する安全弁を内蔵して円筒状の電池容器を封口し外部出力端子となる電池蓋が集電リングの上部に配置されている。電池蓋は下面に電気的導通を確保するための突出部を有しており、この突出部が集電リングの立ち上がり部に螺合し、集電リングと電池蓋とが電気的に接続される。本発明によれば、突出部と立ち上がり部とが螺合して電気的に接続され、集電リングと電池蓋とを接続する接続部材が不要となるので、使用部品数を減少させることができると共に組立作業性を向上させることができる。また、電池異常時に、電池蓋を閉塞させる接続部材が存在せず、かつ、突出部と立ち上がり部との螺合により電池蓋が電池内部でも固定されているため電池内圧の上昇に対して電池蓋が電池容器から外れずらいので、高い安全性を確保することができる。
【0011】
この場合において、突出部に排気用の開口を形成するようにすれば、電池異常時に電池内で発生したガスをこの開口を経由しても外部へ排気することができるので、電池内圧を確実に低減させることができる。このとき、立ち上がり部と突出部とを、全面が重なり合わないように、立ち上がり部の立ち上がり長さ方向の一部で螺合させるようにすれば、突出部の、立ち上がり部に螺合していない部分に排気用の開口を形成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を適用した円筒型非水電解液電池の実施の形態について説明する。
【0013】
(構成)
図1に示すように、本実施形態の円筒型非水電解液電池50は、円筒状でステンレス製の有底電池容器10内に、正極板1と負極板2とをリチウムイオンが通過可能な微多孔を有する厚さ40μm程度のセパレータ3を介して中空円筒状の軸芯4を捲回中心として渦巻き状に捲回した捲回電極群(以下、電極群という。)15を備えている。
【0014】
図2に示すように、正極板1は、正極活物質のマンガン酸リチウム(LiMn)に導電剤及び結着剤を加えて混練し、これに有機分散溶媒を添加、混練したスラリを厚さ20μm程度のアルミニウム箔の両面に所定幅で塗布し、乾燥、プレスして合剤層1Bを形成した後、アルミニウム箔の一部を切り欠き正極リード片1Aを形成したものである。一方、負極板2は、負極活物質の非晶質炭素に結着剤を加えて混練し、これに有機分散溶媒を添加、混練したスラリを厚さ10μm程度の圧延銅箔に所定幅で塗布し、乾燥、プレスして合剤層2Bを形成した後、銅箔の一部を切り欠き負極リード片2Aを形成したものである。
【0015】
図1に示すように、電極群15の上部には、周縁に円環状に上部方向に立ち上がる立ち上がり部26を有する正極集電リング5が配置されている。立ち上がり部26の周縁外周には、正極板1から導出された正極リード片1Aが変形・集合されており、超音波溶接により接続・固定されている。立ち上がり部26の周縁内周には、立ち上がり部26の上端部から2/3程度まで雌ネジ部26Aが螺設されている。正極集電リング5は、正極集電リング5を支える正極集電リング支え7を介して軸芯4の上端部に固定されている。
【0016】
また、円筒型非水電解液電池50は、電池容器10の上部開口に、絶縁性のガスケット12を介してカシメ封口された電池蓋としての封口電池蓋群20を備えている。封口電池蓋群20は、正極集電リング5に対向する側に配置されアルミニウム合金製の上蓋ケース22、電池内圧が所定圧となると彫り込み等の脆弱部23Aが開裂して内圧を外部に開放する安全弁23、安全弁23を挟んで周縁部を上蓋ケース22の周縁部でカシメられ外部出力端子として電池外部へ露出する上蓋キャップ21及び上蓋ケース22にリング状に当接して安全弁23を下側から押さえる弁押さえ24で一体に構成されている。
【0017】
上蓋ケース22の下面には円環状で下部方向へ立ち下がる突出部としての上蓋ケース突出部25が上蓋ケース22と一体に形成されている。図1及び図3に示すように、この上蓋ケース突出部25には、正極集電リング5の立ち上がり部26に螺設された雌ネジ部26Aに螺合する雄ネジ部25Aが螺設されており、雄ネジ部25Aの上方には電池内部で発生したガスを外部に排出するための複数の開口25bが形成されている。図1に示すように、立ち上がり部26と上蓋ケース突出部25とは立ち上がり部26の全面と上蓋ケース突出部25の全面とが重なり合わないように立ち上がり部26の立ち上がり長さ方向の一部で螺合しており、開口25bの閉塞が防止されている。
【0018】
また、電池内部で発生したガスを外部に排出するために、安全弁23の脆弱部23Aの中央部直下となる上蓋ケース22の中央部には大きな中央開口22aが、正極集電リング5には複数のリング開口5aが、上蓋キャップ21には複数のキャップ開口21aがそれぞれ形成されている。
【0019】
一方、電極群15の下部には、周縁に電池容器10の底部方向へ立ち下がる立ち下がり部を有する円環状の負極集電リング6が配置されている。立ち下がり部の周縁外周には、負極板2から導出された負極リード片2Aが変形・集合されており、超音波溶接により接続・固定されている。負極集電リング6は、負極集電リング6を支える負極集電リング支え8を介して軸芯4の下端部に固定されている。また、負極集電リング6の立ち下がり部は電池容器10の底部に固定された円環状の負極集電リングスペーサ11に係合して固定されている。負極集電リング6は断面逆ハット状の負極リード板9の逆ハットフランジ部に溶接されており、負極リード板9の逆ハット先端部は電池容器10の底部に溶接されている。
【0020】
なお、円筒型非水電解液電池50内には、図示しない非水電解液が注液されており、電極群15はこの図示しない非水電解液に浸潤されている。非水電解液には、例えば、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DEC)との混合有機溶媒中に6フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1モル/リットルの割合で溶解したものを用いることができる。
【0021】
(組立手順)
次に、本実施形態の円筒型非水電解液電池50の組立手順について説明する。
【0022】
まず、セパレータ3の捲回開始端部を軸芯4に接着剤で固定した後、正極板1と負極板2とを、これら両極板が直接接触しないようにセパレータ3を介して渦巻き状に捲回して電極群15を作製する。このとき、正極リード片1A及び負極リード片2Aが、それぞれ電極群15の互いに反対側の両端面に位置するようにする。その後、正極集電リング5及び負極集電リング6をそれぞれ正極集電リング支え7、負極集電リング支え8を介して軸芯4の両端部に固定し、正極リード片1A及び負極リード片2Aを変形させて、立ち上がり部26、負極集電リングの立ち下がり部の周縁外周に集合して超音波溶接する。
【0023】
次に、電極群15と電池容器10とが直接接触しないように、例えば、基材がポリイミドでその片面にヘキサメタアクリレートからなる粘着剤を塗布した図示しない粘着テープを用いて、電極群15の外周を少なくとも1周以上に亘って巻いた後、集電リング付き電極群15を負極集電リング6側が底部側となるように電池容器10に挿入し、予め負極集電リング6に溶接しておいた負極リード板9を電池容器10に溶接する。その際、負極集電リング6と電池容器10との間に負極集電リングスペーサ11を配置する。
【0024】
次いで、非水電解液を電池容器10内に所定量注液した後、封口電池蓋群20(の上蓋ケース突出部25に螺設された雄ネジ部25A)と正極集電リング5(の立ち上がり部26に螺設された雌ネジ部26A)とを螺合させる。その後、ガスケット12を介して封口電池蓋群20と電池容器10とをカシメ固定することによって、円筒型非水電解液電池50が組み立てられる。そして、円筒型非水電解液電池50に初充電を行い電池としての機能を付与することによって、円筒型非水電解液電池50が完成する。
【0025】
従って、本実施形態の円筒形非水電解液電池50では、封口電池蓋群20と正極集電リング5との電気的接続を、リード板を使用することなく、上蓋ケース突出部25に螺設された雄ネジ部25Aと立ち上がり部26に螺設された雌ネジ部26Aとを螺合することよって電気的導通が確保されている。また、正極集電リング5に螺設された雌ネジ部26Aの長さにより、正極集電リング5に封口電池蓋群20をねじ込む深さが決定され、カシメ位置が決定されている。
【0026】
(作用)
次に、本実施形態の円筒型非水電解液電池50に外部応力が作用する場合や、当該外部応力が大きく電池が圧壊したり充電器等の故障で過充電状態等の電池異常に至った場合の作用について説明する。
【0027】
まず、円筒型非水電解液電池50は電気自動車やハイブリッド電気自動車に搭載される場合を想定して、外部応力が円筒型非水電解液電池50に作用しても、電極群15が封口電池蓋群20方向へ移動できない構造が採られている。すなわち、軸心4は、電池容器10の底部側で負極集電リング支え8、負極集電リング6、負極リード板9、電池容器10に当接・固定されており、封口電池蓋群20側で正極集電リング支え7、正極集電リング5に当接し封口電池蓋群20と電池容器10がカシメ固定されているので、軸芯4は封口電池蓋群20と電池容器10で固定され封口電池蓋群20方向へ移動することができない。また、電極群15は捲回時の張力と、正極板1及びセパレータ3、並びに、セパレータ3及び負極板2間に存在する非水電解液の張力(非水電解液による正極板1、負極板2、セパレータ3の膨潤による張力)により固定され、これら発電要素と軸芯4とは捲回開始端部を接着剤で固定されている。このため、電極群15は上記構造や接着力以上の応力が加わらない限り、封口電池蓋群20方向へは移動できないので、容易に短絡は起こらない。
【0028】
次に、電池異常状態での作用について説明する。電池異常時に円筒型非水電解液電池50の内部では、非水電解液が気化又は分解し、急激かつ大量にガスが発生する。円筒型非水電解液電池50内には、安全弁23の脆弱部23Aの真下に、リード板等に閉塞されることなく、上蓋ケース22の中央部に中央開口22aが形成されており、上蓋ケース突出部25には開口25bが形成されている。このため、安全弁23は電池内のガス圧を敏感に感知することができ、電池内のガス圧が予め設定されたガス圧に至ると安全弁23の脆弱部23Aが開裂する。図5に示すように、電池内で発生したガスは、リング開口5a及び開口25bを経由して、中央開口22a、安全弁23の開裂箇所(脆弱部23Aが存在していた箇所)を経て、キャップ開口21aから電池外部へ速やかに排出される。また、封口電池蓋群20はカシメ部のみならず、螺合した正極集電リング5にも固定されているので、電池内圧が急激に増加しても電池容器10から外れずらい。
【0029】
(効果等)
以上のように、本実施形態では、上蓋ケース突出部25に螺設された雄ネジ部25Aと立ち上がり部26に螺設された雌ネジ部26Aとを螺合することによって電気的導通が確保されるので、正極集電リング5と封口電池蓋群20とを接続するリード板が不要なことから、使用部品数を削減することができる。また、従来技術のようにリード板の溶接作業がないので、電池の組立作業性を向上させることができる。
【0030】
また、本実施形態では、上蓋ケース22の中央に大きな中央開口22aを形成し、中央開口22aが従来技術のようにリード板で閉塞されることもなく、上蓋ケース突出部25にも開口25bを形成し、排気通路を複数確保するようにしたので、安全弁23を本来の(設計値の)設定圧で開裂させることができることから、電池内圧の上昇に対する安全性を向上させることができる。
【0031】
更に、本実施形態では、上蓋ケース22にアルミニウム合金を使用したので、電池電圧が4V以上に上昇し、かつ、非水電解液と接触しても、電池内部での腐蝕を防止することができる。このため、電池の信頼性を高めることができる。
【0032】
また、本実施形態では、正極集電リング5に螺設された雌ネジ部26Aの長さでカシメ位置が決定されるようにしたので、電池容器10の上部開口で封口電池蓋群20の位置決めが容易となり、カシメ作業性を向上することができる。
【0033】
更にまた、円筒型非水電解液電池50に外部応力が作用しても容易に電極群15が封口電池蓋群20方向へ移動できない構造を採用したので、電極群15内での電極短絡を防止することができることから、安全性を向上させることができ、また、不用意に安全弁23が開裂することもない。従って、本実施形態の円筒型非水電解液電池50は、振動が加わり、衝突等で外部応力が加わることのある電気自動車やハイブリッド電気自動車用の電源にも適している。
【0034】
更に、本実施形態では、封口電池蓋群20と正極集電リング5とが螺合しているので、封口電池蓋群20は電池容器10にカシメ機構と螺合との2つで固定され、電池内部の圧力上昇に対する封口電池蓋群20の固定機能を向上させることができる。
【0035】
なお、本実施形態では、連続円環状の上蓋ケース突出部25について例示したが、上蓋ケース突出部25の雄ねじ部25Aと立ち上がり部26の雌ねじ部26Aのうち少なくとも一方が円環状の形状を有して両者が螺合すればよく、例えば、図4に示すように、雄ネジ部25A’は連続してなくてもよく、開口25b’も長孔や種々の開口形状を採ることができる。また、上蓋ケース突出部25、立ち上がり部16間で雄ねじ部や雌ねじ部を逆に形成するようにしてもよい。
【0036】
従って、本発明は上記した本実施形態に限らず、上述した特許請求の範囲において種々の態様を採ることができる。
【0037】
【実施例】
次に、上記実施形態に従って作製した実施例の円筒型非水電解液電池について説明する。なお、比較のために作製した比較例の円筒型非水電解液電池についても併記する。
【0038】
(実施例)
図1乃至図3及び上記実施形態に従って、放電容量7.4Ahの円筒型非水電解液電池20を作製した。
【0039】
(比較例)
図6に示すように、比較例の電池では、封口電池蓋群60に正極リード板31を溶接し、正極集電リング55に正極リード板32を溶接し、正極リード板31、32をそれぞれ溶接することにより集電機構を作製した。上蓋ケース56と正極集電リング55との形状変更により(上蓋ケース突出部25を有しないため)、封口電池蓋群60と正極集電リング55とが螺合しない点、開口25bが存在しない点、電極群15を固定するための正極集電リングスペーサ53が正極集電リング55と上蓋ケース56との間に配置されている点、正極集電リング55に形成された開口55aが正極リード板31、32を避けるように形成されている点を除き、放電容量を含め上記実施例の電池と同様に作製した。
【0040】
<試験>
以上のように作製した実施例及び比較例の電池について、充電容量7.4Ahの満充電状態にした後で、直径40mmの丸棒を用い、円筒型非水電解液電池の中央部を電池直径の半分まで圧壊する試験を実施したときの挙動を調べた。この圧壊試験は、電極群15内の正負極が短絡するほど変形するので、内部短絡により電解液の気化・分解により急激な内圧上昇と温度上昇が起こり、更に圧壊時の外部応力によりカシメ部にも外部応力が加えられる過酷な試験である。
【0041】
<試験結果及び評価>
圧壊試験の結果、実施例の電池は、電池を圧壊し始めて間もなく安全弁23が開裂し発煙が見られたものの、封口電池蓋群20はカシメ部で固定されていた。これに対し、比較例の電池では、圧壊し始めて間もなく発煙が見られ、同時に封口電池蓋群60がカシメ部から外れて飛び出した。
【0042】
飛び出した封口電池蓋群60を観察すると、正極リード板31が溶接されている上蓋ケース56の中央部が大きく安全弁23側へ湾曲していた。これは、圧壊部分の体積変化により電極群15中央の軸芯4が正極集電リング支え7、正極集電リング55、正極リード板32、31、上蓋ケース56と順に押し上げることによりアルミニウム合金製で比較的変形しやすい上蓋ケース56の中央部を湾曲させたものと思われる。
【0043】
よって、封口電池蓋群と正極集電リングを螺合することにより、電池内部が異常状態になり内圧上昇や温度上昇を引き起こし、更に内部応力や外部応力が加わるなど複合的に電池の異常状態が起きた場合であっても、電池の安全性が確保されることを確認することができた。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、突出部と立ち上がり部とが螺合して電気的に接続され、集電リングと電池蓋とを接続する接続部材が不要となるので、使用部品数を減少させることができ、組立作業性を向上させることができると共に、電池異常時に、電池蓋を閉塞させる接続部材が存在せず、かつ、突出部と立ち上がり部との螺合により電池蓋が電池内部でも固定されているため電池内圧の上昇に対して電池蓋が電池容器から外れずらいので、高い安全性を確保することができる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な実施形態の円筒型非水電解液電池の断面図である。
【図2】実施形態の円筒型非水電解液電池に使用される正極板及び負極板の平面図である。
【図3】実施形態の円筒型非水電解液電池に使用される上蓋ケースの側面を模式的に示す概略側面図である。
【図4】実施形態の円筒型非水電解液電池に使用可能な他の上蓋ケースの側面を模式的に示す概略側面図である。
【図5】実施形態の円筒型非水電解液電池の電池異常時のガスの排出経路を模式的に示す作用説明図である。
【図6】比較例の円筒型非水電解液電池の断面図である。
【符号の説明】
1 正極板
2 負極板
3 セパレータ
5 正極集電リング(集電リング)
10 電池容器
15 捲回電極群
20 封口電池蓋群(電池蓋)
21 上蓋キャップ(外部出力端子)
23 安全弁
23A 脆弱部
25 上蓋ケース突出部(突出部)
25b 開口
26 立ち上がり部
50 円筒型非水電解液電池(非水電解液二次電池)

Claims (3)

  1. 正極板と負極板とをセパレータを介して捲回した捲回電極群と前記捲回電極群を収容する円筒状の電池容器とを有する非水電解液二次電池において、前記捲回電極群の上部に配置され、周縁に上部方向へ立ち上がる立ち上がり部を有する集電リングと、前記集電リングの上部に配置され、下面に前記立ち上がり部に螺合して電気的導通が確保される突出部を有すると共に、電池内のガス圧があらかじめ設定されたガス圧に至ると開裂する脆弱部を有する安全弁を内蔵して前記電池容器を封口し外部出力端子となる電池蓋と、を備えたことを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 前記突出部に排気用の開口が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記立ち上がり部と前記突出部とは、全面が重なり合わないように、前記立ち上がり部の立ち上がり長さ方向の一部で螺合していることを特徴とする請求項2に記載の非水電解液二次電池。
JP2000177874A 2000-06-14 2000-06-14 非水電解液二次電池 Expired - Fee Related JP4003377B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000177874A JP4003377B2 (ja) 2000-06-14 2000-06-14 非水電解液二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000177874A JP4003377B2 (ja) 2000-06-14 2000-06-14 非水電解液二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001357887A JP2001357887A (ja) 2001-12-26
JP4003377B2 true JP4003377B2 (ja) 2007-11-07

Family

ID=18679399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000177874A Expired - Fee Related JP4003377B2 (ja) 2000-06-14 2000-06-14 非水電解液二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4003377B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004247059A (ja) * 2003-02-10 2004-09-02 Toyota Motor Corp リチウムイオン二次電池
KR100599803B1 (ko) * 2004-09-24 2006-07-12 삼성에스디아이 주식회사 이차 전지와 이에 사용되는 전극 조립체 및 집전판
JP4688688B2 (ja) * 2006-02-07 2011-05-25 日立ビークルエナジー株式会社 大電流放電用二次電池
JP2008010400A (ja) * 2006-06-02 2008-01-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 二次電池
CN101326659B (zh) * 2006-06-02 2011-04-20 松下电器产业株式会社 二次电池
JP5171401B2 (ja) * 2008-06-04 2013-03-27 日立ビークルエナジー株式会社 リチウム二次電池
JP4780231B2 (ja) 2009-12-25 2011-09-28 トヨタ自動車株式会社 電池
JP5510051B2 (ja) * 2010-05-13 2014-06-04 トヨタ自動車株式会社 電池、車両及び電池搭載機器
JP2013012335A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Hitachi Vehicle Energy Ltd 円筒形二次電池
JP7157956B2 (ja) * 2018-11-29 2022-10-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 円筒型電池及びその製造方法
CN110890490B (zh) * 2019-12-14 2022-08-05 安徽飞凯电子技术有限公司 锂电池盖帽

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001357887A (ja) 2001-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4790732B2 (ja) 金属ケーシングを有する高容量リチウムイオン二次電池
JP5100281B2 (ja) 密閉電池及びその製造方法
JP5011664B2 (ja) 密閉型二次電池
JP5917407B2 (ja) 角形二次電池
WO2015146078A1 (ja) 円筒形密閉電池及び電池パック
WO2015146077A1 (ja) 円筒形密閉電池
JP5538114B2 (ja) 二次電池
US20130224546A1 (en) Electrical Storage Device and Method of Manfacturig Electrical Storage Device
JP2006351512A (ja) 密閉型二次電池およびその製造方法
EP2953186B1 (en) Electricity storage device
JP2016189248A (ja) 角形二次電池及びそれを用いた組電池
JP6208258B2 (ja) 角形二次電池
CN103325986B (zh) 二次电池
JP2004362956A (ja) 二次電池
JP3891047B2 (ja) 電池
JP4934994B2 (ja) 密閉型円柱状二次電池
KR20200035739A (ko) 이차 전지
JP4003377B2 (ja) 非水電解液二次電池
CN114937854A (zh) 电池组件、电池及电动交通工具
KR100637440B1 (ko) 이차 전지와 이에 사용되는 단자 조립체
JP5435268B2 (ja) 組電池
KR20110015656A (ko) 원통형 전지
JP4826245B2 (ja) 捲回式二次電池
JP4356209B2 (ja) 高出力用途向け電池
JP3593918B2 (ja) 非水電解液電池

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070731

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070813

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130831

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees