JP4003074B2 - チルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子 - Google Patents

チルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前部に回動可能なキャスターと中央部に主車輪と後部に回動可能なキャスターを有する車椅子で、ベッドや椅子等へ横付けすることができるチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子に関わる。
【0002】
【従来の技術】
従来の6輪式の車椅子は、座乗者が車椅子の後方に体重を移して、車椅子を後方に傾けて前部のキャスターを持ち上げ、狭いところでも回転して、移動するためにものであった。そのため、後部のキャスターは車椅子の後方に体重を移したときに、車椅子が後方に転倒するのを防ぐための転倒防止が大きな目的であった。
【0003】
例えば、特許文献1の発明の目的は、第2頁段落([0009])に、「本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、車椅子の方向転換が円滑に行われ、しかも汎用性のある転倒防止機構の提供をその目的とするものである。」と記載されている。そしてその構成は、第2頁の請求項1に「キャスターと、略鉛直方向に延びて下端にキャスターが旋回自在に固定される固定ロッドと、一端が固定ロッドに回動可能に軸着されるとともに他端が車椅子の背面パイプに回動可能に軸着される支持アームと、一端が固定ロッドに回動可能に軸着されるとともに他端が車椅子の上方の部材に回動可能に軸着される伸縮部材とを備えた車椅子の転倒防止機構。」が開示されている。この発明の効果は、第3頁段落([0011])に、「この転倒防止機構では、支持アームが背面パイプに固定されるので、支持アームが短尺となる。従って、荷重がかかったときのキャスター(後輪)の傾きが少なくなり、車椅子の方向転換が円滑となる。また、支持アームが背面パイプに取り付けられる構造なので、種々の車椅子に容易に装着できる。」効果を有していることが記載されている。
【0004】
特許文献2の多機能車椅子の構成は、第2頁の請求項1に「転向方向が自在なる一対の自在輪を車台の前部に設け、前後方向のみに回転自在なる一対の主輪を車台の後部に設け、該車台上に背凭フレームと座板フレームを垂直面内で傾動可能に支持するとともに、転向方向が自在なる一対の補助輪を該車台の後部に着脱自在に取り付けることにより前記主輪を僅かに浮上せられるようにしたことを特徴とする多機能車椅子。」が開示されている。そして、その効果は、第2頁段落([0006])第5行目より、「転向方向が自在なる一対の補助輪を該車台の後部に着脱自在に取り付けることにより前記主輪を僅かに浮上せられるようにしたことを特徴とする。このため、車椅子の狭い場所での移動を容易にする。」と記載されている。
【0005】
上記のように、従来の6輪の車椅子は、汎用性のある転倒防止機構の提供や車椅子を狭い場所でも移動させることができるようにすることを目的として、車椅子の背面パイプに回動可能に軸着される支持アームに後輪を着設したり、車台の後部に着脱自在に取り付けることにより課題を解決している。しかし、転倒防止と車椅子の横方向への移動を同時に可能とした機構を備えた車椅子は未だない。
【0006】
また、座面と背もたれが一緒に傾斜するチルト機構を有するリクライニング式の車椅子においては、座面の体重分布が変わるために褥創予防に良いといわれている。しかし、リクライニング式の車椅子にチルト機構を採用すると、リクライニングにした場合に、重心が後方に移動して転倒する危険性があり、主車輪の位置を後方に移動させなければならないという問題点があった。さらに、介護用のリクライニング式車椅子においては、介護者が座乗者をベッドや椅子に移動させるときに、ベッドや椅子に横付けできないため、介護者は非常な体力を必要としていた。それ故に、ベッドや椅子に簡単に横付けすることができるチルト機構付きの介護用のリクライニング式介護用車椅子の出現が望まれていた。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−314450号公報(第2頁参照)
【特許文献2】
特開2002−306543号公報(第2頁参照)
【0008】
【発明が解決する課題】
本発明は、車椅子をリクライニングにしても安定性があり、介護者が座乗者をベッドや椅子に移動させるために、ベッドや椅子に簡単に横付け出来るチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子を提供するものである。
【0009】
【課題を解決する手段】
本発明は、上記事実に鑑みてなされたもので、リクライニング式介護用車椅子の主車輪の前部と後部に回動可能なキャスターを着設して、主車輪を浮上させて横方向への動きを可能とすることによって、ベッドや椅子への接近を容易にすることに成功した。
【0010】
本発明の課題を解決する手段は、前部に回動可能な一対の前部キャスターと後部に一対の主車輪と、該主車輪の後部に一対の回動可能な後部キャスターと該一対の後部キャスターに連動するフットペダルとアームレストの高さを調節する機構と、チルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子であって、前記後部に着設された回動可能な一対の後部キャスターが通常使用時には転倒防止機構となり、前記後部の一対の後部キャスターに連動するフットペダルを踏動すると主車輪が持ち上がり、前記前部の回動可能な一対の前部キャスターと前記後部の回動可能な一対の後部キャスターによって、車椅子の横方向への移動が可能となることを特徴とするチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子である。回動可能な後部キャスターを着設することによって、車椅子をリクライニングにしても安定性があり、後部キャスターに連設した踏動可能なフットペダルを踏むだけで、非力な介護者でも主車輪を容易に浮上させることができる。主車輪が浮上したリクライニング式介護用車椅子は、ベッドや椅子にリクライニング式介護用車椅子を接近させて、アームレストを下げて車椅子の側面から座乗者を簡単にベッドや椅子に移乗させることができる。チルト機構を有することにより、長時間座乗していても疲れず、座面の体重分布が変わるために褥創予防に有用である。
【0011】
本発明の課題を解決するための別の手段は、座部フレームの前部にスライド可能なスライド板を着設して、座部の長さを前後に調節することできることを特徴とする請求項1に記載のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子である。リクライニング式介護用車椅子の座部フレームの前部に前後方向にスライドするスライド板を着設したことによって、座乗者の体格や疾患状態によって座部の長さを前後に調節することができ、長時間の座乗にも疲れない状態にすることができる。
【0012】
本発明の課題を解決するための別の手段は、床面から座部の上部までの高さが400〜500mmの範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子である。被介護者を車椅子に座乗させるときや、車椅子からベッドに移乗させる場合に、ベッドよりも高すぎない適度な高さである。
【0013】
【発明の実施の態様】
本発明の実施の態様を図面を用いて以下に説明するが、本発明の要旨に記載の範囲内において、以下の実施例に限定されるものではない。
【0014】
本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100は、図1に示すように把持部26を備えた背もたれフレーム11に弾力性を有する背もたれと、座部フレーム12からフットレスト支持フレーム13にかけて弾力性を有する座部を着設することができるリクライニング式介護用車椅子である。本発明のリクライニング式介護用車椅子100はチルト機構を有し、背もたれフレーム11を倒すと背もたれフレーム11に連動してチルト機構フレーム24が座部フレーム12を押し上げると共に、フットレスト支持フレーム13を押し上げて、背もたれフレーム11が倒れるにつれて、フットレスト支持フレーム13が上昇する。座部を押し上げるチルト機構とフットレスト支持フレーム13を押し上げる機構はそれぞれ背もたれフレーム11の操作部27の左右のレバー27a、27bを引くことによって可能となる。フットレスト支持フレーム13はインナーパイプ13aとアウターパイプ13bよりなっており、被介護者の身長や疾患の状態によってフットレスト支持フレーム13の長さを調節して、フットレスト14を適切な位置にすることができる。フットレスト支持フレーム13の長さ調節をした時は、押出補助フレーム43bに設けられた調節孔43aに着設するフットレスト支持フレーム13の固定部13cを適切な位置に変更することによって、リクライニングにした時にフットレスト14をフラットにすることができる。
【0015】
主車輪16の後方に設けられた後部キャスター17は、本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100をリクライニングにしたときに、車椅子の重心移動による転倒防止作用がある。転倒防止作用を有する後部キャスター17は常に主車輪16と同様に接地している必要はなく、主車輪16の接地面より数センチ上、すなわち、後部キャスター17が床面より2〜3cm上であっても転倒防止効果を有している。
【0016】
従来のリクライニング式車椅子は床面より座部上部までの高さが約560mm位であった。床面より座部上部までの高さが高すぎると、車椅子からベッドへの移動、あるいは、ベッドから車椅子への移動に大変な体力を必要とすることから、あまりベッドよりも高すぎないように、床面から座部上部までの高さは400〜500mm位が望ましく、本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100の高さは、床面より座部上部までの高さを460mmに設定した。
【0017】
主車輪16の後方に設けられた後部キャスター17は、左右の後部キャスター17に連結されたフットペダル19を踏むと、図2に示すように、主車輪16が浮き上がるようになっている。主車輪16が浮き上がることによって、本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100は、前部キャスター15と後部キャスター17によって支持される。この結果、本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100は回動可能な前部キャスター15と後部キャスター17によって前方への移動のみならず、横方向への移動も可能となる。主車輪16を浮上させることによって、リクライニング式介護用車椅子100をベッドや椅子に接近させて、アームレストを下げて車椅子の側面から座乗者を簡単にベッドや椅子に移乗させることができる。
【0018】
図3は本発明のリクライニング式介護用車椅子100の座部の前部側を示す。本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100のフットレストフレーム13の押上は、背もたれフレーム11の後部の操作部27のレバー27aにフットレスト用伸縮部材操作ワイヤ41が連結されている。このレバー27aを引くと、フットレスト用伸縮部材44のロックがはずれ、フットレスト用伸縮部材44に連設された押上フレーム43がフットレストフレーム13を押上げる。任意の位置で操作部27のレバー27aを離すとフットレスト用伸縮部材44のロックが掛かり、フットレスト14が任意の位置で固定される。
【0019】
図4は本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100の座部の後部側を示す。車椅子の後部下側に座部用伸縮部材45が着設されている。座部用伸縮部材45は背もたれフレーム11の後部の操作部27のレバー27b(図示せず)に連結された座部用伸縮部材操作ワイヤ42を引くと、座部用伸縮部材45のロックが解除されて、背もたれフレーム11を後方に倒してリクライニングにしていく、さらに、座部用伸縮部材45が下から座部フレームを押し上げて座面にチルト角度を持たせることができる。リクライニング式介護用車椅子100にチルト機構を設けたことにより、長時間座乗していても疲れず、座面の体重分布を変えられることによって褥創予防に有用である。一般に、チルトにすると車椅子の重心が後方にずれて後方に転倒する危険性があるが、本発明のリクライニング式介護用車椅子100は、後部キャスター17を取着したことによって、チルトにしても車椅子を安定な状態に維持することができる。
【0020】
図5は本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子の主車輪を取り外した座の側面を示す。後部キャスター17は後部キャスター支持フレーム30に着設され、後部キャスター支持フレーム30は内部フレーム32の下に押上部材31と屈曲部材19aによって支持されている。アームレスト18はアームレスト支持フレーム18aによって支持され、アームレスト支持フレーム18aはアームレスト支持部18bに嵌挿されて、バネが付勢されたピン18cによって固定されている。アームレスト18の高さを調節する場合は、バネが付勢されたピン18cを押してアームレスト支持部18bを上下に摺動させて調節する。アームレスト支持フレーム18aの固定方法は、バネが付勢されたピン18cに限定されるものではなく、ネジで締め付ける方法であっても良い。
【0021】
図6は、本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100の後部左側の後部キャスター17の取着方法を示す。主車輪16の後部にサイドフレーム21上に主車輪用のブレーキペダル28とこのブレーキペダル28によって作動するブレーキ29が着設されている。この主車輪16のブレーキペダル28に隣接して後部キャスター17を取着した後部キャスター支持フレーム30が押上部材31とフットペダル19の屈曲部材19aに支持されている。フットペダル19を踏み込むと後部キャスター支持フレーム30が屈曲部材19aに押されて前方に移動し、バネ部材が付勢された押上部材31によって内部フレーム32が押し上げられて、主車輪16が浮上し、本発明のリクライニング式介護用車椅子100が回動可能な前部キャスター15と後部キャスター17によって支持され、前後方向と横方向への移動が自在となる。
【0022】
図7は、本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100の後部右側の後部キャスター17部分を示す。後部キャスター17の取着部を示すもので、後部キャスター17を支持するための後部キャスター支持フレーム30はフットペダル19の屈曲部材19aと押上部材31によって支持されている。フットペダル19を踏み込むと後部キャスター支持フレーム30が屈曲部材19aによって前方に押され、バネが付勢された押上部材31が屈曲して内部フレーム32を押し上げて、主車輪16を浮上させることができる。
【0023】
一般に、折り畳み椅子に設けられている転倒防止機構に付設されるペダルは左右のペダルは連動していないが、本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100は後部キャスター17が転倒防止機構となり、左右の後部キャスター17がフットペダル19によって連動しており、フットペダル19を踏動すると左右の転倒防止機構としての回動可能な後部キャスター17が主車輪16を持ち上げて、回動可能な前部キャスター15と後部キャスター17によって、車椅子を簡単にベッドや椅子に横付けすることができる。
【0024】
図8は板バネ38を示し、バネが付勢された押上部材31に換えて、フットペダル19の屈曲部材19aの下にこの板バネ38を取着する。この板バネ38は図9に示すようにフットペダル19の屈曲部材19aの下に取着すると、押上部材31にバネを付勢する必要がなくなることから、図8に示す押上部材31は2枚の板から構成されているが、これが図9に示すように、1枚の板で押上可能となり、しかも、フットペダル19を元の位置に復帰させる効果も有している。さらに、バネや板バネ、ゴム等に換えて伸縮部材を使用することもできる。
【0025】
図10は巻きバネ、板バネ等のバネ部材の他に後部キャスター用の伸縮部材39を使用した例を示す。後部キャスター用の伸縮部材39としてガススプリング(ガスダンパー)を用いた。伸縮部材39を用いることによってフットペダル19の踏み込みが軽くなった。図10においては、後部キャスター17が床面から若干浮上させているが、後部キャスター17をこのように床面から若干浮上させることによって、通常使用時に介護者の後方での足回りを広くすることができるとともに、介護者が車椅子を押す時の抵抗を少なくすることができる。また、床面から後部キャスター17が2〜3cm位浮上した状態であれば、後方に倒れた時の衝撃吸収性は若干悪くなるが、転倒防止機構としても十分に作用する。
【0026】
図11は、フットペダル19を踏んで、後部キャスター17を下げた状態を示す。図11では、フットペダル19を踏んで後部キャスター17が床面より下がった状態で示しているが、この後部キャスター17が床面より下がっている分だけ主車輪16が浮上していることを示す。このように、後部キャスター17を上げ下ろしするための方法は巻きバネ、板バネ、ゴム等の他、ガスダンパーやロータリーダンパー等の伸縮部材を使用することができ、特に、後部キャスター17を上げ下ろしするための方法は上記実施例に限定されるものではない。
【0027】
図12は主車輪16の車軸を移動させるためのアタッチメント34を示す。図12に示すアタッチメントは、図11に示す取り付け位置33にアタッチメント34のネジ孔34a、34b、34cとアタッチメント取付位置33に設けたネジ孔と合わせてネジで固定し、34dに主車輪の車軸を挿入して固定する。このアタッチメント34を使用することによって、主車輪16は車椅子の前方に約180mm移動させることができる。体の大きい被介護者が使用する場合に、主車輪の位置を車椅子の前方に移動させて、安定な状態で使用することができる。
【0028】
図13はカバー付きアームレスト35を示す。本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100にカバー付きアームレスト35を装着した例を示す。アームレスト18をカバーで覆い、美しく仕上げたものである。アームレスト18の下部両側にアームレスト支持フレーム20を挟むように狭着板35a、35bを取着して、その上から美しい不織布を貼着した。アームレスト18の上下動は搭乗者が操作し易いように、アームレスト18の直ぐ下にレバー35cを取着してワイヤー35dでアームレストの固定部18cのバネが付勢されたピンに連結した。アームレスト支持フレーム20を挟んだ狭着板35a、35bの間の不織布には切り込み35eを入れて、アームレスト支持フレーム20の上下動を可能とした。
【0029】
図14は座部の長さを前後に調節するために座部の前方に着設したスライド板36を示す。スライド板36は搭乗者の体格によって、座部を前に出したり、後に下げたりする場合に、スライド板36のネジ36bを緩めて、中央に設けられた長方形のネジ孔36aの中を摺動させて、所望の位置でネジ36bを締めることによって、座部の長さを前後に調整することが可能となっている。
【0030】
図15は本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100に座部、背もたれ部の連なったクッション37を装着した状態を示す。チルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100にフットレスト14から背もたれ部までが繋がった状態のクッション37を装着することによって、リクライニング状態にしても座部と背もたれが離れることもなく、座乗者は安定した状態で着座することができる。
【0031】
図16はチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100をリクライニングにした状態を示す。背もたれフレーム11に取着されたリクライニングを操作する操作部27のレバー27b(図示せず)を引くことによって、チルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100をリクライニングの状態にすることができる。また、操作部27のレバー27aを引くことによって、フットレスト14を上げることができる。さらに、後部のフットペダル19を踏むと、後部キャスター17の前方に取着された押上部材31によって、主車輪16が持ち上がる。この主車輪16が持ち上がった状態において、前部キャスター15と後部キャスター17によってチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100は、左右への移動が可能となり、被介護者をベッドに移す場合、あるいはベッドからチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子100に乗せる場合に大きな力を必要とせず、被介護者にも苦痛を与えずに移乗させることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明のチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子は、後部キャスターを着設したことによって、リクライニングにしても後方に転倒する心配がなく、安定な状態で使用することができる。さらに、後部キャスターに連設した踏動可能なフットペダルを踏むだけで、非力な介護者でも主車輪を容易に浮上させることができる。主車輪が浮上したチルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子は、ベッドや椅子にリクライニング式介護用車椅子を接近させて、アームレストを下げると車椅子の側面から座乗者を簡単にベッドや椅子に移乗させることができる。
【0033】
リクライニング式介護用車椅子にチルト機構を装着したことにより、長時間座乗していても疲れず、座面の体重分布が変わるために褥創予防に有用である。
【0034】
チルト機構を有するリクライニング式介護用車椅子の座部の前部に前後方向にスライドするスライド板を着設したことによって、座乗者の疾患状態や体格によって座部の長さを調節することができ、長時間の座乗にも疲れない効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】リクライニング式介護用車椅子の側面図。
【図2】主車輪を浮かせた状態のリクライニング式介護用車椅子の側面図。
【図3】フットレストを上げる機構を示す前方側の上面図。
【図4】チルト機構を示す後方側の上面図。
【図5】後部キャスターの位置関係を示す部分斜視図。
【図6】後部キャスターの左側部の構造を示す部分斜視図。
【図7】後部キャスターの右側部の構造を示す部分斜視図。
【図8】板バネの斜視図。
【図9】板バネを取着したフットペダル部分の側面図。
【図10】伸縮部材を取着し、フットペダルを上げた状態の部分側面図。
【図11】伸縮部材を取着し、フットペダルを下げた状態の部分側面図。
【図12】主車輪のアタッチメントの斜視図。
【図13】カバー付きアームレストの斜視図。
【図14】座部のスライド板の上面図。
【図15】リクライニング式介護用車椅子の斜視図。
【図16】リクライニング式介護用車椅子をリクライニングにした斜視図。
【符号の説明】
100:リクライニング式介護用車椅子
11:背もたれフレーム
12:座部フレーム
13:フットレスト支持フレーム
14:フットレスト
15:前部キャスター
16:主車輪
17:後部キャスター
18:アームレスト
19:フットペダル
20:前部フレーム
21:サイドフレーム
22:後部フレーム
23:下部フレーム
24:チルト機構フレーム
25:伸縮部材
26:把持部
27:操作部
28:ブレーキペダル
29:ブレーキ
30:後部キャスター支持フレーム
31:押上部材
32:内部フレーム
33:アタッチメント取付位置
34:アタッチメント
35:カバー付きアームレスト
36:スライド板
37:クッション
38:板バネ
39:後部キャスター用伸縮部材
41:フットレスト用伸縮部材操作ワイヤ
42:座部用伸縮部材操作ワイヤ
43:押出フレーム
44:フットレスト用伸縮部材
45:座部用伸縮部材

Claims (3)

  1. 座部フレームと背もたれフレームとフットレストと回動可能な前部キャスターと主車輪を有し、前記背もたれフレームを倒すと背もたれフレームに連動してチルト機構フレームが座部フレームを押し上げると共に、前記背もたれフレームの後部に着設された操作レバーに連結されたフットレスト用伸縮部材操作ワイヤによってフットレストの押上フレームでフットレスト支持フレームを押上げることできるリクライニング式介護用車椅子であって、該リクライニング式介護用車椅子の前記主車輪の後部に後部キャスター支持フレームの一方端に回動可能な後部キャスターを着設し、前記後部キャスター支持フレームの他方端に押上部材の一方端を着設し、前記後部キャスター支持フレームの中程に上端部にフットペダルが着設された屈曲部材の下端部を着設した転倒防止機構を、前記押上部材の他方端と前記屈曲部材の屈曲部を前記リクライニング式介護用車椅子の主車輪の後部に内部フレームを介し、主車輪の接地面より浮上させて回動自在に着設し、車椅子で走行時とリクライニング状態での使用時には転倒防止機構となり、前記屈曲部材に着設されたフットペダルを踏動することにより、前記転倒防止機構の支持フレームが前方に押され、前記押上部材が主車輪を接地面から浮上させ、前記前部の回動可能な前部キャスターと前記転倒防止機構の支持フレームに着設された回動可能な後部キャスターによって、車椅子が前後方向のみならず横方向へも移動することができる転倒防止機構を有することを特徴とするリクライニング式介護用車椅子。
  2. 座部フレームの前部にスライド可能なスライド板を着設して、座部の長さを前後に調節することが可能であることを特徴とする請求項1に記載の転倒防止機構を有するリクライニング式介護用車椅子。
  3. 床面から座部の上部までの高さが400〜500mmの範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の転倒防止機構を有するリクライニング式介護用車椅子。
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